JP2009195510A - 弾球遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数種類の遊技性を備えつつ、それらの遊技性をわかりやすく両立させる。
【解決手段】ぱちんこ遊技機10は、第1種としての遊技性と第2種としての遊技性を兼備する。調整役物84は、所定の役物作動条件が成立したときに作動する。調整役物84の作動時においては、第2種当たりの契機となる第2始動口26へ入球しにくくなる。第1基本始動口24または第1可変始動口25への入球を契機として、第1種当たりが発生すると、第1特別遊技の終了後に高確率にて時短に移行する。時短中は調整役物84が作動しやすくなるため、結果的に、第2始動口26へ入球しにくくなり、第2種当たりが発生しにくくなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ぱちんこ遊技機等の弾球遊技機に関し、特に弾球遊技機の遊技性を向上させる技術に関する。
弾球遊技機として、始動口への入球に基づいて抽選を行い、抽選結果に応じて変動される図柄が所定の態様で停止したときに、通常遊技から遊技者に有利な特別遊技に移行する第1種ぱちんこ遊技機が広く親しまれている。また、第1種ぱちんこ遊技機とは別機種として、役物とよばれる大入賞口内の特定領域を遊技球が通過したときに、通常遊技から特別遊技へと移行する第2種ぱちんこ遊技機も同様に広く親しまれている。
最近では第1種ぱちんこ遊技機および第2種ぱちんこ遊技機の遊技を組み合わせた弾球遊技機について提案するものもある(例えば、特許文献1参照)。このような弾球遊技機の場合、遊技者は、第1種ぱちんこ遊技機としての大当たり(以下、「第1種当たり」とよぶ)を遊技目的としてもよいし、第2種ぱちんこ遊技機としての大当たり(以下、「第2種当たり」とよぶ)を遊技目的としてもよい。
また、変動時間短縮遊技(以下、適宜「時短」とよぶ)や確率変動遊技(以下、適宜「確変」とよぶ)などの「特定遊技」を実行するぱちんこ遊技機も多い。特定遊技は、通常遊技における一形態であり、通常時よりも特別遊技への移行可能性が高い遊技状態である。
特開2007−143967号公報
第1種当たりを目的とする遊技(以下、「第1遊技」とよぶ)と、第2種当たりを目的とする遊技(以下、「第2遊技」とよぶ)が同時並行的に実行されると、2種類の遊技に同時に注意を払う必要から遊技者の興味が散漫化し、かえって遊技興趣が損なわれかねない。そこで、本発明者は、特定遊技中か否かにより、第1遊技と第2遊技のいずれかが重みを増す設計により、2種類の遊技性を一体的に結合できると想到した。
本発明は本発明者による上記認識に基づいて完成された発明であり、その主たる目的は、複数種類の遊技性を備えつつ、これら複数種類の遊技性が好適に発揮される弾球遊技機を提供することにある。
本発明のある態様は、弾球遊技機に関する。
この弾球遊技機は、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な第1始動口と、第1始動口への遊技球の入球を契機として第1抽選を実行する第1抽選手段と、第1抽選の結果に応じて第1図柄を変動表示させる第1表示制御手段と、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球の受け入れ状態が遊技者に有利な状態に変化可能な可変入球装置と、遊技者に有利な第1特別遊技を実行するための条件である第1作動条件を保持する第1作動条件保持手段と、第1図柄が所定の当たり図柄で停止されたときに第1作動条件が成立したと判定し、可変入球装置の受け入れ状態を遊技者に有利な状態へ変化させることにより第1特別遊技を実行する第1特別遊技実行手段と、遊技領域の所定位置に設けられ、第1始動口と同等以上の容易さにて遊技球が入球可能な第2始動口と、遊技者に有利な第2特別遊技を実行するための条件である第2作動条件を保持する第2作動条件保持手段と、第2始動口に遊技球が入球したときに第2作動条件が成立したと判定し、可変入球装置の受け入れ状態を遊技者に有利な状態へ変化させることにより第2特別遊技を実行する第2特別遊技実行手段と、遊技領域において遊技球の移動経路上に設けられる可動役物であって、作動時においては第2始動口よりも第1始動口の方が遊技球の入球が容易となるように移動経路上における位置が変化する調整役物と、所定の役物作動条件が成立したときに、調整役物を作動させる調整役物制御手段と、第1特別遊技の終了後から所定の終了条件が成立するまで、役物作動条件が通常状態よりも成立しやすい遊技状態に移行させる特定遊技を実行する特定遊技制御手段と、を備える。
ここでいう「特定遊技」とは、いわゆる確変や時短などの遊技者に有利な遊技状態であってもよい。「可変入球装置」は、単一の大入賞口として設けられてもよいし、第1遊技および第2遊技に対応した複数の大入賞口として設けられてもよい。
「調整役物」は、いわゆる「電チュー(電動チューリップ)」などの機械的構造物として形成されてもよい。「役物作動条件」は、たとえば、ランダムなタイミングにて成立する条件であってもよいし、遊技球が特定の領域を通過したときに成立する条件であってもよい。特定遊技は、第1特別遊技の終了後、第1図柄の変動回数が所定回数に到達するまで継続するとしてもよい。
遊技者は、第1特別遊技と第2特別遊技のいずれを遊技目的とすべきか選択し、その遊技目的に応じて遊技球を打球することになる。第1特別遊技は特別図柄が当たり態様にて停止すると開始する遊技である。一方、第2特別遊技は遊技球が第2始動口に入球すると開始する遊技である。このため、第1遊技は比較的運の要素が大きな遊技であり、第2遊技は比較的技量の要素が大きな遊技である。特定遊技中においては通常よりも役物作動条件が成立しやすくなるため、通常状態よりも第1始動口へ入球しやすくなり、第1遊技が重みを増すことになる。
このような態様によれば、技術重視の第2遊技を目的とする遊技者は、むしろ特定遊技に移行しないこと、特定遊技が早期に終了することを願うという特有の遊技性が実現される。第2遊技を目的とする遊技者は、「第1始動口に入球して、第1特別遊技に移行し、その後特定遊技が開始する」ことがないように慎重に打球する必要があるため、遊技の技術介入性をいっそう高められる。
第2始動口は、調整役物の下方に設けられ、調整役物は、作動時においては非作動時に比べて第2始動口への入球が困難となるように移動経路上における位置が変化してもよい。
調整役物は、作動時においては第2始動口への入球経路が狭まるように作動してもよい。このような態様によれば、特定遊技中における第2始動口への入球容易性を下げることができるため、簡易な仕組みでありながら、特定遊技中において第1遊技の重みを増すことができる。
調整役物は、作動時においては、第1始動口の入球口を拡開させ、かつ、非作動時よりも第2始動口への入球が困難となるように移動経路上における位置が変化してもよい。
このような態様によれば、更に、特定遊技中における第1始動口への入球容易性を向上させることができるため、簡易な仕組みでありながら、特定遊技中において第1遊技の重みをいっそう増すことができる。
第1特別遊技実行手段は、第2特別遊技よりも獲得賞球数の期待値が少なくなるように設定された特別遊技として、第1特別遊技を実行してもよい。
このような態様によれば、遊技者は、第1特別遊技よりも第2特別遊技への移行を遊技目的として選択しやすくなる。このため、遊技技量に自信のある遊技者だけではなく、一般的な遊技者にとっても特定遊技へ移行しないことを願うという遊技性を実現できる。
第1始動口は、調整役物の非作動時に第2始動口に向けて打球された遊技球が入球し得るように配置されてもよい。
このような態様によれば、第2始動口に向けて慎重に打球された遊技球であっても、偶発的に第1始動口に入球し、第1特別遊技に移行し、特定遊技が開始されてしまう可能性を残すことができる。このため、遊技技量に自信のある遊技者であっても、遊技に対する緊張感を喚起しやすくなる。
特定遊技実行手段は、第1特別遊技の終了後から第1図柄の変動表示回数が所定の上限回数に達するまで特定遊技を実行し、複数の上限回数の中からいずれかの上限回数を抽選により選択してもよい。
第2遊技を目的とする遊技者にとっては、上限回数が少ない、いいかえれば、特定遊技が早期に終了することが望ましい。このような態様によれば、上限回数の抽選に対する遊技興趣を深めることができる。
特定遊技実行手段は、第2特別遊技の終了後も所定の確率にて特定遊技を実行し、第1特別遊技の終了時には第2特別遊技の終了時よりも高い確率にて特定遊技を実行してもよい。
このような態様によれば、第2特別遊技終了後でも特定遊技に移行し得るため、第2始動口を正確に狙い続けたとしても、特定遊技が開始されてしまう可能性を残すことができる。このため、遊技技量に自信のある遊技者であっても、遊技に対する緊張感が喚起されやすくなる。
特定遊技実行手段は、特定遊技の実行中において第1抽選が当たりとなったときには、当たりを契機とする第1特別遊技の終了後において特定遊技を実行しない。
このような態様によれば、いったん特定遊技に移行しても、第1始動口に入球させて第1種当たりを発生させれば、自力で特定遊技を終了させることができる。このため、第2遊技を目的とする遊技者が、望まざる特定遊技中において、特定遊技終了契機となる第1種当たりの発生を期待するという特有の遊技性を発揮させることができる。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明の弾球遊技機によれば、複数種類の遊技性を備えた弾球遊技機において、各遊技性を好適に発揮させやすくなる。
まず、本実施例のぱちんこ遊技機の特徴を概説した後に、その具体的な構成を説明する。
[概要]
本実施例のぱちんこ遊技機は、通常遊技よりも遊技者に有利な状態である特別遊技を複数の形態で提供する。すなわち、第1特別遊技として、従来にいう第1種ぱちんこ遊技機の特別遊技に対応する遊技を提供し、第2特別遊技として、従来にいう第2種ぱちんこ遊技機の特別遊技に対応する遊技を提供する。
第1遊技:第1始動口としての第1基本始動口、または、第1始動口としての第1可変始動口に遊技球が入球すると特別図柄が変動表示される。所定時間経過後に、特別図柄が当たり態様にて停止表示されると「第1種当たり」となり、可変入球装置としての第1大入賞口が一時的に開放され、第1特別遊技が開始される。第1基本始動口は入球口の大きさが一定の始動口であり、第1可変始動口は所定の役物作動条件が成立したときに入球口が拡開する始動口である。
第2遊技:遊技球が第2始動口に落入すると「第2種当たり」となり、可変入球装置としての第2大入賞口が一時的に開放され、第2特別遊技の第1段階が開始される。第2大入賞口に入球した遊技球がその内部の特定領域を通過すると、第2特別遊技の第2段階が開始され、第2特別遊技は継続される。第2始動口は入球口の大きさが一定の始動口である。
遊技者は、第1種当たりと第2種当たりの2種類の「大当たり」のいずれを遊技目的とすべきか選択し、その遊技目的に応じて遊技球を打球することになる。上記のように、第1種当たりは特別図柄が当たり態様にて停止することが条件である。一方、第2種当たりの条件は遊技球が第2始動口や特定領域に入球することである。このため、第1遊技は比較的運の要素が大きな遊技であり、第2遊技は比較的技量の要素が大きな遊技である。
本実施例のぱちんこ遊技機は、第1特別遊技または第2特別遊技が終了したことを条件として、いわゆる時短などともよばれる特定遊技に移行する。時短は、特別遊技の終了後、特別図柄の変動回数が所定の上限回数(以下、「継続回数」とよぶ)に達するまで継続する。本実施例のぱちんこ遊技機では、各特別遊技の終了時に所定の移行確率にて時短へ移行する。第1特別遊技終了後の時短への移行確率は第2特別遊技終了後の時短への移行確率よりも高く設定される。本実施例におけるぱちんこ遊技機においては、
第1特別遊技終了後の時短への移行確率:75%
第2特別遊技終了後の時短への移行確率:10%
に設定されている。このため、第2種当たりとなっても時短に移行する可能性は低いが、第1種当たりとなると高確率にて時短に移行する。ただし、時短中に第1種当たりが発生した場合には、その第1種当たりを契機とする第1特別遊技の終了後は時短に移行しない。このため、時短中に第1種当たりが発生すると、時短は事実上終了することになる。
時短中、すなわち特定遊技中には、第1可変始動口が拡開しやすくなる。いいかえれば役物作動条件が成立しやすくなる。その一方、時短でない通常の遊技状態(以下、時短状態と対比する意味で「通常状態」とよぶ)においては、第1可変始動口はほとんど拡開しない。時短中においては第1可変始動口への入球容易性が高まるため、第1遊技を楽しみたい遊技者にとって有利である。ただし、本実施例に示すぱちんこ遊技機は、時短中に第2始動口への入球容易性が下がる設計としているため、第2遊技を楽しみたい遊技者にとってはむしろ不利となる。結果として、時短中には第2遊技よりも第1遊技に遊技性が偏重される遊技性となっている。
更に、本実施例におけるぱちんこ遊技機においては、第1特別遊技よりも第2特別遊技の方が、賞球獲得量の期待値が大きくなるように設定されている。時短により第2種当たりが発生しにくくなることは、遊技者が期待できる賞球の減少に直結するため、時短はむしろ遊技者に不利となっている。通常、時短のような特定遊技は「通常状態よりも特別遊技へ移行しやすい遊技者に有利な遊技状態」として設定されることが遊技常識であるが、本実施例に示すぱちんこ遊技機のユニークな点は、時短がむしろ「賞球の減少に直結する遊技者に不利な遊技状態」として設定されていることである。このため、「時短に移行しないように」、そして、時短にいったん移行すると「時短が早く終了するように」願うという特有の遊技心理を喚起する。
[実施例]
図1は、ぱちんこ遊技機の正面側の構成を示す。
ぱちんこ遊技機10は、主に遊技機枠と遊技盤で構成される。ぱちんこ遊技機10の遊技機枠は、外枠11、前枠12、透明板13、扉14、上球皿15、下球皿16、および発射ハンドル17を含む。外枠11は、開口部分を有し、ぱちんこ遊技機10を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠12は、外枠11の開口部分に整合する枠体であり、図示しないヒンジ機構により外枠11へ開閉可能に取り付けられる。前枠12は、遊技球を発射する機構や、遊技盤を着脱可能に収容させるための機構、遊技球を誘導または回収するための機構等を含む。透明板13は、ガラスなどにより形成され、扉14により支持される。扉14は、図示しないヒンジ機構により前枠12へ開閉可能に取り付けられる。上球皿15は、遊技球の貯留、発射レールへの遊技球の送り出し、下球皿16への遊技球の抜き取り等の機構を有する。下球皿16は、遊技球の貯留、抜き取り等の機構を有する。上球皿15と下球皿16の間にはスピーカ18が設けられており、遊技状態などに応じた効果音が出力される。操作ボタン82は、遊技者が遊技機側へ所定の指示入力をするために操作するボタンである。操作ボタン82は、上球皿15近傍の外壁面に設けられる。
遊技盤50は、外レール54と内レール56により区画された遊技領域52上に、アウト口58、センター飾り64、第1種始動入賞口である第1基本始動口24、同じく第1種始動入賞口である第1可変始動口25(以下、これらを区別しないときには単に「第1種始動口」とよぶ)、第2種始動入賞口である第2始動口26、第1大入賞口28、第2大入賞口30、作動口68を含む。更に遊技領域52には、図示しない複数の遊技釘や風車などの機構が設置される。
第1基本始動口24は、遊技球の入球を検出する入球検出装置32を含む。第1可変始動口25も、遊技球の入球を検出する入球検出装置33を含む。作動口68は、遊技球の入球を検出する入球検出装置38を含む。第2始動口26は、遊技球の入球を検出する入球検出装置34を含む。第1可変始動口25は、その入球する入口を拡開する普通電動役物としての調整役物84と、その調整役物84を開閉させる調整役物ソレノイド76とを含む。第1大入賞口28は、遊技球の入球を検出する入球検出装置78と、第1大入賞口28を開閉させる大入賞口ソレノイド83とを含む。第2大入賞口30は、遊技球の入球を検出する入球検出装置81と、第2大入賞口30の羽根を開閉させる大入賞口ソレノイド80とを含む。
第1可変始動口25は、調整役物84が開閉することにより入球しやすい状態と入球しにくい状態の間で変化する。具体的には、第1可変始動口25は、調整役物ソレノイド76による駆動力で開放状態または閉鎖状態への変化が可能な可変入球口として機能する。第1可変始動口25は、第2始動口26のすぐ上方に設けられる。調整役物84が開放状態にあるとき、第2始動口26への入球経路は調整役物84により狭められることになり、遊技球は第2始動口26に落入しにくくなる。その代わり、第1可変始動口25への入球容易性が高くなる。結果として、調整役物84の開放時においては、第2種当たりの可能性が低くなるが、第1種当たりの可能性はむしろ高くなる。調整役物84の位置によって、第1種当たりの発生のしやすさや第2種当たりの発生のしやすさがそれぞれ変化することになる。
第1可変始動口25の1回あたりの開放時間は、通常状態(非時短状態)においては、0.8秒程度の短時間である。そのため、通常状態においては、遊技球が第1可変始動口25に落入する可能性は小さい。一方、時短中においては第1可変始動口25の1回あたり開放時間が通常状態よりも長く設定されるので、遊技球は第1可変始動口25に落入しやすくなる。このときの開放時間は、たとえば、3.0秒程度に設定される。このため、時短中は通常状態と比べて、第1種当たりの発生確率が高くなり第2種当たりの発生確率は低くなる。
第1大入賞口28は、入球可能な状態と入球不可状態との間で変化する。具体的には、第1大入賞口28は、大入賞口ソレノイド83による駆動力で開放状態と閉鎖状態の間で状態変化が可能な可変入球装置として機能する。第1大入賞口28は、特別遊技中に開放状態となる横長方形状の入賞口であり、アウト口58の右上方に設けられる。第1大入賞口28が閉鎖状態のときは入球できず、開放状態となってはじめて入球可能となる。
第2大入賞口30もまた、入球可能な状態と入球不可状態との間で変化する。具体的には、第2大入賞口30は、大入賞口ソレノイド80による駆動力で開放状態と閉鎖状態の間で状態変化が可能な可変入球装置として機能する。第2大入賞口30は、第2始動口26への入球を契機に開放状態となる。第2大入賞口30が閉鎖状態のときは入球できず、開放状態となってはじめて入球可能となる。
遊技盤50の略中央に設けられたセンター飾り64には、演出表示装置60、特別図柄表示装置61、特別図柄変動用の保留ランプ20が設けられている。センター飾り64は、遊技球の流路、特別図柄表示装置61および演出表示装置60の保護、装飾等の機能を有する。特別図柄表示装置61は、7セグメントLEDで構成される表示手段であり、特別図柄192を変動させながら表示する(以下、そうした表示を「図柄変動」または「変動表示」等という)。特別図柄192は、第1基本始動口24または第1可変始動口25への入球を契機に実行される抽選(以下、「特別図柄抽選」とよぶ)の結果に応じた図柄であり、第1特別遊技を発生させるか否かを示す役割をもつ。すなわち、第1種始動口に入球すると、特別図柄192が変動表示され、表示に先立って決定された変動時間の経過後に特別図柄抽選の結果を示す態様にて停止する。なお、特別図柄192は必ずしも演出的な役割をもつことを要しないため、本実施例では演出表示装置60の右方の特別図柄表示装置61にて目立たない大きさで表示させるが、特別図柄自体に演出的な役割をもたせて装飾図柄を表示させないような手法を採用する場合には、特別図柄を演出表示装置60のような液晶ディスプレイに表示させてもよい。
演出表示装置60は、特別図柄192の変動表示と連動する形で装飾図柄190を変動表示する液晶ディスプレイである。装飾図柄190は、特別図柄抽選の結果を視覚的に演出するための図柄である。演出表示装置60は、装飾図柄190として、たとえばスロットマシンのゲームを模した複数列の図柄変動の動画像を画面に表示する。演出表示装置60は、この実施例では液晶ディスプレイで構成されるが、ドラムなどの機械式回転装置やLEDなどの他の表示手段で構成されてもよい。また、演出表示装置60は、第1特別遊技や第2特別遊技において遊技者の賞球獲得に対する期待感を喚起するための演出においても演出的な画像を表示させる。
作動口68は、遊技盤50の左上方位置に設けられる。作動口68への遊技球の通過は第1可変始動口25の調整役物84を拡開させるか否かを決定する普通図柄抽選の契機となる。作動口68を遊技球が通過すると、普通図柄抽選の結果を示すための普通図柄194がランプを点滅させる形で普通図柄表示装置59に変動表示される。普通図柄表示装置59は遊技盤50の左下方位置に設けられる。所定時間の経過後に普通図柄194の変動表示が当たりの態様で停止すると「役物作動条件」の成立となり、調整役物ソレノイド76が調整役物84を駆動し、第1可変始動口25が所定時間拡開する。普通図柄変動用の保留ランプ21は普通図柄表示装置59の近傍に設けられる。
普通図柄の変動時間は、通常状態においては10.0秒程度であるが、時短中においては1.0秒程度に短縮される。このため、時短中は通常状態に比べて、単位時間当たりの普通図柄抽選の実行可能回数が拡大し、結果として第1可変始動口25の拡開回数が多くなりやすい。時短中は通常状態と比べて普通図柄抽選の当たり確率が高くなるように設定してもよい。
特別図柄変動用の保留ランプ20は4個のランプからなり、その点灯個数によって特別図柄192の変動の保留球数を表示する。保留球数とは、特別図柄192の変動中や特別遊技の実行中に遊技球が第1基本始動口24または第1可変始動口25へ落入したときに抽選値として取得される抽選乱数(以下、「特図抽選値」ともよぶ)の個数であり、特別図柄192の変動表示がまだ実行されていない入賞球の数を示す。いわば、特別図柄変動の実行予定数である。普通図柄変動用の保留ランプ21も4個のランプからなり、その点灯個数によって普通図柄194の変動の保留球数を表示する。この保留球数は、普通図柄194の変動中に作動口68へ遊技球が落入したときに抽選値として取得される抽選乱数(以下、「普図抽選値」ともよぶ)の個数であり、普通図柄194の変動がまだ実行されていない入球の数を示す。いわば、普通図柄変動の実行予定数である。
遊技者が発射ハンドル17を手で回動させると、その回動角度に応じた強度で上球皿15に貯留された遊技球が1球ずつ内レール56と外レール54に案内されて遊技領域52へ発射される。遊技者が発射ハンドル17の回動位置を手で固定させると一定の時間間隔で遊技球の発射が繰り返される。遊技領域52の上部へ発射された遊技球は、複数の遊技釘や風車に当たりながらその当たり方に応じた方向へ落下する。遊技球が第1基本始動口24、第1可変始動口25、第2始動口26、第2大入賞口30、第1大入賞口28等の各入賞口へ落入すると、その入賞口の種類に応じた賞球が上球皿15または下球皿16に払い出される。第1基本始動口24等の各入賞口に落入した遊技球はセーフ球として処理され、アウト口58に落入した遊技球はアウト球として処理される。なお、各入賞口は遊技球が通過するゲートタイプのものを含み、本願において「落入」「入球」「入賞」というときは「通過」を含むものとする。
第1基本始動口24または第1可変始動口25に遊技球が入球すると、特別図柄表示装置61および演出表示装置60において特別図柄192および装飾図柄190が変動表示される。特別図柄192および装飾図柄190の変動表示は、表示に先だって決定された表示時間の経過後に停止される。停止時の特別図柄192および装飾図柄190が大当たりを示す図柄である場合、第1特別遊技に移行し、第1大入賞口28の開閉動作が開始される。このときスロットマシンのゲームを模した装飾図柄190は、3つの図柄を一致させるような表示態様をとる。第1特別遊技において、第1大入賞口28は、約30秒間開放された後、または9球以上の遊技球が落入した後でいったん閉鎖される。このような第1大入賞口28の開閉が所定回数、たとえば4回繰り返される。
第1特別遊技または第2特別遊技が発生した場合、特別遊技終了後に、所定の移行確率にて特定遊技として時短が開始される。時短中には、特別図柄および装飾図柄の変動時間も通常より短縮される。このため、時短中は通常状態に比べて、単位時間当たりの特別図柄抽選の回数が拡大し、結果として単位時間当たりの第1種当たりの発生回数も多くなりやすい。
第2始動口26に遊技球が入球すると、第2大入賞口30が開放される。これにより、第2特別遊技に移行する。第2特別遊技において第2大入賞口30が開放される状態を第2特別遊技の第1段階とよぶ。
センター飾り64は、その内側に、センター飾り64の外部から隔てられる形で仕切られた空間を形成している。第2大入賞口30はセンター飾り64の左側に取り付けられており、開放された第2大入賞口30に入球した遊技球はセンター飾り64の内部に設けられた通路31を通って内側の空間へ流入する。その空間には、誘導装置62、特定領域22、流出領域66が設けられている。通路31の内部には、入球検出装置81が設けられ、第2大入賞口30への入球が検出される。センター飾り64の内側に入球した遊技球は特定領域22または流出領域66の方向に導かれる。誘導装置62は、低速で回転しており、遊技球を特定領域22と流出領域66のいずれかへ導くよう作用する。特定領域22は入球口の形状を有し、常に左右方向に往復移動している。このように、誘導装置62の回転状態と特定領域22の往復移動の位置関係や遊技球の勢いなどによって、遊技球が特定領域22へ入球するか、流出領域66へ入球するかが決まる。
特定領域22への入球は入球検出装置36により検出され、流出領域66への入球は流出検出装置37により検出される。なお、入球検出装置36および流出検出装置37をまとめて、排出検出装置35とよぶ。入球検出装置36および流出検出装置37は、特定領域22および流出領域66のそれぞれに入球した遊技球を計数する。それぞれの領域への入球数の和が入球検出装置81により計数された入球数と一致すると、第2大入賞口30に入球したすべての遊技球が、特定領域22または流出領域66に入球したと判定される。
遊技球がセンター飾り64の内部の特定領域22に入球することが、第2特別遊技の第1段階から第2段階へ移行するための「継続条件」となる。継続条件が成立すると、第1特別遊技と同様に、第1大入賞口28の開閉動作が所定回数、たとえば14回繰り返される。第2特別遊技の第1段階は1回目の単位遊技に相当し、第2段階が2回目以降の単位遊技に相当する。
上述したように、第1特別遊技の単位遊技はわずか4回であり、第2特別遊技の単位遊技は第1段階と第2段階をあわせると計15回である。また、単位遊技1回あたりの賞球についても、第1特別遊技よりも第2特別遊技の方が多くなるように設定される。このようにして、第2特別遊技の獲得賞球数の期待値が第1特別遊技のそれよりも高くなるように設定されている。
以上の盤面構成によると、遊技者は、通常状態においては第2遊技による賞球を期待して、盤面中央の第2始動口26を狙って遊技球を打球することになる。もちろん、第1基本始動口24や、第1可変始動口25を狙ってあくまでも第1遊技を楽しむ自由は確保される。しかし、一般的な定石としては、より多くの賞球を期待して、第2始動口26を狙うことになる。
首尾よく第2始動口26に入球させることができれば、第2大入賞口30が開放するので、今度は第2大入賞口30への入球を狙って打球方向を変化させる。遊技球を特定領域22に入球させることができれば、継続条件が成立して第1大入賞口28が開放される。このとき、遊技者はいわゆる右打ちにより第1大入賞口28に向けて遊技球を打球し、賞球を稼ぐことになる。第2特別遊技が終了すると、上述したように10%の確率で時短に移行する。しかし、時短に移行しなければ、再び、遊技球を第2始動口26に向けて打球し、再度の第2特別遊技を狙うことになる。
第2特別遊技後に時短に移行すると、調整役物84が第2始動口26への入球経路を大幅に狭めることになる。作動口68は、第1基本始動口24、第1可変始動口25、第2始動口26への入球経路上に設けられているため、時短中に調整役物84は高頻度で拡開することになる。したがって、通常状態に比べると時短中に遊技球を第2始動口26へ入球させることは相当困難となる。もちろん、時短中にもあくまでも第2始動口26を狙って第2遊技を楽しむ自由は確保される。
時短が終了する条件は、第1種当たりとなるか、特別図柄192の変動回数が継続回数に到達することである。そこで、一般的な定石としては、遊技者は、時短を早期に終了させるべく、遊技球を第1基本始動口24や第1可変始動口25に向けて打球することになる。このように、第2遊技をメインとして楽しむ遊技者も、第2遊技を再び楽しみたいがゆえに第1遊技を行うことになり、結果として2種類の遊技性を無理なくわかりやすく結合できる。
更に、調整役物84の非作動時であっても、第2始動口26に向けて打球された遊技球が第1基本始動口24に入球し得るように、第1基本始動口24を配置している。このため、通常状態においても、常に、遊技球が第1基本始動口24に入球し、第1種当たりが発生し、時短に移行してしまうという遊技者の危機感を維持できる。
まとめると、
1.第2遊技中であっても、遊技者の意図に反して偶発的に第1種当たりが発生し、時短に移行する可能性があるため、技量的要素と運的要素のバランスをとることができる、
2.時短となっても、遊技球を1種始動口に正確に入球させる技量があれば、比較的早期に時短を終了させることができる、
という遊技性を実現している。
なお、変形例におけるぱちんこ遊技機10では、第1大入賞口28の機能をすべて第2大入賞口30にもたせることにより、第1大入賞口28のない遊技機を実現してもよい。これにより、特別遊技の動作制御の単純化、製造コストの削減、遊技領域52のスペース有効活用を更に進めることができる。
図2は、ぱちんこ遊技機の背面側の構成を示す。
電源スイッチ40はぱちんこ遊技機10の電源をオン・オフするスイッチである。メイン基板102は、ぱちんこ遊技機10の全体動作を制御し、特に第1基本始動口24、第1可変始動口25および作動口68へ入球したときの抽選等、遊技動作全般を処理する。サブ基板104は、液晶ユニット42を備え、演出表示装置60における表示内容を制御し、特にメイン基板102による抽選結果に応じて表示内容を変動させる。メイン基板102およびサブ基板104は、遊技制御装置100を構成する。セット基盤39は、賞球タンク44や賞球の流路、賞球を払い出す払出ユニット43等を含む。払出ユニット43は、各入賞口への入賞に応じて賞球タンク44から供給される遊技球を上球皿15へ払い出す。払出制御基板45は、払出ユニット43による払出動作を制御する。発射装置46は、上球皿15の貯留球を遊技領域52へ1球ずつ発射する。発射制御基板47は、発射装置46の発射動作を制御する。電源ユニット48は、ぱちんこ遊技機10の各部へ電力を供給する。
図3は、ぱちんこ遊技機の機能ブロック図である。
ぱちんこ遊技機10において、遊技制御装置100は、第1基本始動口24、第1可変始動口25、作動口68、第2始動口26、第1大入賞口28、第2大入賞口30、演出表示装置60、特別図柄表示装置61、普通図柄表示装置59、スピーカ18、操作ボタン82のそれぞれと電気的に接続されており、各種制御信号の送受信を可能とする。遊技制御装置100は、遊技の基本動作だけでなく、図柄の変動表示や電飾等の演出的動作も制御する。遊技制御装置100は、遊技の基本動作を含むぱちんこ遊技機10の全体動作を制御するメイン基板102と、図柄の演出等を制御するサブ基板104とに機能を分担させた形態で構成される。遊技制御装置100は、ハードウエア的にはデータやプログラムを格納するROMやRAM、演算処理に用いるCPU等の素子を含んで構成される。
本実施例におけるメイン基板102は、入球判定手段110、第1抽選手段112、第2抽選手段113、図柄決定手段114、保留制御手段118、メイン表示制御手段122、特別遊技制御手段126、開閉制御手段132、特定遊技制御手段133を備える。本実施例におけるサブ基板104は、パターン記憶手段140、演出決定手段142、演出表示制御手段144を備える。なお、メイン基板102に含まれる各機能ブロックは、いずれかがメイン基板102ではなくサブ基板104に搭載されるかたちで構成されてもよい。同様に、サブ基板104に含まれる各機能ブロックは、いずれかがサブ基板104ではなくメイン基板102に搭載されるかたちで構成されてもよい。
入球判定手段110は、各入球口への入球を判定する。入球判定手段110は、入球検出装置32や入球検出装置33から始動入賞情報を受け取ると遊技球が第1基本始動口24や第1可変始動口25に入賞したと判定し、入球検出装置38から通過情報を受け取ると遊技球が作動口68を通過したと判定する。入球判定手段110は、入球検出装置34から始動入賞情報を受け取ると遊技球が第2始動口26に入賞したと判定する。入球判定手段110は、入球検出装置78から大入賞口入賞情報を受け取ると遊技球が第1大入賞口28に入賞したと判定し、入球検出装置81から大入賞口入賞情報を受け取ると遊技球が第2大入賞口30に入賞したと判定する。更に、入球判定手段110は、第2大入賞口30における特定領域22や流出領域66への入球も判定する。
第1抽選手段112は、第1基本始動口24または第1可変始動口25への入球を契機に第1特別遊技へ移行するか否かを判定するために乱数の値を特図抽選値として取得する。たとえば、特図抽選値は「0」から「65535」までの値範囲から取得される。なお、本願にいう「乱数」は、数学的に発生させる乱数でなくてもよく、ハードウエア乱数やソフトウエア乱数などにより発生させる疑似乱数でもよい。第1抽選手段112が参照する当否テーブルには、当たりまたは外れの判定結果と特図抽選値とが対応付けられており、対応付けられた当たりの範囲設定に応じて当否確率が定まる。第1抽選手段112は、この特図抽選値に基づいて、特別図柄抽選を実行する。
第2抽選手段113は、作動口68への入球を契機に調整役物84を駆動して第1可変始動口25を開放するか否かを判定するために乱数の値を普図抽選値として取得する。たとえば、普図抽選値は「0」から「511」までの値範囲から取得される。第2抽選手段113が参照する当否テーブルには、当たりまたは外れの判定結果と普図抽選値とが対応付けられており、対応付けられた当たりの範囲設定に応じて当否確率が定まる。第2抽選手段113は、この普図抽選値に基づいて、普通図柄抽選を実行する。
図柄決定手段114は、特図決定手段115と普図決定手段116を含む。特図決定手段115は、特別図柄192の停止図柄を決定するための図柄決定抽選値を取得し、第1抽選手段112による当否判定結果と図柄決定抽選値とに応じて特別図柄192の停止図柄を決定する。特図決定手段115は、第1抽選手段112による当否判定結果に応じて複数の変動パターンからいずれかのパターンを選択する。特図決定手段115は、特別図柄192の停止図柄を決定するために参照すべき図柄範囲テーブルや、特別図柄192の変動パターンを決定するために参照すべきパターン決定テーブルを保持する。なお、特図決定手段115で決定される特別図柄192の「変動パターン」は、演出的な過程が含まれないパターンであるため実質的には「変動時間」と同義である。特図決定手段115は、決定した停止図柄および変動パターンを示すデータをメイン表示制御手段122および後述する演出決定手段142へ送出する。
普図決定手段116は、普通図柄194の停止図柄を決定するための図柄決定抽選値を取得し、第2抽選手段113による当否判定結果と図柄決定抽選値とに応じて普通図柄194の停止図柄を決定する。普図決定手段116は、通常状態において、変動時間を10秒に設定し、時短中は、たとえば1秒という比較的短い変動時間を設定する。普図決定手段116は、普通図柄194の停止図柄を決定するために参照すべき図柄範囲テーブルや、普通図柄194の変動時間を決定するために参照すべき時間決定テーブルを保持する。普図決定手段116は、決定した停止図柄および変動時間を示すデータを普通図柄表示装置59へ送出する。普通図柄194の停止図柄が特定の図柄であった場合、役物作動条件の成立となり、開閉制御手段132は調整役物84を所定時間拡開する。
保留制御手段118は、第1保留手段119と第2保留手段120を含む。第1保留手段119は、特別図柄192の変動表示中や特別遊技の実行中に第1基本始動口24や第1可変始動口25への入球があったとき、その入球に対応する特図抽選値を上限個数である4個まで保留球として記憶する。第2保留手段120は、普通図柄194の変動表示中に作動口68への入球があったとき、その入球に対応する普図抽選値を上限個数である4個まで保留球として記憶する。
メイン表示制御手段122は、特図表示手段123と普図表示手段124を含む。特図表示手段123は、第1抽選手段112による抽選の結果を、特図決定手段115により決定された変動パターンにしたがって特別図柄192の変動表示として特別図柄表示装置61に表示させる。特図表示手段123は、特別図柄192の変動表示を開始するタイミングと停止するタイミングにて、変動開始コマンドと変動停止コマンドを演出表示制御手段144へ送信することにより、特図表示手段123および演出表示制御手段144による変動表示が同期し、連動が保たれる。普図表示手段124は、決められた変動時間にて普通図柄194の変動を普通図柄表示装置59に表示させる。
特別遊技制御手段126は、第1作動条件保持手段127、第2作動条件保持手段128、第1特別遊技実行手段129、第2特別遊技実行手段130、作動回避手段131を含む。第1作動条件保持手段127は、第1特別遊技を実行するための条件である第1作動条件を保持し、第2作動条件保持手段128は、第2特別遊技を実行するための条件である第2作動条件を保持する。第1作動条件には、特別図柄192が当たり態様で停止することが条件として定められている。第2作動条件には、第2始動口26への入球が条件として定められている。
第1特別遊技実行手段129は、第1抽選手段112による抽選結果が当たりであった場合に、第1特別遊技を実行する。第1特別遊技は、第1大入賞口28の開閉動作を複数回数連続して継続する遊技であり、1回の開閉を単位とした単位遊技が複数回実行される。単位遊技の回数は4回であり、1回につき第1大入賞口28を約30秒間開放させる。
第2特別遊技実行手段130は、第2始動口26に遊技球が入球した場合に、第2特別遊技を実行する。第2特別遊技は、第1段階と第2段階に分けられる。第2作動条件の成立は、第2特別遊技の第1段階を開始するための条件が成立したことを示すとともに、その後、第1段階および第2段階を通して第2特別遊技が続く限り第2作動条件が成立している。第2特別遊技の第1段階では1回目の単位遊技として第2大入賞口30が開放され、第2段階では2回目以降の単位遊技として、第1大入賞口28が複数回開放される。第2段階での単位遊技の回数は上述したように14回であり、1回につき第1大入賞口28を約30秒間開放させる。
作動回避手段131は、第1作動条件および第2作動条件のいずれか一方の作動条件が成立したとき、他方の作動条件の成立を回避させる。いいかえれば、第1特別遊技と第2特別遊技が同時並行的に実行されないように排他制御する。第2作動条件の成立中であって、第2特別遊技の第1段階または第2段階が実行されている間は、第1作動条件の成立が回避される。一方、第1作動条件の成立中は、第2作動条件の成立が回避され、第2特別遊技の第1段階および第2段階のいずれも実行されない。特別図柄192が変動表示されている間に第2作動条件が成立した場合、作動回避手段131は特別図柄192の変動表示における変動時間の進行を一時停止させる。
特定遊技制御手段133は、通常状態(非時短状態)から時短状態へ移行させる制御と、時短状態から通常状態へ戻す制御を実行する。第1抽選手段112による抽選が当たりとなった場合、その第1特別遊技の終了後に所定の移行確率にて時短へ移行する。また、第2特別遊技が発生した場合もまた、その第2特別遊技の終了後に所定の移行確率にて時短へ移行する。時短へ移行した場合、図柄変動回数が所定の継続回数、たとえば100回に達するか、次の第1特別遊技または第2特別遊技が発生するまで時短が継続される。
特定遊技制御手段133は、時短の開始時と終了時において図柄決定手段114と開閉制御手段132に時短の開始と終了を示す情報を送信する。時短中は、特図決定手段115は変動時間の短い変動パターンを選択し、普図決定手段116は普通図柄の変動時間を短縮する。時短中において開閉制御手段132は、普通図柄抽選が当たりのときに、通常状態よりも長い開放時間にて第1可変始動口25を開放する。
開閉制御手段132は、調整役物制御手段としても機能し、第1可変始動口25の調整役物84、第1大入賞口28、第2大入賞口30の開閉を制御する。開閉制御手段132は、普通図柄が特定の図柄で停止されると、役物作動条件が成立したと判定し、調整役物ソレノイド76に開放指示を送り、第1可変始動口25を開放させる。同様に、開閉制御手段132は、第1特別遊技中は大入賞口ソレノイド83に開放指示を送って第1大入賞口28を開放させ、第2特別遊技の第1段階は大入賞口ソレノイド80に開放指示を送って第2大入賞口30を開放させ、第2特別遊技の第2段階は大入賞口ソレノイド83に開放指示を送って第1大入賞口28を開放させる。
パターン記憶手段140は、装飾図柄を含む演出画像の変動パターンとして変動表示における変動開始から停止までの変動過程が定められた複数の変動パターンデータを保持する。変動パターンには、通常の外れ図柄を表示するときのパターンと、あと一つ図柄が揃えば大当たりとなるリーチ状態を経て外れ図柄を表示するときのパターンと、リーチ状態を経て大当たり図柄を表示するときのパターンが含まれる。特に、リーチ状態を経るときのパターンとしては、長短様々な変動時間をもつパターンが含まれる。各変動パターンには、その図柄変動の終了条件としてパターンごとに変動時間が定められており、その変動時間の経過時に図柄変動が停止される。
演出決定手段142は、装飾図柄の停止図柄の組合せとその配置および変動パターンを、第1抽選手段112による抽選の結果、特別図柄の停止図柄、特別図柄の変動パターンに応じて決定する。これにより特別図柄と変動時間が等しい演出画像の変動パターンが選択される。演出決定手段142は、装飾図柄の停止図柄を決定するために参照すべき図柄範囲テーブルや、変動パターンを決定するために参照すべきパターンテーブルを保持する。
装飾図柄の停止図柄は、3つの図柄の組合せとして形成され、たとえば第1抽選手段112による判定結果が第1特別遊技への移行を示す場合は「777」や「111」のように3つの図柄が揃った組合せが選択される。この場合、装飾図柄として揃える数字には、特別図柄と同じ数字が選ばれるのが好ましい。たとえば、特別図柄が「3」の場合は装飾図柄が「333」となる。第1抽選手段112による判定結果が第1特別遊技へ移行しない旨を示す場合は、「312」や「946」のように3つの図柄が揃っていない組合せが選択される。ただし、当否判定結果が第1特別遊技へ移行しない旨を示す場合であって、リーチ付きの外れを示す特別図柄の変動パターンが選択された場合は、「191」や「727」のように一つだけ図柄が揃っていない組合せを選択する。演出決定手段142は、装飾図柄の停止図柄と演出画像の変動パターンの情報を演出表示制御手段144へ送る。
演出表示制御手段144は、第1抽選手段112による当否抽選の結果として、選択された変動パターンデータにしたがって演出表示装置60へ演出画像を変動表示させる。演出表示制御手段144は、遊技効果ランプの点灯および消灯や、スピーカ18からの音声出力などの演出処理を更に制御する。
図4は、ぱちんこ遊技機における基本的な処理過程を示すフローチャートである。
まず、遊技球が第1基本始動口24、第1可変始動口25、第2始動口26、第1大入賞口28、第2大入賞口30へ入球した場合や、遊技球が作動口68を通過した場合の処理を実行し(S10)、特別遊技中でなければ(S12のN)、特別図柄抽選などの通常遊技の処理を実行し(S14)、特別遊技中であれば(S12のY)、第1特別遊技または第2特別遊技の処理を実行し(S16)、S10における各種入賞に応じた賞球払出を処理する(S18)。
図5は、図4におけるS14の通常遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。
ここでは、特別図柄192の変動表示、および、装飾図柄190を含む演出画像の変動表示を処理し(S30)、普通図柄194の変動表示を処理する(S31)。なお、S30、S31の処理順序はあくまでも説明の便宜上定義した順序にすぎず、どの順序で処理してもよい。
図6は、図5のS30における特別図柄および演出画像の図柄変動処理を詳細に示すフローチャートである。
以下、特に断らない限り「図柄」は特別図柄192と装飾図柄190の双方を示す。第1保留手段119に特図抽選値の保留がなされている場合であって(S40のY)、図柄変動が表示中でなければ(S42のN)、特別図柄抽選の当否判定や図柄決定、変動パターンの選択などが処理され(S44)、特別図柄192および装飾図柄190の変動表示が開始される(S46)。S40において特図抽選値が保留されていなかった場合は(S40のN)、S42からS46までの処理がスキップされる。S42において既に図柄変動中であれば(S42のY)、S44とS46の処理がスキップされる。
ここで、図柄の変動表示中でなければ(S48のN)、S30の図柄変動処理はそのまま終了する。一方、図柄の変動表示が開始済であれば(S48のY)、図柄の変動表示を処理し(S50)、変動時間が変動停止タイミングまで達したとき(S52のY)、図柄の変動表示は停止される(S58)。特定遊技中、すなわち、時短中であって(S60のY)、特別図柄抽選が当たりでなければ(S61のN)、変動回数をインクリメントし(S62)、その変動回数が所定の継続回数に達すれば(S64のY)、特定遊技を終了する(S66)。変動回数が継続回数に達していなければ(S64のN)、S66をスキップする。特定遊技中に(S60のY)、当たりになった場合も(S61のY)、特定遊技を終了する(S66)。特定遊技中でなかった場合(S60のN)、S61らS66までの処理をスキップする。図柄の停止タイミングでなかった場合もまたS30のフローを終了する(S52のN)。
図7は、図5のS31における普通図柄の変動処理を詳細に示すフローチャートである。
第2保留手段120に普図抽選値の保留がなされている場合(S80のY)、普通図柄194が変動表示中でなければ(S82のN)、第2抽選手段113が普通図柄抽選として当否判定処理を実行し(S84)、普通図柄194の変動表示が開始される(S90)。S80において普図抽選値が保留されていなかった場合は(S80のN)、S82からS90までの処理はスキップされ、S82において普通図柄194が変動表示中であった場合は(S82のY)、S84およびS90の処理がスキップされる。
続いて、普通図柄194の変動表示が開始済であれば(S92のY)、普通図柄194の変動表示を処理し(S94)、定められた変動時間が経過して普通図柄194の変動表示の停止タイミングに達したときは(S96のY)、変動表示中の普通図柄194は停止する(S98)。停止図柄が当たり態様であれば(S100のY)、調整役物84が開放され(S102)、停止図柄が当たり態様でなければ(S100のN)、S102の処理はスキップされる。変動時間経過前である場合(S96のN)、S98からS102の処理はスキップされる。S92において変動表示が開始されていないときは(S92のN)、S94からS102の処理はスキップされる。
図8は、図4におけるS16の特別遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。
実行中の特別遊技が第1特別遊技であれば(S110のY)、第1特別遊技の制御を処理し(S112)、実行中の特別遊技が第1特別遊技でなければ(S110のN)、第2特別遊技の制御を処理する(S114)。
図9は、図8のS112における第1特別遊技を詳細に示すフローチャートである。
まず、第1大入賞口28が開放済でなければ(S120のN)、演出表示制御手段144が第1特別遊技の演出を開始し(S122)、開閉制御手段132が第1大入賞口28を開放する(S124)。第1大入賞口28が開放済であれば(S120のY)、S122およびS124の処理はスキップされる。第1大入賞口28が開放されてから所定の開放時間が経過した場合(S126のY)、または、開放時間が経過していないものの(S126のN)、第1大入賞口28への入球数が9球以上に達した場合には(S128のY)、開閉制御手段132が第1大入賞口28をいったん閉鎖させる(S130)。開放時間が経過しておらず(S126のN)、第1大入賞口28への入球数も9球以上に達していない場合は(S128のN)、S130以降の処理をスキップしてS112のフローを終了する。
S130における第1大入賞口28の閉鎖後、単位遊技数が所定回数に達して終了タイミングとなった場合(S132のY)、演出表示制御手段144は第1特別遊技の演出を終了させ(S134)、第1特別遊技実行手段129は第1特別遊技を終了させる(S136)。時短への移行条件を満たす場合(S140のY)、継続回数を抽選により決定し(S141)、特定遊技に移行する(S142)。第1特別遊技の終了後、特定遊技制御手段133は時短移行抽選を実行し、時短への移行可否を判定する。第1特別遊技終了後の時短移行抽選は、本実施例においては75%の確率で当たりとなる。ただし、時短中の第1種当たりを契機とする第1特別遊技の場合、その第1特別遊技が終了しても時短には移行しない。このため、時短中においては、継続回数に到達しなくても、第1種当たりを発生させることにより時短は事実上終了することになる。時短に移行する場合、特定遊技制御手段133は継続回数抽選を実行し、時短の継続回数を決定する。第1特別遊技終了後の時短の継続回数は、10回から100回の範囲で選択される。
時短への移行条件を満たさなければ(S140のN)、S141、S142の処理をスキップする。S132において単位遊技数が所定回数に達していなければ(S132のN)、単位遊技数に1を加算してS112のフローを終了する(S138)。
図10は、図8のS114における第2特別遊技を詳細に示すフローチャートである。
第2特別遊技が開始済でなければ(S150のN)、第2大入賞口30を開放し(S152)、開始済であれば(S150のY)、S152をスキップする。第1段階にある場合(S154のY)、第2大入賞口30の開放時間が経過したら(S156のY)、第2大入賞口30を閉鎖し(S158)、開放時間以内であれば(S156のN)、S158をスキップする。ここで、第2大入賞口30の内部にある特定領域22への入球があれば(S160のY)、ただちに第2段階への移行を示すフラグを立て(S162)、S168へジャンプする。このとき、まだ第2大入賞口30が開放していれば閉鎖する。一方、第1段階において特定領域22への入球がない状態で(S160のN)、第1段階の終了条件が満たされてしまった場合は(S164のY)、第1段階を終了するとともに第2特別遊技も終了する(S166)。ここでいう終了条件は、第2大入賞口30の閉鎖から一定時間が経過するか、第2大入賞口30への入球検出数と排出検出数が10球以上の数で一致した場合である。この終了条件が満たされていなければ(S164のN)、S166はスキップされる。なお、第1段階にない場合はS156からS166の処理はスキップされる(S154のN)。第2段階への移行フラグが立っている場合(S168のY)、図9に示される特別遊技の処理を、第2特別遊技の第2段階の遊技として実行する(S170)。第2段階への移行フラグが立っていない場合はS170をスキップする(S168のN)。なお、S170における第2特別遊技の第2段階とS112における第1特別遊技は基本的に同様の動作を処理するため、ここでは図9における説明のうち「第1特別遊技」を「第2特別遊技」と読み替えるものとする。
第2特別遊技の終了後、時短への移行条件を満たす場合にも(S140のY)、継続回数を抽選により決定し(S141)、特定遊技に移行する(S142)。第2特別遊技の終了後、特定遊技制御手段133は時短移行抽選を実行し、時短への移行可否を判定する。第2特別遊技終了後の時短移行抽選は、本実施例においては10%の確率で当たりとなる。時短に移行する場合、特定遊技制御手段133は継続回数抽選を実行し、時短の継続回数を決定する。第2特別遊技終了後の時短の継続回数は、10回から20回の範囲で選択される。
変形例として、第1特別遊技終了後に時短に移行するときには、第1特別図柄の停止態様に応じて、いいかえれば、図柄決定抽選値に応じて継続回数を決定してもよい。また、第2特別遊技終了後に時短に移行するときには、たとえば、15回のような所定回数を継続回数として一律に設定してもよい。
図11は、ぱちんこ遊技機の正面側の構成の別例である。
同図の場合、調整役物84を有する第1可変始動口25は、第2始動口26の上方ではなく下方に設けられている。この場合にも、時短中に第1遊技が第2遊技よりも偏重されるという遊技性を実現できる。
調整役物84の閉鎖時においては、第1可変始動口25の入球口は第2始動口26に遮蔽されるため、遊技球は第1可変始動口25に入球不可能である。このため、調整役物84の閉鎖時においては、第2始動口26への入球容易性と第1種始動口への入球容易性はそれほど変わらない。一方、調整役物84が開放されると、遊技球は第1可変始動口25に入球しやすくなるため、第1種始動口への入球容易性が格段に向上することになる。
以上、本実施例に示したぱちんこ遊技機10によれば、第2遊技を基本としつつも、時短によって第1遊技が適宜クローズアップされるという遊技性を実現できる。このため、第1遊技と第2遊技という複数の遊技性を備えながらも、遊技内容のわかりやすさと自由度を両立できる。また、第1可変始動口25の普通電動役物としての調整役物84が拡開することが、そのまま第2始動口26への入球を難しくする構成となっているため、いわゆる「電動チューリップ」とよばれる既存の役物の流用により、比較的実現が容易となる。また、第2特別遊技による遊技者利益が第1特別遊技による遊技者利益よりも大きくなるように設計することにより、時短が不利益という特有の遊技性をいっそう明確化できる。
なお、本実施例においては、第1特別遊技の終了後は時短に移行しやすく、第2特別遊技の終了後には時短に移行しにくいという構成について説明した。変形例として、第2特別遊技終了後には時短に移行しないと設定することにより、第2遊技の有利さをいっそう明確化してもよい。また、第1特別遊技の終了後には必ず時短に移行するとしてもよい。たとえば、
時短中の第1種当たり:第1特別遊技後には通常状態
通常状態における第1種当たり:第1特別遊技後には時短に移行
時短中の第2種当たり(または継続条件成立):第2特別遊技後も時短に移行
通常状態における第2種当たり(または継続条件成立):第2特別遊技後も通常状態
という設計が考えられる。この場合には、第2特別遊技を連続して発生させている限り、時短に移行する心配はないが、いったん第1種当たりが発生してしまうと必ず時短に移行してしまうという遊技性となる。
また、本実施例においては、調整役物84が拡開すると第1可変始動口25への入球容易性が高まるとして説明した。しかし、図1の構成の場合、調整役物84の拡開により第1可変始動口25の入球容易性を必ずしも高めなくてもよい。調整役物84が拡開すると、少なくとも、第2始動口26への入球は困難となるため、第2始動口26よりも第1基本始動口24の方が遊技球が入球容易となる。したがって、このような構成であっても、第1遊技と第2遊技のいずれが主体的な遊技となるかを調整役物84の開閉により制御できる。このような構成を実現するために、拡開時の調整役物84上に落下した遊技球の多くがそのまま調整役物84の端からこぼれるように調整役物84を形成してもよい。たとえば、調整役物84を90度以上開放させてもよい。更に考察を進めるならば、図1の構成から第1可変始動口25自体を構成から除外してもよい。この場合にも、調整役物84が拡開すると、少なくとも、第2始動口26への入球は困難となるため、第2始動口26よりも第1基本始動口24の方が遊技球が入球容易となる。
本実施例においては、第1特別遊技における単位遊技の回数は4回、第2特別遊技における単位遊技の回数は15回であるとして説明した。変形例として、第2特別遊技における単位遊技の上限回数を可変としてもよい。抽選により上限回数を選択してもよいし、役物により遊技球の行方を振り分け、その振り分け先に応じて上限回数を決定してもよい。
また、本実施例における特別図柄抽選の当たり確率を1/53程度の比較的高い確率に設定してもよい。このような態様によれば、たとえば、継続回数を100回とした場合でも、概ね85%程度の確率にて、時短が終了するまでに第1種大当たりが発生することになる。したがって、特別図柄抽選の当たり確率を高く設定することにより、時短に移行する可能性を高めるだけではなく、時短からの脱出のしやすさも向上させることができる。
以上、本発明について、実施例をもとに説明した。この実施例はあくまで例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
なお、本実施例においては、第1種の遊技性と第2種の遊技性を両立させる遊技機として説明した。変形例として、第2種の遊技性の代わりに、「小当たり」の概念を導入した遊技機を想定可能である。
たとえば、入球検出装置34への入球すると、所定の確率にて小当たりが発生する。小当たりは高確率、たとえば、2/3程度の確率にて発生するとしてもよい。小当たりが発生すると、第2大入賞口30が短時間だけ開放される。このとき、遊技球を第2大入賞口30に入球させ、更に、特定領域22に入球させることができれば、大当たりとなり、第1大入賞口28が所定回数、たとえば、14回を上限として開放される特別遊技が実行されてもよい。このような態様においても、調整役物84により第2始動口26への入球容易性を制御することにより、本実施例に示したぱちんこ遊技機10に似た遊技性を実現できる。
請求項に記載の第1始動口は、本実施例においては、第1可変始動口25および第1基本始動口24の双方または一方により実現されている。
このほかにも、請求項に記載の各構成要件が果たすべき機能は、本実施例において示された各機能ブロックの単体もしくはそれらの連係によって実現されることも当業者には理解されるところである。
本実施例におけるぱちんこ遊技機の正面側の構成を示す図である。 ぱちんこ遊技機の背面側の構成を示す図である。 ぱちんこ遊技機の機能ブロック図である。 ぱちんこ遊技機における基本的な処理過程を示すフローチャートである。 図4におけるS14の通常遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。 図5のS30における特別図柄および演出画像の図柄変動処理を詳細に示すフローチャートである。 図5のS31における普通図柄の変動処理を詳細に示すフローチャートである。 図4におけるS16の特別遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。 図8のS112における第1特別遊技を詳細に示すフローチャートである。 図8のS114における第2特別遊技を詳細に示すフローチャートである。 ぱちんこ遊技機の正面側の構成の別例を示す図である。
符号の説明
1 ぱちんこ遊技機、 11 外枠、 12 前枠、 13 透明板、 14 扉、 15 上球皿、 16 下球皿、 17 発射ハンドル、 18 スピーカ、 20 保留ランプ、 21 保留ランプ、 22 特定領域、 24 第1基本始動口、 25 第1可変始動口、 26 第2始動口、 28 第1大入賞口、 30 第2大入賞口、 31 通路、 32 入球検出装置、 34 入球検出装置、 35 排出検出装置、 36 入球検出装置、 37 流出検出装置、 38 入球検出装置、 39 セット基盤、 40 電源スイッチ、 42 液晶ユニット、 43 払出ユニット、 44 賞球タンク、 45 払出制御基板、 46 発射装置、 47 発射制御基板、 48 電源ユニット、 50 遊技盤、 52 遊技領域、 54 外レール、 56 内レール、 58 アウト口、 59 普通図柄表示装置、 60 演出表示装置、 61 特別図柄表示装置、 62 誘導装置、 64 センター飾り、 66 流出領域、 68 作動口、 76 調整役物ソレノイド、 78 入球検出装置、 80 大入賞口ソレノイド、 81 入球検出装置、 82 操作ボタン、 83 大入賞口ソレノイド、 100 遊技制御装置、 102 メイン基板、 104 サブ基板、 110 入球判定手段、 112 第1抽選手段、 113 第2抽選手段、 114 図柄決定手段、 115 特図決定手段、 116 普図決定手段、 118 保留制御手段、 119 第1保留手段、 120 第2保留手段、 122 メイン表示制御手段、 123 特図表示手段、 124 普図表示手段、 126 特別遊技制御手段、 127 第1作動条件保持手段、 128 第2作動条件保持手段、 129 第1特別遊技実行手段、 130 第2特別遊技実行手段、 131 作動回避手段、 132 開閉制御手段、 133 特定遊技制御手段、 140 パターン記憶手段、 142 演出決定手段、 144 演出表示制御手段、 190 装飾図柄、 192 特別図柄、 194 普通図柄、 33 入球検出装置、 84 調整役物。

Claims (8)

  1. 遊技領域が形成された遊技盤と、
    前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な第1始動口と、
    前記第1始動口への遊技球の入球を契機として第1抽選を実行する第1抽選手段と、
    前記第1抽選の結果に応じて第1図柄を変動表示させる第1表示制御手段と、
    前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球の受け入れ状態が遊技者に有利な状態に変化可能な可変入球装置と、
    遊技者に有利な第1特別遊技を実行するための条件である第1作動条件を保持する第1作動条件保持手段と、
    第1図柄が所定の当たり図柄で停止されたときに前記第1作動条件が成立したと判定し、前記可変入球装置の受け入れ状態を遊技者に有利な状態へ変化させることにより前記第1特別遊技を実行する第1特別遊技実行手段と、
    前記遊技領域の所定位置に設けられ、前記第1始動口と同等以上の容易さにて遊技球が入球可能な第2始動口と、
    遊技者に有利な第2特別遊技を実行するための条件である第2作動条件を保持する第2作動条件保持手段と、
    前記第2始動口に遊技球が入球したときに前記第2作動条件が成立したと判定し、前記可変入球装置の受け入れ状態を遊技者に有利な状態へ変化させることにより前記第2特別遊技を実行する第2特別遊技実行手段と、
    前記遊技領域において遊技球の移動経路上に設けられる可動役物であって、作動時においては前記第2始動口よりも前記第1始動口の方が遊技球の入球が容易となるように前記移動経路上における位置が変化する調整役物と、
    所定の役物作動条件が成立したときに、前記調整役物を作動させる調整役物制御手段と、
    前記第1特別遊技の終了後から所定の終了条件が成立するまで、前記役物作動条件が通常状態よりも成立しやすい遊技状態に移行させる特定遊技を実行する特定遊技制御手段と、
    を備えることを特徴とする弾球遊技機。
  2. 前記第2始動口は、前記調整役物の下方に設けられ、
    前記調整役物は、作動時においては非作動時に比べて前記第2始動口への入球が困難となるように前記移動経路上における位置が変化することを特徴とする請求項1に記載の弾球遊技機。
  3. 前記調整役物は、作動時においては、前記第1始動口の入球口を拡開させ、かつ、非作動時よりも前記第2始動口への入球が困難となるように前記移動経路上における位置が変化することを特徴とする請求項2に記載の弾球遊技機。
  4. 前記第1特別遊技実行手段は、前記第2特別遊技よりも獲得賞球数の期待値が少なくなるように設定された特別遊技として、前記第1特別遊技を実行することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の弾球遊技機。
  5. 前記第1始動口は、前記調整役物の非作動時に前記第2始動口に向けて打球された遊技球が入球し得るように配置されたことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の弾球遊技機。
  6. 前記特定遊技実行手段は、前記第1特別遊技の終了後から第1図柄の変動表示回数が所定の上限回数に達するまで前記特定遊技を実行し、複数の上限回数の中からいずれかの上限回数を抽選により選択することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の弾球遊技機。
  7. 前記特定遊技実行手段は、前記第2特別遊技の終了後も所定の確率にて前記特定遊技を実行し、前記第1特別遊技の終了時には前記第2特別遊技の終了時よりも高い確率にて前記特定遊技を実行することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の弾球遊技機。
  8. 前記特定遊技実行手段は、前記特定遊技の実行中において前記第1抽選が当たりとなったときには、前記当たりを契機とする前記第1特別遊技の終了後において前記特定遊技を実行しないことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の弾球遊技機。
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