JP2011156070A - 吸収性物品 - Google Patents

Abstract

【課題】臀部の溝に確実にフィットするとともに、就寝時の臀部の潰れに対応してフィットできるようにする。
【解決手段】排血口対応部Ｍに対して、長手中心線ＣＬの両側にそれぞれ、ナプキン１の略長手方向に沿う部分を有する排血口対応エンボス１０を形成するとともに、排血口対応エンボス１０より後側に離隔して、長手中心線ＣＬの両側にそれぞれ幅方向外側に曲率中心を有する円弧状の臀部潰れ対応エンボス１３、１３と、長手中心線ＣＬ上の位置から後側に向けて両側に漸次拡大する略逆Ｖ字形状部分を有する臀部溝対応エンボス１２とを形成する。前記臀部潰れ対応エンボス１３は、その後側部分が前記臀部溝対応エンボス１２の前側部分と所定区間で重なり、該重なり区間において臀部溝対応エンボス１２の外側に離隔して設けられ、その後端部分がそれぞれ長手中心線ＣＬを境に同じ側に形成される臀部溝対応エンボス１２の逆Ｖ字形状部分とほぼ平行して形成する。
【選択図】図１

Description

本発明は、経血やおりものなどを吸収するための生理用ナプキン、パンティーライナー、失禁パッド等の吸収性物品、詳しくは就寝時の臀部の潰れに対応してフィットできるようにした吸収性物品に関する。

従来より、生理用ナプキン、パンティーライナー、失禁パッド等の吸収性物品として、ポリエチレンシートまたはポリエチレンラミネート不織布などの不透液性裏面シートと、不織布または透液性プラスチックシートなどの透液性表面シートとの間に綿状パルプなどからなる吸収体を含む吸収要素を介在したものが知られている。

この種の吸収性物品にも幾多の改良が重ねられ、装着感及びフィット性を向上させるため、透液性表面シートの表面側から所定の形状でエンボスを付与したものが知られている。

例えば、下記特許文献１には、着用したときに着用者の腹部側に配置される前部、臀部側に配置される後部、前部と後部との間で経血の排泄を受ける部分を含む中間部とからなり、表面シートと吸収層を一体化する圧搾溝が物品長手方向の両側部に延びて配置され、吸収性物品の後部の肛門対向部周辺領域において、圧搾溝が物品長手方向で途切れるよう、溝が配置されていない溝非配設部がある吸収性物品が開示されている。かかる吸収性物品によれば、前記溝非配設部が着用状態で隆起した形状を形成しながら物品が湾曲することにより、溝非配設部のフィット性が増すほか、溝非配設部が過度に折れ曲がらずに緩やかに湾曲する作用を示すとされている。

また、下記特許文献２には、液保持性の吸収層及び液不透過性の防漏層を具備し、その長手方向が前方部、排泄部対向部及び後方部に区分され、前記後方部における吸収層の肌当接面側には、２つの溝が設けられており、２つの溝は、それぞれが前方に向かって凸の形状を有し、該凸の形状の先端部が、ナプキンにおける幅方向の中央部を通る仮想線上にほぼ１列に配置されており、２つの溝は、それぞれがナプキンにおける長手方向の後方に向かって延びる一対の側部を有しているナプキンが開示されている。かかる吸収性物品によれば、後方部において、溝の中央部が可撓軸となって容易に折れ曲がり、その長手方向において、着用者の肌へ向かって凹に湾曲している結果、ナプキンは着用者のヒップ部の湾曲した身体形状に密着するとともに、着用者の股下部における排泄部対向部における前方溝の内側の部分が着用者の両太ももの付け根内側により左右からナプキン内方へ圧縮力を受け、凸に湾曲した形状を有し、配設部対向部が凸に湾曲する影響により、後方部における前側の溝が、溝の内側の部分が着用者の肌に向かって隆起し、ヒップ部の凹な形状に密着するとされている。

特開２００９−２６１７７７号公報 特開２００７−２７５４９１号公報

しかしながら、上記特許文献１、２記載の吸収性物品ではいずれも、長手方向が凹状に湾曲するのに対して所定形状でエンボスを施すことにより、後部側の中央部を隆起させ、臀部の溝にフィットさせるようにするものであるが、就寝時に臀部が潰れた状態にまで対応できるものとはなっていない。

すなわち、就寝時に臀部が潰れることにより臀部が変形すると、ナプキンと身体との間に隙間が生じ、漏れが発生するおそれがある。

ここで、就寝時の臀部の変形状態について説明すると、仰向け寝の場合、両方の臀部の肉が潰れ、この潰れた臀部の肉が股下を通じて排血口側にはみ出るように寄せられる（図３参照）。また、横向き寝の場合も同様に、臀部の重みによって臀部の肉が股下を通じて排血口側にはみ出るように寄せられるが、臀裂部を境に下側半分の臀部は下面からの圧力を受けるため上側半分の臀部より潰れ易く、下側の臀部の肉の方がより多くはみ出るようになる。

従って、就寝時の漏れを確実に防止するためには、臀部の溝にフィットさせることに加えて、前述のような就寝時の臀部の潰れ方に対応してフィットさせるようにすることが重要となる。

そこで本発明の主たる課題は、臀部の溝に確実にフィットするとともに、就寝時の臀部の潰れに対応してフィットできるようにした吸収性物品を提供することにある。

上記課題を解決するために請求項１に係る本発明として、透液性の表面シートと不透液性の裏面シートとの間に吸収要素が介在された吸収性物品において、
装着時に着用者の排血口部及び会陰部に対応する排血口対応部に対して、長手方向中心線の両側にそれぞれ、吸収性物品の略長手方向に沿う部分を有する排血口対応エンボスを形成するとともに、前記排血口対応エンボスより吸収性物品の長手方向後側に離隔して、長手方向中心線の両側にそれぞれ吸収性物品の幅方向外側に曲率中心を有する円弧状の臀部潰れ対応エンボスと、長手方向中心線上の位置から後側に向けて両側に漸次拡大する略逆Ｖ字形状部分を有する臀部溝対応エンボスとを形成し、
前記臀部潰れ対応エンボスは、その後側部分が前記臀部溝対応エンボスの前側部分と長手方向に沿った所定区間で重なり代を有するとともに、該重なり代区間において前記臀部溝対応エンボスの外側に離隔して設けられ、且つその後端部分がそれぞれ長手方向中心線を境に同じ側に形成される前記臀部溝対応エンボスの逆Ｖ字形状部分とほぼ平行するように形成してあることを特徴とする吸収性物品が提供される。

上記請求項１記載の発明は、装着時に着用者の排血口部及び会陰部に対応する排血口対応部に排血口対応エンボスを形成するとともに、この排血口対応エンボスより吸収性物品の長手方向後側に離隔して、長手方向中心線の両側にそれぞれ吸収性物品の幅方向外側に曲率中心を有する円弧状の臀部潰れ対応エンボスと、長手方向中心線上の位置から後側に向けて両側に漸次拡大する略逆Ｖ字形状部分を有する臀部溝対応エンボスとを形成したものである。

また、前記臀部潰れ対応エンボスは、その後側部分が前記臀部溝対応エンボスの前側部分と長手方向に沿った所定区間で重なり代を有するように、即ち臀部溝対応エンボスが臀部潰れ対応エンボスの長手方向中間位置を始端として形成されている。このため、就寝時に臀部が潰れて臀部の肉が排血口側にはみ出るように寄せられた場合でも、前記臀部潰れ対応エンボスを可撓軸としてこの臀部潰れ部分の丸みに沿って変形し、フィットするようになる。加えて、横向き寝の状態で左右の臀部の潰れ方が異なる場合でも、前記臀部潰れ対応エンボスが左右にそれぞれ設けられるとともに前記臀部溝対応エンボスから離隔して独立的に形成されているため、左右それぞれの臀部の潰れ部分の丸みに沿った変形が可能となる。従って、就寝時の臀部の潰れに対応してフィットでき、経血等の漏れを確実に防止できるようになる。

さらに、前記臀部潰れ対応エンボスの後側部分が臀部溝対応エンボスの前側部分と長手方向に沿った所定区間で重なり代を有するとともに、臀部潰れ対応エンボスの後端部分がそれぞれ長手方向中心線を境に同じ側に形成される臀部溝対応エンボスの逆Ｖ字形状部分とほぼ平行するように形成してあるため、臀部潰れに対応する領域が臀部溝から連続的且つ滑らかに変形し、ヨレや皺を抑制してフィット性がより向上するようになる。

一方、吸収性物品の後側部では、長手方向中心線上の位置から後側に向けて両側に漸次拡大する略逆Ｖ字形状で臀部溝対応エンボスを形成してあるため、この臀部溝対応エンボスが可撓軸となって臀部の谷間に沿って変形し易くなる。

このように、排血口対応部より後側の部分が臀部溝及び臀部潰れの形状に合わせて変形することに加えて、前記排血口対応エンボスと臀部潰れ対応エンボスとの間にエンボス線の不連続ゾーンが形成されるため、この不連続ゾーンが臀部側と排血口対応部側の動きを分断して臀部側の動きを排血口対応部側へ伝えない分断ゾーンとして機能し、排血口対応部の身体へのフィット性が安定的に維持され、排血口対応部のシワ入りを防止し、経血等の漏れ防止及び装着感の向上が図られるようになる。

請求項２に係る本発明として、前記臀部潰れ対応エンボスは、前端部の接線を前側に延長した線が前記排血口対応エンボスより外側に位置するようにして形成してある請求項１記載の吸収性物品が提供される。

上記請求項２記載の発明では、臀部潰れ対応エンボスの前端部の接線を前側に延長した線が排血口対応エンボスより外側に位置するように形成してあるため、臀部の潰れに対応して臀部潰れ対応エンボスによる皺が、排血口対応エンボスによって囲まれた排血口対応部内に進展せず、排血口対応部のフィット性が確保されるようになる。

請求項３に係る本発明として、前記臀部溝対応エンボスは、長手方向中心線に跨って両側に形成されるエンボス線の成す角度が９０°未満である請求項１〜２いずれかに記載の吸収性物品が提供される。

上記請求項３記載の発明では、臀部対応エンボスを可撓軸として、着用者の臀部の谷間に沿う形状で変形しやすくするため、臀部溝対応エンボスとして、長手方向中心線に跨って両側に形成されるエンボス線の成す角度を９０°未満としたものである。

請求項４に係る本発明として、前記排血口対応部より吸収性物品の長手方向前側に離隔して、吸収性物品の略幅方向に沿う部分を有する前側部エンボスを形成してある請求項１〜３いずれかに記載の吸収性物品が提供される。

上記請求項４記載の発明は、前側部エンボスを可撓軸として、吸収性物品の前側部分を着用者の恥骨周辺の丸みに沿う形状で変形しやすくするため、吸収性物品の略幅方向に沿う部分を有する前側部エンボスを形成するようにしたものである。

請求項５に係る本発明として、前記臀部溝対応エンボスは、前記略逆Ｖ字形状部分の先端部を長手方向中心線上で交差させず、離隔して形成してある請求項１〜４いずれかに記載の吸収性物品が提供される。

上記請求項５記載の発明は、経血量が少ないときの就寝時や昼間などに使用する場合に対応させたもので、臀部の溝にフィットしすぎることによる違和感を防止するため、臀部溝対応エンボスの前記略逆Ｖ字形状部分の先端部を長手方向中心線上で交差させず、離隔して形成するようにしたものである。

請求項６に係る本発明として、前記排血口対応エンボスは、会陰部に対応する領域のエンボス部分が、吸収性物品の外方側に曲率中心を有し、長手方向中心線側に膨出する湾曲線からなる膨出形状エンボスとされている請求項１〜５いずれかに記載の吸収性物品が提供される。

上記請求項６記載の発明では、排血口対応エンボスのうち、会陰部に対応する領域のエンボス部分が、吸収性物品の外方側に曲率中心を有し、長手方向中心線側に膨出する湾曲線からなる膨出形状エンボスとすることにより、装着時に大腿部によって幅方向両側から内側に向かう圧力によって会陰部に対応する領域を相対的に表面側に隆起しやすくし、会陰部の窪みにフィットして経血等の漏れ防止を図っている。

請求項７に係る本発明として、前記排血口対応エンボスは、長手方向中心線の両側にそれぞれ、吸収性物品の略長手方向に沿うとともに、長手方向中心線側に曲率中心を有する弧状曲線によって形成され、前端部及び後端部がそれぞれ長手方向中心線の両側に離隔して設けられるとともに、前記前端部間の離隔幅より前記後端部間の離隔幅を狭くしてある請求項１〜５いずれかに記載の吸収性物品が提供される。

上記請求項７記載の発明は、排血口対応部に、長手方向中心線の両側にそれぞれ、吸収性物品の略長手方向に沿うとともに、長手方向中心線側に曲率中心を有する弧状曲線によって排血口対応エンボスを形成したものである。特に、本発明では、前記左右一対の排血口対応エンボスは、前端部及び後端部がそれぞれ長手方向中心線の両側に離隔して設けられるとともに、前記前端部間の離隔幅より前記後端部間の離隔幅を狭くしてある。このため、大腿部からの幅方向両側から内側に向かう圧力によって、前記排血口対応エンボスで囲まれた部分のうち、前側が相対的に広い幅方向範囲で表面側に隆起するようになるため、排血口部に好適にフィットし、後側が相対的に狭い幅方向範囲で表面側に隆起するようになるため、会陰部に好適にフィットする。従って、身体の各部の形状に合わせて変形するため、フィット性が向上するようになるとともに、経血等の漏れが確実に防止できる。

請求項８に係る本発明として、長手方向中心線を境に同じ側に形成される前記排血口対応エンボスと臀部潰れ対応エンボスとは、前記臀部潰れ対応エンボスの前端部の接線を前側に延長した線と、排血口対応エンボスの後端部の接線を後側に延長した線とがほぼ平行に形成されている請求項１〜７記載の吸収性物品が提供される。

上記請求項８記載の発明では、長手方向中心線を境に同じ側に形成される排血口対応エンボスと臀部潰れ対応エンボスとについて、臀部潰れ対応エンボスの前端部の接線を前側に延長した線と、排血口対応エンボスの後端部の接線を後側に延長した線とをほぼ平行に形成することにより、臀部潰れ部分に沿って変形した臀部潰れ対応エンボスの前端部から排血口対応部の方向に進展したシワを前記排血口対応エンボスに吸収させることができるようになり、排血口対応エンボスで囲まれた部分にシワが形成されることがなくなり、排血口対応部を排血口部及び会陰部に対してより確実にフィットさせることができるようになる。

以上詳説のとおり本発明によれば、臀部の溝に確実にフィットするとともに、就寝時の臀部の潰れに対応してフィットできるようにした吸収性物品が提供できるようになる。

本発明に係る生理用ナプキン１の一部破断展開図である。 エンボスの説明図である。 就寝時の臀部の変形状態を示す人体股下部の斜視図である。 第２形態例に係る生理用ナプキン１Ａの展開図である。 エンボスの説明図である。 その要部拡大図である。

以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
（第１形態例）
本発明の第１形態例に係る生理用ナプキン１は、図１に示されるように、主に就寝時の仰向き寝及び横向き寝において臀部に好適にフィットするようにしたものである。

前記生理用ナプキン１は、ポリエチレンシート、ポリプロピレンシートなどからなる不透液性の裏面シート２と、経血やおりものなどを速やかに透過させる透液性の表面シート３と、これら両シート２，３間に介在された綿状パルプまたは合成パルプなどからなる吸収体４及びこの吸収体４の形状保持および拡散性向上のために前記吸収体４を囲繞するクレープ紙５を含む吸収要素６と、表面両側部にそれぞれ長手方向に沿って形成されたサイド不織布７，７とから構成されている。前記吸収体４の周囲において、その上下端縁部では、前記裏面シート２と表面シート３との外縁部がホットメルトなどの接着剤やヒートシール等の接着手段によって接合され、またその両側縁部では吸収体４よりも側方に延出している前記裏面シート２と前記サイド不織布７とがホットメルトなどの接着剤やヒートシール等の接着手段によって接合され、外周に吸収体４の存在しないフラップ部８が形成されている。

以下、さらに前記生理用ナプキン１の構造について詳述すると、
前記裏面シート２は、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂シートなどの少なくとも遮水性を有するシート材が用いられるが、この他にポリエチレンシート等に不織布を積層したラミネート不織布や、さらには防水フィルムを介在して実質的に不透液性を確保した上で不織布シート（この場合には防水フィルムと不織布とで裏面シートを構成する。）などを用いることができる。近年はムレ防止の観点から透湿性を有するものが用いられる傾向にある。この遮水・透湿性シート材は、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を溶融混練してシートを成形した後、一軸または二軸方向に延伸することにより得られる微多孔性シートである。

次いで、前記表面シート３は、有孔または無孔の不織布や多孔性プラスチックシートなどが好適に用いられる。不織布を構成する素材繊維としては、たとえばポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維とすることができ、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工法によって得られた不織布を用いることができる。これらの加工法の内、スパンレース法は柔軟性、ドレープ性に富む点で優れ、サーマルボンド法は嵩高でソフトである点で優れている。

前記裏面シート２と表面シート３との間に介在される吸収体４は、たとえばフラッフ状パルプと吸水性ポリマーとにより構成されている。前記吸水性ポリマーは吸収体を構成するパルプ中に、例えば粒状粉として混入されている。前記パルプとしては、木材から得られる化学パルプ、溶解パルプ等のセルロース繊維や、レーヨン、アセテート等の人工セルロース繊維からなるものが挙げられ、広葉樹パルプよりは繊維長の長い針葉樹パルプの方が機能および価格の面で好適に使用される。

また、前記吸収体４には合成繊維を混合しても良い。前記合成繊維は、例えばポリエチレン又はポリプロピレン等のポリオレフィン系、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系、ナイロンなどのポリアミド系、及びこれらの共重合体などを使用することができるし、これら２種を混合したものであってもよい。また、融点の高い繊維を芯とし融点の低い繊維を鞘とした芯鞘型繊維やサイドバイサイド型繊維、分割型繊維などの複合繊維も用いることができる。前記合成繊維は、体液に対する親和性を有するように、疎水性繊維の場合には親水化剤によって表面処理したものを用いるのが望ましい。

本例のように、吸収体４を囲繞するクレープ紙５を設ける場合には、結果的に表面シート３と吸収体４との間にクレープ紙５が介在することになり、吸収性に優れる前記クレープ紙５によって体液を速やかに拡散させるとともに、これら経血等の逆戻りを防止するようになる。

一方、本生理用ナプキン１の表面がわ両側部にはそれぞれ、長手方向に沿ってかつナプキン１のほぼ全長に亘ってサイド不織布７，７が設けられ、このサイド不織布７，７の一部が側方に延在されるとともに、同じく側方に延在された不透液性裏面シート２の一部とによってウイング状フラップＷ、Ｗが形成されている。

前記サイド不織布７としては、重要視する機能の点から撥水処理不織布または親水処理不織布を使用することができる。たとえば、経血やおりもの等が浸透するのを防止する、あるいは肌触り感を高めるなどの機能を重視するならば、シリコン系、パラフィン系、アルキルクロミッククロリド系撥水剤などをコーティングした撥水処理不織布を用いることが望ましい。また、前記ウイング状フラップＷ、Ｗにおける経血等の吸収性を重視するならば、合成繊維の製造過程で親水基を持つ化合物、例えばポリエチレングリコールの酸化生成物などを共存させて重合させる方法や、塩化第２スズのような金属塩で処理し、表面を部分溶解し多孔性とし金属の水酸化物を沈着させる方法等により合成繊維を膨潤または多孔性とし、毛細管現象を応用して親水性を与えた親水処理不織布を用いるようにすることが望ましい。

（エンボス構造）
エンボス構造について説明する前に、図２に基づいて、就寝時の女性の股下周辺に生理用ナプキン１をフィットさせるのにポイントとなる領域について説明する。このポイントとなる領域は、身体前側の恥骨周辺の前側領域Ｓ１、排血口対応部Ｒ１及び会陰部Ｒ２を含む中央領域Ｓ２、臀部の谷間が形成される臀部溝領域Ｓ３に加え、就寝時の仰向け寝及び横向き寝に臀部の肉が潰れ、この潰れた臀部の肉が股下を通じて排血口側にはみ出るように寄せられ、前記臀部溝領域Ｓ３と中央領域Ｓ２との間の両側に丸みを帯びて膨出する臀部潰れ領域Ｓ４、Ｓ４がある。本生理用ナプキン１は、この身体の各領域Ｓ１〜Ｓ４に好適にフィットするようにしたものである。

このために、前記生理用ナプキン１では、装着時に着用者の排血口部及び会陰部に対応する排血口対応部Ｍ、この排血口対応部Ｍよりナプキン長手方向に離間幅ＤＦを設けて前側に位置する前側部Ｆ及び前記排血口対応部Ｍよりナプキン長手方向に離間幅ＤＢを設けて後側に位置する後側部Ｂの各部に対して、前記各領域Ｓ１〜Ｓ４の身体の形状に適合するように変形し易くした所定形状のエンボス１０〜１３が形成されている。

以下、前記生理用ナプキン１の各部Ｍ、Ｆ、Ｂに形成されるエンボス１０〜１３の構造及びその作用について詳細に説明する。

前記排血口対応部Ｍには、長手方向中心線ＣＬの両側にそれぞれ、生理用ナプキン１の略長手方向に沿う両側部分１０ａ、１０ａと、これら両側部分１０ａ、１０ａの前端部から連続してナプキン幅方向に連結する前端部分１０ｂとからなり、全体として後側に開口する略コ字形に形成された排血口対応エンボス１０が形成されている。また、両側部分１０ａ、１０ａのうち会陰部Ｒ２に対応する領域のエンボス部分は、ナプキン外方側に曲率中心を有し、長手方向中心線ＣＬ側に膨出する湾曲線からなる膨出形状エンボス１０ｃとすることが好ましい。

このような排血口対応部エンボス１０が形成された排血口対応部Ｍでは、大腿部からの幅方向両側から内側に向かう圧力により、前記排血口対応部エンボス１０の両側部分１０ａ、１０ａを可撓軸として、この排血口対応部エンボス１０で囲まれた部分が表面側に隆起するとともに、前記膨出形状エンボス１０ｃによって会陰部Ｒ２が相対的に高く表面側に隆起するようになる。このため、排血口対応部Ｍが排血口部Ｒ１及び会陰部Ｒ２に好適にフィットする。

次に、前記前側部Ｆには、前記排血口対応エンボス１０から離間して、生理用ナプキン１の略幅方向に沿う部分を有する前側部エンボス１１、１１が形成されている。ここで、「生理用ナプキン１の略幅方向に沿う部分」とは、長手方向中心線ＣＬの両側に形成される各エンボスの接線を前記中心線ＣＬに延長した交点の成す角度が９０°以上となる部分のことである。なお、図１に示される例では、前側部エンボス１１は長手方向中心線ＣＬの両側に離隔してそれぞれ形成され、生理期間中の陰鬱な気分を紛らわせることなどを目的として、その先端部を前記中心線ＣＬ側に湾曲させた略ハート形に形成している。この前側部Ｆでは、前記前側部エンボス１１が可撓軸となって、恥骨周辺の丸みに沿って変形しやすくなり、身体の前側に好適にフィットするようになる。

更に、前記後側部Ｂには、前記排血口対応エンボス１０から離間して、長手方向中心線ＣＬの両側にそれぞれナプキン１の幅方向外側に曲率中心を有する円弧状の臀部潰れ対応エンボス１３、１３と、長手方向中心線ＣＬ上の位置から後側に向けて両側に漸次拡大する略Ｖ字形状部分を有する臀部溝対応エンボス１２とが形成されている。両者１２、１３の相対的位置関係は、臀部潰れ対応エンボス１３が前記離隔幅ＤＢに近接して設けられるとともに、この臀部潰れ対応エンボス１３の後側部分と臀部溝対応エンボス１２の前側部分とが長手方向の所定区間（Ｘ４−Ｘ５間）で重なり代を有するように、即ち臀部潰れ対応エンボス１３のナプキン長手方向中間位置を始端として、略逆Ｖ字形状部分を有する臀部溝対応エンボス１２が形成されている。ここで、前記所定区間（Ｘ４−Ｘ５間）の長手方向長さは、臀部の肉がはみ出る領域と、臀部の溝が深くなる領域との身体の構造から、５〜２５mm程度が好ましい。なお、前記臀部溝対応エンボス１２の略逆Ｖ字形状部分の始端位置（Ｘ４）は、身体の構造によりフィットさせるため、円弧状に形成された臀部潰れ対応エンボス１３の頂点（最も中心線ＣＬに近づく点）より後側とすることが好ましい。また、前記臀部潰れ対応エンボス１３は、前記重なり代区間（Ｘ４−Ｘ５間）において、臀部溝対応エンボス１２の外側に離隔して設けられ、且つ臀部潰れ対応エンボス１３の後端部分がそれぞれ長手方向中心線ＣＬを境に同じ側に形成される臀部溝対応エンボス１２の略逆Ｖ字形状部分とほぼ平行するように形成されている。

これにより、後側部分Ｂでは、前記臀部溝対応エンボス１２により、この臀部溝対応エンボス１２を可撓軸として、前記臀部溝対応エンボス１２より後側のナプキン幅方向中心部分が表面側に折り曲がり易くなり、この折り曲がり部分が臀部の谷間にフィットするようになるとともに、就寝時の仰向け寝及び横向き寝の状態で臀部の肉が排血口側にはみ出して左右にそれぞれ丸みを帯びた臀部潰れ部分が形成されても、臀部潰れ対応エンボス１３を可撓軸として変形し易くなり、この臀部潰れ部分に確実にフィットするようになる。更に横向き寝で左右の臀部の潰れ方が異なる場合でも、臀部潰れ対応エンボスが左右にそれぞれ設けられるとともに、臀部溝対応エンボス１２から離隔して独立的に形成されているため、左右それぞれの臀部の潰れ部分の丸みに沿った変形が可能となる。従って、後側部分Ｂでは、臀部の形状に確実にフィットでき、経血等の漏れを確実に防止できるようになる。

また、臀部潰れ対応エンボス１３の後端部分１３ａが、それぞれ長手方向中心線ＣＬを境に同じ側に形成される臀部溝対応エンボス１２の逆Ｖ字形状部分１２ａとほぼ平行するように形成されているため、臀部潰れ対応エンボス１３の後側部分が臀部溝対応エンボス１２の前側部分とラップすることと相まって臀部潰れに対応する領域が臀部溝から連続的且つ滑らかに変形し、ヨレや皺を抑制してフィット性がより向上するようになる。

ここで、前記臀部潰れ対応エンボス１３は、前端部の接線をナプキン前側に延長した線１３ｂが排血口対応エンボス１０よりナプキン幅方向の外側に位置するように形成することが好ましい。これにより、臀部の潰れに沿って変形した臀部潰れ対応エンボス１３による皺が排血口対応部Ｍの排血口対応エンボス１０によって囲まれた排血口部フィット領域内に進展せず、この領域内のフィット性が確保されるようになる。

前記臀部溝対応エンボス１２は、長手方向中心線ＣＬに跨って両側に形成されるエンボス線の成す角度θＢが９０°未満、好ましくは６０°〜９０°で形成されることが好ましい。これにより、臀部溝対応エンボス１２を可撓軸として、後側部Ｂを着用者の臀部の谷間に沿う形状で変形させやすくなる。なお、前記臀部溝対応エンボス１２の略逆Ｖ字形状部分１２ａは、長手方向中心線ＣＬから後側に向けて両側に直線状に形成してもよいが、図示例のように、生理用ナプキン１の外方側に曲率中心を有する緩やかな曲線状に形成することが好ましい。また、生理期間中の陰鬱な気分を紛らわせることなどを目的として、その後端部を長手方向中心線ＣＬ側に湾曲させることにより、全体として略ハート形に形成することが好ましい。

以上説明したとおり、後側部Ｂを臀部溝及び臀部潰れの形状に合わせて変形するとともに、前側部Ｆを恥骨周辺の丸みに沿って変形することに加えて、排血口対応部Ｍと前側部Ｆ及び後側部Ｂとの間にそれぞれ、長手方向にエンボス線が離間するエンボス線の不連続ゾーンＺＦ、ＺＢが幅方向に亘って形成されるため、この不連続ゾーンＺＦ、ＺＢが身体の動きに伴う前側部Ｆ及び後側部Ｂの動きを排血口対応部Ｍに連動させずに分断する分断ゾーンとして作用し、前側部Ｆ及び後側部Ｂの動きに左右されずに排血口対応部Ｍの身体へのフィット性が安定的に維持されるようになる。

前記分断ゾーンＺＦ、ＺＢは、前側部Ｆ及び後側部Ｂの変形を排血口対応部Ｍに影響させず分断するという目的から、ある程度の長手方向長さを確保することが必要である一方で、必要以上に長くすると身体の形状にフィットさせることができなくなるとともに、逆にこの分断ゾーンＺＦ、ＺＢがシワの発生源となるため、長手方向長さが１〜１０mm、好ましくは１〜５mmで形成するようにする。なお、前記分断ゾーンＺＦ、ＺＢは、生理用ナプキン１を三つ折りで個装するための折り線位置とすることが望ましい。

前記排血口対応部Ｍと前側部Ｆとの間の分断ゾーンＺＦは、排血口部Ｒ１の陰唇の前端部付近となるようにすることが好ましく、前記排血口対応部Ｍと後側部Ｂとの間の分断ゾーンＺＢは、会陰部から臀部の谷間の開始部付近となるようにすることが好ましい。これにより、各部Ｍ、Ｆ、Ｂのフィット性の効果が発揮されやすくなる。このため、前記分断ゾーンＺＦ、ＺＢ間の距離Ｌは、６０〜１３０mm、好ましくは８０〜１１５mmとする。

また、図２中、Ｘ１は排血口中心位置、Ｘ２は会陰部中心位置、Ｘ３は臀部の谷間の開始位置（後側分断ゾーンＺＢの中心位置）、Ｘ４は臀部溝対応エンボス１２の前端位置である。身体の構造にフィットさせるため、Ｘ１−Ｘ２間は２０〜３０mm、Ｘ１−Ｘ３間は６０〜７０mm、Ｘ３−Ｘ４間は２０〜３０mmとすることが好ましい。

（第２形態例）
次に、第２形態例に係る生理用ナプキン１Ａについて、図４及び図５に基づいて説明する。本生理用ナプキン１Ａは、主に経血量が少ないときの就寝時や昼間などに使用するためのものである。なお、以下に説明する第２形態例に係る生理用ナプキン１Ａのエンボス構造は、上記第１形態例に係る生理用ナプキン１にも適宜採用することができる。

以下、上記第１形態例に係る生理用ナプキン１と相違する点について説明すると、本生理用ナプキン１Ａでは、臀部溝対応エンボス１２Ａとして、略逆Ｖ字形状部分の先端部が長手方向中心線ＣＬ上で交差せず、離隔して形成してある。これは、前記略逆Ｖ字形状部分の先端部を長手方向中心線ＣＬ上で連続させた場合に幅方向中央部の表面側に突出する山形の先端部が鋭角的に成りすぎて、臀部の溝にフィットしすぎることによる違和感を防止したものである。なお、臀部潰れ対応エンボス１３の後側部分と臀部溝対応エンボス１２Ａ、１２Ａの前側部分とが重なる長手方向区間（Ｘ４−Ｘ５間）は、前記臀部溝対応エンボス１２Ａ、１２Ａの前端部を延長した交点をＸ４位置として設定するようにする。

また、排血口対応エンボス１０Ａとして、長手方向中心線ＣＬの両側にそれぞれ、生理用ナプキン１Ａの略長手方向に沿うとともに、ナプキン長手方向中心線側に曲率中心を有する弧状曲線によって形成したものを設けてある。この左右一対の排血口対応エンボス１０Ａ、１０Ａは、前端部及び後端部がそれぞれ長手方向中心線の両側に離隔して設けられるとともに、前記前端部間の離隔幅ＷＦより前記後端部間の離隔幅ＷＢを狭くしてある。なお、前記排血口対応部エンボス１０Ａ、１０Ａの前端部の離隔幅ＷＦは、２４〜３５mmとすることが好ましく、後端部の離隔幅ＷＢは、１５〜２０mmとすることが好ましい。

これによって、排血口対応部Ｍでは、大腿部からの幅方向両側から内側に向かう圧力によって、排血口対応エンボス１０Ａ、１０Ａで囲まれた部分のうち、前側が相対的に広い幅方向範囲に亘って表面側に隆起するため、排血口部Ｒ１に好適にフィットし、後側が相対的に狭い幅方向範囲で表面側に隆起するため、会陰部Ｒ２に好適にフィットするようになる。

加えて、生理用ナプキン１の各部が身体の形状に沿って変形することにより身体の表面に密着するとともに、排血口対応部Ｍと前側部Ｆ及び後側部Ｂとの間にそれぞれ、長手方向にエンボス線が離間するエンボス線の不連続ゾーンＺＦ、ＺＢが幅方向に亘って形成されるため、この不連続ゾーンＺＦ、ＺＢが身体の動きに伴う前側部Ｆ及び後側部Ｂの動きを排血口対応部Ｍに連動させずに分断する分断ゾーンとして作用し、前側部Ｆ及び後側部Ｂの動きに左右されずに排血口対応部Ｍの身体へのフィット性が安定的に維持されるようになる。

また、本生理用ナプキン１Ａでは、図６に示されるように、臀部潰れ対応エンボス１３の前端部の接線を前側に延長した線Ｋ１と、排血口対応エンボス１０Ａの後端部の接線を後側に延長した線Ｋ２とがほぼ平行に形成されている。前記線Ｋ１、Ｋ２の角度差は、概ね１０°以内、好ましくは５°以内とするのが望ましい。これにより、相対的に身体の動きが大きくなる後側部Ｂにおいて、左右一対の排血口対応エンボス１０Ａ、１０Ａの前端部の離隔幅ＷＦより後端部の離隔幅ＷＢを狭く形成することに加えて、前記接線Ｋ１、Ｋ２がそれぞれほぼ平行となるように形成することにより、臀部潰れの丸みに沿って変形した臀部潰れ対応エンボス１３の皺を排血口対応エンボス１０Ａに吸収させることができるようになり（シワＳ）、排血口対応エンボス１０Ａ、１０Ａで囲まれた部分にシワが形成されることがなくなり、排血口対応部Ｍを排血口部Ｒ１及び会陰部Ｒ２に対してより確実にフィットさせることができるようになる。なお、上記第１形態例において、図１及び図２では、臀部潰れ対応エンボス１３の前端部の接線を前側に延長した線（図２の１３ｂ）と、排血口対応部エンボス１０ａの後端部の接線を後側に延長した線（図示せず）とがほぼ平行に形成されていないが、これらの線がほぼ平行となるように形成することも可能である。

ところで、図示例では、各エンボス線１０〜１３は、その形成領域を二重線で示すとともに、その形成領域に沿って所定の間隔で施す高圧搾部１４、１４…を●印で示してある。また、前記エンボス線の形成領域のうち前記高圧搾部１４以外の部分は低圧搾部を示している。なお、隣接する高圧搾部１４、１４の間隔は任意である。

１・１Ａ…生理用ナプキン、２…裏面シート、３…表面シート、４…吸収体、５…クレープ紙、６…吸収要素、７…サイド不織布、１０・１０Ａ…排血口対応エンボス、１１…前側部エンボス、１２・１２Ａ…臀部溝対応エンボス、１３…臀部潰れ対応エンボス、Ｍ…排血口対応部、Ｆ…前側部、Ｂ…後側部、ＺＦ・ＺＢ…分断ゾーン、ＰＦ・ＰＢ…分断基点

Claims (8)

1. 透液性の表面シートと不透液性の裏面シートとの間に吸収要素が介在された吸収性物品において、
   装着時に着用者の排血口部及び会陰部に対応する排血口対応部に対して、長手方向中心線の両側にそれぞれ、吸収性物品の略長手方向に沿う部分を有する排血口対応エンボスを形成するとともに、前記排血口対応エンボスより吸収性物品の長手方向後側に離隔して、長手方向中心線の両側にそれぞれ吸収性物品の幅方向外側に曲率中心を有する円弧状の臀部潰れ対応エンボスと、長手方向中心線上の位置から後側に向けて両側に漸次拡大する略逆Ｖ字形状部分を有する臀部溝対応エンボスとを形成し、
   前記臀部潰れ対応エンボスは、その後側部分が前記臀部溝対応エンボスの前側部分と長手方向に沿った所定区間で重なり代を有するとともに、該重なり代区間において前記臀部溝対応エンボスの外側に離隔して設けられ、且つその後端部分がそれぞれ長手方向中心線を境に同じ側に形成される前記臀部溝対応エンボスの逆Ｖ字形状部分とほぼ平行するように形成してあることを特徴とする吸収性物品。
2. 前記臀部潰れ対応エンボスは、前端部の接線を前側に延長した線が前記排血口対応エンボスより外側に位置するように形成してある請求項１記載の吸収性物品。
3. 前記臀部溝対応エンボスは、長手方向中心線に跨って両側に形成されるエンボス線の成す角度が９０°未満である請求項１〜２いずれかに記載の吸収性物品。
4. 前記排血口対応部より吸収性物品の長手方向前側に離隔して、吸収性物品の略幅方向に沿う部分を有する前側部エンボスを形成してある請求項１〜３いずれかに記載の吸収性物品。
5. 前記臀部溝対応エンボスは、前記略逆Ｖ字形状部分の先端部を長手方向中心線上で交差させず、離隔して形成してある請求項１〜４いずれかに記載の吸収性物品。
6. 前記排血口対応エンボスは、会陰部に対応する領域のエンボス部分が、吸収性物品の外方側に曲率中心を有し、長手方向中心線側に膨出する湾曲線からなる膨出形状エンボスとされている請求項１〜５いずれかに記載の吸収性物品。
7. 前記排血口対応エンボスは、長手方向中心線の両側にそれぞれ、吸収性物品の略長手方向に沿うとともに、長手方向中心線側に曲率中心を有する弧状曲線によって形成され、前端部及び後端部がそれぞれ長手方向中心線の両側に離隔して設けられるとともに、前記前端部間の離隔幅より前記後端部間の離隔幅を狭くしてある請求項１〜５いずれかに記載の吸収性物品。
8. 長手方向中心線を境に同じ側に形成される前記排血口対応エンボスと臀部潰れ対応エンボスとは、前記臀部潰れ対応エンボスの前端部の接線を前側に延長した線と、排血口対応エンボスの後端部の接線を後側に延長した線とがほぼ平行に形成されている請求項１〜７記載の吸収性物品。

Images