JP2017131298A5 - - Google Patents

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吸収性物品
本発明は、経血、おりもの、尿などの体液を吸収するための生理用ナプキン、パンティライナー、失禁パッド、使い捨て紙おむつなどの吸収性物品に係り、詳しくは表面側に形成された圧搾溝と吸収性物品後端の外形線とが連関して変形することにより臀裂部にフィットする凸状部が形成されるようにした吸収性物品に関する。
従来より、パンティライナー、生理用ナプキン、失禁パッドなどの吸収性物品として、ポリエチレンシートまたはポリエチレンシートラミネート不織布などの不透液性裏面シートと不織布または透液性プラスチックシートなどの透液性表面シートとの間に綿状パルプ等からなる吸収体を介在したものが知られている。
この種の吸収性物品にも幾多の改良が重ねられ、身体に密着して体液漏れ等を防止するための手段が種々講じられている。例えば、吸収体後方部を隆起させ臀裂部への密着性を向上させるとともに、吸収体のヨレを防止し、体液の拡散防止を図るなどの目的で、表面側に熱エンボスによって圧搾溝を形成する技術が存在する。
例えば、下記特許文献1においては、後方部における表面シート側に形成された圧搾溝対を構成する一方の圧搾溝と他方の圧搾溝とは、吸収性物品の縦中心線を基準として対称に形成され且つ横方向において互いに離間しており、前記圧搾溝は、平面視において縦方向の後方に向かって凸に湾曲する凸形状を有し、該凸の頂部を形成する曲線部と内側線分と外側線分とを含んで構成され、該内側線分及び外側線分は、それぞれが連結される該曲線部の端部における接線に沿って延びており、前記圧搾溝対において、一方の圧搾溝の内側線分と他方の圧搾溝の内側線分との間隔が縦方向前方に向かって漸次減少しているとともに、一方の圧搾溝の外側線分と他方の圧搾溝の外側線分との間隔が縦方向前方に向かって漸次増加しており、圧搾溝において外側線分側の縦方向長さは内側線分側の縦方向長さに比して長い吸収性物品が開示されている。
また、下記特許文献2においては、吸収体の上面側に、幅方向に延びる複数本の横溝が長手方向に所定ピッチで設けられている吸収性物品が開示されている。
特開2015−167773号公報 特許第4540563号公報
上記特許文献1記載の吸収性物品では、前記圧搾溝対を設けることによって、圧搾溝間の離間部を縦方向に沿って肌対向面側へ凸変形させ、着用者の臀裂にフィットさせるようにしているが、縦方向(長手方向)に対して凸変形の前端となる基点が存在しないため、凸変形の前端を着用者の臀裂の股間側端(臀裂部前端)に適合させることができなかった。このため、仮に、凸変形の前端が着用者の臀裂部前端より前側に形成された場合には、凸変形の前端部の周辺が肌面から浮いてフィット性が損なわれていた。一方、凸変形の前端が着用者の臀裂部前端より後側に形成された場合には、臀裂部前端に吸収性物品が入り込まないためフィット性が損なわれていた。従って、何れの場合も肌を伝って体液漏れが生じる可能性が増大する問題があった。
また、上記特許文献1記載の吸収性物品では、吸収性物品後端の外形線が後側に膨出する単一の円弧によって形成されているため、前記圧搾溝間の離間部を縦方向に沿って肌対向面側へ凸変形させたとき、吸収性物品後端の外形線の形状によっては凸変形の後端部が変形しにくい場合があり、凸変形の後端部にヨレやシワが発生し、着用者の臀裂にフィットさせたときに装着感が悪化する問題があった。
更に、上記特許文献2記載の吸収性物品では、吸収体の上面側に幅方向に延びる複数本の横溝を設けることによって、前記横溝が可撓軸となって吸収体を長手方向に湾曲しやすくしているが、一方で、吸収性物品の横断方向に対し、幅方向中央部を頂部とした山形の凸変形が生じにくくなる問題があった。このため、装着時に凸変形部が臀裂部に入り込みにくく、肌面との間に隙間ができてフィット性が低下するとともに、装着感が悪化する問題が生じていた。
そこで本発明の主たる課題は、臀裂部にフィットしやすく、装着感に優れた吸収性物品を提供することにある。
上記課題を解決するために請求項1に係る本発明として、透液性表面シートと裏面シートとの間に吸収体が介在されるとともに、前記透液性表面シートの表面側に前記裏面シート側に窪む圧搾溝が形成された吸収性物品において、
前記吸収性物品の長手方向中心線の両側にそれぞれ左右対称に形成された前記圧搾溝同士又は前記圧搾溝の中心線を延長した線同士が、着用者の臀裂部前端に対応する位置で交差する圧搾溝基点が形成されるとともに、左右対称の波状に形成された吸収性物品の後端の外形線に、左右対で外形線変曲点が形成され、
前記圧搾溝基点と左右の前記外形線変曲点とをそれぞれ結ぶ、後側に向けて離間幅が漸次拡大する2本の直線からなる仮想線上又はその近傍に、前記圧搾溝を基端とする吸収性物品の横断方向の変形を生じさせ易くした前記圧搾溝による易変形部が存在し、前記易変形部を備えた圧搾溝が前記易変形部又はその近傍で交差する以外に前記仮想線と交差していないことを特徴とする吸収性物品が提供される。
上記請求項1記載の発明では、前記吸収性物品の長手方向中心線の両側にそれぞれ左右対称に形成された圧搾溝同士又は前記圧搾溝の中心線を延長した線同士が、着用者の臀裂部前端に対応する位置で交差する圧搾溝基点が形成されるとともに、左右対称の波状に形成された吸収性物品の後端の外形線に、左右対で外形線変曲点が形成されている。そして、前記圧搾溝基点と左右の前記外形線変曲点とをそれぞれ結ぶ、後側に向けて離間幅が漸次拡大する2本の直線からなる仮想線上又はその近傍に、前記圧搾溝を基端とする吸収性物品の横断方向の変形を生じさせ易くした前記圧搾溝による易変形部が存在し、前記易変形部を備えた圧搾溝が前記易変形部又はその近傍で交差する以外に前記仮想線と交差していない。このため、装着時に前記仮想線間が肌側に向けて凸状に変形しやすくなり、この凸状に変形した部分が臀裂部にフィットし、装着感に優れるようになる。前記仮想線間の凸状に変形する領域の前端には、着用者の臀裂部前端に対応する位置に設けられた前記圧搾溝基点が形成されているため、凸状に変形した部分の前端が常に着用者の臀裂部前端に対応し、臀裂部に対するフィット性が良好に保持されるようになる。また、前記仮想線間の凸状に変形する領域の後端には、波状に形成された吸収性物品後端の外形線変曲点が位置しているため、圧搾溝と吸収性物品の外形線とが連関して凸状に変形する領域が吸収性物品の後端まで明確に形成できるようになっている。さらに、凸状に変形する領域の後端が外形線変曲点であるため、この領域の後端部分にヨレやシワが発生しにくく、装着感に優れるようになる。
また、前記仮想線は、前記圧搾溝基点から後側に向けて離間幅が漸次拡大するように形成されているため、この仮想線間が凸状に変形したときに臀裂部の形状に適合しやすく、臀裂部に対するフィット性が向上するようになる。
請求項2に係る本発明として、前記易変形部は、曲線からなる前記圧搾溝の前記仮想線を接線とする接点又は曲線からなる前記圧搾溝の曲率変化点によって構成されている請求項1記載の吸収性物品が提供される。
上記請求項2記載の発明では、前記圧搾溝による易変形部は、曲線からなる前記圧搾溝の前記仮想線を接線とする接点又は曲線からなる前記圧搾溝の曲率変化点によって構成しているため、前記圧搾溝を基端とした吸収性物品の横断方向の変形を生じやすくしている。
請求項3に係る本発明として、前記易変形部は、前記仮想線を中心としてその法線方向にそれぞれ3mmずつの幅を持つ帯状の範囲内に存在している請求項1、2いずれかに記載の吸収性物品が提供される。
上記請求項3記載の発明では、前記易変形部を、前記仮想線を中心とする一定の幅を持つ帯状の範囲内に存在させている。前記易変形部をこの一定の範囲内に存在させることにより、上述の効果が得られるようになる。
請求項4に係る本発明として、前記易変形部は、1組又は前記仮想線に沿って離間する複数組存在している請求項1〜3いずれかに記載の吸収性物品が提供される。
上記請求項4記載の発明では、前記易変形部は、1組だけ存在させるようにしてもよいし、仮想線に沿って離間して複数組存在させるようにしてもよいこととしている。特に、臀部の広い範囲を覆うように後方に長く形成された全長30cm以上の所謂夜用ナプキンなどの場合には、前記仮想線に沿った変形を生じさせ易くするため、前記圧搾溝変化点を2組以上の複数組存在させるようにするのが好ましい。
請求項に係る本発明として、左右の前記仮想線間の成す角度は、10〜30°である請求項1〜いずれかに記載の吸収性物品が提供される。
上記請求項記載の発明では、仮想線間の凸状に変形する領域を臀裂部にフィットしやすくするため、左右の前記仮想線間の成す角度を10〜30°としている。
請求項に係る本発明として、前記圧搾溝基点において、左右の前記圧搾溝が長手方向中心線上で連結されるか離間して配置されている請求項1〜いずれかに記載の吸収性物品が提供される。
上記請求項記載の発明では、前記圧搾溝基点において、左右の前記圧搾溝を長手方向中心線上で連結させてもよいし、端部同士を離間させてもよいこととしている。左右の圧搾部同士を連結した場合には、圧搾溝同士が交差する部分が前記圧搾溝基点を構成し、離間して配置した場合には、圧搾溝の中心線を延長した線同士が交差する部分が前記圧搾溝基点を構成する。
以上詳説のとおり本発明によれば、臀裂部にフィットしやすく、装着感に優れた吸収性物品が提供できるようになる。
本発明に係る生理用ナプキン1の一部破断展開図である。 図1のII−II線矢視図である。 人体の股間部を下方側から見た概略図である。 装着時の図1のIV−IV線矢視図である。 (A)、(B)は、圧搾溝基点16を示す平面図である。 後端の外形線を示す平面図である。 (A)〜(C)は、易変形部18を示す平面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
〔生理用ナプキン1の基本構造〕
本発明に係る生理用ナプキン1は、図1及び図2に示されるように、ポリエチレンシートなどからなる不透液性裏面シート2と、経血やおりものなど(以下、まとめて体液という。)を速やかに透過させる透液性表面シート3と、これら両シート2,3間に介装された綿状パルプまたは合成パルプなどからなる吸収体4と、前記吸収体4の形状保持および拡散性向上のために、前記吸収体4を囲繞するクレープ紙又は不織布などからなる被包シート5と、前記透液性表面シート3と吸収体4との間に配設された親水性のセカンドシート6と、肌当接面側の両側部に長手方向に沿って設けられたサイド不織布7とを備え、かつ前記吸収体4の周囲においては、その上下端縁部では前記不透液性裏面シート2と透液性表面シート3との外縁部がホットメルトなどの接着剤やヒートシール、超音波シール等の接合手段によって接合され、またその両側縁部では吸収体4よりも側方に延出している前記不透液性裏面シート2と前記サイド不織布7とがホットメルトなどの接着剤やヒートシール、超音波シール等の接合手段によって接合され、これら不透液性裏面シート2とサイド不織布7とによる積層シート部分によって側方に突出するウイング状フラップW、Wが形成されているとともに、これよりも臀部側に後部フラップW、Wが形成され、着用者の臀部の広い範囲まで覆う後方に長い所謂夜用ナプキンである。
以下、さらに前記生理用ナプキン1の構造について詳述すると、
前記不透液性裏面シート2は、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂シートなどの少なくとも遮水性を有するシート材が用いられるが、この他にポリエチレンシート等に不織布を積層したラミネート不織布や、さらには防水フィルムを介在して実質的に不透液性を確保した上で不織布シート(この場合には防水フィルムと不織布とで不透液性裏面シートを構成する。)などを用いることができる。近年はムレ防止の観点から透湿性を有するものが用いられる傾向にある。この遮水・透湿性シート材は、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を溶融混練してシートを成形した後、一軸または二軸方向に延伸することにより得られる微多孔性シートである。
次いで、前記透液性表面シート3は、不織布が好適に用いられる。不織布を構成する素材繊維としては、たとえばポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維とすることができ、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工法によって得られた不織布を用いることができる。これらの加工法の内、スパンレース法は柔軟性、スパンボンド法はドレープ性に富む点で優れ、サーマルボンド法及びエアスルー法は嵩高で圧縮復元性が高い点で優れている。また、融点の高い繊維を芯とし融点の低い繊維を鞘とした芯鞘型繊維やサイド−バイ−サイド型繊維、分割型繊維等の複合繊維を用いることができる。
前記不透液性裏面シート2と透液性表面シート3との間に介在される吸収体4は、たとえば綿状パルプと高吸水性ポリマーとにより構成されている。前記高吸水性ポリマーとしては、高吸水ポリマー粒状粉(SAP)や高吸水ポリマー繊維(SAF)を用いることができる。前記パルプとしては、木材から得られる化学パルプ、溶解パルプ等のセルロース繊維や、レーヨン、アセテート等の人工セルロース繊維からなるものが挙げられ、広葉樹パルプよりは繊維長の長い針葉樹パルプの方が機能および価格の面で好適に使用される。吸収体4の製造方法は、柔軟性に富むように積繊パルプとすることが望ましいが、嵩を小さくできるエアレイド吸収体としてもよい。前記吸収体4は、形状保持および拡散性向上のため、図示例のように、クレープ紙や不織布などからなる被包シート5で囲繞するのが望ましい。
また、前記吸収体4には合成繊維を混合しても良い。前記合成繊維は、例えばポリエチレン又はポリプロピレン等のポリオレフィン系、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系、ナイロンなどのポリアミド系、及びこれらの共重合体などを使用することができるし、これら2種を混合したものであってもよい。また、融点の高い繊維を芯とし融点の低い繊維を鞘とした芯鞘型繊維やサイド−バイ−サイド型繊維、分割型繊維などの複合繊維も用いることができる。
必要に応じて前記透液性表面シート3の非肌側に隣接して配置される親水性のセカンドシート6は、体液に対して親水性を有するものであればよい。具体的には、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維を用いることにより素材自体に親水性を有するものを用いるか、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維を親水化剤によって表面処理し親水性を付与した繊維を用いることができる。また、融点の高い繊維を芯とし融点の低い繊維を鞘とした芯鞘型繊維やサイド−バイ−サイド型繊維、分割型繊維等の複合繊維を用いることができる。
前記セカンドシート6と吸収体4(被包シート5)とは、ホットメルト接着剤等により接合するのが望ましい。前記セカンドシート6と吸収体4とを接合することにより、経血等の体液を前記セカンドシート6から吸収体4に速やかに移行させることができるようになる。
〔圧搾溝及び後端の外形線に関して〕
本生理用ナプキン1では、前記透液性表面シート3の表面側からの圧搾により、前記透液性表面シート3から吸収体4にかけての構成部材が一体的に、前記不透液性裏面シート2側に窪む圧搾溝10が左右対称で形成されている。本生理用ナプキン1は、この圧搾溝10とナプキン後端の外形線とを連関させることにより、臀裂部にフィットする生理用ナプキン1の横断方向の変形を生じさせ易くしていることを特徴とするものである。この構成について、以下、具体的に説明する。
前記圧搾溝10は、本生理用ナプキン1では、図1に示されるように、体液排出部対応領域Hを含む両側にそれぞれナプキン長手方向に沿うとともに、前端が長手方向中心線CL側に屈曲し、全体として後側に開放する略コの字形に形成された左右対の中央部圧搾溝11、11と、前記中央部圧搾溝11の後方部から後側に延在して配置されるとともに、長手方向中心線CL上を基点とする平面視略逆ハート形の第1後方圧搾溝12と、前記第1後方圧搾溝12より後側に配置され、長手方向中心線CL上で後側に向けて膨出する円弧とその両側で斜め後方に向けて膨出する円弧とを有する第2後方圧搾溝13と、前記中央部圧搾溝11より前方に配置され、長手方向中心線CL上を基点とする平面視略ハート形の第1前方圧搾溝14と、前記中央部圧搾溝11と第1前方圧搾溝14との間に配置され、長手方向中心線CL上で左右に離間するとともに全体として後方に膨出する円弧状に形成された左右対の第2前方圧搾溝15、15とから構成されている。なお、前記第1前方圧搾溝14及び第2前方圧搾溝15の形状は特に制限がなく、左右対称でなくてもよい。また、前記第1前方圧搾溝14及び第2前方圧搾溝15の何れか一方又は両方が無くてもよいし、更に別の圧搾溝を追加してもよい。
本生理用ナプキン1では、図1に示されるように、生理用ナプキン1の長手方向中心線CLの両側にそれぞれ左右対称で形成された前記第1後方圧搾溝12を構成する圧搾溝同士が、着用者の臀裂部前端(図3参照。)に対応する位置で交差する圧搾溝基点16が形成されている。すなわち、平面視略逆ハート形に形成された前記第1後方圧搾溝12の前端(圧搾溝基点16)が、着用者の臀裂部前端と概ね一致する位置に存在している。着用者の臀裂部前端とは、図3に示されるように、股間側で臀裂が開始する位置のことであり、個人差や体型による差異はあるが、通常、体液排出部の中央部から後方に概ね50〜90mm離れた位置になる。
また、本生理用ナプキン1の外形線は、図1に示されるように、少なくともナプキン後端の外形線が、長手方向中心線CLに対して左右対称の波状に形成されている。この波状の外形線は、外側に凸の曲線と内側に凸の曲線とを交互に配置したものであり、これらの曲線の接続部分には曲線上で曲率の符号が変化する変曲点が存在している。この変曲点を外形線変曲点17と定義する。前記外形線が左右対称の波状に形成されているため、この外形線変曲点17は左右対で設けられるようになる。
本生理用ナプキン1では、図1に示されるように、前記圧搾溝基点16と左右の外形線変曲点17、17とをそれぞれ結ぶ、後側に向けて離間幅が漸次拡大する2本の仮想線S、S上又はその近傍に、前記圧搾溝10を基端とする生理用ナプキン1の横断方向の変形を生じさせ易くした前記圧搾溝10による易変形部18が存在している。
この構成により、本生理用ナプキン1では、装着時に前記仮想線S、S間が肌側に向けて凸状に変形しやすくなり、この凸状に変形した部分が臀裂部にフィットして、装着感に優れるようになる。前記仮想線S、S間の凸状に変形する領域の前端には、着用者の臀裂部前端に対応する位置に設けられた前記圧搾溝基点16が形成されているため、凸状に変形した部分の前端が常に着用者の臀裂部前端に対応するようになり、臀裂部に対するフィット性が良好に保持できる。また、前記仮想線S、S間の凸状に変形する領域の後端には、波状に形成されたナプキン後端の外形線変曲点17が位置しているため、圧搾溝10と生理用ナプキン1の外形線とが連関して凸状に変形する領域が生理用ナプキン1の後端まで明確に形成できるようになっている。さらに、凸状に変形する領域の後端が外形線変曲点17であるため、この外形線変曲点17を基点とした変形が生じやすく、この領域の後端部分にヨレやシワが発生しにくく、装着感に優れるようになる。
また、前記仮想線S、Sは、前記圧搾溝基点16から後側に向けて離間幅が漸次拡大するように形成されているため、この仮想線S、S間が凸状に変形したとき、図3に示されるように、臀裂部前端から後側に向けて徐々に広くなる臀裂部の形状に適合して、臀裂部に対するフィット性が向上するようになる。
以下、更に詳細に各部の構成について説明すると、
前記圧搾溝基点16は、図5(A)に示されるように、前記第1後方圧搾溝12の前端が長手方向中心線CL上で連続して形成される場合、左右の第1後方圧搾溝12、12同士が長手方向中心線CL上で互いに交差する点を指し、同図5(B)に示されるように、前記第1後方圧搾溝12の前端が長手方向中心線CL上で離間して形成される場合、左右に離間する第1後方圧搾溝12、12の中心線を前方に延長した線同士が長手方向中心線CL上で交差する点を指している。第1後方圧搾溝12の前端が離間する場合のナプキン幅方向の離間距離は、10mm以下、好ましくは5mm以下とするのがよい。この離間距離が10mmを超えると、変形の基点となりにくい。
前記圧搾溝基点16は、該圧搾溝基点16より前側に延びる圧搾溝によって形成してもよいが、該圧搾溝基点16より後側に延びる圧搾溝によって形成するのが好ましい。これにより、圧搾溝基点16より後側の領域で横断方向の変形が生じやすくなる。
前記圧搾溝基点16は、体液排出部対応領域Hの中心とのナプキン長手方向の離間距離L、又は着用者の体液排出部に対応してその両側に設けられたウイング状フラップW基端の前後方向長さの中心とのナプキン長手方向の離間距離Lが、約50〜100mmとなる位置に配置するのが好ましい。この範囲に配置することにより、前記圧搾溝基点16が着用者の臀裂部前端に対応する位置に設けられるようになる。なお、この範囲は、着用者の体液排出部の中央部から臀裂部前端までの長さにほぼ一致している。
前記第1後方圧搾溝12は、前記圧搾溝基点16を前端として、この圧搾溝基点16から両側の斜め後方に延びるとともに、その後端部で長手方向中心線CL側に湾曲し、長手方向中心線CL上で左右に離間する平面視略逆ハート形に形成されている。
一方、左右対称の波状に形成された前記後端の外形線は、図1及び図6に示されるように、吸収体4の幅内において、少なくとも1組、好ましくは1組〜3組、より好ましくは1組の変曲点が存在する大きさの波状に形成されている。この波状の外形線は、長手方向中心線CL上で外側に凸の曲線の頂部が位置するように配置するのが好ましい。これにより、生理用ナプキン1の横断方向に対して、幅方向中央部が肌側に突出する変形が生じやすくなる。
前記生理用ナプキン1の外形線を波状にする範囲は、図1に示されるように、生理用ナプキン1の後端の外形線から両側の外形線の後方部にかけて連続的に設けるのが好ましい。これにより、後部フラップWの装着時のヨレやめくれが防止でき、装着感が向上できるようになる。一方、前記波状の外形線は、生理用ナプキン1の後端のみとし、それ以外の部分の外形線を直線や曲線によって形成してもよい。図1に示される例では、本体部分の前端の外形線及びウイング状フラップWの前側外形線がそれぞれ波状に形成されているが、これらの外形線を直線や曲線によって形成してもよい。また、それ以外の外形線はほぼ直線状に形成されているが、波状線や曲線又はこれらの組み合わせによって形成してもよい。
次いで前記仮想線Sは、図1及び図7(A)に示されるように直線としてもよいし、図7(B)に示されるように幅方向の外側又は内側(図示例では外側)に膨出する曲線としてもよい。仮想線Sを曲線とした場合、仮想線Sの両端を結ぶ直線(圧搾溝基点16と外形線変曲点17とを結ぶ直線)と仮想線Sとの間の最大離間距離が10mm以下、好ましくは7mm以下とするのがよい。この最大離間距離が10mmより大きいと、前記圧搾溝10を基端とする横断方向の変形が生じにくく、臀裂部へのフィット性が低下するおそれがある。
左右の仮想線S、Sの間の離間幅は、前記圧搾溝基点16から後側に向けて漸次拡大するように設けられている。これによって、この仮想線Sを基端とする生理用ナプキン1の横断方向の変形が、生理用ナプキン1の後側に行くに従って徐々に幅広となるため、臀裂部の形状に適合して臀裂部に対するフィット性がより一層向上するようになる。
この左右の仮想線S、S間の成す角度αは、10〜30°とするのが好ましい。前記仮想線Sを曲線で構成した場合の前記角度は、圧搾溝基点16と外形線変曲点17とを結んだ直線の間の成す角度をとればよい。左右の仮想線S、Sをこの角度範囲で形成することにより、臀裂部の形状に適合して臀裂部に対するフィット性がより一層向上できるようになる。
次いで、前記易変形部18について説明すると、前記易変形部18とは、前記圧搾溝10を基端とする生理用ナプキン1の横断方向の変形を生じさせ易くするため、圧搾溝の突出部や変化部など生理用ナプキン1の変形の基点となる圧搾溝10の一部である。この易変形部18を前記仮想線Sの線上又はその近傍に配置することによって、前記仮想線Sに沿った生理用ナプキン1の横断方向の変形が容易に生じるようになる。
前記易変形部18は、種々の形態で形成することが可能である。例えば、図7(A)、(B)に示されるように、曲線からなる第1後方圧搾溝12の前記仮想線Sを接線とする接点19によって形成してもよいし、同図7(C)に示されるように、曲線からなる第2後方圧搾溝13の曲率が変化する曲率変化点20によって形成してもよい。
前記接点19は、同図7(A)に示されるように、第1後方圧搾溝12の内側を通る仮想線Sに接する位置に設けてもよいし、同図7(B)に示されるように、第1後方圧搾溝12の外側を通る仮想線Sに接する位置に設けてもよい。
前記曲率変化点20は、複数の曲率を有する曲線の組み合わせからなる圧搾溝10において、曲率が急増(曲線の曲率半径が急激に減少)する点のことであり、例えば曲率が5倍以上、好ましくは5倍〜10倍程度急変するように構成するのが好ましい。図7(C)に示される例では、前記第2後方圧搾溝13が、長手方向中心線CL上で後方に向けて膨出する円弧13aと、その両側で斜め後方に向けて膨出する円弧13b、13bと、前記円弧13a、13b同士を繋ぐ前方に向けて膨出する円弧13c、13cとからなり、前記後方に膨出する円弧13a、13bに比べて曲率が大きな前記前方に膨出する円弧13cによって前記曲率変化点20が構成されている。前記第2後方圧搾溝13のように、左右の仮想線S、S間を横断する圧搾溝部分を有する場合、この横断する部分の圧搾溝を生理用ナプキン1の幅方向に沿う直線で形成すると、仮想線S、S間のナプキン横断方向の変形が凸状の山形に隆起しにくくなるため好ましくなく、図1に示されるように、ナプキン長手方向の後側又は前側、好ましくは後側に膨出する曲線で形成するのが好ましい。
前記易変形部18は、前記仮想線Sを中心としてその法線方向にそれぞれ3mmずつの幅を持つ帯状の範囲内に存在するようにするのが好ましい。前記易変形部18が厳密に仮想線S上に存在しなくても、一定の範囲内に存在していれば上述の効果が得られるようになる。ただし、仮想線Sから3mmを超えて離れて存在するものは、仮想線Sに沿った横断方向の変形に寄与しないため易変形部ではない。
前記易変形部18は、仮想線Sの中間位置に、1組だけ存在するようにしてもよいし、前記仮想線Sに沿う方向に離間して複数組存在するようにしてもよい。特に、臀部の股間に近い範囲までしか覆わない、全長が30cm未満の所謂昼用ナプキンの場合、前記易変形部18は1組〜3組、好ましくは1組〜2組程度とするのがよく、臀部の広い範囲を覆う後方に長く形成された全長が30cm以上の所謂夜用ナプキンの場合には、前記易変形部18は、2組〜7組、好ましくは2組〜4組程度とするのがよい。
前記易変形部18は、前記仮想線Sに沿って点状に形成するのがよく、仮想線Sに沿う線状の圧搾溝によって構成した場合には、横断方向の変形は生じやすくなるが、前後方向に対する変形が生じにくくなるため好ましくない。
〔他の形態例〕
上記形態例では、着用者の臀部の広い範囲まで覆う後方に長い所謂夜用ナプキンを例に挙げ説明したが、臀部の股間に近い範囲までしか覆わない所謂昼用ナプキンについても同様に適用できる。
1…生理用ナプキン、2…不透液性裏面シート、3…透液性表面シート、4…吸収体、5…被包シート、6…セカンドシート、7…サイド不織布、10…圧搾溝、11…中央部圧搾溝、12…第1後方圧搾溝、13…第2後方圧搾溝、14…第1前方圧搾溝、15…第2前方圧搾溝、16…圧搾溝基点、17…外形線変曲点、18…易変形部、19…接点、20…曲率変化点、CL…長手方向中心線、W…ウイング状フラップ、W…後部フラップ

Claims (6)

  1. 透液性表面シートと裏面シートとの間に吸収体が介在されるとともに、前記透液性表面シートの表面側に前記裏面シート側に窪む圧搾溝が形成された吸収性物品において、
    前記吸収性物品の長手方向中心線の両側にそれぞれ左右対称に形成された前記圧搾溝同士又は前記圧搾溝の中心線を延長した線同士が、着用者の臀裂部前端に対応する位置で交差する圧搾溝基点が形成されるとともに、左右対称の波状に形成された吸収性物品の後端の外形線に、左右対で外形線変曲点が形成され、
    前記圧搾溝基点と左右の前記外形線変曲点とをそれぞれ結ぶ、後側に向けて離間幅が漸次拡大する2本の直線からなる仮想線上又はその近傍に、前記圧搾溝を基端とする吸収性物品の横断方向の変形を生じさせ易くした前記圧搾溝による易変形部が存在し、前記易変形部を備えた圧搾溝が前記易変形部又はその近傍で交差する以外に前記仮想線と交差していないことを特徴とする吸収性物品。
  2. 前記易変形部は、曲線からなる前記圧搾溝の前記仮想線を接線とする接点又は曲線からなる前記圧搾溝の曲率変化点によって構成されている請求項1記載の吸収性物品。
  3. 前記易変形部は、前記仮想線を中心としてその法線方向にそれぞれ3mmずつの幅を持つ帯状の範囲内に存在している請求項1、2いずれかに記載の吸収性物品。
  4. 前記易変形部は、1組又は前記仮想線に沿って離間する複数組存在している請求項1〜3いずれかに記載の吸収性物品。
  5. 左右の前記仮想線間の成す角度は、10〜30°である請求項1〜いずれかに記載の吸収性物品。
  6. 前記圧搾溝基点において、左右の前記圧搾溝が長手方向中心線上で連結されるか離間して配置されている請求項1〜いずれかに記載の吸収性物品。
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