JP2011155917A - 土壌消毒機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】薬液供給部30、制御部90、薬液注入部10からなり、薬液注入部10により土壌に薬液を注入する土壌消毒機1であって、薬液供給部30は、薬液を薬液注入部10に送り出す薬液送出ポンプ41に集中配置するとともに、運転席116から離間する位置に配置する。また、薬液供給部30と薬液注入部10とを連結する送出チューブ3を運転席116の外側に配置した。
【選択図】図2
Description
このような土壌消毒機に用いられる薬液には、例えば、クロロピクリン等の毒性の高い物質が用いられる。このため、薬液が土壌に注入されずに外部に漏れた場合(薬液がたれた場合)には、薬液の周辺に刺激臭が発生する等、作業者に負荷がかかる。従って、薬液がたれることを確実に防止できる土壌消毒機の技術が求められている。
薬液タンクには、土壌を消毒するための薬液が貯溜される。
吸入ホースは、薬液タンクと間欠駆動ポンプとを連結する。吐出ホースは、間欠駆動ポンプと薬液注入ノズルとを連結する。吸入ホースおよび吐出ホースは、それぞれ薬液によって腐食しない程度の耐食性を有する適宜の硬質な部材によって構成される。
間欠駆動ポンプは、吸入ホースを介して薬液タンクの薬液を吸い出して、吐出ホースを介して薬液注入ノズルに送り出す。
薬液注入ノズルには、外部に開口する開口部が形成される。開口部は、間欠駆動ポンプより送り出される薬液を吐出する。
薬液注入爪には、薬液注入ノズルが取り付けられる。
薬液流確認計には、薬液が流れたときに、かかる流れた方向に移動する遊動体が備えられる。薬液流確認計は、遊動体の移動方向が鉛直方向と平行となるように吸入ホースに支持される。
コックは、吐出ホースの中途部に取り付けられる。コックを操作することにより、吐出ホース内の流路を閉鎖するあるいは開放することができるように構成される。言い換えれば、コックは、間欠駆動ポンプより送られる薬液の流れを規制する、あるいは薬液の流れを許容することができる。
また、土壌消毒機の操作に慣れていない作業者が作業する場合には、コックの操作を忘れる可能性があった。間欠駆動ポンプを駆動させる前にコックの操作を忘れた場合には、薬液の流路が閉鎖されているため、間欠駆動ポンプに負荷がかかる可能性があった。また、間欠駆動ポンプを停止させた後でコックの操作を忘れた場合には、薬液の流路が開放されているため、薬液注入ノズルより薬液がたれる可能性があった。
このような場合においては、作業者の近傍を吐出ホースが通るため、例えば、作業者が作業車両を乗り降りするときに、吐出ホースに接触することで、吐出ホースが切断される可能性があった。また、二方コックより吐出ホースが外れる可能性があった。このとき、作業者の近傍で刺激臭が発生し、ひいては、作業者に負荷がかかる可能性があった。
また、二方コックの操作(開閉)を何回も繰り返すことにより二方コックが劣化し、ひいては、二方コックを操作する部分より液漏れする可能性があった。このとき、作業者の近傍で刺激臭が発生し、ひいては、作業者に負荷がかかる可能性があった。
また、キャビン付の作業車両では、運転席の近傍、すなわち、キャビン内に吐出ホース、二方コック、およびコントローラを取り付ける必要がある。この場合、キャビンのドアを開閉できなくなるため、キャビン付の作業車両に土壌消毒機を取り付けることができなかった。
なお、本実施形態の土壌消毒機1は、説明の便宜上、トラクタ100に適用されたものとするが、これに限定されるものでない。
また、以下において、説明の便宜上、図1に示すトラクタ100の進行方向(矢印A方向)を前後方向と規定する。
トラクタ100は、走行部110および装着部120等を具備する。
前輪112・112は、車軸に支持された状態でエンジンフレーム111の前部に懸架される。また、後輪113・113は、車軸に支持された状態で前輪112・112の後方に配設される。
ボンネット114は、エンジンおよびバッテリ等が搭載され、エンジンフレーム111の前部に載置固定される。エンジンの動力が前輪112・112および後輪113・113に伝達されることにより、トラクタ100は移動可能に構成される。
操向ハンドル115は、ボンネット114の後部に配置される。操向ハンドル115をその周方向に沿って回動させることにより、トラクタ100はエンジンフレーム111を中心に操向可能に構成される。
運転席116は、操向ハンドル115の後方に配設される。
サイドコラム117は、主変速レバー、PTO変速レバー等の各種操作器具が配設され、運転席116の両側部に配置される。また、運転席116の前方、より詳細には、作業者が運転席116に着座したときに作業者の足元に対応する位置には、操作ペダル118(フットアクセルペダル等)が配設される。
土壌消毒機1は、薬液注入部10、載置部20、薬液供給部30、および制御部90を具備する。
薬液タンク31に貯溜される薬液としては、例えば、クロロピクリン等がある。
また、薬液供給経路Cにおける薬液タンク31側を「薬液供給経路Cの上流側」と称し、薬液注入ノズル12側を「薬液供給経路Cの下流側」と称する。
これによれば駆動装置44は、駆動軸46が回動すると揺動クランク45が支点カム48を支点として上下動する構成となる。従って、揺動クランク45の上下動は、連結ロッド49および連結ピン50を介してダイヤフラムポンプ52に伝達される。
このようなダイヤフラムポンプ52には、吸入ポート52aおよび送出ポート52bが形成される。
このような吸入側逆止弁56は、薬液供給経路Cの下流側より上流側(吸入ポート52aの外側より内側)へ向かう方向の流れを規制するとともに、所定の圧力を受けることで薬液供給経路Cの上流側より下流側(吸入ポート52aの内側より外側)へ向かう方向の流れを許容する。
これにより、作業者が送出チューブ3を誤って踏む(接触する)ことを防止できる。つまり、第二送出チューブ3bの切断を防止できるため、作業者の近傍で刺激臭が発生し、作業者に負荷がかかることを防止できる。
このように送出チューブ3は、薬液送出ポンプ41と薬液注入ノズル12とを連結する。また、薬液供給部30と薬液注入部10とを連結する連結部材である送出チューブ3(第二送出チューブ3b)は、つなぎ目がなく運転席116の外側に配置される。
このような送出側逆止弁57は、薬液供給経路Cの上流側より下流側(送出ポート52bの内側より外側)へ向かう方向の流れを規制するとともに、所定の圧力を受けることで薬液供給経路Cの下流側より上流側(送出ポート52bの外側より内側)へ向かう方向の流れを許容する。
従って、第一挿通部64aに第一送出チューブ3aを挿通していた場合、第一送出チューブ3aは、プランジャ64の第一押圧部64aによって下方向に押圧される。このため、第一送出チューブ3aは、その内径を小さくするように、換言すれば、第一送出チューブ3aの流路を閉鎖するように塑性変形される。つまり、ピンチバルブ61は薬液の流れを規制する。
従って、第一挿通部62aに第一送出チューブ3aを挿通していた場合、第一送出チューブ3aは、プランジャ64の第一押圧部64aによる下方向への押圧が解除される。このため、第一送出チューブ3aは、元の形状に戻る。これにより、ピンチバルブ61は薬液の流れを許容する。
一方、第二挿通部62bに第一送出チューブ3aを挿通した場合、ピンチバルブ61は、電力が供給されたときに薬液供給経路Cを閉鎖するとともに、電力が供給されなかったときに薬液供給経路Cを開放する。
一対の側板73L・73Rの折り曲げられる両端部には、それぞれ第一送出チューブ3aの外径よりやや大きな内径を有する略半円状の第一切欠部73a・73aが形成される。また、第一切欠部73a・73aのいずれか一方(本実施形態では、後部の第一切欠部73a)の上部には、第一切欠部73aの内径よりやや小さな内径を有する略半円状の第二切欠部73cが形成される。
側板73Rの板面を成す部分には、略円状の貫通孔73eが形成される。
これにより、一対の側板73L・73Rは、折り曲げられる部分同士が当接した状態で固定されることとなる。従って、第一切欠部73a・73aは、略円状の一対の第一連通孔73b・73bとして形成される。また、第二切欠部73cは、略円状の第二連通孔73dとして形成される。
これにより、ピンチバルブ61(およびカバー部材71)は、薬液送出ポンプ41に隣接して配置される。また、カバー部材71は、ピンチバルブ61を外側より覆うこととなる。
確認計81の内側には、浮子が備えられる。浮子は、確認計81に薬液が供給されたときに、確認計81の内部を移動する。従って、浮子が確認計81の内部を移動する状態を視認することによって、作業者は、薬液の流れを確認可能となる。また、確認計81には、第二送出チューブ3bが連結される。
このような確認計81は、浮子の移動方向が上下方向となるように配置される。従って、確認計81の近傍に配置される第二送出チューブ3bは、上下方向に沿った状態となる。
ここで、第一送出チューブ3aは、前述のように軟質な部材によって構成されるため、取り回しが容易である。つまり、第二送出チューブ3bと連結される継手4まで容易に配設できる。また、ピンチバルブ61によってその流路を確実に閉鎖できる。
また、例えば、薬液供給部30を一体部品(ユニット)として構成した場合には、当該一体部品を比較的小さなケースに収容し、各部材の間隔を短くするとともに運転席116から離間させることとにより、作業者が薬液から受ける負荷を低減できる。
つまり、バルブスイッチ93を切り替える(閉にする操作を行うあるいは開にする操作を行う)ことで、ピンチバルブ61による薬液供給経路Cの開放あるいは閉鎖を行うことができる。このとき、カバー部材71の貫通孔73eよりピンチバルブ61の動作を視認できる。
このとき、コントローラ91によってバルブスイッチ93がONにされ、ピンチバルブ61にも電力が供給される。このため、図3および図7に示すように、ソレノイド66の磁気作用によってプランジャ64が上方向に付勢され、ピンチバルブ61は薬液供給経路Cを開放する(S20)。
そして、図1に示すように、確認計81を通過した後で、薬液は、薬液注入ノズル12の開口部12aより吐出される。
このとき、コントローラ91によってバルブスイッチ93がOFFにされ、ピンチバルブ61への電力の供給が停止する。このため、図4および図7に示すように、プランジャ64にソレノイド66の磁気作用がかからなくなり、バネ65の付勢力によってプランジャ64が下方向に付勢される。従って、ピンチバルブ61は、第一送出チューブ3aを押圧する。つまり、ピンチバルブ61は薬液供給経路Cを閉鎖する(S30)。これにより、ピンチバルブ61によって薬液供給経路Cの上流側で薬液の供給を速やかに規制できるため、薬液注入ノズル12より薬液がたれることを防止できる。
このように、カバー部材71には、ピンチバルブ61が薬液供給経路Cを閉鎖する部分を視認可能な位置に貫通孔73eが形成される。このため、ピンチバルブ61に起因する土壌消毒機1の故障において、薬液を吐出しないで作業するというミスを防止できるとともに、その故障箇所の特定に寄与する。つまり、メンテナンス性を向上できる。
また、土壌消毒機1をトラクタ100より取り外す場合においても、容易に取り外すことができる。つまり、薬液供給関連部材である薬液タンク31とピンチバルブ61と確認計81とを集中配置することで、土壌消毒機1のメンテナンス性を向上できる。
土壌の消毒が終了すると、制御部90のポンプスイッチ92を切り替えて、薬液操出ポンプ41を停止させる。そして、二方コックを操作して、送出チューブ3を閉鎖する。
また、このような二方コックの操作を何回も繰り返すことにより二方コックが劣化し、ひいては、二方コックを操作する部分より液漏れする可能性がある。このとき、作業者の近傍で刺激臭が発生し、ひいては、作業者に負荷がかかる可能性がある。
また、二方コックを用いた場合にあるような、二方コックの操作する部分からの液漏れを防止できるため、作業者の近傍で刺激臭が発生し、作業者に負荷がかかることを防止できる。
また、薬液送出ポンプ41を停止させた後で二方コックを閉にする操作を忘れる可能性がある。この場合、薬液送出ポンプ41を停止したときに薬液送出ポンプ41に残された薬液が、薬液注入ノズル12よりたれる場合がある。
また、薬液供給関連部材は、薬液を貯溜する薬液タンク31と、薬液送出ポンプ41が停止したときに、薬液注入ノズル12より薬液がたれることを防止するピンチバルブ61と、薬液が薬液送出ポンプ41より薬液注入ノズル12に送り出されているかを確認する確認計81と、を含むものである。
また、薬液送出ポンプ41や連結部材(例えば、送出チューブ3)や継手は、運転席116から離間する位置に配置することが好ましい。これにより、作業者が薬液から受ける負荷をより低減できる。
12 薬液注入ノズル
30 薬液供給部
31 薬液タンク
41 薬液送出ポンプ
61 ピンチバルブ
71 カバー部材
81 確認計
100 トラクタ
Claims (8)
- 薬液供給部、制御部、薬液注入部からなり、前記制御部を操作することで前記薬液注入部より土壌に薬液を注入する土壌消毒機であって、
前記薬液を前記薬液注入部に送り出す薬液送出ポンプの近傍に前記薬液供給部を集中配置するとともに、前記薬液供給部を運転席から離間する位置に配置する土壌消毒機。 - 前記薬液供給部と前記薬液注入部とを連結する連結部材を運転席の外側に配置する、
請求項1に記載の土壌消毒機。 - 前記薬液供給部は、
前記薬液を貯溜する薬液タンクと、
前記薬液送出ポンプが停止したときに、前記薬液注入部より前記薬液がたれることを防止する液だれ防止弁と、
前記薬液が前記薬液送出ポンプより前記薬液注入部に送り出されているかを確認する確認計と、を含む請求項1または請求項2に記載の土壌消毒機。 - 前記制御部は、
前記薬液送出ポンプが停止したときに、前記液だれ防止弁を閉鎖することにより薬液供給経路を閉鎖し、
前記薬液送出ポンプが駆動したときに、前記液だれ防止弁を開放することにより前記薬液供給経路を開放する請求項3に記載の土壌消毒機。 - 前記液だれ防止弁は、
外部から圧力を加えることにより前記薬液供給経路を閉鎖する請求項3または請求項4に記載の土壌消毒機。 - 前記液だれ防止弁を外側より覆うカバー部材を具備する請求項3から請求項5のいずれか一項に記載の土壌消毒機。
- 前記カバー部材には、
前記薬液供給経路に対応する位置に一対の連通孔が形成されるとともに、
前記一対の連通孔に前記薬液供給経路の構成部材を保持する軟質部材が取り付けられる請求項6に記載の土壌消毒機。 - 前記カバー部材には、
前記液だれ防止弁が前記薬液供給経路を閉鎖する部分を視認可能な位置に貫通孔が形成される請求項7に記載の土壌消毒機。
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