JP2011155158A - ハイブリッド巻鉄心、及びハイブリッド変流器 - Google Patents

ハイブリッド巻鉄心、及びハイブリッド変流器 Download PDF

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Abstract

【課題】変流器とそれに用いる鉄心(巻鉄心)の小型、軽量化を図り、かつ直流偏磁による変流器2次出力波形の歪みを少なくし、小電流入力域における検出レベル近傍での精度を向上することにある。
【解決手段】ハイブリッド巻鉄心は方向性珪素鋼板の巻鉄心に残留磁束を低減する手段を施した第1の鉄心と、高透磁率材料からなる第2の鉄心と、を備え、前記第1の鉄心と前記第2の鉄心とが一体化された構造である。また、ハイブリッド変流器は前記ハイブリッド巻鉄心が変流器の鉄心として用いられた。
【選択図】図1

Description

本発明は、電力系統における保護制御装置の入力変換器に用いられる変流器、及び、それに備えられる鉄心の構造に関する。殊に電力系統事故時に発生する過渡直流分によって生ずる直流偏磁への対策と、小電流入力に対する検出レベルを向上させたハイブリッド変流器、及び、それに備えられるハイブリッド巻鉄心の構造に関する。
電力系統における保護制御装置の入力変換器に用いられる変流器においては、電力系統事故時に発生する「過渡直流分による直流偏磁対策」と、「小電流入力での精度対策」が重要な技術要素である。また、変流器の小型、軽量化も求められている。
「過渡直流分による直流偏磁対策」としての従来技術としては、例えば、非特許文献1に記載されているように、トロイダル型鉄心に単純にスリット(空隙)を入れた「カットコア」、或はスリットを部分的に入れた「スプリットコア」がある。いずれも、電力系統の主回路に直接接続して保護制御装置に電流情報を取込むため変流器(主変流器、もしくは主CT(Current Transformer)と称する)に関するものである。
また、同様に保護制御装置においても、電流情報入力部に電力系統との絶縁分離、及び電子回路レベルへの電圧変換を目的とした入力変換器に、変流器(補助変流器、もしくは補助CTと称する)が搭載されている。
なお、前記した「カットコア」と称されるものには2つあり、1つは非特許文献1にあるように「スリットを入れたもの」と、もう1つは、「リングコアを2つに切断した後、接着したもの」である。
また、「小電流入力での精度対策」としての従来技術としては、補助変流器の2次側にコンデンサを入れて、励磁インピーダンスと並列共振させ、見掛け上の励磁インピーダンスを大きくしていた。これは鉄心を使った変成器(変流器)の宿命として、小入力域では磁気材料の透磁率が低いため、必然的に励磁インピーダンスが小さくなり、それによって、励磁電流が大きくなるため、精度が悪くなり、また位相誤差も大きくなる弊害があったからである。特に母線用の保護リレー等のように、1つの母線に数十回線が接続されている場合には、分流により、一回線当りの電流が非常に小さくなって、益々、精度が悪くなる傾向にあったからである。
また、従来の別の技術としては、電流入力域を分割して、2次側負荷抵抗を入力の大きさに応じて変えることにより、小電流入力域で2次誘起電圧を大きくして、励磁インピーダンスを増大させる方法もあった。
なお、補助変流器の容積(体格)、重量に大きく関わるものとして、従来は補助変流器の鉄心として、無方向性珪素鋼板であるEI鉄心が主に用いられていた。
電気学会技術報告第898号、5項「計器用変成器と保護リレー」
しかしながら、「過渡直流分による直流偏磁対策」において、前記の「スリットを入れたカットコア」はスリットの部分の磁気抵抗が鉄心部分のそれに比較して数百倍となり、スリット部分の磁気抵抗が支配的となって、励磁インピーダンスは反比例して、数百分の一に減少する。この場合、変流器の1次入力電流に対し、2次出力の位相誤差が大きくなるとともに、精度も悪くなる。また、スリットによる漏れ磁束も大きくなり、外部磁界の影響も受け易くなると言う欠点があった。
また、前記の「リングコアを2つに切断した後、接着したカットコア」は接着部の接触圧力を保持するため、あるいは、剥れないように、2つの鉄心を固定する必要がある。しかし、主変流器のように、大電力を扱うものは容積(体格)も大きく、固定するための手段(例えばネジ等)を設けることが出来るが、保護制御装置の入力変換器のように小スペースに実装するためには、補助変流器そのものを小形化する必要があり、固定手段を設けられないと言う課題があった。
また、前記の「スプリットコア」については、鉄心の断面積を部分的に小さくすることにより、磁気抵抗は増大するが、角形比 (最大残留磁束密度(Br)と最大磁束密度(Bm)の比)は殆ど変わらず、したがって、残留磁束が大きいことから、過渡直流分による直流偏磁に対し、耐性はあまり改善しないという欠点があった。
また、「小電流入力での精度対策」において、補助変流器の2次側にコンデンサを入れて、励磁インピーダンスと並列共振させ、見掛け上の励磁インピーダンスを大きくする手法は、入力の増加とともに、共振状態からの外れが大きくなり、ダイナミックレンジが狭くなると言う欠点があった。
また、電流入力域を分割して、2次側負荷抵抗を入力の大きさに応じて変える方法は、入力電流の領域が分割されるため、やはり、ダイナミックレンジが狭くなるという欠点があった。
また、補助変流器の容積、重量に大きく関わるものとして、従来の補助変流器の鉄心として用いられてきた無方向性珪素鋼板製であるEI鉄心では、充分な小型、軽量化が達成できていない。
そこで、本発明はこのような問題点を解決するもので、その目的とするところは、変流器とそれに用いる鉄心(巻鉄心)の小型、軽量化を図り、かつ直流偏磁による変流器2次出力波形の歪みが少なくなり、小電流入力域における検出レベル近傍での精度を向上することにある。
前記の課題を解決して、本発明の目的を達成するために、以下のように構成した。
すなわち、方向性珪素鋼板の巻鉄心に残留磁束を低減する手段を施した第1の鉄心と、高透磁率材料からなる第2の鉄心とを備え、前記第1の鉄心と前記第2の鉄心とが一体化された構造である。
かかる構成により、ハイブリッド巻鉄心の容積と重量が小型、軽量化し、また磁気飽和がし難く、磁気抵抗も適切な値となり、励磁インピーダンスの極端な減少が抑えられた。
また、1次巻線と2次巻線と鉄心とで構成された(1次巻線と2次巻線と鉄心とを備えた)変流器において、前記ハイブリッド巻鉄心が変流器の鉄心として用いられた。
かかる構成により、ハイブリッド変流器の容積と重量が小型、軽量化し、また直流偏磁による磁気飽和が起こりにくく、かつ変流器1次側電流を2次側電流に変流比にしたがって、忠実に変換する。
本発明によれば、変流器とそれに用いる鉄心(巻鉄心)が小型、軽量化できる。また、直流偏磁による変流器2次出力波形の歪みが少なくなり、小電流入力域における検出レベル近傍での精度が向上する。
本発明のハイブリッド巻鉄心の第1の実施形態の構造を示す斜視図である。 本発明のハイブリッド変流器の実施形態の構造を模式的に示す斜視図である。 本発明のハイブリッド変流器を備える発電機保護リレーと保護対象の発電機を含む電力系統との関連を示す概念的な構成図である。 図3における発電機を含む電力系統と主変流器との関連をより詳しく示す構成図である。 本発明のハイブリッド変流器を備える変圧器保護リレーと保護対象の変圧器を含む電力系統との関連を示す概念的な構成図である。 本発明のハイブリッド変流器を備える母線保護リレーと保護対象の母線を含む電力系統との関連を示す概念的な構成図である。 (a)は一般的な変流器の回路図、(b)はその2次換算等価回路、(c)はそのベクトル関係図である。 鉄心の磁場と磁束密度の特性における角形比を説明するためのヒステリシス環の特性図である。 過渡直流分による直流偏磁を説明するための(a)は回路図、(b)は過渡直流分電流の時間的変化、(c)は過渡電流による磁束密度の時間的変化である。 直流偏磁により、2次出力波形が歪むメカニズムを説明するための(a)は磁束密度の時間的変化を表す図、(b)は磁束の飽和特性部分にかかる電流波形図、(c)は歪んだ2次出力波形の電流波形図である。 第1の鉄心である巻鉄心の各種加工方式の、(a)焼鈍工程済み方式、(b)カットコア方式、(c)第1の密接スリット方式、(d)第2の密接スリット方式(e)機械的ストレス残存方式、における巻鉄心の構造を示す斜視図である。 本発明のハイブリッド巻鉄心の第2の実施形態の構造を示す斜視図である。 本発明のハイブリッド巻鉄心の第3の実施形態の構造を示す斜視図である。 ハイブリッド巻鉄心に使用している第1の鉄心と第2の鉄心の磁気特性と、合成後のハイブリッド巻鉄心の磁気特性の関連を表す特性図である。 ハイブリッド巻鉄心に使用している第1の鉄心と第2の鉄心の励磁インピーダンスと、合成後のハイブリッド巻鉄心の励磁インピーダンスの関連を表す特性図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。まず、ハイブリッド巻鉄心について説明し、次に、ハイブリッド巻鉄心を用いたハイブリッド変流器について説明する。
(ハイブリッド巻鉄心の第1の実施形態、その1)
図1は本発明のハイブリッド巻鉄心の第1の実施形態の構造を示す斜視図である。
図1において、第1の鉄心31は方向性珪素鋼板を用いた巻鉄心である。方向性珪素鋼板は従来においてよく用いられていた無方向性珪素鋼板より磁気特性において、最大磁束密度がほぼ2倍であり、最大透磁率も約10倍であるため、同一の特性を確保するのに容積、重量が従来の数分の1ですむ。
また、第1の鉄心31は方向性珪素鋼板を所望の形状に切断した後に、鋼板を複数回、巻いて円筒状に形成した鉄心であって、巻鉄心の構造を有している。第1の鉄心31には極細いスリット33が入れられている。ただし、このスリット33の間隔は非常に狭いため、方向性珪素鋼板である第1の鉄心31の弾性力(バネアクション)によって、再び密接している。この構造により、第1の鉄心31の磁気飽和特性と磁気抵抗(もしくは励磁インピーダンス)を適度な値としている。
また、高透磁率材料であるパーマロイ(鉄(Fe)-ニッケル(Ni)系の合金)からなる第2の鉄心32が円筒状に形成された第1の鉄心31の内周に嵌め込まれている。
以上からハイブリッド巻鉄心11は構成されている。
このように第1の鉄心31と第2の鉄心32が一体化したことからなるハイブリッド巻鉄心11の磁気特性は、第1の鉄心31と第2の鉄心32の磁気特性が合成されており、このハイブリッド巻鉄心11を用いたハイブリッド変流器21(図2)は過渡直流分を含む電流に対しても磁気飽和による直流偏磁を起こしにくく、かつ小電流に対しても精度よく反応する特性を持つ。
何故に、以上のような特性が得られか、また、ハイブリッド巻鉄心の他の実施形態についての詳細は後記する。
まず、どのような用途で本発明のハイブリッド巻鉄心が用いられ、かつ、どのような特性が要求され、また何故にそのような特性の要求があるかを先に説明する。
(ハイブリッド変流器の実施形態)
図2は本発明のハイブリッド変流器の実施形態の構造を模式的に示す斜視図である。
図2において、スリット33を有する第1の鉄心31と高透磁率材料からなる第2の鉄心32が一体化したハイブリッド巻鉄心11(図1)に対して、1次側巻線41がN回巻かれている。1次側巻線41は入力端子41Aと入力端子41Bを備えている。また、2次側巻線42がN回巻かれている。2次側巻線42は出力端子42Aと出力端子42Bを備えている。以上の構造を備えてハイブリッド変流器21が構成されている。
なお、図2において、実際には1次側巻線41がN回、2次側巻線42がN回巻かれているが、図面における表記上の都合により、巻数を簡略化して表現している。
このハイブリッド変流器21の1次側巻線41の入力端子41Aと入力端子41Bとの間に1次側電流を流すと、ハイブリッド巻鉄心11(図1)に磁束が生じ、ハイブリッド巻鉄心11(図1)に巻かれた2次側巻線42は出力端子42Aと出力端子42Bとの間に適切な負荷を接続すると、出力端子42Aと出力端子42Bには1次側電流のN/N倍の電流が2次側電流として流れる。この2次電流と前記負荷との積の値の電圧が出力端子42Aと出力端子42Bとの間に生ずる。以上により、ハイブリッド変流器21が変流器としての機能を果たす。
なお、ハイブリッド変流器21は第1の鉄心31に方向性珪素鋼板を用いたハイブリッド巻鉄心11(図1)を用いているので、容積、重量が従来の変流器の数分の1で済む。
(電力系統への第1の適用例)
次に、本発明のハイブリッド変流器を、発電機を含む電力系統に、発電機用の保護リレー(発電機保護リレー)の構成要素として用いる例を示す。
図3は本発明のハイブリッド変流器を備えた発電機保護リレーと保護対象の発電機を含む電力系統との関連を示す概念的な構成図である。図3において、発電機101に接続された片側の配線102と反対側の配線103とにおいて、配線102には主変流器(CTG1)104、配線103には主変流器(CTG2)105が設置されている。主変流器104と主変流器105により、保護リレー100に発電機の両側の電流を取込んでいる。保護リレー100では、入力変換器121に発電機側からの前記電流を取込み、補助変流器(HCTg1)21Gと、補助変流器(HCTg2)21Lで電子回路レベルの電圧に変換して、リレー演算ユニット122に渡す。リレー演算ユニット122では、変換されたそれぞれの電圧の関係を演算、判定している。
以上、説明した図3において、発電機を含む電力系統については、概念的に表現したものである。したがって、より実際的な動作や現象を説明するには図3だけでは必ずしも十分ではない。したがって、より詳細な現象や特性を説明する前に、図3における発電機を含む電力系統を、より具体的な構成として図4で補足説明する。図3においては、配線102、配線103はそれぞれ1本の配線で表現したが、実際には図4で示すように、3相配線である。つまり、配線102(図3)は、実際には図4に示すように3相からなる3本の配線102A、102B、102Cである。また、配線103(図3)は、実際には図4に示すように3相からなる3本の配線103A、103B、103Cである。また、主変流器104(図3)も実際には図4に示すように3個の主変流器104A、104B、104Cである。また、主変流器105(図3)も実際には図4に示すように3個の主変流器105A、105B、105Cで構成されている。
また、発電機(G)101の電機子巻線111A、111B、111Cの一端にそれぞれ配線102A、102B、102Cが接続され、他端にそれぞれ103A、103B、103Cが接続されている。配線102A、102B、102Cは主変流器104A、104B、104Cを経由した後、Y結線の中性点110で互いに接続され、各種中性点接地方式により、接地(アース)されている。
したがって、配線102Aと103Aに流れる電流は漏洩電流が無い限り互いに等しい。また、同様に配線102Bと103Bに流れる電流は漏洩電流が無い限り互いに等しい。また、同様に配線102Cと103Cに流れる電流は漏洩電流が無い限り互いに等しい。したがって、地絡などによる漏洩電流が無い限り、主変流器104Aと主変流器105Aが検出する電流量は互いに等しい。また、同様に地絡などによる漏洩電流が無い限り、主変流器104Bと主変流器105Bが検出する電流量は互いに等しい。また、同様に地絡などによる漏洩電流が無い限り、主変流器104Cと主変流器105Cが検出する電流量は互いに等しい。
以上、図4の発電機101と3相配線102A、102B、102C、103A、103B、103Cと主変流器104A、104B、104C、105A、105B、105Cの実際の構成を、図3では発電機101、配線102、103、主変流器104、105とで簡略化して模式的に表現している。
このように、実際には図4に示した発電機、配線、主変流器の要素数があるが、以降においても、図3に示した要素で簡略化して、表現するものとする。
図3において、発電機用の保護リレー100の保護区間は発電機101を含む主変流器104と主変流器105が設置された間の配線102と配線103である。なお、主変流器104は図4で示した通り、発電機101の極近傍に設置されている。
この保護区間内で起きた地絡事故であれば、発電機101から供給された電流が主変流器104と主変流器105の間の地絡箇所に流れ込むので、主変流器104と主変流器105の検出する電流量は異なり、補助変流器21Gと補助変流器21Lの検出する電流量は異なるので、リレー演算ユニット122はそれらの値を比較して地絡を検出する。
一方、保護区間外で起きた地絡事故が、例えば図3における地絡箇所191で発生したとすると、発電機101と配線102と配線103に流れる電流は等しい。したがって、本来であれば、主変流器104と主変流器105のそれぞれ検出する電流量は互いに等しく、補助変流器21Gと補助変流器21Lとが、それぞれ検出する電流量も互いに等しいので、リレー演算ユニット122は異常を検知せず、発電機用の保護リレー100は作動しない。
なお、この場合は、地絡があったとしても、保護区間外であるので、発電機用の保護リレー100は作動しないことが望ましい。
しかし、主変流器104と主変流器105とにより、電流が保護リレー100に取込まれ、その電流に地絡等の事故による過渡直流分が重畳している場合、入力変換器121内の補助変流器21Gと補助変流器21Lは直流偏磁して、最悪、鉄心の磁気飽和に至る。このとき、その2次側出力は歪む。このように出力が歪むような状態に到れば、補助変流器21Gと補助変流器21Lは同じ特性を示す保障はない。したがって、忠実に電流を取り込んだとしても、補助変流器21Gと補助変流器21Lとでは検出電流に差異が生ずることがある。このため、リレー演算ユニット122では、発電機101の両側の電流に差が出たと判定して、主変流器104と主変流器105との関連において、発電機側で事故地絡事故があったと誤判定することがある。つまり、保護区間外事故にも関らず、保護区間内事故とみなし、保護リレー100は誤動作する。
したがって、このような事態を引き起こさないためにも補助変流器21G、21Lが直流偏磁による鉄心の磁気飽和の領域での使用を避ける対策が必要となる。
(電力系統への第2の適用例)
次に、本発明のハイブリッド変流器を、2巻線変圧器を含む電力系統に、変圧器用の保護リレー(変圧器保護リレー)の構成要素として適用する例を示す。
図5は本発明のハイブリッド変流器を適用する変圧器用の保護リレーと保護対象の変圧器を含む電力系統との関連を示す概念的な構成図である。図5において、変圧器201の1次側の配線202と2次側の配線203の電流は異なり、それに応じた主変流器(CTT1)204、主変流器(CTT2)205が設置されている。この主変流器204と主変流器205により、保護リレー200に変圧器201の1次側の電流と2次側の電流を取込んでいる。保護リレー200では、入力変換器221にこれらの電流を取込み、補助変流器(HCTt1)22Gと、補助変流器(HCTt2)22Lで電子回路レベルの電圧に変換して、リレー演算ユニット222に渡す。リレー演算ユニット222では、変圧器201の巻数比を補正した上で、変圧器201の1次側、2次側の差電流の大きさで、保護区間外事故か保護区間内事故か演算、判定している。
図1の発電機用の保護リレー100と同様に保護区間外事故であっても、事故電流によって、補助変流器22Gと補助変流器22Lが磁気飽和を起こし、その2次出力が歪むと、2次出力間に差が発生して、変圧器用の保護リレー200は誤動作する。
以上の様に、電力系統の2箇所以上の電流の差電流(キルヒホッフの第一法則で言う「代数和」)に応動する”電流差動方式”では電力系統の電流を変換する複数の主変流器、または補助変流器の何れかが磁気飽和を起こした場合、電流の変換が忠実に行われなくなり、リレー演算部が「系統に差電流があった、即ち、保護区間内事故」と誤認識して、誤動作する。
したがって、変圧器用の保護リレーにおいても磁気飽和を起こしにくい変流器が求められている。後記する構造と特性を有する本発明のハイブリッド変流器は、補助変流器に用いられ、電力系統で発生する過渡直流分に対し、直流偏磁による磁気飽和が起こりにくいので、該変流器の1次側電流を2次側電圧との変流比に従って忠実に変換する。これにより、保護リレー200の誤動作を回避する。
(電力系統への第3の適用例)
次に、本発明のハイブリッド変流器を、母線を含む電力系統に、母線用の保護リレー(母線保護リレー)の構成要素として用いる例を示す。
図6は本発明のハイブリッド変流器を備えた母線用の保護リレーと保護対象の母線を含む電力系統との関連を示す概念的な構成図である。図6において、主変流器304−1(CTm1)、304−2(CTm2)、・・・、304−n(CTmn)が母線301に接続されている送電線等(以後、回線と称する)に設置されて、それぞれ電流情報を取り込んでいる。そして、母線用の保護リレー300の入力変換器321に搭載されている補助変流器23−1(HCTm1)、23−2(HCTm2)、・・・、23−n(HCTmn)により、電圧に変換して、リレー演算ユニット322に渡している。
以上において、図3、図5と異なるのは保護リレーへ取込む電流量の数が数十点と多いところにある。母線用の保護リレー300としては原理的に図3、図5の発電機用の保護リレー100、変圧器用の保護リレー200と同じで、取込む電流量の代数和である差電流に対して応動する差動方式である。
この方式でも電力系統、ここでは、母線、回線の事故時に発生する過渡直流分により、補助変流器が磁気飽和を起こし難いようにする必要がある。このことは、前述の図3、図5の発電機用の保護リレー、変圧器用の保護リレーでの説明と同じである。また、母線用の保護リレー300で要求される性能として、小電流領域での精度向上である。これは、リレーへの取込みの回線数が多いため、各回線に流れる電流は非常に小さくなる。従って、補助変流器の小電流域での精度を向上させる必要がある。
前記した保護リレー300は、電力系統の電流量を取込み、キルヒホッフの第一法則を応用した「取込んだ電流量の代数和が0の時は保護区間外事故、0でない場合(差電流がある時)は保護区間内事故」と判定して応動する方式であり、保護リレー300にとっては、補助変流器23−1(HCTm1)、23−2(HCTm2)、・・・、23−n(HCTmn)での変換の忠実度が重要となる。
(変流器の回路)
図7は補助変流器を電気回路で表し、その入出力のベクトル関係を示した図である。
図7(a)は変流器の一般的な回路図であり、鉄心427に巻かれた1次巻線428より、1次電流(I)431を取込み、2次巻線429より、電流を取出し、2次負荷抵抗(R)430で2次出力電圧(E)432に変換するものである。
図7(b)はその等価回路であり、1次巻線428(図7(a))と2次巻線429(図7(a))の巻数比(1:n)により、2次入力電流433は(I/n)となる。2次入力電流(I/n)433は2次換算1次巻線抵抗(r1’)434を通って、励磁インピーダンス(X)437と2次巻線抵抗(r)435側へ、それぞれ励磁電流(I)438、負荷側電流(I)436となって分流する。
図7(c)は図7(b)に示した等価回路の電流、電圧をベクトル図として表したものである。2次出力電圧(E)ベクトル439を基準にしたもので、2次側負荷電流(I)ベクトル440は同相、励磁電流(I)ベクトル442は90度遅れとなっている。2次入力電流(I/n)ベクトル441は2次側負荷電流(I)ベクトル440と励磁電流(I)ベクトル442のベクトル合成であるため、2次出力電圧(E)ベクトル439より、位相(θ)443だけ遅れる。この位相(θ)443が入力電流(2次入力電流(I/n)433、2次入力電流ベクトル441)に対する出力電圧(2次出力電圧(E)432、2次出力電圧(E)ベクトル439)の位相誤差であり、
θ=tan-1{(r+R)/X}
で表される通り、負荷側抵抗(r+R)が一定であれば、励磁インピーダンス(X)が大きい程、小さくなる。本発明の実施形態では、励磁インピーダンス(X)の大きさをある程度の大きさに維持しつつ、磁場と磁束密度の特性における角形比を小さくする手段を提供するものである。すなわち、励磁インピーダンス(X)と前記角形比は相反する関係にあり、両者を適切な値に設定し、変流器を実用化するものである。
(鉄心の磁気特性)
次にハイブリッド巻鉄心に係る磁気特性について説明する。
図8は本発明のハイブリッド巻鉄心における磁場と磁束密度による磁気特性の角形比を説明するための、ヒステリシス環特性を示したものである。図8(a)、(b)、(c)ともに横軸は磁場(磁界)の強さH、縦軸は磁束密度Bを表している。また、Bmは対象となる鉄心が到達する最大の磁束密度であって、最大磁束密度と称される。また、Brは磁場が0となっても残っている磁束密度であって、残留磁束密度、もしくは残留磁束と称されるものである。このとき、角形比は(Bm/Br)で定義される。
図8(a)は本発明のハイブリッド変流器の第一の鉄心にスリットを入れる加工をする前の磁場Hにおける磁束密度Bのヒステリシス環特性444である。ヒステリシス環特性444は図示したようにループ(環)を描く特性を有している。このループは傾きが大きいため、磁束密度(B)軸との交点(Br)が大きい。したがって、最大磁束密度Bmと残留磁束Brとの角形比(Bm/Br)も大きい。
この状態では、仮に、過去の履歴により、前記図8(a)におけるBrの位置に残留磁束があった場合、ヒステリシス環のスタート点がこの位置になり、正方向に磁化された場合(図の横軸Hの右方向)、短時間でBmに達し、磁気飽和に至る。特に、過渡直流分に対しては、その大きさ、極性によっては、交流分が小さくても、直流偏磁して、磁気飽和に至る。
図8(b)はヒステリシス環特性445の傾きが小さくなり、Brも小さくなる。したがって、角形比も小さく、最大残留磁束Brが小さいため、最大磁束密度Bmには達しにくく、したがって磁気飽和がし難い。この状態は、鉄心にスリットを設けた場合に相当し、スリットの幅が広い程、傾きは小さくなる。この場合、磁気飽和し難くはなるが、磁気抵抗は大きくなり、励磁インピーダンスが極端に小さくなる。
図8(c)はヒステリシス環特性446の様に、図8(a)と図8(b)の中間的な角形比(Bm/Br)の特性を示すものである。
このようなヒステリシス環特性446は後記するように、スリットに磁気材料の切片を挿入して、スリット部を密接状態にした場合に実現できる。
或はスリットを設けないで、加工時の機械的ストレスをある程度残した状態にすることにより、磁気抵抗を適切な値にして、励磁インピーダンスの極端な減少を抑えるとともに、角形比も小さくするものである。
このような手法により、図8(c)のヒステリシス環446の様に、図8(a)と図8(b)の中間的な特性のものが実現する。
(直流偏磁のメカニズム)
図9は電力系統において、短絡や地絡が生じた場合などにおける過渡現象において、過渡直流分のみによる直流偏磁のメカニズムを示したものである。
図9(a)は過渡直流分による直流偏磁を説明するための等価回路図である。等価回路に指数関数的に減衰する過渡直流分(i1)411(波形447)が入力された場合、励磁インピーダンス(X)437には、励磁電流(I)438が山なりの波形448となって流れる。この山なりの電流(波形448)が作る磁束により、磁束密度が一方向に増加する現象が直流偏磁である。なお、励磁電流(I)438が山なりの波形になるのは、コイルからなる励磁インピーダンス(X)は電流の連続性を保つために、励磁電流(I)438が0から急激には立ち上がらないためである。
図9(a)の負荷(R)430側には、入力の過渡直流分から、山なりの励磁電流(I)438を差し引いた負荷電流(i)422(波形449)が流れる。
図9(b)は図9(a)の各部の電流分布を同一平面に表したものである。図9(b)において、横軸は過渡現象が起きてからの時間tであり、縦軸は直流分重畳率を表している。なお、直流分重畳率とは抵抗とコイル(励磁インピーダンスXに相当)からなる直列回路において、電流波形に、理論上直流分が最も多く含まれる状態を100%の基準にとって、電流波形における直流分がどの程度の割合を占めているかを表すものである。
特性線450は過渡直流分100%重畳の場合の過渡直流分入力波形であり、特性線452Iは直流偏磁のときの励磁電流波形であり、特性線451は過渡直流分の負荷側へ分流する電流波形である。なお、これらの図9(b)における特性線450、特性線452I、特性線451は図9(a)における波形447、波形448、波形449にそれぞれ対応している。
図9(c)は実際の電力系統で、交流分に過渡直流分が重畳した場合の鉄心の磁束密度の変化を示したものである。交流電流による交流分磁束密度(B)453は、山なりの直流偏磁のときの励磁電流波形452I(図9(b))によって生ずる直流分磁束密度(B)452Bに重畳した状態であって特性線454の様になる。したがって、山なりの直流分磁束密度(B)452Bが最大磁束密度に達すれば、当然、重畳している交流磁束454は磁気飽和に至る。この現象が直流偏磁による磁気飽和である。
なお、交流磁束密度波形454は直流分磁束密度(B)452Bに交流分磁束密度(B)453が重畳している状態を解りやすくするため模式的に表現したものであって、実際の波形を正確には表していない。正確には図10(a)の特性線457に乗った正弦波形459が合成されて波形460のように特性線457の立ち上がり区間においては、正弦波形が垂直方向に延びた波形となる。しかしながら、図9(c)において、直流分磁束密度(B)452Bに交流分磁束密度(B)453が重畳している状態を正確に描くと正弦波形が歪んで表現され、かえって正弦波形が重畳していることが解りにくくなるので、前記したように模式的に表現している。
図10は直流偏磁により、磁気飽和を起こした時の磁束密度波形(a)と電流波形図(b)、(c)である。
図10(a)において、横軸は時間tであり、縦軸は磁束密度Bである。図10(a)は山なりの過渡直流分による直流偏磁の時の磁束密度波形457に交流電流による磁束密度波形459が重畳して、直流偏磁のときの交流磁束密度波形460になった場合、最大磁束密度(B)を超えた場合の状況を示している。
図10(b)において、横軸は時間tであり、縦軸は電流であり、負荷側電流(I)の電流波形455を示している。図10(a)と図10(b)は横軸の時間軸において、同一であり、同一時間における磁束密度波形と負荷側電流(I)波形は対応している。
図10(a)において、交流磁束密度波形460になった場合、最大磁束密度(B)を超えた部分において、図10(b)では負荷側電流(I)波形が直流偏磁のときの磁気非飽和時の電流波形(正弦波)455の状態から鉄心の磁気飽和により、飽和部分456で電流波形が欠ける(歪む)状態(電流波形461、図10(c))を示している。ここで、前記した様に、残留磁束(Br)が存在すると、図10(a)における特性線458の様に磁束密度(Br)を起点に磁束が増大していくため、早く最大磁束密度に達して、磁気飽和に至る。
図10(c)において、横軸は時間tであり、縦軸は電流であり、負荷側電流(I)波形を示している。図10(c)における特性線461は図10(b)における磁気飽和部分456において、磁気飽和によって発生した出力歪波形の例である。保護リレーの演算回路内では当然、正弦波が欠けた影響で入力電流は見掛け上、小さくなる。
(第1の鉄心の構造)
図11は本発明のハイブリッド巻鉄心における第1の鉄心に相当する鉄心(巻鉄心)の様々な構造例を示したものである。
図11(a)はスリットなしの鉄心(巻鉄心)51である。巻鉄心を形成する際にまず、方向性珪素鋼板を適切な形状に切断し、その鋼板を複数回、巻いて円筒状に構成する。これらの工程の過程において、方向性珪素鋼板は機械的なストレスを受ける。この結果、方向性珪素鋼板内における磁区は、バラバラの方向となり、磁束が通り難くなり、透磁率等が低下する。このため、前記加工工程前の方向性珪素鋼板の磁気特性を回復させるために、「焼鈍し」もしくは「焼鈍」と称する熱処理を行うのが一般的である。スリットなしの鉄心(巻鉄心)51はこの熱処理を行っており、その磁気特性は図8のヒステリシス環の特性線444に相当するものである。
図11(b)は一般的にカットコア型と呼ばれる巻鉄心52である。巻鉄心52を直径方向に2つに切断して、半円形の巻鉄心52にした後、切断面53で接着したものである。この方式は、本発明の1つの目標である図8(c)のようなヒステリシス環の特性線446が実現出来る。ただし、接着部分が剥がれる可能性があるという欠点を持っている。特に、磁気エネルギーは磁気抵抗の大きい接着部に集中し、発生する熱で接着剤が溶けることが予想される。
2つの半円の巻鉄心52を外部から固定する方法も考えられるが、巻鉄心が小さい場合、固定機構が難しい上、小型化の妨げになることがある。
図11(c)は第1の密接スリット型の第1の鉄心(巻鉄心)456である。巻鉄心54の一箇所にスリット55を入れ、そこにスリット部(55)が密接する様に、磁気材料の切片56を挿入したものである。挿入する切片56はスリットの幅、作業性等、考えて、枚数を決定する。これにより、図8(c)のようなヒステリシス環の特性線446が実現出来る。
図11(d)は第2の密接スリット型の第1の鉄心(巻鉄心)578である。まず、巻鉄心57の一箇所にスリット58を入れる。このスリット幅(58)を極力狭くすることにより、巻鉄心の弾性力によるバネアクションでスリット58が密接する。これにより、図8(c)のようなヒステリシス環の特性線446が実現出来る。なお、この場合は、図11(c)で示した磁気材料切片56を挿入する必要はない。
図11(e)はスリットなしの巻鉄心59からなる第1の鉄心である。ただし、図11(a)で示した「焼鈍し」と称する熱処理を行ったスリットなしの巻鉄心51とは異なり、巻鉄心59は熱処理を行っておらず、巻鉄心にする際の加工時の機械的ストレスを残したままの状態である。この加工時の機械的ストレスが残存しているために、巻鉄心59を構成する方向性珪素鋼板内における磁区の方向はバラバラであり、図8(c)のようなヒステリシス環の特性線446に相当する磁気特性を有している。
(ハイブリッド巻鉄心の第1の実施形態、その2)
前記したように、図1に示した本発明のハイブリッド巻鉄心11の第1の実施形態は、極細いスリット33が弾性力(バネアクション)によって再び密接した構造の第1の鉄心31と、高透磁率材料からなる第2の鉄心32とを備え、この第2の鉄心32が円筒状に形成された第1の鉄心31の内周に嵌め込まれた構造から構成されている。このような構造のハイブリッド巻鉄心がどのような磁気特性、及び、励磁インピーダンス特性を示すかを次に詳しく説明する。
(ハイブリッド巻鉄心の磁気特性)
図14はハイブリッド巻鉄心11(図1)の磁気特性を表したものである。例えば方向性珪素鋼板からなり、かつ密接スリット33を設けた第1の鉄心31(図1)の磁気特性574と、例えばパーマロイからなる第2の鉄心32(図1)の磁気特性575を合成すれば、磁化力Hが小さい領域では磁気特性575により、第1の鉄心31の磁気特性574を補正し、磁化力Hが大きい領域では第1の鉄心31の磁気特性574が支配的となり、結果として、ハイブリッド巻鉄心11の磁気特性576が得られる。
(ハイブリッド巻鉄心の励磁インピーダンス特性)
図15はハイブリッド巻鉄心11(図1)の励磁インピーダンスの特性を表したものである。第1の鉄心31(図1)の励磁インピーダンス特性577に対し、入力が小さい領域では第2の鉄心32(図1)の励磁インピーダンス特性578で補正し、両者の合成で励磁インピーダンス特性579が得られる。
このように第1の鉄心31と第2の鉄心32が一体化したことからなるハイブリッド巻鉄心11は、その磁気特性として、第1の鉄心31と第2の鉄心32の磁気特性が合成され、かつ第2の鉄心32の励磁インピーダンス特性578が補正されている。したがって、このハイブリッド巻鉄心11を用いたハイブリッド変流器21(図2)は、大電流に対しても磁気飽和による直流偏磁を起こしにくく、かつ小電流に対しても精度よく反応する特性を持つ。
(ハイブリッド巻鉄心の他の実施形態)
図1で示した第1の実施形態であるハイブリッド巻鉄心11は図11(d)に示した第2の密接スリット型の巻鉄心57(巻鉄心57の一箇所にスリット58を入れ、このスリット幅を極力狭くすることにより、巻鉄心の弾性力によるバネアクションでスリット58が密接した)を第1の鉄心31とし、また高透磁率材料(パーマロイ等)を第2の鉄心32とし、円筒状に形成された第1の鉄心31の内周に嵌め込んだものであった。しかし前記したように、第1の鉄心の構造としては図11に示したごとく他にもあり、組み合わせれば様々な形態がある。
(ハイブリッド巻鉄心の第2の実施形態)
図12はハイブリッド巻鉄心12の第2の実施形態の構造を示す斜視図である。図12において、第1の鉄心34は図11(e)で示したスリットを設けないで、機械的ストレスを残存させた状態の巻鉄心59(図11(e))を用いている。また高透磁率材料(パーマロイ等)を第2の鉄心32とし、円筒状に形成された第1の鉄心34の内周に嵌め込んだものである。第1の鉄心34はスリットを設けないで、機械的ストレスを残存させた状態の巻鉄心59(図11(e))であるので、前記したように、図11(d)における巻鉄心57の一箇所にスリット58を入れ、このスリット幅を極力狭くすることにより、巻鉄心の弾性力によるバネアクションでスリット58が密接した第1の鉄心31(図1)と同じような磁気特性を有しており、第2の実施形態であるハイブリッド巻鉄心12(図12)も所望の磁気特性と励磁インピーダンス特性を持っている。
(ハイブリッド巻鉄心の第3の実施形態)
図13はハイブリッド巻鉄心13の第3の実施形態の構造を示す斜視図である。図13において、第1の鉄心34は図11(e)で示したスリットを設けないで、機械的ストレスを残存させた状態の巻鉄心59(図11(e))を用いている。また高透磁率材料(パーマロイ等)を第2の鉄心35として用いている。以上の構成は図12の第2の実施形態であるハイブリッド巻鉄心12と同じであるが、第2の鉄心35を円筒状に形成された第1の鉄心34の外周に巻きつけたものである。外周であっても、内周であるハイブリッド巻鉄心12と概略として同様な磁気特性と励磁インピーダンス特性を持つハイブリッド巻鉄心13が得られる。
(ハイブリッド巻鉄心の第4の実施形態)
以下は同様な組み合わせであるので、図示はしないが、例示しておく。
第1の鉄心として、図11(c)に前記した第1の密接スリット型の巻鉄心54の一箇所にスリット55を入れ、そこに磁気材料の切片56を挿入してスリット部(55)を密接した第1の鉄心456(図11(c))を用い、高透磁率材料(パーマロイ等)を第2の鉄心として用いる。そして、この第2の鉄心を円筒状に形成された第1の鉄心456の内周に嵌め込んだものである。
(ハイブリッド巻鉄心の第5の実施形態)
これも図示はしないが、第1の鉄心として、図11(c)に前記した第1の密接スリット型の巻鉄心54の一箇所にスリット55を入れ、そこに磁気材料の切片56を挿入してスリット部(55)を密接した第1の鉄心456(図11(c))を用い、高透磁率材料(パーマロイ等)を第2の鉄心として用いる。そして、この第2の鉄心を円筒状に形成された第1の鉄心456の外周に巻きつけたものである。
(ハイブリッド巻鉄心の第6の実施形態)
これも図示はしないが、第1の鉄心として、図11(d)に前記した第2の密接スリット型の巻鉄心57の一箇所にスリット58を入れ、このスリット幅を極力狭くすることにより、巻鉄心の弾性力によるバネアクションでスリット58が密接した第1の鉄心57を用い、高透磁率材料(パーマロイ等)を第2の鉄心として用いる。そして、この第2の鉄心を円筒状に形成された第1の鉄心578の外周に巻きつけたものである。
なお、第5の実施形態や第6の実施形態において、第2の鉄心35を、スリットを持つ第1の鉄心54や、第1の鉄心57の外周に巻きつけると、第1の鉄心54、57のスリット部をより密接できること、及び、第1の鉄心54、57の断面や密接スリット部分55、58からの漏れ磁束を軽減できる効果があり、かつハイブリッド巻鉄心外部への電磁誘導障害の防止の役目も果たす。
(ハイブリッド変流器のその他の実施形態)
次に本発明のハイブリッド変流器に用いられるハイブリッド巻鉄心の様々な実施形態について説明する。
前記したように、図2においては、スリット33を有する第1の鉄心31と高透磁率材料からなる第2の鉄心32が一体化したハイブリッド巻鉄心11に対して、1次側巻線41がN回、また、2次側巻線42がN回巻かれて、ハイブリッド変流器21が構成されている。
ここで、ハイブリッド巻鉄心11の代わりとして、前記したハイブリッド巻鉄心の第2から第6の実施形態を用いれば、異なる実施形態のハイブリッド変流器が得られる。
(その他の実施形態)
本実施形態においては、高透磁率材料としては鉄(Fe)-ニッケル(Ni)系の合金であるパーマロイを例示したが、酸化鉄を主原料としたフェライトや、鉄とコバルト(Co)の合金、またはマンガン(Mn)と亜鉛(Zn)の合金等における他の高透磁率材料を用いることも、仕様あるいは用途によっては可能である。
また、パーマロイはニッケルと鉄の合金の総称で成分比は様々である。
また、ニッケルと鉄を主成分として、他の原子が微量に混入された高透磁率の合金でもよい。
また、ハイブリッド変流器は補助変流器として用いる例を示したが、主変流器に用いることもできる。
以上において、要点を再記すれば、
<1>巻鉄心、もしくはそれを用いた変流器を小型、軽量化するために最大磁束密度が従来の無方向性珪素鋼板よりほぼ2倍の方向性珪素鋼板を用いた。
<2>直流偏磁の原因となる残留磁束を少なくするために、最大磁束密度Bmと残留磁束Brとの角形比(Bm/Br)を小さくする。ただし、安定で適切な大きさの励磁インピーダンスは保持する必要がある。この二点を両立する方法としては、角形比、即ち、残留磁束が問題になるのは入力が比較的大きな領域であるため、第1の鉄心のみに、密接スリットを設ける、或は機械的ストレス残存状態の巻鉄心を使用した。
<3>さらに入力が小さい領域でも適切な励磁インピーダンスを確保し、高精度の変流器用の巻鉄心とするために、高い透磁率の第2の鉄心を設けて、第1の鉄心と第2の鉄心を一体化し、磁気特性を合成したハイブリッド巻鉄心とした。
<4>このハイブリッド巻鉄心を変流器に用いたハイブリッド変流器を作成した。また、このハイブリッド変流器を入力変換器あるいは保護リレーに用いた。この結果、小型、軽量、かつ実装効率の優れたハイブリッド巻鉄心、ハイブリッド変流器、入力変換器、保護リレーが実現した。
以上、本発明によれば、ハイブリッド巻鉄心とハイブリッド変流器は、小型化、軽量化を実現出来たため、実装密度が向上し、盤面縮小が可能となって、保護制御装置のトータルコストの削減ができる。
特にハイブリッド変流器を備えた、電流入力数が多い母線用の保護リレーにおいては、実装効率が非常に向上する。
また、本発明によれば、小型化、軽量化した補助変流器(ハイブリッド変流器)、補助変圧器群をカードタイプにして入力変換器を構成することが出来るので、メンテナンスが容易になり、また、前記した母線用の保護リレー等では、将来の電力系統変更に対応するための改造、増設が容易となった。
また、本発明になるハイブリッド変流器等を搭載した入力変換器を電子回路に近接して実装することが出来るようになったため、入力変換器出力から電子回路に至る距離が短くなって、ノイズサージ等の影響を受け難くなったため、S/N比(信号/雑音比)を向上することが可能となった。
補助変成器(変流器、変圧器)は電力系統を保護制御する装置において、電力系統からの絶縁、装置内の電子回路へ伝達する際の適正信号レベルへ変換する役目を負うものであり、保護制御装置には欠かせない。特に、最近では変電所の立地条件等より、建設スペースが充分でないことから、装置として実装密度をあげるとともに、小型化が要求されている。一方、電力系統においては、系統事故時の過渡直流分の時定数が大きい場合が出て来ており、過渡直流分による直流偏磁の問題がクローズアップされている。従来のアナログ型保護制御装置では、補助変成器は体格が充分大きく、それほど、直流偏磁の問題は顕在化していなかった。しかし、ディジタル化に伴う、補助変成器の小型化により、小入力域では精度、比較的大きな入力域では、直流偏磁の問題がクローズアップされて来ている。
以上の背景のなかで、本発明のハイブリッド変流器は、小型化を促進するので、前記問題を解決できるものであり、今後、補助変流器については、主流となる可能性が高い。
11、12、13 ハイブリッド巻鉄心
21 ハイブリッド変流器
21G、21L、22G、22L、23−1、23−2、23−n 補助変流器
31、34、59、456、578 第1の鉄心
32、35 第2の鉄心
33、58 スリット(極細いスリット)
41 1次側巻線
41A、41B 入力端子
42 2次側巻線
42A、42B 出力端子
51 スリットなしの巻鉄心
52 カットコア型の巻鉄心
53 切断面
54 第1の密接スリット型の巻鉄心
55 スリット部(スリット)
56 磁気材料の切片
57 第2の密接スリット型の巻鉄心
59 機械的ストレスが残存した巻鉄心
100、200、300 保護リレー
101 発電機
102、102A、102B、102C、103、103A、103B、103C、202、203 配線
104、104A、104B、104C、105、105A、105B、105C、204、205、304−1、304−2、304−n 主変流器
110 中性点
111A、111B、111C 電機子巻線
121、221、321 入力変換器
122、222、322 リレー演算ユニット
191、291 地絡箇所
201 変圧器
202 1次側配線
301 母線
427 鉄心
428 1次巻線
429 2次巻線
430 2次負荷抵抗
431 1次電流
432 2次出力電圧
433 2次入力電流
434 2次換算1次巻線抵抗
435 2次巻線抵抗
436 2次負荷電流
437 励磁インピーダンス
439 2次出力電圧ベクトル
440 2次側負荷電流ベクトル
441 2次電流ベクトル
442 励磁電流ベクトル
443 位相(入力電流に対する出力電圧の位相誤差)
444、445、446 ヒステリシス環の特性線
411 過渡直流分の電流
447 過渡直流分の電流波形
438 励磁電流(過渡直流分による偏磁の時の励磁電流)
448 励磁電流(過渡直流分による偏磁の時の励磁電流)の波形
422 負荷電流(過渡直流分の負荷への分流)
449 負荷電流(過渡直流分の負荷への分流)の波形
450、451、452I 特性線
452B 直流分磁束密度
453 交流分磁束密度
454 直流分と交流分が合成された磁束密度、交流磁束、特性線
455 直流偏磁の時の磁気非飽和時の電流波形
456 飽和部分(直流偏磁の時の磁気飽和時の電流波形)
457 過渡直流分磁束密度(過渡直流分による直流偏磁波形)、特性線、磁束密度波形
458 特性線(残留磁気Brの時の直流偏磁波形)
459 交流磁束密度(交流電流による磁束密度波形)
460 特性線(直流偏磁の時の交流波形)、交流磁束密度波形
461 特性線(磁気飽和による出力歪波形)、電流波形
574、575、576 磁気特性線、磁気特性
577、578、579 励磁インピーダンス特性

Claims (9)

  1. 方向性珪素鋼板の巻鉄心に残留磁束を低減する手段を施した第1の鉄心と、
    高透磁率材料からなる第2の鉄心と、を備え、
    前記第1の鉄心と前記第2の鉄心とが一体化された構造であることを特徴とするハイブリッド巻鉄心。
  2. 前記残留磁束を低減する手段が、方向性珪素鋼板の巻鉄心に極細いスリットを有し、該スリットが前記巻鉄心の弾性力により密接した構造であることを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド巻鉄心。
  3. 前記残留磁束を低減する手段が、方向性珪素鋼板の巻鉄心の切断作業と巻作業との工程終了時と略同等の磁気特性を保持することを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド巻鉄心。
  4. 前記残留磁束を低減する手段が、方向性珪素鋼板の巻鉄心にスリットを有し、該スリットに磁気材料の切片を挿入された構造であることを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド巻鉄心。
  5. 前記磁気材料の切片の厚みは前記方向性珪素鋼板の巻鉄心のスリットの幅よりも大きいことを特徴とする請求項4に記載のハイブリッド巻鉄心。
  6. 前記第2の鉄心は前記第1の鉄心の内周に嵌め込まれた構造であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載のハイブリッド巻鉄心。
  7. 前記第2の鉄心は前記第1の鉄心の外周に巻きつけられた構造であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載のハイブリッド巻鉄心。
  8. 1次巻線と2次巻線と鉄心とを備えた変流器において、
    請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の前記ハイブリッド巻鉄心が変流器の鉄心として用いられたことを特徴とするハイブリッド変流器。
  9. 前記ハイブリッド変流器が電力系統の保護制御装置の入力変換器に備えられたことを特徴とする請求項8に記載のハイブリッド変流器。
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