JP7171026B2 - ノイズフィルタ - Google Patents

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Description

本開示は、ノイズフィルタに関する。
パワーエレクトロニクス機器の増加に伴い、大電流用のノイズフィルタの必要性が増えている。磁性コア(例えばフェライトコア。)を備えるノイズフィルタの場合、ノイズフィルタが装着される導体に大電流が流されると、磁性コアが磁気飽和状態に至ることがある。磁性コアが磁気飽和状態に至ると、磁性コアの透磁率は著しく低下し、効果的なノイズ対策ができなくなる。そのため、磁性コアが磁気飽和状態に至るのを抑制するための技術も提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2013-110170号公報
しかし、上記特許文献1に記載された技術のように、一対の分割コアを突き合わせる箇所に低透磁率のシートを挟み込むと、同様なシートが挟み込まれない場合に比べ、磁性コアの透磁率は幾らか低下する。すなわち、上記特許文献1に記載された技術では、磁性コアの透磁率が幾らか低下するという犠牲を払って、磁性コアの耐磁気飽和特性を高めている。
本開示の一局面においては、磁性コアの透磁率を低下させることなく、磁性コアの耐磁気飽和特性を高めることが可能なノイズフィルタを提供することが望ましい。
本開示の第1の態様は、導体を通じて伝わるノイズを抑制するために導体に装着されるノイズフィルタである。当該ノイズフィルタは、複数の磁性コア及び複数の巻線を備える。磁性コアは、軟磁性材料によって構成され、貫通孔を有する環状体である。巻線は、磁性コアに巻回されて、その巻回中心が磁性コアの周方向に沿う位置にある。複数の巻線は、複数の磁性コアそれぞれの貫通孔に導体が少なくとも1回挿通されて当該導体に交流が流された場合に、複数の巻線それぞれにおいて発生する誘導電流が同方向へと流れるように、直列接続されている。
このように構成されたノイズフィルタにおいて、導体に交流が流される際、電流の流れる方向は周期的に正方向及び逆方向へ変化する。このとき、導体は複数の磁性コアの内部に磁束を発生させ、その磁束の向きは周期的に正方向及び逆方向へ変化する。磁性コアの内部において導体が発生させる磁束が増減すると、複数の巻線には誘導電流が流れ、複数の巻線は磁性コアの内部に磁束を発生させる。
このとき複数の巻線が発生させる磁束の向きは、導体が発生させる磁束が増減するのを抑制するような向きとなる。すなわち、導体が発生させる磁束が増大する場合には、その磁束とは反対向きの磁束を巻線が発生させ、磁性コアの内部の磁束が増大するのを抑制する。また、導体が発生させる磁束が減少する場合には、その磁束と同じ向きの磁束を巻線が発生させ、磁性コアの内部の磁束が減少するのを抑制する。
複数の巻線は、上述のような誘導電流が同方向へと流れるように直列接続されている。複数の巻線それぞれで発生する誘導電流は位相が一致するので、複数の巻線を含む閉回路には、複数の巻線それぞれで発生する誘導電流を足し合わせた大きさの合成電流が流れる。そのため、複数の巻線には、各巻線で発生する誘導電流よりも大きい電流が流れることになる。
したがって、導体が発生させる磁束が増大して、その磁束とは反対向きの磁束を巻線が発生させる際に、巻線が発生させる磁束を増大させることができ、これにより、磁性コアが磁気飽和状態に至るのを抑制することができる。よって、例えば、導体に流される交流が大電流となるような用途においても、磁性コアの磁気的特性を良好に維持することができ、ノイズフィルタとしての性能が低下するのを抑制することができる。
本開示の第2の態様は、導体を通じて伝わるノイズを抑制するために導体に装着されるノイズフィルタである。当該ノイズフィルタは、1つ以上の第1磁性コア、1つ以上の巻線、第2磁性コア及び電流出力部を備える。第1磁性コアは、軟磁性材料によって構成され、貫通孔を有する環状体である。巻線は、第1磁性コアに巻回されて、その巻回中心が第1磁性コアの周方向に沿う位置にある。第2磁性コアは、軟磁性材料によって構成され、貫通孔を有する環状体である。電流出力部は、第2磁性コアの内部に発生する磁束をホール素子で検出し、検出された磁束に応じた電流を出力するように構成される。1つ以上の巻線及び電流出力部は、1つ以上の第1磁性コア及び第2磁性コアそれぞれの貫通孔に導体が少なくとも1回挿通されて当該導体に直流が流された場合に、電流出力部から出力される電流が1つ以上の巻線へと流れるように、直列接続される。1つ以上の巻線は、1つ以上の第1磁性コアに対する巻回方向が、電流出力部から出力される電流が1つ以上の巻線へと流れる際に1つ以上の巻線が1つ以上の第1磁性コアの内部に発生させる磁束の向きと、導体に直流が流された際に導体が1つ以上の第1磁性コアの内部に発生させる磁束の向きとが、逆向きとなる巻回方向とされている。
このように構成されたノイズフィルタにおいて、導体に直流が流される際、導体は第1磁性コア及び第2磁性コアの内部に磁束を発生させる。第2磁性コアの内部に磁束が発生すると、電流出力部は、第2磁性コアの内部に発生する磁束をホール素子で検出し、検出された磁束に応じた電流を出力する。この電流が1つ以上の巻線に流れ、1つ以上の巻線は第1磁性コアの内部に磁束を発生させる。このとき1つ以上の巻線が発生させる磁束の向きは、導体が発生させる磁束を抑制するような向きとなる。これにより、第1磁性コアが磁気飽和状態に至るのを抑制することができる。よって、例えば、導体に流される直流が大電流となるような用途においても、第1磁性コアの磁気的特性を良好に維持することができ、ノイズフィルタとしての性能が低下するのを抑制することができる。
なお、上記電流出力部が交流に対応していれば、導体に交流が流された場合であっても上記ノイズフィルタを使用することができる。すなわち、導体に交流が流された場合に、電流出力部が、第2磁性コアの内部に発生する交番磁束をホール素子で検出し、検出された磁束に応じた交流を出力可能に構成されていれば、上記ノイズフィルタを直流及び交流のいずれにも対応させることができる。この場合、電流出力部が出力する交流の位相は、導体に流される交流と一致していてもよいし、1つ以上の巻線が発生させる誘導電流と一致していてもよい。
図1Aは第1実施形態のノイズフィルタ及び導体を示す説明図であり、導体に流される交流の位相が順方向への電流値が増大する位相にある場合を示す説明図である。図1Bは第1実施形態のノイズフィルタ及び導体を示す説明図であり、導体に流される交流の位相が逆方向への電流値が増大する位相にある場合を示す説明図である。 図2Aは第2実施形態のノイズフィルタ及び導体を示す説明図であり、導体において直流が順方向へ流される場合を示す説明図である。図2Bは第2実施形態のノイズフィルタ及び導体を示す説明図であり、導体において直流が逆方向へ流される場合を示す説明図である。 図3は第2実施形態のノイズフィルタの試験方法を示す説明図である。 図4は第2実施形態のノイズフィルタの試験結果を示すグラフである。
次に、上述のノイズフィルタについて、例示的な実施形態を挙げて説明する。
(1)第1実施形態
図1A及び図1Bに示すノイズフィルタ1は、導体Wを通じて伝わるノイズを抑制するために導体Wに装着される部材である。ノイズフィルタ1は、2つの磁性コア11A,11Bと、2つの巻線13A,13Bとを含む。磁性コア11A,11Bは、マンガン亜鉛フェライト(本開示でいう軟磁性材料の一例に相当。)によって構成される。磁性コア11Aは、貫通孔111Aを有する環状体である。磁性コア11Bは、貫通孔111Bを有する環状体である。磁性コア11A,11Bは、あらかじめ環状に成形されたものであってもよいし、分割された環状体の一部に相当する形状に成形された分割体を組み合わせることによって環状体を構成可能なものであってもよい。
巻線13Aは、磁性コア11Aに巻回されている。巻線13Aは、その巻回中心が磁性コア11Aの周方向に沿う位置にある。巻線13Bは、磁性コア11Bに巻回されている。巻線13Bは、その巻回中心が磁性コア11Bの周方向に沿う位置にある。巻線13A,13Bは、導体Wに交流が流された場合に、巻線13A,13Bそれぞれにおいて発生する誘導電流が同方向へと流れるように直列接続されて閉回路を構成している。
このように構成されたノイズフィルタ1において、一次電流Ipとして交流が導体Wに流される場合、一次電流Ipの流れる方向は周期的に正方向(図1A参照。)及び逆方向(図1B参照。)へ変化する。このとき、導体Wは磁性コア11A,11Bの内部に磁束Φp1,Φp2を発生させる。磁束Φp1,Φp2の向きは周期的に正方向(図1A参照。)及び逆方向(図1B参照。)へ変化する。磁性コア11A,11Bの内部において導体Wが発生させる磁束Φp1,Φp2が増減すると、巻線13A,13Bには誘導電流が流れ、巻線13A,13Bは磁性コア11A,11Bの内部に磁束Φs1,Φs2を発生させる。
このとき巻線13A,13Bが発生させる磁束Φs1,Φs2の向きは、導体Wが発生させる磁束Φp1,Φp2が増減するのを抑制するような向きとなる。すなわち、一次電流Ipの位相が、正方向(図1A参照。)への電流値が増大する位相となる場合、導体Wが発生させる正方向への磁束Φp1,Φp2が増大する。このとき、巻線13A,13Bは、磁束Φp1,Φp2とは反対向きの磁束Φs1,Φs2を発生させ、磁性コア11A,11Bの内部の磁束が増大するのを抑制する。
また、一次電流Ipの位相が、逆方向(図1B参照。)への電流値が増大する位相となる場合、導体Wが発生させる逆方向への磁束Φp1,Φp2が増大する。このとき、巻線13A,13Bは、磁束Φp1,Φp2とは反対向きの磁束Φs1,Φs2を発生させ、磁性コア11A,11Bの内部の磁束が増大するのを抑制する。なお、図示は省略するが、一次電流Ipの位相が、正方向又は逆方向への電流値が減少する位相となる場合、導体Wが発生させる磁束Φp1,Φp2は減少する。このとき、巻線13A,13Bは、磁束Φp1,Φp2と同じ向きの磁束Φs1,Φs2を発生させ、磁性コア11A,11Bの内部の磁束が減少するのを抑制する。
一次電流Ipが交流の場合、2つの巻線13A,13Bそれぞれで発生する誘導電流は交流となり、双方の位相は一致する。そのため、2つの巻線13A,13Bを含む閉回路には、二次電流Isとして、2つの巻線13A,13Bそれぞれで発生する誘導電流を足し合わせた大きさの合成電流が流れる。したがって、各巻線13A,13Bに流れる二次電流Isの電流値は、各巻線13A,13Bで発生する誘導電流の電流値よりも大となる。
各巻線13A,13Bで発生する誘導電流よりも大きい二次電流Isが流れれば、巻線13A,13Bが発生させる磁束Φs1,Φs2を増大させることができる。よって、導体Wが発生させる磁束Φp1,Φp2が増大するのを抑制する能力を高めることができ、磁性コア11A,11Bが磁気飽和状態に至るのを抑制することができる。したがって、例えば、導体Wに流される一次電流Ipが大電流となるような用途においても、磁性コア11A,11Bの磁気的特性を良好に維持することができ、ノイズフィルタとしての性能が低下するのを抑制することができる。
(2)第2実施形態
図2A及び図2Bに示すノイズフィルタ2は、導体Wを通じて伝わるノイズを抑制するために導体Wに装着される部材である。ノイズフィルタ2は、1つの第1磁性コア11と、1つの巻線13と、1つの第2磁性コア15と、電流出力部17とを含む。第1磁性コア11及び第2磁性コア15は、マンガン亜鉛フェライト(本開示でいう軟磁性材料の一例に相当。)によって構成される。第1磁性コア11は、貫通孔111を有する環状体である。第2磁性コア15は、貫通孔151を有する環状体である。第1磁性コア11及び第2磁性コア15は、あらかじめ環状に成形されたものであってもよいし、分割された環状体の一部に相当する形状に成形された分割体を組み合わせることによって環状体を構成可能なものであってもよい。巻線13は、第1磁性コア11に巻回されている。巻線13は、その巻回中心が第1磁性コア11の周方向に沿う位置にある。
電流出力部17は、第2磁性コア15の内部に発生する磁束をホール素子で検出し、検出された磁束に応じた電流を出力する。電流出力部17は、ホール素子で構成されていてもよいし、ホール素子と増幅回路とを一体化したホールICで構成されていてもよい。あるいは、ホール素子とは別体に構成される増幅回路をホール素子に付設して電流出力部17を構成してもよい。第2磁性コア15は、周方向の一部に空隙を有し、その空隙に電流出力部17が有するホール素子が介装されている。巻線13及び電流出力部17は、導体Wに直流が流された場合に、電流出力部17から出力される電流が巻線13へと流れるように直列接続されている。
このように構成されたノイズフィルタ2において、導体Wに直流が流される際、導体Wは第1磁性コア11の内部に磁束Φp1を発生させ、第2磁性コア15の内部に磁束Φp2を発生させる。電流出力部17は、第2磁性コア15の内部に発生する磁束Φp2をホール素子で検出し、検出された磁束Φp2に応じた電流を出力する。この電流が巻線13に流れ、巻線13は第1磁性コア11の内部に磁束Φs1を発生させる。このとき巻線13が発生させる磁束Φs1の向きは、導体Wが発生させる磁束Φp1を抑制するような向きとなる。これにより、第1磁性コア11が磁気飽和状態に至るのを抑制することができる。よって、例えば、導体Wに流される直流が大電流となるような用途においても、第1磁性コア11の磁気的特性を良好に維持することができ、ノイズフィルタとしての性能が低下するのを抑制することができる。
また、本実施形態の場合、ノイズフィルタ2は、一次電流Ipが交流となる場合でも使用可能に構成されている。一次電流Ipとして交流が導体Wに流される場合、一次電流Ipの流れる方向は周期的に正方向(図2A参照。)及び逆方向(図2B参照。)へ変化する。このとき、導体Wは第1磁性コア11及び第2磁性コア15の内部に磁束Φp1,Φp2を発生させる。磁束Φp1,Φp2の向きは周期的に正方向(図2A参照。)及び逆方向(図2B参照。)へ変化する。第1磁性コア11の内部において導体Wが発生させる磁束Φp1が増減すると、巻線13には誘導電流が流れる。また、第2磁性コア15の内部において導体Wが磁束Φp2を発生させると、電流出力部17は、第2磁性コア15の内部に発生する磁束Φp2をホール素子で検出し、検出された磁束Φp2に応じた電流を出力する。その結果、巻線13には、上述の誘導電流と電流出力部17から出力される電流を足し合わせた大きさの合成電流が流れる。
一次電流Ipの位相が、正方向(図2A参照。)への電流値が増大する位相となる場合、導体Wが発生させる正方向への磁束Φp1,Φp2が増大する。このとき、巻線13は、磁束Φp1とは反対向きの磁束Φs1を発生させ、第1磁性コア11の内部の磁束が増大するのを抑制する。また、一次電流Ipの位相が、逆方向(図2B参照。)への電流値が増大する位相となる場合、導体Wが発生させる逆方向への磁束Φp1,Φp2が増大する。このとき、巻線13は、磁束Φp1とは反対向きの磁束Φs1を発生させ、第1磁性コア11の内部の磁束が増大するのを抑制する。なお、図示は省略するが、一次電流Ipの位相が、正方向又は逆方向への電流値が減少する位相となる場合、導体Wが発生させる磁束Φp1,Φp2は減少する。このとき、電流出力部17は、巻線13で発生する誘導電流とは逆方向の電流を出力し、第1磁性コア11の内部の磁束が減少するのを促進する。
一次電流Ipの位相が、正方向(図2A参照。)への電流値が増大する位相となる場合、及び逆方向(図2B参照。)への電流値が増大する位相となる場合、巻線13に流れる二次電流Isの電流値は、巻線13で発生する誘導電流の電流値よりも大となる。したがって、巻線13が発生させる磁束Φs1を増大させることができる。よって、導体Wが発生させる磁束Φp1が増大するのを抑制する能力を高めることができ、第1磁性コア11が磁気飽和状態に至るのを抑制することができる。よって、例えば、導体Wに流される一次電流Ipが大電流となるような用途においても、第1磁性コア11の磁気的特性を良好に維持することができ、ノイズフィルタとしての性能が低下するのを抑制することができる。
次に、ノイズフィルタ2の性能を、以下のような方法で試験した。図3に示すように、交流線Wac及び直流線Wdcに対してノイズフィルタ2を取り付け、交流線Wac及び直流線Wdcが第1磁性コア11及び第2磁性コア15を貫通するように構成する。直流線Wdcには直流Idcを流し、その電流値を0~17.5Aの範囲内で変更する。交流線Wacには60Hz、1.5Aの交流Iacを流す。このとき、第1磁性コア11の透磁率がどのように変動するのかを調べるため、図3に示すように、負荷抵抗RLを備える回路50を構成し、マルチメータ51を用いて回路50の出力電圧を測定した(実施例)。また、比較のため、第1磁性コア11だけが単独で交流線Wac及び直流線Wdcに取り付けられた場合(すなわち、巻線13、第2磁性コア15及び電流出力部17を省略した構成。)についても、同様の測定を実施した(比較例)。図4に測定結果を示す。
図4に示すグラフから明らかなように、直流線Wdcに流される直流Idcが1.5A以上となる領域では、回路50の出力電圧は、実施例の方が比較例よりも大となった。回路50の出力電圧は、第1磁性コア11の透磁率に比例する。したがって、直流線Wdcに流される直流Idcが1.5A以上となる使用環境であれば、第1磁性コア11の透磁率は、実施例の方が比較例よりもが高く、実施例の方がノイズフィルタとしての性能は優れているものと考えられる。
(3)他の実施形態
以上、ノイズフィルタについて、例示的な実施形態を挙げて説明したが、上述の実施形態は本開示の一態様として例示されるものにすぎない。すなわち、本開示は、上述の例示的な実施形態に限定されるものではなく、本開示の技術的思想を逸脱しない範囲内において、様々な形態で実施することができる。
例えば、上記実施形態では、軟磁性材料の例として、マンガン亜鉛フェライトを例示したが、他の軟磁性材料を用いてもよい。他の軟磁性材料としては、例えば、鉄アルミケイ素合金、ニッケル鉄合金、コバルト鉄合金、鉄ケイ素ホウ素系合金、各種フェライト系磁性材料、アモルファス系磁性材料などを挙げることができる。フェライト系磁性材料としては、上述のマンガン亜鉛フェライトの他には、ニッケル亜鉛フェライト、マグネシウム亜鉛フェライト、銅亜鉛フェライト、磁鉄鉱等のスピネル型結晶構造を有するスピネルフェライト、バリウムフェライト、ストロンチウムフェライト等の六方晶フェライト、イットリウム鉄ガーネットなどのガーネットフェライト等を挙げることができる。アモルファス系磁性材料としては、鉄合金系、コバルト合金系、ニッケル合金系、これらの混合合金系アモルファスなどが挙げられる。
また、上記第1実施形態では、複数の磁性コアの例として、2つの磁性コア11A,11Bを例示したが、3つ以上の磁性コアを用いてもよい。上記第1実施形態の場合、複数の磁性コア(2つの磁性コア11A,11B)が同一の軟磁性材料で構成されているが、複数の磁性コアは異なる軟磁性材料で構成されてもよい。また、上記第2実施形態では、1つ以上の第1磁性コアの例として、1つの第1磁性コア11を例示したが、2つ以上の第1磁性コアを用いてもよい。2つ以上の第1磁性コアは同一の軟磁性材料で構成されてもよいし、異なる軟磁性材料で構成されてもよい。
以上の他、上記各実施形態における一つの構成要素によって実現していた機能を、複数の構成要素によって実現するように構成してもよい。また、複数の構成要素によって実現していた機能を一つの構成要素によって実現するように構成してもよい。また、上記各実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記各実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加、置換等してもよい。
1,2…ノイズフィルタ、11…第1磁性コア、11A,11B…磁性コア、13,13A,13B…巻線、15…第2磁性コア、17…電流出力部、50…回路、51…マルチメータ。

Claims (2)

  1. 導体を通じて伝わるノイズを抑制するために前記導体に装着されるノイズフィルタであって、
    複数の磁性コア及び複数の巻線を備え、
    前記磁性コアは、軟磁性材料によって構成され、貫通孔を有する環状体であり、
    前記巻線は、前記磁性コアに巻回されて、その巻回中心が前記磁性コアの周方向に沿う位置にあり、
    前記複数の巻線は、前記複数の磁性コアそれぞれの前記貫通孔に前記導体が少なくとも1回挿通されて当該導体に交流が流された場合に、前記複数の巻線それぞれにおいて発生する誘導電流が同方向へと流れるように、電線を介して直列接続されている
    ノイズフィルタ。
  2. 導体を通じて伝わるノイズを抑制するために前記導体に装着されるノイズフィルタであって、
    1つ以上の第1磁性コア、1つ以上の巻線、第2磁性コア及び電流出力部を備え、
    前記第1磁性コアは、軟磁性材料によって構成され、貫通孔を有する環状体であり、
    前記巻線は、前記第1磁性コアに巻回されて、その巻回中心が前記第1磁性コアの周方向に沿う位置にあり、
    前記第2磁性コアは、軟磁性材料によって構成され、貫通孔を有する環状体であり、
    前記電流出力部は、前記第2磁性コアの内部に発生する磁束をホール素子で検出し、検出された磁束に応じた電流を出力するように構成され、
    前記1つ以上の巻線及び前記電流出力部は、前記1つ以上の第1磁性コア及び前記第2磁性コアそれぞれの前記貫通孔に前記導体が少なくとも1回挿通されて当該導体に直流が流された場合に、前記電流出力部から出力される電流が前記1つ以上の巻線へと流れるように、直列接続され、
    前記1つ以上の巻線は、前記1つ以上の第1磁性コアに対する巻回方向が、前記電流出力部から出力される電流が前記1つ以上の巻線へと流れる際に前記1つ以上の巻線が前記1つ以上の第1磁性コアの内部に発生させる磁束の向きと、前記導体に前記直流が流された際に前記導体が前記1つ以上の第1磁性コアの内部に発生させる磁束の向きとが、逆向きとなる巻回方向とされている
    ノイズフィルタ。
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