JP2011154939A - 定着用ヒータとその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】炭素系発熱体に対してその電気的特性を損うことなくガラス保護層を設けた定着用ヒータを提供する。
【解決手段】基板10上に形成した炭素系発熱体14の上に粉末ガラスを層状に堆積させ、その上に第1のガラス層18としての薄板ガラス板を載せ、窒素雰囲気中、600℃以下の温度で熱処理をして粉末ガラスを溶融させて第2のガラス層20とし、第1のガラス層18および第2のガラス層20からなるガラス保護層22を形成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、電子写真方式による画像形成装置の定着用ヒータおよびその製造方法に関する。
炭素系発熱体を基材上に設け、フィルム加熱定着方式にも用いることのできる複写機の定着用ヒータが本出願人により開示されている(特許文献1)。そして、金属または半金属化合物を均一に分散させた炭素含有樹脂を焼成して得られる、アモルファス炭素とアモルファス炭素中に均一に分散した導電性阻害物質としての金属または半金属化合物とを含む複合炭素材料は、焼成温度等の条件によってNTC(Negative Temperature Coefficient)からPTC(Positive Temperature Coefficient)までその温度特性を変えることができることも開示されている(特許文献2)。
このような炭素系発熱体は、金、銀、パラジウムなど希少な金属資源を用いる必要がなく、熱容量も少ないので、実用化が望まれている。更に、特許文献1,2には、炭素系発熱体への炭素化の際、焼成温度を1700℃未満とすることで、NTC特性の発熱体を得ることができることも記載されている。
一方、複写機の定着用ヒータの表面は、被加熱物との滑りを良くし発熱体の磨耗を防止するため、ガラス質の保護膜で被覆するのが一般的である(特許文献3)。ガラス質の保護膜を設けようとする場合、600℃を超える温度でガラス質の物質を溶融させ、発熱体などに密着させる工程を経ることとなる。ここで発熱体が炭素系のものである場合、そのガラスの溶融密着工程の中では炭素系発熱体の一部が酸化して消失してしまいその電気的特性を損うという問題がある。
国際公開第WO2005/124471パンフレット(請求の範囲等) 特開2001−15250 特開平4−147595(特許請求の範囲等)
したがって本発明の目的は、炭素系発熱体に対してその電気的特性を損うことなくガラス保護層を設けた定着用ヒータおよびその製造方法を提供することにある。
本発明によれば、基材と、該基材上に設けられ、アモルファス炭素を含む炭素系発熱体と、非酸素雰囲気中での熱処理により該炭素系発熱体の上に形成されたガラス保護層とを具備する定着用ヒータが提供される。ここで非酸素雰囲気とは、酸素を実質的に含まない雰囲気、具体的には、窒素ガス中、アルゴンなどの希ガス中、または真空中、などをいうものとする。
前記ガラス保護層は、平板ガラスからなる第1のガラス層と、該第1のガラス層と前記炭素系発熱体の間に介在し、粉末ガラスを溶融して形成される第2のガラス層とを含むことが好ましい。
前記粉末ガラスは、酸化ビスマス、酸化亜鉛、および酸化硼素からなる群から選択される少なくとも一種を含み、そのガラス転位点が350℃以上500℃以下、軟化点が380℃以上600℃以下であることがさらに好ましい。
本発明によれば、基材上に炭素含有樹脂を載せ、該炭素含有樹脂を焼成し炭素化して炭素系発熱体を形成し、該炭素系発熱体の上にガラスを置き、該ガラスを非酸素雰囲気中で熱処理することにより、該ガラスの少なくとも一部を溶融させてガラス保護層を形成することを含む定着用ヒータの製造方法が提供される。
前記炭素系発熱体の上に置かれる前記ガラスは平板ガラスと、該平板ガラスと該炭素系発熱体層の間に層状に置かれる粉末ガラスとを含み、前記ガラス保護層は、前記平板ガラスからなる第1のガラス層と、前記粉末ガラスの溶融により形成される第2のガラス層とを含む。
前記熱処理は600℃以下の温度で行なわれる。
ガラス保護層形成のための熱処理を非酸素雰囲気中で行うことにより、炭素系発熱体の酸化による電気的特性の劣化が防止される。
また、複写機の定着用ヒータのガラス保護層の表面は緻密で平滑である必要があり、そのためには熱処理は高温である必要があるが、ガラス保護層を、平板ガラスからなる第1のガラス層と、粉末ガラスを溶融させたものからなり第1のガラス層と炭素系発熱体との接着剤の役割を果たす第2のガラス層との2層構造とすることで、比較的低温でも緻密で平滑な表面を有するガラス保護層を得ることができる。
また、粉末ガラスとして、原料を高温で熔解し、急冷して得られるガラスフリットを用いれば、炭素系発熱体との親和性が良い。
本発明の一実施形態に係る定着用ヒータの上面図である。 図1の定着用ヒータのA−A断面図である。
本発明の定着用ヒータは発熱体の主成分が炭素であるので、熱容量が小さく昇温および放冷に要する時間が短く、装置のウォーミングアップ時間を短縮できるという定着用ヒータとして優れた特性を備えている。発熱体層の導体はアモルファス炭素を主体としているので軽量かつ耐摩耗性に優れているが、更に、その表面にガラス保護層を設けているので、耐熱性、絶縁性、及び耐摩耗性に優れ、摩擦係数も低く、また、ある程度熱伝導率も高く、定着用ヒータとして優れている。
図1は本発明の一実施形態に係る定着用ヒータ16の上面図、図2はそのA−A断面図である。
図1,2において、基材12上に発熱体14が設けられ、その両端に電極16が設けられている。発熱体14の上方には薄板ガラスによる第1のガラス層18が、第2のガラス層20を接着剤として接着され、これら第1のガラス層18と第2のガラス層20がガラス保護層22を形成している。
この定着用ヒータ10の発熱体14は、基材12上に、フラン樹脂などの炭素含有樹脂に必要があれば窒化硼素などの金属または半金属化合物および黒鉛を混合したものの層を、例えば印刷の手法、例えばスクリーン印刷により形成し、樹脂を硬化させ、さらに、非酸素雰囲気中で焼成し炭素化することにより得られる。ガラス保護層22は、発熱体14の上に粉末ガラス(ガラスフリット)を層状に堆積させ、その上に薄板ガラス板を載せ、非酸素雰囲気中、600℃以下の温度で熱処理して粉末ガラスを溶融させることにより得られる。
なお、非酸素雰囲気とは、酸素を実質的に含まない雰囲気、具体的には、窒素ガス中、アルゴンなどの希ガス中、または真空中、などをいうものとする。
炭素系発熱体の形状としては、図1に示した直線状に限らず、例えば、特開2008−203575に記載されているような、Uの字状、温度分布を制御し得る形状、発熱体14を基材12に埋め込んだ形状、発熱体14およびガラス保護層22を基材12に埋め込んだ形状、などが考えられる。
第2のガラス層20に用いるガラスは、酸化硼素を含む低融点ガラス、酸化ビスマスを含む低融点ガラス、五酸化燐を含む低融点ガラスが好ましい。特に熱膨張係数の点から、酸化ビスマスを含む低融点ガラスが好ましい。
発熱体14に金属又は半金属化合物を含む場合、金属或いは半金属化合物とは一般に入手可能な金属炭化物、金属硼化物、金属珪化物、金属窒化物、金属酸化物、半金属窒化物、半金属酸化物、半金属炭化物等が挙げられる。使用する場合、金属或いは半金属化合物種、および、量は、目的とする発熱体の抵抗値・形状により適宜選択され、単独でも二種以上の混合体でも使用することができるが、抵抗値制御の簡易さから、特に炭化硼素、炭化珪素、窒化硼素、酸化アルミおよび酸化珪素を使用することが好ましく、炭素の持つ優れた特性を堅持するために、その使用量は90%以下が好ましい。
発熱体層14に使用する炭素含有樹脂としては、具体的には、ポリ塩化ビニル、ポリアクリルニトリル、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル−ポリ酢酸ビニル共重合体、ポリアミド等の熱可塑性樹脂、フェノール樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド等の熱硬化性樹脂、リグニン、セルロース、トラガントガム、アラビアガム、糖類等の縮合多環芳香族を分子の基本構造内に持つ天然高分子物質、及び前記には含有されないナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物、コブナ樹脂等の縮合多環芳香族を分子の基本構造内に持つ合成高分子物質が挙げられる。特にポリ塩化ビニル樹脂、フラン樹脂を使用することが好ましく、炭素の持つ優れた特性を堅持するために、その使用量は10%以上が好ましい。
前記発熱体層の抵抗値を調整するために、炭素化前の樹脂に黒鉛を混合することが好ましく、その量は所望の抵抗値に応じ、黒鉛の配合量と抵抗値の相関を調べつつ適宜調整することができる。
フラン樹脂(日立化成工業株式会社製)70部と黒鉛(日本黒鉛工業株式会社製 平均粒径5μm)20部及び窒化硼素(信越化学工業株式会社製 平均粒径6μm)10部を充分に分散、混合して、発熱体層形成用樹脂材料を得た。該樹脂材料をアルミナ基板上にスクリーン印刷して基板上にグリーンシートを作成した。これに対して熱硬化処理を行い、さらに窒素雰囲気中1000℃で焼成して、アルミナ基板上に炭素系の発熱体層を得た。次に、粉末ガラス(AFB3211 セントラル硝子株式会社製)を厚みが50μmになるように堆積させ、更にその上に薄膜ガラス板(OA−10G 日本電気硝子株式会社製、厚さ50μm)を載せて、窒素雰囲気中にて430℃で熱処理して粉末ガラスを溶融ガラス化してアルミナ基板上の炭素発熱体層を被覆するようにガラス保護層を形成した。
得られた炭素系発熱体は総厚0.35mm、幅4mm、長さ300mm、冷間で4×10-3Ω・cmの値を有するNTC特性を持つ発熱体であった。

Claims (6)

  1. 基材と、
    該基材上に設けられ、アモルファス炭素を含む炭素系発熱体と、
    非酸素雰囲気中での熱処理により、該炭素系発熱体の上に形成されたガラス保護層とを具備する定着用ヒータ。
  2. 前記ガラス保護層は、
    平板ガラスからなる第1のガラス層と、
    該第1のガラス層と前記炭素系発熱体の間に介在し、粉末ガラスを溶融して形成される第2のガラス層とを含む請求項1記載の定着用ヒータ。
  3. 前記粉末ガラスは、酸化ビスマス、酸化亜鉛、および酸化硼素からなる群から選択される少なくとも一種を含む請求項2記載の定着用ヒータ。
  4. 基材上に炭素含有樹脂を載せ、
    該炭素含有樹脂を焼成し炭素化して炭素系発熱体を形成し、
    該炭素系発熱体の上にガラスを置き、
    該ガラスを非酸素雰囲気中で熱処理することにより、該ガラスの少なくとも一部を溶融させてガラス保護層を形成することを含む定着用ヒータの製造方法。
  5. 前記炭素系発熱体の上に置かれる前記ガラスは、平板ガラスと、該平板ガラスと該炭素系発熱体の間に層状に置かれる粉末ガラスとを含み、
    前記ガラス保護層は、前記平板ガラスからなる第1のガラス層と、前記粉末ガラスの溶融により形成される第2のガラス層とを含む請求項4記載の定着用ヒータの製造方法。
  6. 前記熱処理は600℃以下の温度で行なわれる請求項4または5記載の定着用ヒータの製造方法。
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