JP2011154126A - サウンドマスキングを行うための装置およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【手段】 不揮発性メモリ13は、ターゲット音の音源位置から衝立100を迂回してマスキングエリア221の受音点220に至る迂回経路Ch1のエコーダイヤグラムから得られたフィルタ係数列をフィルタ用パラメータとして記憶する。明瞭度調整フィルタ32は、マスカ音信号発生部31が出力するマスカ音にこのフィルタ係数列を畳み込み、D/A変換部11、位相調整部12を介してスピーカ40Lおよび40Rに供給する。スピーカ40Lおよび40Rから受音点220に到達するマスカ音の明瞭度は、迂回経路Ch1を経由して受音点220に到達するターゲット音の明瞭度に近いものとなる。
【選択図】図2
Description
図1(a)および(b)は、この発明の第1実施形態であるサウンドマスキング装置10を含むサウンドマスキングシステムの構成を示す図である。このサウンドマスキングシステムは、衝立100により仕切られた会議スペース110および通路120からなる空間に適用される。図1(a)は同サウンドマスキングシステムが設置された会議スペース110、衝立100および通路120からなる空間を水平方向から見た図であり、図1(b)は同空間を鉛直方向上から見た図である。
H3(jω)=H1(jω)/H2(jω) ……(1)
(1)会議スペース110内のターゲット音の音源位置(例えば会議スペース110における話者の口の位置の代表点)においてインパルス音を発生させ、受音点220においてインパルス応答波形を採取する。
(2)上記(1)のインパルス応答波形にフーリエ変換を施し、迂回経路Ch1の伝達関数H1(jω)を求める。
(3)スピーカ40Lおよび40Rの各位置においてインパルス音を同時に発生させ、受音点220において経路Ch2のインパルス応答波形を採取する。
(4)上記(3)のインパルス応答波形にフーリエ変換を施し、経路Ch2の伝達関数H2(jω)を求める。
(5)上記(2)の伝達関数H1(jω)および上記(4)の伝達関数H2(jω)を用いて、前掲式(1)の演算を行い、明瞭度調整フィルタ32の伝達関数H3(jω)を求める。
(6)上記(5)の伝達関数H3(jω)に逆フーリエ変換を施し、明瞭度調整フィルタ32の畳み込み演算に用いるフィルタ係数列を求める。
本実施形態では、ターゲット音の明瞭度に影響を与える情報として、迂回経路Ch1のインパルス応答波形が有する全情報のうちD値を選択し、明瞭度調整フィルタ32の演算処理に利用する。図6は、迂回経路Ch1のインパルス応答波形の一例を示す図である。図6に示すように、インパルス応答波形において、残響音成分は初期反射成分の後に現れる。この残響音成分の音量レベルは図示のように指数関数的に減衰する。そして、D値は、インパルス応答波形の初期の50ms以内の区間のエネルギーのインパルス応答波形全体のエネルギーに対する比であり、話声の明瞭度の指標としてよく用いられる情報である。
Impulse Response;無限インパルス応答)フィルタである。加算部341は、初期反射音発生部330の遅延部331から供給されるマスカ音信号のサンプルと乗算部344の出力サンプルとを加算し、遅延部342に供給する回路である。遅延部342は、加算部341から供給されるサンプルを一定時間TRTだけ遅延させ、LPF343に供給する回路である。LPF343は、遅延部342から供給されるサンプルから不要な高域成分を除去し、乗算部344に供給する回路である。乗算部344は、LPF343を通過したサンプルに減衰係数KRTを乗算し、加算部341に供給する。ここで、この減衰係数KRTは0<KRT<1の条件を満たす範囲内の係数である。そして、LPF343の出力信号が残響音成分を示す信号として乗算部352に供給される。
本実施形態では、会議スペース110、衝立100および通路120のレイアウトを各種想定し、想定した各レイアウト毎に、明瞭度調整フィルタ32の演算処理に用いるフィルタ用パラメータを求めて不揮発性メモリ13に記憶させる。具体的には、図8(a)および(b)に示すように、会議スペース110および通路120の床240から天井230までの高さH1、会議スペース110を囲む衝立の高さH2、会議スペース110の床面積Sを各種異ならせた複数種類のレイアウトを想定し、想定した各レイアウト毎に、フィルタ用パラメータを求めて不揮発性メモリ13に記憶させる。なお、図8(a)は会議スペース110等を水平方向から見た図、図8(b)は鉛直方向上から見た図である。そして、本実施形態では、操作表示部50の操作により、いずれのレイアウトに対応したフィルタ用パラメータを明瞭度調整フィルタ32の演算処理に用いるかを選択させる。なお、明瞭度調整フィルタ32は、上記各実施形態のいずれのものでもよい。
以上、この発明の第1〜第3実施形態について説明したが、この発明には他にも実施形態が考えられる。例えば次の通りである。
Claims (6)
- 第1の領域において発生したターゲット音が第2の領域に漏れ聞こえるのを防止するサウンドマスキング装置において、
前記ターゲット音の聴き取りを妨げるマスカ音の発生に用いるマスカ音信号を発生するマスカ音信号発生部と、
前記マスカ音信号発生部と前記第2の領域にマスカ音を放音するためのスピーカとの間に介挿され、前記ターゲット音が前記第1の領域から前記第2の領域に漏れる過程において生じる前記ターゲット音の明瞭度の低下に応じた程度だけ前記マスカ音信号の明瞭度を低下させるフィルタ処理を実行する明瞭度調整フィルタと
を具備することを特徴とするサウンドマスキング装置。 - 前記明瞭度調整フィルタは、前記マスカ音信号の明瞭度を低下させるフィルタ処理を実行するための手段として、前記第1の領域から前記第2の領域に至るターゲット音の伝達経路のインパルス応答のエンベロープ波形をサンプリングすることにより生成されたフィルタ係数列を前記マスカ音信号に畳み込む手段を具備することを特徴とする請求項1に記載のサウンドマスキング装置。
- 前記明瞭度調整フィルタは、前記マスカ音信号の明瞭度を低下させるフィルタ処理を実行するための手段として、前記マスカ音信号に初期反射音成分を付与し、初期反射音信号として出力する初期反射音生成手段と、前記マスカ音信号に基づいて残響音信号を生成する残響音生成手段と、前記反射音生成手段が生成した初期反射音信号と前記残響音生成手段が生成した残響音信号をミキシングして出力するミキサとを有し、前記ミキサは、前記第1の領域から前記第2の領域に漏れるターゲット音の明瞭度に応じて決定されたミキシング比で、前記初期反射音信号と前記残響音信号のミキシングを行うことを特徴とする請求項1に記載のサウンドマスキング装置。
- 前記明瞭度調整フィルタは、前記マスカ音信号の明瞭度を低下させるフィルタ処理を実行するための手段として、前記マスカ音信号に基づいて残響音信号を生成する残響音生成手段と、前記マスカ音信号と前記残響音生成手段が生成した残響音信号をミキシングして出力するミキサとを有し、前記ミキサは、前記第1の領域から前記第2の領域に漏れるターゲット音の明瞭度に応じて決定されたミキシング比で、前記マスカ音信号と前記残響音信号のミキシングを行うことを特徴とする請求項1に記載のサウンドマスキング装置。
- 操作手段に対する操作に応じて、前記明瞭度調整フィルタによるフィルタ処理が制御されるように構成したことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1の請求項に記載のサウンドマスキング装置。
- コンピュータを、
第1の領域において発生したターゲット音の第2の領域での聴き取りを妨げるマスカ音の発生に用いるマスカ音信号を発生するマスカ音信号発生部と、
前記マスカ音信号発生部と前記第2の領域にマスカ音を放音するためのスピーカとの間に介挿され、前記ターゲット音が前記第1の領域から前記第2の領域に漏れる過程において生じる前記ターゲット音の明瞭度の低下に応じた程度だけ前記マスカ音信号の明瞭度を低下させるフィルタ処理を実行する明瞭度調整フィルタと
して機能させるプログラム。
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