JP2011153429A - 軒樋吊具 - Google Patents

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Abstract

【課題】鼻隠しの勾配に確実かつ容易に対応可能であり、製造、在庫管理などの手間がさらに軽減された軒樋吊具を提供すること。
【解決手段】軒樋吊具1は、吊具本体2および勾配調整プレート3を備え、勾配調整プレート3は、保持プレート10と、保持プレートを前後方向に回動可能として支持する枠体プレート11とを備えている。また、軒樋吊具は、保持プレートを枠体プレートに対し、所望の角度に傾いた状態に固定する勾配調整部材を備えている。保持プレートの背面部には、勾配調整部材を収納する凹状の収納部が形成され、収納部の下端部には、勾配調整部材の一端部の差込みを可能とした差込み溝部が設けられている。枠体プレートの下端部には、勾配調整部材を固定する固定孔が形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、建物の軒先に軒樋を取り付けるための軒樋吊具に関する。
軒樋吊具は、建物の軒先に配設された鼻隠しの表面に当接して釘などの固定具により固定される固定部の表面に、軒樋の前壁および後壁の上端に設けられた耳部などに係合して軒樋を支持する吊部が突設されたものが一般的である。軒樋吊具は、固定部において鼻隠しに固定されて取り付けられ、吊部において軒樋を吊持し、軒樋を建物の軒先に沿って取り付けることができる。このような軒樋吊具は、金属製のものばかりでなく、ポリカーボネートなどの耐候性の高い樹脂などから形成され、軽量化が図られている。
しかしながら、軒樋吊具は材料的にも強固であり、吊部と固定部との角度を変えることはできない。金属製のものは多少曲げることはできるが、曲げの自由度はさほど高くない。鼻隠しは、たとえば、下端から上端にかけて前方に傾き、下端が後方に配置されて前傾し、種々の勾配が付いている。このような勾配が付いた鼻隠しに対して軒樋を軒先に沿って水平に取り付けるためには、吊部と固定部との角度を変え、調整する必要があるが、施工現場において吊部と固定部との角度を変えることはできない。
そこで、本出願人は、種々の軒先に対して適切な角度に取り付けられる軒樋吊具を提案している(特許文献1)。
特許文献1に記載した軒樋吊具は、略鉛直方向に配置される固定部の表面に吊部が突設された吊具本体、および略鉛直方向に配置可能な表面と、鼻隠しの表面に当接可能な裏面とを有し、厚みが上端から下端に向かって漸増する板状の補助部材を備えている。上記軒樋吊具では、吊具本体と補助部材が別体とされ、補助部材の上下両端部の左右両側端には、吊具本体の固定部に弾性的に係合可能な弾性保持片が突設されている。吊具本体は、固定部の上端部の左右両側端部に弾性保持片が弾性的に係合し、補助部材に保持されて一体化する。また、補助部材の上下反転配置によっても、同様に弾性保持片が弾性的に係合し、吊具本体は、補助部材に補助されて一体化する。
上記軒樋吊具は、鼻隠しの勾配に対応した厚みの漸増割合を有する補助部材を選定することにより、補助部材の裏面を鼻隠しの表面に当接させると、鼻隠しの勾配に関係なく、補助部材の表面が略鉛直方向に配置され、吊具本体の固定部を確実に略鉛直に配置することができる。このため、軒樋吊具は、軒樋の軒先に沿った水平な取付けを可能にする。
特開2009−174229号公報
しかしながら、上記軒樋吊具の鼻隠しの勾配への対応は、鼻隠しの勾配に対応した厚さの漸増割合を有する補助部材を選定するというものであり、吊具本体の品数は最小限に抑えられるが、補助部材は、鼻隠しの勾配に対応するものを各種作製し、在庫として保管する必要がある。また、鼻隠しの勾配には、4寸(21°)、5寸(26°)、6寸(31°)などの基準勾配があるが、これは、あくまでも基準であり、実際の建物では微妙に基準勾配からずれていることが少なくない。このように微妙に変化する勾配への対応は施工現場で行うことがしばしばであり、上記軒樋吊具ではやや難しい面が否めない。
したがって、軒樋吊具の製造、在庫管理などの手間の軽減を推し進めるとともに、鼻隠しの勾配に確実かつ容易に対応可能とするためには、さらなる改善が必要とされる。
本発明は、以上の通りの事情に鑑みてなされたものであり、鼻隠しの勾配に確実かつ容易に対応可能であり、製造、在庫管理などの手間がさらに軽減された軒樋吊具を提供することを課題としている。
本発明は、上記の課題を解決するために、以下の特徴を有している。
第1の発明は、軒樋を係止して吊持するアームが平板状の固定プレートに立設され、固定プレートには、固着具挿入孔が、アームを挟んで両側に表裏を貫通して形成されている吊具本体、吊具本体の固定プレートの左右両端部に弾性的に係合可能な弾性保持片が、左右両端部に設けられ、この弾性保持片の弾性的な係合により吊具本体と一体化が可能とされた平板状の保持プレートと、保持プレートをその外周から取り囲み、保持プレートと上端部において回動自在に結合され、保持プレートを前後方向に回動可能として支持する、鼻隠しに当接可能とされた平板状の枠体プレートとを備えた勾配調整プレート、および保持プレートを枠体プレートに対し、所望の角度に傾いた状態に固定する棒状の勾配調整部材を備えた軒樋吊具であることを特徴としている。
また、第1の発明は、勾配調整プレートの保持プレートおよび枠体プレートには、それぞれ、吊具本体の固定プレートに形成された固着具挿入孔に対応して配置可能とされた長孔が表裏を貫通して形成され、保持プレートの枠体プレート側に位置する背面部に勾配調整部材を収納する凹状の収納部が形成され、収納部の下端部には、勾配調整部材の一端部の差込みを可能とした差込み溝部が設けられており、枠体プレートの下端部には、勾配調整部材の他端部の差込みが可能とされ、勾配調整部材を固定する固定孔が、表裏を貫通して形成されていることを特徴としている。
第2の発明は、上記第1の発明の特徴において、枠体プレートの保持プレート側に位置する前面部には、保持プレートを内部に収納可能とした凹部が形成されていることを特徴としている。
上記第1の発明によれば、勾配調整プレートにおいて、鼻隠しに当接可能とされた枠体プレートが、吊具本体と保持片を介して一体化される保持プレートを前後方向に回動自在に支持しているので、枠体プレートに対して保持プレートを所望の角度に傾けて配置することができる。このため、鼻隠しに枠体プレートを当接させた状態において、保持プレートを軒樋の取付けに適当となるように傾けることができる。鼻隠しの勾配への勾配調整プレートの対応の自由度は十分高く、しかも勾配調整プレートは、鼻隠しの勾配に確実かつ容易に対応することができる。多様な鼻隠しの勾配に対し、より少ない品数で対応することができ、軒樋吊具の製造、在庫管理などの手間がさらに軽減される。
また、保持プレートは、所望の角度に傾いた状態で勾配調整部材によって固定されるので、軒樋の底面側から強風が吹き上げても、軒樋吊具は、鼻隠しにしっかりと取り付けられ、脱落などのおそれはない。
上記第2の発明によれば、上記第1の発明の効果に加え、枠体プレートの前面部に、保持プレートを内部に収納可能とした凹部が形成されているので、通常は、保持プレートを凹部内に収納しておくことができ、勾配調整プレートはコンパクト化が図られ、保管が容易である。また、凹部内への収納によって、保持プレートの破損、枠体プレートからの脱落などを抑制することができる。
本発明の軒樋吊具の一実施形態を示した斜視図である。 図1に示した軒樋吊具の勾配調整プレートを正面側から示した斜視図である。 図1に示した軒樋吊具の勾配調整プレートを背面側から示した斜視図である。 (a)(b)は、それぞれ、図2に示した勾配調整プレートの保持プレートを正面側、背面側から示した斜視図である。 (a)(b)は、それぞれ、図2に示した勾配調整プレートの枠体プレートを正面側、背面側から示した斜視図である。 勾配調整部材を例示した斜視図である。 図6に示した勾配調整部材の収納について示した分解斜視図である。 図1に示した軒樋吊具による軒樋の取付けの一状態を示した要部断面図である。 図1に示した軒樋吊具による軒樋の取付けの別の状態を示した要部側面図である。
上記のとおり、図1は、本発明の軒樋吊具の一実施形態を示した斜視図である。図2は、図1に示した軒樋吊具の勾配調整プレートを正面側から示した斜視図であり、図3は、勾配調整プレートを背面側から示した斜視図である。
図4(a)(b)は、それぞれ、図2に示した勾配調整プレートの保持プレートを正面側、背面側から示した斜視図であり、図5(a)(b)は、それぞれ、枠体プレートを正面側、背面側から示した斜視図である。
図6は、勾配調整部材を例示した斜視図であり、図7は、図6に示した勾配調整部材の収納について示した分解斜視図である。
軒樋吊具1は、吊具本体2と勾配調整プレート3を備えている。
吊具本体2は、略矩形板状の固定プレート4を備え、固定プレート4は縦置きに配置される。
固定プレート4の表面側にはアーム5が立設され、アーム5は、固定プレート4に対し略直交している。アーム5は、後述するように軒樋を係止して吊持するものであり、固定プレート4と反対側に位置する先端部には、斜め上方に固定プレート4から離間するように突出する前耳係止部6が設けられている。また、アーム5には、固定プレート4側の端部において固定プレート4に対向する下端部に、後耳係止部7が設けられている。さらに、アーム5では、前耳係止部6寄りの部分において下方に延びる片状の底壁当接部8が設けられている。底壁当接部8は、軒樋の断面形状に対応して、下端部において断面が略L字状に折り曲げられている。底壁当接部8は、前耳係止部6および後耳係止部7による軒樋の吊持において、軒樋の変形を抑えるとともに、底壁当接部8の下端が軒樋の底壁部の内面に当接することによって、軒樋の取付けの位置決めをするなどの機能を有している。
固定プレート4には、アーム5を挟んで左右両側の側端部に、表裏を貫通する、ネジなどの固着具の挿入を可能とした固着具挿入孔9が形成されている。固着具挿入孔9は円孔であり、固定プレート4の左右両側端部にそれぞれ3つずつ形成され、固定プレート4の上端部から略中央部にかけて縦列して配置されている。
このような吊具本体2は、金属または十分な耐久性と強度を有するポリカーボネートなどの樹脂などから形成することができる。また、軒樋吊具1では、吊具本体2に既知のものを適用することも可能としている。つまり、吊具本体2は、固定プレート4およびアーム5を有し、ネジなどの固着具によって取付可能とされている限り、その各々には、様々な態様のものを採用することができる。
勾配調整プレート3は、保持プレート10と枠体プレート11を備えている。
保持プレート10および枠体プレート11はともに略矩形の平板状の形状を有し、縦置きに配置される。
保持プレート10では、その上端部の左右両側端および下端部の左右両側端のそれぞれに、弾性保持片12が一対として突設されている。弾性保持片12は、保持プレート10の左右両側端から斜め前方内側に延び、左右対称に突出している。弾性保持片12は、弾性を有し、左右に位置する一対の弾性保持片12間の間隔を広げるような変形力が加わったときに、変形に抗するように弾性力が発生し、この弾性力によって両弾性保持片12間に配置される部材を挟持して保持する。弾性保持片12の弾性は、弾性保持片12を形成する材料、弾性保持片12の形状、厚さなどによって実現することができ、また、調整可能でもある。
このような弾性保持片12は、保持プレート10では、吊具本体2の固定プレート4の左右両側端部に弾性的に係合可能とされている。つまり、左右一対の弾性保持片12間の間隔が押し広げられたときに弾性力が発生し、この弾性力によって、弾性保持片12が、先端側の部分などにおいて、吊具本体2の固定プレート4をその側端側から幅方向に挟持することができるようになっている。
また、保持プレート10では、吊具本体2の固定プレート4に形成された固着具挿入孔9に対応する左右両端部および幅方向の中央部における下端寄りの部分に、保持プレート10の長さ方向に延びる長孔13a、13bが、保持プレート10の表裏を貫通して形成されている。幅方向の中央部において下端寄りの部分に形成されている長孔13bは、左右両端部に形成されている長孔13aよりも長さが短くされている。これは、吊具本体2の固定プレート4に形成されている固着具挿入孔9の形態に対応するためであり、複数種の吊具本体2に対して同一の固定プレート4を使用可能にしている。これらの長孔13a、13bは、吊具本体2の固定プレート4に形成された固着具挿入孔9を通じて挿入される固着具を鼻隠しに向けて挿入可能としている。
さらに、保持プレート10では、上下両端部の中央部に、小片状の位置決め片14が前方に突設されている。
さらにまた、保持プレート10では、上端に左右方向に貫通する回動軸挿入孔15が形成されている。回動軸挿入孔15に挿入される回動軸16によって、保持プレート10は、回動軸16の周りを前後方向に回動可能とされる。
そして、保持プレート10では、その背面部に、勾配調整部材17を収納する凹状の収納部18が形成されている。収納部18の平面形状は、勾配調整部材17の外形に略一致する縦長の略矩形状とされ、収納部18の深さは、勾配調整部材17の厚さと略一致している。このような収納部18は、長孔13a、13bの間に配置され、左右に1つずつ、計2箇所に形成されている。
勾配調整部材17は、厚さの薄い棒状の部材であり、回動軸16の周りを前後に回動する保持プレート10を枠体プレート11に対して傾いた状態に固定するものである。勾配調整部材17は、2本備えられている。また、勾配調整部材17は、平面視略矩形の形状を有し、その正面中央部には、前方へ突出するリブ19が、勾配調整部材17の全長にわたって設けられている。リブ19の突出によって、勾配調整部材17は、凸状の断面形状を有してもいる。
なお、勾配調整部材17の前面には、鼻隠しの基準勾配である、4寸(21°)、5寸(26°)、6寸(31°)などを示す目盛りを印刷などによって形成することができる。この場合、目盛りに合わせて勾配調整部材17は切断可能であり、施工現場において目安にして切断し、さらに実際の鼻隠しの勾配に応じて切断して長さを適切に調整することができる。
このような勾配調整部材17の収納を可能とするように、保持プレート10に形成された収納部18では、その中央部に、長さ方向に延びる溝状のリブ受け20が設けられている。リブ受け20にリブ19を差し込みながら、勾配調整部材17は、収納部18内に収納され、その背面は、保持プレート10の背面と同一平面上に配置される。
また、収納部18では、勾配調整部材17による固定を可能とするために、下端部に、勾配調整部材17の一端部の差込みを可能にした差込み溝部21が設けられている。差込み溝部21は、平面視略矩形の形状を有し、その上端中央部においてリブ受け20に連通している。このため、差込み溝部21は、リブ受け20を除く収納部18よりも一段深く形成されている。保持プレート10を固定する際には、勾配調整部材17のリブ19が形成されている面を上に向け、その一端部を、リブ19をリブ受け20の下端部に差し込みながら差込み溝部21に差し込むことができる。この差込みによって、勾配調整部材17が、保持プレート10に接続される。
一方、枠体プレート11は、保持プレート10をその外周から取り囲むことができるように、保持プレート10よりもひとまわり大きくなっている。枠体プレート10の前面部における外周部22の内側には、保持プレート10の大きさおよび形状に対応した、平面視略矩形状の凹部23が形成されている。凹部23は、その内部に保持プレート10を収納可能にしている。また、枠体プレート11の背面は、鼻隠しに当接可能とされている。
枠体プレート11では、外周部22の上端部に回動軸16が挿入される回動軸挿入穴24が形成されている。回動軸挿入穴24は、外周部22を左右方向に貫通し、凹部23の上端部に連通している。回動軸16は、回動軸挿入穴24を通じて保持プレート10の回動軸挿入孔15に挿入され、勾配調整プレート3の上端部に左右方向に架設される。この回動軸16の架設によって、枠体プレート11は、その上端部において保持プレート10と回動自在に結合され、また、枠体プレート11は、保持プレート10を前後方向に回動可能として支持する。そして、枠体プレート11は、保持プレート10が回動しない初期状態において、凹部23の内部に保持プレート10を収納し、このとき、枠体プレート11の外周部22の前面と保持プレート10の前面は同一平面上に配置される。
また、枠体プレート11では、保持プレート10に形成された長孔13a、13bに対応する左右両端部および幅方向の中央部における下端寄りの部分に、枠体プレート11の長さ方向に延びる長孔24a、24bが、枠体プレート11の表裏を貫通して形成されている。これらの長孔24a、24bは、長孔13a、13bと同様に、吊具本体2の固定プレート4に形成された固着具挿入孔9を通じて挿入される固着具を鼻隠しに向けて挿入可能としている。このため、長孔24a、24bは、保持プレート10が前方に比較的大きく回動した場合を考慮し、長孔13a、13bよりも長さを長くしている。
さらに、枠体プレート11では、下端部において長孔24a、24bの間に、勾配調整部材17の断面形状に一致する形状を有する固定孔25が、枠体プレート11の表裏を貫通して形成されている。固定孔25は、左右に1つずつ、計2箇所に形成されている。また、固定孔25は、凸形の形状を有し、上端部には、上方に突出するリブ挿入部25aを有している。このような固定孔25は、一端部が差込み溝部21に差し込まれる勾配調整部材17の、適当な長さに切断された後の他端部の差込みが可能とされ、その他端部を固定することができる。勾配調整部材17の他端部は、固定孔25に嵌合して固定孔25に固定され、嵌合には、勾配調整部材17が有する弾性を利用することもできる。固定孔25の下端面25bは、保持プレート10が前方に比較的大きく回動した場合を考慮し、前方から後方に向かって斜め上方に傾斜する傾斜面状に形成されている。このように傾斜する下端面25bは、保持プレート10が前方に比較的大きく回動した場合でも、勾配調整部材17の他端部の差込みをスムーズに可能とし、確実に固定する。
上記のとおりの保持プレート10および枠体プレート11は、金属または十分な耐久性と強度を有するポリカーボネートなどの樹脂などから形成することができる。また、吊具本体2と同種または異種の材料から形成することもできる。保持プレート10および枠体プレート11に要求される特性、たとえば、弾性や剛性などに応じて適当な材料を選定することができる。形成材料については、勾配調整部材17についても同様である。
以上の軒樋吊具1は、吊具本体2における固定プレート4の左右両側端部に、勾配調整プレート3の保持プレート10に設けられた弾性保持片12が弾性的に係合することにより、吊具本体2が保持プレート10に保持され、勾配調整プレート3と一体化する。保持プレート10による吊具本体2の保持に際しては、保持プレート10の上下両端部に設けられた位置決め片14に保持プレート10の上端面および下端面が当接することにより位置決めされる。一体化のための操作としては、吊具本体2の固定プレート4を弾性保持片12の間に前方より押し込むことが例示される。また、固定プレート4の左右いずれか一方の側端部を一方の弾性保持片12に当接させた状態において、他方の弾性保持片12を保持プレート10の外側に押し曲げた後、その弾性保持片12を固定プレート4の他方の側端部に弾性力により係合させたりすることが例示される。
このように、吊具本体2を勾配調整プレート3に組み付け、一体化させた状態において、軒樋吊具1は、建物の軒先に設けられた鼻隠しに取り付けられる。
図8は、図1に示した軒樋吊具による軒樋の取付けの一状態を示した要部断面図である。鼻隠し26が1.5寸勾配の場合を示している。
軒樋吊具1を鼻隠し26に取り付ける際には、まず、勾配調整プレート3において保持プレート10を枠体プレート11の収納部18から取り出し、回動軸16を中心として前方に回動させる。次いで、収納部18に収納されている2本の勾配調整部材17を収納部18から外部に取り出す。勾配調整部材17の正面に目盛りが設けられている場合には、1.5寸勾配を示す目盛りで勾配調整部材17を切断する。目盛りが設けられていない場合には、保持プレート10の回動角度をおおよそ見積もり、適当な長さに切断する。切断後、勾配調整部材17の一端部を保持プレート10の収納部18の下端部に形成された差込み溝部21に差し込み、勾配調整部材17を保持プレート10に取り付ける。このとき、勾配調整部材17のリブ19が、リブ受け20の下端部に挿入され、勾配調整部材17は、保持プレート10にしっかりと取り付けられる。
この状態において、軒樋吊具1を鼻隠し26に取り付ける。勾配調整プレート3の枠体プレート11の背面を鼻隠し26の表面に当接させ、保持プレート10を、略鉛直面上に配置されるように、前後に回動させ、調整する。この後、勾配調整部材17を差込み溝部21に差し込まれていない他端部において切断して長さを微調整し、その他端部を枠体プレート11に形成された固定孔25に差し込み、勾配調整部材17を固定する。勾配調整部材17のリブ19は、固定孔25のリブ挿入部25aに挿入され、勾配調整部材17は、固定孔25にしっかりと嵌合し、勾配調整部材17は、脱落することなく、保持プレート10を所望の角度で前方に傾いた状態に固定する。
次いで、ネジなどの固着具27を、吊具本体2の固定プレート4に形成された固着具挿入孔9の前方から挿入し、保持プレート10および枠体プレート11の長孔13a、24aを通じて鼻隠し26に取り付け、軒樋吊具1を鼻隠し26に取り付け、固定する。
このように、軒樋吊具1では、吊具本体2が弾性保持片12によって保持プレート10に弾性的に保持され、勾配調整プレート3と一体化された状態において鼻隠し26への取付けを行うことができるため、取付けに際して、軒樋吊具1を両手を携えて保持する必要がなく、片手で持つことができる。軒樋吊具1は、取扱い容易であり、また、取付手順が簡略化されており、高所での取付作業の施工性が良好となっている。
また、鼻隠し26に枠体プレート11を当接させた状態において、保持プレート10を軒樋の取付けに適当となるように傾けることができ、鼻隠し26の勾配への勾配調整プレート3の対応の自由度は十分高く、しかも勾配調整プレート3は、鼻隠し26の勾配に確実かつ容易に対応することができる。多様な鼻隠し26の勾配に対し、より少ない品数で対応することができ、軒樋吊具1の製造、在庫管理などの手間が大幅に軽減される。
なお、勾配調整プレート3では、通常は、保持プレート10は凹部23内に収納しておくことができるため、勾配調整プレート3はコンパクト化が図られており、保管が容易である。また、凹部23内への収納によって、保持プレート10の破損、枠体プレート11からの脱落などが抑制される。
軒樋28は、このようにして鼻隠し26に取り付けられた軒樋吊具1に取り付けられる。
軒樋28は、上端に前耳部29が設けられ、前耳部29との間の上端部に係合溝30を形成している前壁部31と、前壁部31に対向して配置され、上方にまっすぐに延びている後壁部32と、前壁部31と後壁部32を各々の下縁において接続する底壁部33とを備えている。また、軒樋28は、上端に位置する開口34において上方に開放している。後壁部32の上端には後耳部35が設けられ、後耳部35の下端部にも係合溝36が形成されている。
このような軒樋28を取り付ける際には、軒樋28を軒樋吊具1の下方からあてがい、後耳部35に形成された係合溝36に吊具本体2の後耳係止部7を差し込み、軒樋28を前方上側に回動させるようにして底壁当接部8の下端を底壁部33の内面に当接させる。また、係合溝30に吊具本体2の前耳係止部6を挿入する。こうして、前耳係止部6によって前耳部29が係止されるとともに、後耳係止部7によって後耳部35が係止され、軒樋28は、吊具本体2のアーム5に係止されて吊持され、鼻隠し26において建物の屋根の軒先に取り付けられる。軒樋28は、軒先に沿って水平に取り付けられる。
軒樋吊具1では、保持プレート11は、勾配調整部材17によって固定されているので、軒樋28の底面側から強風が吹き上げても、軒樋吊具1は、鼻隠し26にしっかりと取り付けられ、脱落などのおそれはない。
図9は、図1に示した軒樋吊具による軒樋の取付けの別の状態を示した要部側面図であり、4寸勾配の場合を示している。
鼻隠し26の勾配が比較的大きいときには、保持プレート10の回動角度をやや大きくし、勾配調整部材17の切断位置を変え、勾配調整部材17をやや長めにする。その他は、上記と同様にして軒樋吊具1を鼻隠し26に取り付けることができる。保持プレート10の回動角度はやや大き目となっているが、枠体プレート11に形成された固定孔25の下端面25bは、上記のとおり、前方から後方に向かって斜め上方に傾斜する傾斜面状に形成されている。このため、下端面25bは、勾配調整部材17の他端部の差込みをスムーズに可能とし、勾配調整部材17は、固定孔25に確実に固定される。
本発明は、以上の実施形態によって限定されるものではない。吊具本体や勾配調整プレートの構成および構造、勾配調整部材の大きさ、形状などの細部については様々な態様が可能である。
1 軒樋吊具
2 吊具本体
3 勾配調整プレート
4 固定プレート
5 アーム
9 固着具挿入孔
10 保持プレート
11 枠体プレート
12 弾性保持片
13a、13b 長孔
17 勾配調整部材
18 収納部
21 差込み溝部
23 凹部
24a、24b 長孔
25 固定孔
26 鼻隠し
28 軒樋

Claims (2)

  1. 軒樋を係止して吊持するアームが平板状の固定プレートに立設され、固定プレートには、固着具挿入孔が、アームを挟んで両側に表裏を貫通して形成されている吊具本体、
    吊具本体の固定プレートの左右両端部に弾性的に係合可能な弾性保持片が、左右両端部に設けられ、この弾性保持片の弾性的な係合により吊具本体と一体化が可能とされた平板状の保持プレートと、保持プレートをその外周から取り囲み、保持プレートと上端部において回動自在に結合され、保持プレートを前後方向に回動可能として支持する、鼻隠しに当接可能とされた平板状の枠体プレートとを備えた勾配調整プレート、
    および
    保持プレートを枠体プレートに対し、所望の角度に傾いた状態に固定する棒状の勾配調整部材
    を備えた軒樋吊具であって、
    勾配調整プレートの保持プレートおよび枠体プレートには、それぞれ、吊具本体の固定プレートに形成された固着具挿入孔に対応して配置可能とされた長孔が表裏を貫通して形成され、
    保持プレートの枠体プレート側に位置する背面部に勾配調整部材を収納する凹状の収納部が形成され、収納部の下端部には、勾配調整部材の一端部の差込みを可能とした差込み溝部が設けられており、
    枠体プレートの下端部には、勾配調整部材の他端部の差込みが可能とされ、勾配調整部材を固定する固定孔が、表裏を貫通して形成されている
    ことを特徴とする軒樋吊具。
  2. 枠体プレートの保持プレート側に位置する前面部には、保持プレートを内部に収納可能とした凹部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の軒樋吊具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015132082A (ja) * 2014-01-10 2015-07-23 パナソニックIpマネジメント株式会社 樋吊り具
JP2019173286A (ja) * 2018-03-27 2019-10-10 元旦ビューティ工業株式会社 軒先支持材、及びそれを用いた建築物軒先の改修構造

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