JP2011152905A - 電動式自動二輪車の制動装置 - Google Patents

電動式自動二輪車の制動装置 Download PDF

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Abstract

【課題】安全性に優れ、適正且つ円滑作動を保証する電動式自動二輪車の制動装置を提供する。
【解決手段】スイングアーム106の後端部に支持された後輪のホイールとの間にドラム式ブレーキ10を配置する。ハンドルに配設されたブレーキ操作レバーの操作力をブレーキカムレバー16に伝達する操作力伝達手段を備える。操作力伝達手段は、ブレーキ操作レバーからスイングアーム106のピボット軸付近を経由して延設されるブレーキケーブル108と、ブレーキケーブル108をその上方に位置するブレーキカムレバー16と接続する第2の操作力伝達手段とにより構成される。
【選択図】図3

Description

本発明は、電動モータを駆動源とする電動式自動二輪車における制動装置に関する。
近年、環境保護等の観点からエンジンではなく、電動モータを駆動源とする自動二輪車が開発されるに至っている。電動式二輪車の場合もエンジンの場合と同様に、制動装置が必要であり、走行時の安全性が確保されている。
例えば特許文献1に記載された電動二輪車の後輪ブレーキ装置では、電動パワーユニットをリヤアーム内に組み込み、リヤアームの後面から外側方に突出する後車軸の端部に後輪を取り付けてなる電動二輪車においてドラム式リヤブレーキを採用している。この従来例を更に具体的に説明すると、後輪(26)のホイール(51)内面とリヤアーム(24)との間に形成される空間に、ドラム式リヤブレーキ(52)を配置している。
そして、このドラム式リヤブレーキ(52)のカムレバー(63)は、電動パワーユニットが組み込まれたリヤアーム(24)の後端部(24a)から径方向外側に突出して設けられている。そして、ブレーキケーブル(65)の後端がこのカムレバー(63)に連結され、ブレーキレバー(7)の操作でブレーキケーブル(65)を介して、カムレバー(63)ひいてはブレーキシュー(54)を駆動するようになっている。
特開2003−191882号公報
ところがカムレバー(63)を、電動パワーユニットが組み込まれて大径に形成されたリヤアーム(24)の後端部(24a)から径方向外側下向きに突出して設けた場合(特許文献1、図4の実施例)、路面とのクリアランスが少ないため路面から突出した障害物や車輪が跳ね上げた小石等が当たってその部分を損傷するおそれがある。
また、車体本体側に設けたブレーキレバー(7)とリヤアーム(24)に設けた後輪ブレーキのカムレバー(63)とを連結するブレーキケーブル(65)は、車体下部に設けられたリヤアーム(24)の前端部を軸支するピボット軸(25)の近傍を通すのが一般的である。その場合カムレバー(63)を、電動パワーユニットが組み込まれて大径に形成されたリヤアーム(24)の後端部(24a)から径方向外側上向きに突出して設けると(特許文献1、図11及び図12参照)、ブレーキケーブル(65)がリヤアーム(24)の前端部を軸支するピボット軸(25)近傍から後斜め上向きになる。すると、ブレーキケーブル(65)のピボット軸(25)の近傍が最下部となる、即ちU字状の配索となり、侵入した水が排出されず、そのままでは作動不良の原因となる。
本発明は上記のような点に鑑み、安全性に優れ、適正且つ円滑作動を保証する電動式自動二輪車の制動装置を提供することを目的とする。
本発明の電動式自動二輪車の制動装置は、車体フレームに揺動可能に結合するスイングアームと、このスイングアームの後端部に支持された後輪のホイールとの間にドラム式ブレーキを配置してなる電動式自動二輪車の制動装置であって、
基端がブレーキカム軸に結合すると共に先端が前記後輪の車軸よりも上方に延出するブレーキカムレバーと、ハンドルに配設されたブレーキ操作レバーの操作力を前記ブレーキカムレバーに伝達する操作力伝達手段とを備え、
前記操作力伝達手段は、前記ブレーキ操作レバーから前記スイングアームのピボット軸付近を経由して延設されるブレーキケーブルと、このブレーキケーブルをその上方に位置する前記ブレーキカムレバーと接続する第2の操作力伝達手段とにより構成されることを特徴とする。
また、本発明の電動式自動二輪車の制動装置において、前記第2の操作力伝達手段は、下端部が前記スイングアームに前後に揺動可能に軸支されるリンクレバーと、このリンクレバーと前記ブレーキカムレバーとを連結するリンクロッドとを含んでなることを特徴とする。
また、本発明の電動式自動二輪車の制動装置において、前記スイングアームの後端部に後輪を駆動する電動モータが該後輪と同軸に配置され、前記ドラム式ブレーキは前記電動モータ及び前記後輪のホイール内面間に形成される空間に配置されると共に、前記ブレーキカムレバーを前記電動モータの外周縁よりも外側まで延出させたことを特徴とする。
また、本発明の電動式自動二輪車の制動装置において、前記第2の操作力伝達手段において、前記リンクレバーの中間部に前記ブレーキケーブルの後端部を連結すると共に、その上端部に前記リンクロッドの前端部を連結することを特徴とする。
また、本発明の電動式自動二輪車の制動装置において、前記スイングアームの車幅方向内側面に、前記第2の操作力伝達手段を収容配置するための凹部が凹設されていることを特徴とする。
本発明によれば、第2の操作力伝達手段と接続されるブレーキケーブルの後端部は、その配索経路中で最低位となり、ブレーキケーブルはU字状の配索とならない。これにより配索途中に水分等が溜まることはなく、ブレーキケーブルの錆び等が生じないため、制動装置の円滑且つ適正作動を保証することができる。
また、ブレーキカムレバーは高い位置に配置され、路面とのクリアランスを十分に確保することができる。これにより走行中に、路面から突出した障害物や車輪が跳ね上げた小石等が当たる心配がなく、高い走行安全性を保証することができる。
本発明の実施形態に係る電動式自動二輪車の左側面図である。 本発明に係る電動式自動二輪車のパワーユニットを搭載したスイングアームまわりを示す後方斜視図である。 本発明に係る電動式自動二輪車のパワーユニットを搭載したスイングアームまわりを示す側面図である。 本発明に係る電動式自動二輪車のパワーユニット及びドラム式ブレーキ等の配置構成例を示す図3のB−B線に沿う断面図である。 本発明に係る電動式自動二輪車の第2の操作力伝達手段まわりを示す後方斜視図である。 本発明に係る電動式自動二輪車のパワーユニットを搭載したスイングアームまわりを示す側面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明による電動式自動二輪車の制動装置の好適な実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係るスクータ型の電動式自動二輪車100の左側面を示す。ここで先ず、電動式自動二輪車100の全体構成について概略説明する。なお、以下の説明において必要に応じて、車両の前方を矢印Frにより、車両の後方を矢印Rrによりそれぞれ示し、また、車両の側方右側を矢印Rにより、車両の側方左側を矢印Lによりそれぞれ示す。
電動式自動二輪車の車体フレーム101は、不図示のヘッドパイプと、このヘッドパイプから下方に延び、途中から後方に向かって略水平に延設されるダウンチューブ101Aと、ダウンチューブ101Aの後端部から後上方に延設される左右のリヤフレーム101Bとを含んで構成される。また、ダウンチューブ101Aの下部から左右の補助フレームが水平あるいはやや後上がりに延設され、それぞれリヤフレーム101Bに繋がっている(なお、これについては図示を省略する)。
車体フレーム101のヘッドパイプによって左右2本のフロントフォーク102が左右に回動可能に支持される。フロントフォーク102の下部には前輪103が回転自在に支持されており、ハンドルバー104により前輪103が左右に操舵される。
左右のリヤフレーム101Bの下部にそれぞれ設けたブラケット105Aには、ピボット軸105を介してスイングアーム106の前端部が軸支され、スイングアーム106は上下に揺動可能(矢印A)となる。スイングアーム106は、車両の左側でのみアーム部107が後方に延伸し、アーム部107の後端部に後輪108が片持ち式に支持される。また、アーム部107(の後端)とリヤフレーム101Bとの間にリヤサスペンション109が装架される。リヤサスペンション109もまた、車両の左側にのみ配置される。また、スイングアーム106の途中には左右の支持用ブラケット110が設けられ、この支持用ブラケット110にスタンド111が回動可能に装着される。
ここで、本発明では後輪108と同軸に、これを駆動するパワーユニット200が搭載される。パワーユニット200は電動モータを含み、スイングアーム106のアーム部107後端部に支持されるが、これについては後述するものとする。
車体フレーム101は樹脂製の車体カバーにより覆われ、この車体カバーによって車両の外観が構成される。車体カバーとしてフロントレッグシールド112、リヤレッグシールド113、ロアカバー114及びリヤフレームカバー115等を含み、これらを所定の形態、配置関係で組み合わせ、あるいは結合することにより、外観ばかりでなく諸機能を備えたものとして構成される。
フロントレッグシールド112は車体前部を覆うように配置され、前輪103の上部を覆うフロントフェンダとしても機能する。リヤレッグシールド113はフロントレッグシールド112の裏側を覆うように配置され、収納用のポケット部113aが形成されている。ロアカバー114はフロントレッグシールド112に連設され、左右の補助フレームから運転シート116の最下方を覆うように配置される。ロアカバー114には、ライダーが足を載せるステップフロアが設けられており、ステップフロアに形成された凹部に、パワーユニット200の電動モータを制御するコントローラユニットが収納される。リヤフレームカバー115は、運転シート116の下方でリヤフレーム101Bを覆うように配置される。更に、後輪108の上方にはリヤフェンダ117が配置される。
なお、ハンドルバー104の中央部にはスピードメータ等を含むメータユニット118が配置される。車両前部には大型のバスケット119が取り付けられると共に、車両後部のリヤフェンダ117上方にはキャリヤ120を有する。
次に、図2〜図4等を参照して、本発明の主要構成及びこれに関連する構成について説明する。スイングアーム106は図2に示されるように、ブラケット104(左右一対有している)に設定されたピボット軸105を介してその前端部で軸支される。このピボット軸105が設定されるスイングアーム106の前部側は、概して中空箱状の立体構造を有し、所定の剛性強度が確保されている。図3にも示されるようにこの前部側から車両左側でアーム部107が後方へ延出する。スイングアーム106の全体的形態は概して、上面視で「L」字状を呈し、L字の縦長辺部にアーム部107が対応すると共に、L字の底辺部にピボット軸105が対応する。アーム部107の後部側において図4に示されるように、右側に凹状スペースSを形成して、そのスペースS内にパワーユニット200の電動モータ201を収容保持するためのホルダ部107aを有する。このホルダ部107aは、ホルダ202と共働して電動モータ201を固定支持する。
ホルダ部107a及びホルダ202はボルト等の締結手段により相互に強固に結合すると共に、電動モータ201本体を左右両側から挟むようにそれらの内側に収容保持する。電動モータ201は所謂インホイールモータとして構成されてよく、概略高さの低い円柱状あるいは薄い太鼓状を呈し、後述するように後輪108と同軸に搭載される。
ここで、図4においては、電動モータ201の詳細な構造は示されていないが、コイルが内側にあり固定子として機能すると共に、外側に配置されたマグネットが回転子として機能する所謂、アウターロータタイプ、あるいは逆にコイルが外側にあり、マグネットが内側にあるインナーロータタイプのいずれであってもよい。ケーシング内で中心に横架されたモータ軸203が軸受204を介して回転自在に支持され、この例では一端側(後輪108のホイール108a側)で減速機205と噛合する。なお、減速機205を介さずに電動モータ201の出力を直接、後輪108の車軸121へ伝達する所謂、ダイレクトドライブ式であってもよい。
車軸121はモータ軸203と同心に、軸受122を介して回転自在に支持され、後輪108側への突出端側でホイール108aと結合する。この場合、該突出端側には図2に示されるように例えばセレーション121a等の係合手段を有し、この係合手段を介してホイール108aの中心に軸着するボス123と係合する。ボス123、従ってホイール108aは、ナット124によって車軸121に締着固定される。電動モータ201が作動しモータ軸203が回転することで、減速機205を介して車軸121、従って後輪108が回転する。
さて、本発明の制動装置において、スイングアーム106とスイングアーム106の後端部に支持された後輪108のホイール108aとの間にドラム式ブレーキ10(図4参照)が配置される。図4に示されるようにホイール108aはホルダ202に対向する側が凹状に形成されており、両者間に空間もしくはスペースが形成されている。そして、このスペース内においてホイール108a側へ突出するホルダ202のボス部202aに、図2にも示されるように概略円盤状のベース11が固定される。一方、ベース11に対向するように、これよりも一回り小直径の内周面12aを有するドラム12が配置される。ドラム12はホイール108a及びボス123と一体的に結合し、これらは車軸121と共に一体回転する。
ベース11の上部付近には図2あるいは図3に示されるように、ドラム12側へ突出するブレーキカム13(ブレーキカム軸)が回転可能に支持される。このブレーキカム13は例えばDカット等によって対向2面が形成されてなるカム面13aを有し、このカム面13aがドラム12の内周面12aの至近位置に配置される。また、車軸121を挟んでブレーキカム13とは直径方向反対側には、即ちベース11の下部付近には同様にドラム12側へ突出するアンカピン14が植設される。
このアンカピン14は、一対の概略半月型円弧状のブレーキシュー15の基端部(下端部)をそれぞれ支持し、ブレーキカム13の両側のカム面13aに当接する該ブレーキシュー15の先端部相互間が広狭変位し得るようにする。なお、ブレーキシュー15相互間に引張りスプリング(図示せず)等の弾機手段を装架し、その先端部がカム面13aに当接するように付勢され、常態(非制動時)ではブレーキシュー15がドラム12の内周面12aに当たらないようにする。
更に、ブレーキカム13を回転駆動するためのブレーキカムレバー16を有する。このブレーキカムレバー16は図4に示されるように、その基端がブレーキカム13の軸部に結合すると共に、該基端から上方に延出しつつ左方、即ちスイングアーム106側へ湾曲する。図2等からも分かるようにブレーキカムレバー16の先端は、電動モータ201の上部から適度に上方に張り出し、即ち電動モータ201の外周縁よりも外側まで延出し、後輪108の車軸121よりも高い位置に配置される。ブレーキカムレバー16が前後に回動することで、ブレーキカム13が回転し、これによりブレーキシュー15の先端部相互間の間隔を拡縮変化させる。そして、拡開した際にはブレーキシュー15(の外周面)を、ドラム12の内周面12aに圧接させるようになっている。なお、ブレーキカムレバー16は、ハンドル104に配設されたブレーキ操作レバー17(図1)によって操作されるようになっている。
次に、ブレーキ操作レバー17の操作力をブレーキカムレバー16に伝達する操作力伝達手段を備えている。この操作力伝達手段は、ブレーキ操作レバー17からスイングアーム106のピボット軸105付近を経由して延設されるブレーキケーブル18(図1参照)と、このブレーキケーブル18を、その上方に位置するブレーキカムレバー16と接続する第2の操作力伝達手段とにより構成される。
ブレーキケーブル18は図1に示されるように、ダウンチューブ101Aに沿うように車体の前上部から下方へ延び、更にスイングアーム106の方向に延出する。そして、更に図5に示すようにスイングアーム106の前部側においてその前端部から後方へと貫通するように、スイングアーム106内部に配索される。なお、スイングアーム106内には図5のようにガイドパイプ19を設け、このガイドパイプ19内にブレーキケーブル18を挿通させるとよい。
ブレーキケーブル18は図5のように、ガイドパイプ19の後端から更に延出し、第2の操作力伝達手段と連結する。ガイドパイプ19の後端部にはケーブルストッパ20が配設されると共に、後斜め下方へ延出するブラケット21が結合される。このブラケット21はその下端部にて、スイングアーム106の内側に左右方向に植設された支軸22へ締着固定されるが、この支軸22を利用して第2の操作力伝達手段を構成するリンク機構が支持される。このリンク機構を収容配設するためにその対応部位に、スイングアーム106の車幅方向内側面には凹部106aが凹設されている。
さて、第2の操作力伝達手段は図3及び図5等に示されるように、下端部がスイングアーム106に前後に揺動可能に軸支されるリンクレバー23と、このリンクレバー23とブレーキカムレバー16とを連結するリンクロッド24とを含んでいる。このうちリンクレバー23は、その下端部が支軸22のまわりに回動可能に支持される。リンクレバー23の長手方向中間部にはブレーキケーブル18との連結部25が設けられており、この連結部25において、ブレーキケーブル18と結着するロッド部材26がアジャストナット27を介してピン28と係合するようになっている。なお、ケーブルストッパ20とピン28の間にはコイルスプリング(圧縮)29が装着されており、リンクレバー23は常に、後方(図3あるいは図5において左旋方向)へ付勢されている。また、アジャストナット27によってブレーキケーブル18のテンションを調整可能となっている。
ブレーキレバー23の上部23aは略連結部25付近から左側へ湾曲偏倚し、その上端部で連結金具30を介してリンクロッド24と連結する。リンクロッド24の後端部は図3に示されるように、アジャストナット31を介してピン32と係合し、リンクロッド24の後半部に装着されたコイルスプリング(圧縮)33がブレーキカムレバー16を常に、後方(図3において左旋方向)へ付勢している。
本発明の制動装置において、ブレーキ操作レバー17を引く(握る)とその操作力は操作力伝達手段を介して、後輪108に配置されたドラム式ブレーキ10へ伝達され、これにより後輪108従って自動二輪車100を制動することができる。より具体的には図6等を参照して、ブレーキ操作レバー17の操作でブレーキケーブル18が矢印のように前方へ引かれ、これによりリンクレバー23が支軸22のまわりに前方へ回動する。リンクレバー23の回動によりリンクロッド24が前方へ引かれると共に、ブレーキカムレバー16が矢印のように前方へ回動する。
そして、ブレーキカムレバー16が前方へ回動することで、図4を参照してブレーキカム13が回転し、これによりブレーキシュー15の先端部相互間の間隔が拡開する。そして、ブレーキシュー15の外周面がドラム12の内周面12aに圧接し、ドラム12に対して制動力が作用する。なお、ブレーキ操作レバー17を放す(解除する)と、コイルスプリング29(及びコイルスプリング33)の弾力によってリンクレバー23が後方へ回動付勢され、ブレーキカムレバー16も後方へ回動復帰する。これによりドラム12に対する制動が解除される。このように自動二輪車100のライダは、ブレーキ操作レバー17の操作により、必要に応じて適宜円滑且つ的確にブレーキをかけ、車両の安全を確保することができる。
本発明の制動装置では特に、ブレーキカムレバー16は前述したように電動モータ201の外周縁よりも外側まで延出する高い位置に配置される。このようにブレーキカムレバー16は電動モータ201から突出して設けられるものの、路面から高所位置に配置されるため、路面とのクリアランスを十分に確保することができる。これにより走行中に、路面から突出した障害物や車輪が跳ね上げた小石等が当たる心配がなく、高い走行安全性を保証することができる。
また、上記のようにブレーキカム13の直近のブレーキカムレバー16を高い位置に配置するが、ブレーキケーブル18とは第2の操作力伝達手段を介して接続される。即ち、第2の操作力伝達手段(リンクレバー23)と接続されるブレーキケーブル18の後端部は、その配索経路中で最低位の位置となり、つまりブレーキケーブル18はU字状の配索とならない。このようにU字状の配索となっていないことで、配索途中に水分等が溜まることはなく、また、仮に水分等が侵入した場合でも最低位の部分から排出させることができる。これによりブレーキケーブル18の錆びや水分凍結の心配がなく、制動装置の円滑且つ適正作動を保証することができる。
また、第2の操作力伝達手段としてリンク機構を構成するリンクレバー23及びリンクロッド24(の一部)により、ブレーキカムに対するレバー比を好適に調整設定することができる。そして、これらの第2の操作力伝達手段を構成するリンクレバー23及びリンクロッド24等は、スイングアーム106の凹部106a内にコンパクトに収容される。このように第2の操作力伝達手段の構成部材を一体的に集約的に配置することにより、嵩張らず少部品化した構成とすることができる。
また、凹部106aを設けることで、単なる平坦部ではなく凹凸構造を形成し、これにより構造上スイングアーム106の剛性強化を図ることができる。
以上、本発明を種々の実施形態と共に説明したが、本発明はこれらの実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲内で変更等が可能である。
上記実施形態においてスイングアーム106のアーム部107やパワーユニット200等を車両の左側に配置構成する例を説明したが、左右反対にすることも可能である。
10 ドラム式ブレーキ、11 ベース、12 ドラム、13 ブレーキカム、14 アンカピン、15 ブレーキシュー、16 ブレーキカムレバー、17 ブレーキ操作レバー、18 ブレーキケーブル、19 ガイドパイプ、20 ケーブルストッパ、21 ブラケット、22 支軸、23 リンクレバー、24 リンクロッド、26 ロッド部材、27 アジャストナット、29 コイルスプリング、30 連結金具、31 アジャストナット、32 ピン、100 電動式自動二輪車、101 車体フレーム、102 フロントフォーク、103 前輪、104 ハンドルバー、106 スイングアーム、106a 凹部、107 アーム部、108 後輪、109 リヤサスペンション、111 支持用ブラケット、 112 フロントレッグシールド、113 リヤレッグシールド、115 リヤフレームカバー、116 運転シート、117 リヤフェンダ、200 パワーユニット、201 電動モータ、202 ホルダ、203 モータ軸、204 軸受、205 減速機。

Claims (5)

  1. 車体フレームに揺動可能に結合するスイングアームと、このスイングアームの後端部に支持された後輪のホイールとの間にドラム式ブレーキを配置してなる電動式自動二輪車の制動装置であって、
    基端がブレーキカム軸に結合すると共に先端が前記後輪の車軸よりも上方に延出するブレーキカムレバーと、ハンドルに配設されたブレーキ操作レバーの操作力を前記ブレーキカムレバーに伝達する操作力伝達手段とを備え、
    前記操作力伝達手段は、前記ブレーキ操作レバーから前記スイングアームのピボット軸付近を経由して延設されるブレーキケーブルと、このブレーキケーブルをその上方に位置する前記ブレーキカムレバーと接続する第2の操作力伝達手段とにより構成されることを特徴とする電動式自動二輪車の制動装置。
  2. 前記第2の操作力伝達手段は、下端部が前記スイングアームに前後に揺動可能に軸支されるリンクレバーと、このリンクレバーと前記ブレーキカムレバーとを連結するリンクロッドとを含んでなることを特徴とする請求項1に記載の電動式自動二輪車の制動装置。
  3. 前記スイングアームの後端部に後輪を駆動する電動モータが該後輪と同軸に配置され、前記ドラム式ブレーキは前記電動モータ及び前記後輪のホイール内面間に形成される空間に配置されると共に、前記ブレーキカムレバーを前記電動モータの外周縁よりも外側まで延出させたことを特徴とする請求項1又は2に記載の電動式自動二輪車の制動装置。
  4. 前記第2の操作力伝達手段において、前記リンクレバーの中間部に前記ブレーキケーブルの後端部を連結すると共に、その上端部に前記リンクロッドの前端部を連結することを特徴とする請求項2又は3に記載の電動式自動二輪車の制動装置。
  5. 前記スイングアームの車幅方向内側面に、前記第2の操作力伝達手段を収容配置するための凹部が凹設されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電動式自動二輪車の制動装置。
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