JP2011152545A - アーク溶接方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 よりきれいなビードを形成できるアーク溶接方法、アーク溶接ロボット制御装置、およびアーク溶接システムを提供すること。
【解決手段】 アークを発生させることにより溶滴移行させる工程と、アークを発生させつつ溶接母材に形成される溶融池を冷却する工程とを含む単位溶接工程を備え、上記単位溶接工程を繰り返すアーク溶接方法であって、上記各単位溶接工程において規定され、且つ、消耗電極の溶融状態もしくは上記溶接母材の溶融状態に反映する、たとえば溶滴移行させる工程を行う時間T1などの溶接条件値を、上記単位溶接工程ごとに段階的に変化させる工程を更に備える。このようにすることで、たとえば上記母材の温度が変化しても、最適な溶接条件値を決定することができる。これにより、上記消耗電極の溶融状態もしくは上記母材の溶融状態を最適にできる。その結果、形成されるビードをよりきれいにすることができる。
【選択図】 図5

Description

本発明は、アーク溶接方法、アーク溶接ロボット制御装置、およびアーク溶接システムに関する。
図13は、従来の溶接システムの一例を示す図である。同図における溶接システム91は、いわゆるステッチパルス溶接法を用いて溶接を行う。ステッチパルス溶接法とは、溶接時の入熱と冷却をコントロールすることにより、母材に与える熱影響を抑えやすい溶接法である。このステッチパルス溶接法を用いると、従来の薄板溶接に比べ、溶接外観を向上させ、溶接歪み量を低減させることができるとされている(たとえば特許文献1参照)。
マニピュレータ9Mは、ワーク9Wに対してアーク溶接を自動で行うものであり、上アーム93、下アーム94及び手首部95と、これらを回転駆動するための複数のサーボモータ(図示せず)とによって構成されている。
アーク溶接トーチ9Tは、マニピュレータ9Mの手首部95の先端部分に取り付けられており、ワイヤリール96に巻回された直径1mm程度の溶接ワイヤ97をワーク9Wの教示された溶接位置に導くためのものである。溶接電源9WPは、アーク溶接トーチ9Tとワーク9Wとの間に溶接電圧を供給する。ワーク9Wに溶接を行う際は、溶接ワイヤ97をアーク溶接トーチ9Tの先端から所望の突き出し長だけ突き出した状態で行われる。
コイルライナ92は、溶接ワイヤ97を案内するためのものであり、アーク溶接トーチ9Tに接続されている。
操作手段としてのティーチペンダント9TPは、いわゆる可搬式操作盤であって、マニピュレータ9Mの動作、ステッチパルス溶接を行わせるために必要な条件等を設定するためのものである。
ロボット制御装置9RCは、マニピュレータ9Mに溶接動作の制御を実行させるためのものであり、内部に主制御部、動作制御部およびサーボドライバ(いずれも図示せず)等を備えている。そして、作業者がティーチペンダント9TPによって教示した作業プログラムに基づき、サーボドライバからマニピュレータ9Mの各サーボモータに動作制御信号を出力し、マニピュレータ9Mの複数の軸をそれぞれ回転させる。ロボット制御装置9RCは、マニピュレータ9Mのサーボモータに備えられたエンコーダ(図示せず)からの出力によって現在位置を認識しているのでアーク溶接トーチ9Tの先端位置を制御することができる。そして溶接部においては、以下に説明する溶接、移動、冷却を繰り返しながらステッチパルス溶接を行う。
図14は、ステッチパルス溶接を行っているときの状態を説明するための図である。溶接ワイヤ97はアーク溶接トーチ9Tの先端から突出している。シールドガスGは、溶接開始時から溶接終了時まで常に一定の流量でアーク溶接トーチ9Tから吹き出される。以下、ステッチパルス溶接時の各状態について説明する。
同図(a)は、アーク発生時の様子を示している。設定された溶接電流および溶接電圧に基づいて、溶接ワイヤ97の先端とワーク9Wとの間にアークaが発生し、溶接ワイヤ97が溶融してワーク9Wに溶融池Yが形成される。アークaが発生してから、教示された溶接時間が経過した後に、アークaを停止する。
同図(b)は、アーク停止後の様子を示している。アーク停止後は、設定された冷却時間が経過するまで溶接後の状態を維持させる。すなわち、マニピュレータ9Mおよびアーク溶接トーチ9Tは溶接時の状態と同様に停止した状態で、アーク溶接トーチ9TからシールドガスGが吹き出されるだけとなるので、溶融池YがシールドガスGによって実質的に冷却されて凝固する。
同図(c)は、アーク溶接トーチ9Tを次の溶接位置に移動させる様子を示している。冷却時間の経過後は、アーク溶接トーチ9Tを溶接進行方向に予め設定された移動ピッチMpだけ離間した位置であるアーク再開始点に移動させる。このときの移動速度は、設定された移動速度である。上記移動ピッチは、同図(c)で示すように溶融池Yが凝固した後の溶接痕Y’の外周側に溶接ワイヤ97を位置づけるように調整された距離である。
同図(d)は、アーク再開始点においてアークaを再発生する様子を示している。溶接痕Y’の前端部に新たに溶融池Yが形成されて溶接が行われるようになる。このように、ステッチパルス溶接システム91では、アークを発生させて溶接を行っている状態と、冷却、移動を行っている状態とが交互に繰り返されることになる。そして、溶接痕であるウロコが重ね合わさるように溶接ビードが形成される。
図15は、溶接施工後に形成される溶接ビードを説明するための図である。同図に示すように、最初のアーク開始点P1において溶接痕Scが形成され、溶接進行方向Drに向けて移動ピッチMpだけ離間した再アーク開始点P2においても同様の溶接痕Scが形成される。再アーク開始点P3以降においてもさらなる溶接痕Scが順次形成されていく。このように、溶接痕Scであるウロコが重なり合うように形成された結果、ウロコ状の溶接ビードBが形成されるのである。
上述した方法では、図14(b)、図14(c)等に示したように、アークaを停止させ、その後アークaを再発生させる工程を繰り返している。アークaを再発生させるたびに、スパッタが発生し、溶接ビードBの外観が悪化するといった問題があった。そこで、図16に示すように、アークaを停止させずアークaの再発生を不要にする溶接法が提案されている(たとえば特許文献2参照)。
図16(b)、図16(c)によく表れているように、図14(b)、図14(c)に示した場合と異なり、溶融池Yを冷却する際にもアークaを停止させておらず、アークaが発生している状態を保っている。アークaを再発生させる必要がなくなっているため、スパッタの発生を抑制することが可能になっている。このように従来から、よりきれいなビードを形成できるステッチパルス溶接の研究および開発がなされている。
特開平6−55268号公報 特開平11−267839号公報
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、よりきれいなビードを形成できるアーク溶接方法、アーク溶接ロボット制御装置、およびアーク溶接システムを提供することをその課題とする。
本発明の第1の側面によって提供されるアーク溶接方法は、消耗電極と母材との間にアークを発生させることにより溶滴移行させる第1工程と、上記消耗電極と上記母材との間にアークを発生させつつ上記母材に形成される溶融池を冷却する第2工程とを含む単位溶接工程を備え、上記単位溶接工程を繰り返すアーク溶接方法であって、上記各単位溶接工程において規定され、且つ、上記消耗電極の溶融状態もしくは上記母材の溶融状態に反映する1または複数種類の溶接条件値を、上記単位溶接工程ごとに段階的に変化させる工程を更に備え、上記変化させる工程においては、上記溶接条件値を単調に増加もしくは減少させ、1または複数種類の上記溶接条件値のいずれかは、上記第1工程を行う時間である。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記変化させる工程は、アーク溶接開始時から所定の期間実行される。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記変化させる工程においては、常に、上記第1工程において上記消耗電極と上記母材との間に流れる溶接電流の絶対値の平均値を、一定のまま維持し、上記変化させる工程においては、常に、上記第1工程において上記消耗電極と上記母材との間に印加される溶接電圧の絶対値の平均値を、一定のまま維持する。
本発明の第2の側面によって提供されるアーク溶接方法は、消耗電極と母材との間にアークを発生させることにより溶滴移行させる第1工程と、上記消耗電極と上記母材との間にアークを発生させつつ上記母材に形成される溶融池を冷却する第2工程とを含む単位溶接工程を備え、上記単位溶接工程を繰り返すアーク溶接方法であって、上記各単位溶接工程において規定され、且つ、上記消耗電極の溶融状態もしくは上記母材の溶融状態に反映する1または複数種類の溶接条件値を、上記単位溶接工程ごとに段階的に変化させる工程を更に備え、上記第2工程においては、上記母材の面内方向に沿って上記母材に対し上記消耗電極を消耗電極移動速度で相対移動させ、1または複数種類の上記溶接条件値のいずれかは、上記第2工程における上記消耗電極移動速度であり、上記変化させる工程における上記各第2工程中の、上記面内方向における上記母材に対する上記消耗電極の移動距離は、互いに同一である。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記変化させる工程は、アーク溶接の途中から所定の期間実行される。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記変化させる工程における上記各第2工程中、上記消耗電極移動速度を一定のまま維持する。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記変化させる工程においては、常に、上記第1工程において上記消耗電極と上記母材との間に流れる溶接電流の絶対値の平均値を、一定のまま維持し、上記変化させる工程においては、常に、上記第1工程において上記消耗電極と上記母材との間に印加される溶接電圧の絶対値の平均値を、一定のまま維持し、上記変化させる工程においては、常に、上記第1工程を行う時間を、一定のまま維持する。
本発明の第3の側面によって提供されるアーク溶接方法は、消耗電極と母材との間にアークを発生させることにより溶滴移行させる第1工程と、上記消耗電極と上記母材との間にアークを発生させつつ上記母材に形成される溶融池を冷却する第2工程とを含む単位溶接工程を備え、上記単位溶接工程を繰り返すアーク溶接方法であって、上記各単位溶接工程において規定され、且つ、上記消耗電極の溶融状態もしくは上記母材の溶融状態に反映する1または複数種類の溶接条件値を、上記単位溶接工程ごとに段階的に変化させる工程を更に備え、1または複数種類の上記溶接条件値のいずれかは、上記第1工程において上記消耗電極と上記母材との間に流れる溶接電流のEN比率、上記第1工程における上記溶接電流の絶対値の平均値、または、上記第1工程において上記消耗電極と上記母材との間に印加される溶接電圧の絶対値の平均値、であり、上記変化させる工程における上記各第1工程中、常に、上記溶接条件値を一定のまま維持する。
本発明の第4の側面によって提供されるアーク溶接ロボット制御装置は、消耗電極と母材との間にアークを発生させることにより溶滴移行させる第1期間と、上記消耗電極と上記母材との間にアークを発生させつつ上記母材に形成される溶融池を冷却する第2期間とを含み、上記消耗電極の溶融状態もしくは上記母材の溶融状態に反映する溶接条件値が規定される各単位溶接期間を繰り返し発生させる制御手段と、複数の上記単位溶接期間を含み且つ上記溶接条件値が変化する移行期間の開始時における溶接条件値である第1溶接条件値と、上記移行期間の終了時における溶接条件値である第2溶接条件値とを入力する入力手段と、上記移行期間における上記溶接条件値である移行溶接条件値を、入力された上記第1溶接条件値と上記第2溶接条件値との間の値として算出する算出手段と、を備え、上記算出手段は、上記移行期間において単調に増加もしくは減少する移行溶接条件値を算出し、上記溶接条件値は、上記第1期間の長さである。
本発明の第5の側面によって提供されるアーク溶接ロボット制御装置は、消耗電極と母材との間にアークを発生させることにより溶滴移行させる第1期間と、上記消耗電極と上記母材との間にアークを発生させつつ上記母材に形成される溶融池を冷却する第2期間とを含み、上記消耗電極の溶融状態もしくは上記母材の溶融状態に反映する溶接条件値が規定される各単位溶接期間を繰り返し発生させる制御手段と、複数の上記単位溶接期間を含み且つ上記溶接条件値が変化する移行期間の開始時における溶接条件値である第1溶接条件値と、上記移行期間の終了時における溶接条件値である第2溶接条件値とを入力する入力手段と、上記移行期間における上記溶接条件値である移行溶接条件値を、入力された上記第1溶接条件値と上記第2溶接条件値との間の値として算出する算出手段と、を備え、上記算出手段は、上記移行期間において単調に増加もしくは減少する移行溶接条件値を算出し、上記溶接条件値は、上記第2期間における、上記母材の面内方向に沿う上記母材に対する上記消耗電極の移動速度である。
本発明の第6の側面によって提供されるアーク溶接システムは、本発明の第4の側面または本発明の第5の側面に記載のアーク溶接ロボット制御装置と、上記消耗電極を保持する溶接トーチと、上記アーク溶接ロボット制御装置により制御され、且つ、上記溶接トーチを上記母材に対して相対移動させる溶接ロボットと、を備える。
このような構成によれば、上記母材の板厚、上記母材間のギャップ幅、上記母材間の角度、および上記母材の温度が変化しても、最適な溶接条件値を決定することができる。これにより、上記消耗電極の溶融状態もしくは上記母材の溶融状態を最適にできる。その結果、形成されるビードをよりきれいにすることができる。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
本発明の第1実施形態にかかる溶接システムの一例の構成を示す図である。 図1に示した溶接システムの内部構成を示す図である。 第1実施形態にかかる溶接システムの溶接条件値の変化状態を示す図である。 溶滴移行期間における溶接電流の変化状態を示す図である。 第1実施形態における溶接条件値の変化状態を示す図である。 第1実施形態における溶滴移行期間の長さの推移を示す図である。 第2実施形態における溶接条件値の変化状態を示す図である。 第2実施形態におけるロボット移動速度の変化状態を示す図である。 第3実施形態における溶接条件値の変化状態を示す図である。 第3実施形態における溶接電圧の値および溶接電流の値の変化状態を示す図である。 第4実施形態における溶接条件値の変化状態を示す図である。 第5実施形態における溶接条件値の変化状態を示す図である。 従来の溶接システムの一例の構成を示す図である。 ステッチパルス溶接を行っているときの状態を説明する図である。 溶接施工後に形成される溶接ビードを説明するための図である。 ステッチパルス溶接を行っているときの状態を説明するための図である。
以下、本発明の実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態にかかる溶接システムの一例の構成を示す図である。
図1に示された溶接システムAは、溶接ロボット1、ロボット制御装置2、および溶接電源装置3を備える。溶接ロボット1は、溶接母材Wに対してたとえばアーク溶接を自動で行うものである。溶接ロボット1は、ベース部材11、複数のアーム12、複数のモータ13、溶接トーチ14、ワイヤ送給装置16、およびコイルライナ19を備える。
ベース部材11は、フロア等の適当な箇所に固定される。各アーム12は、ベース部材11に軸を介して連結されている。
溶接トーチ14は、溶接ロボット1の最も先端側に設けられた手首部12aの先端部に設けられている。溶接トーチ14は、消耗電極としてのたとえば直径1mm程度の溶接ワイヤ15を、溶接母材W近傍の所定の位置に導くものである。溶接トーチ14には、Arなどのシールドガスを供給するためのシールドガスノズル(図示略)が備えられている。モータ13は、アーム12の両端または一端に設けられている(一部図示略)。モータ13は、ロボット制御装置2により回転駆動する。この回転駆動により、複数のアーム12の移動が制御され、溶接トーチ14が上下前後左右に自在に移動できるようになっている。
モータ13には、図示しないエンコーダが設けられている。このエンコーダの出力は、ロボット制御装置2に与えられる。この出力値により、ロボット制御装置2では、溶接トーチ14の現在位置を認識するようになっている。
ワイヤ送給装置16は、溶接ロボット1における上部に設けられている。ワイヤ送給装置16は、溶接トーチ14に対して、溶接ワイヤ15を送り出すためのものである。ワイヤ送給装置16は、送給モータ161、ワイヤリール(図示略)、およびワイヤプッシュ手段(図示略)、を備えている。送給モータ161を駆動源として、上記ワイヤプッシュ手段が、上記ワイヤリールに巻かれた溶接ワイヤ15を溶接トーチ14へと送り出す。
コイルライナ19は、その一端がワイヤ送給装置16に、その他端が溶接トーチ14に、それぞれ接続されている。コイルライナ19は、チューブ状に形成されており、その内部には、溶接ワイヤ15が挿通されている。コイルライナ19は、ワイヤ送給装置16から送り出された溶接ワイヤ15を、溶接トーチ14に導くものである。送り出された溶接ワイヤ15は、溶接トーチ14から外部に突出して消耗電極として機能する。
図2は、図1に示した溶接システムAの内部構成を示す図である。
図1、図2に示したロボット制御装置2は、溶接ロボット1の動作を制御するためのものである。図2に示すように、ロボット制御装置2は、動作制御回路21、インターフェイス回路22、演算部23、およびティーチペンダントTPを備える。
動作制御回路21は、図示しないマイクロコンピュータおよびメモリを有している。このメモリには、溶接ロボット1の各種の動作が設定された作業プログラムが記憶されている。また動作制御回路21は、後述のロボット移動速度VRを設定する。動作制御回路21は、上記作業プログラム、上記エンコーダからの座標情報、およびロボット移動速度VR等に基づいて、溶接ロボット1に対して動作制御信号Mcを与える。この動作制御信号Mcにより、各モータ13は回転駆動し、溶接トーチ14を溶接母材Wの所定の溶接開始位置に移動させたり、溶接母材Wの面内方向に沿って移動させたりする。
ティーチペンダントTPは、動作制御回路21および演算部23に接続されている。ティーチペンダントTPは、ユーザによって各種動作を設定するためのものである。
演算部23には、ティーチペンダントTPから、ティーチペンダントTPにおいてユーザが入力した設定値が送られる。演算部23は、当該設定値について演算し、その結果を動作制御回路21に送る。
インターフェイス回路22は、溶接電源装置3と各種信号をやり取りするためのものである。インターフェイス回路22には、動作制御回路21から、電流設定信号Is、出力開始信号On、および送給速度設定信号Wsが送られる。
溶接電源装置3は、溶接ワイヤ15と溶接母材Wとの間に、溶接電圧Vwを印加し、溶接電流Iwを流すための装置であるとともに、溶接ワイヤ15の送給を行うための装置である。図2に示すように、溶接電源装置3は、出力制御回路31、電流検出回路32、送給制御回路34、インターフェイス回路35、および電圧検出回路36を備えている。
インターフェイス回路35は、ロボット制御装置2と各種信号をやり取りするためのものである。具体的には、インターフェイス回路35には、インターフェイス回路22から、電流設定信号Is、出力開始信号On、および送給速度設定信号Wsが送られる。
出力制御回路31は、複数のトランジスタ素子からなるインバータ制御回路を有する。出力制御回路31は外部から入力される商用電源(たとえば3相200V)をインバータ制御回路によって高速応答で精密な溶接電流波形制御を行う。
出力制御回路31の出力は、一端が溶接トーチ14に接続され、他端が溶接母材Wに接続されている。出力制御回路31は、溶接トーチ14の先端に設けられたコンタクトチップを介して、溶接ワイヤ15と溶接母材Wとの間に溶接電圧Vwを印加し、溶接電流Iwを流す。これにより、溶接ワイヤ15の先端と溶接母材Wとの間にアークaが発生する。このアークaによりもたらされる熱で溶接ワイヤ15が溶融する。そして、溶接母材Wに対して溶接が施されるようになっている。
出力制御回路31には、インターフェイス回路35,22を介して、動作制御回路21からの電流設定信号Is、および出力開始信号Onが送られる。
電流検出回路32は、溶接ワイヤ15に流れる溶接電流Iwを検出するためのものである。電流検出回路32は、溶接電流Iwに対応する電流検出信号Idを、出力制御回路31、および動作制御回路21に出力する。
電圧検出回路36は、出力制御回路31の出力端の電圧である溶接電圧Vwを検出するためのものである。電圧検出回路36は、溶接電圧Vwに対応する電圧検出信号Vdを出力制御回路31に出力する。
送給制御回路34は、溶接ワイヤ15の送給を行うための送給制御信号Fcを送給モータ161に出力するものである。送給制御信号Fcは、溶接ワイヤ15の送給速度を示す信号である。また、送給制御回路34には、インターフェイス回路35,22を介して、動作制御回路21からの出力開始信号On、および送給速度設定信号Wsが送られる。
次に、溶接システムAを用いたアーク溶接方法について説明する。以下では、まずステッチパルス溶接の一般的な方法について説明する。その後に、よりきれいなウロコ状のビードが形成されるアーク溶接方法について具体的に説明する。
まず図3を用いて、ステッチパルス溶接の一般的な溶接方法について説明する。同図(a)はロボット移動速度VRの変化状態を示し、(b)は溶接電圧Vwの絶対値の時間平均値の変化状態を示し、(c)は溶接電流Iwの絶対値の時間平均値の変化状態を示す。ロボット移動速度VRは、溶接母材Wの面内方向のうちの所定の溶接進行方向(図15に示した溶接進行方向Drに対応する)に沿った溶接トーチ14の移動速度である。
まず、ティーチペンダントTPからの溶接開始信号St(図2参照)が入力されることにより、一般的には、過渡的な溶接開始処理が行われる。溶接開始処理においては、動作制御回路21は、出力開始信号Onを出力制御回路31および送給制御回路34に出力する。出力制御回路31は、溶接ワイヤ15と溶接母材Wとの間に溶接電圧Vwを印加する。これにより、アークaが点弧される。そして、図3に示すように、溶滴移行期間T1とアーク継続期間T2とを含む単位溶接期間Tαを繰り返すことにより溶接を行う。溶滴移行期間T1においては、溶接電圧Vw1を印加し、溶接電流Iw1を流すことにより溶滴移行を行い、溶融池を形成する。一方、アーク継続期間T2においては、溶接電圧Vw2を印加し、溶接電流Iw2を流すことにより、溶滴移行をほとんどさせることなく、且つ、アークaを維持しつつ溶接トーチ14を移動させる。以下、詳細に説明する。
(1)溶滴移行期間T1(時刻t1〜t2)
溶滴移行期間T1では、従来技術の説明において図14(a)、図16(a)で示した、溶融池Yを形成する処理を行う。溶滴移行期間T1においては、図3(a)に示すように、ロボット移動速度VRを0に設定する。そのため溶接トーチ14は溶接母材Wに対して停止している。同図(b)に示すように、溶接電圧Vwとして、絶対値の時間平均値が電圧値vw1である溶接電圧Vw1が、印加されている。同図(c)に示すように、溶接電流Iwとして、絶対値の平均値が電流値iw1である溶接電流Iw1が流れている。溶滴移行期間T1においては、定電圧制御がなされている。定電圧制御では、溶接電流Iwは、溶接ワイヤ15の材質、直径、溶接ワイヤ15の突出し長さ、電極極性等の溶接条件が決定されれば、溶接ワイヤ15の送給速度により定まる。すなわち、溶接電流Iw1は、送給速度設定信号Wsにより設定される。
図4は、溶接電流Iw1の時間変化を詳細に示す図である。同図に示すように、溶接電流Iw1は交流パルス電流である。図4における電流値iw1は、図3における電流値iw1に一致する。図4における時間のスケールは、図3における時間のスケールに比べ極めて小さい。図4において、溶接電流Iwを示す縦軸は、溶接ワイヤ15が陽極となったときに流れる電流をプラスとしている。
本図から理解されるように、溶接電流Iw1は、パルス周期Teにおいて電極プラス極性電流Iepと電極マイナス極性電流Ienとを1回ずつとる。電極プラス極性電流Iepは、溶接ワイヤ15が陽極、溶接母材Wが陰極となった状態で流れる電流である。溶接電流Iw1が電極プラス極性電流Iepであるのは、期間Tu,Tp,Td,Tbの間である。電極マイナス極性電流Ienは、溶接ワイヤ15が陰極、溶接母材Wが陽極となった状態で流れる電流である。溶接電流Iw1が電極マイナス極性電流Ienであるのは、期間Tnの間である。溶接電流Iw1は、期間Tuの間、増加する。そして溶接電流Iw1は、期間Tpの間、一定の値Ieppで流れる。そして溶接電流Iw1は、期間Tdの間、減少する。そして溶接電流Iw1は、期間Tbの間、一定の値Iepbで流れる。そして溶接電流Iw1は、期間Tnの間、一定の値Ienpで流れる。期間Tnにおける溶接電流Iw1の絶対値を時間積分した値(面積Sen)を、一パルス周期Teにおける溶接電流Iw1の絶対値を時間積分した値(面積Sep+面積Sen)で割った値は、EN比率とよばれる。EN比率を調整することで、同じ溶接電流で、溶接ワイヤ15の溶融速度と溶接母材Wへの入熱を制御することができる。
値Iepp,Iepb,Ienp、期間Tp,Tnは、所定値に設定される。期間Tbは、溶接電圧Vwの平均値が予め定められた溶接電圧設定値と等しくなるようにフィードバック制御される。この制御によってアークaの長さが適正値に制御される。溶接電流Iw1の絶対値について時間平均した値が、電流値iw1に一致する。
(2)アーク継続期間T2(時刻t2〜t3)
図3に示すアーク継続期間T2では、従来技術の説明において図16(b),(c)で示した、溶融池Yを冷却する処理を、アークaを継続させつつ行う。
図3(a)に示すように、アーク継続期間T2の開始時である時刻t2において、ロボット移動速度VRをV2に設定する。これにより溶接トーチ14は、所定の溶接進行方向に沿って移動を開始する。同図(b)に示すように、溶接電圧Vwとして、絶対値の時間平均値がvw2である溶接電圧Vw2が、印加されている。アーク継続期間T2においては、溶滴移行期間T1と異なり、定電流制御がなされている。同図(c)に示すように、溶接電流Iwとして、絶対値の時間平均値が電流値iw2である一定の溶接電流Iw2が流れている。電流値iw2は、溶滴移行が行われにくい程度の小さい値である。また、溶接電流Iw2は、溶接ワイヤ15が陽極、溶接母材Wが陰極となった状態で流れる、いわゆる電極プラス極性電流である。なお溶接ワイヤ15は、溶接母材Wに向かって溶滴移行期間T1における値より小さな値の送給速度で送給されている(図示略)。
その後、時刻t3からは、再度、溶滴移行期間T1が開始する。このようにして、溶滴移行期間T1とアーク継続期間T2とを含む単位溶接期間Tαが繰り返される。
一般的なステッチパルス溶接は上述のように行う。次に、図5、図6を用いて、よりきれいなウロコ状のビードが形成されるアーク溶接方法について具体的に説明する。
以下では簡略化のため、特に断りのない限り、溶滴移行期間T1における溶接電流Iwを時間平均した値iw1のことを、溶接電流Iwの値という。また同様に、溶滴移行期間T1における溶接電圧Vwを時間平均した値vw1のことを、溶接電圧Vwの値という。また同様に、溶滴移行期間T1における溶接電流IwのEN比率のことを、単に溶接電流IwのEN比率という。また同様に、アーク継続期間T2におけるロボット移動速度VRのことを、単にロボット移動速度VRという。
本実施形態において、溶接を行っている最中に以下の溶接条件値を変化させている。本明細書において溶接条件値とは、各単位溶接期間Tαにおいて規定され、且つ、溶接ワイヤ15の溶融状態もしくは溶接母材Wの溶融状態に反映する値である。このような溶接条件値は、たとえば、溶滴移行期間T1の長さ、ロボット移動速度VR、溶接電流IwのEN比率、溶接電流Iwの値、もしくは、溶接電圧Vwの値、である。
溶接開始前に具体的な数値を指定しなければならない溶接条件値は、溶滴移行期間T1の長さ、溶接電流Iwの値、および、ロボット移動速度VR、である。溶接開始前に既に動作制御回路21におけるデータベースに格納されている溶接条件値は、溶接電圧Vwの値、溶接電流IwのEN比率である。よりきれいなビードを得るために、溶接電圧Vwの値、もしくは溶接電流IwのEN比率について、微調整することもできる。以下ではまた、溶接条件値を具体的に指定すること、および溶接条件値について微調整すること、のいずれをも、溶接条件値を入力することという。
図5を用いて、アーク溶接を開始する時から所定期間の間、溶接条件値を変化させる場合について説明する。図5(a)はロボット移動速度VRの変化状態を示し、同図(b)は溶接電流IwのEN比率の変化状態を示し、同図(c)は溶滴移行期間T1の長さの変化状態を示し、同図(d)は溶接電圧Vwの値の変化状態を示し、同図(e)は溶接電流Iwの変化状態を示す。図5の横軸はアーク溶接を開始する地点からの距離である。図5の右方向にいくほどアーク溶接を開始する地点から遠い。同図(c)に示すように、本実施形態において変化させる溶接条件値は、溶滴移行期間T1の長さである。
まず溶接開始前に、a1地点の溶接条件値、すなわち溶接開始時の溶接条件値と、a2地点からの溶接条件値と、をたとえば図2のティーチペンダントTPから入力する。すると、演算部23は、a1地点からa2地点までの期間(移行期間TT1)における溶接条件値を、a1地点の溶接条件値と、a2地点の溶接条件値との間の値として算出する。演算部23は、a1地点からa2地点までの期間における溶接条件値を、当該期間において単調に減少する値として算出する。図5は溶接条件値を模式的に示しているが実際には、移行期間TT1における各単位溶接工程ごとの溶滴移行期間T1の長さは、図6のような変化状態を示す。また、a2地点としては、溶接母材Wが充分に熱せられたといえる位置を採用すればよい。a1地点からa2地点までの距離は、たとえば15〜20mmである。
次に、アークaを点弧し、溶接を開始する。溶接母材Wは、溶接開始時にはほとんど熱せられていない。このような溶接母材Wにより入熱させるため、溶接開始時のa1地点では、溶接条件値の一つである溶滴移行期間T1の長さは相対的に長く設定されている。
次に、a1地点からa2地点に向かうにつれ、段階的に溶滴移行期間T1の長さを短くしてゆく。a2地点の溶接を行う時以降、溶滴移行期間T1の長さを一定に維持する。
このような構成においては、溶接開始時には、溶滴移行期間T1の長さは相対的に長く設定されている。そのため、溶接母材Wの温度が低い状態で溶接を施さねばならない時間を短くできる。これにより、形成されるビードの幅およびビードの形状を一定にすることができる。
また、溶接開始後、段階的に溶滴移行期間T1の長さを短くしている。そのため、溶接母材Wの温度が上昇するにつれ、溶接母材Wに与える熱を徐々に少なくできる。また、溶接母材Wに与える熱を少なくすることにより、溶接母材Wの温度が充分に上昇した状態において溶接母材Wに過度に熱を与えることを抑制できる。溶接母材Wへの過度の入熱の抑制は、溶接母材Wの温度が充分に上昇した状態において溶接母材Wが溶融し過ぎる事態を防止するのに資する。
また本実施形態においては、溶接母材Wへの入熱を調整するために、溶接電流Iwおよび溶接電圧Vwの値を変化させずに溶滴移行期間T1の長さのみを変化させている。溶接電流Iwや溶接電圧Vwの値を変化させると、アークaが不安定になりやすい。しかしながら、本実施形態では溶接電流Iwおよび溶接電圧Vwの値を変化させていない。そのため本実施形態によると、アークaが不安定になるといった不都合が生じにくい。
なお、溶接母材Wへの入熱を調整するには、溶滴移行期間T1の長さを変化させることが好ましいが、本発明はこれに限られず、その他の溶接条件値を変化させても溶接母材Wへの入熱を調整できる。たとえば本実施形態において、EN比率をa1地点からa2地点まで増加させてもよい。またたとえば本実施形態において、溶接電圧Vwの値をa1地点からa2地点まで減少させてもよい。またたとえば本実施形態において、溶接電流Iwの値をa1地点からa2地点まで減少させてもよい。
以下に、本発明の他の実施形態について説明する。なお、これらの図において、上記実施形態と同一または類似の要素には上記実施形態と同一の符号を付しており、適宜説明を省略する。
<第2実施形態>
図7、図8を用いて、本発明の第2実施形態として、アーク溶接の途中から所定期間の間、溶接条件値を変化させる場合について説明する。図7は、図5と同様に、各溶接条件値の変化状態を示す。図7(a)はロボット移動速度VRの変化状態を示し、同図(b)は溶接電流IwのEN比率の変化状態を示し、同図(c)は溶滴移行期間T1の長さの変化状態を示し、同図(d)は溶接電圧Vwの値の変化状態を示し、同図(e)は溶接電流Iwの変化状態を示す。図7の横軸はアーク溶接を開始する地点からの距離である。図7の右方向にいくほどアーク溶接を開始する地点から遠い。同図(a)に示すように、本実施形態において変化させる溶接条件値は、ロボット移動速度VRの値である。
まず溶接を開始する前に、b1地点に至るまでの溶接条件値と、b2地点からの溶接条件値と、をたとえば図2に示したティーチペンダントTPから入力する。すると、演算部23は、b1地点からb2地点までの期間(移行期間TT2)における溶接条件値を、b1地点に至るまでの溶接条件値と、b2地点からの溶接条件値との間の値として算出する。演算部23は、b1地点からb2地点までの期間における溶接条件値を、当該期間において単調に減少する値として算出する。図7は溶接条件値を模式的に示しているが実際には、移行期間TT2における各単位溶接工程ごとのロボット移動速度VRの値は、図8に示すように、単位溶接工程ごとに変化し、かつ、各単位溶接工程においては一定である。
次に、アークaを点弧し、溶接を開始する。溶接母材Wは、b1地点に至るまで、熱が加わることにより温度が徐々に上昇している。b1地点の溶接を行う時からb2地点の溶接を行う時まで、溶融池をより長いあいだ冷却するためロボット移動速度VRの値を段階的に小さくしてゆく。b2地点の溶接を行う時以降、ロボット移動速度VRの値を一定に維持する。
このような構成においては、b1地点の溶接を行う時からb2地点の溶接を行う時まで、ロボット移動速度VRの値を段階的に小さくしている。したがって、アーク継続期間T2に移動する距離は一定であるから、アーク継続期間T2の長さが徐々に長くなる。そのため、溶接母材Wに形成される溶融池をより長い時間冷却することができる。これにより、各溶滴移行期間T1において形成されるウロコの各形状の輪郭を明瞭にすることができる。このように、本実施形態によると、溶接母材Wに形成されるビードをよりきれいなものとすることができる。
また本実施形態においては、溶接電流Iwの値、溶接電圧Vwの値、および溶滴移行期間T1の長さを変化させずに、ロボット移動速度VRのみを変化させている。溶接電流Iwの値や溶接電圧Vwの値、もしくは溶滴移行期間T1の長さを変化させると、溶融する金属の量が変化する。そのため、形成されるビードにおけるウロコの大きさが、ウロコごとに異なってしまう。しかしながら、本実施形態では、溶接電流Iwの値、溶接電圧Vwの値、および溶滴移行期間T1の長さを変化させていない。そのため、本実施形態によると、ウロコの大きさがウロコごとに異なるといった不都合が生じにくい。これは、よりきれいなビードを形成するのに適する。
なお、溶融池を凝固させ易くすることによってきれいなビードを形成するには、ロボット移動速度VRを変化させることが好ましいが、本発明はこれに限られず、その他の溶接条件値を変化させてもよい。たとえば本実施形態において、EN比率をb1地点からb2地点まで減少させてもよい。またたとえば本実施形態において、溶滴移行期間T1の長さをb1地点からb2地点まで減少させてもよい。またたとえば本実施形態において、溶接電圧Vwの値をb1地点からb2地点まで減少させてもよい。またたとえば本実施形態において、溶接電流Iwの値をb1地点からb2地点まで減少させてもよい。
<第3実施形態>
図9、図10を用いて、本発明の第3実施形態として、溶接中に溶接母材Wの厚さが徐々に変化する場合に溶接条件値を変化させる例を示す。図9は、図5および図7と同様に、各溶接条件値の変化状態を示す。図9(a)はロボット移動速度VRの変化状態を示し、同図(b)は溶接電流IwのEN比率の変化状態を示し、同図(c)は溶滴移行期間T1の長さの変化状態を示し、同図(d)は溶接電圧Vwの値の変化状態を示し、同図(e)は溶接電流Iwの変化状態を示す。図9の横軸はアーク溶接を開始する地点からの距離である。図9の右方向にいくほどアーク溶接を開始する地点から遠い。同図(d),同図(e)に示すように、本実施形態において変化させる溶接条件値は、溶接電圧Vwの値および溶接電流Iwの値である。図9に示すように、c1地点からc2地点まで、溶接母材Wの厚さが徐々に厚くなっている。
まず溶接を開始する前に、c1地点に至るまでの溶接条件値と、c2地点からの溶接条件値と、をたとえば図2に示したティーチペンダントTPから入力する。すると、演算部23は、c1地点からc2地点までの期間(移行期間TT3)における溶接条件値を、c1地点に至るまでの溶接条件値と、c2地点からの溶接条件値との間の値として算出する。演算部23は、c1地点からc2地点までの期間における溶接条件値を、当該期間において単調に増加する値として算出する。図9は溶接条件値を模式的に示しているが実際には、移行期間TT3における各単位溶接工程ごとの溶接電圧Vwの値および溶接電流Iwは、図10に示すように、単位溶接工程ごとに変化し、かつ、各単位溶接工程においては一定である。
次に、アークaを点弧し、溶接を開始する。c1地点に至るまでは、溶接母材Wの厚さは一定である。c1地点に至るまでは、各溶接条件値を一定の値に維持しつつ、溶接を行う。c1地点からc2地点までは、溶接母材Wの厚さが増加する。溶接母材Wの厚さが厚くなると、適切な溶接をするためには、溶接母材Wに対しより入熱させる必要がある。そのためc1地点の溶接を行う時からc2地点の溶接を行う時まで、溶接電流Iwの値と、溶接電圧Vwの値とを、段階的に増加させる。c2地点の溶接を行う時以降、溶接電流Iwの値と、溶接電圧Vwの値とを一定のまま維持する。
このような構成においては、c1地点の溶接を行う時からc2地点の溶接を行う時まで、溶接電流Iwの値および溶接電圧Vwの値を、段階的に大きくしている。そのため、溶接母材Wへの入熱量を徐々に増加させることができる。これにより、溶接母材Wが厚くなっても、きれいなビードを形成することができる。
また、溶接母材Wへの入熱量を増加するために、c1地点からc2地点まで、ロボット移動速度VRを減少させてもよい。しかしながら、ロボット移動速度VRを減少させると、溶接に要する時間が長くなる。一方、本実施形態においては、ロボット移動速度VRを減少させていないため、溶接に要する時間が長くなるおそれがない。
なお、c1地点からc2地点において溶接母材Wへの入熱量を変化するには、溶接電流Iwの値および溶接電圧Vwの値を変化させることが好ましいが、本発明はこれに限られず、その他の溶接条件値を変化させてもよい。たとえば本実施形態において、ロボット移動速度VRを、c1地点からc2地点まで減少させてもよい。またたとえば本実施形態において、EN比率をc1地点からc2地点まで増加させてもよい。またたとえば本実施形態において、溶滴移行期間T1の長さをc1地点からc2地点まで増加させてもよい。
<第4実施形態>
図11を用いて、本発明の第4実施形態として、溶接中に溶接母材W間のギャップが徐々に変化する場合に溶接条件値を変化させる例について説明する。図11は、図5、図7、および図9と同様に、各溶接条件値の変化状態を示す。図11(a)はロボット移動速度VRの変化状態を示し、同図(b)は溶接電流IwのEN比率の変化状態を示し、同図(c)は溶滴移行期間T1の長さの変化状態を示し、同図(d)は溶接電圧Vwの値の変化状態を示し、同図(e)は溶接電流Iwの変化状態を示す。図11の横軸はアーク溶接を開始する地点からの距離である。図11の右方向にいくほどアーク溶接を開始する地点から遠い。同図(b)に示すように、本実施形態において変化させる溶接条件値は、溶接電流IwのEN比率である。図11に示すように、d1地点からd2地点まで、溶接母材W間のギャップが徐々に大きくなっている。
まず溶接を開始する前に、d1地点に至るまでの溶接条件値と、d2地点からの溶接条件値と、をたとえば図2に示したティーチペンダントTPから入力する。すると、演算部23は、d1地点からd2地点までの期間(移行期間TT4)における溶接条件値を、d1地点に至るまでの溶接条件値と、d2地点からの溶接条件値との間の値として算出する。演算部23は、d1地点からd2地点までの期間における溶接条件値を、当該期間において単調に増加する値として算出する。図11は溶接条件値を模式的に示しているが実際には、上述の実施形態と同様に、移行期間TT4における各単位溶接工程ごとの溶接電流IwのEN比率の値は、各単位溶接工程ごとに変化し、かつ、各単位溶接工程においては一定である。
次に、アークaを点弧し、溶接を開始する。d1地点に至るまでは、溶接母材Wのギャップは一定である。d1地点に至るまでは、各溶接条件値を一定のまま維持しつつ溶接を行う。d1地点からd2地点までは、溶接母材Wのギャップが大きくなる。溶接母材Wのギャップが大きくなると、適切な溶接をするためには、溶接ワイヤ15をより多く溶融させる必要がある。そのためd1地点の溶接を行う時からd2地点の溶接を行う時まで、溶接電流IwのEN比率を、段階的に増加させる。d2地点の溶接を行う時以降、溶接電流IwのEN比率は、一定のまま維持する。
このような構成においては、d1地点の溶接を行う時からd2地点の溶接を行う時まで、溶滴移行期間T1における溶接電流IwのEN比率を、段階的に大きくしている。そのため、溶接ワイヤ15が徐々に溶融されやすくなる。これにより、溶接母材Wのギャップが大きくなっても、きれいなビードを形成することができる。
また、本実施形態においては、溶接ワイヤ15の溶融を促進するために、溶接電流Iw値や、溶接電圧Vwの値を変化させているのではない。溶接電流Iwの値や溶接電圧Vwの値を変化させると、溶接母材Wへの入熱量が変化するおそれがある。溶接母材Wへの入熱量が変化すると、溶接母材Wに形成されるビード幅やビードの形状が変化してしまうおそれがある。しかしながら、本実施形態においては、溶接ワイヤ15の溶融量を変化させるために溶接電流Iwの値や溶接電圧Vwの値を変化させておらず、溶接電流IwのEN比率を変化させているだけである。そのため本実施形態によれば、溶接母材Wへの入熱量の変化が少ない状態で、溶接ワイヤ15の溶融量を増加させることができる。これにより、さらにきれいなビードを形成することができる。
なお、d1地点からd2地点において溶接ワイヤ15の溶融量を変化させるには、溶接電流IwのEN比率を変化させることが好ましいが、本発明はこれに限られず、その他の溶接条件値を変化させてもよい。またたとえば本実施形態において、溶滴移行期間T1の長さをd1地点からd2地点まで増加させてもよい。溶滴移行期間T1の長さを増加させた場合、ロボット移動速度VRを、d1地点からd2地点まで減少させてもよい。またたとえば本実施形態において、溶接電流Iwの値をd1地点からd2地点まで増加させてもよい。またたとえば本実施形態において、溶接電圧Vwの値をd1地点からd2地点まで増加させてもよい。
<第5実施形態>
図12を用いて、本発明の第5実施形態として、溶接中に溶接母材W間の角度が徐々に変化する場合に溶接条件値を変化させる場合について説明する。図12は、図5、図7、図9、および図11と同様に、各溶接条件値の変化状態を示す。図12(a)はロボット移動速度VRの変化状態を示し、同図(b)は溶接電流IwのEN比率の変化状態を示し、同図(c)は溶滴移行期間T1の長さの変化状態を示し、同図(d)は溶接電圧Vwの値の変化状態を示し、同図(e)は溶接電流Iwの変化状態を示す。図12の横軸はアーク溶接を開始する地点からの距離である。図12の右方向にいくほどアーク溶接を開始する地点から遠い。同図(d)に示すように、本実施形態において変化させる溶接条件値は、溶接電圧Vwの値である。図12に示すように、e1地点からe2地点まで、溶接母材W間の角度が徐々に大きくなっている。
まず溶接を開始する前に、e1地点に至るまでの溶接条件値と、e2地点からの溶接条件値と、をたとえば図2に示したティーチペンダントTPから入力する。すると、演算部23は、e1地点からe2地点までの期間(移行期間TT5)における溶接条件値を、入力されたe1地点に至るまでの溶接条件値と、e2地点からの溶接条件値との間の値として算出する。演算部23はまた、e1地点からe2地点までの期間における溶接条件値を、当該期間において単調に増加する値として算出する。図12は溶接条件値を模式的に示しているが実際には、上述の実施形態と同様に、移行期間TT5における溶接電圧Vwの値は、各単位溶接工程ごとに変化し、かつ、各単位溶接工程においては一定である。
次に、アークaを点弧し、溶接を開始する。e1地点に至るまでは、溶接母材W間の角度は一定である。e1地点に至るまでは、各溶接条件値を一定のまま維持しつつ溶接を行う。e1地点からe2地点までは、溶接母材W間の角度は大きくなる。溶接母材W間の角度が大きくなると、溶接母材Wに形成される溶融池による溶接ワイヤ15の加熱状態が変化する。そのため、溶接ワイヤ15を溶融させるために必要なエネルギ量が変化する。そこで、e1地点の溶接を行う時からe2地点の溶接を行う時まで、溶接電圧Vwの値を段階的に増加させる。e2地点の溶接を行う時以降、溶接電圧Vwの値を一定のまま維持する。
このような構成においては、e1地点の溶接を行う時からe2地点の溶接を行う時まで溶接電圧Vwの値を段階的に増加させている。そのため、溶接ワイヤ15を適切に溶融させることができる。これにより、溶接母材W間の角度が大きくなっても、きれいなビードを形成することができる。
また、本実施形態においては、e1地点からe2地点に至るまで、溶接ワイヤ15を適切に溶融できるように、溶接電圧Vwの値のみを変化させている。仮に、e1地点からe2地点に至るまでに溶接電圧Vwの値のみならず、溶接電流Iwの値をも変化させると、溶融金属量を保つため、溶滴移行期間T1の長さをも変化させなければならない。一方、本実施形態において、溶接ワイヤ15の溶融量を保つために溶接電流Iwの値を変化させておらず、溶滴移行期間T1の長さを変化させる必要はなく、溶接に要する時間が長くなるといった不都合が生じにくい。
なお、e1地点からe2地点において溶接ワイヤ15を適切に溶融させるには、溶接電流Vwの値を変化させることが好ましいが、本発明はこれに限られず、その他の溶接条件値を変化させてもよい。たとえば本実施形態において、ロボット移動速度VRを、e1地点からe2地点まで減少させてもよい。またたとえば本実施形態において、溶滴移行期間T1の長さをe1地点からe2地点まで増加させてもよい。またたとえば本実施形態において、溶接電流Iwの値をe1地点からe2地点まで増加させてもよい。
本発明の範囲は、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。一度の溶接を行う際に、たとえば第1実施形態と第2実施形態で示した溶接方法のいずれをも用いてもよい。
A (アーク)溶接システム
1 溶接ロボット
11 ベース部材
12 アーム
12a 手首部
13 モータ
14 溶接トーチ
15 溶接ワイヤ(消耗電極)
16 ワイヤ送給装置
161 送給モータ
2 (アーク溶接)ロボット制御装置
21 動作制御回路
22 インターフェイス回路
23 演算部
3 溶接電源装置
31 出力制御回路
32 電流検出回路
34 送給制御回路
35 インターフェイス回路
36 電圧検出回路
Fc 送給制御信号
Iep 電極プラス極性電流
Ien 電極マイナス極性電流
Is 電流設定信号
Iw,Iw1,Iw2 溶接電流
iw1,iw2 電流値
Mc 動作制御信号
On 出力開始信号
St 溶接開始信号
T1 溶滴移行期間(第1の期間)
T2 アーク継続期間(第2の期間)
Te パルス周期
Tu,Tp,Td,Tb,Tn 期間
TP ティーチペンダント
Tα 単位溶接期間
VR ロボット移動速度
Vw,Vw1,Vw2 溶接電圧
vw1,vw2 電圧値
W 溶接母材(母材)
Ws 送給速度設定信号

Claims (12)

  1. 消耗電極と母材との間にアークを発生させることにより溶滴移行させる第1工程と、上記消耗電極と上記母材との間にアークを発生させつつ上記母材に形成される溶融池を冷却する第2工程とを含む単位溶接工程を備え、上記単位溶接工程を繰り返すアーク溶接方法であって、
    上記各単位溶接工程において規定され、且つ、上記消耗電極の溶融状態もしくは上記母材の溶融状態に反映する1または複数種類の溶接条件値を、上記単位溶接工程ごとに段階的に変化させる工程を更に備える、アーク溶接方法。
  2. 上記変化させる工程においては、上記溶接条件値を単調に増加もしくは減少させる、請求項1に記載のアーク溶接方法。
  3. 1または複数種類の上記溶接条件値のいずれかは、上記第1工程を行う時間である、請求項1または2に記載のアーク溶接方法。
  4. 上記変化させる工程は、アーク溶接開始時から所定の期間実行される、請求項3に記載のアーク溶接方法。
  5. 上記第2工程においては、上記母材の面内方向に沿って上記母材に対し上記消耗電極を消耗電極移動速度で相対移動させ、
    1または複数種類の上記溶接条件値のいずれかは、上記消耗電極移動速度である、1ないし4のいずれかに記載のアーク溶接方法。
  6. 上記変化させる工程は、アーク溶接の途中から所定の期間実行される、請求項5に記載のアーク溶接方法。
  7. 1または複数種類の上記溶接条件値のいずれかは、上記第1工程において上記消耗電極と上記母材との間に流れる溶接電流のEN比率、上記第1工程における上記溶接電流の絶対値の平均値、または、上記第1工程において上記消耗電極と上記母材との間に印加される溶接電圧の絶対値の平均値、である、請求項1ないし6のいずれかに記載のアーク溶接方法。
  8. 消耗電極と母材との間にアークを発生させることにより溶滴移行させる第1期間と、上記消耗電極と上記母材との間にアークを発生させつつ上記母材に形成される溶融池を冷却する第2期間とを含み、上記消耗電極の溶融状態もしくは上記母材の溶融状態に反映する溶接条件値が規定される各単位溶接期間を繰り返し発生させる制御手段と、
    複数の上記単位溶接期間を含み且つ上記溶接条件値が変化する移行期間の開始時における溶接条件値である第1溶接条件値と、上記移行期間の終了時における溶接条件値である第2溶接条件値とを入力する入力手段と、
    上記移行期間における上記溶接条件値である移行溶接条件値を、入力された上記第1溶接条件値と上記第2溶接条件値との間の値として算出する算出手段と、を備えることを特徴とする、アーク溶接ロボット制御装置。
  9. 上記算出手段は、上記移行期間において単調に増加もしくは減少する移行溶接条件値を算出する、請求項8に記載のアーク溶接ロボット制御装置。
  10. 上記溶接条件値は、上記第1期間の長さである、請求項8または9に記載のアーク溶接ロボット制御装置。
  11. 上記溶接条件値は、上記第2期間における、上記母材の面内方向に沿う上記母材に対する上記消耗電極の移動速度である、請求項8ないし10のいずれかに記載のアーク溶接ロボット制御装置。
  12. 請求項8ないし11のいずれかに記載のアーク溶接ロボット制御装置と、
    上記消耗電極を保持する溶接トーチと、
    上記アーク溶接ロボット制御装置により制御され、且つ、上記溶接トーチを上記母材に対して相対移動させる溶接ロボットと、を備えることを特徴とする、アーク溶接システム。
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