JPH11273854A - 自動溶接方法及びその装置並びに溶接構造物 - Google Patents

自動溶接方法及びその装置並びに溶接構造物

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JPH11273854A
JPH11273854A JP10079257A JP7925798A JPH11273854A JP H11273854 A JPH11273854 A JP H11273854A JP 10079257 A JP10079257 A JP 10079257A JP 7925798 A JP7925798 A JP 7925798A JP H11273854 A JPH11273854 A JP H11273854A
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JP
Japan
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welding
torch
welding torch
wire
speed
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Application number
JP10079257A
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English (en)
Inventor
Keizo Honda
啓三 本多
Eiji Murakami
英次 村上
Hiroshi Hinataya
博 雛田谷
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K9/00Arc welding or cutting
    • B23K9/12Automatic feeding or moving of electrodes or work for spot or seam welding or cutting
    • B23K9/127Means for tracking lines during arc welding or cutting
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/25Process efficiency

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、横向き姿勢及び全姿勢での溶接構造
物への溶接を高品質で高能率に実施する。 【解決手段】溶接トーチ24と溶接構造物20との間に
溶接アークを発生させて溶接構造物20上に溶融池を形
成し、かつ溶接アークにより溶接ワイヤ28を溶融させ
てその溶滴を溶融池に移行させて溶接する場合、溶接ト
ーチ24を溶接構造物20における溶接継手21の方向
に対して略垂直方向にウィービング動作させるととも
に、溶接トーチ24のウィービング動作の上向き動作期
間に溶接トーチ24に供給する溶接電流のピーク時間を
一致させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば電力送配電
設備用ガスしゃ断器の外装容器となる溶接継手などの溶
接構造から成る溶接構造物に対して溶接する自動溶接方
法及びその装置並びにこれらの溶接により製作された溶
接構造物に関する。
【0002】
【従来の技術】このような溶接構造物には、高い信頼性
を有する溶接法が適用されている。特に近年は、高能率
化の観点から各種の溶接法が適用されている。例えば特
開平8−1360号公報に開示されている溶接構造物
は、図10に示すようにステンレス鋼製のパイプ1及び
炭素鋼製のフランジ2から成る円周継手を高品質・高能
率化のためにレーザ溶接している。
【0003】このレーザ溶接は、図示しないレーザ発振
器から出力されたレーザ光を所定のこれも図示しない集
光光学系を通して集光し、そのレーザ光を所定の相対速
度で移動させて溶接を行うものである。
【0004】このようなレーザ溶接で図10に示す溶接
構造物の継手をレーザ溶接する場合は、パイプ1の周囲
に対してレーザ光の集光光学系を回転させる必要があ
る。しかし、レーザ光の伝送系と一体化されている集光
光学系をパイプ1の周囲に回転させることは容易でな
く、通常は、パイプ1を回転させてレーザ溶接を実施し
ている。
【0005】又、電子ビーム溶接があるが、この電子ビ
ーム溶接においても電子ビームガンをパイプ1の周囲に
回転させるは、電子ビーム溶接が一般に真空中で実施さ
れることから容易でない。このため、電子ビーム溶接に
おいてもパイプ1を回転させて溶接することが一般的で
ある。
【0006】ところが、図10に示す溶接構造物の分岐
側のフランジ3と分岐パイプ4とを溶接する際には、レ
ーザ溶接又は電子ビーム溶接を適用するためにパイプ側
を回転させることは容易でない。特に主胴側のパイプが
長尺の場合、実用的には分岐パイプ4を回転させること
は不可能である。
【0007】従って、分岐側のフランジ3の溶接を高品
質・高能率化する場合、レーザ溶接や電子ビーム溶接の
適用は実現できなかった。図11に示す溶接構造物は大
型のタンクの例を示す。このタンクにおいて大型の胴5
と鏡板6とから成る継手の溶接に際し、胴5には各ポー
ト7,8が取り付けられており、既に胴5の内部には内
蔵物が組み込まれている。このため、胴5と鏡板6との
溶接に当たって胴5を横にしたり、回転させたりして移
動させることは、困難である。しかるに、レーザ溶接や
電子ビーム溶接を適用することは、事実上不可能であ
る。
【0008】以上のように溶接構造物を回転及び移動さ
せることが困難な大形の構造物の場合、高品質・高能率
化のためにレーザ溶接や電子ビーム溶接を採用すること
は困難である。
【0009】このような実情からアーク又はプラズマの
熱源を移動させることが容易な溶接法を用い、溶接熱源
を被溶接部分に発生させる溶接トーチを動作させること
により溶接を行うことが一般的である。
【0010】ところが、この方法では、溶接構造物の継
手の位置によって溶接姿勢が必ずしもな下向きになると
は限らない。例えば、上記図10に示す溶接構造物にお
いてフランジ3と分岐パイプ4とから形成される継手で
は、溶接姿勢が横向き姿勢となる。又、図11に示す溶
接構造物の胴5と鏡板6から成る継手でも同様に横向き
姿勢となる。
【0011】すなわち、溶接構造物全体を横に倒した場
合、その溶接継手に対して溶接トーチ9は、図12に示
すように下向き→縦向き→上向き→縦向き→下向きの全
姿勢を取る。
【0012】溶接施工上全姿勢での溶接は、溶融金属に
対してあらゆる向きで重力が作用することから溶接条件
を各々の姿勢ごとに変更させることが必要となり、溶接
難易度は極めて高い。
【0013】溶接の姿勢は、下向き姿勢が最も望ましい
が、前述の如く溶接構造物の制約から下向き姿勢が確保
できない継手については、横向き姿勢で溶接を実施する
ことが一般的である。
【0014】以上のように大型の溶接構造物やその溶接
構造物の形状の制約から溶接構造物を回転できず、横向
き姿勢や全姿勢で溶接トーチ9を移動させながら高品質
・高能率的な溶接を実施することが求められている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】以上の制約から主とし
てアーク溶接が上記溶接構造物の継手の溶接に適用させ
ているが、横向き姿勢や全姿勢での高品質・高能率化の
溶接は必ずしも容易でない。このうち高能率化の溶接の
ために大熱入化、具体的には溶接トーチへの大電流化を
行うと、溶融金属が重力の影響によって垂れ落ちる現象
が顕著となり、溶接品質を低下させてしまう。特に溶接
構造物がアルミ合金製の場合、アルミ合金の溶融金属
は、鉄鋼材料やステンレス鋼に比べ粘性が低いため、重
力の影響による溶接品質の低下がさらに著しい。
【0016】軟鋼やステンレス鋼に代表される鉄鋼材料
では、アルミ合金よりも溶融金属の粘性が高いので、若
干有利であるが、それでも横向き姿勢での溶接では、高
品質化を達成するために高能率化をあきらめざるを得な
いのが現状である。
【0017】従って、アルミ合金に対する横向き姿勢の
溶接では殆どの場合、又軟鋼・ステンレス鋼等の鉄鋼材
料に対する横向き姿勢の溶接では原子力機器等の重要な
構造物の場合に、アーク溶接の中でも高品質溶接が得ら
れるタングステンイナートガスアーク溶接(以下、TI
G溶接と称する)が採用されている。
【0018】図13はかかるTIG溶接の原理を示す。
溶接トーチ10には、電極11が備えられ、この電極1
1に図示しない溶接電源から電気エネルギが供給され
る。この電気エネルギの供給により電極11と母材12
との間には溶接アーク13が発生し、母材12上に溶融
池14が形成される。さらに、溶接アーク13に溶接ワ
イヤ15が加えられ、この溶接アーク13によって溶接
ワイヤ15の先端が溶融され、これにより溶滴が形成さ
れて溶融池14に移行する。以上の作用が継続されるこ
とにより溶接が進行する。
【0019】このTIG溶接と対比する溶接法としてガ
スメタルアーク溶接(以下、MIG溶接と称する)があ
る。このMIG溶接は、溶接ワイヤと母材との間に溶接
アークを発生させ、溶接ワイヤを溶融・消耗させながら
溶接を進行させている。これにより、溶接アークを維持
している間は、常に溶接ワイヤが消耗し、溶融池に溶融
金属を供給する。このため、作業能率は高いが、その反
面、溶融金属が多量に形成されるため、横向き姿勢では
これに伴う垂れ落ち等の欠陥が発生しやすい。
【0020】これらの溶接法の特性を考慮して横向き姿
勢では、TIG溶接が一般的に採用されている。すなわ
ち、TIG溶接では、電極11によって溶融池14を確
保しながら垂れ落ち防止するために、溶接ワイヤ15の
供給を適度に抑制して溶接が進行される。これによっ
て、高品質化は達成できるが、高能率化は極めて困難で
ある。
【0021】そこで本発明は、横向き姿勢及び全姿勢で
の溶接構造物への溶接を高品質で高能率にできる自動溶
接方法及びその装置を提供することを目的とする。又、
本発明は、高品質で高能率の溶接で製作した溶接構造物
を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】請求項1によれば、溶接
トーチと母材との間に溶接アークを発生させて母材上に
溶融池を形成し、かつ溶接アークにより溶接ワイヤを溶
融させてその溶滴を溶融池に移行させる自動溶接方法に
おいて、溶接トーチを母材における被溶接部分の方向に
対して略垂直方向に揺動させるとともに、溶接トーチの
揺動の上向き動作期間に溶接トーチに供給する溶接電流
のピーク時間を一致させた自動溶接方法である。
【0023】請求項2によれば、請求項1記載の自動溶
接方法において、溶接トーチの揺動の上向き動作期間に
溶接ワイヤのワイヤ送給速度を高く設定した。請求項3
によれば、請求項1記載の自動溶接方法において、ワイ
ヤ送給速度を一定にした場合、このときのワイヤ送給速
度は、溶接トーチの揺動の上向き動作期間と下向き動作
期間とでの各ワイヤ送給速度の平均速度、又はこの平均
速度よりも若干遅い速度に設定する。
【0024】請求項4によれば、請求項1記載の自動溶
接方法において、溶接トーチに供給するピーク溶接電流
の発生時間を溶接トーチが上向き動作を開始する所定期
間前に設定し、かつ溶接トーチが上向き動作の上端に達
する時点でピーク溶接電流の供給を終了する。
【0025】請求項5によれば、溶接トーチと母材との
間に溶接アークを発生させて母材上に溶融池を形成し、
かつ溶接アークにより溶接ワイヤを溶融させてその溶滴
を溶融池に移行させる自動溶接装置において、溶接トー
チを母材における被溶接部分の方向に走行させる溶接走
行手段と、溶接トーチを被溶接部分の方向に対して略垂
直方向に揺動させるトーチ揺動手段と、溶接トーチに供
給する溶接電流を脈動させ、かつ溶接トーチの揺動の上
向き動作期間に溶接電流のピーク時間を一致させる電流
制御手段と、を具備した自動溶接装置である。
【0026】請求項6によれば、請求項5記載の自動溶
接装置において、溶接トーチの揺動の上向き動作期間に
溶接ワイヤのワイヤ送給速度を高くする溶接ワイヤ送給
制御手段を備えた。
【0027】請求項7によれば、請求項5記載の自動溶
接装置において、ワイヤ送給速度を一定にした場合、ワ
イヤ送給速度は、溶接トーチの揺動の上向き動作期間と
下向き動作期間とでの各ワイヤ送給速度の平均速度、又
はこの平均速度よりも若干遅い速度に設定する溶接ワイ
ヤ送給制御手段を備えた。
【0028】請求項8によれば、請求項5記載の自動溶
接装置において、電流制御手段は、溶接トーチに供給す
るピーク溶接電流の発生時間を溶接トーチが上向き動作
を開始する所定期間前に設定し、かつ溶接トーチが上向
き動作の上端に達する時点でピーク溶接電流の供給を終
了する機能を有する。
【0029】請求項9によれば、溶接トーチを母材にお
ける被溶接部分の方向に対して略垂直方向に揺動させ、
かつこの溶接トーチの揺動の上向き動作期間に溶接トー
チに供給する溶接電流のピーク時間を一致させ、これに
より溶接トーチと母材との間に溶接アークを発生させて
母材上に溶融池を形成するとともに溶接アークにより溶
接ワイヤを溶融させてその溶滴を溶融池に移行させるこ
とを繰り返して母材を溶接して製作された溶接構造物で
ある。
【0030】このような自動溶接方法及びその装置であ
れば、溶接構造物の横向き姿勢での溶接に対し、横向き
姿勢及び全姿勢での溶接構造物への溶接を高品質で高能
率に溶接できる。
【0031】
【発明の実施の形態】(1) 以下、本発明の第1の実施の
形態について図面を参照して説明する。図1は自動溶接
装置の構成図である。溶接構造物20は、アルミ合金製
で円筒状に形成されている。この溶接構造物20には、
溶接継手21が存在し、かつ大型であることや変形を防
止する目的から円筒を立てた図1に示す状態で溶接を進
行する必要がある。従って、溶接継手21を溶接する際
の溶接姿勢は、横向き姿勢とする。
【0032】この溶接構造物20の側面には、溶接走行
台車22が走行する走行レール23が取り付けられてい
る。この溶接走行台車22は、走行レール23上を全周
に亘って走行して溶接を実施するもので、溶接熱源とし
ての溶接アークを発生する溶接トーチ24が把持されて
いる。又、溶接走行台車22には、ワイヤノズル25を
取り付けられたノズルアーム26が設けられ、このノズ
ルアーム26によってワイヤノズル25の位置決めが行
われるようになっている。さらに溶接走行台車22に
は、溶接継手21に設けられた開先27を溶接の進行と
供に埋めるための溶接ワイヤ28をワイヤノズル25に
供給する溶接ワイヤ供給器29が搭載されている。
【0033】溶接トーチ24には、この溶接トーチ24
と溶接構造物20との間に溶接アークを発生させるため
の電気エネルギーを供給する溶接電源30が接続されて
いる。なお、この溶接電源30は、回路を形成するため
に溶接構造物20とも電気的に接続されている。
【0034】一方、制御装置31は、溶接走行台車22
に接続され、溶接走行台車22の走行及び溶接トーチ2
4の動作、溶接ワイヤ供給器29の動作を制御する機能
を有している。
【0035】図2はかかる制御装置31の構成図であ
る。中央処理装置部(CPU)32には、バス33を介
して設定・表示部34及び記憶部35が接続されるとと
もに、バス36を介して入出力ポート(I/Oポート)
37が接続されている。設定・表示部34は溶接の動作
シーケンスの設定・表示を行う機能を有するものであ
り、記憶部35には溶接の動作シーケンスが記憶されて
いる。
【0036】上記入出力ポート37には、上記溶接電源
30が接続されるとともに、台車走行駆動部38、台車
トーチ駆動部39、溶接ワイヤ供給駆動部40及び位置
検出器41が接続されている。このうち台車走行駆動部
38は溶接走行台車22を走行レール23上に走行駆動
する機能を有し、台車トーチ駆動部39は溶接トーチ2
4を駆動する機能を有し、溶接ワイヤ供給駆動部40は
溶接ワイヤ供給器29を動作制御する機能を有し、位置
検出器41は溶接の開始位置を検出する機能を有してい
る。
【0037】上記中央処理装置部32は、記憶部35へ
の情報の書き込みと情報の読み出しを制御し、かつ記憶
された図3に示す動作シーケンスのフローチャートに従
って台車走行駆動部38、台車トーチ駆動部39、溶接
ワイヤ供給駆動部40及び位置検出器41を動作制御す
る機能を有している。
【0038】又、この中央処理装置部32は、台車トー
チ駆動部39に対して動作指令を発し、溶接トーチ24
を溶接構造物20における溶接継手21の方向に対して
略垂直方向に揺動させるとともに、溶接トーチ24の揺
動の上向き動作期間に溶接トーチ24に供給する溶接電
流のピーク時間を一致させる機能を有している。
【0039】又、中央処理装置部32は、溶接ワイヤ供
給駆動部40に対して指令を発し、溶接トーチ24の揺
動の上向き動作期間に溶接ワイヤ28のワイヤ送給速度
を高く設定する機能を有している。
【0040】次に上記の如く構成された装置の作用につ
いて図3に示す動作シーケンスのフローチャート及び図
4に示す動作シーケンスのタイミングチャートに従って
説明する。
【0041】先ず、制御装置31の設定・表示部34
は、ステップ#1において、動作シーケンスに必要な溶
接パラメータを記憶部35に記憶する。この溶接パラメ
ータは、溶接に必要とされる予熱電流(A)、予熱時間
(sec )、ウィービング幅(mm)、ウィービング周期
(sec )、ピーク電流値(A)、ベース電流値(A)、
ピーク時間ワイヤ送給速度(mm/min)、ベース時間ワイ
ヤ送給速度(mm/min)、クレータ電流値(A)、クレー
タ時間(sec )、台車走行速度(mm/min)及び溶接距離
(mm)である。
【0042】ここで、溶接構造物20に対する溶接は、
上記の如く横向き姿勢で進行するので、溶接トーチ24
は、溶接進行方向に対して垂直な方向に揺動させるウィ
ービングが適用される。アルミ合金の溶接では、粘性及
び融点の低い溶融金属の垂れ落ち防止や凝固後の溶接ビ
ート外観を整えることから一般にウィービングが適用さ
れる。特に横向き姿勢の溶接では、重力の影響を少なく
するために不可欠である。ウィービング開始に当たり、
溶接構造物20から見て上向き動作から始める方法と、
下向き動作から始める方法とがある。ここでは、下向き
ウィービング動作から始めるように溶接パラメータが設
定される。
【0043】以上の溶接パラメータ設定の終了後、設定
・表示部34の起動ボタンがステップ#2においてオン
(ON)されると、次のステップ#3において台車走行
駆動部38と台車トーチ駆動部39とが起動し、これに
より溶接走行台車22は走行レール23上を走行する。
この溶接走行台車22の走行により位置検出器41がス
テップ#4において予め溶接構造物20に取り付けられ
た図示しない溶接開始点検出用ドグを検出すると、ステ
ップ#5において台車走行駆動部38は走行動作を停止
するとともに、台車トーチ駆動部39も溶接トーチ24
の駆動を停止する。
【0044】次に、溶接電源30は、ステップ#6にお
いて起動し、続いてステップ#7において予め設定され
た予熱電流値(A)の溶接電流を溶接トーチ24に供給
して溶接構造物20との間に溶接アークを発生させる。
【0045】そして、中央処理装置部32は、ステップ
#8において予め設定された予熱時間が経過したと判断
すると、ステップ#9に移って台車トーチ駆動部39に
動作指令を発し、溶接トーチ24に対して先ず下向きの
ウィービング動作を開始させる。このとき、溶接電源3
0は、ステップ#10からステップ#11に移り、予め
設定したベース電流値(A)の溶接電流を溶接トーチ2
4に出力し、これと共に溶接ワイヤ供給駆動部40は予
め設定されたベース時間ワイヤ供給速度(mm/min)で溶
接ワイヤ28をワイヤノズル25に供給する。この状態
で溶接トーチ24は、ウィービング動作によって下端ま
で進行する。ここで、予め設定されたウィービング周期
に基づいて溶接開始点からウィービング下端までの所要
時間を(周期/2)により算出する。
【0046】そうして、ステップ#12において、図示
しないシーケンスタイマの計測にて溶接トーチ24の下
端到達時間に到達すると、溶接ロボット駆動部66は、
溶接トーチ24を上向きウィービング動作させて上端ま
で進行させる。このとき、溶接電源30は、ステップ#
13において、予め設定されたピーク電流値(A)の溶
接電流を溶接トーチ24に出力し、これと共に溶接ワイ
ヤ供給駆動部40はピーク時間ワイヤ供給速度(mm/mi
n)で溶接ワイヤ28を送給する。ここで、溶接トーチ
24は、予め設定されたウィービング周期の2分の1時
間をもってウィービング上端位置に到達する。
【0047】このように溶接トーチ24がステップ#1
4にてウィービング上端位置に到達すると、再びステッ
プ#10を通してステップ#11に戻り、溶接電源30
は予め設定したベース電流値(A)の溶接電流を溶接ト
ーチ24に出力し、これと共に溶接ワイヤ供給駆動部4
0は予め設定されたベース時間ワイヤ供給速度(mm/mi
n)で溶接ワイヤ28をワイヤノズル25に供給し、こ
のまま溶接トーチ24のウィービング動作を下端まで進
行させる。
【0048】以上の溶接トーチ24のウィービング動作
を予め設定された溶接距離(mm)と台車走行速度(mm/m
in)とにより算出した溶接時間まで継続する。このよう
に溶接トーチ24のウィービング動作を実施し、ステッ
プ#10の判断により溶接終了時間になると、溶接電源
30は、ステップ#15に移って予め設定したクレータ
電流値の電流を溶接トーチ24に出力する。これと同時
に、中央処理装置部32は、台車走行駆動部38及び溶
接ワイヤ送給駆動部40を停止させ、さらにステップ#
16において予め設定したクレータ時間の終了の判断
後、ステップ#17において溶接電源30を停止し、全
シーケンスを終了する。ここで、溶接構造物20が、例
えば板厚12(mm)のアルミ合金製の場合について初期
に設定する溶接パラメータの例を次表に示す。
【0049】
【表1】
【0050】この表において本実施の形態の溶接条件例
をA条件からD条件として示す。比較のために従来法に
よる溶接条件例をE条件に示す。この表から明らかなよ
うに本実施の形態の溶接条件例のA条件からD条件で
は、従来の溶接法よるE条件と比較して、いずれも溶接
走行台車22の走行速度を高速化することが可能であ
り、これによって高能率化の溶接が達成できる。
【0051】以下、高能率化の溶接の理由を説明する
と、本実施の形態では、横向き姿勢におけるウィービン
グ動作のうち下向き動作期間を溶接電流のベース時間と
し、溶接電流値及びそれに対応するワイヤ送給速度(す
なわちベース時間ワイヤ送給速度)を低く抑えている。
【0052】一方、ウィービング動作のうち上向き動作
期間を溶接電流のピーク時間とし、溶接電流値及びそれ
に対応するワイヤ送給速度(すなわちピーク時間ワイヤ
送給速度)を高く設定している。
【0053】これによって、高い電流値、速いワイヤ供
給速度を適用していながらも、溶融金属は垂れ落ちせず
に開先27に溜まり、安定した溶接ビードを形成する。
すなわち、本実施の形態における溶接条件A〜Dのいず
れもウィービング動作の下向き動作では、溶接電流値及
びワイヤ送給速度を低く設定して溶融金属の発生を抑制
し、かつ溶融金属の温度上昇を抑えているので、溶融金
属の垂れ落ちが防止される。
【0054】又、ウィービング動作の上向き動作では、
溶接電流値及びワイヤ送給速度を高めているので、多量
に生成された溶融金属は、開先27の上方部に向かって
形成されるので、多少の垂れ落ちが生じても開先27の
内部に残存し、垂れ落ちの懸念なく高能率の溶接が達成
される。
【0055】従来の溶接条件Eでは、通常の溶接方法を
採用しているので、溶接法としては同じTIG溶接法で
あっても、ウィービング動作をパルス電流とベース時間
は、特定の制御をなされておらずランダムに設定され
る。すなわち、ピーク電流を発生している時間にウィー
ビング動作が下向き動作をする場合があり、ピーク電流
を高めることが困難となる。このため、ワイヤ送給速度
を高めることもできず、結果的に溶接走行台車22の走
行速度を高めることもできない。従って、従来の横向き
TIG溶接法では、アルミ合金の溶接構造物20におい
て、溶接速度を200(mm/min)程度に抑えざるを得な
かった。
【0056】これに対して本実施の形態では、溶融金属
の垂れ落ちを抑制しつつ溶接を進行するので、溶接電
流、ワイヤ送給速度を十分に高めることができ、その結
果として溶接速度を大幅に速くすることができる。
【0057】又、本実施の形態では、溶接ワイヤ28の
溶融速度に一致させてピーク電流値及びベース電流値を
適正に変化させ、しかも溶融金属が開先27から排出さ
れることなく安定して溶滴移行が進行し、その結果とし
て得られる溶接ビードは極めて安定したリップル模様を
有し、開先27の深さに合わせたワイヤ送給速度を選定
すれば、溶接にて余盛を不必要に設けることも防止で
き、溶接後のビード仕上げも不要となる。
【0058】従って、上記第1の実施の形態によれば、
溶融金属の粘性が低いために溶接品質を確保しつつ溶接
電流を高めて高能率化することが困難なアルミ合金から
成る溶接構造物20の横向き姿勢での溶接に対し、横向
き姿勢及び全姿勢での溶接構造物20への溶接を高品質
で高能率にでき、かつその高品質な溶接構造物が得られ
る。 (2) 次に本発明の第2の実施の形態について図面を参照
して説明する。なお、上記図1及び図2と同一部分には
同一符号を付してその詳しい説明は省略する。
【0059】図5はガス絶縁開閉装置の一部を構成する
電力設備用大型アルミ合金容器に適用した自動溶接装置
の構成図である。この電力設備用大型アルミ合金容器
(以下、容器と省略する)は、主管50に対して分岐し
た従管51を設けたものである。主管50は、A508
3Al−Mg合金から成るもので、内径が800(mm)
に形成されている。従管51は、主管50と同様にA5
083Al−Mg合金から成るもので、内径が800
(mm)に形成され、塑性加工によって押し出しされて成
形されたものである。
【0060】この従管51に溶接される短管52とフラ
ンジ53とは、既に別工程において溶接されている。こ
の容器は、他の機器とフランジ53でボルト締結され、
開閉装置をなすものである。この容器内には、例えば絶
縁のためのSF6 ガス(6kgf/cm2 以下)が封入
されて使用される。従って、この容器は気密性を保つ必
要がある。そして、溶接継手を構成する開先54には、
引度設定に基づいて全厚溶接が要求される。
【0061】この自動溶接装置には、多関節の溶接ロボ
ット55が備えられている。この溶接ロボット55の先
端部には、第1の実施の形態と同様の溶接トーチ24及
びノズルアーム26が設けられている。この溶接ロボッ
ト55は、ロボット台車56に載置され、台車走行レー
ル57上を走行するようになっている。
【0062】又、溶接ワイヤ供給装置29は、軽量化の
ために溶接ワイヤリール58を別設置しているが、その
性能は上記第1の実施の形態の溶接ワイヤ供給装置29
と変わりはない。
【0063】ロボットコントローラ59は、ロボット台
車56の走行及び溶接トーチ24の動作、溶接ワイヤ供
給器29の動作を制御する機能を有するもので、図6に
示す構成となっている。中央処理装置部(CPU)60
には、バス61を介して設定・表示部62及び記憶部6
3が接続されるとともに、バス64を介して入出力ポー
ト(I/Oポート)65が接続されている。設定・表示
部62は溶接の動作シーケンスの設定・表示を行う機能
を有するものであり、記憶部63には溶接の動作シーケ
ンスが記憶されている。
【0064】上記入出力ポート65には、上記溶接電源
30が接続されるとともに、溶接ロボット駆動部66、
ロボット台車駆動部67、溶接ワイヤ供給駆動部68及
び位置検出器69が接続されている。
【0065】このうち溶接ロボット駆動部66は溶接ロ
ボット55を動作制御する機能を有し、ロボット台車駆
動部67はロボット台車56を駆動して走行レール57
上に走行させる機能を有し、溶接ワイヤ供給駆動部68
は溶接ワイヤ供給器29を動作制御する機能を有し、位
置検出器69は溶接の開始位置を検出する機能を有して
いる。
【0066】上記中央処理装置部60は、記憶部63へ
の情報の書き込みと情報の読み出しを制御し、かつ記憶
された上記図3に示す動作シーケンスのフローチャート
に従って溶接ロボット駆動部66、ロボット台車駆動部
67、溶接ワイヤ供給駆動部68及び位置検出器69を
動作制御する機能を有している。
【0067】又、この中央処理装置部60は、溶接ロボ
ット駆動部66に対して動作指令を発し、溶接トーチ2
4を容器における開先54の方向に対して略垂直方向に
揺動させるとともに、溶接トーチ24の揺動の上向き動
作期間に溶接トーチ24に供給する溶接電流のピーク時
間を一致させる機能を有している。
【0068】又、中央処理装置部60は、溶接ワイヤ供
給駆動部68に対して指令を発し、溶接トーチ24の揺
動の上向き動作期間に溶接ワイヤ28のワイヤ送給速度
を高く設定する機能を有している。
【0069】次に上記の如く構成された装置の作用につ
いて上記図3に示す動作シーケンスのフローチャート及
び上記図4に示す動作シーケンスのタイミングチャート
に従って簡単に説明する。
【0070】先ず、制御装置59の設定・表示部62
は、ステップ#1において、上記同様に動作シーケンス
に必要な溶接パラメータを記憶部63に記憶する。この
後、設定・表示部34の起動ボタンがオンされると、ス
テップ#3において溶接ロボット駆動部66及びロボッ
ト台車駆動部67が起動し、ロボット台車56は走行レ
ール57上を走行する。この溶接走行台車22の走行に
より位置検出器69がステップ#4において溶接開始点
検出用ドグを検出すると、ステップ#5においてロボッ
ト台車駆動部67は走行動作を停止し、溶接ロボット駆
動部66も溶接トーチ24の駆動を停止する。
【0071】次に、溶接電源30は、ステップ#6にお
いて起動し、続くステップ#7において予め設定された
予熱電流値(A)の溶接電流を溶接トーチ24に供給し
て容器の開先54との間に溶接アークを発生させる。
【0072】そして、中央処理装置部60は、予め設定
された予熱時間が経過すると、ステップ#9において溶
接トーチ24に下向きウィービング動作を開始させる。
このとき、溶接電源30は、予め設定したベース電流値
(A)の溶接電流を溶接トーチ24に出力し、溶接ワイ
ヤ供給駆動部68は予め設定されたベース時間ワイヤ供
給速度(mm/min)で溶接ワイヤ28をワイヤノズル25
に供給する。
【0073】そうして、溶接トーチ24の下端到達時間
に到達すると、溶接ロボット駆動部66は、溶接トーチ
24を上向きのウィービング動作に変える。このとき溶
接電源30は、ステップ#13において、予め設定され
たピーク電流値(A)の溶接電流を溶接トーチ24に出
力し、溶接ワイヤ供給駆動部68はピーク時間ワイヤ供
給速度(mm/min)で溶接ワイヤ28を送給する。
【0074】このように溶接トーチ24がウィービング
上端位置に到達すると、再びステップ#11に戻り、溶
接トーチ24のウィービング動作を下端まで進行させ
る。このように溶接トーチ24のウィービング動作を実
施してフランジ付きの短管53と従管51が開先54に
おいて溶接される。
【0075】そして、溶接終了時間になると、溶接電源
30は、ステップ#15に移って予め設定したクレータ
電流値の電流を溶接トーチ24に出力し、これと同時に
中央処理装置部60は、溶接ロボット駆動部66及び溶
接ワイヤ送給駆動部68を停止させ、さらに予め設定し
たクレータ時間の終了の判断後、溶接電源30を停止
し、全シーケンスを終了する。
【0076】このように上記第2の実施の形態であれ
ば、上記第1の実施の形態と同様に、溶融金属の粘性が
低いために溶接品質を確保しつつ溶接電流を高めて高能
率化することが困難なアルミ合金から成る溶接構造物2
0の横向き姿勢での溶接に対し、横向き姿勢及び全姿勢
での溶接構造物への溶接を高品質で高能率にできる。そ
のうえ、高品質で高能率なアルミ合金に対する溶接を電
力送配電設備用ガス遮断器の容器に適用することによっ
て、高品質な電力送配電設備を高能率に建造できる。
【0077】ここで、本実施の形態の溶接法と従来の溶
接法とを比較すると、上記表1に示すように従来の溶接
は溶接条件Eにおいて溶接距離を1900(mm)に設定
したものであり、1層当たり9.5分、全厚溶接には内
外面2層づつ溶接が必要なため、合計38分を要してい
た。
【0078】これに対して本実施の形態では、溶接条件
Cにおいて溶接距離を1900(mm)に設定したものを
適用した。これによって、全厚溶接4層方で19分にて
溶接を終了した。
【0079】しかも従来は電力遮断時のアーク発生を防
止する観点から内面側の溶接ビート表面を滑らかにする
必要があり、溶接後にグラインダ仕上げ等による後処理
が必要であったが、本実施の形態では、安定的に溶接ワ
イヤ28から溶融金属を溶融池に移行することができ、
全盛形状での整形も容易にであることから溶接後処理を
なしとすることができる。
【0080】又、本実施の形態であれば、溶接構造物で
あるガス絶縁開閉装置の容器の溶接継手は、従管51の
サイズによって大小さまざまであり、上記溶接ロボット
55は、これら従管51のサイズに容易に対応できる。
なお、従管51のサイズが溶接ロボット55の稼働範囲
を超えて大きくなった場合、溶接ロボット55は開先5
4の全溶接縁をカバーできないが、その場合には、ロボ
ット台車56により走行レール57上の所定の位置まで
溶接ロボット55を移動させて上記同様な溶接を行えば
よい。 (3) 次に本発明の第3の実施の形態について説明する。
【0081】この第3の実施の形態は、上記第1及び第
2の実施の形態においてワイヤ送給速度を一定に設定し
たものである。すなわち、上記第1及び第2の実施の形
態における各中央処理装置部32,60は、それぞれ溶
接ワイヤ供給駆動部40,68に対して指令を発してワ
イヤ送給速度を一定にした場合、このときのワイヤ送給
速度を、溶接トーチ24の揺動の上向き動作期間と下向
き動作期間とでの各ワイヤ送給速度の平均速度、又はこ
の平均速度よりも若干遅い速度に設定する機能を有する
ものとなる。
【0082】溶接条件の設定簡素化のために上記表1に
示す溶接条件A〜Dにおいてワイヤ送給速度をそれぞれ
A条件:2000(mm/min)、B条件:2500(mm/m
in)、C条件:2900(mm/min)、D条件:3200
(mm/min)に一定にした。これにより、溶接中、ワイヤ
送給速度は一定になるので、不連続送給に伴うワイヤ送
給上のトラブル、例えばワイヤコンジェットでの座屈な
どは解消される。
【0083】上記の如くワイヤ送給速度を一定にした場
合、ワイヤ送給速度は、溶接トーチ24の揺動の上向き
動作期間と下向き動作期間とでの各ワイヤ送給速度の平
均速度、又はこの平均速度よりも若干遅い速度に設定す
ることが望ましい。この理由は、一定のワイヤ送給速度
で高い送給速度を設定すると、ベース電流時間に溶けき
れる溶接ワイヤ28が溶融池に突っ込んだりして溶接品
質を損なう場合があるからである。
【0084】このように上記第3の実施の形態であれ
ば、上記第1の実施の形態と同様な効果を奏するととも
に、溶接中、ワイヤ送給速度が一定になるので、溶接ワ
イヤ28の不連続送給に伴うワイヤ送給上のトラブル、
例えばワイヤコンジェットでの座屈などが解消される。 (4) 次に、本発明の第4の実施の形態について図面を参
照して説明する。
【0085】この第4の実施の形態は、上記第1及び第
2の実施の形態での溶接能率をさらに向上させたもので
ある。上記第1及び第2の実施の形態では、溶接トーチ
24のウィービング動作の上向き動作のみにピーク溶接
電流を発生させているためにピーク電流時間:ベース電
流時間を1:1に固定していた。このため、パルス電流
の平均値を高めるためにはピーク電流値を高めるしかな
く、溶接能率向上には限界があった。
【0086】そこで、ピーク電流時間:ベース電流時間
を6:4の場合について溶接電流の切り換えとウィービ
ング動作との関係について実験を重ねた。この結果、図
7に示すようにウィービング動作の上向きを超えてピー
ク電流が出力されると、図8に示すようにウィービング
上端位置で溶融金属70が開先54を溶かしてしまい、
その部分にアンダーカット71の生じることが明らかと
なった。これは、大きなエネルギーがウィービング動作
の上端位置で開先54の上角に与えられたことに起因す
る。
【0087】このような事からピーク電流時間:ベース
電流時間を1:1を超えてピーク電流時間を長くする場
合には、上向きウィービング動作の上端は固定して、図
9のタイミングチャートに示すように逆側の下端より早
めにピーク電流を発生させる方法を採用して実験を行っ
た。
【0088】この実験の結果、溶接トーチ24に供給す
るピーク溶接電流の発生時間を溶接トーチ24が上向き
動作を開始する前に設定し、かつ溶接トーチ24が上向
き動作の上端に達する時点でピーク溶接電流の供給を終
了するというピーク電流発生時間をさらに長くする方法
が明らかになった。
【0089】従って、上記第1及び第2の実施の形態に
おける溶接電源30は、溶接トーチ24に供給するピー
ク溶接電流の発生時間を溶接トーチ24が上向き動作を
開始する所定期間前に設定し、かつ溶接トーチ24が上
向き動作の上端に達する時点でピーク溶接電流の供給を
終了する機能を有するものとなる。
【0090】このような構成であれば、上記第1の実施
の形態と同様な効果を奏するとともに、ピーク電流発生
時間を長くすることができ、さらに高速度に溶接ワイヤ
を送給して高速度に溶接を実施することができ、溶接能
率をさらに向上できる。
【0091】
【発明の効果】以上詳記したように本発明の請求項1乃
至8によれば、横向き姿勢及び全姿勢での溶接構造物へ
の溶接を高品質で高能率にできる自動溶接方法及びその
装置を提供できる。
【0092】本発明の請求項2,6によれば、ワイヤ送
給速度を十分に高めることができ、溶接速度を大幅に速
くできる自動溶接方法及びその装置を提供できる。又、
本発明の請求項3,7によれば、溶接ワイヤの不連続送
給に伴うワイヤ送給上のトラブルを解消できる自動溶接
方法及びその装置を提供できる。
【0093】又、本発明の請求項4,8によれば、ピー
ク電流発生時間を長くすることができ、さらに高速度に
溶接ワイヤを送給して高速度に溶接を実施して溶接能率
をさらに向上できる自動溶接方法及びその装置を提供で
きる。又、本発明の請求項9によれば、高品質で高能率
の溶接で製作した溶接構造物を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる自動溶接装置の第1の実施の形
態を示す構成図。
【図2】同装置における制御装置の構成図。
【図3】同装置における動作シーケンスのフローチャー
ト。
【図4】同装置における動作シーケンスのタイミングチ
ャート。
【図5】本発明に係わる自動溶接装置をガス絶縁開閉装
置の一部を構成する容器に適用した第2の実施の形態を
示す構成図。
【図6】同装置におけるロボットコントローラの構成
図。
【図7】上向きウィービング動作時のピーク電流を示す
図。
【図8】ウィービング上端位置に生じるアンダーカット
を示す図。
【図9】本発明に係わる自動溶接装置の第3の実施の形
態におけるウィービング動作時のピーク電流を示す図。
【図10】従来のレーザ溶接又は電子ビーム溶接を行う
パイプ及びフランジから成る溶接構造物を示す図。
【図11】従来のレーザ溶接又は電子ビーム溶接を行う
大型タンクの溶接構造物を示す図。
【図12】溶接構造物全体を横に倒した場合の溶接継手
に対する溶接トーチの全姿勢を示す図。
【図13】TIG溶接の原理を示す図。
【符号の説明】
20:溶接構造物、 21:溶接継手、 22:溶接走行台車、 23:走行レール、 24:溶接トーチ、 25:ワイヤノズル、 26:ノズルアーム、 27:開先、 28:溶接ワイヤ、 29:溶接ワイヤ供給器、 30 :溶接電源、 31,59:制御装置、 32,60:中央処理装置部(CPU)、 34,62:設定・表示部、 35,63:記憶部、 38:台車走行駆動部、 39:台車トーチ駆動部、 40,68:溶接ワイヤ供給部、 41,69:位置検出器、 50:主管、 51:従管、 52:短管、 53:フランジ、 54:開先、 55:溶接ロボット、 56:ロボット台車、 57:台車走行レール、 58:溶接ワイヤリール、 59:ロボットコントローラ、 66:溶接ロボット駆動部、 67:ロボット台車駆動部。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶接トーチと母材との間に溶接アークを
    発生させて前記母材上に溶融池を形成し、かつ前記溶接
    アークにより溶接ワイヤを溶融させてその溶滴を前記溶
    融池に移行させる自動溶接方法において、 前記溶接トーチを前記母材における被溶接部分の方向に
    対して略垂直方向に揺動させるとともに、前記溶接トー
    チの揺動の上向き動作期間に前記溶接トーチに供給する
    溶接電流のピーク時間を一致させたことを特徴とする自
    動溶接方法。
  2. 【請求項2】 前記溶接トーチの揺動の上向き動作期間
    に前記溶接ワイヤのワイヤ送給速度を高く設定したこと
    を特徴とする請求項1記載の自動溶接方法。
  3. 【請求項3】 前記ワイヤ送給速度を一定にした場合、
    このときのワイヤ送給速度は、前記溶接トーチの揺動の
    上向き動作期間と下向き動作期間とでの各ワイヤ送給速
    度の平均速度、又はこの平均速度よりも若干遅い速度に
    設定することを特徴とする請求項1記載の自動溶接方
    法。
  4. 【請求項4】 前記溶接トーチに供給するピーク溶接電
    流の発生時間を前記溶接トーチが上向き動作を開始する
    所定期間前に設定し、かつ前記溶接トーチが上向き動作
    の上端に達する時点で前記ピーク溶接電流の供給を終了
    することを特徴とする請求項1記載の自動溶接方法。
  5. 【請求項5】 溶接トーチと母材との間に溶接アークを
    発生させて前記母材上に溶融池を形成し、かつ前記溶接
    アークにより溶接ワイヤを溶融させてその溶滴を前記溶
    融池に移行させる自動溶接装置において、 前記溶接トーチを前記母材における被溶接部分の方向に
    走行させる溶接走行手段と、 前記溶接トーチを前記被溶接部分の方向に対して略垂直
    方向に揺動させるトーチ揺動手段と、 前記溶接トーチに供給する溶接電流を脈動させ、かつ前
    記溶接トーチの揺動の上向き動作期間に前記溶接電流の
    ピーク時間を一致させる電流制御手段と、を具備したこ
    とを特徴とする自動溶接装置。
  6. 【請求項6】 前記溶接トーチの揺動の上向き動作期間
    に前記溶接ワイヤのワイヤ送給速度を高くする溶接ワイ
    ヤ送給制御手段を備えたことを特徴とする請求項5記載
    の自動溶接装置。
  7. 【請求項7】 前記ワイヤ送給速度を一定にした場合、
    前記ワイヤ送給速度は、前記溶接トーチの揺動の上向き
    動作期間と下向き動作期間とでの各ワイヤ送給速度の平
    均速度、又はこの平均速度よりも若干遅い速度に設定す
    る溶接ワイヤ送給制御手段を備えたことを特徴とする請
    求項5記載の自動溶接装置。
  8. 【請求項8】 前記電流制御手段は、前記溶接トーチに
    供給するピーク溶接電流の発生時間を前記溶接トーチが
    上向き動作を開始する所定期間前に設定し、かつ前記溶
    接トーチが上向き動作の上端に達する時点で前記ピーク
    溶接電流の供給を終了する機能を有することを特徴とす
    る請求項5記載の自動溶接装置。
  9. 【請求項9】 溶接トーチを母材における被溶接部分の
    方向に対して略垂直方向に揺動させ、かつこの溶接トー
    チの揺動の上向き動作期間に前記溶接トーチに供給する
    溶接電流のピーク時間を一致させ、これにより前記溶接
    トーチと前記母材との間に溶接アークを発生させて前記
    母材上に溶融池を形成するとともに前記溶接アークによ
    り溶接ワイヤを溶融させてその溶滴を前記溶融池に移行
    させることを繰り返して前記母材を溶接して製作された
    ことを特徴とする溶接構造物。
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WO2016199427A1 (ja) * 2015-06-11 2016-12-15 パナソニックIpマネジメント株式会社 溶接システムおよび溶接方法
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