JP2011152477A - 弾球遊技機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第1特別図柄と第2特別図柄の2種類の特別図柄を変動表示させることが可能なぱちんこ遊技機に関する。特別遊技の終了後、第1特別図柄の変動表示回数および第2特別図柄の変動表示回数の合計が所定の合計上限回数に達するか、新たな特別遊技が発生するまで、通常よりも遊技者に有利な状態である特定遊技を実行する。ただし、第2始動口への入球があったときには、合計上限回数自体が減少する。
【選択図】図10
Description
一般的な遊技者は多くの賞球を獲得するために大入賞口を開放させる、すなわち、特別遊技に遊技状態を移行させることを目的として遊技を行う(たとえば、特許文献1参照)。
この弾球遊技機は、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な第1始動入賞口と、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な第2始動入賞口と、第1始動入賞口への遊技球の入球を契機として当否を決定するための第1当否抽選を実行する第1抽選手段と、第2始動入賞口への遊技球の入球を契機として当否を決定するための第2当否抽選を実行する第2抽選手段と、第1当否抽選の結果を示す第1図柄を変動表示させる第1表示制御手段と、第2当否抽選の結果を示す第2図柄を変動表示させる第2表示制御手段と、遊技領域の所定位置に設けられ、第1当否抽選および第2当否抽選のうちいずれかが当たりを示す結果に該当したときに開放される大入賞口と、大入賞口を開放させて通常遊技よりも遊技者に有利となる特別遊技へ移行するための条件として特別遊技作動条件を保持する特別遊技作動条件保持手段と、第1当否抽選または第2当否抽選が当たりを示す結果となり、第1図柄または第2図柄が当たりを示す態様にて停止されたときに特別遊技作動条件が成立したと判定し、大入賞口を開放させて特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、特別遊技の終了後、第1図柄の変動表示回数および第2図柄の変動表示回数の合計が所定の合計上限回数に達すること、または、新たな特別遊技が発生すること、のいずれかを満たすことを終了条件とする、通常よりも遊技者に有利な状態である特定遊技を実行する特定遊技実行手段と、を備える。
特定遊技実行手段は、第1始動入賞口および第2始動入賞口のうちいずれか所定の入賞口へ入球があったとき、合計上限回数を減少させる。
本実施例として、第1実施例および第2実施例の2つの実施例を説明する。また、第1実施例や第2実施例に関する変形例についても適宜付言する。
1.遊技状態は、「通常遊技」と「特別遊技」に大別される。通常遊技実行中においては、遊技者は特別遊技への移行を目的として打球する。特別遊技に移行すると通常遊技に比べて多くの賞球獲得を期待できる。
2.通常遊技は、更に「通常状態」と「特定遊技」に大別される。第1実施例における特定遊技とは、いわゆる「時短」のことである。
3.特別遊技終了後、時短として特定遊技が開始される。第1特別図柄の変動回数と第2特別図柄の変動回数の合計が所定の「合計上限回数」に達するまで特定遊技が継続される。第1実施例における合計上限数は100回である。また、特定遊技中に新たに特別遊技に移行するときには、1.の目的は達成されたことになるので、合計上限回数に到達していなくても特定遊技は終了する。以下においては、特定遊技開始後、合計上限回数に到達すること、および、特定遊技中において特別遊技に移行することを、特定遊技の終期を示す「基本終了条件」とよぶ。
4.特別遊技終了後において、第1特別図柄の変動回数が所定の「第1単独上限回数」に達するか、第2特別図柄の変動回数が所定の「第2単独上限回数」に到達したときには、基本終了条件が成立していなくても、特定遊技は終了する。第1単独上限回数と第2単独上限回数は同数でもよいが、第1実施例においては、第1単独上限回数は100回、第2単独上限回数は1回であるとして説明する。すなわち、特定遊技中に第2始動口に入球させてしまうと、特定遊技は直ちに終了してしまうことになる。この単独上限回数という考え方が第1実施例に特有の遊技性を発揮させることになる。
5.第1始動口と第2始動口は、通常遊技中であろうと特別遊技中であろうと遊技球は入球可能である。また、通常状態であろうと特定遊技実行中であろうと、これらの始動口には遊技球は入球可能である。特定遊技中においては、第1始動口に遊技球が入球しやすくなる。
6.第1特別図柄と第2特別図柄は同時並行的に変動表示可能である。
以上の仕様をもとに、第1実施例におけるぱちんこ遊技機10について説明する。なお、本発明から把握される弾球遊技機としては上記仕様に制約されることなく様々なバリエーションが考えられる。そのようなバリエーションのいくつかについても適宜付言する。
同図に関連して、まず、ぱちんこ遊技機10の構成を述べた後に、遊技の内容について説明する。
ぱちんこ遊技機10は、主に遊技機枠と遊技盤で構成される。ぱちんこ遊技機10の遊技機枠は、外枠11、前枠12、透明板13、扉14、上球皿15、下球皿16、および発射ハンドル17を含む。外枠11は、開口部分を有し、ぱちんこ遊技機10を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠12は、外枠11の開口部分に整合する枠体であり、図示しないヒンジ機構により外枠11へ開閉可能に取り付けられる。前枠12は、遊技球を発射する機構や、遊技盤を着脱可能に収容させるための機構、遊技球を誘導または回収するための機構等を含む。
電源スイッチ40はぱちんこ遊技機10の電源をオンオフするスイッチである。メイン基板102は、ぱちんこ遊技機10の全体動作を制御し、とくに第1始動口62、第2始動口63へ入賞したときの当否抽選等、遊技動作全般を処理する。サブ基板104は、液晶ユニット42を備え、演出表示装置60における表示内容を制御し、特にメイン基板102による抽選結果に応じて表示内容を変動させる。メイン基板102およびサブ基板104は、遊技制御装置100を構成する。セット基盤39は、賞球タンク44や賞球の流路、賞球を払い出す払出ユニット43等を含む。払出ユニット43は、各入賞口への入賞に応じて賞球タンク44から供給される遊技球を上球皿15へ払い出す。払出制御基板45は、払出ユニット43による払出動作を制御する。発射装置46は、上球皿15の貯留球を遊技領域52へ1球ずつ発射する。発射制御基板47は、発射装置46の発射動作を制御する。電源ユニット48は、ぱちんこ遊技機10の各部へ電力を供給する。
ぱちんこ遊技機10において、遊技制御装置100は、第1始動口62、第2始動口63、大入賞口91、一般入賞口72、作動口68、第1特別図柄表示装置70、第2特別図柄表示装置71、演出表示装置60、普通図柄表示装置59、操作ボタン82、スピーカ18、遊技効果ランプ90のそれぞれと電気的に接続されており、各種制御信号の送受信を可能とする。遊技制御装置100は、遊技の基本動作だけでなく、図柄変動表示や電飾等の演出的動作も制御する。遊技制御装置100は、遊技の基本動作を含むぱちんこ遊技機10の全体動作を制御するメイン基板102と、図柄の演出等を制御するサブ基板104とに機能を分担させた形態で構成される。遊技制御装置100は、ハードウエア的にはデータやプログラムを格納するROMやRAM、演算処理に用いるCPU等の素子を含んで構成される。
時短においては、第1特別図柄192および第2特別図柄193の変動時間が概ね短くなるよう、図柄決定手段114は変動時間の短い変動パターンを選択する。普図抽選手段136は、時短状態においては通常確率より当たりの確率が高い普図当否テーブルを参照する。これにより、時短中には第1始動口62の普通電動役物65が高い確率で開放される。特定遊技実行手段122は、時短状態においては普通図柄の変動時間も通常状態と比べて概ね短くするとともに、普通電動役物65の開放時間を通常状態よりも長くする。
まず、遊技球が第1始動口62、第2始動口63、一般入賞口72、大入賞口91などへ入賞した場合や、遊技球が作動口68を通過した場合の入賞処理を実行する(S10)。S10の入賞処理の詳細については、図5に関連して後に詳述する。通常遊技中であれば(S12のY)、当否抽選などの通常遊技制御処理を実行する(S14)。S14の通常遊技制御処理に関しては、図6に関連して後に詳述する。通常遊技中でなければ(S12のN)、特別遊技制御処理を実行する(S16)。S16の特別遊技制御処理に関しては、図8に関連して後に詳述する。S14からS16までの処理の後、S10からS16までの処理における各種入賞に応じた賞球払出を処理する(S18)。
第1始動口62へ入賞した場合であって(S30のY)、第1保留手段144への保留が上限を超えない場合(S32のY)、第1保留手段144に第1当否抽選値が格納される(S34)。このとき、保留制御手段116は、その保留数に合わせて第1特図保留ランプ20を点灯数または点滅させる。一方、第1演出制御手段168は、この第1の当否抽選値の格納に合わせて、演出表示装置60の第1特定表示領域196に対応する数の第1保留対応画像を順次表示させる(S35)。S30において第1始動口62へ入賞がない場合は(S30のN)、S32〜S35の処理をスキップする。S32において、第1始動口62へ入賞したもののその保留が第1保留手段144の上限数を超えてしまう場合は(S32のN)、無効入賞となり、S34とS35の処理をスキップする。
まず、第1特別図柄192および第1装飾図柄190の変動表示を処理し(S67)、第2特別図柄193および第2装飾図柄191の変動表示を処理し(S68)、普通図柄の変動表示を処理する(S69)。なお、S67、S68、S69の処理順序はあくまでも説明の便宜上定義した順序にすぎず、どのような順序で処理してもよい。第1特別図柄192および第2特別図柄193は同時並行的に変動表示可能であり、第1装飾図柄190および第2装飾図柄191もまた同時並行的に変動表示可能である。S67およびS68の変動処理の詳細については、図7に関連して後に詳述する。
第1特別図柄192と第1装飾図柄190の変動表示過程と、第2特別図柄193と第2装飾図柄191の変動表示過程は、基本的に同じである。以下においては、第1特別図柄192と第1装飾図柄190を例として説明する。
まず、第1保留手段144に第1当否抽選値の保留がなされている場合(S50のY)、第1特別図柄192および第1装飾図柄190が変動表示中でなければ(S52のN)、第1抽選手段126が第1当否抽選として、当否判定処理を実行する(S54)。
なお、特定遊技中でなければ(S61のN)、S58、S60、S62の処理はスキップされる。
まず、大入賞口91がまだ開放済でない場合(S70のN)、演出表示制御手段134が特別遊技の演出処理を開始し(S72)、開閉制御手段124が大入賞口91を開放する(S74)。大入賞口91が開放済であれば(S70のY)、S72およびS74をスキップする。大入賞口91が開放されてから、所定の開放時間が経過した場合(S76のY)、または、開放時間が経過していないものの(S76のN)、大入賞口91への入球数が9球以上に達した場合(S78のY)、開閉制御手段124が大入賞口91を閉鎖させる(S80)。開放時間が経過しておらず(S76のN)、大入賞口91への入球数も9球以上に達していない場合は(S78のN)、S80以降の処理をスキップしてS16のフローを終了する。
[第2実施例]
1.遊技状態は、「通常遊技」と「特別遊技」に大別される。
2.通常遊技は、更に「通常状態」と「特定遊技」に大別される。第2実施例における特定遊技も時短である。
3.特別遊技終了後、時短として特定遊技が開始される。第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示回数が所定の「合計上限回数」に達するまで特定遊技が継続される。第2実施例における合計上限数は100回である。また、特定遊技中に新たに特別遊技に移行するときには、合計上限数に到達していなくても特定遊技は終了する。このように、基本終了条件は、第1実施例と同じである。
4.特定遊技中、第2始動口に遊技球が落入すると、合計上限回数が減少させられる。第2実施例においては、合計上限回数が半減する。たとえば、合計上限回数が100回のときに、遊技球が第2始動口に落入すると、合計上限回数は50回に設定変更される。合計上限回数が奇数回のときに遊技球が第2始動口に落入すると、小数点以下は切り捨てとなる。たとえば、合計上限回数が25回のときに、遊技球が第2始動口に落入すると、合計上限回数は12回に設定変更される。したがって、時短中に第2始動口に入球させてしまうと、時短の終期が早められてしまうことになる。この第2始動口への入球により、合計上限回数を減少させるという考え方が第2実施例に特有の遊技性を発揮させることになる。
5.第1始動口と第2始動口は、通常遊技中であろうと特別遊技中であろうと遊技球は入球可能である。また、通常状態であろうと特定遊技実行中であろうと、これらの始動口には遊技球は入球可能である。ただし、時短中においては、第1始動口に遊技球が入球しやすくなる。
6.第1特別図柄と第2特別図柄は同時並行的に変動表示可能である。
以上の仕様をもとに、第2実施例におけるぱちんこ遊技機10について説明する。以下、第1実施例との相違点を中心に説明し、共通点の説明は省略する。図1、図2で説明した盤面構成、図3で説明した機能ブロック図、図4〜図8に関連して説明した処理過程の多くは第1実施例と第2実施例で共通する。
第2実施例においては、S36において、第2始動口63に遊技球が落入したとき、特定遊技中であれば(S89のY)、特定遊技実行手段122は、合計上限回数を半減させる(S88)。特定遊技中でなければ(S89のN)、S88はスキップされる。このため、時短中において、遊技球が第2始動口63に落入すると、時短の継続期間が短くなってしまう。遊技者は、時短中においては、第2始動口63ではなく第1始動口62にだけ遊技球が入球するように、慎重に打球しなければならない。第2始動口63の上部には、第1実施例と同じく、第2始動口63を覆うように振分機構93が設けられており、慎重に第1始動口62を狙ったとしても、一部の遊技球は振分機構93内に落入する可能性がある。しかし、振分機構93に遊技球が落入したとしても、実際に、第2始動口63に落入するかは不確定となる。このため、時短中に第1始動口62を狙って打球する技量を持つ遊技者の受益機会を拡大しつつも、運による不確定的要素を加味した遊技性を実現できる。
第1実施例との違いは、図7のS60の処理、すなわち、単独上限回数への到達可否を判定するための処理が削除されていることだけである。第2実施例によれば、単独上限回数に関する判定をしなくても、第1実施例と同様に、「第1始動口62を狙う技量を有する遊技者の受益機会をそうでない遊技者の受益機会よりも拡大する」という技術介入性を高めることができる。
あるいは、第1特別図柄と第2特別図柄のうち、一方を優先図柄、他方を非優先図柄として設定してもよい。この場合、優先図柄が変動可能な状況でないときに限り、非優先図柄は変動可能となる。
第1特別図柄192の変動表示タイミングである場合(S20のY)、第1特別図柄192および第1装飾図柄190の変動表示を処理し(S22)、第1特別図柄192の変動表示タイミングでない場合(S20のN)、第2特別図柄193および第2装飾図柄191の変動表示を処理する(S24)。第1特別図柄192の変動表示タイミングであるか、第2特別図柄193の変動表示タイミングであるかは、特図調整手段152により記録された第1始動口62への入賞と第2始動口63への入賞の順序に応じて決定される。次に、普通図柄の変動表示を処理する(S26)。このように第1特別図柄192および第2特別図柄193のうち一方のみが選択的に変動表示されるとともに、第1装飾図柄190および第2装飾図柄191のうち一方のみが選択的に変動表示される。
第1実施例に示したぱちんこ遊技機10によれば、基本終了条件により時短の終期を設定しつつも、時短中に第2始動口63に入球してしまうと、時短が直ちに終了してしまうという遊技性を実現できる。このため、時短時における遊技者の緊張感・没入感をいっそう喚起できる。また、時短中に第1始動口62だけに入球させる技量を有する遊技者はそうでない遊技者に比べて受益機会が拡大されることになる。また、遊技球の動きによって時短終了のタイミングが影響されるという遊技性を明確に表現できるため、遊技者から見ても時短の終了タイミングを理解しやすいという効果がある。
Claims (1)
- 遊技領域が形成された遊技盤と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な第1始動入賞口と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な第2始動入賞口と、
前記第1始動入賞口への遊技球の入球を契機として当否を決定するための第1当否抽選を実行する第1抽選手段と、
前記第2始動入賞口への遊技球の入球を契機として当否を決定するための第2当否抽選を実行する第2抽選手段と、
前記第1当否抽選の結果を示す第1図柄を変動表示させる第1表示制御手段と、
前記第2当否抽選の結果を示す第2図柄を変動表示させる第2表示制御手段と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、前記第1当否抽選および前記第2当否抽選のうちいずれかが当たりを示す結果に該当したときに開放される大入賞口と、
前記大入賞口を開放させて通常遊技よりも遊技者に有利となる特別遊技へ移行するための条件として特別遊技作動条件を保持する特別遊技作動条件保持手段と、
第1当否抽選または第2当否抽選が当たりを示す結果となり、第1図柄または第2図柄が当たりを示す態様にて停止されたときに前記特別遊技作動条件が成立したと判定し、前記大入賞口を開放させて前記特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、
前記特別遊技の終了後、前記第1図柄の変動表示回数および前記第2図柄の変動表示回数の合計が所定の合計上限回数に達すること、または、新たな特別遊技が発生すること、のいずれかを満たすことを終了条件とする、通常よりも遊技者に有利な状態である特定遊技を実行する特定遊技実行手段と、を備え、
前記特定遊技実行手段は、前記第1始動入賞口および前記第2始動入賞口のうちいずれか所定の入賞口へ入球があったとき、前記合計上限回数を減少させることを特徴とする弾球遊技機。
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