JP2011152353A - 薬剤投与具 - Google Patents

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Abstract

【課題】混合操作が容易であり、また溶解液単独での誤投与を防止することのできる薬剤投与具を提供する。
【解決手段】薬剤投与具は、プランジャ未装着の医療用液体収納済外筒3と、薬剤容器4と、薬剤容器4の開口部に接続可能なアダプタ2と、アダプタに装着されたプランジャ5とを有する。アダプタは、薬剤容器接続部26を有するアダプタ本体21と、アダプタ本体内を移動可能であり、外筒のノズル装着部63と、薬剤容器のシール部を刺通可能な穿刺部61aを有する中空針状部61とを備える外筒接続部材6とを備える。アダプタ本体とプランジャは、アダプタ本体からプランジャの離脱を阻止する係合機構を備え、係合機構は、アダプタ本体内に突出し、外筒接続部材が当接可能かつ外筒接続部材による押圧により係合が解除されるものとなっている。
【選択図】図16

Description

本発明は、プレフィルドシリンジを利用した薬剤投与具に関する。
従来から、血液凝固因子製剤、ホルモン製剤、インターフェロン製剤等の、化学的に不安定で、溶液の状態にしておくと、急激にその効力を失う薬剤は、穿刺可能なゴム栓等の栓体を備えたバイアル等の容器に粉末、顆粒、凍結乾燥製剤として収納した形で与えられ、使用時に、注射用水、生理食塩液、ブドウ糖注射液等の溶解液と混合して溶解し、液状薬剤を調製することが行われている。
このような用時溶解を行うために、従来、針付きの注射器や両頭針という両端に中空の穿刺針を有する器具等が使用されている。すなわち、針付き注射器を使用する場合には、先ず、一定量の溶解液を注射器に採取し、その針をバイアルの口部ゴム栓に刺入してバイアル内に溶解液を注入する。そして、バイアルを震盪して薬剤を溶解し、再び針をゴム栓に刺入して薬液の一定量を注射器に採取して直接投与し、あるいはこれをブドウ糖注射液や生食などの入った輸液バッグに移して、輸液セットなどを用いて間接投与している。また、両頭針を使用する場合には、両頭針の両端の穿刺針をそれぞれ薬剤の入ったバイアルのゴム栓および溶解液容器又は注射器のゴム栓に刺入して両者を連通させ、溶解液をバイアル内に移送して薬剤を溶解し、バイアルから溶解液容器および両頭針を取り外した後に、前記と同様に針付き注射器を使用して、又は両頭針を通じてバイアルから注射器に一定量の薬液を採取し、直接投与し、あるいは採取した薬液をブドウ糖注射液や生食などの入った輸液バッグに移して、輸液セットなどを用いて間接投与している。しかしながら、このような注射器などを用いた混合操作(投与準備作業)は、煩雑で手間がかかる。
また、投与準備作業は、医療従事者だけでなく自己注射を必要とする患者自身によって行われる場合がある。特に患者による投与準備は、汚染が危惧される環境、不安定な場所で行われる可能性が少なくない。また、粉末製剤の溶解作業を失念し、プレフィルドシリンジ内の溶解液のみの投与、液漏れや接続部の外れなどを引き起こすおそれがある。
特開2005−278924号公報(特許文献1)の混合用器具1は、特許文献1の図1ないし図8に示されているように、第1の容器100に着脱自在に設けられ両頭針23を有する第1の接続部材2と、第2の容器101に着脱自在に設けられ、第1の接続部材2と接続可能な第2の接続部材3とを有し、第1の接続部材2と第2の接続部材3とには、互いに選択的に嵌合可能な凹部31および凸部21で構成される誤接続防止手段が設けられている。そして、予め第2の接続部材3が取り付けられた第2の容器101に、誤って第1の接続部材2を接合しようとする場合、第1の接続部材2の凸部21が第2の接続部材3の凹部31に引っかかってそれ以上、挿入できなくするものである。
特許第3475414号公報(特許文献2)の混注用アダプター1は、特許文献2の図1に示されるように、円板状のハブ11の同軸上反対側にそれぞれ中空の穿刺針12と管状のチップ装着部13が設けられており、ハブ11の外縁にはそれぞれ、穿刺針12の先端を超えてこれと同心状に延びる筒状のバイアル装着部14と、チップ装着部13の先端を超えてこれと同心状に延びる筒状のシリンジ装着部15が設けられている。また、穿刺針12が、チップ装着部13と連通しかつ刃先121に開口する薬液通路122と、ハブ11に隣接してバイアル装着部14に設けられた除菌フィルター17付き通気口16に開口しかつ穿刺針12の刃先121に開口する気体通路123を有するものとされている。
そして、チップ装着部13に溶解液を充填したシリンジを取り付け、その穿刺針12をバイアルのゴム栓に刺通してシリンジとバイアルを連通させるだけで、シリンジ内の溶解液とバイアル内の粉末製剤とを容易に震盪混合することができる。
特許第3303289号公報(特許文献3)の2成分混合用溶解充填注射器は、特許文献3の図1、図3及び図7に示されるように、両頭針3とアダプタ2の間には連通順序制御手段が備えられており、連通順序制御手段は、ハブ33の周縁の軸方向に設けられた複数の可撓性係合枝34と、アダプタ2の内壁にバイアル装着部21に近接して設けられた、係合枝34をスライド可能に支持する複数の縦溝25と、縦溝25の所定位置に形成された係合解除部26からなり、注射器外筒1をバイアル装着部21方向に移動させた時に、両頭針3が注射器外筒1とともにアダプタ2の内壁を移動して、バイアルのゴム栓が上部穿刺針31によって刺通された後に初めて係合枝34が係合解除部26に到達して、アダプタ2の縦溝25と両頭針3の係合枝34の係合が解除されるように構成され、ゴム栓からの溶出が少なく、液漏れのおそれがないとするものである。
特開2007−260162号公報(特許文献4)のアダプタ部材1及び移注具キットKは、特許文献4の図1及び図2に示されるように、両頭針部材2を備えるアダプタ部材1を介して、薬剤が収納されたバイアル4と溶解液を収納した注射器3とを接続する際に、両頭針部材2を、バイアル4のシール部材6を刺通しない仮止め停止位置に装着し、キャップ部材5を装着した注射器3を押し込む操作に連動して、第二針部材22がキャップ部材5を刺通し、先ず注射器と両頭針部材とを接続し、その後で第一針部材21がシール部材6を刺通し、バイアル4と両頭針部材2とを接続し、アダプタ部材1内に両頭針部材2を固着して注射器3とバイアル4とを連結するものとなっている。そして、両頭針部材2を最後まで押し込むと、正しい刺通順序で注射器3とバイアル4とを刺通して接続し、連通状態となる。また、アダプタ部材1に両頭針部材2とキャップ部材5が共に固着された構成となり、この状態から注射器3を引き抜いても、注射器3のみが引き抜かれる。
特開2005−278924号公報 特許第3475414号公報 特許第3303289号公報 特開2007−260162号公報
特許文献1に記載されている混合用器具では、混合操作後に混合済み薬液を吸引するために、別途用意した針付き注射器等を用いる必要がある。よって混合用器具以外に用意すべき器具が増えるため、用時溶解の手続きが煩雑となりがちである。また、混合操作時において針付き注射器を用いる必要があるため、投与時以降だけではなく混合操作時においても誤刺の恐れがあった。
また、特許文献2に記載されている混注用アダプタでは、特許文献1のような問題は無いものの、薬剤の混合操作の前後において、混注用アダプタの外観上の差異がないため、注射器に収納されている溶解液を薬剤と混合する前に誤投与してしまう恐れがあった。同様に、特許文献3に記載されている2成分混合用溶解液充填注射器でも、あらかじめ注射器内に充填された溶解液を薬剤と混合する前にアダプタ部材を外してしまうと、溶解液を薬剤と混合する前に誤投与してしまう恐れがあった
また、特許文献4に記載されているようなアダプタ部材においても、注射器3に装着されるプランジャは準備されており、注射器にプランジャを装着することにより、注射器3内の溶解液のみの投与が可能である。
本発明の目的は、上記した従来技術の問題点を解決しようとするものであり、混合操作が容易であり、また溶解液単独での誤投与を防止することのできる薬剤投与具を提供することにある。
上記目的を達成するものは、以下のものである。
(1) 先端部に設けられたノズル部を有する外筒と、前記ノズル部を封止し、かつ離脱可能もしくは穿刺可能な封止部材と、前記外筒内に摺動可能に収納され、かつ、プランジャ装着部を有するガスケットと、前記外筒内に充填された医療用液体とからならなり、かつプランジャが装着されていない医療用液体収納済外筒と、開口部を有する容器本体と、前記開口部を封止するシール部と、前記容器本体内に収納された薬剤とからなる薬剤容器と、該薬剤容器の前記開口部に接続可能なアダプタとからなる薬剤投与具であって、
前記アダプタは、基端部に薬剤容器接続部を有する筒状アダプタ本体と、該アダプタ本体内を先端側より基端方向に移動可能であり、かつ前記外筒の前記ノズル部を該ノズル部内と連通する状態にて装着可能なノズル装着部もしくは前記外筒の前記封止部材を刺通可能な外筒側穿刺部と、前記薬剤容器の前記シール部を刺通可能な薬剤容器側穿刺部とを有する中空針状部とを備えた外筒接続部材と、該アダプタに装着され、かつ、離脱後に前記ガスケットの前記プランジャ装着部に装着可能なプランジャとを有し、
前記アダプタ本体と前記プランジャは、前記アダプタ本体から前記プランジャの離脱を阻止する係合機構を備え、該係合機構は、前記アダプタ本体内に突出し、かつ、前記外筒接続部材が当接可能かつ該外筒接続部材による押圧により係合が解除され、前記プランジャの前記アダプタからの離脱を可能とする係合解除用突出部を備え、
前記係合解除用突出部は、前記中空針状部が前記薬剤容器の前記シール部を刺通し、前記外筒内と前記薬剤容器内とが連通状態となった時もしくはその後に、前記外筒接続部材と当接する位置に配置されている薬剤投与具。
また、上記目的を達成するものは、以下のものである。
(2) 先端部に設けられたノズル部を有する外筒と、前記ノズル部を封止し、かつ離脱可能もしくは穿刺可能な封止部材と、前記外筒内に摺動可能に収納され、かつ、プランジャ装着部を有するガスケットと、前記外筒内に充填された医療用液体とからならなり、かつプランジャが装着されていない医療用液体収納済外筒と、開口部を有する容器本体と、前記開口部を封止するシール部と、前記容器本体内に収納された薬剤とからなる薬剤容器と、該薬剤容器の前記開口部に接続可能なアダプタとからなる薬剤投与具であって、
前記アダプタは、基端部に薬剤容器接続部を有する筒状アダプタ本体と、該アダプタ本体内を先端側より基端方向に移動可能であり、かつ前記外筒の前記ノズル部を該ノズル部内と連通する状態にて装着可能なノズル装着部もしくは前記外筒の前記封止部材を刺通可能な外筒側穿刺部と、前記薬剤容器の前記シール部を刺通可能な薬剤容器側穿刺部とを有する中空針状部とを備えた外筒接続部材と、該アダプタに装着され、かつ、離脱後に前記ガスケットの前記プランジャ装着部に装着可能なプランジャとを有し、
さらに、前記アダプタは、前記プランジャに設けられた係合部と係合可能な被係合部を有し、前記プランジャの係合部と前記アダプタの被係合部とは、前記外筒接続部材の薬剤容器側穿刺部の前記薬剤容器のシール部への未刺通位置において係合状態を維持し、前記外筒接続部材の薬剤容器側穿刺部が前記薬剤容器のシール部への刺通完了位置に移動することにより係合状態が解除される係合機構を備える薬剤投与具。
(3) 前記アダプタ本体は、前記外筒接続部材の前記中空針状部が前記薬剤容器の前記シール部を刺通し、前記外筒内と前記薬剤容器内とが連通状態となった前記外筒接続部材の前記アダプタ本体の先端側への移動を抑制する係止部を備えている上記(1)または(2)に記載の薬剤投与具。
(4) 前記外筒接続部材は、係合解除部を備え、前記係合機構は、前記係合解除部が、前記プランジャに設けられた係合解除補助部に当接することにより係合が解除されるものである上記(2)または(3)に記載の薬剤投与具。
(5) 前記アダプタは、前記外筒接続部材を前記薬剤容器のシール部への未刺通位置より刺通完了位置に案内するためのガイド部を有している上記(2)ないし(4)のいずれかに記載の薬剤投与具。
(6) 前記アダプタ本体は、該アダプタ本体の内面に設けられた中心軸に平行に所定長延びるガイド用リブもしくはガイド用溝部を備え、前記外筒接続部材の外側面には、前記アダプタ本体の前記ガイド用リブもしくは前記ガイド用溝部に対応したガイド用溝部もしくはガイド用リブが設けられている上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の薬剤投与具。
(7) 前記外筒接続部材は、前記中空針状部に設けられ、かつ、前記外筒接続部材に接続される前記外筒の内部と連通不能かつ前記中空針状部の前記薬剤容器の前記シール部の刺通により、前記薬剤容器内部と外気との連通を可能とするための空気流通用通路を持ち、該空気流通路には、菌不透過性通気性フィルタが設けられている上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の薬剤投与具。
(8) 前記アダプタは、前記薬剤容器に装着された状態となっている上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の薬剤投与具。
本発明の薬剤投与具は、外筒と外筒のノズル部を封止する封止部材と外筒内に摺動可能に収納され、かつ、プランジャ装着部を有するガスケットと、外筒内に充填された医療用液体とからなる医療用液体収納済外筒と、薬剤容器と、薬剤容器の開口部に接続可能なアダプタとを有する薬剤投与具である。アダプタは、薬剤容器接続部を有する筒状アダプタ本体と、アダプタ本体内を移動可能であり、かつ外筒のノズル部の装着が可能なノズル装着部もしくは封止部を刺通可能な外筒側穿刺部と、薬剤容器のシール部を刺通可能な薬剤容器側穿刺部を有する中空針状部とを有する外筒接続部材と、アダプタに装着され、かつ、離脱後にガスケットのプランジャ装着部に装着可能なプランジャとを備える。
そして、アダプタ本体とプランジャは、アダプタ本体からプランジャの離脱を阻止する係合機構を備え、係合機構は、アダプタ本体内に突出し、かつ、外筒接続部材が当接可能かつ外筒接続部材による押圧により係合が解除され、プランジャのアダプタからの離脱を可能とする係合解除用突出部を備える。さらに、係合解除用突出部は、中空針状部が薬剤容器のシール部を刺通し、外筒内と薬剤容器内とが連通状態となった時もしくはその後に、外筒接続部材と当接する位置に配置されている。
本発明の薬剤投与具では、医療用液体収納済外筒には、プランジャが装着されておらず、また、装着可能なプランジャもないため、外筒に充填されている医療用液体の投与が行われることを防止する。また、本発明の薬剤投与具では、投与対象薬剤を収納した薬剤容器がアダプタに装着されていない場合には、アダプタに薬剤容器を装着した後、アダプタの外筒接続部材に医療用液体収納済外筒を接続し、外筒(外筒が接続された外筒接続部材)を薬剤容器方向に移動させる(押し込む)ことにより、外筒接続部材の薬剤容器側針状部が薬剤容器のシール部を刺通し、外筒内と薬剤容器内とが連通状態となる。このため、外筒と薬剤容器との接続作業を容易に行うことができる。また、外筒接続部材は、係合解除用突出部に当接し、さらに押圧されることにより、プランジャは、アダプタ本体から離脱可能となる。そして、プランジャをアダプタより離脱させ、外筒のガスケットに装着することにより、外筒内のガスケットの操作が可能となる。外筒内の医療用液体は、プランジャの押圧もしくは薬剤容器の減圧による吸引により、薬剤容器内に注入することができる。そして、外筒に装着されたプランジャを引くことにより、シリンジ内に薬剤が溶解した医療用液体(薬液)を回収することができる。
また、本発明の薬剤投与具では、外筒と外筒のノズル部を封止する封止部材と外筒内に摺動可能に収納され、かつ、プランジャ装着部を有するガスケットと、外筒内に充填された医療用液体とからなる医療用液体収納済外筒と、薬剤容器と、薬剤容器の開口部に接続可能なアダプタとを有する薬剤投与具である。アダプタは、薬剤容器接続部を有する筒状アダプタ本体と、アダプタ本体内を移動可能であり、かつ外筒のノズル部の装着が可能なノズル装着部もしくは封止部を刺通可能な外筒側穿刺部と、薬剤容器のシール部を刺通可能な薬剤容器側穿刺部を有する中空針状部とを有する外筒接続部材と、アダプタに装着され、かつ、離脱後にガスケットのプランジャ装着部に装着可能なプランジャとを備える。
そして、アダプタは、プランジャに設けられた係合部と係合可能な被係合部を有し、プランジャの係合部とアダプタの被係合部とは、外筒接続部材の薬剤容器側穿刺部の薬剤容器のシール部への未刺通位置において係合状態を維持し、外筒接続部材の薬剤容器側穿刺部が薬剤容器のシール部への刺通完了位置に移動することにより係合状態が解除される係合機構を備えている。
この発明の薬剤投与具においても、医療用液体収納済外筒には、プランジャが装着されておらず、また、装着可能なプランジャもないため、外筒に充填されている医療用液体の投与が行われることを防止する。また、本発明の薬剤投与具では、投与対象薬剤を収納した薬剤容器が装着されていない場合には、アダプタに薬剤容器を装着した後、アダプタに医療用液体収納済外筒を接続し、外筒(外筒が接続された外筒接続部材)を薬剤容器方向に移動させる(押し込む)ことにより、外筒接続部材の中空針状部の薬剤容器側穿刺部が薬剤容器のシール部を刺通し、外筒内と薬剤容器内とが連通状態となる。このため、外筒と薬剤容器との接続作業を容易に行うことができる。また、この状態となることにより、プランジャのアダプタとの係合が解除され離脱可能となる。そして、アダプタを外筒のガスケットに装着することにより、外筒内のガスケットの操作が可能となる。
図1は、本発明の薬剤投与具の一実施例の外観図である。 図2は、図1に示した薬剤投与具のアダプタを装着した状態の薬剤容器の拡大部分断面図である。 図3は、図1に示した薬剤投与具のアダプタを装着した状態の薬剤容器の拡大平面図である。 図4は、図1に示した薬剤投与具に用いられているアダプタの正面図である。 図5は、図4に示したアダプタの断面図である。 図6は、本発明の薬剤投与具のアダプタ本体とプランジャとの係合機構の一例を説明するための説明図である。 図7は、図6に示したアダプタ本体とプランジャとの係合機構の作用を説明するための説明図である。 図8は、図1に示した薬剤投与具の医療用液体収納済外筒の断面図である。 図9は、本発明の薬剤投与具のアダプタ本体とプランジャとの係合機構の他の例を説明するための説明図である。 図10は、本発明の薬剤投与具のアダプタ本体とプランジャとの係合機構の他の例を説明するための説明図である。 図11は、本発明の薬剤投与具に使用されるアダプタの他の例の断面図である。 図12は、本発明の薬剤投与具に使用されるアダプタの他の例の断面図である。 図13は、本発明の薬剤投与具の他の実施例を説明するための説明図である。 図14は、図13に示した薬剤投与具の作用を説明するための説明図である。 図15は、本発明の薬剤投与具の作用を説明するための説明図である。 図16は、本発明の薬剤投与具の作用を説明するための説明図である。 図17は、本発明の薬剤投与具の作用を説明するための説明図である。 図18は、本発明の薬剤投与具の作用を説明するための説明図である。 図19は、本発明の薬剤投与具の作用を説明するための説明図である。
本発明の薬剤投与具を図面に示す実施例を用いて説明する。
本発明の薬剤投与具は、先端部に設けられたノズル部32を有する外筒30とノズル部32を封止し、離脱可能もしくは穿刺可能な封止部材7(7a)と外筒30内に摺動可能に収納され、かつ、プランジャ装着部81を有するガスケット8と外筒30内に充填された医療用液体38とからならなり、プランジャが装着されていない医療用液体収納済外筒3と、開口部を有する容器本体41と開口部を封止するシール部42と容器本体41内に収納された薬剤43とからなる薬剤容器4と、薬剤容器4の開口部に接続可能なアダプタ2とを備える。そして、アダプタには、離脱可能にプランジャ5が装着されており、離脱後のプランジャ5は、ガスケット8のプランジャ装着部81に装着可能となっている。
アダプタ2は、基端部に薬剤容器接続部26を有する筒状アダプタ本体21と、アダプタ本体21内を先端側より基端方向に移動可能であり、かつ医療用液体収納済外筒3のノズル部32をノズル部内と連通する状態にて装着が可能なノズル装着部63もしくは外筒30の封止部材7aを刺通可能な外筒側穿刺部102bと、ノズル装着部63に装着された外筒30内と先端側にて連通し、かつ基端側に薬剤容器4のシール部42を刺通可能な薬剤容器側穿刺部61aを有する中空針状部61とを有する外筒接続部材6と、装着されたプランジャ5を備える。
そして、アダプタ2は、プランジャ5に設けられた係合部と係合可能な被係合部を有し、プランジャ5の係合部とアダプタ2の被係合部とは、外筒接続部材6の薬剤容器側穿刺部61aの薬剤容器4のシール部42への未刺通位置において係合状態を維持し、外筒接続部材6の薬剤容器側穿刺部61aが薬剤容器4のシール部42への刺通完了位置に移動することにより係合状態が解除される係合機構を備えている。
特に、この実施例の薬剤投与具では、外筒接続部材6は、係合解除部を備え、係合機構は、係合解除部が、プランジャに設けられた係合解除補助部に当接することにより係合が解除されるものとなっている。
具体的には、アダプタ本体21とプランジャ5は、アダプタ本体21からプランジャ5の離脱を阻止する係合機構を備える。係合機構は、アダプタ本体21内に突出し、かつ、外筒接続部材6が当接可能かつ外筒接続部材6による押圧により係合が解除され、プランジャ5のアダプタ2からの離脱を可能とする係合解除用突出部54を備える。係合解除用突出部54は、中空針状部61が薬剤容器4のシール部42を刺通し、外筒30内と薬剤容器4内とが連通状態となった時もしくはその後に、外筒接続部材6と当接する位置に配置されている。
また、本発明の薬剤投与具1は、図1に示すように、上述した薬剤容器を備えない薬剤投与用具と、開口部を有する容器本体41と容器本体41の開口部を封止するシール部42と容器本体41内に収納された薬剤43を有する薬剤容器4とからなり、かつ、薬剤投与用具が、薬剤容器装着部26にて薬剤容器4に装着された状態となっているものである。
本発明の薬剤投与具1は、図1および図2に示すように、薬剤投与用具と、薬剤投与具が接続された薬剤容器4とからなる。また、本発明の薬剤投与用具は、医療用液体収納済外筒3と、薬剤容器4への装着部を有するアダプタ2とからなる。そして、アダプタ2は、図1ないし図7に示すように、筒状アダプタ本体21と、アダプタ本体21内を移動可能な外筒接続部材6と、アダプタ2に離脱可能に装着されたプランジャ5とを有する。
図1は、本発明の薬剤投与具の提供される状態の外観図である。
最初に、医療用液体収納済外筒3について、図1および図8を用いて説明する。
医療用液体収納済外筒3は、外筒30と、外筒30のノズル部32(先端部)を封止する封止部材7(具体的には、取り外し可能なキャップ)と外筒30内に収納されたガスケット8と、封止部材7とガスケット8により密封された外筒30内に収納(充填)された医療用液体38とからなる。
外筒30は、図8および図19に示すように、本体部と、ノズル部32と、カラー33とを備える。
ノズル部32は、外筒30の本体部の先端に設けられており、外筒内の薬液等を排出するための先端開口部を備えるとともに先端に向かってテーパー状に縮径するように形成されている。カラー33は、ノズル部32を取り囲むようにノズル部32と同心的に円筒状に形成されている。また、カラー33は、先端が開口しており、カラー33の内径および外径は基端から先端までほぼ同一径となっている。また、カラー33の先端開口からはノズル部32の先端部が突出しており、ノズル部32およびカラー33の先端部は、ノズル部32およびカラー33を封止部材(シールキャップ)7内に収納しやすくするため面取り加工されている。
カラー内周面には、後述するシールキャップ7のノズル収納部に形成されたネジ山(キャップ側螺合部)と螺合するためのネジ溝(外筒側螺合部)が形成されている。これにより、外筒30とシールキャップ7はカラー内周面とノズル収納部外周面との間で螺合する。また、ノズル部32は、注射針(注射針のハブ)が取り付け可能である。
外筒30は、図1、図8、図19に示すように、フランジ34を有する。フランジ34は、外筒30の後端全周より垂直方向に突出するように形成された楕円ドーナツ状の円盤部である。フランジ34は、図1、図8に示すように向かい合う幅広となった2つの把持部を備え、さらに、把持部の先端面側には、複数のリブが形成されている。
外筒30は、透明もしくは半透明材料により、必要に応じて、酸素透過性、水蒸気透過性の少ない材料により形成された筒状体である。
外筒30の形成材料としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、アクリル樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、環状ポリオレフィンのような各種樹脂が挙げられるが、その中でも成形が容易で耐熱性があることから、ポリプロピレン、環状ポリオレフィンのような樹脂が好ましい。
また、外筒30のノズル部32は、封止部材7によりシールされている。この実施例では、封止部材として、取り外し可能なキャップが用いられている。なお、封止部材としては、ノズル部32の先端面を封止する剥離可能なフィルム状のものであってもよい。
ガスケット8は、図8に示すようにほぼ同一外径にて延びる本体部と、この本体部に設けられた複数の環状リブ(この実施例では2つ、2つ以上であれば、液密性と摺動性を満足できれば適宜数としてもよい)を備え、これらリブが、外筒30の内面に液密に接触する。また、ガスケット8の先端面は、外筒30の先端内面に当接した時に、両者間に極力隙間を形成しないように、外筒30の先端内面形状に対応した形状となっている。
ガスケット8の形成材料としては、弾性を有するゴム(例えば、ブチルゴム、ラテックスゴム、シリコーンゴム、スチレン−ブタジエンゴムなど)、合成樹脂(例えば、SBSエラストマー、SEBSエラストマー、SEPSエラストマー等のスチレン系エラストマー、エチレン−αオレフィン共重合体エラストマー等のオレフィン系エラストマーなど)等を使用することが好ましい。
そして、ガスケット8には、その後端部より内部に延びる凹部が設けられ、この凹部が、プランジャ装着部81となっている。具体的には、プランジャ装着部81は、雌ねじ状となっており、プランジャ5の先端部に形成された突出部52の外面に形成された雄ねじ部と螺合可能となっている。両者が螺合することにより、プランジャ5は、ガスケット8に装着される。
医療用液体収納済外筒3内に充填される医療用液体38としては、注射用蒸留水、生理食塩水などの薬剤溶解液、さらには、薬剤(例えば、ビタミン剤、ミネラル類)を含有するとともに、薬剤容器内の粉末製剤の溶解が可能な薬液でもあってもよい。
封止部材であるシールキャップ7は、図8に示すように、閉塞端を有する本体部71と、ノズル収納部72とカラー収納部73を備えている。
ノズル収納部72は、シールキャップ7の中央部に設けられ、先端が閉塞した円筒状である。ノズル収納部72の内径は、ノズル部32より若干大きく作製され、先端から基端まで基端に向かって若干テーパー状に拡径しており、基端開口からノズル部全体を収納するものとなっている。
ノズル収納部72の内側閉塞面には、外筒30のノズル部32の先端開口部を液密に密封するためのシール部材74が収納されている。シール部材74としては、外筒30のノズル部32の先端開口部を液密に密封可能なように弾性部材であることが好ましい。シール部材の形成材料としては、例えば、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム等の合成ゴム、オレフィン系エラストマーやスチレン系エラストマー等の熱可塑性エラストマー等を使用することが好ましい。
また、ノズル収納部72の外面には、外筒30のカラー33の内面に形成されたネジ溝(外筒側螺合部)と螺合するためのネジ山(キャップ側螺合部)が形成されている。これにより、外筒30とシールキャップ7は、ノズル収納部の外面とカラーの内面との間で螺合する。
カラー収納部73は、ノズル収納部72を取り囲むように形成され先端が閉塞した円筒状体であり、カラー収納部の内面とノズル収納部の外面との間にカラー33を収納する。また、円筒状に形成されたカラー収納部73は、ノズル収納部72と同心状となっており、カラー収納部73の内径は、先端から基端までほぼ同一径となっている。
また、図1に示すようにシールキャップ7の外側面(カラー収納部73の外周面)には、シールキャップを回転させる時指等が滑らないようにするために縦方向に刻み加工が施されている。
シールキャップの形成材料としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、アクリル樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、環状ポリオレフィンのような各種樹脂が挙げられるが、その中でも成形が容易で耐熱性があることから、ポリプロピレン、環状ポリオレフィンのような樹脂が好ましい。
次に、アダプタ2について、図1ないし図6を参照して説明する。
アダプタ2は、筒状アダプタ本体21と、アダプタ本体21内に移動可能(具体的には、摺動可能)に収納された外筒接続部材6と、着脱可能に装着されたプランジャ5とを備える。
筒状アダプタ本体21は、先端部および基端部が開口した筒状体であり、全体がほぼ同一内径を有するものとなっている。また、筒状アダプタ本体21の基端部には、薬剤容器装着部26が形成されている。また、筒状アダプタ本体21の基端29は、テーパー状に拡径しており、薬剤容器4の先端部(シール部付近)の挿入を容易にしている。
薬剤容器装着部26は、シール部42にてシールされた薬剤容器の開口部を含む先端側部分を収納する。また、アダプタ本体21の拡径する基端部を除く内径は、薬剤容器4の本体部の外径より小さいものとなっており、薬剤容器4の本体部の侵入を阻害するものとなっている。このため、薬剤容器4は、本体部が当接するまで、アダプタ本体21に進入可能であり、それ以上の進入不能となっている。また、アダプタ本体21は、薬剤容器装着部26に装着された薬剤容器の離脱を抑制するための係合部を備えている。具体的には、アダプタ本体21の薬剤容器装着部26の内面には、内方に突出し、薬剤容器の開口部の下部(薬剤容器の首部の下部)と係合する爪部28を備えており、この爪部28により係合部が構成されている。そして、この実施例では、薬剤容器装着部26に易変形性を付与するためのスリット27が設けられている。この実施例では、スリット27は、アダプタ本体の基端より、爪部28を越えて、先端側に延びるものとなっている。そして、この実施例では、爪部28は、向かい合うように設けられており、スリット27は、向かい合うように2組設けられている。具体的には、スリット27は、図4および図5に示すように4本設けられている。
また、アダプタ本体21は、図4および図5に示すように、側壁に設けられた開口部25を備えている。そして、この開口部25は、後述するアダプタ本体21とプランジャ5との係合機構におけるアダプタ本体側係合部を形成する。この実施例では、開口部25は、小開口であり、かつ、開口面形状が略矩形状のものとなっている。そして、この開口部25は、アダプタ本体21の先端および基端より離間し、中央側となる位置に設けられている。なお、この実施例では、開口部25は、中央部より若干基端側となる位置に設けられている。
外筒接続部材6は、アダプタ本体21内に収納され、アダプタ本体内を先端側より基端方向に移動可能(摺動可能)な部材である。外筒接続部材6は、円盤状の本体部60を備え、本体部60の先端側には、医療用液体収納済外筒3のノズル部32の装着が可能なノズル装着部63を備え、本体部60の基端側には、中空針状部61を有する。そして、ノズル装着部63には、外筒30のノズル部32を液密状態に接続するためにシール部材64が設けられている。そして、シール部材64としては、弾性材料にて形成されたリング状薄板部材が用いられている。シール部材の形成材料としては、シールキャップにおいて説明したシール部材74の形成材料が好適に使用できる。
そして、この実施例では、ノズル装着部63は、上述した外筒30の先端部の形態に対応するものとなっている。具体的には、ノズル装着部63は、筒状部であり、ノズル部32より若干大きく作製され、先端から基端まで基端に向かって若干テーパー状に縮径しており、ノズル部全体を収納するものとなっている。また、ノズル装着部63の外面には、外筒30のカラー33の内面に形成されたネジ溝(外筒側螺合部)と螺合するためのネジ山(ノズル装着部側螺合部)が形成されている。これにより、外筒30とノズル装着部63は、ノズル装着部63の外面と外筒30のカラー33の内面との間で螺合する。また、この実施例では、外筒接続部材6は、外筒30のカラー33を収納するカラー収納部62を備えている。カラー収納部62は、ノズル装着部63を取り囲むように形成され基端が閉塞した円筒状部であり、カラー収納部63の内面とノズル収納部62の外面との間にカラー33を収納する。また、円筒状に形成されたカラー収納部63は、ノズル装着部62と同心状となっており、カラー収納部63の内径は、先端から基端までほぼ同一径となっている。
中空針状部61は、先端(一端)が、外筒接続部材6の本体部60に固定されており、他端に薬剤容器4のシール部42を刺通可能な穿刺部(薬剤容器側穿刺部、薬剤容器穿刺部)61aを有し、所定長基端方向にかつアダプタ本体21の中心軸にほぼ平行に延びるものとなっている。そして、中空針状部6の内部は、外筒接続部材6のノズル装着部63内と連通している。このため、外筒接続部材6のノズル装着部63に装着された外筒30は、中空針状部61の内部と液密に連通する。
また、外筒接続部材6は、アダプタ本体21に装着される薬剤容器4に、中空針状部61の穿刺部61aが接触しない位置に、配置されている。具体的には、図2に示すように、外筒接続部材6の中空針状部61の穿刺部61aが、装着される薬剤容器4のシール部42より所定長離間するように、アダプタ2内に収納されている。
そして、この実施例では、アダプタ2は、外筒接続部材6を薬剤容器4のシール部42への未刺通位置より刺通完了位置に案内するためのガイド部を有している。具体的には、アダプタ本体21は、図3に示すように、アダプタ本体21の内面に設けられ、アダプタ本体の中心軸に平行に所定長延びるガイド用リブ23を備えている。この実施例では、ガイド用リブは、複数(具体的には、2つ)設けられており、向かい合う位置に設けられている。そして、外筒接続部材6の外側面(具体的には、本体部60の側面)には、アダプタ本体21のガイド用リブ23を収納するガイド用溝部65が設けられている。これにより、アダプタ本体21内の外筒接続部材6の移動(摺動)は良好なものとなるとともに、アダプタ本体21内での外筒接続部材6の回転を防止し、ノズル装着部63への外筒30の装着を容易なものとする。なお、ガイド用リブとガイド用溝部を設ける対象は、上記と逆であってもよく、外筒接続部材にガイド用リブを設け、アダプタ本体にガイド用リブを収納するガイド用溝部を設けてもよい。
また、図2及び図3に示すように、アダプタ本体21は、外筒接続部材6の抜け止め用リブ24を備えている。抜け止め用リブ24は、アダプタ本体21の先端開口より所定長基端側となる位置に設けられている。リブ24は、複数設けることが好ましい。そして、外筒接続部材6は、アダプタ本体21内に、抜け止め用リブ24より基端側となるように配置される。
そして、アダプタ本体21は、外筒接続部材6の中空針状部61(具体的には、穿刺部61a)が薬剤容器4のシール部42を刺通し、外筒30内と薬剤容器4内とが連通状態となった外筒接続部材6のアダプタ本体21の先端側への移動を抑制する係止部22を備えている。この実施例では、係止部22は、アダプタ本体21の上述した開口部25より所定長先端側となる内面に設けられたリブにより構成されている。リブ22は、複数設けられており、かつ、移動する外筒接続部材6が乗り越え可能かつ、乗り越えた後に係合可能なものとなっている。具体的には、リブ22は、アダプタ本体21の基端方向に向かって高くなる傾斜状リブとなっている。
そして、アダプタ2は、アダプタ2に離脱可能に装着され、かつ、ガスケット8のプランジャ装着部81に装着可能なプランジャ5とを有する。
さらに、本発明の薬剤投与具では、アダプタ本体21とプランジャ5は、アダプタ本体21からプランジャ5の離脱を阻止する係合機構を備える。係合機構は、アダプタ本体21内に突出し、かつ、外筒接続部材6が当接可能かつ外筒接続部材6による押圧により係合が解除され、プランジャ5のアダプタ2からの離脱を可能とする係合解除用突出部54を備える。
係合解除用突出部54は、中空針状部61が薬剤容器4のシール部42を刺通し、外筒30内と薬剤容器4内とが連通状態となった時もしくはその後に、外筒接続部材6と当接する位置に配置されている。特に、この実施例では、図16に示すように、中空針状部61が薬剤容器4のシール部42を刺通した後、さらに、押し込まれ、外筒接続部材6がアダプタ本体21の先端側への移動を抑制する係止部(リブ)22を乗り越えた後に、外筒接続部材6が係合解除用突出部54と当接するように配置されている。
アダプタ2に離脱可能に装着されているプランジャ5は、図2に示すように、先端部に、ガスケット8のプランジャ装着部81に装着可能な装着部52を有する。装着部52は、プランジャ5の先端部に形成された筒状突出部と、その突出部の外面に形成され、ガスケット8のプランジャ装着部81に形成された雌ねじと螺合可能な雄ねじにより形成されている。また、プランジャ5は、断面十字状の軸方向に延びる本体部51と、後端部に設けられた押圧用の円盤部53と、本体部51の途中に設けられたリブと、アダプタ2への係合部とを備えている。
そして、この実施例では、図6に示すように、アダプタ本体21とプランジャ5との係合機構は、アダプタ本体21の側壁に設けられた開口部25と、プランジャ5に設けられた開口部25内に進入可能な係合部54とにより構成されている。
具体的には、プランジャ5は、押圧部53より側部方向に延びるアダプタ2への係合部54を備えており、係合部54の先端部は、アダプタ本体21の開口部25内に進入可能なものとなっている。係合部54は、プランジャ5に設けられたシャフト部55と、シャフト部55より分岐部59にて二つに分岐し、開口部25内に進入可能かつ、近接方向に湾曲可能(弾性変形可能)な2つの延出部56,58とを備え、一方の延出部56が、開口部25のアダプタ本体21の先端側内縁と係合するリブ57と、リブ57より先端側に位置し、外筒接続部材との当接部とを備え、係合解除用突出部を構成している。また、延出部56の先端部56aは、アダプタ本体21の基端方向に傾斜する傾斜部となっている。また、傾斜部とリブ57間は、平坦部となっている。また、延出部56は、薄肉状となっており、延出部58方向に弾性変形可能となっている。
そして、この実施例の薬剤投与具では、図7に示すように、アダプタ本体21内を基端方向に移動し、上述した係止部(リブ)22を乗り越えた外筒接続部材6が、係合解除用突出部を構成する延出部56に当接し、押圧することにより、延出部56は、延出部58方向に変形し、アダプタ本体2の開口部25とプランジャ5のリブ57との係合が解除される。これにより、プランジャ5は、矢印方向に引き抜くことにより、アダプタ2から離脱する。
また、アダプタ本体とプランジャとの係合機構は、図9に示すようなものであってもよい。この実施例では、アダプタ本体21とプランジャ5aとの係合機構は、アダプタ本体2の側壁に設けられた開口部25と、開口部25に装着された係合用部材76と、プランジャ5aに設けられた開口部25内に進入可能な延出部75とにより構成されている。
具体的には、係合用部材76は、アダプタ本体21の開口部25のアダプタ本体の基端側内面部への固定部80,81と、固定部81の外側端部付近より湾曲してアダプタ本体21内に所定長延び、かつ、固定部80方向に湾曲可能な係合解除用突出部78と、係合解除用突出部78に設けられた係合用リブ77とを備える。係合用突出部78は、弾性変形可能な湾曲部79により、係合用突出部78と固定部81とが連結したものとなっている。そして、係合用突出部78の上面にリブ77が形成されており、リブ77は、開口部25の外方に向かって下方に傾斜する傾斜リブとなっている。
また、プランジャ5aの延出部75には、係合解除用突出部78に設けられた係合用リブ77と係合する係合部75aを備えている。係合部75aは、係合用リブ77の形状に対応し、傾斜面を有するものとなっている。そして、プランジャ5aの延出部75は、係合用部材76の湾曲部79の復元力により、開口部25のアダプタ本体21の先端側内面部方向に付勢されている。そして、係合解除用突出部78の係合用リブ77とプランジャ5aの延出部75の係合部75aとの係合により、アダプタ本体21からプランジャ5aの離脱が阻止されている。なお、プランジャ5aの延出部75の係合部75aは、係合用リブ77の先端部を収納可能な傾斜内面を有する凹部となっている。
この実施例の薬剤投与具においても、アダプタ本体内を基端方向に移動し、上述した係止部(リブ)を乗り越えた外筒接続部材が、係合解除用突出部78に当接し、押圧することにより、係合解除用突出部78は、固定部80方向に変形し、係合解除用突出部78の係合用リブ77とプランジャ5aの延出部75の係合部75aとの係合が解除される。これにより、プランジャ5aを引き抜くことにより、アダプタ2から離脱する。
また、アダプタ本体とプランジャとの係合機構は、図10に示すようなものであってもよい。この実施例では、アダプタ本体21とプランジャ5bとの係合機構は、アダプタ本体21の側壁に設けられた開口部25と、開口部25に装着された係合用部材83と、プランジャ5bに設けられた開口部25内に進入可能な延出部84とにより構成されている。
係合用部材83は、開口部25のアダプタ本体21の基端側内面部に固定された第1部材87と、第1部材87と弾性部材89,90を介して設けられ、係合解除用突出部を構成する第2部材86と、第2部材86の上面に形成された係合用突起88とを備える。
プランジャ5bの延出部84には、第2部材86に設けられた係合用突起を収納する係合用突起収納部85を備える。プランジャ5bの延出部84は、係合用部材83により、開口部25のアダプタ本体の先端側内面部に付勢され、係合解除用突出部(第2部材)86の係合用突起88とプランジャ5bの延出部84の係合用突起収納部85との係合により、アダプタ本体21からプランジャ5bの離脱が阻止されている。
係合用部材83は、第1部材87および第2部材86は、平板状に形成されており、かつ、第1部材87の下面には、アダプタ本体21の開口部25への固定部91,92が設けられており、両者が離間する方向に付勢されているとともに、両者を連結している。係合解除用突出部(第2部材)86は、上面に突出する突起88を備える。また、プランジャ5bの延出部84は、第2部材86の突起88を収納する係合用突起収納部85を備え、収納部85は、貫通孔となっている。なお、係合用突起収納部85は、凹部であってもよい。
この実施例の薬剤投与具においても、アダプタ本体内を基端方向に移動し、上述した係止部(リブ)を乗り越えた外筒接続部材が、係合解除用突出部(第2部材)86に当接し、押圧することにより、係合解除用突出部(第2部材)86は、第1部材87方向に変形し、係合解除用突出部(第2部材)の係合用突起88とプランジャ5bの延出部84の収納部85との係合が解除される。これにより、プランジャ5bを引き抜くことにより、アダプタ2から離脱する。
本発明の薬剤投与具に用いられる薬剤容器4は、開口部を有する容器本体41と、容器本体41の開口部を封止するシール部42と、容器本体41内に収納された薬剤43と、シール部42を固定する固定部材45からなる。
容器本体41としては、開口部を有し、内部に薬剤43を収納可能なものであれば、どのようなものであってもよい。例えば、硬質もしくは半硬質合成樹脂製容器、ガラス容器などが使用される。また、薬剤容器は、内部が減圧されたものであることが好ましい。開口部をシールするシール部42としては、中空針状部61の穿刺部61aによる穿刺(刺通)が可能なものであればどのようなものでもよい。シール部42としては、例えば、弾性を有するゴム(例えば、ブチルゴム、ラテックスゴム、シリコーンゴム、スチレン−ブタジエンゴムなど)、合成樹脂(例えば、SBSエラストマー、SEBSエラストマー、SEPSエラストマー等のスチレン系エラストマー、エチレン−αオレフィン共重合体エラストマー等のオレフィン系エラストマーなど)等を使用することが好ましい。
薬剤としては、外筒30内に充填される医療用液体38(具体的には、溶解液)に溶解するものであれば、粉末状薬剤、凍結乾燥薬剤、固形状薬剤、液状薬剤などどのようなものであってもよい。薬剤としては、例えば、ビタミン剤(総合ビタミン剤)、各種アミノ酸、ヘパリンのような抗血栓剤、インシュリン、抗生物質、抗腫瘍剤、鎮痛剤、強心剤、静注麻酔剤、抗パーキンソン剤、潰瘍治療剤、副腎皮質ホルモン剤、不整脈用剤、ホルモン製剤、インターフェロン製剤、ヒト免疫グロブリン製剤、血液凝固因子製剤、ワクチン製剤などのタンパク製剤等が挙げられる。
また、本発明の薬剤投与具としては、図13に示すような、薬剤投与具10のようなものであってもよい。上述した薬剤投与具との相違は、薬剤収納済外筒3aが、ノズル部32を封止し、かつ穿刺可能部74aを有する封止部材7aを備える点と、外筒接続部材6aが、そのような封止部材7aを装着可能な封止部材装着部101を備え、中空針状部102が、封止部材装着部101に装着された封止部材7aを刺通可能な外筒側穿刺部102bを有する点のみであり、その他については、上述した実施例と同じであり、上述した説明を参照するものとする。
図13に示す実施例の薬剤投与具は、先端部に設けられたノズル部32を有する外筒30と、ノズル部32を封止し、かつ穿刺可能部74aを有する封止部材7aと、外筒30内に摺動可能に収納され、かつ、プランジャ装着部81を有するガスケット8と、外筒30内に充填された医療用液体38とからなり、プランジャが装着されていない医療用液体収納済外筒3aと、開口部を有する容器本体41と、開口部を封止するシール部42と、容器本体41内に収納された薬剤43とからなる薬剤容器4と、薬剤容器4の開口部に接続可能なアダプタ2aと、アダプタ2aに離脱可能に装着され、かつ、ガスケット8のプランジャ装着部81に装着可能なプランジャ5とを有する。
アダプタ2aは、基端部に薬剤容器接続部26を有する筒状アダプタ本体21と、アダプタ本体21内を先端側より基端方向に移動可能であり、かつ医療用液体収納済外筒3aの封止部材7aの装着が可能な封止部材装着部101と、封止部材装着部101に装着された封止部材7aを刺通可能な外筒側穿刺部102bと薬剤容器4のシール部42を刺通可能な薬剤容器側穿刺部102aとを有する中空針状部102とを有する外筒接続部材6aとを備える。
そして、この実施例の薬剤投与具10においても、アダプタ本体21とプランジャ5は、アダプタ本体21からプランジャ5の離脱を阻止する係合機構を備える。係合機構は、アダプタ本体21内に突出し、かつ、外筒接続部材6aが当接可能かつ外筒接続部材6aによる押圧により係合が解除され、プランジャ5のアダプタ2aからの離脱を可能とする係合解除用突出部を備える。そして、この実施例の薬剤投与具10では、係合解除用突出部は、外筒3aの封止部材7aを刺通した中空針状部102が薬剤容器4のシール部42を刺通し、外筒3a内と薬剤容器4内とが連通状態となった時もしくはその後に、外筒接続部材6aと当接する位置に設けられている。アダプタ本体21とプランジャ5との係合機構としては、上述したすべての実施例のものを用いることができる。
そして、この実施例における外筒3aに装着された封止部材7aは、外筒30のノズル部に着脱可能なシールキャップである。シールキャップ7aは、ノズル部収納部と、キャップ側螺合部とを備える。シールキャップ7aは、シールキャップ本体71と穿刺可能部74aを構成するシール部材とからなる。シールキャップ本体71は、一端側および他端側が開口した筒状部材であり、先端側にテーパー状に拡径する開口部74bを備えている。そして、この開口部74bを封止するようにシール部材74aが収納されており、シールキャップの開口は閉塞している。また、シール部材74aは、空針状部102の外筒側穿刺部102bにより刺通可能であり、弾性材料により形成されている。キャップ側螺合部は、ノズル部収納部より他端側に形成された内径が若干拡径した部分であり、かつ、内面に外筒側螺合部のねじ山と螺合可能なねじ溝を備えている。
シール部材74aの形成材料としては、例えば、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム等の合成ゴム、SBSエラストマー、SEBSエラストマーなどのスチレン系エラストマー、エチレン−αオレフィン共重合体等のポリオレフィン系エラストマー等の熱可塑性エラストマー等を使用することが好ましい。
シールキャップの形成材料としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、アクリル樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、環状ポリオレフィンのような各種樹脂が挙げられるが、その中でも成形が容易で耐熱性があることから、ポリプロピレン、環状ポリオレフィンのような樹脂が好ましい。
外筒接続部材6aは、本体部60aの先端面側に設けられた医療用液体収納済外筒3aの封止部材7aの装着が可能な封止部材装着部101を備える。封止部材装着部101は、短い筒状部であり、内面形状は、封止部材7aの外面形状に対応したものとなっている。
中空針状部102は、封止部材装着部101に装着された封止部材7aを刺通可能な外筒側穿刺部102bと薬剤容器4のシール部42を刺通可能な薬剤容器側穿刺部102aとを有する中空体である。そして、外筒側穿刺部102bが、封止部材装着部101内に突出し、薬剤容器側穿刺部102aが、所定長基端側となるように、外筒接続部材6aの本体部60aに固定されている。また、中空針状部102の外筒側穿刺部102bは、図14に示すように、封止部材装着部101に封止部材7a装着した外筒3aを装着することにより、封止部材7aのシール部材74aを刺通するものとなっている。
そして、上述したすべての実施例において、外筒接続部材6の中空針状部61(具体的には、穿刺部61a)が薬剤容器4のシール部42を刺通し、外筒3内と薬剤容器4内とが連通状態となった外筒接続部材6のアダプタ本体21の先端側への移動を抑制する係止部22は、図11に示すようなものであってもよい。
この実施例の係止部は、アダプタ本体21の基端側にアダプタ本体21内に延びる自由端を有する可撓性爪48により形成されている。また、可撓性爪48のアダプタ本体21との固定部を除く分部は、切欠部49となっている。そして、アダプタ本体21内を基端方向に移動した外筒接続部材6は、可撓性爪48を押し広げることにより、可撓性爪48を通過し、通過後、可撓性爪が復元し、アダプタ本体21内に進入することにより、外筒接続部材6のアダプタ本体21の先端側への移動を抑制する。
また、そして、上述したすべての実施例において、外筒接続部材は、図12に示すようなものであってもよい。
この実施例では、外筒接続部材6bは、中空針状部61に設けられ、かつ、外筒接続部材6bに接続される外筒3の内部と連通不能かつ中空針状部61の薬剤容器4のシール部42の刺通により、薬剤容器4の内部と外気との連通を可能とするための空気流通用通路を持ち、空気流通路には、菌不透過性通気性フィルタが設けられているものとなっている。
図12に示すものでは、中空針状部61は、外管65を備え、中空針状部61と外管65間により、空気流通用通路が形成されている。また、外管65の基端68において、空気流通用通路は閉塞しており、接続される外筒の内部とは連通しないものとなっている。そして、外筒接続部材本体には、空気流通路の一部を形成する通路67が設けられており、通路67の一端は、外管65の側壁に形成された開口により、外管内の空気流通路と連通している。また、通路67の他端には、菌不透過性通気性フィルタ66が設けられている。よって、この実施例の外筒接続部材6bは、外管65の先端より、中空針状部61の外面、外筒接続部材本体の通路67を通り、菌不透過性通気性フィルタ66に至る空気流通路を備えている。このような空気流通路を備えることにより、外筒3への薬剤溶解済医療用液体の再吸引操作が容易となる。
次に、本発明の薬剤投与具の作用を図1、図15ないし図19を用いて説明する。
薬剤投与具1は、図1に示すように、薬剤容器4にアダプタ2が装着され、薬剤収納済外筒3は、ノズル部に封止部材7が装着された状態にて、セットで提供される。
そして、図15に示すように、薬剤収納済外筒3の封止部材7を取り外した後、外筒3のノズル部をアダプタ2の外筒接続部材6のノズル装着部62に挿入し、回転させることにより装着させる。そして、図16に示すように、外筒3を押し、外筒が装着された外筒接続部材6をアダプタ本体21内を基端方向に移動させる。そして、係止部(リブ)を乗り越えた外筒接続部材6は、係合解除用突出部54に当接し、押圧する。外筒接続部材6により押圧された係合解除用突出部54は、図6に示す状態から図7に示す状態に変形し、プランジャ5の係合解除用突出部54の係合用リブとアダプタ本体21の側壁に設けられた開口部25との係合が解除する。これにより、プランジャ5を引き抜くことにより、図16に示すように、アダプタ2から離脱させることができる。
また、この状態において、外筒接続部材6の中空針状部61の穿刺部61aは、薬剤容器4のシール部42を刺通し、その先端部が、薬剤容器内に到達している。そして、この実施例では、薬剤容器4の内部は減圧されているので、外筒3内の医療用液体38は、薬剤容器4内に吸引されるとともに、ガスケット8も移動する。なお、薬剤容器4の内部は減圧されていない場合には、外筒3に離脱したプランジャを接続し、押圧することにより、外筒3内の医療用液体38(溶解液)を薬剤容器内に流入させる。図17にその状態が図示されている。
そして、適宜、混和操作を行った後、図18に示すように、薬剤容器4を上方にして、外筒3に接続されたプランジャ5を引くことにより、薬剤容器内の薬剤溶解済み液体46は、外筒3内に回収される。そして、図19に示すように、外筒3を外筒接続部材6より離脱させることにより、投与準備が完了する。
1 薬剤投与具
2 アダプタ
3 医療用液体収納済外筒
4 薬剤容器
5 プランジャ
6 外筒接続部材
7 封止部材
8 ガスケット

Claims (8)

  1. 先端部に設けられたノズル部を有する外筒と、前記ノズル部を封止し、かつ離脱可能もしくは穿刺可能な封止部材と、前記外筒内に摺動可能に収納され、かつ、プランジャ装着部を有するガスケットと、前記外筒内に充填された医療用液体とからならなり、かつプランジャが装着されていない医療用液体収納済外筒と、開口部を有する容器本体と、前記開口部を封止するシール部と、前記容器本体内に収納された薬剤とからなる薬剤容器と、該薬剤容器の前記開口部に接続可能なアダプタとからなる薬剤投与具であって、
    前記アダプタは、基端部に薬剤容器接続部を有する筒状アダプタ本体と、該アダプタ本体内を先端側より基端方向に移動可能であり、かつ前記外筒の前記ノズル部を該ノズル部内と連通する状態にて装着可能なノズル装着部もしくは前記外筒の前記封止部材を刺通可能な外筒側穿刺部と、前記薬剤容器の前記シール部を刺通可能な薬剤容器側穿刺部とを有する中空針状部とを備えた外筒接続部材と、該アダプタに装着され、かつ、離脱後に前記ガスケットの前記プランジャ装着部に装着可能なプランジャとを有し、
    前記アダプタ本体と前記プランジャは、前記アダプタ本体から前記プランジャの離脱を阻止する係合機構を備え、該係合機構は、前記アダプタ本体内に突出し、かつ、前記外筒接続部材が当接可能かつ該外筒接続部材による押圧により係合が解除され、前記プランジャの前記アダプタからの離脱を可能とする係合解除用突出部を備え、
    前記係合解除用突出部は、前記中空針状部が前記薬剤容器の前記シール部を刺通し、前記外筒内と前記薬剤容器内とが連通状態となった時もしくはその後に、前記外筒接続部材と当接する位置に配置されていることを特徴とする薬剤投与具。
  2. 先端部に設けられたノズル部を有する外筒と、前記ノズル部を封止し、かつ離脱可能もしくは穿刺可能な封止部材と、前記外筒内に摺動可能に収納され、かつ、プランジャ装着部を有するガスケットと、前記外筒内に充填された医療用液体とからならなり、かつプランジャが装着されていない医療用液体収納済外筒と、開口部を有する容器本体と、前記開口部を封止するシール部と、前記容器本体内に収納された薬剤とからなる薬剤容器と、該薬剤容器の前記開口部に接続可能なアダプタとからなる薬剤投与具であって、
    前記アダプタは、基端部に薬剤容器接続部を有する筒状アダプタ本体と、該アダプタ本体内を先端側より基端方向に移動可能であり、かつ前記外筒の前記ノズル部を該ノズル部内と連通する状態にて装着可能なノズル装着部もしくは前記外筒の前記封止部材を刺通可能な外筒側穿刺部と、前記薬剤容器の前記シール部を刺通可能な薬剤容器側穿刺部とを有する中空針状部とを備えた外筒接続部材と、該アダプタに装着され、かつ、離脱後に前記ガスケットの前記プランジャ装着部に装着可能なプランジャとを有し、
    さらに、前記アダプタは、前記プランジャに設けられた係合部と係合可能な被係合部を有し、前記プランジャの係合部と前記アダプタの被係合部とは、前記外筒接続部材の薬剤容器側穿刺部の前記薬剤容器のシール部への未刺通位置において係合状態を維持し、前記外筒接続部材の薬剤容器側穿刺部が前記薬剤容器のシール部への刺通完了位置に移動することにより係合状態が解除される係合機構を備えることを特徴とする薬剤投与具。
  3. 前記アダプタ本体は、前記外筒接続部材の前記中空針状部が前記薬剤容器の前記シール部を刺通し、前記外筒内と前記薬剤容器内とが連通状態となった前記外筒接続部材の前記アダプタ本体の先端側への移動を抑制する係止部を備えている請求項1または2に記載の薬剤投与具。
  4. 前記外筒接続部材は、係合解除部を備え、前記係合機構は、前記係合解除部が、前記プランジャに設けられた係合解除補助部に当接することにより係合が解除されるものである請求項2または3に記載の薬剤投与具。
  5. 前記アダプタは、前記外筒接続部材を前記薬剤容器のシール部への未刺通位置より刺通完了位置に案内するためのガイド部を有している請求項2ないし4のいずれかに記載の薬剤投与具。
  6. 前記アダプタ本体は、該アダプタ本体の内面に設けられた中心軸に平行に所定長延びるガイド用リブもしくはガイド用溝部を備え、前記外筒接続部材の外側面には、前記アダプタ本体の前記ガイド用リブもしくは前記ガイド用溝部に対応したガイド用溝部もしくはガイド用リブが設けられている請求項1ないし4のいずれかに記載の薬剤投与具。
  7. 前記外筒接続部材は、前記中空針状部に設けられ、かつ、前記外筒接続部材に接続される前記外筒の内部と連通不能かつ前記中空針状部の前記薬剤容器の前記シール部の刺通により、前記薬剤容器内部と外気との連通を可能とするための空気流通用通路を持ち、該空気流通路には、菌不透過性通気性フィルタが設けられている請求項1ないし6のいずれかに記載の薬剤投与具。
  8. 前記アダプタは、前記薬剤容器に装着された状態となっている請求項1ないし7のいずれかに記載の薬剤投与具。
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