JP2011149340A - 4サイクルエンジンのデコンプ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】デコンプ動作の応答性を高めてデコンプ動作を迅速かつ確実に実行させ、エンジンの始動性を向上できること。
【解決手段】排気側カム62を備えた排気側カムシャフト61に回動可能に収納されたデコンプカム軸81と、このデコンプカム軸の一端に設けられて排気側カムのベース円86に対し突出または収納可能なデコンプカム82と、排気側カムシャフトの回転に伴う遠心力の作用で開動作してデコンプカム軸を回動させ、デコンプカムを収納させるデコンプアーム83と、遠心力に抗す方向にデコンプアームを不勢してこのデコンプアームを閉動作させ、デコンプカム軸を回動させてデコンプカムを突出させる戻しスプリング84とを有し、デコンプカムを突出させるデコンプ動作によって排気バルブを開き、燃焼室を減圧させるデコンプ装置80において、デコンプアーム83の開動作方向が排気側カムシャフト61の回転方向の逆方向に設定されたものである。
【選択図】 図8

Description

本発明は、4サイクルエンジンの動弁装置が備える4サイクルエンジンのデコンプ(デコンプレッション;以下単にデコンプと称する)装置に関する。
従来から、ダブル・オーバーヘッド・カムシャフト式(DOHC:Double OverHead Camshaft)の動弁装置を備えた4サイクルエンジン(内燃機関)が知られている。また、燃焼室内の圧力を減圧(大気圧に近づけ)して始動性を向上させるデコンプ装置を備えた4サイクルエンジンが知られている(例えば、特許文献1参照)。
図9は、4サイクルDOHC形式エンジンのシリンダヘッド及び動弁機構の一例を示す部分的な断面図である。尚、この図9は、排気バルブ側の動弁機構を示した図である。また、この図9は、エンジンの通常運転時に排気側カムシャフトが回転している状態におけるデコンプ装置を示した図であり、デコンプ装置の非動作状態を示している。
エンジン101のシリンダヘッド102は、DOHC形式の動弁装置103と、この動弁装置103によって開閉される吸気バルブ(図示省略)及び排気バルブ104とを備える。
動弁装置103は、タイミングチェーン(図示省略)等を介してクランクシャフト(図示省略)の回転が伝達される吸気側カムシャフト(図示省略)及び排気側カムシャフト105と、吸気側カムシャフトに一体に形成された2つの吸気側カム(図示省略)と、排気側カムシャフト105に一体に形成された2つの排気側カム108とを備える。
吸気バルブ及び排気バルブ104は、吸気側カムシャフトと一体に回転される吸気側カム、または排気側カムシャフト105と一体に回転される排気側カム108のそれぞれのカムプロフィールに従って開閉される。
そして、排気側カムシャフト105は、デコンプカム軸収納部109と、遠心ウェイト式のデコンプ装置111とを備える。デコンプカム軸収納部109は、排気側カムシャフト105の周面に凹没させて形成される。
デコンプ装置111は、排気側カムシャフト105の軸方向視で半月形状に形成されたデコンプカム112と、このデコンプカム112が一方の端部に一体に形成されたデコンプカム軸113と、このデコンプカム軸113の他方の端部に設けられたデコンプアーム114と、排気側カムシャフト105の回転によって発生する遠心力に抗する方向へデコンプアーム114を付勢させる戻しスプリング115とを備える。
デコンプカム軸113は、デコンプカム軸収納部109に配置されると共に回動自在に軸支される。デコンプカム112は、デコンプカム軸113の回転にともなって半月形状の円弧部分と弦部分とを有して構成され、円弧部分がデコンプカム軸収納部109から突出され、またはデコンプカム軸収納部109内に収納される。
図9及び図11に示すように、デコンプアーム114は、排気側カムシャフト105の軸心O0及びデコンプカム軸113の軸心に対してそれぞれの径方向外側に位置された重心を有する。デコンプアーム114は、排気側カムシャフト105の回転によって働く遠心力により、デコンプカム軸113の軸心を中心にしつつ排気側カムシャフト105の軸心O0からデコンプアーム114の重心が離れる開動作方向Y0に揺動される。デコンプ装置111は、このデコンプアーム114の揺動によってデコンプカム軸113を回動させ、デコンプカム112の円弧部分をデコンプカム軸収納部109から突出させる。
戻しスプリング115は、排気側カムシャフト105の回転数(単位時間当たりの回転数)が所定の大きさを超えるまでデコンプアーム114の開動作方向Y0の揺動を制限する。更に、この戻しスプリング115は、デコンプアーム114の重心を排気側カムシャフト105の軸心O0に近づける閉動作方向X0の揺動をデコンプアーム114に行なわせる。
図10及び図11は、排気側カムシャフト105が停止もしくは極低速で回転している状態における排気側カム108とデコンプ装置111との関係を示した図であり、デコンプ装置111の作動状態を示している。
これらの図10及び図11に示すように、エンジン101が停止している状態において、デコンプ装置111は、デコンプアーム114の重心を排気側カムシャフト105の軸心O0に近づけて位置させる。このとき、デコンプ装置111は、デコンプカム112の円弧部分をデコンプカム軸収納部109から突出させる。この状態において、デコンプカム112の円弧部分は、排気側カム108のカムプロフィールのベース円よりも径方向外側へ突出される。この突出したデコンプカム112の円弧部分は、排気バルブ104を若干量リフトさせて排気バルブ104を開き、エンジン101始動時の燃焼室内の圧縮を低減(デコンプレッス)させる。このようにして、デコンプ装置111はエンジン101の始動を容易化する。
ここで、排気側カムシャフト105の回転方向を矢印Z0で示す。また、デコンプカム112の円弧部分を突出させるためのデコンプカム軸113の回動方向をα0で示し、デコンプカム112の円弧部分を収納させるためのデコンプカム軸113の回動方向をβ0で示す。
図12に示すように、エンジン101が始動し排気側カムシャフト105が所定の回転数、例えばアイドリング回転数に達すると、デコンプ装置111は、デコンプアーム114を開動作方向Y0へ揺動させる。これにより、デコンプ装置111は、デコンプカム112の円弧部分をデコンプカム軸収納部109に収納する。この状態において、デコンプカム112の円弧部分は、排気側カム108のカムプロフィールのベース円よりも径方向内側に収納される。この結果、デコンプ装置111はエンジン101の通常運転の妨げとならなくなる。
図13に示すように、デコンプ装置111は、排気側カムシャフト105の回転数が減少するにつれてデコンプアーム114に作用する遠心力が減少し、戻しスプリング115の付勢力によりデコンプアーム114を閉動作方向X0へ揺動させる。これによって、デコンプカム112の円弧部分がデコンプカム軸収納部109から突出し、排気側カム108のカムプロフィールのベース円よりも径方向外側へ突出する。このため、この突出したデコンプカム112の円弧部分が、エンジン101始動時の圧縮工程において排気バルブ104を若干量開弁させて燃焼室内の圧縮を低減(デコンプレッス)させ、エンジン101の始動を容易にする。
特開2003−254025号公報
上述のようなデコンプ装置111では、図11に示すように、デコンプカム112の円弧部分を突出させるデコンプ動作状態において、このデコンプカム112の円弧部分がタペット117と接触したときの摩擦力F0が上記円弧部分を突出させる方向に作用するように、デコンプカム112の円弧部分を突出させるためのデコンプカム軸113の回動方向α0は、排気側カムシャフト105の回転方向Z0と逆方向に設定されている。
また、デコンプアーム114がデコンプカム軸113と一体に構成されているため、デコンプアーム114の揺動方向は、デコンプカム112の円弧部分を突出または収納させるデコンプカム軸113の回動方向に必然的に倣った方向となる。つまり、デコンプカム112の円弧部分を突出させるデコンプアーム114の閉動作方向X0は排気側カムシャフト105の回転方向Z0と逆方向に設定され、また、デコンプカム112の円弧部分を収納させるデコンプアーム114の開動作方向Y0は排気側カムシャフト105の回転方向Z0と同一方向に設定される。
また、エンジン101が運転状態(図12参照)から停止に至るときにはエンジン101が減速するが、このとき、デコンプアーム114に作用する慣性力は排気側カムシャフト105の回転方向Z0に働き、デコンプアーム114に対して開動作方向Y0に作用する。従って、デコンプアーム114に作用する遠心力が戻しスプリング115の付勢力を下回る速度までエンジン101の回転数が低下した段階に至っても、前記慣性力が戻しスプリング115の付勢力を相殺する方向に働くので、デコンプアーム114の閉動作が阻害されて、エンジン101が停止する際のデコンプカム112の円弧部分の突出動作(デコンプ動作)に応答遅れが生ずる。
このため、図14に示すように、デコンプカム112の円弧部分がタペット117に当接した状態でエンジン101が停止したとき、前記慣性力がなくなり、戻しスプリング115の付勢力によってデコンプカム112の円弧部分を突出させようとしても、バルブスプリング116の付勢力が戻しスプリング115の付勢力よりも大きいため、デコンプカム112の円弧部分を突出させることができない場合がある。この場合には、エンジン101のその後の起動時に燃焼室内の圧縮が低減されず、エンジン101の始動が困難になる。
本発明の目的は、上述の事情を考慮してなされたものであり、デコンプ動作の応答性を高めてデコンプ動作を迅速かつ確実に実行させ、エンジンの始動性を向上させることができる4サイクルエンジンのデコンプ装置を提供することにある。
本発明は、シリンダヘッドに軸支されて排気側カムを備えたカムシャフトに、その軸方向に延在されて回動可能に収納されたデコンプカム軸と、このデコンプカム軸の一端に設けられて、前記排気側カムのベース円に対し突出または収納可能なデコンプカムと、前記カムシャフトの回転に伴う遠心力の作用で開動作して前記デコンプカム軸を回動させ、前記デコンプカムを収納させるデコンプアームと、前記遠心力に抗する方向に前記デコンプアームを付勢してこのデコンプアームを閉動作させ、前記デコンプカム軸を回動させて前記デコンプカムを突出させる戻しスプリングとを有し、前記デコンプカムを突出させるデコンプ動作によって排気バルブを開き、燃焼室を減圧させる4サイクルエンジンのデコンプ装置において、前記デコンプアームの開動作方向が、前記カムシャフトの回転方向の逆方向に設定されたことを特徴とするものである。
本発明によれば、デコンプアームの開動作方向がカムシャフトの回転方向の逆方向に設定、つまりデコンプアームの閉動作方向がカムシャフトの回転方向と同一方向に設定されたので、エンジンが停止する際にデコンプアームに作用する、カムシャフト回転方向の慣性力が、デコンプアームの閉動作方向に作用する。このため、デコンプアームが、前記慣性力と戻しスプリングの付勢力とにより迅速に閉動作してデコンプカムを早期に突出させるので、デコンプ動作の応答性を高めることができる。この結果、デコンプ動作を迅速かつ確実に実行させることができ、エンジンの始動性を向上させることができる。
本発明に係る4サイクルエンジンのデコンプ装置における一実施形態が適用されたエンジンを搭載する自動二輪車を示す左側面図。 図1のエンジンにおける動弁装置をシリンダヘッドと共に示す断面図。 図1のエンジンにおける動弁装置のカムスプロケットとデコンプ装置をシリンダヘッドと共に示す断面図。 図3のIV−IV線に沿う断面図。 図4のデコンプ装置のデコンプ動作状態を示し、(A)、(B)は図4におけるそれぞれVA−VA線に沿う断面図、VB矢視図。 図4のデコンプ装置におけるデコンプ動作状態とデコンプ非動作状態との中間状態(デコンプ中間状態)を示し、(A)、(B)は図5(A)、(B)にそれぞれ対応した図。 図4のデコンプ装置におけるデコンプ非動作状態を示し、(A)、(B)はそれぞれ図5(A)、(B)に対応した図。 図4のデコンプ装置の分解斜視図。 従来の4サイクルエンジンのデコンプ装置におけるデコンプ非動作状態を示す断面図。 図9のデコンプ装置のデコンプ動作状態を示す断面図。 図10のXI矢視図。 図9及び図10のデコンプ装置におけるデコンプ非動作状態を示す説明図。 図9及び図10におけるデコンプ装置のデコンプ動作状態を示す説明図。 図9及び図10のデコンプ装置に生じた不具合を説明するため説明図。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面に基づき説明する。但し、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではない。
図1に示すように、自動二輪車1は、骨組みを構成する車体フレーム2を備える。車体フレーム2は、前側に設置されるヘッドパイプ3と、このヘッドパイプ3から後側斜め下方に向かって延出された左右一対のメインフレーム4と、ヘッドパイプ3から下方に向かって延出されたダウンチューブ5と、このダウンチューブ5の下端に接続され後方に向かって延出された左右一対のロアチューブ7と、メインフレーム4の後端に接続されると共にロアチューブ7の後端に接続されたピボットフレーム8とを備える。
ヘッドパイプ3は、車体フレーム2の前側に配置されたステアリング機構11を回動自在に軸支する。このステアリング機構11は、車体フレーム2に対し左右方向に回動自在に軸支される。ステアリング機構11は、ヘッドパイプ3に回動自在に軸支されたステアリングヘッド12と、このステアリングヘッド12に設けられた左右一対のフロントフォーク13と、このフロントフォーク13の下部に回転自在に軸支された前輪14と、フロントフォーク13に設けられ前輪14の上部を覆うフロントフェンダ15と、ステアリングヘッド12の上方に設けられたハンドルバー17とを備える。ステアリング機構11は、ハンドルバー17に加わる操舵力によって前輪14を左右に回動させる。
左右一対のピボットフレーム8は、車体フレーム2の後側に配置された後輪懸架装置18を車体フレーム2の上下方向に揺動自在に軸支する。この後輪懸架装置18は、ピボットフレーム8の下端部に架設されたピボット軸19に枢着される。後輪懸架装置18は、ピボット軸19に枢着された前端を有するスイングアーム21と、このスイングアーム21を車体フレーム2に弾性的に支持させるサスペンション23とを備える。スイングアーム21の後端に後輪22が回転自在に軸支される。
また、自動二輪車1は、メインフレーム4とダウンチューブ5とロアチューブ7とピボットブフレーム8とによって囲まれた空間内にエンジン26を備える。このエンジン26は、DOHC式の動弁装置50(図2)を有するシリンダヘッド27を備えた4サイクルエンジンである。エンジン26に排気管28が接続される。この排気管28は、エンジン26の右側方を回り込んで車体フレーム2の後方に延設される。排気管28の後端は、排気マフラ29に連結される。エンジン26の動力は、ドライブスプロケット(図示省略)とチェーン31とドリブンスプロケット32とを順次介して後輪22に伝達される。
更に、自動二輪車1は、エンジン26の上方に配置された燃料タンク33と、燃料タンク33の後方に配置されたライダー用の着座シート35と、この着座シート35の下部及び後部の周囲を覆う後部フレームカバー36と、着座シート35の後部から車体フレーム2の後方へ向かって延設され後輪22の上部を覆うリヤフェンダ37とを備える。
図2に示すように、エンジン26のシリンダヘッド27は、シリンダブロック38との間に形成された燃焼室39と、この燃焼室39に連通された2つの吸気ポート40と、燃焼室39に連通された2つの排気ポート41と、を有する。吸気ポート40及び排気ポート41は、燃焼室39との接続部分のそれぞれにバルブシート42、43を備える。
また、シリンダヘッド27は、吸気ポート40に設けられた2つの吸気バルブ44と、排気ポート41に設けられた2つの排気バルブ47と、吸気バルブ44及び排気バルブ47のそれぞれを開閉させるDOHC式の動弁装置50を備える。
吸気バルブ44は吸気ポート40を開閉させる。吸気バルブ44は、傘形状の弁体45と、この弁体45から略上方に向かって延設されたバルブステム46とを備える。一方、シリンダヘッド27は、バルブステム46が摺動自在に挿通されるステムガイド51を備える。また、排気バルブ47は排気ポート41を開閉させる。排気バルブ47は、傘状の弁体48と、この弁体48から略上方に向かって延設されたバルブステム49とを備える。一方、シリンダヘッド27は、バルブステム49が摺動自在に挿通されるステムガイド52を備える。そして、シリンダヘッド27の側面視において、吸気バルブ44及び排気バルブ47は、バルブステム46、49が略V字形状を描くように配設される。
動弁装置50は、シリンダヘッド27に回転自在に軸支された吸気側カムシャフト54と、この吸気側カムシャフト54に設けられた2つの吸気側カム55と、この吸気側カム55のカムプロフィールに従い吸気バルブ44をリフトさせる吸気側タペット56と、吸気バルブ44を閉じる方向に付勢させる吸気側バルブスプリング57とを備える。更にこの動弁装置50は、図2及び図4に示すように、シリンダヘッド27に回転自在に軸支された排気側カムシャフト61と、この排気側カムシャフト61に設けられた2つの排気側カム62と、この排気側カム62のカムプロフィールに従い排気バルブ47をリフトさせる排気側タペット63と、排気バルブ47を閉じる方向に付勢させる排気側バルブスプリング64とを備える。
図2に示す吸気側カムシャフト54は、吸気バルブ44の上方に位置付けられ、シリンダヘッド27及びヘッドカバー66によって回転自在に軸支される。吸気側カムシャフト54の軸心は、吸気バルブ44のバルブステム46の略延長線上に配置される。吸気側カム55は、吸気側カムシャフト54に一体に形成される。また、吸気側カム55は、それぞれの吸気バルブ44をリフト可能な適宜の位置に設けられる。吸気側タペット56は、吸気バルブ44と吸気側カム55との間に挟まれ、吸気側カム55の回転運動を吸気バルブ44の往復運動に変換させる。
吸気側バルブスプリング57は、バルブステム46の上端部に設けられたスプリングリテーナ68と、ステムガイド51に遊嵌されたスプリングシート71との間に設けられる。吸気側バルブスプリング57は、スプリングリテーナ68を介して吸気バルブ44を閉じる方向に付勢させる。吸気バルブ44の弁体45は、吸気側バルブスプリング57の付勢力によってバルブシート42に押圧され吸気ポート40を閉じる。
図2及び図4に示すように、排気側カムシャフト61は、排気バルブ47の上方に位置付けられ、シリンダヘッド27及びヘッドカバー66によって回転自在に軸支される。排気側カムシャフト61の軸心は、排気バルブ47のバルブステム49の略延長線上に配置される。吸気側カムシャフト54及び排気側カムシャフト61は、相互の軸心が略平行になるよう配置される。
排気側カム62は、排気側カムシャフト61に一体に形成される。また、排気側カム62は、それぞれの排気バルブ47をリフト可能な適宜の位置に設けられる。排気側タペット63は、排気バルブ47と排気側カム62との間に挟まれ、排気側カム62の回転運動を排気バルブ47の往復運動に変換させる。
排気側バルブスプリング64は、バルブステム49の上端部に設けられたスプリングリテーナ72とステムガイド52に遊嵌されたスプリングシート73との間に設けられる。排気側バルブスプリング64は、スプリングリテーナ72を介して排気バルブ47を閉じる方向に付勢させる。排気バルブ47の弁体48は、排気側バルブスプリング64の付勢力によってバルブシート43に押圧され排気ポート41を閉じる。
動弁装置50は、吸気側カムシャフト54及び吸気側カム55を一体に回転させ、吸気側タペット56を介して吸気バルブ44を開閉動作させる。また、動弁装置50は、排気側カムシャフト61及び排気側カム62を一体に回転させ、排気側タペット63を介して排気バルブ47を開閉動作させる。
尚、本実施形態の動弁装置50は、吸気側タペット56及び排気側タペット63を介して吸気バルブ44及び排気バルブ47を直接駆動させるいわゆる直打式であるが、これに限られるわけではなく、ロッカーアーム式のものでも良い。
図3及び図4に示すように、エンジン26の吸気側カムシャフト54及び排気側カムシャフト61は、一方の端部にカムスプロケット74、75を備える。これらのカムスプロケット74、75は、カムチェーン76を介してクランクシャフト(図示省略)に設けられたカムドライブスプロケット(図示省略)に連結される。エンジン26の運転にともなうクランクシャフトの回転は、カムチェーン等を介して動弁装置50、具体的には吸気側カムシャフト54及び排気側カムシャフト61に伝達され、吸気バルブ44及び排気バルブ47を開閉させる。
ここで、排気側カムシャフト61の回転方向は、定常運転状態のエンジン26のクランクシャフトからカムチェーン76を介してカムスプロケット75が回転される方向(図3中、実線矢印R)である。
上述のような動弁装置50では、図3、図4及び図8に示すように、排気側カムシャフト61におけるカムスプロケット75側の端部に遠心式のデコンプ装置80を備える。このデコンプ装置80は、デコンプカム軸81、デコンプカム82、デコンプアーム83、戻しスプリング84及び係合部材85を有して構成され、エンジン26の始動時にデコンプカム82を突出させるデコンプ動作によって排気バルブ47を開弁させ、燃焼室39を減圧するものである。
ここで、前記排気側カムシャフト61は、カムスプロケット75側が玉軸受77を介して、更に二つの排気側カム62間が滑り軸受78を介してシリンダヘッド27に軸支されている。また、この排気側カムシャフト61には、その周面の一部が凹没されてデコンプカム軸収納部79が形成される。このデコンプカム軸収納部79は、カムスプロケット75側の排気側カム62直近からカムスプロケット75が設けられた排気側カムシャフト61の端部に至る領域に、排気側カムシャフト61の軸方向に沿って形成される。
前記デコンプカム軸81は、カムスプロケット75を貫通して排気側カムシャフト61のデコンプカム軸収納部79内に至り、その先端がカムスプロケット75側の排気側カム62直近に至る領域において、排気側カムシャフト61の軸方向に延在されてデコンプカム軸収納部79内に収容される。更に、このデコンプカム軸81は、排気側カムシャフト61及び玉軸受77によって、デコンプカム軸収納部79内で回動可能に支持される。
前記デコンプカム82は、デコンプカム軸81の先端部に一体に設けられ、軸方向視で半月形状の円弧部分82Aと弦部分82Bとから構成される。このデコンプカム82の円弧部分82Aは、図5〜図7に示すように、排気側カムシャフト62のベース円86に対して径方向に突出または収納可能に設けられる。デコンプカム82の円弧部分82Aが排気側カムシャフト62のベース円86から突出することによって、排気側カム62のカムプロフィールにおけるバルブリフト量がゼロになる区間で排気バルブ47を若干量リフトさせ、燃焼室39を減圧させることが可能になる。
前記デコンプアーム83は、デコンプカム軸81と別体に構成され、図4及び図8に示すように、スペーサ87を介してボルト88により、排気側カムシャフト61の端部及びカムスプロケット75に揺動可能に軸支される。このデコンプアーム83は正面視コ字形状に形成され、図5〜図7に示すように、排気側カムシャフト61の軸心Oに対して径方向外側に位置する重心を有する。従って、このデコンプアーム83は、排気側カムシャフト61の回転に伴う遠心力の作用でスペーサ87の中心として、デコンプアーム83の重心が排気側カムシャフト61の軸心Oから離れる方向に揺動する開動作を行う。
この開動作方向を図7に矢印Yで示す。また、デコンプアーム83の揺動中心、即ちスペーサ87の中心を符号Pで示す。デコンプアーム83とデコンプカム軸81とは、後に詳説する係合部材85を用いて連動して連結され、デコンプアーム83の開動作によりデコンプカム軸81が回動して、デコンプカム82の円弧部分82Aを排気側カム62のベース円86に対して径方向内側の収納位置に位置付ける。
前記戻しスプリング84は、図4及び図8に示すように、デコンプアーム83の回転によって生ずる遠心力に抗す方向にデコンプアーム83を付勢するものである。従って、この戻しスプリング84は、排気側カムシャフト61の回転数(単位時間当たりの回転数)が所定の大きさを越えるまでデコンプアーム83の揺動を制限する。また、この戻しスプリング84の付勢力によって、デコンプアーム83の重心を排気側カムシャフト61の軸心Oに近づける方向に揺動させる閉動作をデコンプアーム83に対して行わせる。
このデコンプアーム83の閉動作方向は、前述のデコンプアーム83の開動作方向Yと反対方向であり、図5に矢印Xで示す。このデコンプアーム83の閉動作により、係合部材85を用いてデコンプカム軸81が連動して回動し、デコンプカム82の円弧部分82Aを排気側カム62のベース円86に対し径方向外側の突出位置に位置付ける。
前記係合部材85は、図4及び図8に示すように、別体に構成されたデコンプカム軸81とデコンプアーム83とを連動して連結するものであり、デコンプアーム83に植設(例えば圧入)されたピン89と、デコンプカム軸81に形成された係合溝90とを有して構成される。係合溝90は、デコンプカム軸81においてデコンプカム82と反対側の基端部91に、デコンプカム軸81の径方向に沿って形成される。また、ピン89はデコンプカム軸81に平行な軸を有し、係合溝90に係合する。
このピン89は、図5〜図7に示すように、デコンプアーム83の揺動時に係合溝90内を摺動しながらデコンプカム軸81を回動させる。特に、これらのピン89及び係合溝90は、デコンプアーム83の揺動中心Pとデコンプカム軸81の軸心Qとの間に配置される。これにより、デコンプアーム83の運動方向(揺動方向)とデコンプカム軸81の運動方向(回動方向)とが反対方向に設定される。
つまり、デコンプアーム83の閉動作方向X(図5)と、このデコンプアーム83の閉動作により回動され、且つデコンプカム82の円弧部分82Aを突出させるためのデコンプカム軸81の回動方向αとが反対方向に設定される。更に、デコンプアーム83の開動作方向Y(図7)と、このデコンプアーム83の開動作により回動され、且つデコンプカム82の円弧部分82Aを収納させるためのデコンプカム軸81の回動方向βとが反対方向に設定される。
尚、ピン89及び係合溝90が、デコンプカム軸81の軸心Qに対しデコンプアーム83の揺動中心Pと反対側に位置するときには、デコンプカム軸81の運動方向(回動方向)はデコンプアーム83の運動方向(揺動方向)と同一方向になってしまう。
デコンプカム82の円弧部分82Aを突出させるデコンプ動作時(図5)におけるデコンプカム軸81の軸心Qに対する回動方向αは、排気側カムシャフト61の回転方向Zと逆方向に設定される。これは、デコンプカム82が排気側タペット63から受ける摩擦力Fを、デコンプカム82の円弧部分82Aを収納させる方向ではなく、突出させる方向に作用させるためである。
従って、デコンプカム82の円弧部分82Aを突出させるデコンプ動作時(図5)には、デコンプアーム83の閉動作方向Xが、排気側カムシャフト61の回転方向Zと同一の方向に設定されることになる。また、デコンプカム82の円弧部分82Aを収納させるデコンプ非動作時(図7)には、デコンプアーム83の開動作方向Yが、排気側カムシャフト61の回転方向Zと逆方向に設定されることになる。
図5に示すように、上述の排気側カムシャフト61の回転方向Zは、エンジン26を停止させるべく減速させる際にデコンプアーム83に作用する慣性力の方向である。このため、エンジン26を停止させるべく減速させる際には、戻しスプリング84の付勢力に加え、上記慣性力がデコンプアーム83を閉動作方向Xに揺動させることになり、デコンプカム軸81を回動方向αに回動させてデコンプカム82の円弧部分82Aを突出させるデコンプ動作が迅速かつ早期になされる。これにより、デコンプカム82の円弧部分82Aを突出させるデコンプ動作の応答性を高めることが可能になる。
図6及び図8に示すように、デコンプアーム83には、ピン89の両側に規制面92が形成されている。デコンプアーム83の閉動作方向Xへの揺動時(図5)または開動作方向Yへの揺動時(図7)に、これらの規制面92がデコンプカム軸81の基端部91に当接することで、デコンプアーム83の開閉動作の揺動が規制される。
次に、デコンプ装置80の作用を説明する。
エンジン26の始動時には、デコンプカム82の円弧部分82Aが図5(A)に示すように、排気側カム62のベース円86に対して突出している。このため、エンジン26の始動時にセルモータが起動され、またはキックスタータが操作されてクランクシャフトが回転し、これに伴い排気側カムシャフト61が回転したとき、デコンプカム82の円弧部分82Aがエンジン26の圧縮工程において排気バルブ47を若干量リフトさせて回転させる。これにより、エンジン26の圧縮工程における燃焼室39内の圧縮が低減されて、エンジン26の始動が容易になる。
エンジン26が始動して排気側カムシャフト61が所定回転数、例えばアイドル回転数に到達すると、デコンプアーム83が遠心力の作用で、図6及び図7に示すように開動作方向Yに揺動する。このデコンプアーム83の開動作方向Yへの揺動によって、デコンプカム軸81が回動方向βに回動し、デコンプカム82の円弧部分82Aが排気側カム62のベース円86に対し径方向内側に収納される。これにより、エンジン26の圧縮工程において排気バルブ47が開弁状態にならず、エンジン26は通常の運転を行う。
エンジン26を停止させるべく減速したとき、デコンプアーム83には、排気側カムシャフト61の回転方向Zと同一方向に慣性力が作用する。そして、デコンプアーム83に作用する遠心力が減少すると、デコンプアーム83は、図5に示すように、戻しスプリング84の付勢力と上記慣性力との作用で閉動作方向Xに揺動する。これにより、デコンプカム軸81が回動方向αに回動して、デコンプカム82の円弧部分82Aを排気側カムシャフト61のベース円86に対して突出させるデコンプ動作が迅速かつ早期になされる。このため、エンジン26の停止前にデコンプカム82の円弧部分82Aが突出状態となり、この状態でエンジン26が停止する。
以上のように構成されたことから、本実施の形態によれば、次の効果(1)〜(5)を奏する。
(1)デコンプアーム83の開動作方向Yが排気側カムシャフト61の回転方向Zの逆方向に設定(図7参照)、つまりデコンプアーム83の閉動作方向Xが排気側カムシャフト61の回転方向Zと同一方向に設定(図5参照)されたので、エンジン26を停止する際にデコンプアーム83に作用する、カムシャフト回転方向Zの慣性力を、デコンプアーム83の閉動作方向Xに作用させることができる。このため、デコンプアーム83が、前記慣性力と戻しスプリング84の付勢力とにより迅速に閉動作して、デコンプカム軸81を回動方向αに回動させ、デコンプカム82の円弧部分82Aを排気側カム62のベース円86に対し早期に突出させることができるので、デコンプ動作の応答性を高めることができる。
この結果、デコンプカム82の円弧部分82Aはエンジン26の停止前に既に突出した状態になるので、デコンプカム82が排気側タペット63に接触してエンジン26が停止したときにも、突出状態のデコンプカム82の円弧部分82Aが排気側タペット63を押圧して排気バルブ47を若干量開弁させた状態になる。従って、その後にエンジン26を始動させたとき、デコンプ装置80によるデコンプ動作を迅速かつ確実に実行させることができ、エンジン26の始動性を向上させることができる。
(2)デコンプカム軸81とデコンプアーム83とが別体に構成され、これらを連動して連結する係合部材85(つまり互いに係合するピン89及び係合溝90)が、デコンプアーム83の揺動中心Pとデコンプカム軸81の軸心Qとの間に配置されている。このため、デコンプアーム83の運動方向(揺動方向)とデコンプカム軸81の連動方向(回動方向)とを反対方向に設定できる。更に、デコンプカム82の円弧部分82Aを収納させるデコンプカム軸81の位置(図7)から、デコンプカム82の円弧部分82Aを突出させるデコンプカム軸81の位置(図5)までの範囲で、デコンプカム軸81を回動させるためのデコンプアーム83の揺動角度(図5の角度θ1と図7の角度θ2との総和角度)を小さく設定でき、デコンプアーム83の揺動運動によるデコンプ装置80のデコンプ動作の応答遅れを解消できる。
(3)デコンプアーム83に植設されたピン89がデコンプカム軸81に平行な軸を備え、このピン89がデコンプカム軸81の係合溝90に係合されてデコンプアーム83とデコンプカム軸81とが連動して連結されている。このため、ピン89がデコンプカム軸81の径方向に延在される場合に比べ、デコンプカム軸81とデコンプアーム83との連結部を小型化できる。
(4)デコンプカム82の円弧部分82Aを排気側カム62のベース円86に対して突出させるデコンプ動作時におけるデコンプカム軸81の軸心Qに対する回動方向αが、排気側カムシャフト61の回転方向Zと逆方向に設定されている。これにより、デコンプ動作時にデコンプカム82の円弧部分82Aが排気側タペット63から受ける摩擦力Fによって、デコンプカム82の突出状態を維持でき、デコンプ動作を確実に実行させることができる。
(5)デコンプアーム83におけるピン89の両側に設けられた規制面92が、デコンプカム軸81の基端部91の外周面に当接することで、デコンプアーム83の揺動範囲が規定される。このため、図9〜図12に示すように、排気側カムシャフト105の端部に設けられたストッパ118にデコンプアーム114の突起119を当接させて、デコンプアーム114の揺動を規制する場合に比べ、排気側カムシャフト61の端部に突出したストッパが不要になり、排気側カムシャフト61を軽量化できる。
更に、デコンプアーム83とデコンプカム軸81の2部品でデコンプアーム83の規制位置が決定され、排気側カムシャフト61等の他部品が介在されないので、デコンプアーム83の規制位置の精度を向上できる。
26 エンジン
27 シリンダヘッド
39 燃焼室
47 排気バルブ
50 動弁装置
61 排気側カムシャフト
62 排気側カム
80 デコンプ装置
81 デコンプカム軸
82 デコンプカム
82A デコンプカムの円弧部分
83 デコンプアーム
84 戻しスプリング
85 係合部材
86 排気側カムのベース円
91 デコンプカム軸の基端部
92 規制面
O 排気側カムシャフトの軸心
P デコンプアームの揺動中心
Q デコンプカム軸の軸心
X デコンプアームの閉動作方向
Y デコンプアームの開動作方向
Z 排気側カムシャフトの回転方向
α、β デコンプカム軸の回動方向

Claims (6)

  1. シリンダヘッドに軸支されて排気側カムを備えたカムシャフトに、その軸方向に延在されて回動可能に収納されたデコンプカム軸と、
    このデコンプカム軸の一端に設けられて、前記排気側カムのベース円に対し突出または収納可能なデコンプカムと、
    前記カムシャフトの回転に伴う遠心力の作用で開動作して前記デコンプカム軸を回動させ、前記デコンプカムを収納させるデコンプアームと、
    前記遠心力に抗する方向に前記デコンプアームを付勢してこのデコンプアームを閉動作させ、前記デコンプカム軸を回動させて前記デコンプカムを突出させる戻しスプリングとを有し、
    前記デコンプカムを突出させるデコンプ動作によって排気バルブを開き、燃焼室を減圧させる4サイクルエンジンのデコンプ装置において、
    前記デコンプアームの開動作方向が、前記カムシャフトの回転方向の逆方向に設定されたことを特徴とする4サイクルエンジンのデコンプ装置。
  2. シリンダヘッドに軸支されて排気側カムを備えたカムシャフトに、その軸方向に延在されて回動可能に収納されたデコンプカム軸と、
    このデコンプカム軸の一端に設けられて、前記排気側カムのベース円に対し突出または収納可能なデコンプカムと、
    前記カムシャフトの回転に伴う遠心力の作用で開動作して前記デコンプカム軸を回転させ、前記デコンプカムを収納させるデコンプアームと、
    前記遠心力に抗する方向に前記デコンプアームを付勢してこのデコンプアームを閉動作させ、前記デコンプカム軸を回動させて前記デコンプカムを突出させる戻しスプリングとを有し、
    前記デコンプカムを突出させるデコンプ動作によって排気バルブを開き、燃焼室を減圧させる4サイクルエンジンのデコンプ装置において、
    前記デコンプアームの閉動作方向が、前記カムシャフトの回転方向と同一方向に設定されたことを特徴とする4サイクルエンジンのデコンプ装置。
  3. 前記デコンプアームとデコンプカム軸とが別体に形成されると共に両者が連動して連結され、デコンプカムを突出させるデコンプ動作時における前記デコンプカム軸の軸心に対する回動方向が、カムシャフトの回転方向の逆方向に設定されたことを特徴とする請求項1に記載の4サイクルエンジンのデコンプ装置。
  4. 前記デコンプアームとデコンプカム軸とを連動して連結させる係合部材が、前記デコンプアームを開閉動作させるアーム揺動中心と前記デコンプカム軸の軸心との間に配置されたことを特徴とする請求項3に記載の4サイクルエンジンのデコンプ装置。
  5. 前記係合部材は、デコンプアームに取り付けられると共にデコンプカム軸に平行な軸を備えるピンと、前記デコンプカム軸の径方向に沿って形成されると共に前記ピンに係合される溝と、を有して構成されたことを特徴とする請求項4に記載の4サイクルエンジンのデコンプ装置。
  6. 前記デコンプアームのピンの両側に設けられた規制面がデコンプカム軸の外周面に当接することで、前記デコンプアームの開閉動作がそれぞれ規制されるよう構成されたことを特徴とする請求項5に記載の4サイクルエンジンのデコンプ装置。
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