JP2013209970A - 内燃機関の可変動弁機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】スライドカムを備えた可変動弁機構において、デコンプ機構を簡単な構造でコンパクトに設けることができるようにする。
【解決手段】カムシャフト31の外周に設けられ一方の排気バルブを駆動するとともに、カムシャフト31の軸心に配置されるプッシュロッド78によって、カムシャフト31の軸線C方向にスライド可能な第2排気カム42とを備えた内燃機関の可変動弁機構において、第2排気カム42に対し同心で第2排気カム42の内側に配置され、プッシュロッド78の付勢力によって第2排気カム42と共にカムシャフト31の軸線C方向にスライド可能なデコンプカム76と、カムシャフト31の回転数に対応してデコンプカム76に結合し、プッシュロッド78の付勢力に抗してデコンプカム76を保持することで、デコンプカム76を第2排気カム42から分離させるウェイトボール77とを備えた。
【選択図】図7

Description

本発明は、カムシャフトの軸方向にスライド可能なスライドカムを備えた内燃機関の可変動弁機構に関する。
従来、内燃機関の可変動弁機構において、カムシャフト上を軸方向に移動するスライド式の切り替えカム(スライドカム)を備え、切り替えカムを操作するためのプッシュロッドがカムシャフト内に配置され、このプッシュロッドによって切り替えカムを軸方向にスライドさせることで、カムプロファイルを変更したり、バルブを休止させたりすることができる技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、内燃機関において、排気カムの外周面から出没可能なデコンプカムを備えたデコンプ機構を、カムシャフト内に設ける技術が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2011−99421号公報 特開2004−360538号公報
ところで、上記特許文献1のように、スライドカムを操作するためのプッシュロッドをカムシャフト内に配置する構成では、カムシャフト内のスペースを利用して配置される上記特許文献2のようなデコンプ機構をさらに設けようとすると、配置スペースの確保が難しくなり、可変動弁機構が大型化するとともに、構造が複雑になるという課題がある。
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、スライドカムを備えた可変動弁機構において、デコンプ機構を簡単な構造でコンパクトに設けることができるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、2つの排気バルブ(39,45)を備えた内燃機関(10)のシリンダヘッド(21)に設けられるカムシャフト(31)と、当該カムシャフト(31)の外周に設けられ一方の前記排気バルブ(45)を駆動するとともに、前記カムシャフト(31)の軸心に配置されるプッシュロッド(78)によって、前記カムシャフト(31)の軸(C)方向にスライド可能なスライドカム(42)とを備えた内燃機関の可変動弁機構において、前記スライドカム(42)に対し同心で前記スライドカム(42)の内側に配置され、前記プッシュロッド(78)の付勢力によって前記スライドカム(42)と共に前記カムシャフト(31)の軸(C)方向にスライド可能なデコンプカム(76)と、前記カムシャフト(31)の回転数に対応して前記デコンプカム(76)に結合し、前記プッシュロッド(78)の付勢力に抗して前記デコンプカム(76)を保持することで、前記デコンプカム(76)を前記スライドカム(42)から分離させるスライド規制部材(77)とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、可変動弁機構は、スライドカムに対し同心でスライドカムの内側に配置され、プッシュロッドの付勢力によってスライドカムと共にカムシャフトの軸方向にスライド可能なデコンプカムと、カムシャフトの回転数に対応してデコンプカムに結合し、プッシュロッドの付勢力に抗してデコンプカムを保持することで、デコンプカムをスライドカムから分離させるスライド規制部材とを備えたため、スライド規制部材によってデコンプカムを分離させて可変動弁機構を切り替えでき、デコンプ機構を簡単な構造でコンパクトに設けることができる。
また、本発明は、前記スライド規制部材(77)は、前記カムシャフト(31)内に設けられ前記カムシャフト(31)の径方向に移動可能なウェイト(77)であることを特徴とする。
本発明によれば、スライド規制部材は、カムシャフト内に設けられカムシャフトの径方向に移動可能なウェイトであるため、カムシャフトの回転による遠心力によってスライド規制部材を作動させることができ、デコンプ機構を簡単な構造でコンパクトに設けることができる。
また、本発明は、前記ウェイト(77)は、前記カムシャフト(31)の周方向に複数設けられることを特徴とする。
本発明によれば、ウェイトは、カムシャフトの周方向に複数設けられるため、デコンプカムを確実に支持でき、デコンプカムを確実に作動させることができる。
さらに、本発明は、前記プッシュロッド(78)は前記カムシャフト(31)内に挿通され、前記プッシュロッド(78)には、前記カムシャフト(31)に設けられた長孔(81a)内を動くピン部材(85)が設けられ、前記スライドカム(42)は、前記ピン部材(85)を介してスライド操作されることを特徴とする。
本発明によれば、プッシュロッドには、カムシャフトに設けられた長孔内を動くピン部材が設けられ、スライドカムは、ピン部材を介してスライド操作されるため、簡単且つコンパクトな構成でスライドカムをスライドさせることができる。
また、本発明は、前記スライドカム(42)は、当該スライドカム(42)のベース円(42a)の形状に形成されたリング部材(83)を有し、前記スライドカム(42)がスライドされて前記一方の排気バルブ(45)が休止した状態では、前記リング部材(83)は、前記一方の排気バルブ(45)を駆動するロッカーアーム(44)に当接することを特徴とする。
本発明によれば、スライドカムのベース円の形状に形成されたリング部材が、排気バルブが休止した状態においてロッカーアームに当接するため、ロッカーアームをリング部材で押さえることができ、排気バルブの休止時のロッカーアームの揺動を規制できる。
また、本発明は、前記内燃機関(10)の始動時には、前記スライドカム(42)及び前記デコンプカム(76)は一体で一方の前記排気バルブ(45)を駆動し、前記カムシャフト(31)が第1の所定の回転数に達した際には、前記プッシュロッド(78)によって前記スライドカム(42)及び前記デコンプカム(76)はスライドされて一方の前記排気バルブ(45)は休止状態とされ、前記第1の所定の回転数よりも高い第2の所定の回転数に達した際には、前記プッシュロッド(78)によって前記スライドカム(42)は元の位置にスライドされ、前記デコンプカム(76)は前記スライド規制部材(77)で位置を規制され、前記スライドカム(42)によって一方の前記排気バルブ(45)が駆動されることを特徴とする。
本発明によれば、内燃機関の始動時には、スライドカム及びデコンプカムが一体で一方の排気バルブを駆動することで、内燃機関を容易に始動でき、カムシャフトが第1の所定の回転数に達した際には、プッシュロッドによってスライドカム及びデコンプカムはスライドされて一方の排気バルブを休止状態にでき、第1の所定の回転数よりも高い第2の所定の回転数に達した際には、プッシュロッドによってスライドカムは元の位置にスライドされ、デコンプカムはスライド規制部材で位置を規制され、スライドカムによって一方の排気バルブを駆動して両方の排気バルブを駆動でき、排気バルブの動作を休止可能な可変動弁機構において、デコンプ機構を簡単な構造でコンパクトに設けることができる。
本発明に係る内燃機関の可変動弁機構では、スライドカムに対し同心でスライドカムの内側に配置され、プッシュロッドの付勢力によってスライドカムと共にカムシャフトの軸方向にスライド可能なデコンプカムと、カムシャフトの回転数に対応してデコンプカムに結合し、プッシュロッドの付勢力に抗してデコンプカムを保持することで、デコンプカムをスライドカムから分離させるスライド規制部材とを備えたため、スライド規制部材によってデコンプカムを分離させて可変動弁機構を切り替えでき、デコンプ機構を簡単な構造でコンパクトに設けることができる。
また、カムシャフトの回転の遠心力で移動するウェイトによってデコンプカムを分離させて可変動弁機構を切り替えでき、デコンプ機構を簡単な構造でコンパクトに設けることができる。
また、ウェイトは、カムシャフトの周方向に複数設けられるため、デコンプカムを確実に支持でき、デコンプカムを確実に作動させることができる。
さらに、スライドカムは、カムシャフトに設けられた長孔内を動くピン部材を介してスライド操作されるため、簡単且つコンパクトな構成でスライドカムをスライドさせることができる。
また、スライドカムのベース円の形状に形成されたリング部材によって、排気バルブの休止時のロッカーアームの揺動を規制できる。
また、内燃機関の始動時には、スライドカム及びデコンプカムが一体で一方の排気バルブを駆動することで、内燃機関を容易に始動でき、カムシャフトが第1の所定の回転数に達した際には、プッシュロッドによってスライドカム及びデコンプカムはスライドされて一方の排気バルブを休止状態にでき、第1の所定の回転数よりも高い第2の所定の回転数に達した際には、プッシュロッドによってスライドカムは元の位置にスライドされ、デコンプカムはスライド規制部材で位置を規制され、スライドカムによって一方の排気バルブを駆動して両方の排気バルブを駆動でき、排気バルブの動作を休止可能な可変動弁機構において、デコンプ機構を簡単な構造でコンパクトに設けることができる。
本発明に係る内燃機関を示す断面図である。 可変動弁装置の要部を示す断面図である。 ヘッドカバーを取り外した状態でシリンダヘッドを上方から見た平面図である。 カムシャフトの斜視図である。 カムシャフトの断面図である。 ウェイトボールが設けられた部分の断面図である。 第2排気カムが第1排気カム側にスライドされた状態を示す断面図である。 可変動弁装置の2バルブ位置の状態を示す断面図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。
図1は、本発明に係る内燃機関10を示す断面図である。
内燃機関10は、変速機を一体に収納するクランクケース11と、このクランクケース11の上部に設けられたシリンダ部12とを備える単気筒4バルブ(吸気バルブ2本、排気バルブ2本)のSOHC型のものであり、自動二輪車に搭載される。なお、クランクケース11に対してシリンダ部12が設けられている側(図の左側)を便宜上、内燃機関10の前部とし、内燃機関10の前方を矢印FRで表す(以下同じ)。
クランクケース11は、図1の紙面の表裏方向に2つ割りにされた一対のケースからなり、これらのケースに軸受を介してクランク軸14が回動自在に支持され、クランク軸14の長手方向が紙面の表裏方向に延びている。
シリンダ部12は、クランクケース11の上部に取付けられたシリンダブロック16と、このシリンダブロック16内に形成されたシリンダ穴16aに移動自在に挿入されたピストン17と、このピストン17に小端部18aがピストンピン19を介して連結されるとともにクランク軸14のクランクピン14aに大端部18bが連結されたコネクティングロッド18と、シリンダブロック16の上端部に取付けられたシリンダヘッド21と、このシリンダヘッド21の上端開口部を塞ぐヘッドカバー22とを有する。
シリンダブロック16は、上部に冷却のためのウォータジャケット16bがシリンダ穴16aを囲むように形成され、このシリンダブロック16にヘッドガスケット24を介してシリンダヘッド21が取付けられている。ピストン17の頂面とシリンダ穴16aの内周面とシリンダヘッド21の下面との間には、燃焼室25が形成されている。
シリンダヘッド21は、鋳造により形成されたアルミニウム合金製のシリンダヘッド本体26と、このシリンダヘッド本体26に組付けられた可変動弁装置30(可変動弁機構)とを有する。
シリンダヘッド本体26は、燃焼室25に開口して混合気を導入する吸気ポート26aと、燃焼室25に開口して排気ガスを排出する排気ポート26bと、後に詳述するカムシャフト31を支持するために上方に突出成形された支持壁26cとを備える。
ヘッドカバー22は、シリンダヘッド本体26及び可変動弁装置30の上方を覆っている。ヘッドカバー22の上部の前側には、点火プラグ用プラグキャップの挿入を案内するキャップガイド部材98の上端が開口している。
図2は、可変動弁装置30の要部を示す断面図である。図3は、ヘッドカバー22を取り外した状態でシリンダヘッド21を上方から見た平面図である。
図1〜図3を参照し、可変動弁装置30は、シリンダヘッド本体26の上部に回転自在に取付けられたカムシャフト31と、カムシャフト31の一対の吸気カム32,32に各バルブリフター34を介して駆動されて吸気ポート26aの一対の燃焼室側開口を開閉する一対の吸気バルブ33,33と、この吸気バルブ33,33を閉じる方向に付勢する各バルブスプリング35と、カムシャフト31の第1排気カム36に駆動される第1ロッカーアーム38と、この第1ロッカーアーム38に駆動されて排気ポート26bの一方の燃焼室側開口を開閉する第1排気バルブ39と、第1排気バルブ39を閉じる方向に付勢するバルブスプリング(不図示)と、カムシャフト31の第2排気カム42(スライドカム)に駆動される第2ロッカーアーム44と、この第2ロッカーアーム44に駆動されて排気ポート26bの他方の燃焼室側開口を開閉する第2排気バルブ45(一方の排気バルブ)と、第2排気バルブ45を閉じる方向に付勢するバルブスプリング46とを備える。
シリンダヘッド本体26の上部に設けられた一対の支持壁26c,26cの上面に、一対のボルト49,49によってカムシャフトホルダー40,40が取り付けられることで、一対のカムシャフト支持部50L,50Rが構成され、カムシャフト31は、両端部を支持壁26c,26cとカムシャフトホルダー40,40とによって狭持されることで、回転自在に支持される。カムシャフト31の一端には、クランク軸14とカムシャフト31とを接続するタイミングチェーン(不図示)が巻き掛けられるスプロケット66が設けられおり、カムシャフト31はクランク軸14の半分の回転数で回転する。
第1排気カム36及び第2排気カム42は、カムシャフト31上において、一対の吸気カム32,32の間に設けられている。
燃焼室25の上部には、各吸気バルブ33の傘部33aの着座面が形成された吸気バルブシート47と、第1排気バルブ39及び第2排気バルブ45の傘部45a(第1排気バルブ39の傘部は不図示)の着座面が形成された排気バルブシート48とが設けられている。
シリンダヘッド21は、複数のボルト挿通穴101に挿通されるボルト(不図示)によってシリンダブロック16に結合される。
各バルブリフター34は、吸気カム32に外面が押圧される底壁34aと、この底壁34aの外周縁から立ち上げられた周壁34bとを有する有底筒状の部材である。底壁34aの内面には凸部34cが形成され、この凸部34cにシム51を介して吸気バルブ33の軸部33bの端部が当てられている。吸気バルブ33の軸部33bには、コッター54を介してリテーナー53が固定され、このリテーナー53によってバルブスプリング35の一端部が支持されている。周壁34bは、シリンダヘッド本体26に設けられた筒部材58の内周面に移動自在に嵌合されている。第1排気バルブ39及び第2排気バルブ45側にも吸気バルブ33側と同様に、シム61、リテーナー62及びコッター63が設けられる。
第1ロッカーアーム38及び第2ロッカーアーム44は、カムシャフト31と平行に設けられてシリンダヘッド本体26側に固定されるロッカーシャフト65に揺動自在に支持されている。
第1ロッカーアーム38は、カムシャフト31側の一端にローラー37を有し、他端に第1排気バルブ39を押圧する押圧部38aを有し、ローラー37が、第1排気カム36のベース円部36a(図4)及びカム山部36bに当接して追従することで、ロッカーシャフト65を中心に揺動する。第2ロッカーアーム44は、カムシャフト31側の一端にローラー43を有し、他端に第2排気バルブ45を押圧する押圧部44aを有し、ローラー43が、第2排気カム42のベース円部42a(図4)及びカム山部42bに当接して追従することで、ロッカーシャフト65を中心に揺動する。
可変動弁装置30では、第2排気カム42をカムシャフト31の軸線Cの方向にスライドさせて第2ロッカーアーム44から逃がすことで第2排気バルブ45の開弁動作を休止させるバルブ切り替え機構70と、内燃機関10の始動時に第2排気バルブ45を開くことで圧縮行程のシリンダ内圧を低下させてクランキングに必要な力を軽減し、始動性を向上させるデコンプ機構71とが設けられている。
図3に示すように、バルブ切り替え機構70は、第2排気カム42を軸線C方向にスライドさせる切り替え操作部72を有している。切り替え操作部72は、シリンダヘッド21及びヘッドカバー22の側面に複数のボルト73で取付けられたソレノイドアクチュエータ74と、ソレノイドアクチュエータ74の作動を制御するECU(Engine Control Unit)75とを有している。ソレノイドアクチュエータ74は、カムシャフト31の軸線Cに略一致する位置に配置される棒状のプランジャー74Aを有し、ソレノイドアクチュエータ74がECU75に駆動されてプランジャー74Aがバルブ切り替え機構70を軸線C方向に押圧することで第2排気カム42がスライドされ、バルブ切り替え機構70が切り替えられる。
図4は、カムシャフト31の斜視図である。図5は、カムシャフト31の断面図である。
図4及び図5に示すように、バルブ切り替え機構70及びデコンプ機構71は、カムシャフト31に設けられている。
バルブ切り替え機構70は、第2排気カム42と、第2排気カム42に対し同心で第2排気カム42の内側に配置されるデコンプカム76と、カムシャフト31の回転の遠心力によって外周側に移動してデコンプカム76に結合されるウェイトボール77と、カムシャフト31内に挿通され、ソレノイドアクチュエータ74に駆動されて第2排気カム42をスライドさせるプッシュロッド78と、プッシュロッド78を介して第2排気カム42を第2ロッカーアーム44から離れる側にスライドするように付勢するばね79と、デコンプカム76が第2排気カム42に密着するように、ばね79とは反対方向にデコンプカム76を付勢するデコンプ用ばね80とを有している。
デコンプ機構71も同様に、第2排気カム42と、デコンプカム76と、ウェイトボール77と、プッシュロッド78と、ばね79と、デコンプ用ばね80とを備えて構成されている。
図6は、ウェイトボール77が設けられた部分の断面図である。図7は、第2排気カム42が第1排気カム36側にスライドされた状態を示す断面図である。
図4〜図7に示すように、カムシャフト31上において吸気カム32と第1排気カム36との間の区間には、周囲の部分よりも外径が小さく形成された第2排気カム支持軸81が形成されており、第2排気カム42は、第2排気カム支持軸81に支持されて第2排気カム支持軸81上をスライド可能である。
第2排気カム支持軸81には、第2排気カム支持軸81を貫通するとともに軸線C方向に延びる長孔81aが形成されている。長孔81aは、軸線Cに直交して第2排気カム支持軸81を貫通している。
また、第2排気カム支持軸81の外周部において、長孔81aと第1排気カム36との間には、ウェイトボール77が収容されるウェイト収容穴81bが形成されている。ウェイト収容穴81bは、第2排気カム支持軸81の周方向に間隔をあけて複数形成されている。
ウェイトボール77は、金属製のボールであり、カムシャフト31の回転による遠心力の変化に応じて、ウェイト収容穴81b内をカムシャフト31の径方向に移動する。
第2排気カム42は、第2排気カム支持軸81の外周部に軸線C方向に延びて形成されたスプライン部(不図示)にスプライン結合されており、軸線C方向にスライド可能、且つ、カムシャフト31に対して相対回転不能に設けられている。
第2排気カム42は、ベース円部42a及びカム山部42bが第2ロッカーアーム44のローラー43に当接する第1のスライド位置(図5参照)と、第2排気カム42が第1排気カム36側にスライドされてベース円部42a及びカム山部42bがローラー43に当接しない第2のスライド位置(図7参照)との間をスライド可能である。
第2排気カム42は、第2排気カム支持軸81の外周部に嵌合する円筒部82を有し、ベース円部42a及びカム山部42bは、円筒部82の外周部に形成されている。
円筒部82は、ベース円部42a側からウェイト収容穴81b側に延びる円筒状のデコンプカム収容部82aを有している。デコンプカム収容部82aの内周部は、第2排気カム支持軸81の外周部よりも大径に形成されており、デコンプカム収容部82aと第2排気カム支持軸81との間にデコンプカム76を収容可能である。また、円筒部82には、軸線Cの方向に延びる長孔状のガイド孔82b(図4)が形成されている。ガイド孔82bは、第1排気カム36側に開放するとともに、ベース円部42aに重なる位置まで形成されている。
また、円筒部82は、ベース円部42a側からデコンプカム収容部82aの反対側に突出する円筒状の嵌合筒部82cを有している。嵌合筒部82cの内周部は、第2排気カム支持軸81の外周部に摺接する。嵌合筒部82cのデコンプカム収容部82a側の端部には、ウェイトボール77の一部分を収容可能なウェイト用切り欠き部82dが複数形成されている。
嵌合筒部82cの外周部には、ベース円部42aと同一形状の外周部を有するリング部材83が設けられている。また、嵌合筒部82cには、プッシュロッド78が連結される一対のプッシュロッド連結孔82e,82eが形成されている。
カムシャフト31内には、ソレノイドアクチュエータ74側の端から軸線C上を延びるロッド支持穴84が形成されており、プッシュロッド78は、ロッド支持穴84に軸線C方向にスライド可能に収容されている。ロッド支持穴84は閉じた底部84aを終端に有し、底部84aとプッシュロッド78の一端に形成されたばね座部78aとの間には、ばね79が設けられており、プッシュロッド78は、ばね79によって第2のスライド位置側にスライドするように付勢されている。プッシュロッド78の他端には、カムシャフト31の端から外側に突出してソレノイドアクチュエータ74のプランジャー74Aの先端に当接する押圧部78bが形成されている。
プッシュロッド78は、軸線Cに直交して径方向外側に突出する一対のピン部85,85を有している。ピン部85,85は、第2排気カム支持軸81の長孔81aを通って第2排気カム支持軸81の外側に突出し、ピン部85,85の先端は第2排気カム42のプッシュロッド連結孔82e,82eに嵌合する。また、プッシュロッド78は、ピン部85,85が長孔81aに嵌合して位置を規制されることで、長孔81aに沿って軸線C方向のみにスライド可能であり、カムシャフト31の回転方向には回動不能である。
すなわち、プッシュロッド78は、ピン部85,85によって第2排気カム42に連結され、プッシュロッド78がソレノイドアクチュエータ74によって軸線C方向にスライドされることで、第2排気カム42は第2排気カム支持軸81上を軸線C方向にスライドする。
デコンプカム76は、第2排気カム42と第1排気カム36との間に配置されている。デコンプカム76は、第2排気カム支持軸81の外周部に嵌合する円筒部86を有し、円筒部86の内周部が第2排気カム支持軸81の外周部の上記スプライン部にスプライン結合することで、軸線C方向にスライド可能、且つ、カムシャフト31に対して相対回転不能に設けられている。円筒部86の外周部86aは、デコンプカム収容部82aの内周部の径よりも小径に形成されており、円筒部86は、デコンプカム収容部82a内を軸線C方向にスライド可能である。
円筒部86の第1排気カム36側の端部には、外周部86aよりも小径のばね受け部86bが形成されている。デコンプ用ばね80は、ばね受け部86bと第1排気カム36の側壁との間に圧縮された状態で配置されており、デコンプカム76は、デコンプ用ばね80によって、デコンプカム76をデコンプカム収容部82aに収容する方向、すなわち、第1のスライド位置側へスライドするように付勢されている。デコンプ用ばね80は、ばね79よりも弱い付勢力に設定されている。
円筒部86の第2排気カム42側の端部の内周部には、ウェイトボール77の一部分を収容可能なウェイト結合部86cが形成されている。ウェイト結合部86cは、円筒部86の内周部に設けられた切り欠き部であり、複数のウェイトボール77の位置に対応して複数箇所に形成されている。
デコンプカム76の円筒部86の外周部86aには、径方向外側に突出するデコンプ用カム山87(図4)が形成されている。デコンプ用カム山87は、第2排気カム42のベース円部42aよりも外側に突出する高さに形成されている。デコンプ用カム山87は、第2排気カム42のガイド孔82bに嵌合されており、ガイド孔82bに沿ってスライド可能である。
可変動弁装置30では、内燃機関10の運転状況に合わせて、バルブ切り替え機構70によって可変動弁装置30が3つの位置状態のいずれかに切り替えられる。詳細には、可変動弁装置30は、内燃機関10の始動時に用いられる始動位置と、内燃機関10のエンジン回転数が低速及び中速域の際に用いられる1バルブ位置と、内燃機関10のエンジン回転数が高速域の際に用いられる2バルブ位置とのいずれかの位置に切り替えられる。
図4〜図6に示すように、可変動弁装置30の上記始動位置では、ソレノイドアクチュエータ74がオンにされ、ソレノイドアクチュエータ74がばね79に抗してプッシュロッド78を押圧することで、第2排気カム42は第1のスライド位置にスライドされ、デコンプカム76はデコンプ用ばね80に付勢されて第2排気カム42内に収容されており、デコンプ用カム山87は、ベース円部42aから外側に突出する。この始動位置では、第2排気カム42は第2ロッカーアーム44のローラー43に当接する位置にあり、クランキングの際には、第2排気バルブ45がデコンプ用カム山87によって第2ロッカーアーム44を介して開かれるため、容易に内燃機関10を始動させることができる。
また、上記始動位置では、ウェイト収容穴81bは、デコンプカム76の円筒部86によって一部を塞がれており、ウェイトボール77は、カムシャフト31が回転したとしてもウェイト収容穴81bから外側には突出しない。
図7に示すように、可変動弁装置30の上記1バルブ位置では、ソレノイドアクチュエータ74がオフにされ、プッシュロッド78は、ばね79の付勢力によって押圧され、第2排気カム42は第2のスライド位置にスライドされ、デコンプカム76は、第2排気カム42と共に第2のスライド位置側にスライドされてデコンプカム収容部82aに収容されている。この1バルブ位置では、第2排気カム42は、第2ロッカーアーム44のローラー43から外れてローラー43に当接しない位置にあり、第2排気バルブ45は閉じられて休止状態とされ、排気バルブは第1排気バルブ39のみが駆動される。また、1バルブ位置では、デコンプカム76もスライドされており、デコンプ用カム山87はローラー43に当接しない。
また、上記1バルブ位置では、第2排気カム42のウェイト用切り欠き部82d及びデコンプカム76のウェイト結合部86cは、ウェイト収容穴81bを覆う位置で合わさることで半球状のウェイト収容部88を形成する。ウェイトボール77は、カムシャフト31の回転の遠心力によってウェイト収容穴81b内を径方向外側へ移動し、第2排気カム支持軸81から略半分だけ突出した状態でウェイト収容部88に収容される。
また、上記1バルブ位置では、第2排気カム42のリング部材83が第2ロッカーアーム44のローラー43に当接しており、ローラー43は、ベース円部42aと同一形状のリング部材83に追従する。このため、第2排気バルブ45を休止状態にしている場合において、第2ロッカーアーム44をリング部材83で押さえておくことができ、第2ロッカーアーム44の揺動による音の発生を防止できる。
内燃機関10の運転が停止している状態では、ソレノイドアクチュエータ74はオフの状態にあるため、可変動弁装置30は、内燃機関10の運転停止状態では上記1バルブ位置に位置している。
図8は、可変動弁装置30の2バルブ位置の状態を示す断面図である。
図8に示すように、可変動弁装置30の上記2バルブ位置では、ソレノイドアクチュエータ74がオンにされ、ソレノイドアクチュエータ74がばね79に抗してプッシュロッド78を押圧することで、第2排気カム42は第1のスライド位置にスライドされる。また、2バルブ位置では、カムシャフト31の回転の遠心力によって、ウェイトボール77がデコンプカム76のウェイト結合部86cに結合されており、デコンプカム76は、ウェイトボール77によって、上記1バルブ位置と同一の位置に位置するように位置を規制されている。すなわち、2バルブ位置では、上記1バルブ位置の状態から、第2排気カム42のみが第1のスライド位置にスライドされ、デコンプカム76は、第2排気カム42から分離されて上記1バルブ位置の状態のまま残る。この2バルブ位置では、第1排気カム36及び第2排気カム42によって、第1排気バルブ39及び第2排気バルブ45が両方駆動され、デコンプ用カム山87は第2ロッカーアーム44から外れている。
このように、カムシャフト31の回転の遠心力によって作動するウェイトボール77によってデコンプカム76の位置を規制するため、簡単な構成でデコンプ機構71を設けることができ、カムシャフト31の軸内にバルブ切り替え機構70のプッシュロッド78を設ける構成であっても、容易にデコンプ機構71を設けることができる。
上記2バルブ位置では、デコンプカム76は、第2排気カム42から完全に分離されてはおらず、デコンプカム76のウェイト結合部86c側の端部は、デコンプカム収容部82aに収納されている。このため、デコンプカム76がスライドする際に第2排気カム42に引っ掛かることを防止でき、可変動弁装置30を確実に作動させることができる。
次に、可変動弁装置30の動作を説明する。
運転者によって自動二輪車(不図示)の主電源が入れられると、ECU75は、ソレノイドアクチュエータ74を駆動してプッシュロッド78を押圧し、可変動弁装置30を上記始動位置(図4〜図6参照)に位置させ、運転者によるスターターボタンの操作に応じてスターターモーター(不図示)を駆動して内燃機関10をクランキングし、内燃機関10を始動させる。内燃機関10の始動時には、デコンプカム76によって第2排気バルブ45が開かれるため、容易に内燃機関10を始動できる。
内燃機関10が始動し、内燃機関10の回転数が第1の所定の回転数に達すると、ECU75は、ソレノイドアクチュエータ74への通電をオフにし、ばね79の付勢力によって、可変動弁装置30を、内燃機関10の低回転域及び中回転域に適した上記1バルブ位置(図4〜図6参照)に位置させる。この1バルブ位置では、カムシャフト31の回転の遠心力によって、ウェイトボール77がウェイト収容部88に結合する。ここでは、上記第1の所定の回転数は、一例として、アイドリング回転数であり、1500rpmである。
内燃機関10の回転数が上記第1の所定の回転数よりも高い第2の所定の回転数(一例として6000rpm)に達すると、ECU75は、ソレノイドアクチュエータ74を駆動してプッシュロッド78を押圧し、デコンプカム76を上記1バルブ位置の位置に残したまま、第2排気カム42のみを第1のスライド位置に戻し、可変動弁装置30を、内燃機関10の高回転域に適した上記2バルブ位置(図8参照)に位置させる。
ウェイトボール77がデコンプ用ばね80に抗してデコンプカム76を上記1バルブ位置の位置に規制可能な遠心力は、上記第2の所定の回転数よりも低い内燃機関10の回転数で得られるように設定されている。
内燃機関10の回転数が高回転域から上記第2の所定の回転数よりも低い中回転域に低下すると、ECU75は、ソレノイドアクチュエータ74への通電をオフにして、可変動弁装置30を上記2バルブ位置から上記1バルブ位置に変更する。この際、デコンプカム76は、ウェイトボール77によって上記1バルブ位置の位置に規制されており、デコンプ用ばね80の付勢力がばね79に及ばないため、上記2バルブ位置から上記1バルブ位置に速やかに切り替えることができる。
以上説明したように、本発明を適用した実施の形態によれば、可変動弁装置30は、第2排気カム42に対し同心で第2排気カム42のデコンプカム収容部82aの内側に配置され、ばね79によるプッシュロッド78の付勢力によって第2排気カム42と共にカムシャフト31の軸線C方向にスライド可能なデコンプカム76と、カムシャフト31の回転数に対応してデコンプカム76に結合し、プッシュロッド78の付勢力に抗してデコンプカム76を保持することで、デコンプカム76を第2排気カム42から分離させるウェイトボール77とを備えたため、ウェイトボール77によってデコンプカム76を分離させて可変動弁装置30を切り替えでき、カムシャフト31の軸心に設けられるプッシュロッド78によって第2排気カム42をスライドさせる可変動弁装置30であっても、デコンプ機構71を簡単な構造でコンパクトに設けることができる。
また、デコンプカム76のスライドを規制するスライド規制部材は、カムシャフト31のウェイト収容穴81bに設けられカムシャフト31の径方向に移動可能なウェイトボール77であるため、カムシャフト31の回転による遠心力によってウェイトボール77を作動させることができ、デコンプ機構71を簡単な構造でコンパクトに設けることができる。
また、ウェイトボール77は、カムシャフト31の周方向に複数設けられるため、デコンプカム76を確実に支持でき、デコンプカム76を確実に作動させることができる。
さらに、プッシュロッド78には、カムシャフト31に設けられた長孔81a内を動くピン部85,85が設けられ、第2排気カム42は、ピン部85,85を介してスライド操作されるため、簡単且つコンパクトな構成で第2排気カム42をスライドさせることができる。
また、第2排気カム42のベース円部42aの形状に形成されたリング部材83が、第2排気バルブ45が休止した状態において第2ロッカーアーム44のローラー43に当接するため、第2ロッカーアーム44をリング部材83で押さえることができ、第2排気バルブ45の休止時の第2ロッカーアーム44の揺動を規制できる。
また、内燃機関10の始動時には、第2排気カム42及びデコンプカム76が一体で第2排気バルブ45を駆動することで、内燃機関10を容易に始動でき、カムシャフト31が第1の所定の回転数に達した際には、プッシュロッド78によって第2排気カム42及びデコンプカム76はスライドされて第2排気バルブ45を休止状態にでき、第1の所定の回転数よりも高い第2の所定の回転数に達した際には、プッシュロッド78によって第2排気カム42は元の位置にスライドされ、デコンプカム76はウェイトボール77で位置を規制され、第2排気カム42によって第2排気バルブ45を駆動して両方の第1排気バルブ39及び第2排気バルブ45を駆動でき、第2排気バルブ45の動作を休止可能な可変動弁装置30において、デコンプ機構71を簡単な構造でコンパクトに設けることができる。
なお、上記実施の形態は本発明を適用した一態様を示すものであって、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。
上記の実施の形態では、ウェイトボール77はボールであるものとして説明したが、例えば、スライド規制部材として、ウェイトボール77に替えてローラー状のウェイトを用いても良い。
また、上記の実施の形態では、可変動弁装置30は、第2排気カム42をスライドさせて第2排気バルブ45の開弁動作を休止させるものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、スライドする第2排気カムに、内燃機関の高回転用のカム形状及び低回転用のカム形状を設け、第2排気カムをスライドさせることで、運転状態に応じてカム形状を切り替える構成であっても良い。
10 内燃機関
21 シリンダヘッド
30 可変動弁装置(可変動弁機構)
31 カムシャフト
39 第1排気バルブ(排気バルブ)
42 第2排気カム(スライドカム)
42a ベース円部(ベース円)
44 第2ロッカーアーム(ロッカーアーム)
45 第2排気バルブ(排気バルブ、一方の排気バルブ)
76 デコンプカム
77 ウェイトボール(スライド規制部材、ウェイト)
78 プッシュロッド
81a 長孔
82 円筒部
83 リング部材
85 ピン部(ピン部材)
C 軸線(カムシャフトの軸)

Claims (6)

  1. 2つの排気バルブ(39,45)を備えた内燃機関(10)のシリンダヘッド(21)に設けられるカムシャフト(31)と、当該カムシャフト(31)の外周に設けられ一方の前記排気バルブ(45)を駆動するとともに、前記カムシャフト(31)の軸心に配置されるプッシュロッド(78)によって、前記カムシャフト(31)の軸(C)方向にスライド可能なスライドカム(42)とを備えた内燃機関の可変動弁機構において、
    前記スライドカム(42)に対し同心で前記スライドカム(42)の内側に配置され、前記プッシュロッド(78)の付勢力によって前記スライドカム(42)と共に前記カムシャフト(31)の軸(C)方向にスライド可能なデコンプカム(76)と、前記カムシャフト(31)の回転数に対応して前記デコンプカム(76)に結合し、前記プッシュロッド(78)の付勢力に抗して前記デコンプカム(76)を保持することで、前記デコンプカム(76)を前記スライドカム(42)から分離させるスライド規制部材(77)とを備えたことを特徴とする内燃機関の可変動弁機構。
  2. 前記スライド規制部材(77)は、前記カムシャフト(31)内に設けられ前記カムシャフト(31)の径方向に移動可能なウェイト(77)であることを特徴とする請求項1記載の内燃機関の可変動弁機構。
  3. 前記ウェイト(77)は、前記カムシャフト(31)の周方向に複数設けられることを特徴とする請求項2記載の内燃機関の可変動弁機構。
  4. 前記プッシュロッド(78)は前記カムシャフト(31)内に挿通され、前記プッシュロッド(78)には、前記カムシャフト(31)に設けられた長孔(81a)内を動くピン部材(85)が設けられ、前記スライドカム(42)は、前記ピン部材(85)を介してスライド操作されることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の内燃機関の可変動弁機構。
  5. 前記スライドカム(42)は、当該スライドカム(42)のベース円(42a)の形状に形成されたリング部材(83)を有し、前記スライドカム(42)がスライドされて前記一方の排気バルブ(45)が休止した状態では、前記リング部材(83)は、前記一方の排気バルブ(45)を駆動するロッカーアーム(44)に当接することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の内燃機関の可変動弁機構。
  6. 前記内燃機関(10)の始動時には、前記スライドカム(42)及び前記デコンプカム(76)は一体で一方の前記排気バルブ(45)を駆動し、前記カムシャフト(31)が第1の所定の回転数に達した際には、前記プッシュロッド(78)によって前記スライドカム(42)及び前記デコンプカム(76)はスライドされて一方の前記排気バルブ(45)は休止状態とされ、前記第1の所定の回転数よりも高い第2の所定の回転数に達した際には、前記プッシュロッド(78)によって前記スライドカム(42)は元の位置にスライドされ、前記デコンプカム(76)は前記スライド規制部材(77)で位置を規制され、前記スライドカム(42)によって一方の前記排気バルブ(45)が駆動されることを特徴とする請求項1記載の内燃機関の可変動弁機構。
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