JP2011148223A - 成形金型及び樹脂成形品 - Google Patents

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Abstract

【課題】 凹状部B1が成形空間A内に位置するように開口部5に嵌挿部材Bが嵌挿された状態であっても、凹状部B1に成形材料が入り込むのを防止することができ、成形品を離型させる際に、成形品が損傷するのを防止することができる成形金型を提供することを課題とする。
【解決手段】 成形材料が充填される成形空間Aを形成する成形壁部4を備え、該成形壁部4には、成形壁部4を貫通して前記成形空間Aに連通する開口部5が形成され、該開口部5は、前記成形空間Aで成形される成形品の離型方向に対して交差する方向に開口する凹状部B1が形成された嵌挿部材Bを嵌挿可能に構成されている成形金型1において、前記凹状部B1の少なくとも一部が成形壁部4よりも成形空間側に位置するように前記嵌挿部材Bが開口部5に嵌挿された状態で、成形空間A側に位置する凹状部B1を閉塞する閉塞部4aが成形壁部4の成形空間A側の開口端部から突出するように形成されていることを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、成形空間内に充填された成形材料を成形する成形金型及び該成形金型を用いて成形される樹脂成形品に関する。
従来、成形金型内に形成された成形空間に、成形材料を充填して型内成形することで、成形空間の形状に対応した形状の成形品が製造されている。例えば、凸型と凹型との間に形成される成形空間に、流動性を有する樹脂材料や予備発泡させた発泡性樹脂粒子(予備発泡樹脂粒子)などの樹脂材料を充填し、所定の条件で型内成形を行なうことで樹脂成形品の製造が行なわれている。
上記のような成形金型は、成形空間を形成する成形壁部を備えており、該成形壁部には、成形壁部を貫通して成形空間に連通する開口部が形成されている。該開口部は、成形空間に成形材料(原料)を供給する材料供給管や凹型内から成形品を押し出す押出手段などの嵌挿部材を嵌挿可能に構成されている。そして、開口部に嵌挿部材が嵌挿されることで、開口部が閉塞され、成形空間に充填された成形材料が開口部から外部へ漏れ出さないように構成されている。
ところが、成形品の形状(即ち、成形空間の形状)によっては、嵌挿部材が開口部に嵌挿された状態であっても、開口部と成形空間が連なった状態となる場合がある。このような状態で成形空間に成形材料が充填されると、開口部の内側に成形材料が入り込み、成形品の表面に突起部が形成されてしまう場合がある。このような突起部が形成されると、成形品の表面に表皮材などの積層材を積層させる際に、成形品と積層材とを隙間無く積層させることが困難となったり、積層後に突起部の近傍で成形品から積層材が剥がれてしまったりする虞がある。
このため、成形材料が開口部に入り込むのを防止すべく、開口部を閉塞した状態の嵌挿部材の先端部を成形壁部よりも成形空間側に突出させ、開口部に成形材料が入り込むのを防止する方法が知られている(特許文献1参照)。
特開昭59−155017号公報
しかしながら、図5(a)に示すように、開口部5に嵌挿された嵌挿部材Bの先端部に、成形品Mの離型方向に対して交差する方向に開口する凹状部B1が形成されている場合、嵌挿部材Bの先端部を成形壁部4よりも成形空間側に突出させると、開口部5が形成された領域の成形品Mの形状によっては、成形空間内に凹状部B1が位置することとなり、成形空間に充填された成形材料Mが凹状部B1内に入り込んでしまう場合がある。
また、図5(b)に示すように、嵌挿部材B’の先端部に、成形品Mの離型方向に対して交差する方向に突出する突出部B5が形成されている場合、嵌挿部材Bの先端部を成形壁部4よりも成形空間側に突出させると、開口部5が形成された領域の成形品Mの形状によっては、突出部B5と成形壁部4との間に隙間B1’が形成され、成形空間に充填された成形材料Mが隙間B1’内に入り込む場合がある。
このような状態で型内成形を行なうと、成形品Mを離型方向に移動させた際に、凹状部B1内や隙間B1’内で成形された部分がそこから抜けることが困難となるため、成形品Mを離型させる際に、成形品Mにおける斯かる部分が損傷してしまう虞がある。
これに対し、図6(a)や図6(b)に示すように、凹状部B1や隙間B1’を開口部5の内側に位置させることで、凹状部B1内や隙間B1’内に成形材料Mが入り込むのを防止することができるが、成形空間の形状によっては、開口部5が成形空間と連なってしまう場合がある。このような場合、上述したように、開口部5内に成形材料Mが入り込み、成形品Mの表面に突起部M1が形成されてしまう。このため、突起部M1を除去して成形品の表面を平滑にするなどの作業が必要となる場合があり、生産効率を低下させる要因となる。
そこで、本発明は、前記凹状部や突出部が成形壁部よりも成形空間側に位置するように嵌挿部材が開口部に嵌挿された状態であっても、凹状部や、突出部の先端部と成形壁部との間の隙間に成形材料が入り込むのを防止することができ、成形品を離型させる際に、成形品が損傷してしまうのを防止することができる成形金型を提供することを課題とする。また、該成形金型によって成形された樹脂成形品を提供することを課題とする。
本発明にかかる成形金型は、成形材料が充填される成形空間を形成する成形壁部を備え、該成形壁部には、成形壁部を貫通して前記成形空間に連通する開口部が形成され、該開口部は、前記成形空間で成形される成形品の離型方向に対して交差する方向に開口する凹状部が形成された嵌挿部材を嵌挿可能に構成されている成形金型において、前記凹状部の少なくとも一部が成形壁部よりも成形空間側に位置するように前記嵌挿部材が開口部に嵌挿された状態で、成形空間側に位置する凹状部を閉塞する閉塞部が成形壁部の成形空間側の開口端部から突出するように形成されていることを特徴とする。
また、本発明にかかる成形金型は、成形材料が充填される成形空間を形成する成形壁部を備え、該成形壁部には、成形壁部を貫通して前記成形空間に連通する開口部が形成され、該開口部は、前記成形空間で成形される成形品の離型方向に対して交差する方向に突出する突出部を備える嵌挿部材を嵌挿可能に構成されている成形金型において、前記突出部が前記成形壁部よりも成形空間側に位置するように前記嵌挿部材が開口部に嵌挿された状態で、突出部と成形壁部との間に形成される隙間を閉塞する閉塞部が成形壁部の成形空間側の開口端部から突出するように形成されていることを特徴とする。
斯かる構成によれば、凹状部や、突出部と成形壁部との間の隙間が、前記閉塞部によって閉塞されるため、凹状部や前記隙間が成形空間と連なるのを防止することができる。このため、成形空間に成形材料が充填された際に、凹状部や前記隙間に成形材料が入り込むことがなく、凹状部内や隙間内で成形材料が成形されるのを防止することができる。これにより、凹状部や隙間によって成形品にアンダーカット部が形成されてしまうのを防止することができ、成形品を離型させる際に、成形品が損傷してしまうのを防止することができる。
また、本発明にかかる成形金型は、前記閉塞部が開口部の周縁に沿って一体的に形成されていることが好ましい。
斯かる構成によれば、閉塞部が開口部の周縁に沿って一体的に形成されていることで、閉塞部が開口部の周縁に沿って壁状となるため、凹状部や隙間を閉塞できる範囲を広くすることができ、例えば、凹状部が開口部の周方向に沿って複数形成されている場合や周方向に沿って溝状に形成されている場合であっても、確実に凹状部を閉塞することができる。
また、本発明にかかる成形金型は、開口部に嵌挿部材が嵌挿された状態において、前記閉塞部は、嵌挿部材に沿って突出するように形成されており、閉塞部の先端部と嵌挿部材の先端部とは、閉塞部の突出方向に対して直交する同一平面上に位置していることが好ましい。
斯かる構成によれば、開口部に嵌挿部材が嵌挿された状態において、前記閉塞部は、嵌挿部材に沿って突出するように形成されており、閉塞部の先端部と嵌挿部材の先端部とは、閉塞部の突出方向に対して直交する同一平面上に位置していることで、閉塞部の先端部と嵌挿部材の先端部との間に、閉塞部の突出方向に段差が形成されないため、角部の少ない成形品を得ることができる。前記角部は、成形品を離型させる際や流通過程で破損し易い部分である。このため、型内成形を行なう際に、閉塞部の先端部と嵌挿部材の先端部との間で角部が成形されるのを防止することで、成形品の破損を抑制することができる。
また、本発明にかかる成形金型は、前記閉塞部と成形壁部との間には、フィレット部が形成されていることが好ましい。
斯かる構成によれば、前記閉塞部と成形壁部との間にフィレット部が形成されていることで、成形壁部と閉塞部との間の成形空間が尖状となるのを防止することができる。これにより、成形壁部と閉塞部との間で角部が成形されるのを防止することができ、成形品が破損し易くなるのを抑制することができる。
本発明にかかる樹脂成形品は、上記の何れか一つに記載の成形金型を用いて、発泡性樹脂粒子が成形されてなることを特徴とする。
以上のように、本発明によれば、前記凹状部や突出部が成形壁部よりも成形空間側に位置するように嵌挿部材が開口部に嵌挿された状態であっても、凹状部や、突出部の先端部と成形壁部との間の隙間に成形材料が入り込むのを防止することができ、成形品を離型させる際に、成形品が損傷してしまうのを防止することができる。
本実施形態の成形金型の断面図。 (a)は、本実施形態の成形壁部における開口部が形成された領域の拡大断面図と嵌挿部材の先端側を示した図であり、(b)は、本実施形態の開口部に嵌挿部材が嵌挿された際の成形壁部における開口部が形成された領域の拡大断面図。 (a)は、本実施形態の成形壁部における開口部が形成された領域の拡大断面図と他の嵌挿部材の先端側を示した図であり、(b)は、本実施形態の開口部に他の嵌挿部材が嵌挿された際の成形壁部における開口部が形成された領域の拡大断面図。 (a)は、他の実施形態の成形壁部における開口部が形成された領域の拡大断面図であり、(b)は、さらに他の実施形態の成形壁部における開口部が形成された領域の拡大断面図。 従来の成形金型の成形壁部における開口部が形成された領域の拡大断面図。 従来の成形金型の成形壁部における開口部が形成された領域の拡大断面図。
以下、本発明の一実施形態について図1及び2を参照しながら説明する。
本実施形態にかかる成形金型1は、図1に示すように、内部に形成される成形空間Aに成形材料を充填して型内成形を行なうように構成されている。本実施形態では、成形金型1は、凸型2及び凹型3から構成され、凸型2と凹型3とが組み合わされた状態(以下、型閉状態と記す)で、該凸型2と凹型3との間に前記成形空間Aが形成されるように構成されている。また、成形金型1は、凸型2及び凹型3が対峙するように配置され、対峙する方向に沿って凸型2及び凹型3が接離可能となるように構成されている。
成形空間Aに充填される成形材料としては、特に限定されるものではないが、型内成形された際に、成形空間Aの形状に沿って成形されるような素材からなるものを用いることができる。例えば、複数の発泡性樹脂粒子を予備発泡させたもの(予備発泡樹脂粒子)が用いられる。該予備発泡樹脂粒子は、成形空間Aに複数充填されて高温の水蒸気と接触することで、膨張すると共に表面が溶融軟化し、予備発泡樹脂粒子同士が連結して成形品を形成するように構成されている。
予備発泡樹脂粒子としては、熱可塑性樹脂粒子に発泡剤を含浸させて発泡性の熱可塑性樹脂粒子(発泡性樹脂粒子)とし、該発泡性樹脂粒子を水蒸気等で加熱して予備発泡させたものを用いることができる。熱可塑性樹脂粒子としては、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂(例えば、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂等)、又は、これらを含む複合樹脂からなるものが挙げられる。更に、ポリエステル系樹脂(例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、ポリカーボネート系樹脂、ポリ乳酸系樹脂などからなるものであってもよい。特に、ポリスチレン系樹脂とポリオレフィン系樹脂とを含む複合樹脂からなるものを用いることが好ましい。
また、前記予備発泡樹脂粒子以外には、熱可塑性樹脂を加熱して流動性を持たせたものや、ポリウレタン樹脂を合成する際の液体状の原料などを用いることができる。
前記成形金型1は、成形空間Aを形成する成形壁部4を備えている。該成形壁部4は、凸型2に形成された凸型成形壁部2aと凹型3に形成された凹型成形壁部3aとから構成されている。前記凸型成形壁部2aは、凹状に形成された凹型成形壁部3aの開口部を、型閉状態において、閉塞するように構成されている。一方、凹型成形壁部3aは、型閉状態において、凸型成形壁部2aと間隔を空けて対向するように形成された対向壁部3bと、該対向壁部3bの外周部の全域から凸型2側に向かって形成された側壁部3cとから構成され、側壁部3cの先端部(凸型2側の端部)に凹型成形壁部3aの開口部が形成されている。そして、凸型成形壁部2aが凹型成形壁部3aの開口部を閉塞することによって、凸型成形壁部2aと凹型成形壁部3aとに囲まれた空間が形成され、該空間が成形空間Aとなる。
また、前記成形空間Aで成形された成形品は、凹型成形壁部3aの開口方向に向かって凹型成形壁部3aから離型される。なお、以下の説明において、成形品を離型させる方向を離型方向と記す。
前記成形壁部4には、成形壁部4を貫通して成形空間Aに連通する開口部5が形成されている。該開口部5は、その貫通方向が成形壁部4に対して傾斜するように(直角とならないように)形成されている。また、開口部5が成形壁部4を貫通する方向(以下、貫通方向と記す)は、前記離型方向に沿うように形成されている。
即ち、開口部5が形成されている成形壁部4は、成形品の離型方向に対して所定の角度で傾斜するように(直交しないように)形成されている。本実施形態では、開口部5は、凹型成形壁部3a(より詳しくは、対向壁部3b)に形成されており、対向壁部3bが成形品の離型方向に対して傾斜するように形成されている。
また、開口部5は、成形空間Aに成形材料を供給する材料供給管や凹型3内から成形品を押し出す押出手段などの嵌挿部材Bを嵌挿可能に構成されている。また、開口部5は、嵌挿部材Bが嵌挿された状態で、成形壁部4(具体的には、傾斜壁部3b)の成形空間A側の開口面が嵌挿部材Bによって密閉されるように形成されている。また、開口部5は、嵌挿部材Bが嵌挿された状態、嵌挿部材Bの外周面に密着するように形成されている。
ここで、前記嵌挿部材Bについて説明する。本実施形態における成形金型1において使用される嵌挿部材Bは、図2に示すように、筒状の形状を有し、開口部5に嵌挿された状態で、成形空間Aに予備発泡樹脂粒子を供給可能に構成された材料供給管である。
また、前記嵌挿部材Bは、開口部5に嵌挿された状態において、軸方向(長手方向)が開口部5の貫通方向に沿うように構成されている。また、嵌挿部材Bは、一端部(先端部)の少なくとも一部が成形壁部4よりも成形空間A側に位置するように開口部5に嵌挿される。また、他端部には成形材料を供給する材料供給手段(図示せず)が連結されている。
また、嵌挿部材Bには、図2(a)に示すように、軸方向に対して交差する方向に向かって開口する凹状部B1が形成されている。該凹状部B1は、嵌挿部材Bが開口部5に嵌挿された状態で、成形品の離型方向に対して交差する方向(詳しくは、略直交する方向)に開口するように形成されている。また、凹状部B1は、嵌挿部材Bの先端部の周方向の全周に亘って一体的に(即ち、溝状に)形成されている。
前記嵌挿部材Bは、軸方向に対して略直交するように形成された先端面B2を備えている。即ち、先端面B2は、嵌挿部材Bが開口部5に嵌挿された状態で、離型方向に略直交するように形成されている。つまり、先端面B2と傾斜壁部3bとは、平行とならないように構成されている。また、先端面B2の略中央部には、成形材料が放出される材料放出口(図示せず)が形成され、該材料放出口は、成形空間に成形材料が充填された後、密閉されるように構成されている。
前記嵌挿部材Bは、筒状(円筒状)に形成された先端部B3及び本体部B4から構成されている。前記先端部B3は、本体部B4に対して着脱可能に構成されている。具体的には、前記先端部B3は、大径部及び小径部から構成され、大径部の端部に前記先端面B2が形成されると共に、小径部が本体部B4の内側に嵌め込み可能に構成されている。一方、本体部B4の外周径は、先端部B3の小径部よりも大きく形成されている。これにより、先端部B3の大径部と本体部B4との間に凹状部B1が溝状に形成される。なお、先端部B3は、成形空間Aに充填された成形材料と接触した状態となるため、汚れやすくなっており、汚れた際には、新たな先端部B3と容易に交換できるように構成されている。
前記成形壁部4は、前記凹状部B1の少なくとも一部が成形壁部4よりも成形空間A側に位置するように嵌挿部材Bが開口部5に嵌挿された状態で、成形壁部4(具体的には、傾斜壁部3b)よりも成形空間A側に位置する凹状部B1を閉塞するように形成された閉塞部4aを備えている。
該閉塞部4aは、成形壁部4における成形空間A側の開口端部に形成されている。具体的には、閉塞部4aは、傾斜壁部3bにおける成形空間A側の開口端部から成形空間Aの中心側に向かって突出するように形成されている。また、閉塞部4aは、開口部5の貫通方向に沿って突出するように形成されている。また、閉塞部4aは、開口部5に嵌挿された嵌挿部材Bに沿って突出するように形成されている。
また、閉塞部4aは、開口部5の周縁に沿って(具体的には、周縁の略全域に亘って一体的に)形成されている。即ち、閉塞部4aは、開口部5の周縁に沿って壁状に形成され、閉塞部4aの先端部(突出する方向の端部)4bによって、閉塞部開口部4cが形成される。該閉塞部開口部4cは、開口部5の貫通方向に沿った軸線上に中心部が位置するように形成されている。また、閉塞部4aの内面は、開口部5の貫通方向に沿って形成され、開口部5の内面と連続した面となるように構成されている。
また、前記先端部4bは、閉塞部4aの突出方向(即ち、開口部5の貫通方向)に対して略直交する同一平面上に形成されている。つまり、先端部4bによって形成される閉塞部開口部4cの開口面は、前記開口部5の成形空間A側の開口面に対して所定の角度で傾斜するように形成される。また、前記先端部4bは、開口部5に嵌挿された嵌挿部材Bの先端面B2との間に段差が形成されないように構成されている。言い換えれば、前記先端部4b(閉塞部開口部4cの開口面)と嵌挿部材Bの先端面B2とは、同一平面上に位置するように(面一となるように)構成されている。
前記閉塞部4aは、先端部4bと傾斜壁部3bとの間の突出方向に沿った長さ(突出量)hが傾斜壁部3bに沿って次第に短く(又は、長く)なるように形成されている。突出量hが最大となる位置の長さとしては、8〜12mmであることが好ましい。また、本実施形態では、閉塞部開口部4cの開口面と開口部5の開口面とが接するように構成されている。即ち、閉塞部開口部4cの開口面と開口部5の開口面とが接する位置では、突出量hがゼロになるように構成されている。
前記成形壁部4と閉塞部4aとの間には、フィレット部4dが形成されている。該フィレット部4dは、成形壁部4と閉塞部4aとの交わる部分が肉増しされるように形成されたものである。本実施形態では、フィレット部4dは、成形壁部4と閉塞部4aの基端部とに沿って円弧状に肉増しされるように形成されている。フィレット部4dが形成されていない場合、成形空間Aにおける成形壁部4と閉塞部4aとの交わる領域は、尖状となるため、成形材料で満たされにくくなる。これに対し、フィレット部4dが形成されていることで、成形壁部4と閉塞部4aとの交わる部分が尖状とならず、成形材料をフィレット部4dに沿って満たすことができる。また、フィレット部4dが形成されていることで、閉塞部4aの基端部の強度を向上させることができる。
次に、開口部5に嵌挿部材Bが嵌挿された状態について説明する。図2(b)に示すように、嵌挿部材Bは、開口部5の貫通方向に沿って開口部5に嵌挿される。また、嵌挿部材Bは、凹状部B1の少なくとも一部が成形壁部4(具体的には、傾斜壁部3b)よりも成形空間A側に位置するように開口部5に嵌挿される。
この状態において、嵌挿部材Bの先端部の一部は、成形壁部4から成形空間A側に突出した状態となり、凹状部B1は、一部が傾斜壁部3bよりも成形空間A側に位置すると共に、他の部分が開口部5の内側に位置している。
また、嵌挿部材Bは、嵌挿部材Bの先端部B3と閉塞部4aの先端部4bとの間に段差が形成されないように開口部5に嵌挿される。具体的には、嵌挿部材Bの先端面B2と閉塞部開口部4c開口面とが同一平面上に位置するように(面一となるように)、嵌挿部材Bが開口部5に嵌挿される。これにより、嵌挿部材Bにおける成形壁部4よりも成形空間A側に位置する領域の全体が壁状に形成された閉塞部4aの内側に位置することとなる。
つまり、凹状部B1における成形壁部4よりも成形空間A側に位置する部分は、前記閉塞部4aの内側に位置することとなり、閉塞部4aによって閉塞された状態となる。また、他の部分の凹状部B1は、開口部5の内側に位置し、開口部5によって閉塞された状態となる。これにより、凹状部B1と成形空間Aとが連なった状態となることがなく、成形空間Aに充填された成形材料が凹状部B1に入り込むのを防止することができる。
以上のように、本発明にかかる成形金型によれば、前記凹状部が成形空間内に位置するように開口部に嵌挿部材が嵌挿された状態であっても、凹状部に成形材料が入り込むのを防止することができ、成形品を離型させる際に、成形品が損傷するのを防止することができる。
即ち、前記成形金型1において、嵌挿部材Bの凹状部B1の少なくとも一部が成形壁部4よりも成形空間A側に位置するように嵌挿された場合であっても、閉塞部4aによって凹状部B1が閉塞されるため、凹状部B1が成形空間Aに対して閉じた状態となる。このため、成形空間Aに成形材料が充填された際に、凹状部B1に成形材料が入り込むことがなく、凹状部B1内で成形材料が成形されるのを防止することができる。これにより、凹状部B1によって成形品にアンダーカット部が形成されてしまうのを防止することができ、成形品を離型させる際に、成形品が損傷してしまうのを防止することができる。
また、閉塞部4aが開口部5の周縁に沿って一体的に形成されていることで、凹状部B1が開口部5の周縁に沿って壁状となるため、凹状部B1を閉塞できる範囲を広く確保することができ、嵌挿部材Bの周方向に沿って溝状に形成された凹状部B1であっても、確実に閉塞することができる。
また、開口部5に嵌挿部材Bが嵌挿された状態において、閉塞部4aの先端部4b(閉塞部開口部4cの開口面)と嵌挿部材Bの先端部(具体的には、先端面B2)とが閉塞部4aの突出方向に対して直交する同一平面上に位置していることで、閉塞部4aの先端部4bと嵌挿部材Bの先端部との間に段差が形成されないため、閉塞部4aの近傍における成形材料の充填性が向上し、成形空間Aに隙間無く成形材料を充填させることができる。また、角部の少ない成形品を得ることができるため、成形品が破損し易くなるのを抑制することができる。
また、前記閉塞部4aと成形壁部4との間にフィレット部4dが形成されていることで、成形壁部4と閉塞部4aとの間の成形空間Aが尖状となるのを防止することができる。これにより、成形壁部4と閉塞部4aとの間に隙間無く成形材料を充填することができ、成形材料の充填性を向上させることができる。また、角部の少ない成形品となるため、成形品が破損し易くなるのを抑制することができる。
なお、本発明に係る成形金型は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、上記実施形態の嵌挿部材Bに代えて、異なる形状の嵌挿部材B’が開口部5に嵌挿されてもよい。具体的には、図3に示すように、成形品の離型方向に対して交差する方向に突出する突出部B5を備える嵌挿部材B’を用いてもよい。より詳しくは、嵌挿部材B’は、開口部5の貫通方向に沿うように形成された軸部B6と、該軸部B6から該軸部B6に対して交差する方向(具体的には、直交する方向)に突出する突出部B5とから構成されている。該突出部B5は、軸部B6の先端部に形成されており、軸部B6の外周の全域に亘って一体的に形成されている。即ち、嵌挿部材B’は、断面形状がT字状となるように形成されている。
上記の様な嵌挿部材B’は、成形品を凹型3内から離型させる際に、成形品を凹型3内から押し出す押出手段として作用するように構成されている。具体的には、前記嵌挿部材B’は、開口部5に嵌挿された状態で、凸型2と凹型3とが離間する方向に相対移動した際に、凹型成形壁部3aの内側に延出するように構成され、前記軸部B6の先端部と突出部B5とが成形品に当接して凹型成形壁部3aの内側から成形品を押し出すように構成されている。
前記嵌挿部材B’は、突出部B5が成形壁部4よりも成形空間A側に位置するように開口部5に嵌挿される。この際、前記突出部B5は、閉塞部4aの内側に位置することとなる。これにより、突出部B5と成形壁部4との間に生じる隙間が閉塞部4aによって閉塞された状態となり、突出部B5と成形壁部4との間に成形材料が入り込むのを防止することができる。このため、突出部B5によって成形品にアンダーカット部が形成されることがなく、成形品を離型する際に成形品が破損してしまうのを防止することができる。
なお、上記嵌挿部材B’の形状として、前記突出部B5が嵌挿部材B’の先端部から長手方向に沿って縮径するように(逆テーパー状)に形成されて断面が略T字状に形成されたものであってもよい。
また、上記実施形態では、閉塞部開口部4cの開口面と開口部5の開口面とが接するように構成されているが、これに限定されるものではなく、図4(a)に示すように、閉塞部開口部4cの開口面と開口部5の開口面とが離間した状態となるように形成されてもよい。この場合、開口部5の全周に沿って閉塞部4aが形成され、開口部5の周囲が閉塞部4aによって包囲される。このように構成されることで、凹状部B1の全体が成形壁部4より成形空間A側に位置している場合であっても、凹状部B1の全体を閉塞部4aで閉塞することができる。
また、上記実施形態では、開口部5の貫通方向が成形壁部4に対して傾斜するように構成されているが、これに限定されるものではなく、図4(b)に示すように、開口部5の貫通方向が成形壁部4に対して直角を成すように構成されてもよい。この場合、前記凹状部B1は、全体が成形壁部4より成形空間A側に位置することとなるため、開口部5の全周に沿って閉塞部4aが形成されることが好ましい。これにより、凹状部B1の全体を閉塞部4aによって閉塞することができる。
また、上記実施形態では、凹状部B1が嵌挿部材Bの周方向に沿って一体的に溝状に形成されているが、これに限定されるものではなく、凹状部が断続的に形成されてもよく、或いは、嵌挿部材Bの外面の一部が凹状に形成されたものであってもよい。
また、上記実施形態では、開口部5は、上下方向に沿って傾斜壁部3bを貫通するように形成されているが、これに限定されるものではなく、貫通方向が成形品の離型方向に沿った状態であれば、水平方向や他の方向に沿って形成されてもよい。
1…成形金型、2…凸型、2a…凸型成形壁部、3…凹型、3a…凹型成形壁部、3b…対向壁部、傾斜壁部、3c…側壁部、4…成形壁部、4a…閉塞部、4d…フィレット部、5…開口部、A…成形空間、B…嵌挿部材、B1…凹状部

Claims (6)

  1. 成形材料が充填される成形空間を形成する成形壁部を備え、該成形壁部には、成形壁部を貫通して前記成形空間に連通する開口部が形成され、該開口部は、前記成形空間で成形される成形品の離型方向に対して交差する方向に開口する凹状部が形成された嵌挿部材を嵌挿可能に構成されている成形金型において、
    前記凹状部の少なくとも一部が成形壁部よりも成形空間側に位置するように前記嵌挿部材が開口部に嵌挿された状態で、成形空間側に位置する凹状部を閉塞する閉塞部が成形壁部の成形空間側の開口端部から突出するように形成されていることを特徴とする成形金型。
  2. 成形材料が充填される成形空間を形成する成形壁部を備え、該成形壁部には、成形壁部を貫通して前記成形空間に連通する開口部が形成され、該開口部は、前記成形空間で成形される成形品の離型方向に対して交差する方向に突出する突出部を備える嵌挿部材を嵌挿可能に構成されている成形金型において、
    前記突出部が前記成形壁部よりも成形空間側に位置するように前記嵌挿部材が開口部に嵌挿された状態で、突出部と成形壁部との間に形成される隙間を閉塞する閉塞部が成形壁部の成形空間側の開口端部から突出するように形成されていることを特徴とする成形金型。
  3. 前記閉塞部は、開口部の周縁に沿って一体的に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の成形金型。
  4. 開口部に嵌挿部材が嵌挿された状態において、前記閉塞部は、嵌挿部材に沿って突出するように形成され、閉塞部の先端部と嵌挿部材の先端部とが、閉塞部の突出方向に対して直交する同一平面上に位置していることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の成形金型。
  5. 前記閉塞部と成形壁部との間には、フィレット部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の成形金型。
  6. 請求項1乃至5の何れか1項に記載の成形金型を用いて、発泡性樹脂粒子が成形されてなることを特徴とする樹脂成形品。
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