JP2011147625A - 調理台家具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】調理台家具Aは、キャビネット10A,10B,10Cの側面視が矩形状とされ、該キャビネットの前面収納開口を覆う扉体24の床面直上の端部に、下方に向かうに従って後退する断面形状とされた後退部26を備えている。
【選択図】図1
Description
このような構成とすれば、上記扉体の端部に設けられた後退部により形成される蹴込み空間に加えて、カウンターの突出分に相当する当該調理台家具の下端部前方空間、つまり、カウンターの前端から上記扉体の前面までの空間で、当該調理台家具の下端部前方空間を、蹴込み空間として利用することができる。
このような構成とすれば、カウンターの前端を前方に突出させることで上記蹴込み空間を確保しつつも、最上段部に設けられるビルトイン機器や、最上段部の扉体の操作性ならびに外観性を向上させることができる。
このような構成とすれば、最上段部のビルトイン機器や扉体の操作性を向上させつつも、その直下の扉体の操作性を向上させることができる。
このような構成とすれば、前記カウンターに向かって作業をする際に、把手が邪魔にならない。
このような構成とすれば、足先や掃除器具等が扉体の床面直上の端部に衝突した際に衝撃を低減することができる。
図1〜図4は、第1実施形態に係る調理台家具を示している。
なお、以下の各実施形態において指す調理台家具の前後方向は、調理台家具の正面(引き出し操作の可能な側)に対面した使用者側を調理台家具の前方、その逆側を後方とし、その前後方向に直交する方向を左右方向として説明する。
また、以下の各実施形態において指す前後方向の位置関係は、調理台家具が備える扉体を閉止させた状態を基準として説明する。
本実施形態では、調理台家具Aとして、流し台部2と、作業台部4と、コンロ付調理台部3とを備えた厨房装置を例示している。
また、調理台家具Aの各家具本体1A,1B,1Cは、上下に複数段に区画されており、図例では、上段部5と、中段部6と、下段部7とに区画されている。
これら各家具本体1A,1B,1Cのキャビネット10A,10B,10Cのいずれもが、側面視が矩形状、つまり、各キャビネットを構成する側板11が単一矩形板とされている。
収納空間14の上側領域には、シンク2aが収容されており、その下側領域には、中段引出20及び下段引出23が前後方向に出し入れ自在に収容されている。
これら中段引出20及び下段引出23は、シンク下キャビネット10Aの両側板11,11の対向面のそれぞれに設けられたレール部材15,15によってスライド自在に支持されている。
上段部5の前面となる化粧前板8の前面8aは、その下段側の中段部6及び下段部7の前面となる各扉体21,24の前面21a,24aよりも前方に位置し、かつ、カウンター30の前垂れ部31の前面31aと前後位置を概ね一致させている。
図例では、化粧前板8の後面に裏板を介在させ、これら化粧前板8、裏板、中段扉体21及び下段扉体24の厚さ寸法を略同寸法とし、これら各扉体21,24の前面21a,24aを、化粧前板8の前面8aから扉体の厚さ寸法、後方位置に配設している。
なお、図例では、化粧前板8の前面8aを、前垂れ部31の前面31aよりも前垂れ部31の厚さ寸法、後方位置に配設しているが、化粧前板8の前面8aを前垂れ部31の前面31aと略同一平面となるように位置させるようにしてもよい。
この中段扉体21を備えた中段引出20は、中段扉体21、底板20a、両側板20b(図2では、一枚のみを図示している。)、及び背板20cによって上方に開口する箱状とされ、物品の収納が可能とされている。
この下段扉体24を備えた下段引出23は、下段扉体24、底板23a、両側板23b(図2では、一枚のみを図示している。)、及び背板23cによって上方に開口する箱状とされ、物品の収納が可能とされている。
上段扉体18の上端部には、図2に示すように、化粧前板8の上端部に設けられた把手9と略同様の把手19が設けられている。この上段扉体18を備えた上段引出17は、上記各引出と同様、上方に開口する箱状とされ、物品の収納が可能とされている。
なお、作業台部4の他の構成については、流し台部2と概ね同様の構成であるので、同一符号を付して、その説明を省略する。
また、コンロ付調理台部3の他の構成については、流し台部2と概ね同様の構成であるので、同一符号を付して、その説明を省略する。
また、当該コンロ下キャビネット10B及び上記したシンク下キャビネット10Aの前面収納開口の上側領域を化粧前板8によって図例のように閉塞する態様に代えて、当該部位を、小引出や小収納空間としてもよい。
また、これら化粧前板8及び各扉体18,21,24のそれぞれに設けられた各把手9,19,22,25も同様、各段において、略同高さ位置で、整列するように配置される。
この蹴込み空間29は、カウンター30の前垂れ部31を、下段扉体24の前面24aよりも前方に突出させるとともに、下段扉体24の下端部に、下方に向かうに従って後退する断面形状とされた後退部26を設けることによって形成されている。
具体的には、後退部26の前面と、この前面に連なるように位置する当該調理台家具Aの下端部前面(図例では、側板11及び底板12の前端面)16と、この下端部前面16から、下段扉体24の厚さ寸法及び下段扉体24の前面24aからのカウンター30の突出寸法に相当する奥行寸法Lまでの床面と、この床面に交差し、カウンター30の前垂れ部31の前面31と同一平面となる鉛直面と、この鉛直面に交差し、床面から後退部26の後退始点(下段扉体24の平板部位の前面24aからの後退開始点)までの高さ寸法Hの水平面とによって区画された空間が蹴込み空間29となる。
奥行寸法Lとしては、作業者の大腿もしくは腰前面から足先までの寸法として、50mm前後、好ましくは、50mm〜70mm程度としてもよい。この場合、下段扉体24の前面24aから前方に突出させるカウンター30の前垂れ部31の突出寸法としては、下段扉体24の厚さ寸法に応じて、適宜、設定可能であるが、例えば、下段扉体24の厚さ寸法が20mm〜30mm程度であれば、奥行寸法Lが50mm〜70mm程度となるように、カウンター30の前垂れ部31を、下段扉体24の前面24aよりも20mm〜40mm程度、前方に突出させるようにしてもよい。
また、高さ寸法Hとしては、50mm〜100mm程度としてもよい。
この後退部26は、図4に示すように、その前面が、下段扉体24の平板部位の前面24aから、当該調理台家具Aの下端部前面16側に向けて傾斜する傾斜面とされている。この傾斜面の上端前縁から床面までの高さが上記高さ寸法Hとされている。
図例では、後退部26は、下段扉体24を構成する化粧板の下端部に固着されており、断面略逆直角三角形の先端を切除したような形状の上側部27と、この上側部27に連なるように設けられた下側部28とによって、断面略逆直角三角形状とされている。
また、この後退部26の下端は、床面上に敷物等が敷かれる場合があるため、敷物等との接触を防止すべく、床面から10mm〜30mm程度の高さに位置している。
下側部28は、弾性材料で形成されており、この下側部28の上端面には、上方に向けて突出し、上側部27の係合凹溝27aに嵌め入れられる係合突条28aが設けられている。この下側部28は、係合突条28aを上側部27の係合凹溝27aに嵌め入れることで、上側部27に対して固定されている。
また、下側部28の後面側には、下段扉体24が閉止された状態で、調理台家具Aの下端部前面16を構成する側板11の下端部及び底板12の前端面に、当接乃至は弾接して、前面収納開口の下端部領域を封止するパッキン28bが設けられている。
このように、後退部26の少なくとも下端部を、弾性材料で形成することで、足先や掃除器具等が下段扉体24の後退部26に衝突した際に衝撃を低減することができる。
なお、図4では、シンク下キャビネット10Aの前面に設けられた下段扉体24の後退部26を示しているが、作業台下キャビネット10C及びコンロ下キャビネット10Bの各前面に設けられた下段扉体24の後退部26についても同様の構成である。
また、従来の側板の前方下端の切欠加工により形成された蹴込み空間に替えて、下段扉体24の後退部26によって蹴込み空間29の一部を構成し、各キャビネット10A,10B,10Cの側面つまり側板11の前方下端に切欠加工を設けることなく、矩形状としている。従って、側板11の加工を簡素化し、加工コストを低減することができる。
さらにまた、上段部5の前面を、その下段側の中段扉体21及び下段扉体24の各前面21a,24aよりも前方に位置させ、カウンター30の前端側に寄せているので、下段側の各前面21a,24aの前方に空間が形成される。従って、この空間に作業者の大腿部や膝付近等を納めることができ、該空間を膝元空間として利用できる。
さらに、この中段扉体21の把手22は、その前端22bと、上段部5の前面との前後位置を概ね一致させ、中段扉体21の上端部に左右方向の全長に亘って設けられた掘り込み形状とされている。従って、上記のように、上段部5の前面を、中段扉体21の前面21aよりも前方に位置させ、これらの間に段差が形成されている場合にも、当該把手22によって、該段差の違和感を低減させることができる。
また、下段扉体24の把手25は、その前端25bが、上段部5の前面よりも後方位置とされた中段扉体21及び下段扉体24の各前面21a,24aと前後位置を概ね一致させた位置となるように設けられている。従って、下段側の中段扉体21及び下段扉体24の各前面21a,24aの前方に形成された上記膝元空間の利用が阻害されることがない。
図5は、第2実施形態に係る調理台家具を模式的に示し、図2に対応させた図である。
なお、第1実施形態との相違点について主に説明し、同様の構成については、同一符号を付し、その説明を省略または簡略に説明する。
本実施形態では、化粧前板8A、中段扉体21A及び下段扉体24の各前面8Aa,21a,24aを、前後位置を概ね一致させて配置している。つまり、上記第1実施形態のように、上段部5の前面を、その下段側の前面よりも前方に位置させておらず、各段部5,6,7における前面の前後位置を概ね一致させている。
中段扉体21Aの把手22Aは、その手掛部22Aa及び前端22Abと、当該中段扉体21Aの前面21aとの前後位置が概ね一致するように設けられている。
上記構成とされた調理台家具Bでは、カウンター30の前垂れ部31を突出させて、蹴込み空間29を確保しつつも、最上段部における扉体などの操作性を向上させることができる。
また、上記各実施形態では、調理台家具の前面を、上段部、中段部及び下段部の3段に区画した例を示しているが、1段のみのもの、または2段以上に区画したものとしてもよい。
さらに、上記各実施形態では、各台部を構成する各キャビネットを単一のキャビネットで構成した例を示しているが、側面視が矩形状とされた複数のキャビネットを上下に重ね合わせて設置してもよい。本発明に係る調理台家具では、側面視が矩形状のキャビネットのみで構成でき、従来よりも製造または製品選択性の観点からも共用性が高く好適である。
または、引き違い戸を扉体としてもよい。このような引き違い戸によって扉体を構成した場合は、上記のように突出させたカウンター前端部の下方空間を利用して、吊レール等を設けることができる。また、開放させた場合にも、扉体がカウンターの前端から突出せず、作業性が良い。また、このような引き違い戸としては、閉止させた際に、隣接する戸の前面同士が、略フラット面となるようなものとしてもよい。
さらに、上記各実施形態では、上側部と下側部とが別材料から形成された後退部を例示しているが、当該後退部が同一材料で一体的に形成されたものとしてもよい。この場合は、後退部の全体を弾性材料で形成したものとしてもよい。
または、上記各実施形態では、下段扉体を構成する化粧板の下端部に、別部材とされた後退部を固着させた例を示しているが、後退部を化粧板の下端部に一体的に形成するような態様としてもよい。
10A シンク下キャビネット(キャビネット)
10B コンロ下キャビネット(キャビネット)
10C 作業台下キャビネット(キャビネット)
18 上段扉体
18a 上段扉体の前面(最上段部の前面)
19 上段扉体の把手
19b 上段扉体の把手の前端
21 中段扉体
21a 中段扉体の前面(下段部の前面)
22 中段扉体の把手
22a 中段扉体の把手の手掛部
22b 中段扉体の把手の前端
24 下段扉体
24a 下段扉体の前面(下段部の前面)
25 下段扉体の把手
25b 下段扉体の把手の前端
26 後退部
28 後退部の下側部(後退部の下端部)
29 蹴込み空間
30 カウンター
31 前垂れ部(カウンターの前端)
A,B 調理台家具
Claims (6)
- キャビネットの側面視が矩形状とされ、該キャビネットの前面収納開口を覆う扉体の床面直上の端部に、下方に向かうに従って後退する断面形状とされた後退部を備えていることを特徴とする調理台家具。
- 請求項1において、
前記キャビネットの上面を覆うカウンターの前端を、前記扉体の前面よりも前方に突出させ、このカウンターの突出分に相当する当該調理台家具の下端部前方空間と、前記後退部とによって、当該調理台家具の下端部前方に蹴込み空間を形成したことを特徴とする調理台家具。 - 請求項2において、
当該調理台家具の前面は、上下に複数段に区画されており、
最上段部の前面は、下段部の前面よりも前方に位置し、かつ、前記カウンターの前端と前後位置を概ね一致させていることを特徴とする調理台家具。 - 請求項3において、
前記最上段部の直下に配された扉体の上端部に設けられた把手は、該最上段部の前面と前後位置を概ね一致させた手掛部を備えていることを特徴とする調理台家具。 - 請求項2乃至4のいずれか1項において、
前記前面収納開口を覆う扉体の把手の前端は、前記カウンターの前端よりも後方位置とされていることを特徴とする調理台家具。 - 請求項1乃至5のいずれか1項において、
前記後退部の少なくとも下端部は、弾性材料で形成されていることを特徴とする調理台家具。
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