JP2011144490A - プロテクタ - Google Patents

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Joji Aoyama
譲二 青山
Shigeyuki Suzuki
滋幸 鈴木
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Abstract

【課題】着用時に嵩張らず、かつ、作動時に、膨張するエアバッグを迅速に乗員の外周側に沿わせるように配置可能なプロテクタを提供すること。
【解決手段】プロテクタP1は、乗物に乗車している乗員Dに着用させる構成として、作動時に内部に膨張用ガスを流入させて、乗員Dの外周側を覆い可能に膨張するエアバッグ49を、備えている。エアバッグ49が、乗員の着用しているプロテクタ本体10内に折り畳まれて収納されるとともに、上流側膨張部51と、先端側を自由端として膨張する下流側膨張部60と、を備える。エアバッグ49は、膨張完了時に、上流側膨張部51と下流側膨張部60との境界部位付近を屈曲させるとともに、下流側膨張部60の先端側を、展開時に、プロテクタ本体10から突出させるように膨張する。エアバッグ49に、展開膨張時における下流側膨張部60の先端側の揺動を抑制可能な揺動規制手段が、設けられている。
【選択図】図13

Description

本発明は、乗物に乗車している乗員に着用させる構成として、作動時に内部に膨張用ガスを流入させて、乗員の外周側を覆い可能に膨張するエアバッグを、備える構成のプロテクタに関する。
従来、エアバッグを備えたプロテクタとしては、エアバッグが、上下方向に沿った棒状のセルを、左右方向側で連結させた構成として、膨張完了時に、乗員の外周側を胴回りに沿って湾曲しつつ、乗員の外周側を胴回りに沿った略全域にわたって覆う構成のものがあった(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−321305公報
しかし、従来のプロテクタでは、エアバッグは、折り畳まれて収納部位に収納されるものではなく、非膨張状態での着用時に、嵩張ることとなっていた。このような点を考慮して、プロテクタ内にエアバッグを折り畳んで収納し、作動時に、膨張用ガスを流入させて、エアバッグを、プロテクタから突出させつつ膨張させる構成とする場合、突出するエアバッグの先端側が自由端となることから、乗員の外周側に沿わせるように膨張させる点に、改善の余地があった。
本発明は、上述の課題を解決するものであり、着用時に嵩張らず、かつ、作動時に、膨張するエアバッグを迅速に乗員の外周側に沿わせるように配置可能なプロテクタを提供することを目的とする。
本発明に係るプロテクタは、乗物に乗車している乗員に着用させる構成として、作動時に内部に膨張用ガスを流入させて、乗員の外周側を覆い可能に膨張するエアバッグを、備える構成のプロテクタであって、
エアバッグが、
乗員の着用しているプロテクタ本体内に折り畳まれて収納されるとともに、膨張用ガスの流れの上流側に位置する上流側膨張部と、膨張用ガスの流れの下流側に位置して先端側を自由端として膨張する下流側膨張部と、を備えて、
膨張完了時に、上流側膨張部と下流側膨張部との境界部位付近を屈曲させるとともに、少なくとも下流側膨張部の先端側を、展開時に、プロテクタ本体から突出させるように膨張して、乗員の外周側を覆う構成とされ、
エアバッグに、展開膨張時における下流側膨張部の先端側の揺動を抑制可能な揺動規制手段が、設けられていることを特徴とする。
本発明のプロテクタでは、エアバッグが、乗員の着用しているプロテクタ本体内に折り畳まれて収納される構成であり、着用時に嵩張らず、かつ、作動時には、エアバッグは、下流側膨張部の先端側をプロテクタ本体から突出させるように膨張することから、乗員の外周面側を広く保護することができる。そして、本発明のプロテクタでは、エアバッグは、上流側膨張部と下流側膨張部とを有し、この上流側膨張部と下流側膨張部との境界部位付近を屈曲させるようにして、乗員の外周側を覆う構成とされており、下流側膨張部の先端側を、自由端として膨張する構成であるものの、エアバッグに、展開膨張時における下流側膨張部の先端側の揺動を抑制可能な揺動規制手段が設けられていることから、展開膨張時に先端側が乗員の外周面から浮き上がるように揺動することを抑制でき、乗員の外周側を迅速に覆うことができる。
したがって、本発明のプロテクタは、着用時に嵩張らず、かつ、作動時に、膨張するエアバッグを迅速に乗員の外周側に沿わせるように配置させることができる。
また、本発明のプロテクタにおいて、下流側膨張部における上流側膨張部側の端部付近に、流路断面積を縮小させた狭幅流路部を、形成して、
狭幅流路部により、揺動規制手段を構成することが好ましい。
上記構成のプロテクタでは、揺動規制手段として、下流側膨張部における上流側膨張部側の端部付近に、流路断面積を縮小させた狭幅流路部を配設させていることから、エアバッグの展開膨張時に、自由端である先端側を突出させるように膨張する下流側膨張部が、この狭幅流路部の部位で、上流側膨張部に対して屈曲しやすく、下流側膨張部の先端側が乗員の外周面から浮き上がるように揺動することを、的確に抑制することができる。
また、上記構成のプロテクタにおいて、エアバッグを、膨張完了時に乗員から離れた側となる表面側に配置される表側壁部と、膨張完了時に乗員側となる裏面側に配置される裏側壁部と、を備えるとともに、表側壁部と裏側壁部との周縁相互を結合させて、袋状に構成し、
下流側膨張部に、表側壁部と裏側壁部との周縁相互を結合させて構成される周縁結合部を、上流側膨張部と下流側膨張部との境界部位付近を屈曲させる際の屈曲軸に沿って対向する両縁側に配置させ、
狭幅流路部を、一方の縁側の周縁結合部から部分的に突出するような突出部を配設させることにより、流路断面積を縮小させて構成し、
下流側膨張部において、狭幅流路部の下流側に、第2の狭幅流路部を、形成し、
第2の狭幅流路部を、他方の縁側の周縁結合部から部分的に突出するような突出部を配設させることにより、流路断面積を縮小させて構成することが、好ましい。
上記構成のプロテクタでは、下流側膨張部が、狭幅流路部と、狭幅流路部の下流側に配置される第2の狭幅流路部と、の部位で、それぞれ、上流側膨張部に対して屈曲しやすくなる。また、上記構成のプロテクタでは、第2の狭幅流路部を構成している突出部が、狭幅流路部を構成している突出部と、上流側膨張部と下流側膨張部との境界部位付近を屈曲させる際の屈曲軸に沿った方向側で、対向するように、配置されている。換言すれば、上記構成のプロテクタでは、狭幅流路部を構成する突出部と、第2の狭幅流路部を構成する突出部と、が、下流側膨張部における同じ縁側に、配置されていない。そのため、上記構成のプロテクタでは、エアバッグの展開膨張時に、下流側膨張部が、この二つの突出部を起点として、先端側を屈曲軸に接近させるように大きく屈曲されることを抑制されることとなる。したがって、上記構成のプロテクタでは、エアバッグの展開膨張時に、下流側膨張部を、過度に屈曲することを抑制して、かつ、先端側を裏側壁部側に向けるように、2段階で屈曲させることが可能となることから、膨張用ガスの流れを阻害せず、かつ、下流側膨張部を乗員の外周面に沿わせるように乗員に接近させることができて、下流側膨張部の先端側が乗員の外周面から浮き上がるように揺動することを、一層的確に抑制することができる。
さらに、上記構成のプロテクタにおいて、上流側膨張部を、上流側膨張部と下流側膨張部との境界部位付近を屈曲させる際の屈曲軸に沿った方向側に膨出する膨出部を有して、下流側膨張部よりも、屈曲軸に沿った方向側の幅寸法を大きくして、構成し、
下流側膨張部における狭幅流路部付近と、膨出部における下流側膨張部側の縁部と、を連結するテザーを、配設させる構成とすることが好ましい。
上記構成のプロテクタでは、エアバッグの膨張完了時に、下流側膨張部が、狭幅流路部付近を、テザーによって上流側膨張部側に向かって引っ張られるような態様となることから、エアバッグの膨張完了時に、下流側膨張部を上流側膨張部に対して屈曲させやすく、下流側膨張部の先端側の乗員の外周面から浮き上がるような揺動を、一層的確に抑制することができる。
また、本発明のプロテクタにおいて、下流側膨張部の先端側を、内側に入れ込むようなカクタス折りにより、プロテクタ本体内に収納させる構成として、
カクタス折りにより、前記揺動規制手段を構成してもよい。
このような構成のプロテクタにおいても、エアバッグが内部に膨張用ガスを流入させて膨張する際、自由端となる下流側膨張部の先端側の領域は、カクタス折りの折目を解消するように、膨張用ガスの流入方向に沿って膨張することから、迅速に折りを解消することができ、また、この先端側が、乗員の外周面に沿うようにして膨張することから、膨張時に、乗員の外周面から浮き上がるように揺動することを、抑制することができる。
さらに、上記構成のプロテクタにおいて、上流側膨張部を、エアバッグの膨張完了時において、乗員における尾てい骨付近から左右の両肩付近にかけての脊椎の領域と、左右の両肩と、の外表面側を覆うように構成するとともに、下端付近において、エアバッグ内に膨張用ガスを供給するインフレーターと接続させる構成とし、下流側膨張部を、エアバッグの膨張完了時において、上流側膨張部の先端側から下方に延びて乗員の胸部から腹部にかけてを覆うように構成すれば、保護エリアを広く確保することができる。また、このように、膨張完了時のエアバッグが、乗員の上半身を側面から見て略U字形状に覆うような構成として、インフレーターから下流側膨張部の先端までの離隔距離が実質的に長くとも、揺動規制手段を設けることにより、下流側膨張部の先端側を、乗員の外周面からの浮き上がりを抑制して、揺動を抑制し、乗員の外周面側を迅速に覆うことができる。さらに、上記構成のプロテクタでは、インフレーターが、乗員の腰部の後方の領域に配置されることから、プロテクタを着用した乗員が、前傾姿勢で、スポーツタイプの自動二輪車を運転する際にも、インフレーターが乗員と大きく干渉せず、快適に使用することができる。
本発明の第1実施形態であるプロテクタを着用している乗員と自動二輪車とを示す側面図である。 第1実施形態のプロテクタを前方側から見た概略斜視図である。 第1実施形態のプロテクタを後方側から見た概略斜視図である。 図2のIV−IV部位の断面図である。 図2のV−V部位の断面図である。 図2のVI−VI部位の断面図である。 図3のVII−VII部位の断面図である。 図3のVIII−VIII部位の断面図である。 第1実施形態のプロテクタに使用されるエアバッグを平らに展開した状態を示す平面図である。 図9のエアバッグ内に配置されるインナチューブを示す平面図である。 図9のエアバッグにおいて、腹部保護部を胸保護部内に収納させるように折り畳む工程を説明する概略図である。 自動二輪車の走行時に、第1実施形態のプロテクタのエアバッグが膨張を完了させた状態を示す側面図である。 第1実施形態のプロテクタにおいて、エアバッグが膨張を完了させた状態を示す前方側から見た概略斜視図である。 第1実施形態のプロテクタにおいて、エアバッグが膨張を完了させた状態を示す後方側から見た概略斜視図である。 図13のXV−XV部位の断面図である。 図14のXVI−XVI部位の断面図である。 図13のXVII−XVII部位の断面図である。 本発明の第2実施形態であるプロテクタを前方側から見た概略斜視図である。 第2実施形態のプロテクタを後方側から見た概略斜視図である。 図18のXX−XX部位の断面図である。 図19のXXI-XXI部位の断面図である。 第2実施形態のプロテクタに使用されるエアバッグを平らに展開した状態を示す平面図である。 図22のエアバッグ内に配置されるインナチューブを示す平面図である。 第2実施形態のプロテクタにおいて、エアバッグが膨張を完了させた状態を示す前方側から見た概略斜視図である。 第2実施形態のプロテクタにおいて、エアバッグが膨張を完了させた状態を示す後方側から見た概略斜視図である。 図24のXXVI−XXVI部位の断面図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。第1実施形態のプロテクタP1は、図1に示すように、乗物としての自動二輪車(以下、単に「二輪車」という)Vを運転している乗員Dが着用するためのものである。実施形態の場合、乗員Dが運転している二輪車Vは、スクータ型のものであり、乗員Dの着座するシート3と、シート3の前方のハンドル1と、の間に、乗員Dの足を載せるステップ2を、備える構成とされている。
なお、本明細書での上下前後左右の方向は、プロテクタP1を着用している乗員Dを基準としており、乗員Dが二輪車Vを運転している状態では、二輪車Vの上下前後左右の方向と一致している。
実施形態の二輪車Vには、プロテクタP1のエアバッグ装置41におけるインフレーター42に、作動信号を出力する制御回路5が、配置されている。制御回路5は、図1に示すように、二輪車Vにおける車体Bの所定箇所に配置されるもので、車体Bの所定箇所に配置されて、二輪車Vの加速度や加速の方向等を検知可能な加速度検知センサ6と、電気的に接続されている。また、制御回路5は、エアバッグ装置41のインフレーター42を作動させるための作動信号を発信する図示しない発信機を、有しており、インフレーター42と無線により電気的に接続されている。
第1実施形態のプロテクタP1は、図2,3に示すように、乗員Dの着用するプロテクタ本体10と、プロテクタ本体10内に内蔵されるエアバッグ装置41と、を備えている。
プロテクタ本体10は、実施形態の場合、図2,3に示すように、着用時の乗員Dの上半身を肩部から胴部にかけて覆うベストタイプとされるもので、ベスト11と、ベスト11に支持されるカバープレート22と、を備えて構成されている。
ベスト11は、着用時に乗員Dの上半身を、頭部と腕部とを除いた略全域にわたって覆う袖なし状とされている。ベスト11は、実施形態の場合、通気性の良好なメッシュ状の織布から構成されるベスト本体12と、ベスト本体12の外周側を覆うように配置される保持パッド15と、を、備えている。実施形態の場合、ベスト本体12は、乗員Dの上半身における前面を覆う部位の左右の中央に配置されて所定のスライダの操作で開閉可能なファスナー13により、前開きで着用可能な構成とされている(図2参照)。
保持パッド15は、カバープレート22を取り付けて保持するように、カバープレート22に対応した位置に、配置されるもので、乗員Dの上半身の前面側における左半分の領域に配置される前左側部16と、乗員Dの上半身の前面側における右半分の領域に配置される前右側部17と、乗員Dの上半身の後面側における左右の中央付近の領域において上下方向に沿って配置される後側部18と、を備えている。各前左側部16,前右側部17,後側部18は、外形形状を、カバープレート22における後述する各前左カバー部24,前右カバー部25,後面カバー部30を保持可能に、各前左カバー部24,前右カバー部25,後面カバー部30の外形形状より若干大きくした板状として、圧縮ポリウレタン等の合成樹脂から、形成されている(図2〜5,7,8参照)。また、各前左側部16,前右側部17,後側部18は、ベスト本体12を構成する織布と同様の織布により、外周側を覆われ、この織布の周縁をベスト本体12に縫着させることにより、ベスト本体12に取り付けられている(図4,5,7,8参照)。
また、実施形態のベスト11には、前左側部16及び後側部18と、前右側部17及び後側部18と、を、それぞれ、連結し、かつ、長さ調整を可能とされるベルト部19,19が、ベスト11の下端付近であって、着用時における乗員Dのわき腹付近となる位置に、配設されている(図1〜3参照)。そして、乗員Dは、ベスト11の着用時に、このベルト部19,19の長さを調整することにより、保持パッド15(前左側部16,前右側部17,後側部18)の位置調整を行なうことができ、乗員Dは、保持パッド15に保持されるカバープレート22の乗員Dに対する位置ずれや、保持パッド15と乗員Dとの間に隙間が生じることを、抑えられた状態で、ベスト11を着用することができる。
カバープレート22は、保持パッド15に連結されるようにしてベスト11に保持されて、プロテクタP1の着用時に、乗員Dの所定箇所の外方を覆うように、配置されている。実施形態の場合、カバープレート22は、相互に分離して構成されるとともに、乗員Dの前面側において乗員Dの胸部を覆うように配置される前面カバー部23と、乗員Dの後面側において乗員Dの脊椎を覆うように脊椎に沿って配置される後面カバー部30と、を備えている。
前面カバー部23は、プロテクタP1の着用時に、乗員Dの胸部を覆うように配置されている。実施形態の場合、ベスト11が前開きであり、このベスト11に取り付けられる構成であることから、前面カバー部23は、左右に分割されており、乗員Dの左側の胸部を覆う前左カバー部24と、乗員Dの右側の胸部を覆う前右カバー部25と、から構成されている(図2参照)。前左カバー部24,前右カバー部25は、左右対称形とされて、それぞれ、乗員Dの鎖骨の下方からウェスト付近にかけての、胸部全体を覆うような板状として、構成されている。前左カバー部24,前右カバー部25は、乗員Dを保護可能な剛性を有して構成され、実施形態の場合、ポリエチレンやポリプロピレン等の合成樹脂から、形成されている。また、各前左カバー部24,前右カバー部25と、前左カバー部24,前右カバー部25とを保持する前左側部16,前右側部17と、の間には、それぞれ、エアバッグ49における後述する下流側膨張部60である胸保護部62L,62Rが平らに展開された状態で収納され、胸保護部62L,62Rから下方に連なるように配置される腹部保護部66L,66Rが、カクタス折りにより、胸保護部62L,62R内に入れ込まれるようにして、折り畳まれて収納されている(図2,5参照)。
また、実施形態の場合、前左カバー部24,前右カバー部25は、左右方向の両縁側を、保持パッド15における前左側部16,前右側部17に、連結させることにより、保持パッド15(ベスト11)に保持されている。詳細に説明すれば、実施形態の場合、前左カバー部24,前右カバー部25は、ファスナー13側となる左右方向の内縁24d,25dを、縫合糸を用いて、前左側部16,前右側部17に縫着させ、左右方向の外縁24e,25eを、接着剤等を用いて、上下の略全域にわたって、前左側部16,前右側部17に結合させている(図2,4参照)。また、前左カバー部24,前右カバー部25は、リベット27を用いて、四隅付近となる位置で、それぞれ、前左側部16,前右側部17に連結されている(図2,4参照)。実施形態の場合、前左カバー部24,前右カバー部25の内縁24d,25dを前左側部16,前右側部17に縫着させる縫合部位28は、リベット27の内側となる位置において、上下の略全域にわたって、連続的に形成されている形成されている(図4及び図9の二点鎖線参照)。そして、前左カバー部24,前右カバー部25は、上縁側を、エアバッグ49における胸保護部62L,62Rの上端側の部位を挿通可能に、前左側部16,前右側部17に対して連結させていない。また、前左カバー部24,前右カバー部25は、下縁側を、エアバッグ49の膨張時に結合状態を解除可能に、前左側部16,前右側部17に対して接着剤等を利用して仮結合されている。エアバッグ49の膨張時に、前左カバー部24,前右カバー部25は、下縁側の前左側部16,前右側部17への結合状態を解除されることとなり、前左カバー部24,前右カバー部25の下縁と、前左側部16,前右側部17と、の間に形成される隙間から、腹部保護部66L,66Rが下方に突出しつつ展開膨張することとなる。
また、各前左カバー部24,前右カバー部25は、実施形態の場合、図2,6に示すように、上下で2分割されている。すなわち、各前左カバー部24,前右カバー部25は、上側部24a,25aと下側部24b,25bとから構成されている。上側部24a,25aと下側部24b,25bとは、対向する縁部相互を突き合わせるように配置されている。詳細にすれば、各前左カバー部24,前右カバー部25は、エアバッグ49における後述する第2狭幅流路部64L,64R(突出部71)に対応した位置で、上側部24a,25aと下側部24b,25bとに分割されるように、構成されている。
後面カバー部30は、図3に示すように、プロテクタP1の着用時に、乗員Dの脊椎を覆うもので、乗員Dの後面側におけるベスト11の左右方向の略中央となる位置において、脊椎を覆うように上下方向に略沿って配置されている。実施形態の場合、後面カバー部30は、脊椎(上下方向)に沿って連続的に配置される複数のカバーピース31UA,31UB,31UC,31DA,31DB)と、カバーピース31UC,31DA間に配置される軟質カバー部36と、から、構成されている。この後面カバー部30と保持パッド15における後側部18との間には、エアバッグ49における後述する脊椎保護部52が、平らに展開された状態で収納されることとなり(図7参照)、後面カバー部30において、軟質カバー部36により覆われる領域には、平らに展開した脊椎保護部52とともに、膨張完了時に脊椎保護部52から左右両側に連なるように配置される腰部保護部54が、折り畳まれて収納されている(図8参照)。
各カバーピース31は、乗員Dを保護可能な剛性を有した板状として構成されており、前面カバー部23と同様に、ポリエチレンやポリプロピレン等の合成樹脂から、形成されている。実施形態の場合、カバーピース31は、軟質カバー部36の上方に並設される3個と、軟質カバー部36の下方に並設される2個と、の、計5個、配置されている。各カバーピース31は、図3,7に示すように、カバー本体32と、カバー本体32の左右両縁側から延びてカバーピース31を保持パッド15の後側部18に取り付ける取付片部33と、を備えている。カバー本体32は、左右方向に沿った帯状とされるとともに、左右方向の中央を後方側に向かって突出させるように、左右方向に沿って湾曲して構成されている。取付片部33は、カバー本体32の左右両縁側から延びる板状とされて、上下両端付近となる2箇所ずつに、リベット34を挿通可能な取付孔33aを、備えている。そして、各カバーピース31は、取付孔33aに挿通させたリベット34を用いて、四隅付近となる位置で、後側部18に連結されている(図3,7参照)。
軟質カバー部36は、図3に示すように、カバーピース31UC,31DA間の隙間を塞ぐように、配設されている。軟質カバー部36は、カバーピース31におけるカバー本体32に連なって配置されるカバー本体37と、カバー本体37の左右両縁側から延びるように配置される取付片部38と、を備える構成とされている(図8参照)。カバー本体37は、カバーピース31におけるカバー本体32と同様に、左右方向の中央を後方側に向かって突出させるように、左右方向に沿って湾曲して構成されている。取付片部38は、上下で隣接するカバーピース31UC,31DAの取付片部33の裏面側に重なる領域を有し、取付片部33を後側部18に取り付けるためのリベット34を利用して、後側部18に共止めされている。軟質カバー部36は、カバーピース31よりも剛性を低くして、オレフィン系熱可塑性エラストマー等の合成樹脂製として、構成されるもので、カバー本体37の領域に、エアバッグ49の膨張時に破断可能な破断予定部(図符号省略)を、上下方向の全域にわたって、配設させた構成とされている。そして、軟質カバー部36は、エアバッグ49の展開膨張時に、破断予定部を破断させることによって左右方向側で分断されて、腰部保護部54を、突出させるとともに、脊椎保護部52を部分的に露出させるような構成とされている。
後面カバー部30において、下端側に配置されるカバーピース31DBと後側部18との間には、エアバッグ49に膨張用ガスを供給するインフレーター42が、配置されている(図3参照)。この下端側に配置されるカバーピース31DBは、カバー本体32の下端側に、後方側から見て略半円状に突出させた突出部位32aを備える構成とされている。この突出部位32aは、周縁を、後側部18に結合されて、後側部18との間に隙間を設けないように、構成されている。
エアバッグ装置41は、カバープレート22の裏面側となるカバープレート22と保持パッド15との間に収納されるエアバッグ49と、エアバッグ49に膨張用ガスを供給するインフレーター42と、カバープレート22と別体とされてエアバッグ49の外周側(表面側)を覆うエアバッグカバー44と、を備えて構成されている。
インフレーター42は、図3に示すように、後面カバー部30の下端側に配置されるカバーピース31DBの裏面側の領域に配置されている。すなわち、インフレーター42は、乗員DのプロテクタP1着用時に、乗員Dの腰部の後方となる尾てい骨付近の後方に、配置されることとなる。実施形態の場合、インフレーター42は、外形形状を略円柱状としたシリンダタイプとして、軸方向を上下方向に沿わせるように配置されている。詳細に説明すれば、実施形態の場合、インフレーター42は、エアバッグ49における脊椎保護部52の下端52a側の部位に内蔵されて、エアバッグ49と接続されている。そして、インフレーター42は、図示しない取付ブラケットを有しており、この取付ブラケットに設けられるボルト等の取付手段をエアバッグ49から突出させて、後側部18の下端付近に取り付けられている。また、実施形態の場合、インフレーター42は、制御回路5からの作動信号を受信可能な図示しない受信機を備えて、制御回路5と無線で電気的に接続される構成であり、制御回路5からの作動信号の受信時に、エアバッグ49に膨張用ガスを供給可能に、構成されている。
エアバッグカバー44は、カバープレート22と別体とされるとともに、カバープレート22から外れた領域でエアバッグ49の外周側を覆い、エアバッグ49の膨張時に、所定箇所を破断させてエアバッグ49を突出可能に、構成されている。実施形態の場合、エアバッグカバー44は、図2,3に示すように、ベスト11における前面カバー部23と後面カバー部30との間であって、乗員Dの左右の肩部を覆う領域に、前面カバー部23と後面カバー部30とを連結するように、配設されている。詳細に説明すれば、エアバッグカバー44は、後面カバー部30から上方に延びて、後面カバー部30の上方の領域を覆うとともに、この領域から左右に分岐して、この分岐した左側部位45及び右側部位46を、それぞれ、前面カバー部23における前左カバー部24,前右カバー部25の上端側に連結させるようにして、構成されている。そして、エアバッグカバー44は、各左側部位45,右側部位46によって、エアバッグ49における後述する首保護部56と肩保護部57L,57Rと鎖骨保護部58L,58Rとの外周側を覆うとともに、周縁を、接着剤等を使用して、ベスト本体12に取り付けられる構成とされている。実施形態の場合、首保護部56,肩保護部57L,57R,鎖骨保護部58L,58Rは、図5に示すように、折り畳まれた状態で、左側部位45,右側部位46に外周側を覆われることとなる。このエアバッグカバー44は、プロテクタP1の非着用状態やエアバッグ装置41の非作動状態において、収納されるエアバッグ49(首保護部56,肩保護部57L,57R,鎖骨保護部58L,58R)の損傷を防止可能な強度を有するような、オレフィン系熱可塑性エラストマー等の合成樹脂製のシート材から構成されている。エアバッグカバー44には、エアバッグ49の展開膨張時に、前後方向の全域にわたって左右方向側で分断可能に、エアバッグ49の膨張時に破断可能な破断予定部(図符号省略)が、前後方向の全域にわたって、連続的に形成されている。そして、エアバッグカバー44は、エアバッグ49の展開膨張時に、破断予定部を破断させ、各左側部位45,右側部位46を含めた全域を、左右方向側で分断させて、首保護部56,肩保護部57L,57R,鎖骨保護部58L,58Rを突出させる構成である。
エアバッグ49は、カバープレート22の裏面側に収納されて、作動時に、カバープレート22から突出して膨張するように構成されるもので、実施形態の場合、図9に示すように、膨張完了時に乗員D側から離れた側となる表面側に配置される表側壁部50aと、膨張完了時に乗員D側となる裏面側に配置される裏側壁部50bと、を有するとともに、膨張用ガスを流入させて表側壁部50aと裏側壁部50bとを離すように膨張するガス流入部50と、表側壁部50aと裏側壁部50bとを結合させるように形成されて膨張用ガスを流入させない非流入部68と、を備えて構成されている。そして、実施形態の場合、エアバッグ49は、ポリアミド糸やポリエステル糸等からなる織布に、シリコン等からなるコーティング剤を塗布させたコート布から、構成されるもので、織布を所定形状に裁断して、外形形状を同一として構成される表側壁部50aと裏側壁部50bとの外周縁及び所定箇所を、縫合糸を用いて縫着させることにより、袋状に形成されている。すなわち、エアバッグ49は、平らに展開した状態の表側壁部50aと裏側壁部50bとの外周縁及び所定箇所を縫製して、容易に製造できる平面バッグである。
実施形態の場合、エアバッグ49は、膨張完了時に、乗員Dの上半身の表面(外周)側を、背中側から左右の肩部を経て腹部にかけて、覆うように、乗員Dの側面から見て略逆U字状に乗員Dの上半身を覆う構成とされている。そして、ガス流入部50は、膨張用ガスGの流れの上流側に位置する上流側膨張部51と、膨張用ガスGの流れの下流側に位置する下流側膨張部60と、を備えている。また、非流入部68は、実施形態の場合、表側壁部50aと裏側壁部50bとを、縫合糸を用いて縫着させることにより、表側壁部50aと裏側壁部50bとを結合させて構成されるもので、エアバッグ49の外周縁を構成する周縁結合部69と、後述する肩保護部57L,57Rの領域内に配置される区画部72と、を備えている。実施形態の場合、周縁結合部69は、後述する脊椎保護部52の下端52a側の領域を除いた略全周にわたって、形成されている。
上流側膨張部51は、実施形態の場合、インフレーター42から延びる脊椎保護部52(腰部保護部54を含む)から、肩保護部57L,57Rと鎖骨保護部58L,58Rとを含めた首保護部56にかけての領域から構成され、下流側膨張部60は、首保護部56(鎖骨保護部58L,58R)から下方に延びる胸保護部62L,62Rと腹部保護部66L,68Rとの領域から、構成されている。また、実施形態の場合、エアバッグ49(ガス流入部50)は、外形形状を、平らに展開した状態で、左右対称形として、構成されている(図9参照)。そして、実施形態の場合、エアバッグ49は、膨張完了時に、上流側膨張部51における中間部位と、上流側膨張部51と下流側膨張部60との境界部位付近と、でそれぞれ屈曲されて、乗員Dの上半身を側方から見て略逆U字形状に覆いつつ、乗員Dの外周面に沿うように配置されることとなる。すなわち、実施形態のエアバッグ49では、上流側膨張部51と下流側膨張部60との境界部位付近を屈曲させる屈曲軸BTは、左右方向に略沿って形成されることとなる(図9参照)。詳細に説明すれば、エアバッグ49は、膨張完了時に、後面カバー部30の上端付近となる脊椎保護部52と首保護部56との境界部位付近と、前左カバー部24,前右カバー部25の上端付近となる鎖骨保護部58L,58Rと胸保護部62L,62Rとの境界部位付近と、胸保護部62L,62Rの上下の中央付近と、において、屈曲されることとなる。
脊椎保護部52は、プロテクタP1の着用時に、乗員Dの脊椎を覆うように上下方向に沿って配置されるもので、平らに展開した状態で、カバープレート22における後面カバー部30の裏面側(後面カバー部30と保持パッド15における後側部18との間)に、収納されている。この脊椎保護部52は、下端52a側を、インフレーター42を挿入可能に開口させて構成されるとともに、長手方向を上下方向に沿わせた略棒状として、後側部18と後面カバー部30との間に充満されるように、膨張を完了させる構成である(図16参照)。この脊椎保護部52は、膨張完了時の上端側を、後面カバー部30における上端側に配置されるカバーピース31UAの上縁と略一致させた位置に、配置させている。また、脊椎保護部52の左右両縁側となる部位に配置される後述する周縁結合部69において、カバーピース31UA,31UB,31UC,31DA,31DBの取付片部33の取付孔33aに対応する位置には、リベット34を挿通可能な取付孔69aが、形成されている。すなわち、脊椎保護部52は、上下の略全域となる広い範囲にわたって、左右両縁側を、カバーピース31UA,31UB,31UC,31DA,31DBとともに、後側部18に取り付けられている。
腰部保護部54は、エアバッグ49の膨張完了時に、乗員Dの腰部を覆うように配置されるもので、軟質カバー部36の裏面側(軟質カバー部36と後側部18との間)に折り畳まれて収納されている。この腰部保護部54は、膨張完了形状を、脊椎保護部52から左右両側に延びる領域と、その両端から下方に延びる領域と、を有した略逆U字形状として、乗員Dの腰部を広く覆うように、構成されている。この腰部保護部54は、上下左右の幅寸法を縮めるように折り畳まれて、軟質カバー部36と後側部18との間に収納されている。詳細に説明すれば、腰部保護部54は、膨張完了時に脊椎保護部52から左右両側に延びるように左右方向に略沿って配設される横棒部54aと、横棒部54aの両端側から下方に延びるように上下方向に略沿って配置される縦棒部54b,54bと、を備えている。横棒部54aは、幅寸法を、軟質カバー部36の開き時に、カバーピース31UC,31DA間の隙間から突出可能な寸法に設定されるとともに、膨張完了時の左右方向の長さ寸法を、乗員Dの腰部を広く覆い可能に、乗員Dの要部の左右の幅寸法より若干大きくして、設定されている。各縦棒部54bは、横棒部54aより幅広として、かつ、膨張完了時の下端を、下端側に配置されるカバーピース31DBの下縁よりやや上方となる位置に配置させるように構成されて、エアバッグ49の膨張完了時に、後面カバー部30におけるカバーピース31DA,31DBの左右両側を広く覆って、乗員Dの腰部を覆うように配置される(図14参照)。
実施形態のプロテクタP1では、インフレーター42の作動時に、脊椎保護部52が膨張すれば、軟質カバー部36が、破断予定部を破断させて左右に分断されることとなり、軟質カバー部36が左右に分断されて形成されるカバーピース31UB,31DA間の隙間から、腰部保護部54が、それぞれ、左右両側に突出するように展開膨張することとなる。
首保護部56は、図13,14に示すように、エアバッグ49の膨張完了時に、乗員Dの首の周囲を略全周にわたって覆うように構成されるもので、脊椎保護部52の上端から連なって、かつ、この脊椎保護部52の上端側の領域から左右に分岐し、前方に延びるように、配置されている。この首保護部56は、エアバッグ49を平らに展開した状態で、後述する胸保護部62L,62Rにかけて前後方向(上下方向)に略沿った略直線状に連なるように、外形形状を、長手方向を前後方向(上下方向)に沿わせた略U字形状として、構成されている(図9参照)。
肩保護部57L,57Rは、図13,14に示すように、エアバッグ49の膨張完了時に、乗員Dの左右の肩部を覆うように構成されるもので、乗員Dの左右の肩部の上側を前面側から後面側にかけて覆い可能とするように、首保護部56から左右方向の外方に向かって膨出するような、左右方向側を幅広とした略長方形板状として、構成されている。そして、各肩保護部57L,57Rは、膨張完了時における左右方向の外縁側を、乗員Dの肩部よりも左右方向の外方に向かって突出させるように、構成されている。また、実施形態の場合、肩保護部57L,57Rは、その領域内を、区画部72により区画させて、膨張完了時の厚さを規制して保護エリアを広く確保可能に、構成されている。実施形態の場合、区画部72は、肩保護部57L,57Rの領域を2分割するように、前後の中央となる1箇所に、左右方向に沿うような直線状として、周縁結合部69から延びるように、形成されている(図9参照)。実施形態のエアバッグ49では、インフレーター42から吐出される膨張用ガスGは、図9に示すように、首保護部56の領域内を前方(下方)に向かって流れることとなる。すなわち、各肩保護部57L,57Rは、首保護部56から、屈曲軸BTに沿った方向側(左右方向の外方側)に膨出するように構成されており、また、下流側膨張部60を構成する胸保護部62L,62Rよりも、首保護部56を含めた左右方向(屈曲軸BTに沿った方向と一致)側の幅寸法を大きくして構成されている。
また、実施形態では、首保護部56の下端側における胸保護部62L,62Rとの境界部位付近に、エアバッグ49の膨張完了時に、肩保護部57L,57Rとカバープレート22における前面カバー部23との間に配置されて、乗員Dの鎖骨を覆うような鎖骨保護部58L,58Rが、形成されている。この鎖骨保護部58L,58Rは、左右方向の幅寸法を、首保護部56より大きくして、かつ、肩保護部57L,57Rより小さな寸法として、構成されている。
そして、鎖骨保護部58L,58R及び肩保護部57L,57Rは、後述するテザー74を捩らないようにして、外縁側を首保護部56側に接近させるように蛇腹折りされて、首保護部56上に載置された状態で、外周側(表面側)を、エアバッグカバー44に覆われるようにして、首保護部56とともに、エアバッグカバー44とベスト本体12との間に収納されている(図5参照)。
下流側膨張部60を構成する胸保護部62L,62Rは、内縁62aを、鎖骨保護部58L,58Rの内縁と一致させるようにして、鎖骨保護部58L,58Rから下方に延びるように形成されている。実施形態の場合、各胸保護部62L,62Rは、プロテクタP1の着用時に、乗員Dの左右の胸を覆うように上下方向に沿って配置されるもので、図4,6に示すように、平らに展開した状態で、カバープレート22における各前左カバー部24,前右カバー部25の裏面側(前左カバー部24,前右カバー部25と保持パッド15における前左側部16,前右側部17との間)に、収納されている。この胸保護部62L,62Rは、屈曲軸BTに沿って対向する両縁(左右の両縁であって、内縁62a,外縁62b)側に、周縁結合部69を配置させて、膨張完了形状を、長手方向を上下方向に沿わせた略棒状として、構成されている。そして、各胸保護部62L,62Rは、それぞれ、前左カバー部24,前右カバー部25と、前左側部16,前右側部17と、を離隔させ、前左カバー部24,前右カバー部25を乗員Dから離れる外方に向かって、前左側部16,前右側部17を乗員D側に向かって、それぞれ僅かに撓ませるようにして、前左カバー部24,前右カバー部25と、前左側部16,前右側部17と、の間で膨張することとなる(図15,17参照)。実施形態の場合、各胸保護部62L,62Rは、左右方向の幅寸法を、首保護部56を含めた肩保護部57L,57Rの左右方向の幅寸法より小さくして、鎖骨保護部58L,58Rの左右方向の幅寸法より小さくするように、構成されている。また、実施形態の場合、各胸保護部62L,62Rは、左右方向の幅寸法を、前左カバー部24,前右カバー部25より若干小さくして構成されている。
実施形態の場合、各胸保護部62L,62Rは、図9に示すように、左右方向の両縁側に配置される周縁結合部69において、四隅付近となる位置に、リベット27を挿通可能な取付孔69bを、備えている。そして、各胸保護部62L,62Rは、四隅付近を、前左カバー部24,前右カバー部25とともに、保持パッド15の前左側部16,前右側部17に、それぞれ、取り付けられている(図4参照)。また、各胸保護部62L,62Rは、左右方向の内縁62aの端縁を、前左カバー部24,前右カバー部25における内縁24d,25dの端縁と略一致させて、内縁62a(周縁結合部69)を、上下の略全域に渡って、前左カバー部24,前右カバー部25における内縁24d,25dと、前左側部16,前右側部17と、の間に介在されるように構成されている。そして、胸保護部62L,62Rは、内縁62a側に配置される周縁結合部69の部位を、前左カバー部24,前右カバー部25を縫着させる縫合部位28によって共縫いされて、保持パッド15の前左側部16,前右側部17及び前左カバー部24,前右カバー部25に、連結されている構成である(図4参照)。
また、各胸保護部62L,62Rにおける上流側膨張部51側の端部付近(実施形態の場合、上端62c付近)には、流路断面積を縮小させた第1狭幅流路部63L,63Rが、形成されている。実施形態の場合、第1狭幅流路部63L,63Rは、各胸保護部62L,62Rにおける左右方向の外縁62b側の周縁結合部69から、部分的に内方に向かって突出するような突出部70を配設させることにより、平らに展開した状態の左右方向の幅寸法L3を、胸保護部62L,62Rにおける下部側の領域を平らに展開した状態の左右方向の幅寸法L2よりも小さくして、流路断面積を縮小させるように構成されている(図9参照)。具体的には、この突出部70は、鎖骨保護部58L,58Rとの境界部位付近に、外形形状を略半円弧状として、形成されている。すなわち、第1狭幅流路部63L,63Rは、左右方向の幅寸法を、隣接している鎖骨保護部58L,58Rの左右方向の幅寸法よりも小さく設定されている。この第1狭幅流路部63L,63R(突出部70)は、図9に示すように、各胸保護部62L,62Rの保持パッド15及び前面カバー部23への取付(連結)部位、換言すれば、リベット27(取付孔69b)より僅かに上方となる位置であって、前左カバー部24,前右カバー部25の上端と略一致した位置に、形成されている。
また、各胸保護部62L,62Rにおいて、第1狭幅流路部63L,63Rの下流側(実施形態の場合、下方)には、流路断面積を縮小させた第2狭幅流路部64L,64Rが、形成されている。実施形態の場合、第2狭幅流路部64L,64Rは、各胸保護部62L,62Rにおける左右方向の内縁62a側の周縁結合部69から、部分的に外方に向かって突出するような突出部71を配設させることにより、平らに展開した状態の左右方向の幅寸法L4を、胸保護部62L,62Rにおける下部側の領域を平らに展開した状態の左右方向の幅寸法L2よりも小さくして、流路断面積を縮小させるように構成されている(図9参照)。詳細に説明すれば、突出部71は、外形形状を略半円弧状として構成されるとともに、第1狭幅流路部63L,63Rを構成している突出部70よりも、突出量を小さく設定されて、第2狭幅流路部64L,64Rは、幅寸法L4を、第1狭幅流路部63L,63Rの幅寸法L3よりも若干大きく設定されている。また、この第2狭幅流路部64L,64R(突出部71)は、胸保護部62L,62Rの上下の略中央となる位置に、形成され、詳細に説明すれば、胸保護部62L,62Rの外周側を覆う前左カバー部24,前右カバー部25において、上側部24a,25aと下側部24b,25bとの境界部位に対応した位置に、形成されている。
実施形態の場合、第1狭幅流路部63L,63Rと、第2狭幅流路部64L,64Rと、が、エアバッグ49の展開膨張時に、腹部保護部66L,66Rの揺動を抑制可能な揺動規制手段SMを構成している。
そして、胸保護部62L,62Rは、膨張完了時に、保持パッド15への取付部より上方に位置する第1狭幅流路部63L,63Rの部位を基点として、鎖骨保護部58L,58R(上流側膨張部51)に対して屈曲されるように、配置されることとなる。また、胸保護部62L,62Rは、膨張完了時に、第2狭幅流路部64L,64Rの部位を起点として、上下方向で屈曲されるように、配置されることとなる。そして、胸保護部62L,62Rの外表面を覆う前左カバー部24,前右カバー部25は、四隅を、保持パッド15の前左側部16,前右側部17に対してリベット27止めされているものの、第2狭幅流路部64L,64Rに対応した位置で、上下で二分割されていることから、胸保護部62L,62Rの屈曲を妨げず、エアバッグ49の膨張完了時に、上側部24a,25aと下側部24b,25bとを相互に離隔させつつ、かつ、各上側部24a,25a,下側部24b,25bを胸保護部62L,62Rに沿わせるように、上下方向に対して傾斜させて配置されることとなる(図17参照)。
また、実施形態のエアバッグ49には、各胸保護部62L,62Rにおける突出部70付近と、肩保護部57L,57Rの前縁57aと、を連結するテザー74が、配設されている。実施形態の場合、各テザー74は、エアバッグ49と別体の帯状の布材から構成されて、一端を、胸保護部62L,62Rの外縁62b側であって、突出部70の外方の領域となる周縁結合部69の部位に連結させ、他端を、肩保護部57L,57Rの前縁57aにおける外縁近傍の領域となる周縁結合部69の部位に連結させている。このテザー74は、図9に示すように、長さ寸法L1を、エアバッグ49を平らに展開した状態で、胸保護部62L,62Rの外縁62bと、肩保護部57L,57Rの前縁57aと、を結んだ直線距離L0よりも小さく設定されている。そして、実施形態のエアバッグ49では、エアバッグ49の膨張完了時に、胸保護部62L,62Rにおける第1狭幅流路部63L,63Rの部位が、テザー74によって、後外方に向かって引っ張られるような態様となって、胸保護部62L,62Rの上流側膨張部51(鎖骨保護部58L,58R)に対する屈曲状態を維持することができる。また、テザー74によって、エアバッグ49の膨張完了時に、肩保護部57L,57Rの前縁57a側における外縁側の部位が、内下方に向かって引っ張られるような態様となり、肩保護部57L,57Rが、外縁側を下方に向けるように湾曲して配置されることとなる。そのため、肩保護部57L,57Rを、乗員Dの肩部に沿って湾曲させて、肩部の上面側を隙間なく覆うように配置させることも可能となる。
腹部保護部66L,66Rは、下流側膨張部60の先端側の部位を構成するもので、各胸保護部62L,62Rの下方において、各胸保護部62L,62Rから連なるように形成されている。この腹部保護部66L,66Rは、下流側膨張部60の先端側(下端側)において、自由端として膨張するように構成されており、各前左カバー部24,前右カバー部25の裏面側(前左カバー部24,前右カバー部25と、保持パッド15における前左側部16,前右側部17との間)に折り畳まれて収納され、エアバッグ49の展開膨張時に、プロテクタ本体10(前左カバー部24,前右カバー部25)から下方に突出するように膨張して、乗員Dの腹部の外周側を覆う構成である。実施形態のプロテクタP1では、インフレーター42の作動時に、各胸保護部62L,62Rが膨張すれば、各前左カバー部24,前右カバー部25の下縁の、前左側部16,前右側部17との結合状態が解除されて、前左カバー部24,前右カバー部25の下縁と、前左側部16,前右側部17と、の間に生じる隙間から、各腹部保護部66L,66Rが、下方に突出するように展開膨張することとなる。
実施形態の場合、各腹部保護部66L,66Rは、平らに展開した状態の左右方向の幅寸法L5を、胸保護部62L,62Rを平らに展開した状態の左右方向の幅寸法L2より大きくし、かつ、左右に幅広な略長方形板状として(図9参照)、エアバッグ49の膨張完了時に、乗員Dの腹部を広く覆い可能に、構成されている(図13参照)。詳細に説明すれば、腹部保護部66L,66Rは、平らに展開した状態の左右方向の幅寸法L5を、平らに展開した状態の胸保護部62L,62Rの左右方向の幅寸法L2の3倍程度としており、胸保護部62L,62Rに対し、内方側よりも外方側への突出量を大きくするようにして、幅広に構成されている。そして、この腹部保護部66L,66Rは、図6に示すように、胸保護部62L,62L内に入れ込まれるようなカクタス折りにより、折り畳まれて、各前左カバー部24,前右カバー部25の裏面側に収納されている。詳細に説明すれば、腹部保護部66L,66Rは、下端66a側を上方に向けるようにして、全体を胸保護部62L,62Rの領域内に入れ込まれている。このカクタス折りは、図11のA及びBに示すように、まず、各腹部保護部66L,66Rにおける外縁側部位66bを、各腹部保護部66L,66Rの内側に入れ込み、その後、図11のCに示すように、その入れ込んだ部位を、さらに胸保護部62L,62R側に入れ込むようにして、下端66a側を上方に向けるように、全体を、胸保護部62L,62Rの領域内に入れ込んで、形成されることとなる。そして、実施形態の場合、このカクタス折りによる折り込み部位78も、エアバッグ49の展開膨張時に、腹部保護部66L,66Rの揺動を抑制可能な揺動規制手段SMを構成することとなる。
また、実施形態のエアバッグ49では、図9,16に示すように、脊椎保護部52内に、インナチューブ75が、配設されている。インナチューブ75は、脊椎保護部52内に挿入可能に、外形形状を、脊椎保護部52より若干小さく設定されるとともに上下両端側を開口させた略筒状として構成されている。このインナチューブ75は、インフレーター42から吐出される膨張用ガスGを、肩保護部57L,57R側に案内するように、上端75a側を、首保護部56の外形形状に対応して拡開させるように構成され、エアバッグ49内に挿入させた状態で、上端75aを、肩保護部57L,57R近傍に位置させるように、形成されている。このインナチューブ75は、脊椎保護部52との間に僅かな隙間を有するように、平らに展開した状態の幅寸法を、全域にわたって、平らに展開した状態のエアバッグ49における脊椎保護部52の幅寸法より小さく設定されている。そして、実施形態では、インフレーター42から吐出される膨張用ガスGは、腰部保護部54内への流入を抑制されて、まず、インナチューブ75の上端75a側の開口から、首保護部56及び肩保護部57L,57R内に流入することとなり、その後、下流側膨張部60を構成する胸保護部62L,62R及び腹部保護部66L,66Rが膨張を略完了させた後に、膨張用ガスGが、インナチューブ75と脊椎保護部52との間の隙間から腰部保護部54内に流入して、腰部保護部54を膨張させることとなる。このインナチューブ75は、膨張用ガスの流れの上流側に位置する脊椎保護部52を、高温・高圧の膨張用ガスGから保護するとともに、下流側膨張部60側に膨張用ガスGを迅速に流入させて、エアバッグ49全体を迅速に膨張させるために、脊椎保護部52内に配置されている。
第1実施形態のプロテクタP1では、二輪車Vの走行時において、制御回路5が、加速度検知センサ6により、二輪車Vの衝突を検知すれば、エアバッグ装置41のインフレーター42に作動信号が出力されて、インフレーター42が、エアバッグ49の内部に膨張用ガスGを吐出させるように、作動されることとなり、エアバッグ49が、図12に示すように、膨張を完了させることとなる。
そして、第1実施形態のプロテクタP1では、エアバッグ49が、乗員Dの着用しているプロテクタ本体10内に折り畳まれて収納される構成であり、着用時に嵩張らず、かつ、作動時には、エアバッグ49は、下流側膨張部60の先端側を構成する腹部保護部66L,66Rをプロテクタ本体10(保持パッド15における前左側部16,前右側部17と、カバープレート22における前面カバー部23と、の間)から突出させるように膨張することから、乗員Dの外周面側を広く保護することができる。そして、第1実施形態のプロテクタP1では、エアバッグ49は、上流側膨張部51と下流側膨張部60とを有し、この上流側膨張部51と下流側膨張部60との境界部位付近を屈曲させるようにして、乗員Dの外周側を覆う構成とされており、下流側膨張部60の先端側に配置される腹部保護部66L,66Rを、自由端として膨張する構成であるものの、エアバッグ49に、展開膨張時における腹部保護部66L,66Rの揺動を抑制可能な揺動規制手段SMが設けられていることから、展開膨張時に腹部保護部66L,66Rが乗員Dの外周面から浮き上がるように揺動することを抑制でき、乗員Dの外周側を迅速に覆うことができる。
したがって、第1実施形態のプロテクタP1は、着用時に嵩張らず、かつ、作動時に、膨張するエアバッグ49を迅速に乗員Dの外周側に沿わせるように配置させることができる。
また、第1実施形態のプロテクタP1では、下流側膨張部60を構成する胸保護部62L,62Rにおける上端62c(上流側膨張部51側の端部)付近に、流路断面積を縮小させた第1狭幅流路部63L,63Rを、配設させており、この第1狭幅流路部63L,63Rが、揺動規制手段SMを構成している。そのため、第1実施形態のプロテクタP1では、エアバッグ49の展開膨張時に、自由端である腹部保護部66L,66Rを突出させるように膨張する下流側膨張部60(胸保護部62L,62R)を、この第1狭幅流路部63L,63Rの部位で、上流側膨張部51(鎖骨保護部58L,58R)に対して屈曲させやすく、下流側膨張部60の先端側に位置する腹部保護部66L,66Rが、乗員Dの外周面から浮き上がるように揺動することを、的確に抑制することができる。第1実施形態のプロテクタP1では、上流側膨張部51を構成している肩保護部57L,57Rも、前後の中央付近を、区画部72により区画されており、この区画部72の配置部位(区画部72の内側に位置する領域)が、その前後(上下)の領域よりも、局部的に流路断面積を縮小されるような態様となっている。そのため、第1実施形態のプロテクタP1では、肩保護部57L,57Rも、区画部72の部位で、屈曲して配置されることとなり、この肩保護部57L,57Rの屈曲も、腹部保護部66L,66Rの揺動抑制に寄与することとなる。すなわち、第1実施形態のプロテクタP1では、胸保護部62L,62Rが上端付近となる第1狭幅流路部63L,63Rの部位で、上流側膨張部51に対して屈曲し、さらに、上流側膨張部51を構成する肩保護部57L,57R自体が屈曲することから、膨張するエアバッグ49を、乗員Dの外周側を隙間なく覆うことができ、かつ、腹部保護部66L,66Rの乗員Dから浮き上がるような揺動を的確に抑制することができる。
特に、第1実施形態のプロテクタP1では、揺動規制手段SMを構成する第1狭幅流路部63L,63Rが、前左カバー部24,前右カバー部25及び各胸保護部62L,62Rを前左側部16,前右側部17に取り付けるリベット27よりも上方に外れた位置に、配設されていることから、下流側膨張部60(胸保護部62L,62R)を、プロテクタ本体10(前左カバー部24,前右カバー部25及び前左側部16,前右側部17)からの影響を抑えて、第1狭幅流路部63L,63Rの部位で、上流側膨張部51(鎖骨保護部58L,58R)に対して容易に屈曲させることができる。
さらに、第1実施形態のプロテクタP1では、下流側膨張部60を構成する胸保護部62L,62Rにおいて、第1狭幅流路部63L,63Rの下流側(下方)に、第2狭幅流路部64L,64Rを配設させている構成であることから、胸保護部62L,62Rが、第1狭幅流路部63L,63Rと、第2狭幅流路部64L,64Rと、の部位で、それぞれ、上流側膨張部51(鎖骨保護部58L,58R)に対して屈曲しやすくなる。また、第1実施形態のプロテクタP1では、第2狭幅流路部64L,64Rを構成している突出部71が、第1狭幅流路部63L,63Rを構成している突出部70と、屈曲軸BTに沿った方向(左右方向)側で、対向するように、配置されている。換言すれば、第1実施形態のプロテクタP1では、第1狭幅流路部63L,63Rを構成する突出部70と、第2狭幅流路部64L,64Rを構成する突出部71と、が、同じ縁側に配置されていない。そのため、第1実施形態のプロテクタP1では、エアバッグ49の展開膨張時に、下流側膨張部60(胸保護部62L,62R)が、この二つの突出部70,71を起点として、先端側の腹部保護部66L,66Rを屈曲軸BTに接近させるように大きく屈曲されることを抑制されることとなる。したがって、第1実施形態のプロテクタP1では、エアバッグ49の展開膨張時に、下流側膨張部60(胸保護部62L,62R)を、過度に屈曲することを抑制して、かつ、先端側の腹部保護部66L,66Rを裏側壁部50b側(乗員D側)に向けるように、2段階で屈曲させることが可能となることから、膨張用ガスGの流れを阻害せず、かつ、下流側膨張部60(胸保護部62L,62R及び腹部保護部66L,66R)を乗員Dの外周面に沿わせるように乗員Dに接近させることができて、下流側膨張部60の先端側を構成する腹部保護部66L,66Rが乗員の外周面から浮き上がるように揺動することを、一層的確に抑制することができる。勿論、このような点を考慮しなければ、後述する第2実施形態のプロテクタP2に使用されるエアバッグ49Aのごとく、第2狭幅流路部を備えない構成のものを使用してもよい。
特に、第1実施形態のプロテクタP1では、胸保護部62L,62Rの外表面を、乗員Dを保護可能な剛性を有した前左カバー部24,前右カバー部25により覆う構成であるものの、各前左カバー部24,前右カバー部25は、第2狭幅流路部64L,64Rに対応した位置で、上下で二分割されていることから、胸保護部62L,62Rの第2狭幅流路部64L,64Rを起点とした屈曲を妨げず、エアバッグ49の膨張完了時に、上側部24a,25aと下側部24b,25bとを相互に離隔させつつ、かつ、各上側部24a,25a,下側部24b,25bを胸保護部62L,62Rに沿わせるように、傾斜させて配置されることとなる(図17参照)。そのため、第1実施形態のプロテクタP1では、胸保護部62L,62Rを、前左カバー部24,前右カバー部25からの影響を抑えて、第2狭幅流路部64L,64Rの部位で、容易に屈曲させることができる。
さらに、第1実施形態のプロテクタP1では、下流側膨張部60を構成する胸保護部62L,62Rにおける第1狭幅流路部63L,63R付近を、テザー74,74によって、上流側膨張部51において、胸保護部62L,62Rよりも左右方向の外方側(屈曲軸BLに沿った方向側)に膨出する膨出部としての肩保護部57L,57Rの前縁57a側と連結させている構成である。そのため、第1実施形態のプロテクタP1では、胸保護部62L,62Rにおける第1狭幅流路部63L,63R付近が、テザー74,74によって肩保護部57L,57R側となる後外方に向かって引っ張られるような態様となることから、エアバッグ49の膨張完了時に、下流側膨張部60を上流側膨張部51に対して屈曲させやすく、下流側膨張部60の先端側を構成する腹部保護部66L,66Rの乗員の外周面から浮き上がるような揺動を、一層的確に抑制することができる。
さらにまた、第1実施形態のプロテクタP1では、下流側膨張部60の先端側に位置する腹部保護部66L,66Rを、胸保護部62L,62Rの内側に入れ込むようなカクタス折りにより折り畳んで、プロテクタ本体10内に収納させる構成として、このカクタス折りにより折り畳まれた折り込み部位78が、揺動規制手段SMを構成している。そのため、第1実施形態のプロテクタP1では、エアバッグ49が内部に膨張用ガスを流入させて膨張する際、腹部保護部66L,66Rは、折り込み部位78の折目を解消しつつ、膨張用ガスGの流入方向となる下方に沿って膨張することから、迅速に折りを解消することができ、また、腹部保護部66L,66Rは、膨張用ガスGの流入に伴って下方に向かって膨張することから、乗員Dの外周面に沿うように膨張することとなって、乗員Dの外周面から浮き上がるように揺動することを、抑制することができる。
なお、第1実施形態のプロテクタP1では、揺動規制手段SMが、胸保護部62L,62Rの上端62c付近に配置される第1狭幅流路部63L,63Rと、腹部保護部66L,66Rをカクタス折りして構成される折り込み部位78と、から、構成されているが、揺動規制手段としては、どちらか一方のみを、設ける構成としてもよい。そして、揺動規制手段として、胸保護部に狭幅流路部を設ける場合、腹部保護部の折り畳みはカクタス折りに限られるものではなく、腹部保護部を、ロール折りや蛇腹折り、あるいは、胸保護部の外周側に配置させつつ下端を上方に向けて折り返すような折り畳みにより、折り畳んでもよい。
また、第1実施形態のプロテクタP1では、エアバッグ49における上流側膨張部51を、膨張完了時において、乗員Dにおける尾てい骨付近から左右の両肩付近にかけての脊椎の領域と、左右の両肩と、の外表面側を覆うとともに、下端側をインフレーター42と接続させる構成として、下流側膨張部60を、膨張完了時において、上流側膨張部51の先端側を構成する鎖骨保護部58L,58Rから下方に延びて乗員の胸部から腹部にかけてを覆うような構成としている。そのため、第1実施形態のプロテクタP1では、エアバッグ49による保護エリアを広く確保することができる。また、このように、膨張完了時のエアバッグ49が、保護エリアを広くして、乗員Dの上半身を側方から見て略逆U字形状に覆うような構成として、インフレーター42から下流側膨張部60の先端である腹部保護部66L,66Rまでの離隔距離が実質的に長くとも、揺動規制手段SMを設けることにより、エアバッグ49の展開膨張時に、下流側膨張部60の先端側に位置する腹部保護部66L,66Rの乗員Dの外周面からの浮き上がりを抑制して、揺動を抑制することができ、この腹部保護部66L,66Rにより、乗員Dの腹部の外周面側を迅速に覆うことができる。特に、第1実施形態のプロテクタP1では、脊椎保護部52内に配置されるインナチューブ75を配設させており、このインナチューブ75は、首保護部56側となる上端75a側のみに、開口を配置させ、腰部保護部54には、インナチューブ75と脊椎保護部52との間の隙間を経て内部に膨張用ガスを流入させる構成である。そのため、第1実施形態のプロテクタP1では、下流側膨張部60の先端側に位置する腹部保護部66L,66R内に、迅速に膨張用ガスを流入させることが可能となって、乗員Dの前面側を覆う下流側膨張部60の領域を、迅速に膨張させることができ、二輪車Vの衝突時に、乗員Dの前面側を、迅速に覆うことができる。さらに、第1実施形態のプロテクタP1では、インフレーター42が、乗員Dの腰部の後方の領域に配置されることから、プロテクタP1を着用した乗員Dが、前傾姿勢で、スポーツタイプの自動二輪車を運転する際にも、インフレーター42が乗員Dと大きく干渉せず、快適に使用することができる。
次に、本発明の第2実施形態であるプロテクタP2について、説明をする。プロテクタP2は、図18〜21に示すように、前述のプロテクタP1と同様に、プロテクタ本体10Aと、エアバッグ装置41Aと、を備えるもので、カバープレート22A及びエアバッグ49A以外は、前述のプロテクタP1と同様の構成であり、同一の部材には、同一の図符号を付して詳細な説明を省略する。
カバープレート22Aは、前述のプロテクタP1のカバープレート22と同様に、前面カバー部23Aと後面カバー部30Aとを備えている(図18,19参照)。前面カバー部23Aは、前述のカバープレート22の前面カバー部23と同様に、前左カバー部24Aと前右カバー部25Aとから構成されている。各前左カバー部24A,前右カバー部25Aは、図18に示すように、外形形状を、前述の前左カバー部24,前右カバー部25と略同一とされており、上下で2分割されない一枚板状とされて、ポリエチレンやポリプロピレン等の合成樹脂から形成されている。また、前左カバー部24A,前右カバー部25Aは、リベットを使用せず、左右方向の内縁24d,25dを、縫合糸を用いて、前左側部16,前右側部17に縫着させ、左右方向の外縁24e,25eを、接着剤等を用いて、上下の略全域にわたって、前左側部16,前右側部17に結合させている(図20参照)。各前左カバー部24A,前右カバー部25Aの上縁側は、前述の前左カバー部24,前右カバー部25と同様に、前左側部16,前右側部17に対して連結されておらず、下縁側は、前述の前左カバー部24,前右カバー部25と同様に、前左側部16,前右側部17に対して仮結合されている。
後面カバー部30Aは、前述のプロテクタP1における後面カバー部30と同様に、乗員Dの脊椎を覆うように上下方向に沿って配置されるもので、図19に示すように、断続的に配置される複数のカバーピース31A,31B,31C,31Dと、カバーピース31A,31B間とカバーピース31B,31C間とに配置される軟質カバー部36A,36Bと、から構成されている。各カバーピース31A,31B,31C,31Dは、前述のカバーピース31と同様の構成とされて、カバー本体32と取付片部33とを有し、リベット34を用いて後側部18に連結されている。軟質カバー部36A,36Bは、カバーピース31A,31B間と、カバーピース31B,31C間と、の2箇所に配設されており、前述の軟質カバー部36と同様の構成とされて、カバー本体37と取付片部38とを有している。上側の軟質カバー部36Aは、図21に示すように、折り畳まれた背中保護部82の外周側を覆い、下側の軟質カバー部36Bは、前述の軟質カバー部36と同様に、折り畳まれた腰部保護部54の外周側を覆っている。
エアバッグ49Aは、図22に示すように、上流側膨張部51Aに背中保護部82を配設させ、下流側膨張部60Aを構成する胸保護部62AL,62ARに1つの狭幅流路部63AL,63ARのみを配設させる構成と、脊椎保護部52Aの下端52a側が閉塞される構成と、脊椎保護部52A内に配置されるインナチューブ84以外は、前述のエアバッグ49と同様の構成であり、同一の部材には、同一の図符号を付して詳細な説明を省略する。
背中保護部82は、図25に示すように、エアバッグ49Aの膨張完了時に、乗員Dの背中を覆うように配置されるもので、脊椎保護部52Aの腰部保護部54と首保護部56との間となる部位から、左右両側に突出するように、形成されている(図22参照)。この背中保護部82は、軟質カバー部36Aの裏面側(軟質カバー部36Aと後側部18との間)に、折り畳まれて収納されている。背中保護部82は、膨張完了形状を、脊椎保護部52Aから左右両側に延びる左右方向に略沿った略棒状として、構成されており、左右方向の幅寸法を縮めるように折り畳まれて、軟質カバー部36Aと保持パッド15の後側部18との間に、収納されている。そして、背中保護部82は、上下方向側の幅寸法を、軟質カバー部36Aの開き時に、カバーピース31A,31B間の隙間から突出可能な寸法に設定されるとともに、膨張完了時の左右方向の長さ寸法を、乗員Dの背中を広く覆い可能に、乗員Dの背中の左右の幅寸法より若干大きくして、構成されている。実施形態では、この背中保護部82は、左右方向の幅寸法を、腰部保護部54よりも若干小さく設定されている。
各胸保護部62AL,62ARは、前述のエアバッグ49と同様に、左右方向の内縁62a側に配置される周縁結合部69の部位を、前左カバー部24A,前右カバー部25Aを縫着させる縫合部位28Aによって共縫いされて、保持パッド15の前左側部16,前右側部17及び前左カバー部24A,前右カバー部25Aに、連結されている構成である。各胸保護部62AL,62ARにおける上流側膨張部51側の端部(上端62c)付近に形成される狭幅流路部63AL,63AR(突出部71)は、前述のエアバッグ49と同様に、各胸保護部62AL,62ARの保持パッド15及び前面カバー部23への取付(連結)部位、換言すれば、各胸保護部62AL,62AR及び各胸保護部62AL,62ARを保持パッド15の前左側部16,前右側部17に縫着させる縫合部位28の上端28aより僅かに上方となる位置であって、前左カバー部24A,前右カバー部25Aの上端と略一致した位置に、形成されている(図22参照)。そして、各胸保護部62AL,62ARは、それぞれ、前左カバー部24A,前右カバー部25Aと、前左側部16,前右側部17と、を離隔させ、前左カバー部24A,前右カバー部25Aを乗員Dから離れる外方に向かって、前左側部16,前右側部17を乗員D側に向かって、それぞれ僅かに撓ませるようにして、前左カバー部24A,前右カバー部25Aと、前左側部16,前右側部17と、の間で膨張することとなる(図26参照)。
脊椎保護部52A内に配置されるインナチューブ84は、図22に示すように、外形形状を、脊椎保護部52Aより若干小さな略筒状として構成されるもので、上下両端側を閉塞させて構成されるとともに、背中保護部82,腰部保護部54,首保護部56に対応した位置に、それぞれ、背中保護部82,腰部保護部54,首保護部56側に膨張用ガスを流出可能なガス流出穴84a,84b,84cを、備えている(図23参照)。実施形態のインナチューブ84では、首保護部56側に膨張用ガスを多く流出させるために、上端側に形成されるガス流出穴84cが、背中保護部82,腰部保護部54に膨張用ガスを流出させるためのガス流出穴84a,84bよりも、開口面積を大きく設定されている。このインナチューブ84は、膨張用ガスの流れの上流側に位置する脊椎保護部52Aを保護するとともに、下流側膨張部60A側に膨張用ガスを迅速に流入させて、エアバッグ49A全体を迅速に膨張させるために、脊椎保護部52A内に配置されている。
そして、このエアバッグ49Aにおいても、胸保護部62AL,62ARに形成される狭幅流路部63AL,63ARと、腹部保護部66L,66Rのカクタス折りによる折り込み部位78と、が、エアバッグ49Aの展開膨張時に、腹部保護部66L,66Rの揺動を抑制可能な揺動規制手段SMを構成している。そのため、第2実施形態のプロテクタP2においても、エアバッグ49Aは、上流側膨張部51Aと下流側膨張部60Aとを有し、上流側膨張部51Aと下流側膨張部60Aとの境界部位付近を屈曲させるようにして、乗員Dの外周側を覆う構成とされており、下流側膨張部60Aの先端側に配置される腹部保護部66L,66Rを、自由端として膨張する構成であるものの、エアバッグ49Aの展開膨張時に、腹部保護部66L,66Rが乗員Dの外周面から浮き上がるように揺動することを抑制でき、乗員Dの外周側を迅速に覆うことができる。また、第2実施形態のプロテクタP2では、エアバッグ49Aが、膨張完了時に乗員Dの背中を保護する背中保護部82を有していることから、第1実施形態のプロテクタP1のエアバッグ49よりもさらに乗員Dの外周側を広く覆うことができる。そして、第2実施形態のプロテクタP2では、胸保護部62AL,62ALが第2狭幅流路部を備えず、かつ、背中保護部82を備える以外には、エアバッグ49Aは、第1実施形態のプロテクタP1に配設されるエアバッグ49と略同一の構成であるから、第1実施形態のプロテクタP1と同様の作用・効果を得ることができる。
なお、実施形態のプロテクタP1,P2では、上流側膨張部を構成する脊椎保護部と、下流側膨張部を構成する胸保護部と、が、ともに、膨張完了形状を上下方向に沿った略棒状として、胸保護部における膨張完了時の下端側を先端側として腹部保護部を備える構成とされているが、エアバッグの膨張完了形状はこれに限られるものではなく、例えば、上流側膨張部及び下流側膨張部を、左右方向(乗員の胴回り方向)に沿った棒状として、乗員の胴回りに沿うように湾曲させた構成とし、この左右方向側の先端を自由端とするような構成としてもよい。
また、実施形態のプロテクタP1,P2では、プロテクタ本体10,10Aは、ベストタイプとして、ベスト11と、ベスト11に支持されるカバープレート22,22Aと、を備える構成とされているが、プロテクタ本体の形状はこれに限られるものではない。例えば、プロテクタ本体として、乗員の上半身の所定箇所の外方を覆うカバープレートと、カバープレートを乗員に装着可能なベルト状の部材と、から構成されるものを使用し、カバープレートの裏面側に折り畳んだエアバッグを収納させる構成とすることにより、プロテクタを、乗員がジャケット等の上着の下にインナーとして着用可能な構成としてもよい。
また、実施形態では、プロテクタを着用した乗員が乗る乗物として、スクータ型の二輪車が例示されているが、本発明のプロテクタを着用した乗員が乗る乗物はこれに限られるものではなく、例えば、三輪タイプのオートバイや、オープンカー、サイドカー等、所定速度以上での走行が可能で、事故発生時に、乗物外の路面に放出される虞れのある乗物に乗る乗員に着用させることが可能である。
10,10A…プロテクタ本体、
11…ベスト、
49,49A…エアバッグ、
51,51A…上流側膨張部、
52,52A…脊椎保護部、
54…背中保護部、
56…首保護部、
57L,57R…肩保護部、
58L,58R…鎖骨保護部、
60,60A…下流側膨張部、
62L,62R,62AL,62AR…胸保護部、
63L,63R,63AL,63AR…(第1)狭幅流路部、
64L,64R…第2狭幅流路部、
66L,66R…腹部保護部、
69…周縁結合部、
70,71…突出部、
74…テザー、
78…折り込み部位、
屈曲軸…BT、
D…乗員、
SM…揺動規制手段、
V…自動二輪車、
P1,P2…プロテクタ。

Claims (6)

  1. 乗物に乗車している乗員に着用させる構成として、作動時に内部に膨張用ガスを流入させて、前記乗員の外周側を覆い可能に膨張するエアバッグを、備える構成のプロテクタであって、
    前記エアバッグが、
    前記乗員の着用しているプロテクタ本体内に折り畳まれて収納されるとともに、前記膨張用ガスの流れの上流側に位置する上流側膨張部と、前記膨張用ガスの流れの下流側に位置して先端側を自由端として膨張する下流側膨張部と、を備えて、
    膨張完了時に、前記上流側膨張部と前記下流側膨張部との境界部位付近を屈曲させるとともに、少なくとも前記下流側膨張部の先端側を、展開時に、前記プロテクタ本体から突出させるように膨張して、前記乗員の外周側を覆う構成とされ、
    前記エアバッグに、展開膨張時における前記下流側膨張部の先端側の揺動を抑制可能な揺動規制手段が、設けられていることを特徴とするプロテクタ。
  2. 前記下流側膨張部における前記上流側膨張部側の端部付近に、流路断面積を縮小させた狭幅流路部が、形成され、
    該狭幅流路部が、前記揺動規制手段を構成していることを特徴とする請求項1に記載のプロテクタ。
  3. 前記エアバッグが、膨張完了時に前記乗員から離れた側となる表面側に配置される表側壁部と、膨張完了時に前記乗員側となる裏面側に配置される裏側壁部と、を備えるとともに、前記表側壁部と前記裏側壁部との周縁相互を結合させて、袋状に構成され、
    前記下流側膨張部が、前記表側壁部と前記裏側壁部との周縁相互を結合させて構成される周縁結合部を、前記上流側膨張部と前記下流側膨張部との境界部位付近を屈曲させる際の屈曲軸に沿って対向する両縁側に、配置させて構成され、
    前記狭幅流路部が、一方の縁側の前記周縁結合部から部分的に突出するような突出部を配設させることにより、流路断面積を縮小させて構成され、
    前記下流側膨張部において、前記狭幅流路部の下流側に、第2の狭幅流路部が、形成され、
    該第2の狭幅流路部が、他方の縁側の前記周縁結合部から部分的に突出するような突出部を配設させることにより、流路断面積を縮小させて構成されていることを特徴とする請求項2に記載のプロテクタ。
  4. 前記上流側膨張部が、前記上流側膨張部と前記下流側膨張部との境界部位付近を屈曲させる際の屈曲軸に沿った方向側に膨出する膨出部を有して、前記下流側膨張部よりも、前記屈曲軸に沿った方向側の幅寸法を大きくして、構成され、
    前記下流側膨張部における前記狭幅流路部付近と、前記膨出部における前記下流側膨張部側の縁部と、を連結するテザーが、配設されていることを特徴とする請求項2又は3に記載のプロテクタ。
  5. 前記下流側膨張部が、先端側を、内側に入れ込むようなカクタス折りにより、前記プロテクタ本体内に収納される構成とし、
    前記カクタス折りが、前記揺動規制手段を構成していることを特徴とする請求項1に記載のプロテクタ。
  6. 前記上流側膨張部が、前記エアバッグの膨張完了時において、前記乗員における尾てい骨付近から左右の両肩付近にかけての脊椎の領域と、左右の両肩と、の外表面側を覆うように構成されるとともに、下端付近において、前記エアバッグ内に膨張用ガスを供給するインフレーターと接続される構成とされ、
    前記下流側膨張部が、前記エアバッグの膨張完了時において、前記上流側膨張部の先端側から下方に延びて前記乗員の胸部から腹部にかけてを覆うように構成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のプロテクタ。
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