JP7283426B2 - サイドエアバッグ装置 - Google Patents

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本発明は、車両に搭載され、当該車両に対する側方からの衝突の衝撃から乗員を保護するサイドエアバッグ装置に関する。
この種のサイドエアバッグ装置は、車両のボディサイド部と車室内のシートに着座した乗員との間で展開及び膨張するエアバッグを備えている。こうしたサイドエアバッグ装置の中には、連通孔によって互いに連通するとともに車幅方向に隣接するように膨張する2つのエアバッグを備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。この場合、ガスを発生させるインフレータは二つのエアバッグのうちの一方に配置されており、一方のエアバッグのガスが連通孔を介して他方のエアバッグに供給されるようになっている。
米国特許出願公開第2015/0097359号明細書
ところで、上述のようなサイドエアバッグ装置では、二つのエアバッグが車幅方向に隣接するように膨張するため、二つのエアバッグを連通させるための連通孔の位置が限られてしまうという問題がある。
本発明は、このような従来技術に存在する問題点に着目してなされた。その目的は、インナーバッグに形成する連通孔の位置の自由度を高めることができるサイドエアバッグ装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決するサイドエアバッグ装置は、インフレータから供給されるガスの圧力により、車両のボディサイド部と車室内のシートに着座した乗員との間で展開及び膨張するエアバッグを備えたサイドエアバッグ装置において、前記エアバッグは、アウターバッグと、前記アウターバッグ内に設けられて前記インフレータを収容するインナーバッグとを備え、前記インナーバッグは、膨張した際に前方に突出して前記乗員の肩部と対応する上側膨張部と、膨張した際に前方に突出して前記乗員の腰部と対応する下側膨張部と、前記上側膨張部と前記下側膨張部との間に設けられた凹部と、を備え、前記インナーバッグには、前記インナーバッグの内外を連通する少なくとも一つの連通孔が形成されていることを要旨とする。
この構成によれば、インナーバッグがアウターバッグ内に設けられているため、インナーバッグに形成する連通孔の位置の自由度を高めることができる。
上記サイドエアバッグ装置において、車幅方向を厚さ方向として前記アウターバッグの厚さ方向における内面間は、前記アウターバッグの厚さを規制するテザーによって連結され、前記テザーは、前記エアバッグが膨張した際に前記凹部内を通るように延びることが好ましい。
この構成によれば、テザーとインナーバッグとの接触を抑制しつつテザーによりアウターバッグの厚さを規制することができる。
上記サイドエアバッグ装置において、前記インナーバッグにおける前記凹部の中央部には、前記エアバッグが膨張する際に前記テザーと車両前後方向で対向するように前記連通孔が形成され、前記エアバッグが膨張する際に前記テザーにおける前記連通孔と車両前後方向で対向する位置には、貫通孔が形成されていることが好ましい。
この構成によれば、エアバッグが膨張する際に、連通孔から噴射されるインナーバッグ内のガスがテザーの貫通孔を通ってアウターバッグ内へ供給される。このため、インナーバッグ内から連通孔を介したアウターバッグ内へのガスの供給がテザーによって妨げられることを抑制できる。
上記サイドエアバッグ装置において、前記インナーバッグの前記凹部における上部には、前記インナーバッグが膨張する際に前斜め下方を向くように前記連通孔が形成され、前記インナーバッグの前記凹部における下部には、前記インナーバッグが膨張する際に前斜め上方を向くように前記連通孔が形成されていることが好ましい。
この構成によれば、エアバッグが膨張する際に各連通孔から噴射されるインナーバッグ内のガスがアウターバッグ内における凹部内及び凹部の前方と対応する位置に集まるので、アウターバッグにおける当該位置を迅速に膨張させることができる。
上記サイドエアバッグ装置において、前記インナーバッグにおける前記上側膨張部及び前記下側膨張部のうちの少なくとも一方は、前記アウターバッグに固定されていることが好ましい。
この構成によれば、インナーバッグが膨張する際に、上側膨張部及び下側膨張部のうちの少なくともアウターバッグに固定されている方が特に上下方向に揺れることを抑制できる。
上記サイドエアバッグ装置において、前記インナーバッグの一部は、前記アウターバッグの一部によって構成されていることが好ましい。
この構成によれば、インナーバッグを構成する布の量や縫製箇所を低減できるので、エアバッグをよりコンパクトに折り畳むことができる。
上記サイドエアバッグ装置において、前記インナーバッグを形成する基布は、タックが形成された状態で前記アウターバッグを形成する基布における前記インナーバッグを構成する部分に縫い付けられていることが好ましい。
この構成によれば、インナーバッグの膨張時にタックが形成された部分がより立体的な形状になるので、インナーバッグの厚みを増加させることができる。
上記サイドエアバッグ装置において、前記インナーバッグ内における前記凹部と対応する位置には、前記インナーバッグの前方への膨張を規制する規制テザーが設けられていることが好ましい。
この構成によれば、インナーバッグの膨張時に、規制テザーによってインナーバッグの前方への膨張が抑制されるので、インナーバッグにおける車両前後方向の厚みを減少させて車幅方向の厚みを増加させることができる。
本発明によれば、インナーバッグに形成する連通孔の位置の自由度を高めることができる。
エアバッグが膨張したときのサイドエアバッグ装置全体を示す側面図。 シートバックの内部におけるエアバッグ周りを拡大して示す断面図。 車両におけるシートとボディサイド部との位置関係を示す平面図。 アウターバッグの展開図。 インナーバッグの展開図。 テザーの展開図。 エアバッグの展開図。 変更例のエアバッグの断面模式図。 図8のエアバッグをさらに変更した変更例において、アウターバッグを展開したときの状態を示す斜視図。 図9のエアバッグを製造するときの状態を示す平面図。 別の変更例のエアバッグの側面模式図。 図11のエアバッグの断面模式図。
以下、サイドエアバッグ装置の一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、サイドエアバッグ装置11は、車両のシート12におけるシートバック13の内部に折り畳まれた状態で収容されるエアバッグ14と、エアバッグ14に対して膨張用のガスを供給するためのインフレータ15とを備えている。インフレータ15は、エアバッグ14と一緒に、シートバック13の内部のフレーム16に対して固定されている。
図2に示すように、シートバック13の内部に収容されたインフレータ15は、その周りを覆うリテーナ17に対し、かしめ等によって固定されている。リテーナ17は、ボルト18及びナット19により、折り畳まれた状態のエアバッグ14と一緒にフレーム16における車幅方向の内側に固定されている。すなわち、インフレータ15が固定された状態のリテーナ17は、エアバッグ14と一緒にフレーム16における車幅方向の内側に固定されている。
図1に示すように、サイドエアバッグ装置11は、インフレータ15によるエアバッグ14への膨張用のガスの供給を制御する制御装置20と、車両の側突を検出するための衝撃センサ21とを備えている。衝撃センサ21は、側突の衝撃が車両に加わると、制御装置20に対して検出信号を出力する。制御装置20は、衝撃センサ21からの検出信号に基づき、インフレータ15を作動させてエアバッグ14に対して膨張用のガスを供給する。
そして、折り畳まれた状態のエアバッグ14に対してインフレータ15から膨張用のガスが供給されると、当該ガスの圧力によってエアバッグ14が展開及び膨張してインフレータ15付近の部分をシートバック13内に残しつつシートバック13から前方に飛び出す。シートバック13から飛び出したエアバッグ14は、図3に二点鎖線で示すように、車室内のシート12に着座した乗員Pと車両におけるドア及びピラー等のボディサイド部22との間において、車両の前方に向けて展開及び膨張される。
この場合、展開及び膨張した状態のエアバッグ14の大きさは、乗員Pの胸部から腰部にかけての部位を保護することができる大きさとなっている。すなわち、エアバッグ14は、乗員Pの胸部から腰部にかけての部位と対応するように展開及び膨張する。さらに、この場合、車室内のシート12に着座する乗員Pは、衝突試験用のダミーと同様の体格を有している。このダミーは、例えば国際統一側面衝突ダミー(WorldSID)のAM50(米国成人男性の50%をカバーするモデル)である。
なお、図3の白抜き矢印は、車両の側突によってボディサイド部22に衝撃が加わるときの当該衝撃の加わる方向を示している。
次に、エアバッグ14の構成について詳述する。
図1に示すように、エアバッグ14は、アウターバッグ23と、アウターバッグ23内の後部側に設けられてインフレータ15を収容するインナーバッグ24とを備えている。インナーバッグ24は、全体として前側が開口した略C字状をなしており、膨張した際に前方に突出して乗員Pの肩部と対応する上側膨張部25と、膨張した際に前方に突出して乗員Pの腰部と対応する下側膨張部26と、上側膨張部25と下側膨張部26との間に設けられた凹部27とを備えている。
インフレータ15は、インナーバッグ24内において筒状の布からなる整流部材(図示略)によって覆われている。この整流部材(図示略)は、インフレータ15から供給される膨張用のガスをインナーバッグ24内における上側膨張部25及び下側膨張部26に優先的に導くようになっている。
左右方向と一致する車幅方向を厚さ方向としてアウターバッグ23の厚さ方向における内面間は、アウターバッグ23の厚さを規制する四角形状の布片からなるテザー28によって連結されている。テザー28は、エアバッグ14が膨張した際にインナーバッグ24の凹部27内を通るように延びてアウターバッグ23の厚さを規制する。アウターバッグ23の上下方向の中央部における前端部には、エアバッグ14内のガスを外部へ排出するための左右一対のベントホール29が形成されている。
インナーバッグ24における凹部27の中央部には、エアバッグ14が膨張する際にテザー28と車両前後方向で対向するようにインナーバッグ24の内外を連通する連通孔の一例としての中央連通孔30が形成されている。エアバッグ14が膨張する際にテザー28における中央連通孔30と車両前後方向で対向する位置には、貫通孔31が形成されている。
インナーバッグ24の凹部27における上部には、インナーバッグ24が膨張する際に前斜め下方を向くようにインナーバッグ24の内外を連通する連通孔の一例としての上側連通孔32が形成されている。一方、インナーバッグ24の凹部27における下部には、インナーバッグ24が膨張する際に前斜め上方を向くようにインナーバッグ24の内外を連通する連通孔の一例としての下側連通孔33が形成されている。
なお、インナーバッグ24における上側膨張部25の上端周縁部及び下側膨張部26の下端周縁部は、それぞれアウターバッグ23の上端周縁部及び下端周縁部に縫い合わせることによって固定されている。
次に、エアバッグ14の製造方法について詳述する。
エアバッグ14を製造する場合には、まず、アウターバッグ23を形成するための一枚の外側基布34(図4参照)と、インナーバッグ24を形成するための一枚の内側基布35(図5参照)と、一枚の布片からなるテザー28(図6参照)とを用意する。
ここで、図4の一枚の外側基布34の周縁に描かれた二点鎖線S1は、一枚の外側基布34を折り線Lに沿って二つに折って重ねた状態で縫い合わせて袋状のアウターバッグ23とするときの周縁縫製部を示している。また、図4の一枚の外側基布34に描かれた略楕円状をなす一対の二重破線H1は、図6のテザー28に描かれた略楕円状をなす一対の二重破線H2で示された部分がそれぞれ縫い合わせられて連結される縫製部を示している。さらに、図5の一枚の内側基布35の周縁に描かれた二点鎖線S2は、一枚の内側基布35を折り線Lに沿って二つに折って重ねた状態で縫い合わせて袋状のインナーバッグ24とするときの周縁縫製部を示している。
続いて、図7に示すように、一枚の外側基布34上に一枚の内側基布35をそれらの折り線L同士が重なるように載置する。続いて、一枚の内側基布35上に折り線Lに沿うようにインフレータ15を配置した状態で、一枚の内側基布35を折り線Lにおいて二つに折って重ねる。そして、この重ねた内側基布35同士を二点鎖線S2に沿って縫い合わせて袋状にすることによってインナーバッグ24を形成する。
続いて、テザー28における一対の二重破線H2で示された部分と、一枚の外側基布34における一対の二重破線H1で示された部分とをそれぞれ縫い合わせる。続いて、一枚の外側基布34を折り線Lにおいて二つに折って重ね、この重ねた外側基布34同士を二点鎖線S1に沿って縫い合わせて袋状にすることによってアウターバッグ23を形成する。
このとき、アウターバッグ23(外側基布34)の二点鎖線S1とインナーバッグ24(内側基布35)の二点鎖線S2とが重なる部分においては、アウターバッグ23とインナーバッグ24とが縫い合わせられる。すなわち、インナーバッグ24における上側膨張部25の上端周縁部及び下側膨張部26の下端周縁部が、それぞれアウターバッグ23の上端周縁部及び下端周縁部に固定される。これにより、エアバッグ14が完成する。
次に、サイドエアバッグ装置11の作用について説明する。
側突に基づく衝撃が車両に加わると、シート12におけるシートバック13の内部で折り畳まれているエアバッグ14に対してインフレータ15からの膨張用のガスが供給されてエアバッグ14が展開及び膨張する。この場合、インフレータ15が整流部材(図示略)によって覆われた状態でインナーバッグ24内に配置されているため、インフレータ15から噴射された膨張用のガスは、インナーバッグ24内における上側膨張部25及び下側膨張部26に優先的に導かれる。
このため、インフレータ15から噴射されるガスの圧力によって、最初にインナーバッグ24の上側膨張部25及び下側膨張部26が展開及び膨張する。このとき、インナーバッグ24の上側膨張部25及び下側膨張部26は、アウターバッグ23に固定されているため、上下方向の揺れが抑制される。このため、上側膨張部25及び下側膨張部26は、それぞれ乗員Pの肩部及び腰部と対応する位置で精度よく膨張する。
これにより、側突に基づく衝撃は、まず、乗員Pにおける比較的衝撃に対する耐性が高い肩部及び腰部で受けられる。すなわち、乗員Pにおける比較的衝撃に対する耐性が高い肩部及び腰部がインナーバッグ24によってしっかりと拘束されて保護される。そして、ガスがインナーバッグ24内に充満してインナーバッグ24全体が膨張すると、インナーバッグ24内のガスが中央連通孔30、上側連通孔32、及び下側連通孔33から噴射され、この噴射されたガスの圧力により、アウターバッグ23が膨張する。
このとき、テザー28が展開されてアウターバッグ23の厚さがテザー28によって規制されるが、テザー28は、インナーバッグ24の凹部27内を通るため、インナーバッグ24に接触することはない。このため、テザー28の展開がインナーバッグ24によって妨げられることはない。
さらにこのとき、テザー28が中央連通孔30の前側に位置することになるが、テザー28には貫通孔31が形成されている。このため、中央連通孔30から前方に向かって噴射するガスは、貫通孔31を介してテザー28を透過する。したがって、インナーバッグ24内から中央連通孔30を介したアウターバッグ23内へのガスの供給がテザー28によって妨げられることが抑制される。
またさらにこのとき、インナーバッグ24の中央連通孔30、上側連通孔32、及び下側連通孔33から噴射されるガスは、これらの向きからアウターバッグ23内におけるインナーバッグ24の凹部27内及び凹部27の前方と対応する位置に集まるので、アウターバッグ23における当該位置が迅速に膨張する。
本実施形態におけるアウターバッグ23における当該位置は、乗員Pにおける比較的衝撃に対する耐性が低い肋骨部分と対応するため、インナーバッグ24の膨張後に優先的に膨張させることで、乗員Pにおける比較的衝撃に対する耐性が低い肋骨部分がアウターバッグ23によってソフトに拘束されて優先的に保護される。なお、アウターバッグ23全体が膨張した後、アウターバッグ23(エアバッグ14)内のガスは、ベントホール29から外部へ排出される。
以上詳述した実施形態によれば、次のような効果が発揮される。
(1)サイドエアバッグ装置11は、インフレータ15から供給されるガスの圧力により、車両のボディサイド部22と車室内のシート12に着座した乗員Pとの間で展開及び膨張するエアバッグ14を備え、エアバッグ14は、アウターバッグ23と、アウターバッグ23内に設けられてインフレータ15を収容するインナーバッグ24とを備える。インナーバッグ24には、インナーバッグ24の内外を連通する中央連通孔30、上側連通孔32、及び下側連通孔33が形成されている。この構成によれば、アウターバッグ23内にインナーバッグ24が配置されているため、インナーバッグ24に形成する中央連通孔30、上側連通孔32、及び下側連通孔33などの連通孔の位置の自由度を高めることができる。このため、エアバッグ14、ひいてはサイドエアバッグ装置11の設計の自由度を高めることができる。
(2)サイドエアバッグ装置11において、車幅方向を厚さ方向としてアウターバッグ23の厚さ方向における内面間は、アウターバッグ23の厚さを規制するテザー28によって連結され、テザー28は、エアバッグ14が膨張した際に凹部27内を通るように延びる。この構成によれば、テザー28とインナーバッグ24との接触を抑制しつつテザー28によりアウターバッグ23の厚さを規制することができる。
(3)サイドエアバッグ装置11において、インナーバッグ24における凹部27の中央部には、エアバッグ14が膨張する際にテザー28と車両前後方向で対向するように中央連通孔30が形成され、エアバッグ14が膨張する際にテザー28における中央連通孔30と車両前後方向で対向する位置には、貫通孔31が形成されている。この構成によれば、エアバッグ14が膨張する際に、中央連通孔30から噴射されるインナーバッグ24内のガスがテザー28の貫通孔31を通ってアウターバッグ23内へ供給される。このため、インナーバッグ24内から中央連通孔30を介したアウターバッグ23内へのガスの供給がテザー28によって妨げられることを抑制できる。
(4)サイドエアバッグ装置11において、インナーバッグ24の凹部27における上部には、インナーバッグ24が膨張する際に前斜め下方を向くように上側連通孔32が形成され、インナーバッグ24の凹部27における下部には、インナーバッグ24が膨張する際に前斜め上方を向くように下側連通孔33が形成されている。この構成によれば、エアバッグ14が膨張する際に上側連通孔32及び下側連通孔33から噴射されるインナーバッグ24内のガスがアウターバッグ23内における凹部27内及び凹部27の前方と対応する位置に集まるので、アウターバッグ23における当該位置を迅速に膨張させることができる。このため、アウターバッグ23における当該位置と対応する乗員Pの部位を優先的に保護できる。本実施形態において、アウターバッグ23における当該位置は、乗員Pにおける比較的衝撃に対する耐性が低い肋骨部分と対応している。
(5)サイドエアバッグ装置11において、インナーバッグ24における上側膨張部25及び下側膨張部26は、アウターバッグ23に固定されている。この構成によれば、インナーバッグ24が膨張する際に、上側膨張部25及び下側膨張部26が特に上下方向に揺れることを抑制できる。
(変更例)
上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。また、上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・図8に示すように、エアバッグ14において、図5における内側基布35を折り線Lで半分に切断し、当該半分に切断した内側基布35と外側基布34の一部とでインナーバッグ36を形成するようにしてもよい。すなわち、インナーバッグ36の一部(本例では半分)をアウターバッグ23の一部によって構成するようにしてもよい。この場合、内側基布35と外側基布34とに襠を設定してインナーバッグ36の厚さを稼ぐことが好ましい。このようにすれば、内側基布35の量や縫製箇所を低減できるので、エアバッグ14をよりコンパクトに折り畳むことができる。
・図9に示すように、上記図8のエアバッグ14において、内側基布35にタック37を形成するようにしてもよい。すなわち、インナーバッグ36を形成する内側基布35を、タック37が形成された状態でアウターバッグ23を形成する外側基布34におけるインナーバッグ36を構成する部分38に縫い付けるようにしてもよい。この場合、図10に示すように、内側基布35には部分38よりも一回り以上大きいものが用いられ、当該内側基布35はタック37を形成しながらだぶつかせるようにして部分38に周縁部が縫い付けられる。このようにすれば、インナーバッグ36の膨張時にタック37が形成された部分が伸びてより立体的な形状になるので、インナーバッグ36の厚みをより一層増加させることができる。
・図11に示すように、インナーバッグ24内における凹部27と対応する位置に、インナーバッグ24の前方への膨張を規制する規制テザー39を設けるようにしてもよい。このようにすれば、図12に示すように、インナーバッグ24の膨張時に、規制テザー39によってインナーバッグ24の前方への膨張が抑制されるので、インナーバッグ24における車両前後方向の厚みを減少させて車幅方向の厚みを増加させることができる。なお、図12には、規制テザー39が設けられていないときのインナーバッグ24の膨張状態を二点鎖線で示している。
・一枚の内側基布35を折り線Lにおいて二つに折って重ね合わせ、当該重ね合わせた状態の内側基布35同士をタックが形成されるように周縁部を縫い合わせて袋状にすることによってインナーバッグ24を形成するようにしてもよい。
・インナーバッグ24における上側膨張部25及び下側膨張部26のうちの少なくとも一方は、必ずしもアウターバッグ23に固定する必要はない。すなわち、インナーバッグ24における上側膨張部25及び下側膨張部26のうち、いずれか一方のみをアウターバッグ23に固定しないようにしてもよいし、両方ともアウターバッグ23に固定しないようにしてもよい。
・インナーバッグ24における上側連通孔32及び下側連通孔33のうち少なくとも一方を省略してもよい。
・テザー28における貫通孔31は、省略してもよい。
・テザー28の貫通孔31とインナーバッグ24の中央連通孔30とは、必ずしも車両前後方向で対向させる必要はない。
・テザー28は、必ずしもエアバッグ14が膨張した際にインナーバッグ24の凹部27内を通るように延びる必要はない。
・テザー28は、省略してもよい。
・インナーバッグ24に形成する連通孔の数、位置、大きさ、及び形は、適宜変更してもよい。
11…サイドエアバッグ装置
12…シート
14…エアバッグ
15…インフレータ
22…ボディサイド部
23…アウターバッグ
24,36…インナーバッグ
25…上側膨張部
26…下側膨張部
27…凹部
28…テザー
30…連通孔の一例としての中央連通孔
32…連通孔の一例としての上側連通孔
33…連通孔の一例としての下側連通孔
34…外側基布(基布)
35…内側基布(基布)
37…タック
38…部分
39…規制テザー
P…乗員

Claims (8)

  1. インフレータから供給されるガスの圧力により、車両のボディサイド部と車室内のシートに着座した乗員との間で展開及び膨張するエアバッグを備えたサイドエアバッグ装置において、
    前記エアバッグは、外側基布により袋状に形成されたアウターバッグと、前記外側基布とは別体の内側基布により袋状に形成されるとともに、前記アウターバッグ内に設けられて前記インフレータを収容するインナーバッグとを備え、
    前記インナーバッグは、
    膨張した際に前方に突出して前記乗員の肩部と対応する上側膨張部と、
    膨張した際に前方に突出して前記乗員の腰部と対応する下側膨張部と、
    前記上側膨張部と前記下側膨張部との間に設けられた凹部と、
    を備え、
    前記インナーバッグには、前記インナーバッグの内外を連通する少なくとも一つの連通孔が形成されていることを特徴とするサイドエアバッグ装置。
  2. 車幅方向を厚さ方向として前記アウターバッグの厚さ方向における内面間は、前記アウターバッグの厚さを規制するテザーによって連結され、
    前記テザーは、前記エアバッグが膨張した際に前記凹部内を通るように延びることを特徴とする請求項1に記載のサイドエアバッグ装置。
  3. 前記インナーバッグにおける前記凹部の中央部には、前記エアバッグが膨張する際に前記テザーと車両前後方向で対向するように前記連通孔が形成され、
    前記エアバッグが膨張する際に前記テザーにおける前記連通孔と車両前後方向で対向する位置には、貫通孔が形成されていることを特徴とする請求項2に記載のサイドエアバッグ装置。
  4. 前記インナーバッグの前記凹部における上部には、前記インナーバッグが膨張する際に前斜め下方を向くように前記連通孔が形成され、
    前記インナーバッグの前記凹部における下部には、前記インナーバッグが膨張する際に前斜め上方を向くように前記連通孔が形成されていることを特徴とする請求項1~請求項3のうちいずれか一項に記載のサイドエアバッグ装置。
  5. 前記インナーバッグにおける前記上側膨張部及び前記下側膨張部のうちの少なくとも一方は、前記アウターバッグに固定されていることを特徴とする請求項1~請求項4のうちいずれか一項に記載のサイドエアバッグ装置。
  6. 前記インナーバッグの一部は、前記アウターバッグの一部によって構成されていることを特徴とする請求項1に記載のサイドエアバッグ装置。
  7. 前記インナーバッグを形成する基布は、タックが形成された状態で前記アウターバッグを形成する基布における前記インナーバッグを構成する部分に縫い付けられていることを特徴とする請求項6に記載のサイドエアバッグ装置。
  8. 前記インナーバッグ内における前記凹部と対応する位置には、前記インナーバッグの前方への膨張を規制する規制テザーが設けられていることを特徴とする請求項1~請求項5のうちいずれか一項に記載のサイドエアバッグ装置。
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