JP2015062545A - 上半身用の保護着 - Google Patents

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彰浩 若槻
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健詞 竹内
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Abstract

【課題】落下や転倒時の衝撃を緩和するための上半身用の保護着の提供。【解決手段】保護着10の表面11と裏面12との間に複数の保護層21〜24が形成されている。保護層21〜24は、表面側保護板、エアバッグ、裏面側保護板からなり、保護着10を着用した人が落下したときには、センサーと制御装置により加圧ガス供給手段から加圧ガスが供給されて保護層のエアバッグが膨張し、衝撃が緩和される。【選択図】図1

Description

本発明は、建設業や清掃業などの比較的高所で作業するなど、外部から衝撃を受ける可能性のある作業員の作業安全性を高めることができる上半身用の保護着に関する。
建設業や清掃業などで数メートル程度の比較的高所で作業する際、作業員が落下したり転倒したりした場合等の衝撃を緩和するための技術が知られている。
特許文献1には、墜落事故用のエアバッグシステムの発明が開示されている。
図1(b)には、作業着1に取り付けられた頭部エアバック2、胸部エアバック3、背部エアバック4及び足部エアバック5が膨張展開された状態が示されている。
このエアバッグシステムは、墜落検出手段として加速度計6、速度計7、制御装置10、ガス発生装置9を備えており、ガス発生装置9は、化学物質12が充填されたボンベに点火装置11で着火することでガスを発生させるようになっている。
特許文献1のエアバッグシステムは、図1(b)、(c)に示されているとおり、予め収納された4つのエアバッグを膨張展開させる必要があること、少なくともエアバッグの数以上のガス発生装置9が必要であることから、作業着全体が重くなったり、嵩張ったりすることが考えられる。このため、作業性が悪く、作業性が悪いことが却って作業の安全性に悪影響を及ぼすことも考えられる。
特許文献2には、作業用ではなくスポーツ用であるが、転倒時などの衝撃を緩和するためのプロテクタ構造を備えたスポーツ用パンツの発明が開示されている。
前記プロテクタ構造は、縫合、接着、熱圧着、溶着などの手段で一体化された剛性部材と衝撃吸収材の二層構造で構成され(段落番号0017)、転倒時の衝撃は、剛性部材で広く面として受け止めて分散され、次いで、衝撃吸収部材で吸収されるようになっている(段落番号0007)。このようにプロテクタ構造は、剛性部材と衝撃吸収材が密着していることで、転倒時の衝撃を吸収する効果が発揮されるものである。
特許文献2のプロテクタ構造は、スポーツ用途であることから動き易さは確保されていると考えられるが、作業用に適用したときの衝撃吸収作用は十分ではない。
特開平7−96049号公報 特開平10−1806号公報
本発明は、作業員の作業性を損なうことなく、作業員が落下したり転倒したりした場合の衝撃を緩和することができる、上半身用の保護着を提供することを課題とする。
[請求項1]
本発明は、課題の解決手段として、
上半身用の保護着であって、
前記保護着の表面と裏面との間に形成された複数の保護層と、
ガス供給手段と、
センサーと、
制御装置と、
電源を有しており、
前記保護層が表面側から裏面側に順に、
表面側保護板、ガス供給手段と接続されたエアバッグ、裏面側保護板からなるものであり、
前記ガス供給手段が、ガスボンベ内に充填された加圧ガスをガス源とするものであり、
前記加圧ガスが充填されたガスボンベが、閉塞部材を破壊して開口することで内部のガスを放出できるガスボンベであり、
さらに前記ガスボンベの閉塞部分を開口させる電気式点火器を含んだ破壊手段と、
前記ガスボンベ内の加圧ガスをエアバッグに導入して膨張させるための導入手段を備えたものであり、
前記電気式点火器が、点火薬としてジルコニウムと過塩素酸カリウムの混合物を含む点火薬、および水素化チタンと過塩素酸カリウムの混合物を含む点火薬、チタンと過塩素酸カリウムの混合物を含む点火薬、およびジルコニウムと酸化銅の混合物を含む点火薬から選ばれた少なくとも1種からなる、上半身用の保護着を提供する。
本発明の上半身用の保護着は、作業員が作業時に着用することで、作業員が数メートル程度の高所で作業する際に落下したり、障害物や段差のあるような場所で転倒したりした場合などに受ける衝撃を吸収して緩和するためのである。
本発明の上半身用の保護着は、着用し易いもので、作業性を損なうことなく作業員の上半身を覆うことができるものであればよく、例えば、袖のあるジャケット型のもの、袖のないベスト型のもの、Tシャツのように被って着用する型のものなどにすることができる。なお、保護着の丈を長くして上半身以外にも、腰部、臀部を保護するようなものであってもよい。
本発明の上半身用の保護着による衝撃吸収作用は、保護着内に配置された3層からなる保護層により発揮される。
3層からなる保護層は、表面側保護板、加圧ガス供給手段と接続されたエアバッグ、裏面側保護板からなるものであり、前記3つの層は、それぞれが独立して配置されている。
裏面側保護板は保護着を装着した作業者に面する側にあり、表面側保護板はその反対側(外側)に面する側である。
エアバッグは、表面側保護板と裏面側保護板の間に挟まれた状態となっている。エアバッグは、複数層に折り畳まれた状態で配置されていてもよい。このように複数層に折り畳まれた状態で配置されているとエアバッグ層の厚みを大きくできるため、膨張しないときでも衝撃を吸収する能力が高められるので好ましい。
表面側保護板と裏面側保護板は、樹脂、エラストマー、ゴムなどからなる板状の成形体により形成されている。
表面側保護板と裏面側保護板は、それらの配置順序から、相対的に表面側保護板の方が硬く、裏面側保護板の方が軟らかいものであることが好ましい。
表面側保護板は、例えば、人が指で強く押しても凹まない程度の硬さを有しており、裏面側保護板は、例えば、人が指で軽く押すと凹む程度の軟らかさを有しているものである。
このような硬さの関係にする方法としては、
表面側保護板と裏面側保護板が同じ材質からなるものであるときは、表面側保護板の密度を大きく、裏面側保護板の密度を小さくする方法(例えば、非発泡体と発泡体)、
表面側保護板と裏面側保護板が異なる材質からなるものであるときは、ロックウェル硬度などで評価される硬度に差を設ける方法を適用できる。
表面側保護板は、特許文献2の剛性部材と同じものを使用することができ、裏面側保護板は、樹脂発泡体(ポリウレタンフォーム、ポリスチレンフォームなど)、特許文献2の衝撃吸収部材と同じものを使用することができる。
ガス供給手段は、加圧ガスが充填されたガスボンベ、破壊手段、加圧ガスの導入手段を備えたものである。
ガス供給手段で使用する加圧ガスは、ガスボンベに充填されたヘリウム、アルゴン、窒素、二酸化炭素などの不燃性ガスであり、特許文献1のように化学物質を燃焼させてガスを発生させるものではない。
ガスボンベと閉塞部材は、ステンレスなどからなる耐圧性のあるものであり、閉塞部材は内圧を受けて外側に椀状に変形している。
破壊手段は、公知のエアバッグ装置用のガス発生器で使用している電気式点火器を使用したものが好ましい。
加圧ガスの導入手段は、樹脂製やゴム製の可撓性のあるチューブなどを含むものである。
センサーは、保護着の装着者に対して衝撃が加わることを事前に感知できるものであり、例えば落下や転倒の感知には加速度センサーと角度センサーの一方または両方が使用できる。これらのセンサーに限定せずにさまざまなセンサーを単独で、あるいは組み合わせて使用することもできる。
制御装置は、保護着を着用した作業員が落下したようなときなど、トリガーすべき状態を検知したセンサーからの信号を受けて、破壊手段(電気式点火器)を作動させるためのものである。
電源は電池であり、独立配置されていてもよいし、センサーや制御装置に組み込まれていてもよい。
本発明の上半身用の保護着を着用した作業員に対して衝撃が加わることを検知したセンサーと制御装置が機能し、加圧ガス供給手段からガスが導入手段によりエアバッグに供給されることでエアバッグが膨張される。
エアバッグは、保護着の内部において表面側保護板と裏面側保護板の間で膨張するため、保護着自体が膨らむように変形するのであり、特許文献1の図1(b)、(c)のように、エアバッグが保護着(作業着)の外に飛び出し装着者の肢体を覆うような状態で膨張することはない。
そして、作業員に衝撃が加わったとき、表面側保護板により衝撃が分散され、エアバッグと裏面側保護板により衝撃が吸収されるため、作業員の身体への衝撃が緩和される。
なお、ガスボンベと破壊手段は着脱可能に取り付けられるようにすることができる。保護着を装着する前にガスボンベを取り付けられるようにすれば、長期間使用しないときなどガスボンベを外しておくことができる上、使用期限が過ぎたガスボンベを新しいものと入れ替えができる。
[請求項2]
本発明は、課題の他の解決手段として、
前記ガス供給手段が、
主管と、前記主管から分岐した枝管からなる三又管を有しており、
前記主管の一端開口部側に前記ガスボンベの閉塞部材を含む部分が接続され、
前記主管の他端開口部に前記破壊手段が接続され、
前記枝管に前記導入手段が接続されており、
前記破壊手段が、電気式点火器と、前記電気式点火器の作動による衝撃波を受けて直進し、前記閉塞部材を破壊して開口するための鋭角部を有する飛翔体からなるものである、請求項1記載の上半身用の保護着を提供する。
本発明では、エアバッグを膨張させるガス源としてガスボンベ内に充填された加圧ガスを使用するため、作動時には、ガスボンベの閉塞部材を破壊して開口させる必要がある。
このとき、電気式点火器のみでガスボンベの閉塞部材を破壊することもできる。ただし電気式点火器の出力を小さくする(即ち、点火薬の量を減らす)という点では破壊手段は、電気式点火器と鋭角部(矢尻、棒先端部を軸方向斜めに切断したものなど)を有する飛翔体の組み合わせによりガスボンベの閉塞部材を破壊することが好ましい。この場合、電気式点火器単独で閉塞部材を破壊する場合と比べると出力を小さくすることができる。
三又管は、耐熱性、耐圧性、軽量であることから、アルミニウムなどの金属からなるものが好ましい。
鋭角部を有する飛翔体は、閉塞部材の破壊性を高めるため、ステンレス、鉄からなるものが好ましい。
[請求項3]
本発明は、課題の他の解決手段として、
前記破壊手段が、
電気式点火器と、前記電気式点火器の作動による衝撃波を受けて直進し、前記閉塞部材を破壊して開口するための鋭角部を有する飛翔体からなるものであり、
前記飛翔体が、円板部、円板部の中心から垂設された軸部、軸部の先端に形成された鋭角部からなるものであり、
前記円板部が前記電気式点火器側に位置し、前記鋭角部が前記閉塞部材側に位置するように配置されており、
作動時において、前記電気式点火器の作動による衝撃波を受けて前記飛翔体が前記主管内を直進でき、かつ前記鋭角部の先端が前記閉塞部材に衝突できるようにするため、前記円板部の外径が前記主管の内径と近似するように調整されることで、前記円板部にガイド部材としての機能が付与されている、請求項2記載の上半身用の保護着を提供する。
ガスボンベの閉塞部材は飛翔体の鋭角部が衝突することで破壊されるが、前記閉塞部材は椀状に変形しているため、破壊し易くするためには、閉塞部材の中心またはその近傍に鋭角部を衝突させることが望ましい。
ガス破壊手段を上記のようにすることで、飛翔体の鋭角部先端を閉塞部材の中心またはその近傍に衝突させることができるため、閉塞部材の破壊が容易になる。
[請求項4]
本発明は、課題の他の解決手段として、
前記破壊手段が、
電気式点火器と、前記電気式点火器の作動による衝撃波を受けて直進し、前記閉塞部材を破壊して開口するための鋭角部を有する飛翔体からなるものであり、
前記飛翔体が、円板部、円板部の中心から垂設された軸部、軸部の先端に形成された鋭角部からなるものであり、
前記円板部が前記電気式点火器側に位置し、前記鋭角部が前記閉塞部材側に位置するように配置されており、
さらに前記鋭角部の先端が前記枝管の開口部よりも前記閉塞部材側に位置し、前記鋭角部の先端が前記閉塞部材に衝突したとき、前記円板部は前記枝管の開口部よりも前記電気式点火器側に位置するように調整されており、
作動時において、前記電気式点火器の作動による衝撃波を受けて前記飛翔体が前記主管内を直進でき、かつ前記鋭角部の先端が前記閉塞部材に衝突できるようにするため、前記円板部の外径が前記主管の内径と近似するように調整されることで、前記円板部にガイド部材としての機能が付与されている、請求項2記載の上半身用の保護着を提供する。
ガスボンベの閉塞部材は飛翔体の鋭角部が衝突することで破壊されるが、前記閉塞部材は椀状に変形しているため、破壊し易くするためには、閉塞部材の中心またはその近傍に鋭角部を衝突させることが望ましい。
ガス破壊手段を上記のようにすることで、飛翔体の矢尻先端を閉塞部材の中心またはその近傍に衝突させることができるため、閉塞部材の破壊が容易になる。また閉塞部材破壊後にガスが枝管に流れやすくなる。
[請求項5]
本発明は、課題の他の解決手段として、
上半身用の保護着であって、
前記保護着の表面と裏面との間に形成された複数の保護層と、
ガス供給手段と、
センサーと、
制御装置と、
電源を有しており、
前記保護層が表面側から裏面側に順に、
表面側保護板、ガス供給手段と接続されたエアバッグ、裏面側保護板からなるものであり、
前記ガス供給手段が、ガス発生剤と加圧ガスをガス源とするものであり、
前記ガス発生剤と加圧ガスがハウジング内に収容され、かつ前記ハウジング内において加圧ガスが閉塞部材で封入されており、
前記ガス発生剤を着火燃焼させ、かつ前記閉塞部材を破壊するための電気式点火器を含む破壊手段と、
前記ガス発生剤から発生する燃焼ガスと前記加圧ガスをエアバッグに導入して膨張させるための導入手段を備えたものであり、
前記電気式点火器が、点火薬としてジルコニウムと過塩素酸カリウムの混合物を含む点火薬、および水素化チタンと過塩素酸カリウムの混合物を含む点火薬から選ばれた少なくとも1種からなる、上半身用の保護着を提供する。
本発明は、ガス源としてガス発生剤と加圧ガスを併用するものである。
ガス発生剤と加圧ガスを充填するハウジングとしては、上記請求項2〜4の発明における主管と、前記主管から分岐した枝管からなる三又管とガスボンベの組み合わせを使用することができる。
具体的には、ガス発生剤を充填する空間として三又管を使用し、加圧ガスを充填し、封入する空間としてガスボンベを使用して、ガス発生剤を充填する三又管の主管の一端開口部側に対して、加圧ガスを封入するガスボンベの閉塞部材を含む部分を接続することができる。このとき、ガスボンベの閉塞部材が、ガス発生剤の充填空間と加圧ガスの充填空間を遮断する閉塞部材となる。
三又管内に破壊手段(鋭角部を有する飛翔体)を配置したときは、電気式点火器と飛翔体の間をガス発生剤の充填空間とすることができる。この場合には、ガス発生剤の充填空間内のガス発生剤が燃焼して生じた燃焼ガスの圧力によって鋭角部を有する飛翔体が移動して、ガスボンベの閉塞部材が破壊されることで開口される。
なお、破壊手段(鋭角部を有する飛翔体)には、ガス発生剤の充填空間から発生した燃焼ガスが枝管に流れるようにするためのガス通過孔を設ける。このようにガス通過孔を設けた場合であっても、ガス発生剤の充填空間内で発生する燃焼ガスの圧力が十分に大きいため、破壊手段(鋭角部を有する飛翔体)の移動が阻害されることはない。
三又管内に破壊手段(鋭角部を有する飛翔体)を配置しないとき、三又管の主管内部全体をガス発生剤の充填空間とすることができる。このときは、ガス発生剤の燃焼により生じた燃焼ガスによる圧力上昇によって、加圧ガスの充填空間(ガスボンベ)の閉塞部材が破壊されることで開口される。
その他にも、あるいは三又管とガスボンベを含めた部分(ガス供給手段)として公知のハイブリッドインフレータを使用することもできる。例えば、特開2003−226222号公報に記載のインフレータ(図3に示すインフレータなど)を使用することもできる。
[請求項6]
本発明は、課題の他の解決手段として、
前記複数の保護層が有するエアバッグにおいて、
前記複数のエアバッグ同士が前記導入手段で接続され、前記ガス源が前記導入手段により1つのエアバッグとのみ接続されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の上半身用の保護着を提供する。
上記発明は、例えば4つの保護層(4つのエアバッグ)がある場合には、ガス源から供給されるガスを第1のエアバッグのみに供給して、第1のエアバッグを介して第2のエアバッグにガスを供給して、第2のエアバッグを介して第3のエアバッグにガスを供給して、第3のエアバッグを介して第4のエアバッグにガスを供給することで、4つのエアバッグ全てにガスを供給するものである(直列配置)。
その他、第1のエアバッグを介して第2のエアバッグおよび第3のエアバッグにガスを供給して、第2のエアバッグを介して第4のエアバッグにガスを供給するようにしてもよい。
上記発明では、それぞれのエアバッグをガス供給経路として使用することができるため、ガスボンベから4つのエアバッグに直接ガスを供給するようにした場合と比べて、ガスの導入手段(チューブ)の使用量を少なくすることができる。
[請求項7]
本発明は、課題の他の解決手段として、
前記複数の保護層が有するエアバッグにおいて、
前記ガス源からのガスをエアバッグに導入するための導入手段が、全てのエアバッグと接続されている、請求項1〜6のいずれか1項に記載の上半身用の保護着を提供する。
上記発明は、例えば4つの保護層(4つのエアバッグ)がある場合には、ガス源からのガスを4つのエアバッグのそれぞれに直接供給できるようにするものである。
このようにすることで、4つのエアバッグを同時に膨張展開させることができる(並列配置)。
[請求項8]
本発明は、課題の他の解決手段として、
前記保護層が、胸、腹、背中および首に相当する部位に配置されている、請求項1〜7のいずれか1項に記載の上半身用の保護着を提供する。
保護層が、胸、腹、背中および首に相当する部位に配置されていることで、作業員の安全性が高められる。
胸と腹は1つの保護層を共有するようにしてもよい。
また保護着が袖のあるジャッケットの場合には、さらに袖にも保護層を設けることができる。
ガス供給手段、センサー、制御装置、電源(電池)は、保護層が配置されていない部分に取り付けていればよく、例えば、全部を一つの容器に収容して、保護着の表面に設けたポケット、裏面に設けたポケット、表面と裏面の間に設けたポケット内に収容するようにしてもよい。
本発明の上半身用の保護着は、表面側保護板、エアバッグ、裏面側保護板からなる保護層を有している。
前記保護着を着用した作業員が落下したり、転倒したりして衝撃を受けたときには、瞬間的にエアバッグが膨張して、表面側保護板、膨張したエアバッグ、裏面側保護板の組み合わせにより衝撃が吸収され、作業員に対する衝撃が緩和される。
本発明の上半身用の保護着の斜視図。但し、内部を説明するため、着用時の左側表面の一部を切り取って示している。 本発明の上半身用の保護着が衝撃を受ける前後の変化を示す断面図。 本発明の上半身用の保護着で使用する加圧ガス供給手段の断面図。 本発明の保護着における加圧ガス供給手段とエアバッグとの関係を説明するための概念図。 本発明の上半身用の保護着を応用した作業員の安全確保システムの説明図。
(1)第1の実施形態
図1は、上半身用の保護着10はベスト型の保護着であり、作業員が作業着の上から着用し易いようにするため、両側面側が開けられている。
前面と両側面には、嵌め込み型のフック15〜17(着用時の右側面側は図示せず)が設けられている。
保護着10の表面11と裏面12(保護着のうち、作業者の体に面したほうを裏面12、外部に面したほうを表面11とする)の間には、複数の保護層21〜24(総称して保護層20とすることがある)が配置されている。
保護層21は、着用したときの作業員の右胸と右腹を覆うように配置されている。
保護層22は、着用したときの作業員の左胸と左腹を覆うように配置されている。
保護層23は、着用したときの作業員の背面を覆うように配置されている。
保護層24は、着用したときの作業員の首を覆うように配置されている。
保護層21、22は、胸と腹で2つに分けて配置されていてもよい。
保護層は、必要に応じてさらに右肩部分や左肩部分に配置されていてもよい。
なお、保護着10の保護層21〜24が配置された表面11または裏面12の一部にファスナーを取り付けて開閉自在にすることで、保護層21〜24が取り出せるようにしてもよい。
保護層20は、表面11側から裏面12側に順に、表面側保護板31、加圧ガス供給手段と接続されたエアバッグ32、裏面側保護板33の3層からなるものである。
表面側保護板31、エアバッグ32、裏面側保護板33は、この順序で表面11と裏面12の間に配置されているだけであり、それぞれは接触していても一体化されておらず、分離できる状態にある。
表面側保護板31と裏面側保護板33は、同形状で同じ大きさのものであるが、配置場所に応じて、形状や大きさを少し変えることができる。
表面側保護板31は、厚さ10mmのABS樹脂成形体からなり、裏面側保護板33は厚さ10mmのウレタン樹脂成形体からなるものである。
表面側保護板31を形成するABS樹脂成形体は、裏面側保護板33を形成するウレタン樹脂成形体よりも硬いものであり、例えば、人が指で強く押しても凹まない程度の硬さを有している。
裏面側保護板33を形成するウレタン樹脂成形体は、表面側保護板31を形成するABS樹脂成形体よりも軟らかいものであり、例えば、人が指で軽く押すと凹む程度の軟らかさを有している。
裏面側保護板33は、ウレタン樹脂フォーム(ウレタン樹脂の発泡体)からなるものにすることもできる。
エアバッグ32は、折り畳まれた状態のエアバッグからなるものである。エアバッグは、自動車のエアバッグ装置で使用されているエアバッグ(例えば、ナイロン製のエアバッグ)と同じものを使用することができる。
自動車のエアバッグ装置で使用されているエアバッグは、加圧ガス導入口のほかにガスを排出するベント口を有しており、膨張した後で排気して収縮するようになっているが、保護層20で使用しているエアバッグ32には、加圧ガス導入口はあるが、前記ベント口に相当するものない。
但し、4つのエアバッグ32同士が加圧ガス導入手段(チューブ)で順番に接続されているとき、二つ目のエアバッグ32は、一つ目のエアバッグ32と接続するためのガス導入口と三つ目のエアバッグ32と接続するためのガス導入口を有しており、同様に三つ目のエアバッグ32も2つのガス導入口を有しているが、4つのエアバッグ32が膨張したとき、いずれのエアバッグ32にも上記ベント口に相当するものがないため、4つのエアバッグ32は収縮しない。
エアバッグ32は、加圧ガス供給手段35と接続されており、加圧ガスが供給されたときには、表面側保護板31と裏面側保護板33の間で膨張する。
保護着10は、さらに加圧ガス供給手段35、制御装置、センサー(加速度センサーと角度センサー)、電源(電池)を有している。なお、ガス供給手段35、制御装置、センサーおよび電源は、それぞれが電気的に接続されており、電源のスイッチにより通電状態(着用時)と非通電状態(非着用時)に切り替えられるようになっている。
加圧ガス供給手段35、制御装置、センサーおよび電源は、一まとめにして図示していないポケット(内ポケットまたは外ポケット)に収容されている。
ポケットは、スポンジなどの緩衝材で覆われており、開口部がファスナーで閉じられるようになっている。
ガス供給手段(加圧ガス供給手段)35は、図3に示すようなものを使用することができる。
アルミニウムやステンレスからなる三又管40は、主管41と、主管41の周面から垂直方向に分岐した1本の枝管42からなる。
主管41の一端開口部41a側には、ガスボンベ45の閉塞部材47を含む部分が接続されている。
主管41とガスボンベ45は、溶接することで接続されていてもよいが、主管41の一端開口部41aにガスボンベ45をねじ込むことで接続されていてもよい。
ガスボンベ45の内部空間46には、アルゴン、ヘリウム、窒素、二酸化炭素などの不燃性ガスが充填されている。ガスの充填量は、使用するエアバッグを全て膨張できる量である。
ガスボンベ45の開口部は円形の閉塞部材47で閉塞されている。閉塞部材47は、内部空間46の圧力を受けて椀状に変形している。
主管41の他端開口部41bには破壊手段が接続されている。
破壊手段は、電気式点火器50と、電気式点火器50の作動による衝撃波を受けて直進し、閉塞部材47を破壊して開口するための飛翔体55からなるものである。
電気式点火器50は、公知のエアバッグ装置のガス発生器で使用している電気式点火器と同じものを使用することができる。点火薬としては、感度が高いことから、ZPP(ジルコニウムと過塩素酸カリウムを含む混合物)、THPP(水素化チタンと過塩素酸カリウムを含む混合物)を使用するものが好ましい。
電気式点火器50は、金属および樹脂からなる点火器保持部52と、点火器保持部52で包囲されて保持された点火器本体51からなるものである。
電気式点火器50は、主管41の他端開口部41bをかしめることで接続されていてもよいし、他端開口部41b内に点火器保持部52をねじ込むことで接続されていてもよい。
飛翔体55は、円板部56、円板部56の中心から垂設された軸部57、軸部57の先端に形成された矢尻部(鋭角部)58からなるものである。鋭角部は、矢尻部のほか、棒先端部を軸方向に斜めに切断したようなもの(例えば、竹槍状のもの)でもよい。
円板部56は、電気式点火器50側に位置し、矢尻部58は閉塞部材47側に位置するように配置されており、矢尻部58の先端は、枝管42の開口部42aよりも閉塞部材47側に位置するように配置されている。
矢尻部58の先端が距離L1だけ移動して閉塞部材47に衝突したとき、円板部56は同じ距離L1だけ移動するが、L1<L2の関係であるため、円板部56は枝管42の開口部42aよりも電気式点火器50側に位置するように調整されている(即ち、円板部56が開口部42aに到達しない位置になるように調整されている)。
矢尻部58の先端が閉塞部材47に衝突する前に円板部56が枝管42の開口部に当接すると、矢尻部58の先端部が閉塞部材47の中心点に衝突しないおそれがあるが、L1<L2の関係であることから、前記のようなおそれはない。
作動時において、閉塞部材47が飛翔体55で確実に破壊できるようにするためには、電気式点火器50の作動による衝撃波を受けて飛翔体55が主管41内を直進でき、かつ矢尻部58の先端が閉塞部材47の中心点に衝突できるようにすることが望ましいが、破壊できるのであれば中心点近傍に衝突できるようにしてもよい。
このような動作ができるようにするため、円板部56の外径は主管41の内径と近似するように(円板部56の外径<主管41の内径で、かつ近似するように)調整されることでガイド部材としての機能が付与されている。
さらに円板部56のガイド機能に加えて、上記したL1<L2の関係を満たすようにすることで、閉塞部材47が飛翔体55で破壊することが容易になる。
なお、作動しないときに飛翔体55が軸方向に移動しないようにするため、主管41の内周面に軸方向に間隔をおいて2つの凸部43、凸部44を形成し、それらの間に円板部56が位置するようにすることができる。
凸部43、凸部44は、突き出し高さの小さなものであるから、組立時には開口部41b側から小さな力で圧入して飛翔体55を挿入することができ、作動時には飛翔体55(円板部56)の移動が妨げられることはない。
その他、バネなどの弾性部材を用いて、作動前に飛翔体55を点火器50側に付勢しておき、作動後においてもバネの力で飛翔体を点火器50側に戻すようにしてもよい。
枝管42には導入手段60が接続されている。
図3、図4に示すとおり、導入手段60は、可撓性チューブ62と、可撓性チューブ62の端部に設けられた口金61からなるものである。
口金61は、枝管42にねじ込まれることで接続されている。
可撓性チューブ62は、樹脂またはゴムからなるチューブであり、エアバッグに接続されている。
図1に示すように、保護着10が4つの保護層21〜24を有しているとき、図3に示す加圧ガス供給手段と4つの保護層21〜24のエアバッグ32は、図4(a)〜(c)に示すようにして接続することができる。
図4(a)は、加圧ガス供給手段35が保護層21のある右胸(右腹)側に収容されているとき、加圧ガス供給手段35→保護層21→保護層23→保護層22→保護層24の順にそれぞれのエアバッグが導入手段60、160、260、360で接続されている。
加圧ガス供給手段35と最初に接続される保護層21のエアバッグ32は、エアバッグ32のガス導入口から延ばされた可撓性チューブ62の口金61が枝管42にねじ込まれて接続されている。
保護層21のエアバッグ32から延ばされた可撓性チューブ62の口金61を加圧ガス供給手段35が収容された箇所(ポケット)まで引き込んでおけば、枝管42と口金61の接続が容易になる。
残りの保護層のエアバッグ同士も、可撓性チューブと口金を備えた導入手段160、260、360を使用して接続されている。
図4(b)は、加圧ガス供給手段35→保護層21→保護層23→保護層22の順にそれぞれのエアバッグが導入手段60、160、360で接続され、保護層21と保護層23の間の導入手段160から導入手段260が分岐され、保護層24のエアバッグに接続されている。
図4(c)は、加圧ガス供給手段35に接続された導入手段60をさらに4本に分岐させて、保護層21、保護層22、保護層23および保護層24のそれぞれのエアバッグに接続されている。
なお、図4(c)において、枝管42を4本形成して、それぞれの枝管42から4つのエアバッグ32の加圧ガスを供給するようにしてもよい。
センサー(加速度センサーと角度センサー)は、公知のものを使用することができる。
例えば、特開2006−350790号公報に記載の落下検出装置、特開2011−177234号公報に記載の転倒検出システムなどを使用することができる。
次に本発明の上半身の保護着10の使用方法を説明する。
作業員は、作業開始前に保護着10を着用する。
着用後に電源のスイッチを入れ、センサー、制御装置、加圧ガス供給手段35(電気式点火器50)が作動可能な状態にする。
保護着10を着用した作業員が、比較的高所(地上または床面から数メートル程度)から落下したり、段差がある場所で激しく転倒したりしたとき、異常を検知したセンサーが作動して信号を制御装置に送り、制御装置の指令により加圧ガス供給手段35の電気式点火器50が作動する。
電気式点火器50の作動により燃焼生成物(火炎や衝撃波など)が発生して、飛翔体55の円板部56に衝突するため、飛翔体55は主管41内を直進して閉塞部材47の中心に衝突し、閉塞部材47が確実に破壊される。
閉塞部材47が破壊されて開口されると、ガスボンベ45内に充填されている加圧ガスが排出されて三又管40に入り、枝管42から保護層20内のエアバッグ32に流入する。このとき、図4(a)〜(c)のように全ての保護層20のエアバッグ32が膨張して、図2(a)から図2(b)に示すように変化する。
なお、図3では閉塞部材47の破壊に飛翔体55を用いているが、電気式点火器50のみでの破壊(例えば特開2003-25951公報の図1に示すような)構造を有する加圧ガス供給手段であってもよい。
センサーが異常を検知して、電気式点火器50が作動して、エアバッグ32が膨張するまでの時間は、自動車のエアバッグ装置が作動してエアバッグが膨張するまでの時間と同程度の数十ミリ秒程度(例えば40〜60ミリ秒)である。
よって、作業員が落下や転倒して地面や床面と接触するまでのごく短い時間で全ての保護層20のエアバッグ32が膨張するため、作業員が地面や床面に衝突したときの衝撃は軽減される。
また保護着10の保護層20は、表面側保護板31と裏面側保護板33の間でエアバッグ32が膨張するため、表面側保護板31、膨張したエアバッグ32、裏面側保護板33の3層構造が形成されることになり、この3層構造が衝撃を大幅に減少させるように作用する。
本発明の保護着10では、表面側保護板31のほうが裏面側保護板33よりも硬く、これによって衝撃を人体に伝えにくくし、さらに人体に伝わった衝撃もやわらかい裏面側保護板33によって減衰される。さらに表面側保護板31と裏面側保護板33との間にエアバッグ32が配置されているため、その衝撃も大きく減衰される。
なお、作業員が保護着10を着用しているが、地面や床面を歩いているとき(危険度の小さな環境にいるとき)で電源のスイッチを入れてないとき(電源が非通電状態であるとき)に転倒したような場合には、表面側保護板31と裏面側保護板33に加えて、エアバッグ32が膨張していない状態の保護層20を有していることによっても衝撃が緩和される。
特に保護層20が、エアバッグが複数層に折り畳まれて厚みを持った状態で配置されている場合には、それ自体のクッション性が大きくなるため、衝撃の緩和機能も高められる。
エアバッグの折り畳み方は、交互に反対方向に折り畳む方法、両端側から内側方向に折り畳む方法、側面形状が楕円形の渦巻き状になるように巻き込んで折り畳む方法などを適用することができる。
(2)第2の実施形態
ガス源として、ガス発生剤と加圧ガスを使用するときの実施形態を説明する。
図3に示すガス供給手段35において飛翔体55を使用するときは、電気式点火器50と飛翔体55(円板部56)との間の空間70をガス発生剤収容室(ガス発生剤の充填空間)として使用することができる。
このとき、使用するガス発生剤の量に応じて、ガス発生剤収容室70の容積を調整する。
また、例えば、円板部56に複数の貫通孔を形成して、ガス発生剤収容室70内で発生した燃焼ガスの排出経路とする。
図3に示すガス供給手段35において飛翔体55を使用しないときは、主管41内部の空間71をガス発生剤収容室(ガス発生剤の充填空間)として使用することができる。
このとき、使用するガス発生剤の量に応じて、ガス発生剤収容室71の容積を調整する。
第2の実施形態では、図3に示すガス供給手段35に代えて、特開2003−226222号公報の図3に示すインフレータを使用することもできる。
前記図3に示すインフレータをガス供給手段として使用するときは、導入手段60を直接または適当なアダプターを介して、前記図3に示すインフレータ10のガス排出孔52を含むディフューザ部50に接続する。
(3)応用例
本発明の保護着は、作業用途以外にも使用することができる。
例えば、高齢者や脚力の弱い人が外出先で躓いたり急に倒れたりしたときに、地面にぶつかることで受ける体へのダメージを低減させる目的でも使用することができる。
本発明の保護着10は、センサーや制御装置の設定条件を調整することで、使用方法に適した保護機能が発揮されるようにすることができる。
本発明の保護着を使用した応用例を図5により説明する。
高速道路上などで作業するとき、交通状況により車両の通行を完全に止めることが難しいような場合には、通行可能な車線を確保しつつ、作業を行う車線に一般車両が進入しないように看板や警告灯などで表示をする場合がある。
しかしながら、このような場合にも、誤って作業エリアに般車両が侵入して、作業員に接触する場合があり、このような不測の事故から作業員を保護する必要がある。
図5は、このような場合の作業員の保護システムを示している。
保護システムは、監視カメラ100、画像処理装置101、判定装置102、送信装置103からなる外部システムと、センサーに代えて受信装置105が取り付けられた保護着10からなるものである。
一般車両110が誤って作業エリアに侵入したとき、作業エリアの入口に取り付けられた監視カメラ100が車両110を撮影し、その画像を画像処理装置101に送る。
画像処理装置101は入力された画像信号から進入車両のスピードや位置、カメラ100からの距離などを解析し、解析用の信号としてさらに判定装置102に送信する。
判定装置102は、受信した信号をもとにそれぞれの信号から得られる値が一定に達した時点で、作業エリアに侵入した車両110が作業員に接触し、それによって作業員が跳ね飛ばされる可能性があると判断し、作動信号を送信装置103から無線通信にて保護着10に取り付けられた受信装置105に発信する。
受信装置105は、受信した信号を保護着10の制御装置に送り、制御装置が電気式点火器50を作動させ、保護着10のエアバッグを膨張させる。
保護着10のエアバッグが膨張したことで作業員は侵入車両の存在に予め気づくことができるため、事前に侵入車両を回避することが可能になることが考えられるほか、侵入車両を回避できず接触したような場合であっても、作業員はエアバッグが膨張した状態の保護着10により保護される。
10 上半身用の保護着
11 前面
12 裏面
21〜24 保護層
31 表面側保護板
32 エアバッグ
33 裏面側保護板
35 加圧ガス供給手段
40 三又管
45 ガスボンベ
50 電気式点火器

Claims (8)

  1. 上半身用の保護着であって、
    前記保護着の表面と裏面との間に形成された複数の保護層と、
    ガス供給手段と、
    センサーと、
    制御装置と、
    電源を有しており、
    前記保護層が表面側から裏面側に順に、
    表面側保護板、ガス供給手段と接続されたエアバッグ、裏面側保護板からなるものであり、
    前記ガス供給手段が、ガスボンベ内に充填された加圧ガスをガス源とするものであり、
    前記加圧ガスが充填されたガスボンベが、閉塞部材を破壊して開口することで内部のガスを放出できるガスボンベであり、
    さらに前記ガスボンベの閉塞部分を開口させる電気式点火器を含んだ破壊手段と、
    前記ガスボンベ内の加圧ガスをエアバッグに導入して膨張させるための導入手段を備えたものであり、
    前記電気式点火器が、点火薬としてジルコニウムと過塩素酸カリウムの混合物を含む点火薬、および水素化チタンと過塩素酸カリウムの混合物を含む点火薬、チタンと過塩素酸カリウムの混合物を含む点火薬、およびジルコニウムと酸化銅の混合物を含む点火薬から選ばれた少なくとも1種からなる、上半身用の保護着。
  2. 前記ガス供給手段が、
    主管と、前記主管から分岐した枝管からなる三又管を有しており、
    前記主管の一端開口部側に前記ガスボンベの閉塞部材を含む部分が接続され、
    前記主管の他端開口部に前記破壊手段が接続され、
    前記枝管に前記導入手段が接続されており、
    前記破壊手段が、電気式点火器と、前記電気式点火器の作動による衝撃波を受けて直進し、前記閉塞部材を破壊して開口するための鋭角部を有する飛翔体からなるものである、請求項1記載の上半身用の保護着。
  3. 前記破壊手段が、
    電気式点火器と、前記電気式点火器の作動による衝撃波を受けて直進し、前記閉塞部材を破壊して開口するための鋭角部を有する飛翔体からなるものであり、
    前記飛翔体が、円板部、円板部の中心から垂設された軸部、軸部の先端に形成された鋭角部からなるものであり、
    前記円板部が前記電気式点火器側に位置し、前記鋭角部が前記閉塞部材側に位置するように配置されており、
    作動時において、前記電気式点火器の作動による衝撃波を受けて前記飛翔体が前記主管内を直進でき、かつ前記鋭角部の先端が前記閉塞部材に衝突できるようにするため、前記円板部の外径が前記主管の内径と近似するように調整されることで、前記円板部にガイド部材としての機能が付与されている、請求項2記載の上半身用の保護着。
  4. 前記破壊手段が、
    電気式点火器と、前記電気式点火器の作動による衝撃波を受けて直進し、前記閉塞部材を破壊して開口するための鋭角部を有する飛翔体からなるものであり、
    前記飛翔体が、円板部、円板部の中心から垂設された軸部、軸部の先端に形成された鋭角部からなるものであり、
    前記円板部が前記電気式点火器側に位置し、前記鋭角部が前記閉塞部材側に位置するように配置されており、
    さらに前記鋭角部の先端が前記枝管の開口部よりも前記閉塞部材側に位置し、前記鋭角部の先端が前記閉塞部材に衝突したとき、前記円板部は前記枝管の開口部よりも前記電気式点火器側に位置するように調整されており、
    作動時において、前記電気式点火器の作動による衝撃波を受けて前記飛翔体が前記主管内を直進でき、かつ前記鋭角部の先端が前記閉塞部材に衝突できるようにするため、前記円板部の外径が前記主管の内径と近似するように調整されることで、前記円板部にガイド部材としての機能が付与されている、請求項2記載の上半身用の保護着。
  5. 上半身用の保護着であって、
    前記保護着の表面と裏面との間に形成された複数の保護層と、
    ガス供給手段と、
    センサーと、
    制御装置と、
    電源を有しており、
    前記保護層が表面側から裏面側に順に、
    表面側保護板、ガス供給手段と接続されたエアバッグ、裏面側保護板からなるものであり、
    前記ガス供給手段が、ガス発生剤と加圧ガスをガス源とするものであり、
    前記ガス発生剤と加圧ガスがハウジング内に収容され、かつ前記ハウジング内において加圧ガスが閉塞部材で封入されており、
    前記ガス発生剤を着火燃焼させ、かつ前記閉塞部材を破壊するための電気式点火器を含む破壊手段と、
    前記ガス発生剤から発生する燃焼ガスと前記加圧ガスをエアバッグに導入して膨張させるための導入手段を備えたものであり、
    前記電気式点火器が、点火薬としてジルコニウムと過塩素酸カリウムの混合物を含む点火薬、および水素化チタンと過塩素酸カリウムの混合物を含む点火薬から選ばれた少なくとも1種からなる、上半身用の保護着。
  6. 前記複数の保護層が有するエアバッグにおいて、
    前記複数のエアバッグ同士が前記導入手段で接続され、前記ガス源が前記導入手段により1つのエアバッグとのみ接続されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の上半身用の保護着。
  7. 前記複数の保護層が有するエアバッグにおいて、
    前記ガス源からのガスをエアバッグに導入するための導入手段が、全てのエアバッグと接続されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の上半身用の保護着。
  8. 前記保護層が、胸、腹、背中および首に相当する部位に配置されている、請求項1〜7のいずれか1項に記載の上半身用の保護着。
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