JP2011142162A - パワーモジュール、電力変換装置、及び冷凍装置 - Google Patents

パワーモジュール、電力変換装置、及び冷凍装置 Download PDF

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Abstract

【課題】半導体ベアチップを基板に搭載したパワーモジュールにおいて、耐電圧性の向上を図る。
【解決手段】半導体ベアチップ(10)、基板(12)、半導体ベアチップ(10)と熱的に接続されたサーマルビア(13)、基板(12)の配線パターン面(12b)に設けられて、サーマルビア(13)と熱的に接続された導体パターン(12d)、導体パターン(12d)と熱的に接続された放熱器(16)、及び、基板(12)の配線パターン面(12b)側に固化され、導体パターン(12d)を覆って該導体パターン(12d)と放熱器(16)とを電気的に絶縁する電気絶縁層(15)を設ける。導体パターン(12d)には、少なくとも該導体パターン(12d)の周縁の段差部(12e)を直接覆うプリコート層(14)を設ける。そして、電気絶縁層(15)は、プリコート層(14)を介して段差部(12e)を覆うように形成する。
【選択図】図3

Description

本発明は、半導体ベアチップを基板に搭載したパワーモジュール、それを用いた、電力変換装置及び冷凍装置に関するものである。
冷凍装置(例えば空気調和機など)では、圧縮機駆動用のモータに電力を供給するために電力変換装置が一般的に用いられている。そして、電力変換装置には、半導体ベアチップを基板に搭載したパワーモジュールが用いられることが多い。このような半導体ベアチップには発熱量が比較的大きいものがあり、前記基板には、半導体ベアチップの冷却のためにヒートシンク等の放熱器が設けられる場合がある(例えば特許文献1を参照)。特許文献1の例では、基板の厚さ方向に貫通するサーマルビアを設け、該サーマルビアと半導体ベアチップを熱的に接続するとともに、半導体ベアチップが搭載された面とは反対側の面(配線パターン面)にサーマルビアと熱的に接続された金属製の放熱器を取り付けている。そして、この放熱器と基板の間には、放熱器がサーマルビアを介して半導体ベアチップと短絡するのを防止するために、電気絶縁層が設けられている。特許文献1には、電気絶縁層の例として接着剤を用いる例が記載されている。
特開2006−196853号公報
しかしながら、基板の配線パターン面に接着剤などを塗布すると、配線パターンと基板本体との段差部分に気泡(ボイド)ができる場合があり、その気泡部分では絶縁破壊が起こりやすいので耐電圧性が低下する。
本発明は前記の問題に着目してなされたものであり、半導体ベアチップを基板に搭載したパワーモジュールにおいて、耐電圧性の向上を図ることを目的としている。
前記の課題を解決するため、第1の発明は、
半導体ベアチップ(10)と、
前記半導体ベアチップ(10)を搭載した基板(12)と、
前記基板(12)の厚さ方向に貫通し、前記半導体ベアチップ(10)と熱的に接続されたサーマルビア(13)と、
前記半導体ベアチップ(10)の搭載面(12a)とは反対側の配線パターン面(12b)に設けられて、前記サーマルビア(13)と熱的に接続された導体パターン(12d)と、
前記導体パターン(12d)と熱的に接続された放熱器(16)と、
前記基板(12)の前記配線パターン面(12b)側に固化され、前記導体パターン(12d)を覆って該導体パターン(12d)と前記放熱器(16)とを電気的に絶縁する電気絶縁層(15)と、を備え、
前記導体パターン(12d)には、少なくとも該導体パターン(12d)の周縁の段差部(12e)を直接覆うプリコート層(14)が設けられ、
前記電気絶縁層(15)は、前記プリコート層(14)を介して前記段差部(12e)を覆っていることを特徴とする。
この構成では、プリコート層(14)の外側(放熱器(16)側)では、導体パターン(12d)の周縁付近で段差を生ずるが、この段差は、導体パターン(12d)の段差部(12e)に比べて傾斜がより滑らかなので、効果的に気泡を低減させることが可能になる。したがって、プリコート層(14)の上に、電気絶縁層(15)を固化させても、電気絶縁層(15)を導体パターン(12d)に直接形成する場合と比べ、発生する気泡(ボイド)が少なくなる。
また、第2の発明は、
第1の発明のパワーモジュールにおいて、
前記プリコート層(14)は、半田レジスト、及びシルク印刷用のインクの少なくとも一方であることを特徴とする。
この構成では、半田レジストの塗布(印刷)やシルク印刷といった、従来から基板製造工程にある工程を利用して、プリコート層(14)を形成することが可能になる。
また、第3の発明は、
第1又は第2の発明のパワーモジュールにおいて、
前記プリコート層(14)は、前記導体パターン(12d)の全面を覆い、
前記電気絶縁層(15)は、前記プリコート層(14)を介して前記導体パターン(12d)を覆っていることを特徴とする。
この構成では、プリコート層(14)が導体パターン(12d)の全面を覆っているので、プリコート層(14)の端部(14a)が電気絶縁層(15)の下側(電気絶縁層(15)と導体パターン(12d)の間)に位置しない。そのため、電気絶縁層(15)の下側にできる段差箇所を減らすことができる。これにより、より確実に気泡の発生を低減することが可能になる。
また、第4の発明は、
第1から第3の発明のうちの何れかのパワーモジュールを備え、前記パワーモジュールを含む複数の電気部品(41,42,43)が接続されたことを特徴とする電力変換装置である。
この構成により、電力変換装置において、上記パワーモジュールの作用を得ることができる。
また、第5の発明は、
第4の発明の電力変換装置を備え、前記電力変換装置が駆動対象(3)と接続されたことを特徴とする冷凍装置である。
この構成により、冷凍装置において、上記パワーモジュールの作用を得ることができる。
第1の発明によれば、導体パターン(12d)周縁の気泡が低減するので、導体パターン(12d)の周縁における耐電圧性の向上を図ることが可能になる。
また、第2の発明によれば、従来からある基板製造工程を利用して、プリコート層(14)を形成することが可能になるので、容易、且つ低コストで、前記耐電圧性の向上を図ることが可能になる。
また、第3の発明によれば、より確実に気泡の発生を低減することが可能になるので、導体パターン(12d)の周縁における耐電圧性をより確実に向上させることが可能になる。
また、第4の発明によれば、電力変換装置において、上記の効果を得ることが可能になる。
また、第5の発明によれば、冷凍装置において、上記の効果を得ることが可能になる。
図1は、パワーモジュールを用いた電力変換装置の構成例を示すブロック図である。 図2は、冷凍装置の配管系統の一例を示す図である。 図3は、本発明の実施形態に係るパワーモジュールの断面形状を模式的に示した図である。 図4は、プリコート層を備えていない基板の断面形状を模式的に示した図である。 図5は、本実施形態の変形例に係るパワーモジュールの断面形状を模式的に示した図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
《発明の実施形態の概要》
本発明の実施形態に係るパワーモジュール(後述のパワーモジュール(1))は、空気調和装置等の冷凍装置に搭載される電力変換装置を構成する電気部品の一部であり、電力変換装置は複数の電気部品が接続されたものである。そこで、以下では、本実施形態に係るパワーモジュール(1)が用いられる電力変換装置、及び該電力変換装置を搭載した冷凍装置について概説した後、パワーモジュール(1)について説明する。
図1は、パワーモジュール(1)を用いた電力変換装置(4)の構成例を示すブロック図である。この例では、電力変換装置(4)は、コンバータ回路(41)、平滑コンデンサ(42)、及びインバータ回路(43)を備えている。コンバータ回路(41)は、複数のダイオード(41a)でダイオードブリッジが構成され、接続された交流電源(2)が出力した交流を整流するようになっている。また、インバータ回路(43)は、平滑コンデンサ(42)とともに、コンバータ回路(41)に並列接続され、コンバータ回路(41)の出力を所定電圧の交流に変換して接続された負荷(例えば後述のモータ(3))に出力するようになっている。本実施形態のパワーモジュール(1)は、このインバータ回路(43)を形成している。具体的に、インバータ回路(43)は、複数のスイッチング素子(43a)がブリッジ結線されている。例えば出力する交流が三相交流であれば、このインバータ回路(43)には6個のスイッチング素子(43a)が必要になる。すなわち、三相交流を出力するインバータ回路(43)は、特に図示しないが、2つのスイッチング素子(43a,43a)を互いに直列接続してなる3つのスイッチングレグが並列に接続されてなるもので、これらのスイッチング素子(43a)のオンオフ動作によって、直流電圧を交流電圧に変換して出力する。なお、この例では各スイッチング素子(43a)には、還流ダイオード(43b)が逆並列接続されている。
また、図2は、冷凍装置の配管系統の一例を示す図である。図2に示した冷凍装置(5)は、冷媒回路(51)において冷媒を循環させて、蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う。具体的にこの例では、冷媒回路(51)は、電動圧縮機(52)、凝縮器(53)(熱交換器)、電子膨張弁(54)、及び蒸発器(55)(熱交換器)が順に配管接続されている。凝縮器(53)、蒸発器(55)には近傍に電動ファン(56)がそれぞれ設けられている。また、電動圧縮機(52)は、駆動対象であるモータ(3)を備えており、モータ(3)には電力変換装置(4)から電力が供給されている。
〈パワーモジュール(1)の構成〉
図3は、本発明の実施形態に係るパワーモジュール(1)の断面形状を模式的に示した図である。同図に示すように、パワーモジュール(1)は、半導体ベアチップ(10)、ヒートスプレッダ(11)、基板(12)、及びヒートシンク(16)を備えている。この例では、半導体ベアチップ(10)には、インバータ回路(43)のスイッチング素子(43a)が形成され、スイッチング素子(43a)のスイッチングに伴って発熱する。そのため、パワーモジュール(1)では、後に詳述するように、ヒートシンク(16)によって半導体ベアチップ(10)(すなわちスイッチング素子(43a))を冷却するようになっている。
基板(12)は、半導体ベアチップ(10)を搭載し、前記インバータ回路(43)が形成される基板である。図3では、代表で1つの半導体ベアチップ(10)を図示してあるが、実際にはスイッチング素子(43a)の数に応じた半導体ベアチップ(10)が基板(12)に搭載され、さらに還流ダイオード(43b)が形成された半導体ベアチップも搭載されている。この実施形態では、基板(12)は、エポキシ樹脂などの樹脂で形成された基板である。基板(12)では、図3における上方が部品を搭載する搭載面(12a)であり、搭載面(12a)の反対側の面が、配線パターンが形成された配線パターン面(12b)である。搭載面(12a)には、図3に示すように、導体パターン(12c)が形成され、配線パターン面(12b)に導体パターン(12d)が形成されている。また、基板(12)には、該基板(12)の厚さ方向に貫通した、複数のサーマルビア(13)が形成され、これらのサーマルビア(13)は、搭載面(12a)の導体パターン(12c)と配線パターン面(12b)の導体パターン(12d)とを電気的、且つ熱的に接続している。
搭載面(12a)の導体パターン(12c)には、ヒートスプレッダ(11)が搭載されている。すなわち、ヒートスプレッダ(11)は、搭載面(12a)の導体パターン(12c)、及びサーマルビア(13)を介して、配線パターン面(12b)の導体パターン(12d)に、電気的且つ熱的に接続されている。そして、このヒートスプレッダ(11)には、半導体ベアチップ(10)が搭載され、該ヒートスプレッダ(11)は、半導体ベアチップ(10)の熱を拡散させるようになっている。すなわち、半導体ベアチップ(10)は、ヒートスプレッダ(11)及び導体パターン(12c)を介して、サーマルビア(13)と熱的に接続されている。
このパワーモジュール(1)では、少なくとも導体パターン(12d)の周縁の段差部(12e)を直接覆うプリコート層(14)が設けられている。この例では、プリコート層(14)は、導体パターン(12d)の周縁の段差部(12e)を覆っているが、導体パターン(12d)の中央部付近には、プリコート層(14)が設けられていない。本実施形態では、プリコート層(14)は、いわゆる半田レジストと同じ材料で形成されている。この半田レジストは、基板において半田付けが不要な部分をマスキングするために、該基板に塗布(印刷)されるものである。本実施形態では、プリコート層(14)は前記マスキングのための半田レジスト形成工程において前記の部位に形成(例えばスクリーン印刷)されている。この例ではプリコート層(14)は、概ね20μmから30μmの厚さを有している。なお、本実施形態では、各導体パターン(12c,12d)は、30μm程度の厚さを有しており、段差部(12e)における段差も30μm程度である。
前記配線パターン面(12b)側には、導体パターン(12d)を覆う電気絶縁層(15)が設けられている。前記段差部(12e)には、プリコート層(14)(半田レジスト)が設けられているので、この段差部(12e)では、電気絶縁層(15)はプリコート層(14)を介して導体パターン(12d)を覆うことになる。具体的に、このパワーモジュール(1)では、スクリーン印刷により電気絶縁層(15)を形成している。このスクリーン印刷では、所定形状のマスクが形成されたシルクスクリーンを通して、エポキシ樹脂をスキージによって塗布し、塗布したエポキシ樹脂を基板(12)上で固化させて電気絶縁層(15)を形成している。すなわち、本実施形態では、電気絶縁層(15)を基板(12)と一体的に形成しているのである。なお、本実施形態の電気絶縁層(15)の厚さは、概ね200μm程度である。
そして、この電気絶縁層(15)(エポキシ樹脂層)には、アルミニウムなどの金属で形成されたヒートシンク(16)が固定されている。ヒートシンク(16)は、本発明の放熱器の一例であり、熱的には電気絶縁層(15)を介して導体パターン(12d)と接続され、電気的には電気絶縁層(15)によって、導体パターン(12d)とは絶縁されている。
前記の構成により、パワーモジュール(1)では、半導体ベアチップ(10)の熱は、ヒートスプレッダ(11)、搭載面(12a)側の導体パターン(12c)、サーマルビア(13)、配線パターン面(12b)側の導体パターン(12d)、電気絶縁層(15)、ヒートシンク(16)の順に伝導し、ヒートシンク(16)が空気と熱交換を行うことによって半導体ベアチップ(10)が冷却される。
《本実施形態における効果》
図4は、プリコート層(14)を備えていないパワーモジュール(説明の便宜上、従来のパワーモジュールという)の断面形状を模式的に示した図である。この従来のパワーモジュールは図4に示すように基板(120)を備え、該基板(120)は、本実施形態の基板(12)と同様に、搭載面(120a)側の導体パターン(120c)、サーマルビア(130)、配線パターン面(120b)側の導体パターン(120d)、電気絶縁層(150)を備えている。この基板(120)でも、導体パターン(120c)上にヒートスプレッダ(110)を介して半導体ベアチップ(100)が搭載され、電気絶縁層(150)を介してヒートシンク(160)が取り付けられている。この従来の基板(120)の構造では、例えば電気絶縁層(150)としてエポキシ樹脂を、シルクスクリーンを通してスキージで塗布すると、導体パターン(120d)の端の段差部(120e)に気泡(ボイド)が発生しがちである。そして、この気泡部分では、耐電圧性が低下し、短絡(絶縁破壊)が起こりやすくなっている。しかも、気泡部分は導体パターン(120d)がエッジ状の形状をしている箇所なので、導体パターン(120d)の他の部位と比べ電界の密度が比較的大きい。そのため、このように気泡がある基板(120)(パワーモジュール)では、気泡の箇所で短絡がより起こりやすくなる。
一方、本実施形態では、プリコート層(14)には電気的な絶縁性能は特には必要が無いので、電気絶縁層(15)と比べ薄くすることができる。また、一般的には、プリコート層(14)として用いた半田レジストは、電気絶縁層(15)として塗布するエポキシ樹脂よりも粘性が小さい。そのため、本実施形態では、プリコート層(14)の形成において段差部(12e)に発生する気泡を、従来の基板(120)の段差部(120e)において発生する気泡よりも少なくできる。
このプリコート層(14)(半田レジスト)の外側(ヒートシンク(16)側、図3では下側)では、導体パターン(12d)の周縁付近で段差を生ずる。しかしながら、プリコート層(14)のこの段差は、導体パターン(12d)の段差部(12e)に比べて傾斜がより滑らかなので、効果的に気泡を低減させることが可能になる。したがって、プリコート層(14)の上に、電気絶縁層(15)としてエポキシ樹脂を塗布しても、従来の基板(120)と比べ、電気絶縁層(15)形成による気泡の発生量を低減することが可能になる。そして、このように気泡が低減すると、従来のパワーモジュールよりも、導体パターン(12d)の周縁における耐電圧性の向上を図ることが可能になるのである。
《発明の実施形態の変形例》
図5は、本実施形態の変形例に係るパワーモジュールの断面形状を模式的に示した図である。この例では、プリコート層(14)は、導体パターン(12d)の段差部(12e)だけではなく、導体パターン(12d)の全面に塗布されている。前記実施形態では、プリコート層(14)の端部(14a)(図3を参照)において、該プリコート層(14)と導体パターン(12d)と間で段差ができる。そのため、電気絶縁層(15)を塗布する際に、プリコート層(14)の端部(14a)で気泡が発生する可能性がある。この端部(14a)では、段差部(12e)部分と比べて電界の密度が小さいことから、この部分の気泡は耐電圧性への影響は小さい。また、端部(14a)の段差は従来の基板(120)の段差部(120e)における段差よりも一般的には小さいので、端部(14a)において発生する気泡は、従来の基板(120)の段差部(120e)で発生する気泡よりも少なく、この点からも、端部(14a)の気泡は耐電圧性への影響は小さいと考えられる。しかしながら、パワーモジュール(1)で取り扱う電圧等の諸条件によっては、端部(14a)における気泡も低減できた方が好ましい場合がある。
そこで、本変形例では、導体パターン(12d)の全面にプリコート層(14)を塗布することで、導体パターン(12d)上の段差を解消し、気泡が発生する可能性がある箇所を減らしているのである。すなわち、この変形例の構成では、プリコート層(14)が導体パターン(12d)の全面を覆っているので、プリコート層(14)の端部(14a)(図3参照)が電気絶縁層(15)の下側(電気絶縁層(15)と導体パターン(12d)の間)に位置していない。そのため、電気絶縁層(15)の下側にできる段差箇所を減らすことができる。これにより、本変形例では、より確実に気泡の発生を低減することが可能になり、導体パターン(12d)の周縁における耐電圧性をより確実に向上させることが可能になる。
《その他の実施形態》
なお、電気絶縁層(15)として用いたエポキシ樹脂は例示である。基板(12)と一体的に形成できる材料(例えば基板上で固化させることができる材料)を用いて電気絶縁層(15)を形成すればよいのである。
また、電気絶縁層(15)は、スクリーン印刷によって基板(12)上に形成する工法他に、液状樹脂(例えばエポキシ樹脂)を金型に注入して固化させる工法を採用して形成してもよい。
また、プリコート層(14)には、半田レジストのほかに、例えばシルク印刷のインクなどを採用してもよい。基板(12)には、搭載する部品の名称や番号などをシルク印刷で表示することが一般に行われるが、この印刷の際にシルク印刷用インクでプリコート層(14)を形成してもよいのである。勿論、半田レジストとシルク印刷用のインクの両方を用いるなど、複数種類の手段を組み合わせて、プリコート層(14)を形成してもよい。
また、ヒートスプレッダ(11)は必須ではない。すなわち、搭載面(12a)側の導体パターン(12c)に半導体ベアチップ(10)を直接搭載してもよい。
また、放熱器として用いたヒートシンク(16)も例示である。その他にも、例えば、冷媒回路(51)を流通している冷媒で冷却されるように構成した放熱板(冷媒ジャケット)を放熱器として採用してもよい。
本発明は、半導体ベアチップを基板に搭載したパワーモジュール、それを用いた、電力変換装置及び冷凍装置として有用である。
1 パワーモジュール
4 電力変換装置
5 冷凍装置
10 半導体ベアチップ
12 基板
12a 搭載面
12b 配線パターン面
12d 導体パターン
12e 段差部
13 サーマルビア
14 プリコート層
15 電気絶縁層
16 ヒートシンク(放熱器)

Claims (5)

  1. 半導体ベアチップ(10)と、
    前記半導体ベアチップ(10)を搭載した基板(12)と、
    前記基板(12)の厚さ方向に貫通し、前記半導体ベアチップ(10)と熱的に接続されたサーマルビア(13)と、
    前記半導体ベアチップ(10)の搭載面(12a)とは反対側の配線パターン面(12b)に設けられて、前記サーマルビア(13)と熱的に接続された導体パターン(12d)と、
    前記導体パターン(12d)と熱的に接続された放熱器(16)と、
    前記基板(12)の前記配線パターン面(12b)側に固化され、前記導体パターン(12d)を覆って該導体パターン(12d)と前記放熱器(16)とを電気的に絶縁する電気絶縁層(15)と、を備え、
    前記導体パターン(12d)には、少なくとも該導体パターン(12d)の周縁の段差部(12e)を直接覆うプリコート層(14)が設けられ、
    前記電気絶縁層(15)は、前記プリコート層(14)を介して前記段差部(12e)を覆っていることを特徴とするパワーモジュール。
  2. 請求項1のパワーモジュールにおいて、
    前記プリコート層(14)は、半田レジスト、及びシルク印刷用のインクの少なくとも一方であることを特徴とするパワーモジュール。
  3. 請求項1又は請求項2のパワーモジュールにおいて、
    前記プリコート層(14)は、前記導体パターン(12d)の全面を覆い、
    前記電気絶縁層(15)は、前記プリコート層(14)を介して前記導体パターン(12d)を覆っていることを特徴とするパワーモジュール。
  4. 請求項1から請求項3のうちの何れかのパワーモジュールを備え、前記パワーモジュールを含む複数の電気部品(41,42,43)が接続されたことを特徴とする電力変換装置。
  5. 請求項4の電力変換装置を備え、前記電力変換装置が駆動対象(3)と接続されたことを特徴とする冷凍装置。
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