JP2011138663A - 蓄電デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】短期間でリチウムイオンを電極シートの電極層全体にドーピングすることができ、従って、高い生産性が得られる捲回型の蓄電デバイスを提供する。
【解決手段】集電体に電極層が形成された正極および負極の各電極シートの間にセパレータを介して捲回された電極捲回ユニットと、リチウム塩を含む電解液とを有し、各電極シートの少なくとも一方の電極層に、各電極シートの少なくとも一方の最内周捲回部分より内部側に配置された膜状の内部側リチウムイオン供給源および各電極シートの少なくとも一方の最外周捲回部分より外部側に配置された膜状の外部側リチウムイオン供給源から放出されるリチウムイオンがドーピングされる蓄電デバイスであって、内部側リチウムイオン供給源の体積V1と外部側リチウムイオン供給源の体積V2との比V1/V2が0.5〜2であることを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池、電気二重層キャパシタ、リチウムイオンキャパシタなどの蓄電デバイスに関し、更に詳しくは、正極電極シートおよび負極電極シートが積重されて捲回された捲回型の蓄電デバイスに関するものである。
近年、高エネルギー密度および高出力特性を必要とする用途に対応する蓄電デバイスとして、リチウムイオン二次電池および電気二重層キャパシタの蓄電原理が組み合わされた、ハイブリッドキャパシタと称される蓄電デバイスが注目されている。かかるハイブリッドキャパシタとしては、リチウムイオンを吸蔵、脱離し得る炭素材料に、予め化学的方法または電気化学的方法によって、リチウムイオンを吸蔵、担持(以下、「ドーピング」ということもある。)させて負極電極の電位を下げることにより、高いエネルギー密度が得られる炭素材料よりなる負極電極を有する有機電解質キャパシタが提案されている(例えば特許文献1参照。)。
このような有機電解質キャパシタにおいては、高性能が期待されるものの、負極電極に予めリチウムイオンをドーピングさせるときに極めて長時間を要することや、負極電極全体にリチウムイオンを均一に担持させることが必要となる、という問題を有し、特に電極を捲回した捲回型蓄電デバイスや複数枚の電極を積層した積層型蓄電デバイスなどの大型の高容量の蓄電デバイスとして実用化することが困難とされていた。
このような問題を解決するために、それぞれ表裏面に貫通する孔が形成された集電体を有する正極電極および負極電極を備え、負極電極がリチウムイオンを可逆的に担持可能な負極活物質よりなり、正極電極および負極電極がセパレータを介して積重された状態で捲回されてなる筒状の電極捲回ユニットと、この電極捲回ユニットにおける外周部および中心部のいずれかに設けられたリチウムイオン供給源とにより構成され、負極電極とリチウム金属との電気化学的接触によって、リチウムイオンが負極電極にドーピングされる捲回型リチウムイオンキャパシタが提案されている(例えば特許文献2参照。)。
この捲回型リチウムイオンキャパシタにおいては、集電体に表裏面を貫通する孔が設けられているため、リチウムイオン供給源が電極捲回ユニットにおける外周部および中心部のいずれに配置されていても、リチウムイオンが集電体に遮断されることなく、当該集電体の孔を通って電極間を移動し、これにより、リチウムイオン供給源近傍の負極部分だけでなく、リチウムイオン供給源から離れた負極部分にも、リチウムイオンを電気化学的にドーピングさせることが可能である。
然るに、このような捲回型リチウムイオンキャパシタにおいては、リチウム金属が電極捲回ユニットの外周面および内周面のいずれか一方のみに設けられるため、リチウムイオンを負極電極全体に均一にドーピングするために長い時間が必要となる、という問題がある。
このような問題を解決するため、電極捲回ユニットにおける中心部および外周部の両方にリチウムイオン供給源が配置された捲回型リチウムイオンキャパシタが提案されている(例えば特許文献3参照。)。
図8は、このような従来の捲回型リチウムイオンキャパシタの一例における構成を示す説明用断面図である。この捲回型リチウムイオンキャパシタにおいては、外装容器90内に円筒状の電極捲回ユニット80が収納されている。この電極捲回ユニット80は、表裏面を貫通する孔を有する集電体の少なくとも一面に、リチウムイオンおよび/またはアニオンを可逆的に担持可能な正極活物質を含有する電極層が形成されてなる帯状の正極電極シート81と、表裏面を貫通する孔を有する集電体の少なくとも一面に、リチウムイオンを可逆的に担持可能な負極活物質を含有する電極層が形成されてなる帯状の負極電極シート82とが、セパレータ83を介して積重された状態で芯棒86の周りを捲回されて構成され、電極捲回ユニット80の中心部および外周部の各々には、それぞれ膜状のリチウムイオン供給源84,85が配置されている。
特開平8−107048号公報 特許第3485935号公報 特開2007−67105号公報
しかしながら、上記の捲回型リチウムイオンキャパシタにおいては、電極捲回ユニット80の中心部に配置されたリチウムイオン供給源84の体積が、電極捲回ユニット80の外周部に配置されたリチウムイオン供給源85の体積よりも相当に小さいため、主として電極捲回ユニット80の外周部に配置されたリチウムイオン供給源85によってリチムウイオンがドーピングされる電極層の部分領域が大きく、結局、リチウムイオンを電極層全体にドーピングするために長い期間が必要となり、高い生産性が得られない、という問題があることが判明した。
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであり、その目的は、短期間でリチウムイオンを電極シートの電極層全体にドーピングすることができ、従って、高い生産性が得られる捲回型の蓄電デバイスを提供することにある。
本発明の蓄電デバイスは、それぞれ集電体に電極層が形成されてなる正極および負極の各電極シートの間にセパレータを介して捲回されてなる電極捲回ユニットと、リチウム塩を含む電解液とを有してなり、前記電極シートの少なくとも一方の電極層と、前記電極捲回ユニットにおける各電極シートの少なくとも一方の最内周捲回部分より内部側に配置された膜状の内部側リチウムイオン供給源および各電極シートの少なくとも一方の最外周捲回部分より外部側に配置された膜状の外部側リチウムイオン供給源との電気化学的接触によって、当該内部側リチウムイオン供給源および当該外部側リチウムイオン供給源から放出されるリチウムイオンが当該電極層にドーピングされる蓄電デバイスであって、
前記内部側リチウムイオン供給源の体積V1と前記外部側リチウムイオン供給源の体積V2との比V1/V2が0.5〜2であることを特徴とする。
本発明の蓄電デバイスにおいては、前記内部側リチウムイオン供給源および前記外部側リチウムイオン供給源が互いに同一の厚みを有するものであることが好ましい。
また、前記内部側リチウムイオン供給源は、前記電極捲回ユニットにおける前記セパレータに沿って1周を超えて捲回されて配置されていることが好ましい。
このような蓄電デバイスは、リチウムイオンキャパシタとして好適である。
本発明の蓄電デバイスによれば、電極捲回ユニットにおける電極シートの最内周捲回部分より内部側に、膜状の内部側リチウムイオン供給源が配置され、電極シートの最外周捲回部分より外部側に膜状の外部側リチウムイオン供給源が配置されており、当該内部側リチウムイオン供給源の体積V1と外部側リチウムイオン供給源の体積V2との比V1/V2が特定の範囲にあることにより、主として外部側リチウムイオン供給源によってリチムウイオンがドーピングされる電極層の部分領域と、主として内部側リチウムイオン供給源によってリチムウイオンがドーピングされる電極層の部分領域とのバランスが良好であるため、短期間でリチウムイオンを電極シートの電極層全体にドーピングすることができ、従って、高い生産性が得られる。
本発明に係る捲回型リチウムイオンキャパシタの一例における外観を示す説明図である。 図1に示す捲回型リチウムイオンキャパシタをX−Xで破断して示す説明用断面図である。 電極捲回ユニットを構成する電極積重体の説明図であり、(a)は平面図、(b)は長手方向に切断した断面図である。 電極捲回ユニットの外観を示す説明図である。 負極電極シートの一部を拡大して示す説明図であり、(a)は平面図、(b)は幅方向に切断した断面図である。 正極電極シートの一部を拡大して示す説明図であり、(a)は平面図、(b)は幅方向に切断した断面図である。 集電体にリチウムイオン供給源が圧着された状態を示す説明図である。 従来の捲回型のリチウムイオンキャパシタの一例における構成を示す説明用断面図である。
以下、本発明の蓄電デバイスを、捲回型リチウムイオンキャパシタ(以下、「捲回型LIC」ともいう。)として実施した場合について説明する。
図1は、本発明に係る捲回型LICの一例における外観を示す説明図であり、図2は、図1に示す捲回型LICをX−Xで破断して示す説明用断面図、図3は、電極捲回ユニットを構成する電極積重体の説明図である。
この捲回型LICにおいては、円管状の周壁部21の両端に一端壁部22および他端壁部23が形成されてなる外装容器20内に、円筒状の電極捲回ユニット10が設けられ、外装容器20の一端壁部22には、それぞれロッド状の正極電極端子30および負極電極端子35が当該外装容器20の一端壁部22から突出するよう設けられている。
電極捲回ユニット10は、帯状の第1のセパレータ13の一面に、正極電極シート11、帯状の第2のセパレータ14および負極電極シート12が、この順で積重されてなる電極積重体10Aが、その一端から円筒状に捲回されて構成されている。ここで、正極電極シート11および負極電極シート12は、後述するそれぞれの電極層が第2のセパレータ14を介して互いに対向するよう配置されている。図示の例では、電極積重体10Aは負極電極シート12が内側となるよう捲回されている。また、第1のセパレータ13および第2のセパレータ14は、正極電極シート11および負極電極シート12よりも長尺なものであり、電極積重体10Aにおいては、負極電極シート12は、第1のセパレータ13の一端部分13aおよび他端部分13bを除く中央部分に積重され、正極電極シート11は、第2のセパレータ14の一端部分14aおよび他端部分14bを除く中央部分に積重されている。
本発明において、「正極」とは、放電の際に電流が流出し、充電の際に電流が流入する側の極を意味し、「負極」とは、放電の際に電流が流入し、充電の際に電流が流出する側の極を意味する。
図2に示すように、電極捲回ユニット10における正極電極シート11の最内周捲回部分11cおよび負極電極シート12の最内周捲回部分12cより内部側に、膜状のリチウム金属よりなる内部側リチウムイオン供給源15が配置され、電極捲回ユニット10における正極電極シート11の最外周捲回部分11dおよび負極電極シート12の最外周捲回部分12dより外部側に膜状のリチウム金属よりなる外部側リチウムイオン供給源16が配置されている。具体的には、第1のセパレータ13の一端部分13aと第2のセパレータ14の一端部分14aとの間に、膜状のリチウム金属よりなる内部側リチウムイオン供給源15が、正極電極シート11および負極電極シート12の各々とは直接接触しないよう、電極捲回ユニット10において複数回捲回された状態で配置され、第1のセパレータ13の他端部分13bと第2のセパレータ14の他端部分14bとの間に、膜状のリチウム金属よりなる外部側リチウムイオン供給源16が、正極電極シート11および負極電極シート12の各々とは直接接触しないよう、電極捲回ユニット10において略1回捲回された状態で配置されている。
図4に示すように、電極捲回ユニット10の外周面、すなわち第1のセパレータ13の他端部分13bの外面には、電極捲回ユニット10を固定する、一面に粘着剤層を有する2つのテープ17が設けられている。このようなテープ17を設けることにより、電極捲回ユニット10を外装容器20内に収容する作業が容易となり、捲回型LICの組立て作業性の向上を図ることができる。
負極電極シート12は、図5に示すように、帯状の負極集電体12aの少なくとも一面に、負極活物質を含有してなる電極層12bが形成されてなるものである。図示の例では、電極層12bは、負極集電体12aにおける一端壁部22に接近して位置する一側縁部12eを除く部分の表面を覆うよう形成されており、負極集電体12aの一側縁部12eの表面が露出した状態とされている。
一方、正極電極シート11は、図6に示すように、帯状の正極集電体11aの少なくとも一面に、正極活物質を含有してなる電極層11bが形成されてなるものである。図示の例では、電極層11bは、正極集電体11aにおける他端壁部23に接近して位置する他側縁部11eを除く部分の表面を覆うよう形成されており、正極集電体11aの他側縁部11eの表面が露出した状態とされている。
そして、電極積重体10Aにおいては、正極電極シート11は、第1のセパレータ13上に、正極集電体11aの他側縁部11eが当該第1のセパレータ13の他側縁から突出するよう積重され、負極電極シート12は、第2のセパレータ14上に、負極集電体12aの一側縁部12eが当該第2のセパレータ14の一側縁から突出するよう積重されている。また、電極捲回ユニット10においては、第1のセパレータ13の他側縁から突出する正極集電体11aの他側縁部11eが、当該電極捲回ユニット10の他端において突出しており、この正極集電体11aの他側縁部11eは、集電板およびリード線等の適宜の電気的接続手段(図示省略)により、正極電極端子30に電気的に接続されている。一方、第2のセパレータ14の一側縁から突出する負極集電体12aの一側縁部12eが、当該電極捲回ユニット10の一端において突出しており、この負極集電体12aの他側縁部12eは、集電板およびリード線等の適宜の電気的接続手段(図示省略)により、負極電極端子35に電気的に接続されている。
正極集電体11aおよび負極集電体12a(以下、両者を併せて「電極集電体」ともいう。)は、表裏面を貫通する孔を有する多孔材よりなるものであり、かかる多孔材の形態としては、エキスパンドメタル、パンチングメタル、金属網、発泡体、あるいはエッチングにより貫通孔が形成された多孔質箔等が挙げられる。
電極集電体の孔の形状は、円形、矩形等の多角形、その他適宜の形状に設定することができる。また、電極集電体の厚みは、強度および軽量化の観点から、20〜50μmであることが好ましい。
電極集電体の気孔率は、通常、10〜79%、好ましくは20〜60%である。ここで、気孔率は、[1−(電極集電体の質量/電極集電体の真比重)/(電極集電体の見かけ体積)]×100によって算出されるものである。
電極集電体の材質としては、一般に有機電解質電池などの用途で使用されている種々のものを用いることができる。負極集電体12aの材質の具体例としては、ステンレス、銅、ニッケル等が挙げられ、正極集電体11aの材質のとしては、アルミニウム、ステンレス等が挙げられる。
このような多孔材を電極集電体として用いることにより、内部側リチウムイオン供給源15および外部側リチウムイオン供給源16から放出されるリチウムイオンが電極集電体の孔を通って自由に各電極間を移動するので、負極電極シート12および/または正極電極シート11における電極層11b,12bにリチウムイオンをドーピングすることができる。
また、本発明においては、電極集電体における少なくとも一部の孔を、脱落しにくい導電性材料を用いて閉塞し、この状態で、電極集電体の一面に、電極層11b,12bが形成されることが好ましく、これにより、電極の生産性を向上させることができると共に、電極集電体から電極層11b,12bが脱落することによって生じる蓄電デバイスの信頼性の低下を防止または抑制することができる。
また、電極の厚み(電極集電体および電極層の合計の厚み)を小さくすることにより、一層高い出力密度を得ることができる。
また、電極集電体における孔の形態および数等は、後述する電解液中のリチウムイオンが集電体に遮断されることなく電極の表裏間を移動できるように、また、導電性材料によって閉塞し易いように適宜設定することができる。
負極電極シート12における電極層12bは、リチウムイオンを可逆的に担持可能な負極活物質を含有してなるものである。
電極層12bを構成する負極活物質としては、例えば黒鉛、難黒鉛化炭素、芳香族系縮合ポリマーの熱処理物であって水素原子/炭素原子の原子数比(以下「H/C」と記す。)が0.50〜0.05であるポリアセン系骨格構造を有するポリアセン系有機半導体(以下、「PAS」という。)等を好適に用いることができる。
本発明において、負極活物質は、細孔直径が3nm以上で細孔容積が0.10mL/g以上のものが好ましく、その細孔直径の上限は限定されないが、通常は3〜50nmの範囲である。また、細孔容積の範囲についても特に限定されないが、通常0.10〜0.5mL/gであり、好ましくは0.15〜0.5mL/gである。
本発明に係る捲回型LICにおいて、負極電極シート12における電極層12bは、上記の炭素材料やPAS等の負極活物質を含有してなる材料を用いて負極集電体12a上に形成されるが、その方法は特定されず公知の方法を利用することができる。具体的には、負極活物質粉末、バインダーおよび必要に応じて導電性粉末が水系媒体または有機溶媒中に分散されてなるスラリーを調製し、このスラリーを負極集電体12aの表面に塗布して乾燥することによって、或いは上記スラリーを予めシート状に成形し、得られる成形体を負極集電体12aの表面に貼り付けることによって、電極層12bを形成することができる。
ここで、スラリーの調製に用いられるバインダーとしては、例えばSBR等のゴム系バインダーや、ポリ四フッ化エチレン、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素系樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂が挙げられる。これらの中では、バインダーとしてフッ素系樹脂が好ましく、特にフッ素原子/炭素原子の原子比(以下、「F/C」という。)が0.75以上で1.5未満であるフッ素系樹脂を用いることが好ましく、F/Cが0.75以上で1.3未満のフッ素系樹脂が更に好ましい。
バインダーの使用量は、負極活物質の種類や電極形状等により異なるが、負極活物質に対して1〜20質量%、好ましくは2〜10質量%である。
また、必要に応じて使用される導電性粉末としては、例えばアセチレンブラック、グラファイト、金属粉末等が挙げられる。この導電性材料の使用量は、負極活物質の電気伝導度、電極形状等により異なるが、負極活物質に対して2〜40質量%の割合で用いることが好ましい。
負極集電体12aに上記スラリーを塗工することによって、電極層12bを形成する場合には、負極集電体12aの塗工面に導電性材料の下地層を形成することが好ましい。負極集電体12aの表面にスラリーを直接塗工する場合には、負極集電体12aが多孔材であるため、スラリーが負極集電体12aの孔から洩れ出したり、あるいは負極集電体12aの表面が平滑でないため、均一な厚みを有する電極層12bを形成することが困難となることがある。そして、負極集電体12aの表面に下地層を形成することにより、孔が下地層によって塞がれると共に、平滑な塗工面が形成されるので、スラリーを塗工しやすくなると共に、均一な厚みを有する電極層12bを形成することができる。
負極電極シート12における電極層12bの厚みは、得られる捲回型LICに十分なエネルギー密度を確保されるよう正極電極シート11における電極層11bの厚みとのバランスで設計されるが、得られる捲回型LICの出力密度、エネルギー密度および工業的生産性等の観点から、負極集電体12aの一面に形成される場合では、通常、15〜100μm、好ましくは20〜80μmである。
正極電極シート11における電極層11bは、リチウムイオンおよび/または例えばテトラフルオロボレートのようなアニオンを可逆的に担持できる正極活物質を含有してなるものである。
電極層11bを構成する正極活物質としては、例えば活性炭、導電性高分子、芳香族系縮合ポリマーの熱処理物であってH/Cが0.05〜0.50であるポリアセン系骨格構造を有するPAS等を用いることができる。
正極電極シート11における電極層11bは、負極電極シート12における電極層12bと同様の方法によって形成することができる。
第1のセパレータ13および第2のセパレータ14としては、電解液、正極活物質或いは負極活物質に対して耐久性があり、電解液を含浸可能な連通気孔を有する電気伝導性の小さい多孔体等を用いることができる。
第1のセパレータ13および第2のセパレータ14の材質としては、セルロース(紙)、ポリエチレン、ポリプロピレン、その他公知のものを用いることができる。これらの中では、セルロース(紙)が耐久性および経済性の点で好ましい。
第1のセパレータ13および第2のセパレータ14の厚みは特に限定されないが、通常、20〜50μm程度が好ましい。
図7に示すように、内部側リチウムイオン供給源15および外部側リチウムイオン供給源16は、金属製の集電体(以下、「リチウム極集電体」という。)15a,16aに圧着または積重されていることが好ましい。このような構成においては、リチウム極集電体15a,16aにはリチウム極端子(図示省略)を設けることにより、或いは、リチウム極集電体15a,16aにおける一端壁部22に接近して位置する一側縁部が第1のセパレータ13および第2のセパレータ14の各々の一側縁から突出するよう設けられることにより、負極電極端子35に電気的に接続することができる。
このリチウム極集電体15a,16aとしては、内部側リチウムイオン供給源15および外部側リチウムイオン供給源16を構成するリチウム金属が圧着しやすく、必要に応じてリチウムイオンが通過するよう、電極集電体と同様な多孔構造のものを用いることが好ましい。また、リチウム極集電体15a,16aの材質は、ステンレス等の内部側リチウムイオン供給源15および外部側リチウムイオン供給源16と反応しないものを用いることが好ましい。
また、リチウム極集電体15a,16aとして、ステンレスメッシュ等の導電性多孔体を用いる場合には、内部側リチウムイオン供給源15および外部側リチウムイオン供給源16の各々を構成するリチウム金属の少なくとも一部、特に80質量%以上が、リチウム極集電体15a,16aの孔に埋め込まれていることが好ましく、これにより、リチウムイオンが負極電極シート12に担持された後も、リチウム金属の消失によって正極電極シート11および負極電極シート12の間に生じる隙間が少なくなり、得られる捲回型LICの信頼性をより確実に維持することができる。
また、リチウム極集電体15a,16aの厚みは、10〜200μm程度であることが好ましい。
また、リチウム極集電体15a,16aに圧着されるリチウム金属の厚みは、負極電極シート12に予め担持するリチウムイオンの量を考慮して適宜定められるが、通常、50〜300μm程度が好ましい。
本発明においては、内部側リチウムイオン供給源15の体積V1と外部側リチウムイオン供給源16の体積V2との比V1/V2が0.5〜2とされ、好ましくは0.7〜1.3、より好ましくは0.9〜1.1とされる。比V1/V2の値が上記の範囲内にあれば、主として内部側リチウムイオン供給源15によってリチムウイオンがドーピングされる電極層11b,12bの部分領域と、主として外部側リチウムイオン供給源16によってリチムウイオンがドーピングされる電極層11b,12bの部分領域とのバランスが良好であるため、短期間でリチウムイオンを電極シートの電極層全体にドーピングすることができる。
内部側リチウムイオン供給源15および外部側リチウムイオン供給源16は、同一の厚みを有するものであることが好ましい。このような構成によれば、内部側リチウムイオン供給源15および外部側リチウムイオン供給源16を作製するための材料、例えばリチウム金属箔として同一のものを用いることができるので、生産効率の向上を図ることができる。
内部側リチウムイオン供給源15および外部側リチウムイオン供給源16の各々の厚みは、例えば0.1〜0.3mmであり、好ましくは0.12〜0.28mm、より好ましくは0.15〜0.25mmである。
内部側リチウムイオン供給源15および外部側リチウムイオン供給源16の体積の合計は、正極電極シート11と負極電極シート12とを短絡させた後における正極電極シート11の電位が2.0V以下となるように、リチウムイオンがドーピングされる量に設定することが好ましい。
テープ17の基材の材質としては、電解液に対して耐久性を有し、得られる捲回型LICに悪影響を与えないものであれば特に限定されない。
また、テープ17は、厚みが50〜100μm程度、幅が5〜10mm程度のものが、電極捲回ユニット10を安定して固定することができ、かつ、作業性も向上するので好ましい。
また、テープ17は、電極捲回ユニット10の1周以上を捲くよう設けられていても、電極捲回ユニット10の1周未満を捲くよう設けられていてもよい。
外装容器20の材質は特に限定されず、一般に電池またはキャパシタに用いられている種々のものを用いることができ、例えば鉄、アルミニウム等の金属材料、プラスチック材料、あるいはそれらを積層した複合材料等を用いることができる。
また、正極電極端子30としては、アルミニウムよりなるものを好適に用いることができ、一方、負極電極端子35としては、銅よりなる基体の表面にニッケルがメッキされてなるものを好適に用いることができる。
外装容器20内には、リチウム塩の非プロトン性有機溶媒電解質溶液よりなる電解液が充填されている。
電解質を構成するリチウム塩としては、リチウムイオンを移送可能で、高電圧下においても電気分解を起こさず、リチウムイオンが安定に存在し得るものであればよく、その具体例としては、LiClO4 、LiAsF6 、LiBF4 、LiPF6 、Li(C2 5 SO2 2 Nなどが挙げられる。
非プロトン性有機溶媒の具体例としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、γーブチロラクトン、アセトニトリル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、塩化メチレン、スルホランなどが挙げられる。これらの非プロトン性有機溶媒は、単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
電解液は、上記の電解質および溶媒を充分に脱水された状態で混合することによって調製されるが、電解液中の電解質の濃度は、電解液による内部抵抗を小さくするために、少なくとも0.1モル/L以上であることが好ましく、0.5〜1.5モル/Lであることが更に好ましい。
上記の捲回型LICは、電極捲回ユニット10を外装容器20内に収容すると共に、電極捲回ユニット10における正極集電体11aおよび負極集電体12aを正極電極端子30および負極電極端子35に電気的に接続し、更に、外装容器20内に電解液を充填した後、外装容器20を封止することによって得られる。
そして、このようにして作製された捲回型LICにおいては、外装容器20内にリチウムイオンを供給し得る電解液が充填されているため、適宜の期間放置されると、負極電極シート12および/または正極電極シート11と内部側リチウムイオン供給源15および外部側リチウムイオン供給源16との電気化学的接触によって、内部側リチウムイオン供給源15および外部側リチウムイオン供給源16から放出されたリチウムイオンが負極電極シート12および/または正極電極シート11にドーピングされる。
また、予め第1のセパレータ13および第2のセパレータ14の間に内部側リチウムイオン供給源15および外部側リチウムイオン供給源16を配置した状態で電極積重体10Aが捲回されることによって、電極捲回ユニット10の作製と内部側リチウムイオン供給源15および外部側リチウムイオン供給源16の配置とを同一の工程で行うことができるため、一層高い生産性が得られる。
上記の捲回型LICによれば、電極捲回ユニット10における正極電極シート11の最内周捲回部分11cおよび負極電極シート12の最内周捲回部分12cより内部側に、膜状の内部側リチウムイオン供給源15が配置され、正極電極シート11の最外周捲回部分11dおよび負極電極シート12の最外周捲回部分12dより外部側に膜状の外部側リチウムイオン供給源16が配置されており、内部側リチウムイオン供給源15の体積V1と外部側リチウムイオン供給源16の体積V2との比V1/V2が特定の範囲にあることにより、主として外部側リチウムイオン供給源16によってリチムウイオンがドーピングされる電極層11bおよび/または電極層12bの部分領域と、主として内部側リチウムイオン供給源15によってリチムウイオンがドーピングされる電極層11bおよび/または電極層12bの部分領域とのバランスが良好であるため、短期間でリチウムイオンを電極層11bおよび/または電極層12bの全体にドーピングすることができ、従って、高い生産性が得られる。
以上、本発明の蓄電デバイスを捲回型LICとして実施した場合の一例について説明したが、本発明は、捲回型LICに限定されず、捲回型のリチウムイオン二次電池にも好適に適用することができ、また、その他の捲回型の蓄電デバイスに適用することもできる。 また、上記の実施の形態は、内部側リチウムイオン供給源15が正極電極シート11および負極電極シート12の両方の最内周捲回部分11c,12cより内部側に配置され、外部側リチウムイオン供給源16が正極電極シート11および負極電極シート12の両方の最外周捲回部分11d,12dより外部側に配置された例であるが、本発明においては、内部側リチウムイオン供給源15が、正極電極シート11の最内周捲回部分11cより内部側に配置されていれば、当該内部側リチウムイオン供給源15の一部または全部が、負極電極シート12の最内周捲回部分12cより外部側となるよう配置されていてもよく、また、外部側リチウムイオン供給源16が、正極電極シート11の最外周捲回部分11dより外部側に配置されていれば、当該外部側リチウムイオン供給源16の一部または全部が、負極電極シート12の最外周捲回部分12dより内部側となるよう配置されていてもよい。
また、電極捲回ユニットは、円筒状のものに限定されず、例えば外周の輪郭形状が矩形の筒状のものであってもよく、このような電極捲回ユニットを有する蓄電デバイスにおいては、外装容器として、外周の輪郭形状が矩形の周壁部を有するものを用いることができる。
また、外装容器は、アルミニウムと、ナイロン、ポリプロピレンなどの高分子材料とのラミネートフィルムを用いたフィルム型のものであってもよい。
〈実験例1〉
図2〜図7の構成に従い、以下のようにして電極捲回ユニットを作製した。
(1)負極電極シートの製造:
厚みが0.5mmのフェノール樹脂成形板をシリコニット電気炉中に入れ、窒素雰囲気下で50℃/時間の速度で500℃まで昇温し、更に10℃/時間の速度で660℃まで昇温して熱処理することにより、PAS板を製造した。得られたPAS板をディスクミルで粉砕することにより、PAS粉体を調製した。このPAS粉体のH/C比は0.21であった。
次いで、調製したPAS粉体100質量部と、ポリフッ化ビニリデン粉末10質量部とを、N−メチルピロリドン80質量部に添加して溶解・分散することにより、負極用スラリーを調製した。この負極用スラリーを、厚みが32μmで気孔率が50%の銅製エキスパンドメタル(日本金属工業株式会社製)よりなる負極集電体材の両面に、ダイコーターによって間欠塗工して乾燥し、得られた塗膜に対してプレス加工を施すことにより、長さが280.0cm、幅が11.7cmの電極層を形成した。そして、負極集電体材をカットすることにより、長さが280.0cm、幅が12.7cmの負極集電体の両面に、長さが280.0cm、幅が11.7cmの電極層が形成されてなり、負極集電体に電極層が形成されていない幅が10mmの一側縁部を有する負極電極シートを製造した。
得られた負極電極シートの厚み(負極集電体とその両面に形成された電極層との合計の厚み)は、77μmであった。
また、この負極電極シートを作用極、リチウム金属を対極、参照極とし、プロピレンカーボネートに1モル/Lの濃度でLiPF6 が溶解されてなる電解液を用いてキャパシタを構成し、負極活物質の質量に対して400mAh/g分のリチウムイオンを充電し、負極の単位重量当たりの静電容量を求めたところ、661F/gであった。
(2)正極電極シートの製造:
比表面積が1950m2 /gの活性炭粉末100質量部と、アセチレンブラック10質量部と、アクリル系バインダー7質量部と、カルボキシメチルセルロース4質量部とを、水に添加して分散することにより、正極用スラリーを調製した。
一方、厚さが35μmで気孔率が50%のアルミニウム製エキスパンドメタル(日本金属工業株式会社製)よりなる正極集電体材の両面に、非水系のカーボン系導電塗料(日本アチソン株式会社製:EB−815)を、ダイコーターによって間欠塗工して乾燥することにより、長さが260cm、幅が11.2cmの下地層を形成した。正極集電体とその両面に形成された下地層との合計の厚みは、52μmであり、正極集電体材の孔は、下地層によって閉塞されていた。
次いで、調製した正極用スラリーを、正極集電体材に形成された下地層の両面に、ダイコーターによって間欠塗工して乾燥し、得られた塗膜に対してプレス加工を施すことにより、長さが260.0cm、幅が11.2cmの電極層を形成した。そして、正極集電体材をカットすることにより、長さが260.0cm、幅が12.2cmの負極集電体の両面に、長さが260.0cm、幅が11.2cmの電極層が形成されてなり、正極集電体に電極層が形成されていない幅が10mmの他側縁部を有する正極電極シートを製造した。
得られた正極電極シートの厚み(正極集電体とその両面に形成された下地層および電極層との合計の厚み)は、212μmであった。
また、この正極電極シートを作用極、リチウム金属を対極、参照極とし、プロピレンカーボネートに1モル/Lの濃度でLiPF6 が溶解されてなる電解液を用いてキャパシタを構成し、3.5V〜2.5V間の放電時間より正極の単位重量当たりの静電容量を求めたところ、119F/gであった。
(3)電極捲回ユニットの作製:
それぞれ長さが350cm、幅が12.7cm、厚みが35μmのセルロース/レーヨン混合不織布よりなる第1のセパレータおよび第2のセパレータを用意し、第1のセパレータの一端部分の表面に、長さが119mm、幅が100mmで、厚みが180μmのリチウム金属箔よりなる内部側リチウムイオン供給源を配置し、これを圧着することによって固定し、この内部側リチウムイオン供給源上に、長さが190mm、幅が127mmで、厚みが32μmで気孔率が50%の銅製エキスパンドメタルよりなるリチウム極集電体を配置し、これを圧着することによって固定した。一方、第1のセパレータの他端部分の表面に、長さが119mm、幅が100mmで、厚みが180μmのリチウム金属箔よりなる外部側リチウムイオン供給源(V1/V2=1)を配置し、これを圧着することによって固定し、これらの外部側リチウムイオン供給源上に、長さが119mm、幅が127mmで、厚みが32μmで気孔率が50%の銅製エキスパンドメタルよりなるリチウム極集電体を配置し、これを圧着することによって固定した。
そして、第1のセパレータの表面における内部側リチウムイオン供給源および内部側リチウムイオン供給源の間の位置に、正極電極シートを、正極集電体の他端縁部が第1のセパレータの他端縁から突出するよう配置した。次いで、この正極電極シート上に、第2のセパレータを、正極集電体の他端縁部が当該第2のセパレータの他端縁から突出するよう積重し、この第2のセパレータ上に、負極電極シートを、負極集電体の一側縁部が当該第2のセパレータの一側縁から突出するよう積重することにより、電極積重体を構成した。ここで、正極電極シートおよび負極電極シートは、それぞれの電極層が第2のセパレータを介して互いに対向するよう配置した。この電極積重体を、直径8mmのステンレス製の芯棒に対し、負極電極シートが内側となるよう当該電極積重体の一端から捲回することにより、内径8mm、外径38mmの円筒状の電極捲回ユニットを作製し、この電極捲回ユニットの外周面に、一面に粘着剤層を有する、縦横の寸法が5.0cm×1.0cmで、厚みが35μmのポリプロピレンよりなる2つのテープを設けることによって、当該電極捲回ユニットを固定した。
以上において、内部側リチウムイオン供給源は、約4周捲回されており、一方、外部側リチウムイオン供給源は、約1周捲回されている。
(4)評価:
60℃、常圧下において、上記の電極捲回ユニット全体を、プロピレンカーボネートに1モル/Lの濃度でLiPF6 が溶解されてなる電解液中に浸し、内部側リチウムイオン供給源および内部側リチウムイオン供給源の各々を構成するリチウム金属箔が消失するまでの時間を測定したところ、120時間であった。
〈比較実験例1〉
内部側リチウムイオン供給源として、長さが25mm、幅が100mmで、厚みが300μmのリチウム金属箔よりなるものを用い、外部側リチウムイオン供給源として、長さが117.8mm、幅が100mmで、厚みが300μmのリチウム金属箔(V1/V2=0.21)よりなるものを用いたこと以外は、実験例1と同様にして内径8mm、外径38mmの円筒状の電極捲回ユニットを作製し、この電極捲回ユニットの外周面に、一面に粘着剤層を有する、縦横の寸法が5.0cm×1.0cmで、厚みが35μmのポリプロピレンよりなる2つのテープを設けることによって、当該電極捲回ユニットを固定した。
そして、60℃、常圧下において、上記の電極捲回ユニット全体を、プロピレンカーボネートに1モル/Lの濃度でLiPF6 が溶解されてなる電解液中に浸し、内部側リチウムイオン供給源および内部側リチウムイオン供給源の各々を構成するリチウム金属箔が消失するまでの時間を測定したところ、170時間であった。
10 電極捲回ユニット
10A 電極積重体
11 正極電極シート
11a 正極集電体
11b 電極層
11c 最内周捲回部分
11d 最外周捲回部分
11e 他側縁部
12 負極電極シート
12a 負極集電体
12b 電極層
12c 最内周捲回部分
12d 最外周捲回部分
12e 一側縁部
13 第1のセパレータ
13a 一端部分
13b 他端部分
14 第2のセパレータ
14a 一端部分
14b 他端部分
15 内部側リチウムイオン供給源
16 外部側リチウムイオン供給源
15a,16a リチウム極集電体
17 テープ
20 外装容器
21 周壁部
22 一端壁部
23 他端壁部
30 正極電極端子
35 負極電極端子
80 電極捲回ユニット
81 正極電極シート
82 負極電極シート
83 セパレータ
84,85 リチウムイオン供給源
86 芯棒
90 外装容器

Claims (4)

  1. それぞれ集電体に電極層が形成されてなる正極および負極の各電極シートの間にセパレータを介して捲回されてなる電極捲回ユニットと、リチウム塩を含む電解液とを有してなり、前記各電極シートの少なくとも一方の電極層と、前記電極捲回ユニットにおける各電極シートの少なくとも一方の最内周捲回部分より内部側に配置された膜状の内部側リチウムイオン供給源および各電極シートの少なくとも一方の最外周捲回部分より外部側に配置された膜状の外部側リチウムイオン供給源との電気化学的接触によって、当該内部側リチウムイオン供給源および当該外部側リチウムイオン供給源から放出されるリチウムイオンが当該電極層にドーピングされる蓄電デバイスであって、
    前記内部側リチウムイオン供給源の体積V1と前記外部側リチウムイオン供給源の体積V2との比V1/V2が0.5〜2であることを特徴とする蓄電デバイス。
  2. 前記内部側リチウムイオン供給源および前記外部側リチウムイオン供給源が互いに同一の厚みを有するものであることを特徴とする請求項1に記載の蓄電デバイス。
  3. 前記内部側リチウムイオン供給源は、前記電極捲回ユニットにおける前記セパレータに沿って1周を超えて捲回されて配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の蓄電デバイス。
  4. リチウムイオンキャパシタであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の蓄電デバイス。
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