JP2011135815A - リール装着部を有する釣竿 - Google Patents
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Abstract
【課題】保持状態が安定し、動かすことのできるように軽く保持する指は、保持状態時には安定し、動かす際には保持状態からの切り替えが円滑である釣竿を提供する。
【解決手段】リールRを装着固定させるリール装着部20を有する釣竿であって、前記リール装着部のリール載置面26の径方向反対側所定位置には指掛け部24が設けられており、該指掛け部の根元付近前側領域には釣竿の左右方向一側の面から他側の面にまで亘る指当て用の窪みK1,K2が設けられており、前記リール装着部に装着させたリールをパーミングして前記指掛け部を中指と薬指との間に挟んだ状態で、人差し指又は中指の指先腹部が当接する位置のリール装着部領域に複数個の滑り止め用の凸部及び/又は凹部32が設けられており、このパーミング状態で前記窪みには少なくとも中指が位置するよう構成する。
【選択図】図2
【解決手段】リールRを装着固定させるリール装着部20を有する釣竿であって、前記リール装着部のリール載置面26の径方向反対側所定位置には指掛け部24が設けられており、該指掛け部の根元付近前側領域には釣竿の左右方向一側の面から他側の面にまで亘る指当て用の窪みK1,K2が設けられており、前記リール装着部に装着させたリールをパーミングして前記指掛け部を中指と薬指との間に挟んだ状態で、人差し指又は中指の指先腹部が当接する位置のリール装着部領域に複数個の滑り止め用の凸部及び/又は凹部32が設けられており、このパーミング状態で前記窪みには少なくとも中指が位置するよう構成する。
【選択図】図2
Description
本発明は、指掛け部を設けたリール装着部を有する釣竿に関する。
典型的にはトリガーと称される指掛け部を設けたリール装着部を有する釣竿では、キャスティング操作やパーミング操作を行い、複雑な動きを伴う釣り操作を行うことが多い。このため、キャスティング操作時の保持(把持)の安定や、パーミング操作時の指先の安楽感を得るべく工夫した釣竿が下記特許文献1に開示されている。また、指先や掌の滑りを抑制すべく、リール装着部に多数の孔を設ける構造が下記特許文献2,3に開示されている。
実用新案登録2511718号公報
特開2001−148971号公報
特開2005−185214号公報
リール装着部を保持した場合の釣竿操作では、リール装着部をしっかりと保持するための指と、釣竿操作に応じて動かすことができるように軽く保持する指とがあり、保持状態ではその保持が安定し、動かす際には直前の保持状態から動きの切り替えが円滑になることが重要であり、上記各公報開示の発明、考案に対して更に改善の余地がある。
依って解決しようとする課題は、リール装着部を保持するための指はその保持状態が安定し、動かすことのできるように軽く保持する指は、保持状態時には安定し、動かす際には保持状態からの切り替えが円滑である釣竿を提供することである。
依って解決しようとする課題は、リール装着部を保持するための指はその保持状態が安定し、動かすことのできるように軽く保持する指は、保持状態時には安定し、動かす際には保持状態からの切り替えが円滑である釣竿を提供することである。
上記課題に鑑みて第1の発明は、リールを装着固定させるリール装着部を有する釣竿であって、前記リール装着部のリール載置面の径方向反対側所定位置には指掛け部が設けられており、該指掛け部の根元付近前側領域には釣竿の左右方向一側の面から他側の面にまで亘る指当て用の窪みが設けられており、前記リール装着部に装着させたリールをパーミングして前記指掛け部を中指と薬指との間に挟んだ状態で、人差し指又は中指の指先腹部が当接する位置のリール装着部領域に複数個の滑り止め用の凸部及び/又は凹部が設けられており、このパーミング状態で前記窪みには少なくとも中指が位置することを特徴とするリール装着部を有する釣竿を提供する。
第2の発明では、第1の発明の前記パーミング状態において、人差し指も前記窪みに位置できるように該窪みが前後方向に幅を有するか、又は人差し指は該窪みの前側に設けられた指当て用の他の窪みに位置するよう構成する。
第3の発明では、第2の発明の前記凸部及び/又は凹部は前記窪み又は前記他の窪みの内部に形成されているよう構成する。
第4の発明では、第2又は第3の発明の前記パーミング状態の人差し指が前記窪み又は他の窪みに位置する場合において、中指位置の窪み部分が人差し指位置の窪み部分よりも深く構成する。
第4の発明では、第2又は第3の発明の前記パーミング状態の人差し指が前記窪み又は他の窪みに位置する場合において、中指位置の窪み部分が人差し指位置の窪み部分よりも深く構成する。
第1の発明では、上記パーミング時に、中指が指掛け部の根元付近前側の窪みに位置するため、この位置のリール装着部は窪みの分だけ細くなっているので、しっかりと締め付けができ、中指による保持が安定する。また、上記パーミング時では、通常時人差し指も保持状態であるが、必要時にはタイミングよく迅速に動かすことが可能なように、軽く保持している。この人差し指の指先腹部が滑り止め用の凸部/凹部に当接する形態では、軽く保持する必要性のある人差し指の通常時の安定のために、滑り止め用凸部/凹部が役に立って安定し、また、通常時軽く保持しているために、必要時に動かすことが迅速に可能となる。また、中指の指先腹部が滑り止め用の凸部/凹部に当接する形態では、しっかりと締め付けている中指に対して指先の滑りを防止するため、更に中指による保持が安定する。
第2の発明では、軽く保持する人差し指も、保持部分が窪んでいればそれだけ保持状態が安定する。特に、船釣り等において釣竿を(斜め)下方に向けた状態であって、両軸受型リールが釣竿の横側や下側に位置した状態を伴いつつあおり操作を行うと、人差し指の保持が外れよう(安定性を損なおう)とするが、窪みを区画形成する窪み縁部(窪みの周辺を成す部分;壁)に引っ掛かることであおり操作時の人差し指が安定する。
第3の発明では、凸部/凹部が、中指も人差し指も位置している窪み又は他の窪みの内部に形成されているため、中指又は人差し指による保持が効果的に安定する。
第4の発明では、中指位置の窪み部分がより深い、即ち、この部分が細径のため、常時しっかりと保持する中指の保持が安定し、状況によって動かすことのある人差し指の位置は中指位置よりは浅いため相対的に大径であり、必要時に迅速に動かし易い。
第4の発明では、中指位置の窪み部分がより深い、即ち、この部分が細径のため、常時しっかりと保持する中指の保持が安定し、状況によって動かすことのある人差し指の位置は中指位置よりは浅いため相対的に大径であり、必要時に迅速に動かし易い。
以下、本発明を添付図面を用いて更に詳細に説明する。図1は本発明に係るリール装着部を有する釣竿として、船釣りに使用する船竿の側面図を示し、図2はその要部の拡大図、図3は図2の矢視線C方向視による下面図である。エポキシ樹脂等の合成樹脂マトリックスを炭素繊維等の強化繊維で強化した繊維強化合成樹脂製竿杆10の後部所定位置にはリール装着部20を設けており、このリール装着部のリール載置面26とは径方向反対側に、所謂、トリガーと同じ又は類似の指掛け部24が形成されている。この指掛け部は典型的なトリガーと比べると先端部の丸まり度合いが大きい。
このリール装着部の後側には後部グリップ40が、前側近くには前部グリップ42が夫々設けられている。また、竿杆10のリール載置面側(上側)には、ガイドリングG1,G2,G3,G4が設けられている。
リール装着部20は、内部に竿杆10を挿通させて接着固定したリール装着部本体22と、この本体の前部領域において螺合しているナット部材30とを有している。前記リール載置面26はリール装着部本体22に形成されており、該リール載置面の後端部には固定フード28Aがリール装着部本体22に形成されており、これに対向した前端部にはナット部材30による移動フード28Bが設けられている。
リール装着部20は、内部に竿杆10を挿通させて接着固定したリール装着部本体22と、この本体の前部領域において螺合しているナット部材30とを有している。前記リール載置面26はリール装着部本体22に形成されており、該リール載置面の後端部には固定フード28Aがリール装着部本体22に形成されており、これに対向した前端部にはナット部材30による移動フード28Bが設けられている。
この例の前記指掛け部24の釣竿長手方向の位置については、固定フードの径方向反対位置に設けられている。この指掛け部の根元付近前側領域はリール装着部本体22の表面22Sに対して指当て用の窪みK1が形成されており、この窪みK1は図2と図3に現れているように、リール装着部本体22の一方の側面から、下面部(指掛け部の突出側)を経由して他側の側面にまで亘っている。図2の側面図において、概ね竿杆の中心軸線CLから下半分において窪みK1が形成されている。
更に、リール装着部本体22には、上記の窪みK1と連続した窪みであって、窪みK1の前方への延長ともいえるが、ここでは区別し、当該窪みK1の前側位置に指当て用の他の窪みK2も形成されている。この他の窪みK2は前記窪みK1よりも浅いが、前側のリール装着部本体表面22Sに対して窪みとなっており、該表面22Sとの境界壁V1,V2は図3においてV字状を形成している。即ち、釣竿の左側を視認している図2の側面視においては、境界壁V1は下方から前側上方に向かって傾斜している。
リール装着部20にリールRの一種としての両軸受型リールRを装着固定した場合、パーミングにおいて、中指と薬指との間に指掛け部24を挟むと、中指は前記窪みK1に押し当てる位置関係となり、人差し指は前記他の窪みK2に位置する。この人差し指の指先腹部が当たる位置の前記他の窪みK2内の領域には、指の幅の半分よりも小さな孔である凹部32が適宜数設けられている。軽く保持した人差し指の指先腹部がこれらの凹部32に位置すれば、滑り難くて保持が安定する。また、中指は深い方の窪みK1に位置し、しっかりと保持できる。
図2と図3には右手でパーミングした場合を図示しているが、左手でパーミングしてもよく、この場合は、人差し指の指先腹部は、凹部32とは釣竿の左右反対側側面の凹部32’に位置して滑り難くなる。
船釣り等において釣竿を斜め下方に向けた状態であって、両軸受型リールRが釣竿の横側や下側に位置した状態を伴ってあおり操作を行うと、人差し指の保持が外れよう(安定性を損なおう)とするが、他の窪みK2を区画形成する窪み縁部V1,V2に引っ掛かることで人差し指が安定する。この例の窪み縁部V1,V2は釣竿の左側(図2)では下方から前方上側に傾斜状になっているため、右手人差し指の指向方向に近くて引っ掛かり易く、好都合である。左手の場合も、釣竿を右側側方から見た場合、窪み縁部V1,V2の釣竿右側部位V2が、下方から前方上側に傾斜状になっているため、保持状態の左手人差し指の指向方向に近くて引っ掛かり易く、好都合である。しかし、窪み縁部が傾斜状ではなく、釣竿中心軸線CLに対して直交する方向に指向していても前記の引っ掛かり効果は生じる。
船釣り等において釣竿を斜め下方に向けた状態であって、両軸受型リールRが釣竿の横側や下側に位置した状態を伴ってあおり操作を行うと、人差し指の保持が外れよう(安定性を損なおう)とするが、他の窪みK2を区画形成する窪み縁部V1,V2に引っ掛かることで人差し指が安定する。この例の窪み縁部V1,V2は釣竿の左側(図2)では下方から前方上側に傾斜状になっているため、右手人差し指の指向方向に近くて引っ掛かり易く、好都合である。左手の場合も、釣竿を右側側方から見た場合、窪み縁部V1,V2の釣竿右側部位V2が、下方から前方上側に傾斜状になっているため、保持状態の左手人差し指の指向方向に近くて引っ掛かり易く、好都合である。しかし、窪み縁部が傾斜状ではなく、釣竿中心軸線CLに対して直交する方向に指向していても前記の引っ掛かり効果は生じる。
図4は本発明に係る釣竿の第2形態例の要部側面図であり、図2に対応する図である。主に第1形態例の場合と異なる事項を説明する。上記パーミング時において、中指の位置する窪みK1’は、上記窪みK1と異なり、側面視においては他の窪みK2との境界が不明(存在しない)であって、下面視では図3と同じであり、全体としては窪みK1’は人差し指の当たる領域である他の窪みK2よりも窪みが深い。
図5は本発明に係る釣竿の第3形態例の要部下面図であり、図3に対応する図である。主に第1形態例の場合と異なる事項を説明する。窪みK1(K1’)の左右の側面部に、滑り止め用の凹部32と凸部33を設けており、また、他の窪みK2の左右側面の複数個の凹部の一部が凸部33に置換されて凹凸を成している。この形態例では、中指も滑り止め作用が加わる。
図6は本発明に係る釣竿の第4形態例の要部下面図であり、図3に対応する図である。主に第3形態例の場合と異なる事項を説明する。他の窪みK2は前側のリール装着部本体表面22Sに対して窪みとなっており、この表面22Sとの境界、即ち、該他の窪みK2を区画形成する窪み縁部V1’は図6においてV字状ではなく、図5の窪み縁部V1を延長したような概ね直線状に傾斜したラインになっており、右手で保持した場合に人差し指の指向方向に概ね沿う。また、この場合の他の窪みK2上には滑り止め用凹部32のみを形成しており、それらは釣竿の左側面のみに設けられている。即ち、この形態例の釣竿は、リール装着部20を右手で保持して操作することを想定しており、左手で保持することは考慮していない。
図7と図8は本発明に係る釣竿の第5形態例を示す図であり、図7は図2に対応し、図8は図3に対応する図である。主に第1形態例と異なる事項を説明する。中指用の窪みK1が前方に延長されて前後方向に幅広になっている。この延設部分を他の窪みK2とする。このことは第1形態例でも同様である。しかし、人差し指を他の窪みK2に位置させても、この人差し指は第1形態例のようには他の窪み内に十分には収まらず、指の中節の一部と先節(指先部分)が他の窪みK2から漏れ出る。これは、他の窪みK2が前方に向かって徐々に浅くなってリール装着部本体22の本来の表面22Sに到達する(窪みが無くなる)ように形成されており、他の窪みK2を区画形成する窪み縁部Vが釣竿の長手方向に対して概ね直交するラインに形成されていることも要因である。また、人差し指の滑り止め用凹部32,32’は、窪みK1や他の窪みK2の内部には無く、リール装着部本体22の左右側面22Sにのみ設けられている。この形態例でも人差し指の滑りは防止できる。しかし、更に他の窪み等の内部にも設けられていてもよい。
以上の形態例では、他の窪みK2は窪みK1(K1’)と連続しているが、両窪みが前後に離隔していてもよい。また、両窪みが連続している場合、他の窪みK2を窪みK1と区別しないで、一つの窪みとして扱い、その中で、深さの相違等に言及することもできる。
本発明は、指掛け部を有したリール装着部を有する釣竿に利用でき、船上で使用する船竿等に利用できる。
20 リール装着部
22 リール装着部本体
24 指掛け部
K1,K1’ 窪み
K2 他の窪み
32,32’ 滑り止め用の凹部
33 滑り止め用の凸部
22 リール装着部本体
24 指掛け部
K1,K1’ 窪み
K2 他の窪み
32,32’ 滑り止め用の凹部
33 滑り止め用の凸部
Claims (4)
- リールを装着固定させるリール装着部を有する釣竿であって、前記リール装着部のリール載置面の径方向反対側所定位置には指掛け部が設けられており、該指掛け部の根元付近前側領域には釣竿の左右方向一側の面から他側の面にまで亘る指当て用の窪みが設けられており、前記リール装着部に装着させたリールをパーミングして前記指掛け部を中指と薬指との間に挟んだ状態で、人差し指又は中指の指先腹部が当接する位置のリール装着部領域に複数個の滑り止め用の凸部及び/又は凹部が設けられており、このパーミング状態で前記窪みには少なくとも中指が位置することを特徴とするリール装着部を有する釣竿。
- 前記パーミング状態において、人差し指も前記窪みに位置できるように該窪みが前後方向に幅を有するか、又は人差し指は該窪みの前側に設けられた指当て用の他の窪みに位置する請求項1記載のリール装着部を有する釣竿。
- 前記凸部及び/又は凹部は前記窪み又は前記他の窪みの内部に形成されている請求項2記載のリール装着部を有する釣竿。
- 前記パーミング状態の人差し指が前記窪み又は他の窪みに位置する場合において、中指位置の窪み部分が人差し指位置の窪み部分よりも深い請求項2又は3記載のリール装着部を有する釣竿。
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