JP7013158B2 - 両軸リール用のリールシート及び釣竿 - Google Patents

両軸リール用のリールシート及び釣竿 Download PDF

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Description

本発明は、釣竿に両軸リールを固定するための両軸リール用のリールシートと、該リールシートを備えた釣竿に関する。
両軸リールは、通常、釣竿の上側に取り付けられて、例えば船釣り等で使用される。釣り人が釣竿を持ちながら釣りを行う場合、例えばジギングのような釣りにおいては、一方の手で両軸リールを取り付けた釣竿を把持し、他方の手で両軸リールのハンドルを回転させて釣りを行う。このような釣りにおいては、一方の手で両軸リールとリールシートを同時に抱え込むようにして把持する。具体的には、親指を両軸リールの一方の側壁部の上面から前面にかけてに当てて、人差し指から小指までの四本の指をリールシートの下側に周り込ませて把持する。このような把持の仕方はパーミングとも称される。
また、両軸リール用のリールシートの下面にはトリガが設けられている。パーミング状態において、トリガの前側には釣り人の好みや釣りの状況に応じて数本の指を位置させる。例えば、中指と薬指との間にトリガを位置させてトリガの前側に人差し指と中指の二本の指を位置させる場合や、薬指と小指との間にトリガを位置させてトリガの前側に人差し指から薬指までの三本の指を位置させる場合等がある。
このような両軸リールを取り付けるためのリールシートとして例えば下記特許文献1所載のものが提案されている。該リールシートではトリガとは別にその前側に突出部を設けていて、トリガの他に突出部にも指が掛かるようにしている。しかしながら、トリガや突出部によってリールシートが手に対して前後方向に位置ずれすることは防止できても、下記特許文献1の図2にも示されているように、リールシートの本体部分は円筒状であるため、リールシートの下面に回した人差し指や中指等の指がリールシートの周方向に位置ずれしやすく、釣竿がその軸線まわりに回転しやすいという問題がある。特に、大型の両軸リールを取り付けた場合には、両軸リールの側壁部の上側に位置する親指と、リールシートの下側に位置する人差し指や中指との間の距離が大きくなるため、リールシートに対して人差し指や中指が周方向に滑りやすくなり、その結果、釣竿が左右に回転しやすくなる。特にジギングにおいて釣竿のリアグリップ等を肘に当てて釣竿を上下にしゃくる動作を行う場合には、特に釣竿が左右に回転しやすくなる。
特開2007-202407号公報
それゆえに本発明は、パーミング状態において釣竿が安定しやすく、特に釣竿が左右に回転しにくい両軸リール用のリールシートと釣竿を提供することを課題とする。
本発明は上記課題を解決すべくなされたものであって、本発明に係る両軸リール用のリールシートは、竿本体に固定され、上面に両軸リールのリール脚が載置される筒状のリールシート本体を備えた両軸リール用のリールシートであって、リールシート本体は、外周面の少なくとも前側部分に雄ネジ部が形成された円筒部と、該円筒部の後側に延設され、下面にトリガが突設されている本体主部とを備え、本体主部におけるトリガよりも前側の下面には、左右方向中央部から左右両側に離れる程にリールシート本体の中心線からの距離が大きくなる指当て下面が設けられていることを特徴とする。
該構成の両軸リール用のリールシートにあっては、本体主部の下面に指当て下面が形成されている。該指当て下面はトリガよりも前側に位置していて、左右方向中央部から左右両側に離れる程にリールシート本体の中心線からの距離が大きくなる面によって構成されている。その面構成は、代表的には、平面、あるいは、平面に近い曲面である。その曲面は、具体的にはリールシート本体の中心線からの左右方向中央部の半径に対してそれよりも大きな曲率半径で周方向に沿って外側凸に湾曲した凸状湾曲面である。このような指当て下面が本体主部の下面であってトリガの前側に形成されていることにより、パーミング時にトリガよりも前側に位置する指を指当て下面に当接させることができる。指当て下面は、平面、あるいは、平面に近い曲面であるので、径一定の円筒面である場合に比して、指当て下面に当接させた指が周方向に滑りにくい。即ち、把持している手に対して釣竿が左右に回転しにくくなり、釣竿がぶれにくくなる。
特に、本体主部のトリガの前側の下面には、トリガの直前に位置する指が嵌り込む横溝が形成され、指当て下面は、本体主部の前端部から横溝まで形成されていることが好ましい。例えばトリガの前側に人差し指から薬指までの三本の指を位置させる握り方の場合、トリガの直前の横溝には薬指が嵌り込むことになる。このようにトリガの直前に横溝を設けることにより、リールシートをより一層しっかりと把持することができ、特にリールシートに対する手の前後方向の位置ずれを抑制することができる。そして、本体主部の前端部から横溝まで指当て下面が延設されているので、横溝の直前の指を指当て下面に当てることができ、リールシートに対する手の周方向の位置ずれを抑制することができる。即ち、横溝に嵌めた指とその直前の指とによって、リールシートに対する前後方向と周方向の二方向の位置ずれを効果的に抑制することができ、釣竿をぶれなくしっかりと把持することができる。
更に、横溝と指当て下面との境界線には角部が形成されていることが好ましい。このように、横溝と指当て下面との境界線に角部が形成されていると、釣りの最中において触感によって横溝と指当て下面との境界線を容易に認識することができる。例えば薬指と中指とで横溝とその直前の指当て下面とを容易に認識することができ、それらに両指を正確に当てて把持することができる。従って、薬指が横溝から前側に位置ずれしにくくなり、また、逆に中指も横溝に入り込みにくくなって、指当て下面に中指をしっかりと当て続けることができる。その結果、リールシートに対する前後方向と周方向の二方向の位置ずれを効果的に抑制することができる。
また、指当て下面の左右両側にはそれぞれ上側ほど外側に向かう指当て傾斜面が隣接して設けられ、指当て下面と左右一対の指当て傾斜面はそれぞれ角部を境界線として区画されていることが好ましい。このように指当て下面の隣に指当て傾斜面が角部を境界線として形成されていると、指当て下面に当てた指を指当て傾斜面にも当てることができる。例えば、指先から第一関節までを一方の指当て傾斜面に当て、第一関節から第二関節までを指当て下面に当て、第二関節から第三関節までを他方の指当て傾斜面に当てるようにすることができる。その際、指当て下面と左右の指当て傾斜面との間の角部を、それぞれ第一関節と第二関節に対応させることができる。従って、指当て下面と左右の指当て傾斜面とそれらの間の角部が、指の関節の折れ曲がり具合とマッチして、指の周方向の滑りを確実に防止することができる。
また、本発明に係る釣竿は、上記リールシートを備えたものである。
以上のように、リールシート本体の本体主部におけるトリガよりも前側の位置の下面に、曲率の小さい面構成の指当て下面を形成することにより、パーミング状態において釣竿が左右に回転しにくく、釣竿の安定性が向上する。
本発明の一実施形態における釣竿の要部正面図。 同釣竿の要部断面図。 同釣竿の要部拡大正面図。 同釣竿の要部拡大平面図。 同釣竿の要部拡大断面図。 同釣竿に使用されているリールシート本体の斜視図。 同リールシート本体の正面図。 同リールシート本体の平面図。 同リールシート本体の底面図。 同リールシート本体の断面図。 図10のA-A端面図。 図10のB-B端面図。 同釣竿の使用状態を示す要部正面図。 同釣竿の使用状態を示す図11に対応した端面図。
以下、本発明の一実施形態に係る釣竿とそれに使用されているリールシートについて図1~図14を参酌しつつ説明する。尚、穂先側を前側とし竿尻側を後側とする。図1及び図2に本実施形態における釣竿の要部を示している。図1及び図2は、釣竿のうちリールシート1が装着された竿体2のみを示しており、該竿体2の前部の内側には他の竿体3(図13参照)が挿入固定される。図3~図5についても同様に竿体2のみを示している。リールシート1は竿体2の前部に装着され、竿体2の最後部である竿尻部にはリアグリップ4と尻栓5が装着されている。リアグリップ4はリールシート1から後側に離間して設けられており、リールシート1とリアグリップ4との間の区間は、竿体2の竿本体6が露出した状態となっている。
リールシート1は筒状であって、いわゆるパイプシートとも称されるものであり、竿本体6の外側に装着される。リールシート1は両軸リール7を装着するのに適したものであり、両軸リール7は通常釣竿の上側に位置した状態で使用されるため、リールシート1はその上面に両軸リール7のリール脚8を取り付けるためのリール脚載置面20が設けられている。リールシート1は、竿本体6に装着される筒状のリールシート本体10と、両軸リール7のリール脚8の前端部を保持する可動フード11と、該可動フード11を前後に移動させるためのナット12とを備えている。尚、リールシート本体10の後側にはリールシート本体10の後端開口部を閉塞するための筒状の補助グリップ13が装着されている。リアグリップ4と補助グリップ13は例えば発泡EVAやコルク等のような滑りにくいグリップ素材から構成されている。
リールシート本体10は、全体として筒状であって、その内側を竿本体6が挿通する。リールシート本体10は、竿本体6の所定位置に取り付けられる。リールシート本体10は竿本体6の外周面に直接接着固定されたり、竿本体6の外周面との間に筒状のスペーサ14を介して接着固定されたりするが、本実施形態では後者の形態であって即ちリールシート本体10は筒状のスペーサ14を介して竿本体6の外周面に接着固定されている。筒状のスペーサ14の個数、種類は任意であるが、本実施形態では同一のものを複数個具体的には前後に間隔をあけながら合計三個使用されている。
リールシート本体10の単体を図6~図12に示している。リールシート本体10は、リール脚載置面20と固定フード部21と雄ネジ部22とトリガ23とを備えている。リールシート本体10は、全体として筒状であるが、前後二つの部分に区分される。即ち、リールシート本体10は、リールシート本体10の前部を構成している円筒部24と、リールシート本体10の後部を構成している本体主部25とから構成されている。
円筒部24は外径が略一定であって、その外周面は全体として断面円形状である。一方、本体主部25は、外径が一定ではなく、その外周面は大部分が断面非円形状となっている。本体主部25は円筒部24の後側に延設されているが、円筒部24と本体主部25との間には前側から後側にかけて径方向外側に向かう段差部26が形成されており、該段差部26によって前側の円筒部24と後側の本体主部25とに区画されている。円筒部24はリールシート本体10の全長のうち略半分の長さあるいは半分よりも若干短い長さとなっており、本体主部25は円筒部24と同様にリールシート本体10の全長のうち略半分の長さであるかあるいは半分よりも若干長い長さとなっており、本実施形態では円筒部24よりも本体主部25の方が長い。そして、円筒部24に雄ネジ部22を備えており、本体主部25にリール脚載置面20の大部分と固定フード部21とトリガ23を備えている。
円筒部24は、その外周面の前側領域に雄ネジ部22が形成されている。雄ネジ部22は円筒部24の全長のうち前側領域に形成されていて具体的には円筒部24の前端部を含めて大部分の領域に形成されている。円筒部24の後部外周面には雄ネジ部22が形成されていない非ネジ領域30が設けられている。非ネジ領域30の外径は雄ネジ部22のネジ部の外形と略同一である。雄ネジ部22にはガイド溝31,32が前後方向に延びて形成されている。ガイド溝31,32は円筒部24の前端部から後側に延びていて雄ネジ部22の全長に亘って直線状に形成されている。該ガイド溝31,32によって雄ネジ部22のネジ山が分断されている。尚、ガイド溝31,32は雄ネジ部22の谷部よりも若干深い。ガイド溝31,32は本実施形態では上下左右に90度間隔で合計四本形成されているが、180度対向して二本形成されたりしてもよい。尚、四本のガイド溝31,32のうち上下に位置する二本のガイド溝31は左右の二本のガイド溝32よりも後側に延伸されていて、非ネジ領域30の途中まで延びている。
本体主部25は、その上面の前部にリール脚載置面20を備えていて、その上面の後部には固定フード部21を備えている。リール脚載置面20は、リール脚8を載置するための部分であって、該リール脚載置面20の後側に固定フード部21が形成されている。尚、円筒部24との間の段差部26は、上面の一部を除いて全周に亘って形成されている。固定フード部21は前側に開口していて、リール脚載置面20に載置されたリール脚8の後端部が前側から挿入される。可動フード11と固定フード部21がリール脚8を前後に狭持することによりリール脚8をリールシート1に固定できる。本体主部25の上面は、固定フード部21の開口縁部の頂上部から後側に向けて若干上昇した後、後端部にかけて徐々に下降している。トリガ23は、その前側に指をかけるためのものであって、本体主部25の下面から下方に向けて突設されている。トリガ23は、本体主部25の前後方向の中間部付近に形成されていて、固定フード部21と上下反対側に位置している。
本体主部25は、その大部分の外周面が非円形状となっているが、後端部においては円形状となっていて、上述の補助グリップ13の外径と略同一の外径となっている。本体主部25は、円筒部24に対して全体として太く形成されていて、図7及び図10に示すように上下方向の寸法は円筒部24より大きく、図8に示すように左右方向の寸法も円筒部24より大きい。図8のように平面視において、また、図9のような底面視において、本体主部25の左右方向の寸法は、全体として後側に向けて次第に大きくなっていて、少なくとも前端部よりも後端部の方が大きい。本体主部25の左右方向の寸法は、前端部から固定フード部21の開口部にかけては徐々に大きくなっていき、固定フード部21の左右両側の位置において一旦小さくなった後、そこから更に後端部にかけて徐々に大きくなっている。そして、リールシート本体10の左右方向の寸法は後端部において最も大きくなっている。
尚、本体主部25の後端部における左右方向の寸法は即ち後端部における外径であるが、その外径は、本体主部25のトリガ23よりも前側の部分において最も下側に膨らんだ箇所におけるリールシート本体10の中心線10aからの距離の二倍を越えるものとなっている。リールシート本体10の中心線10aは、竿本体6の中心線と一致する。本体主部25のトリガ23よりも前側の部分において最も下側に膨らんだ箇所を前側最下部40と称すると、リールシート本体10の中心線10aから前側最下部40までの距離は、本体主部25の後端部即ちリールシート本体10の後端部の外周面の半径よりも小さい。従って、前側最下部40は、本体主部25の後端部の最下部よりも上側に位置することになる。尚、図12は、前側最下部40における断面である。
本体主部25のトリガ23の直前の下面には横溝41が形成されている。該横溝41は、本体主部25の下面においては左右方向即ち周方向に延びているが、本体主部25の左右の側面にかけては徐々に斜め後側に向かって延びていて、トリガ23の上側の位置を後側に越えて延びている。横溝41にはトリガ23の直前に位置させる指が嵌り込む。横溝41はトリガ23の前面とは角部なく滑らかな曲面でつながっているが、横溝41の前側に位置する面である指当て下面42とは角部を介して区画されている。
本体主部25の下面であって横溝41の前側には指当て下面42が形成されている。指当て下面42は、本体主部25の下面の左右方向(周方向)中央部を中心として左右対称形状となっている。指当て下面42は、本体主部25の前端部(段差部26)から横溝41までの全範囲に亘って形成されている。図9のように、指当て下面42は、本体主部25の前端部における左右方向の寸法即ち幅よりも横溝41との境界線43における幅の方が広く、本体主部25の前端部から後側に向けて徐々に幅広となっている。指当て下面42と横溝41との境界線43は、左右方向ないし周方向に延びる尾根状の角部となっており、この角部によって指当て下面42と横溝41とが区画されている。角部は小さな曲面からなる。
指当て下面42は、左右方向中央部から左右両側に離れる程にリールシート本体10の中心線10aからの距離が大きくなる面から構成されている。該面構成は、具体的には、平面であったり、平面に近いような大きな曲率半径を有する曲面であったりする。本実施形態では、平面に近い曲面であって、周方向に沿って外側凸に湾曲した凸状湾曲面となっている。その凸状湾曲面の曲率半径は、指当て下面42の左右方向中央部におけるリールシート本体10の中心線10aからの距離(半径)よりも大きい。従って、指当て下面42は、左右方向中央部においてリールシート本体10からの距離が最小となっていて、左右方向両端部においてリールシート本体10の中心線10aからの距離が最大となっている。尚、図11及び図12のように指当て下面42を横断する断面視において、指当て下面42における本体主部25の肉厚は、左右方向中央部において最も薄く、左右方向両端部において最も厚い。従って、指当て下面42における本体主部25の肉厚は、左右方向中央部から左右両側に離れる程に厚くなっている。
図7及び図10のように、指当て下面42は、前後方向に沿って外側凸、即ち下側凸に湾曲していてもよい。指当て下面42の高さは、前端部において最も高く即ちリールシート本体10からの距離が最も小さく、前端部から後側に向けて徐々に下降して低くなっていく。上述した前側最下部40は指当て下面42に存在しており、指当て下面42の高さは、前端部から前側最下部40まで徐々に低くなっていき、前側最下部40において最も低く、そこから後端部即ち横溝41との境界線43まで徐々に高くなっていく。即ち、指当て下面42と横溝41との境界線43は、前側最下部40よりも後側に位置している。尚、指当て下面42における本体主部25の肉厚は、図10のように、前端部から前側最下部40にかけて徐々に厚くなっていき、前側最下部40において最も厚く、そこから後端部にかけて徐々に薄くなっていく。また、指当て下面42の前端部における高さは、横溝41の最深部における高さと略等しい。このように指当て下面42は、周方向に沿って外側凸に湾曲していると共に前後方向にも外側凸に湾曲していてよい。
指当て下面42の左右両側にはそれぞれ指当て傾斜面44が隣接して設けられている。図11及び図12のように、左右一対の指当て傾斜面44は互いに対称形状となっている。指当て傾斜面44は、上側ほど外側に向かう傾斜面であって、指当て下面42と同様に平面あるいは平面に近い曲面から構成されていてよく、本実施形態では、周方向に沿って外側凸に湾曲した凸状湾曲面となっている。具体的には、指当て傾斜面44は、その周方向中央部から周方向両側に離れる程にリールシート本体10の中心線10aからの距離が大きくなる面によって構成されている。特に、指当て傾斜面44におけるリールシート本体10の中心線10aからの距離は、指当て下面42との間の境界線45から指当て傾斜面44の周方向中央部にかけて徐々に小さくなっている。
指当て傾斜面44の曲率半径は、指当て傾斜面44の周方向中央部におけるリールシート本体10の中心線10aからの距離(半径)よりも大きい。従って、指当て傾斜面44は、周方向方向中央部においてリールシート本体10からの距離が最小となっていて、周方向両端部(上下両端部)においてリールシート本体10の中心線10aからの距離が最大となっている。図11及び図12のように指当て傾斜面44を横断する断面視において、指当て傾斜面44における本体主部25の肉厚は、周方向中央部において最も薄く、周方向両端部において最も厚い。従って、指当て傾斜面44における本体主部25の肉厚は、周方向中央部から周方向両側に離れる程に厚くなっていく。
指当て下面42と左右の指当て傾斜面44との間の境界線45は、略前後方向に延びる尾根状の角部となっており、この角部によって指当て下面42と指当て傾斜面44とが区画されている。角部は小さな曲面からなる。図11及び図12のような断面視において、指当て下面42と指当て傾斜面44との間の境界線45が径方向外側に向けた角部となっていることから、リールシート本体10の中心線10aからの距離は、指当て下面42と指当て傾斜面44との境界線45を中心としてその両側に向けて徐々に小さくなっていく。また、本体主部25の肉厚は、指当て下面42と指当て傾斜面44との間の境界線45において厚く、そこから指当て下面42の左右方向中央部(周方向中央部)と指当て傾斜面44の周方向中央部に向けてそれぞれ徐々に薄くなっていく。尚、指当て傾斜面44における本体主部25の肉厚は、前端部から後側に向けて徐々に厚くなっていく。
図7のように、指当て傾斜面44は、本体主部25の前端部から後側に向けて延びていて、指当て下面42と横溝41との境界線43近傍まで延びている。指当て傾斜面44は、本体主部25の前端部から指当て下面42と横溝41との境界線43まで前後方向に沿って延びている。また、指当て傾斜面44の周方向の幅は、本体主部25の前端部から指当て下面42と横溝41との境界線43まで、後側に向けて徐々に広くなっている。指当て傾斜面44の下端部は即ち指当て傾斜面44と指当て下面42との境界線45であるが、この境界線45は高さ略一定となっている。それに対して指当て傾斜面44の上端部44aは後側に向けて徐々に高くなっている。指当て傾斜面44の上端部44aは、本体主部25の前端部においては図11のようにリールシート本体10の中心線10aと略同じ高さかあるいは若干高く、前側最下部40に対応した位置においては図12のようにリールシート本体10の中心線10aよりも高い。
以上のような構成のリールシート本体10の雄ネジ部22にナット12が螺合している。ナット12の外周面は例えば発泡EVAやコルク等のグリップ素材から構成されることが好ましい。ナット12の後側に可動フード11が位置している。図1~図5は、ナット12と可動フード11が最も後側に位置した状態を示していて、その状態において可動フード11の後端部は、本体主部25と円筒部24との間の段差部26に当接あるいは若干の隙間を介して前側に対峙する。図5のように指当て下面42の前端部の左右方向中央部の高さは、可動フード11の最下部よりも上側に位置していて、前側最下部40は可動フード11の最下部と略同じ高さとなっている。
可動フード11はガイド溝31,32に係合していてリールシート本体10に対して前後方向に移動可能であるが回転不能である。可動フード11は筒状であって、その全周のうちの上部に部分的に径方向外側に膨出したフード部11aが形成されており、そのフード部11aにリール脚8の前端部が後側から挿入される。ナット12の後端部は可動フード11の前端部に相対回転可能に係止されていて、ナット12が回転しながら前後に移動すると、それに合わせて可動フード11は前後に移動するものの回転はしない。ナット12を後側に移動させることで可動フード11を固定フード部21に接近させることができ、可動フード11と固定フード部21でリール脚8を前後に狭持して固定する。逆に、ナット12を前側に移動させると、可動フード11は固定フード部21から前側に離れていき、両軸リール7を釣竿から取り外すことができる。
以上のように構成されたリールシート1を備えた釣竿は、図13のようにリールシート1の上面に両軸リール7を取り付けて使用される。この釣竿は、例えばジギング等の船釣りに好適である。釣り人は、両軸リール7とリールシート1を片手で抱え込むようにして把持し、他方の手で両軸リール7の図示しないハンドルを回転させる。図13では二点鎖線で右手を示しているが、左手で把持する態様であっても無論よい。パーミング時の把持の仕方は上述のように種々あるが、図13ではトリガ23の前側に人差し指51から薬指53までを位置させてトリガ23の後側には小指54を位置させる持ち方としている。この場合、トリガ23の直前の横溝41には薬指53が嵌り込んで位置し、指当て下面42と指当て傾斜面44には中指52が当たる。人差し指51は指当て下面42や指当て傾斜面44に当ててもよいが、図13では可動フード11に当てている。尚、図13では可動フード11は最も後側に位置した状態としているが、両軸リール7の大きさに対応して前側に離間した位置となる。その場合には円筒部24の後部が露出することになり、その露出した円筒部24の後部に人差し指51を当てるようにしてもよい。
指当て下面42は、平面、あるいは、平面に近い曲面であるので、円筒部24のような径一定の円筒面に比して、指当て下面42に当接させた指が周方向に滑りにくい。従って、パーミング時に釣竿が左右にぶれたり回転したりしにくくなって釣竿が安定する。特に、リアグリップ4を脇に挟まずに肘に当てるようにして釣竿を片手のみで上下にしゃくる場合に効果が大きく、釣竿が左右にぶれないことから釣竿を正確に上下動させることができる。また、大きな両軸リール7を取り付けた場合にも効果が大きい。大きな両軸リール7は重心が高くなるうえに重いために釣竿が左右にぶれやすい一方、パーミング時には親指50と他の四本の指51,52,53,54とが上下に大きく離間するために釣竿を安定させた状態で上下動させることは容易ではないが、上記構成のように指当て下面42に中指52を当てることで左右方向の滑りが抑制されるので、両軸リール7とリールシート1をしっかりと把持して釣竿を操作できる。
また、指当て下面42の両隣に指当て傾斜面44がそれぞれ形成されているので、図14のように、例えば中指52の第一関節52aから先の部分が一方の指当て傾斜面44に当たり、指当て下面42には中指52の第一関節52aから第二関節52bまでの部分を当てることができ、中指52の第二関節52bから第三関節52cまでの部分を他方の指当て傾斜面44に当てることができる。このように指当て下面42の両隣にそれぞれ曲率半径の大きい指当て傾斜面44が設けられていることにより、より一層指の周方向の滑りが抑制されることになって、釣竿の左右のぶれを抑制できる。
しかも、指当て下面42と指当て傾斜面44との間の境界線45には尾根状の角部が形成されているので、指当て下面42と左右の指当て傾斜面44との間の角部をそれぞれ第一関節52aと第二関節52bに対応させることができる。従って、指当て下面42と左右の指当て傾斜面44とそれらの間の角部が中指52の関節52a,52bの折れ曲がり具合とマッチして中指52がリールシート本体10にフィットしやすくなり、中指52の周方向の滑りを確実に防止することができる。
更に、トリガ23の直前に横溝41が形成されているので、その横溝41に薬指53を嵌めてリールシート1を把持することができ、手の前後方向の位置ずれを抑制することができる。また、横溝41まで指当て下面42が延設されているので、横溝41の直前の中指52を指当て下面42に当てることができ、リールシート1に対する手の周方向の位置ずれを中指52で抑制すると同時に前後方向の位置ずれを薬指53と小指54で防止できる。つまり、リールシート1に対する手の前後方向と周方向の二方向の位置ずれを効果的に抑制することができる。従って、釣竿をしっかりと把持して上下動させることができる。
しかも、横溝41と指当て下面42との境界線43には尾根状の角部が形成されているので、横溝41と指当て下面42との境界線43を目視確認することなく触覚によって容易に把握することができる。特に、指当て下面42の位置を触覚によって容易に把握できる。従って、釣りの最中においても、指当て下面42に中指52を正確に位置させることができる。
1 リールシート
2 竿体
3 竿体
4 リアグリップ
5 尻栓
6 竿本体
7 両軸リール
8 リール脚
10 リールシート本体
10a 中心線
11 可動フード
11a フード部
12 ナット
13 補助グリップ
14 スペーサ
20 リール脚載置面
21 固定フード部
22 雄ネジ部
23 トリガ
24 円筒部
25 本体主部
26 段差部
30 非ネジ領域
31 上下のガイド溝
32 左右のガイド溝
40 前側最下部
41 横溝
42 指当て下面
43 指当て下面と横溝の境界線
44 指当て傾斜面
44a 上端部
45 指当て下面と指当て傾斜面の境界線
50 親指
51 人差し指
52 中指
52a 第一関節
52b 第二関節
53 薬指
54 小指

Claims (5)

  1. 竿本体に固定され、上面に両軸リールのリール脚が載置される筒状のリールシート本体を備えた両軸リール用のリールシートであって、
    リールシート本体は、外周面の少なくとも前側部分に雄ネジ部が形成された円筒部と、該円筒部の後側に延設され、下面にトリガが突設されている本体主部とを備え、
    本体主部におけるトリガよりも前側の下面には、左右方向中央部において所定の肉厚を有すると共に左右方向中央部から左右両側に離れる程にリールシート本体の中心線からの距離が大きくなる指当て下面が設けられていることを特徴とする両軸リール用のリールシート。
  2. 指当て下面は、前後方向に沿って下側凸に湾曲している、請求項1記載の両軸リール用のリールシート。
  3. 指当て下面に、トリガよりも前側の部分における左右方向中央部において最も下側に膨らんだ前側最下部が設けられている、請求項1又は2記載の両軸リール用のリールシート。
  4. 指当て下面の左右両側にはそれぞれ上側ほど外側に向かう指当て傾斜面が隣接して設けられ、指当て下面と左右一対の指当て傾斜面はそれぞれ角部を境界線として区画されている請求項1乃至3の何れかに記載の両軸リール用のリールシート。
  5. 請求項1乃至4の何れかに記載のリールシートを備えた釣竿。
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