JP2011128353A - 液晶表示素子及び液晶モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】表示素子を複数枚積層したとしてもフィルム基板をたわませること。
【解決手段】液晶表示素子は、二つの基板と、二つの基板間に形成された液晶層とを有する第一の層を備える。また、液晶表示素子は、第一の層に積層された層であって、二つの基板と、二つの基板間に形成された液晶層とを有し、二つの基板のうち第一の層に対向する基板の一部が第一の層の基板と接着されることで、第一の層に積層された第二の層を有する。また、液晶表示素子では、第一の層及び第二の層の液晶層は、周辺部の厚さが中心部の厚さよりも厚い。また、液晶表示素子では、第一の層及び第二の層の液晶層は、二つの基板間の間隔を一定に維持する複数のスペーサを有し、液晶層の周辺部におけるスペーサの密度が中心部におけるスペーサの密度よりも低い。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数のフィルム表示素子を積層した表示素子、特に赤、緑、青の3色の表示素子を積層したカラー表示素子及び表示モジュールに関する。
2つのフィルム基板間に液晶層を有する表示素子がある。表示素子は、例えば、電子ペーパーなどの表示装置の表示部に用いられる。フィルム基板を用いた表示素子は、樹脂構造体などで2つのフィルム基板を接着することで、2つのフィルム基板間の距離(セルギャップとも称する)を一定に保持する。液晶層は、例えば、2つのフィルム基板間の空間(セルとも称する)に液晶分子が封入されることで形成される。
液晶分子の熱膨張率は、フィルム基板や樹脂構造体などの熱膨張率と比べて大きく、液晶層を形成する液晶分子の体積(液晶体積とも称する)とセルの容積との比率が温度変化により変化する。例えば、表示素子の温度が低い場合には、液晶体積はセルの容積よりも小さくなり、液晶層に気泡が発生する。また、例えば、表示素子の温度が高い場合には、液晶体積はセルの容積よりも大きくなり、樹脂構造体がフィルム基板からはく離する。
ここで、気泡の発生や樹脂構造体のはく離は、表示素子の性能を劣化させる。気泡の発生を低減することを目的として、表示素子のうち、表示部として用いられる部分以外の部分である周辺部について、セルギャップを予め厚くした表示素子が知られている。周辺部のセルギャップを予め厚くした表示素子では、液晶体積が小さくなると、周辺部のセルの厚さが樹脂構造体の大きさまで小さくなる。つまり、周辺部のセルギャップを予め厚くした表示素子では、液晶体積の減少に追随して周辺部の基板が狭まる方向にたわむことで、液晶体積とセルの容積との差を緩和し、気泡の発生を低減する。
なお、長方形の平板のたわみは、短辺の長さの4乗に比例し、板厚の3乗に反比例する。つまり、フィルム基板は、フィルム基板の長さが長くなればなるほどたわみ易くなり、フィルム基板の板厚が大きくなればなるほどたわみ難くなる。
なお、選択反射性を有するコレステリック液晶などを用いた表示装置では、表示素子を複数枚積層したカラー表示装置が知られている。また、フィルム基板を用いることで、フレキシブルな表示素子を実現できる。
特開昭63−64021号公報
しかしながら、周辺部のセルギャップを予め厚くした表示素子では、表示素子を複数枚積層すると、基板がたわみ難いという課題があった。すなわち、表示素子を複数積層した液晶表示素子では、フィルム基板に他の表示素子が積層されることでフィルム基板の板厚が大きくなり、たわみ難くなっていた。例えば、表示素子を3枚積層した場合を用いて説明する。この場合、2層目の表示素子のフィルム基板の板厚は、2層目のフィルム基板の厚みに加えて、1層目の表示素子や3層目の表示素子の厚みが加わった値になる。
この結果、周辺部のセルギャップを予め厚くした表示素子では、表示素子を複数枚積層するとフィルム基板がたわみ難くなり、低温時には気泡が発生し、高温時には樹脂構造体がはく離していた。つまり、周辺部の液晶層を厚くした表示素子では、液晶体積とセルの容積との差を緩和できなかった。
開示の技術は、上記に鑑みてなされたものであって、表示素子を複数枚積層したとしてもフィルム基板をたわませることが可能である液晶表示素子及び液晶モジュールを提供することを目的とする。
開示する液晶表示素子は、一つの態様において、2つの基板と、該2つの基板間に形成された液晶層とを有する第一の層を備える。また、液晶表示素子は、前記第一の層に積層された層であって、2つの基板と、該2つの基板間に形成された液晶層とを有し、該2つの基板のうち該第一の層に対向する基板の一部が該第一の層の基板と接着されることで、該第一の層に積層された第二の層を有する。
開示する液晶表示素子及び液晶モジュールの一つの態様によれば、表示素子を複数枚積層したとしてもフィルム基板をたわませることが可能であるという効果を奏する。
図1は、実施例1に係る液晶表示素子の断面構成の一例について説明するブロック図である。 図2は、実施例2に係る液晶表示素子の全体像について簡単に説明する図である。 図3Aは、実施例2における非表示領域の位置について説明する図である。 図3Bは、実施例2における非表示領域の位置について説明する図である。 図3Cは、実施例2における非表示領域の位置について説明する図である。 図3Dは、実施例2における非表示領域の位置について説明する図である。 図4は、実施例2に係る液晶表示素子の断面構成の一例について説明する図である。 図5は、実施例2における表示領域や非表示領域の積層関係について説明する図である。 図6は、実施例2における表示素子の断面構造の一例について詳細に説明する図である。 図7は、実施例2における表示素子の断面構造の一例について詳細に説明する図である。 図8Aは、実施例2における液晶層の厚さについて説明する図である。 図8Bは、実施例2における液晶層の厚さについて説明する図である。 図9は、実施例2における表示素子の積層状態について説明する図である。 図10は、表示素子を形成する各部の熱膨張係数の一例について説明する図である。 図11は、液晶体積と液晶層の体積と表示素子の温度との関係について説明する図である。 図12は、液晶層の内圧と非表示領域の面積との関係について説明する図である。 図13は、実施例2に係る液晶表示素子の製造工程について説明するフローチャートである。 図14は、実施例2に係る液晶表示素子の製造工程のうち、表示素子を積層する工程について説明する図である。 図15は、実施例3における表示素子の積層関係の一例について説明する図である。 図16は、実施例3における表示素子の積層関係の一例について説明する図である。 図17は、実施例3における表示素子の積層関係の一例について説明する図である。
以下に、開示する液晶表示素子及び液晶モジュールの実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、開示する液晶表示素子及び液晶モジュールは、本実施例により限定されるものではない。各実施例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
図1を用いて、実施例1に係る液晶表示素子100の断面構成の一例について説明する。図1は、実施例1に係る液晶表示素子の断面構成の一例について説明するブロック図である。液晶表示素子100は、図1に示す例では、第一の層110と、第二の層120とを有する。
第一の層110は、基板111及び112と、基板111と112との間に形成された液晶層113とを有する。第二の層120は、第一の層110に積層される。また、第二の層120は、基板121及び122と、基板121と122との間に形成された液晶層123とを有する。ここで、第二の層120は、第一の層110に対向する基板121の一部が基板112と接着されることで、第一の層110に積層される。
このように、実施例1によれば、表示素子を複数積層する場合に、基板の一部を他の層の基板と接着するので、他の基板と接着されない部分の基板をたわませることが可能である。この結果、実施例1によれば、基板間に液晶層を有する層を複数積層したとしても、基板をたわませることができる。
すなわち、複数の表示素子を積層する際に、基板全面を接着した場合には、基板の全面において板厚が大きくなり、基板全面がたわみ難くなる。これに対して、実施例1によれば、基板のうち一部が接着されないので、接着されない部分については基板1枚分の板厚に留まる。この結果、実施例1によれば、液晶層を形成する液晶分子の体積(液晶体積とも称する)が変化すると、他の基板と接着されない部分の基板がたわみ、液晶体積とセルの容積との差を緩和することが可能である。つまり、例えば、実施例1によれば、気泡発生を防止することが可能であり、樹脂構造体のはく離を防止することが可能である。
[実施例2の液晶表示素子]
次に、実施例2に係る液晶表示素子200について説明する。液晶表示素子200は、例えば、液晶テレビや液晶モニタ、電子ペーパーなどの表示装置の表示部に用いられる。以下では、基板間に液晶層を有する層を「表示素子」と記載する。また、基板のうち、他の表示素子の基板と接着された部分を「接着部分」と記載し、他の表示素子の基板と接着されていない部分を「非接着部分」と記載する。
まず、図2を用いて、実施例2に係る液晶表示素子200の全体像について簡単に説明する。図2は、実施例2に係る液晶表示素子の全体像について簡単に説明する図である。液晶表示素子200は、表示領域201と非表示領域202とを有する。表示領域201は、表示装置の表示部になり、非表示領域202が、表示部の余白になる。つまり、表示領域201は、文字や画像、映像などの映像情報を表示する。一方、非表示領域202は、文字や画像、映像情報を表示しない。
なお、以下では、特に言及しない限り、非表示領域202が映像情報を表示しない場合を例に説明する。また、以下では、特に言及しない限り、図2に示すように、非表示領域202が液晶表示素子200の左辺に位置する場合を例に説明する。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、非表示領域202は、任意の位置に位置して良い。図3A〜図3Dを用いて、非表示領域202の位置について説明する。図3A〜図3Dは、実施例2における非表示領域の位置について説明する図である。
例えば、図3Aに示すように、非表示領域202は、液晶表示素子200の左辺以外の任意の辺に位置しても良い。図3Aに示す例では、非表示領域202は、右辺に位置する。また、図3Bや図3Cに示すように、非表示領域202は、複数の辺に位置しても良い。図3Bに示す例では、非表示領域202は、左辺と上辺とに位置する。図3Cに示す例では、非表示領域202は、すべての辺に位置する。また、非表示領域202は、複数に分割して位置しても良い。図3Dに示す例では、非表示領域202は、左辺と右辺とに分割して位置する。また、例えば、図3A〜図3Dに示す例では、表示領域201と非表示領域202との境界が直線である場合を例に示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、任意の形状で良い。例えば、波線であっても良く、弧を描いても良い。
次に、図4を用いて、実施例2に係る液晶表示素子200の断面構成の一例について説明する。図4は、実施例2に係る液晶表示素子の断面構成の一例について説明する図である。以下では、液晶表示素子200は、図2の上方から利用者によって視認される場合を例に説明する。
なお、以下では、特に言及しない限り、液晶表示素子200が表示素子を3つ積層されたものである場合を例に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、液晶表示素子200は、2つの表示素子が積層されたものであっても良く、4つ以上の表示素子が積層されたものであっても良く、任意の数の表示素子が積層されても良い。
液晶表示素子200は、図4に示す例では、第一の表示素子210と、第二の表示素子220と、第三の表示素子230とを有する。ここで、第二の表示素子220は、第一の表示素子210に積層され、第三の表示素子230は、第二の表示素子220に積層される。
以下では、特に言及しない限り、図5に示すように、各表示素子の表示領域が重なった状態で積層され、また、各表示素子の非表示領域が重なった状態で積層される場合を例に説明する。図5は、実施例2における表示領域や非表示領域の積層関係について説明する図である。
図5では、第一の表示素子210と、第二の表示素子220と、第三の表示素子230とを示した。また、図5の「211」と「212」とは、それぞれ、第一の表示素子210の表示領域と非表示領域とを示す。また、図5の「221」と「222」とは、それぞれ、第二の表示素子220の表示領域と非表示領域とを示す。図5の「231」と「232」とは、それぞれ、第三の表示素子230の表示領域と非表示領域とを示す。
図5に示すように、表示領域221は、表示領域211に積層され、非表示領域222は、非表示領域212に積層される。また、表示領域231は、表示領域221に積層され、非表示領域232は、非表示領域222に積層される。
図4の説明に戻る。各表示素子は、2つの基板と、2つの基板間に形成された液晶層とを有する。図に示す例では、第一の表示素子210は、基板213と、基板214とを有する。また、第一の表示素子210は、基板213と基板214との間に液晶層215を有する。同様に、第二の表示素子220は、基板223と、基板224と、液晶層225とを有する。第三の表示素子230は、基板233と、基板234と、液晶層235とを有する。また、図4には示していないが、基板213は、液晶層215に接する面とは逆の面に、可視光を吸収する可視光吸収層を有する。
各液晶層は、液晶分子から形成される。また、各液晶層は、例えば、液晶分子が配向することで、特定の波長を反射するプレーナ状態や、光を透過するフォーカルコニック状態になる。例えば、液晶層215は、プレーナ状態において、赤色の光を反射する。また、例えば、液晶層225は、プレーナ状態において、緑色の光を反射する。また、例えば、液晶層235は、プレーナ状態において、青色の光を反射する。
つまり、液晶表示素子200は、液晶層215の配向状態を制御し、液晶層225の配向状態を制御し、液晶層235の配向状態を制御する。この結果、液晶表示素子200は、赤色の光と緑色の光と青色の光とのうち、任意の組み合わせの光を反射する。つまり、液晶表示素子200は、任意の光を組み合わせることで生成される光を反射する。なお、液晶表示素子200は、液晶層215と液晶層225と液晶層235とのすべてがフォーカルコニック状態になる場合には、基板213の可視光吸収層は、可視光をすべて吸収する。この結果、液晶表示素子200は、「黒色」を示す。
図6や図7を用いて、実施例2における表示素子の断面構造の一例について詳細について説明する。図6と図7とは、実施例2における表示素子の断面構造の一例について詳細に説明する図である。以下では、説明の便宜上、第一の表示素子210を例に用いて説明する。第二の表示素子220や第三の表示素子230の断面構成は、第一の表示素子210の断面構成と同様であり、説明を省略する。
図6に示すように、第一の表示素子210は、基板213と、基板214と、液晶層215とを有する。また、第一の表示素子210は、2つの基板間の間隔を一定に維持する複数の樹脂構造体251と、周辺シール剤252とを有する。各樹脂構造体251は、基板213と基板214とに接着されることで、2つの基板間の間隔を一定に維持する。以下では、2つの基板間の距離を「セルギャップ」と記載する。
例えば、樹脂構造体251は、アクリル系感光性樹脂等をリソグラフィー等の公知の手法によってパターンニングすることで、柱状に形成される。また、図7に示すように、樹脂構造体251の形状は、柱状に限定されるものではなく、球状であっても良く、任意の形状であって良い。また、図6や図7に示す例では、第一の表示素子210は、同じ形状の樹脂構造体251を有する場合を例に示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、複数の異なる形状の樹脂構造体251を有しても良い。また、例えば、第一の表示素子210は、柱状の樹脂構造体251と、所謂、球状樹脂スペーサ、ガラスロッドスペーサなどを併用しても良い。
樹脂構造体251は、第一の表示素子210の面積に対して2〜30%ある。より詳細には、樹脂構造体251は、第一の表示素子210の面積に対する比率が低すぎると密着強度が低下し、逆に高すぎると明るさが低下するため、5〜15%であることが望ましい。また、セルギャップdは、狭すぎると明るさが低下し、広すぎると駆動電圧が高くなるなどの問題があるため、3μm≦d≦10μmの範囲であることが好ましい。なお、樹脂構造体251やセルギャップの値の範囲は、上述した範囲に限定されるものではなく、任意の範囲であって良い。
また、樹脂構造体251は、液晶層215の周辺部よりも中心部に多くある。言い換えると、液晶層215の周辺部における樹脂構造体251の密度は、液晶層215の中心部における樹脂構造体251の密度よりも低い。より詳細には、液晶層215は、非表示領域212に対応する部分に、表示領域211に対応する部分と比較して少ない数の樹脂構造体251を有する。
このように、周辺部における樹脂構造体の密度を低く設定することで、非表示領域212の基板をたわみやすくすることが可能である。すなわち、樹脂構造体251は、2つの基板の両方に接着する。2つの基板は、樹脂構造体251の数が多ければ多いほど、より多くの箇所にて接着し、樹脂構造体251の数が少なければ少ないほど、より少ない箇所にて接着する。この結果、樹脂構造体251の数が少なければ少ないほど、2つの基板を接着した部分が少なくなり、基板はたわみやすくなる。実施例2によれば、液晶層215は、表示領域211に対応する部分と比較して、非表示領域212に対応する部分に少ない樹脂構造体251を有するので、表示領域211の基板と比較して非表示領域212の基板をたわみやすくすることが可能である。
なお、以下では、液晶層215が、表示領域211に対応する部分と比較して、非表示領域212に対応する部分に少ない樹脂構造体251を有する場合を例に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、第一の表示素子210は、表示領域211に対応する部分と比較して、非表示領域212に対応する部分に、同程度の樹脂構造体251を有しても良い。また、液晶層215は、非表示領域212に対応する部分に、樹脂構造体251を有しなくても良い。
図6や図7の説明に戻る。周辺シール剤252は、2つの基板の周囲に塗布されることで、液晶層215の漏れを防止する。言い換えると、液晶層215は、基板213と基板214と周辺シール剤252とによって囲まれた空間に封入される。
図4の説明に戻る。各基板や各液晶層について簡単に説明する。まず、各基板について簡単に説明する。各基板は、例えば、ポリカーボネート(PC)やポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などのフィルム基板が該当する。また、各基板は、透光性を有する。なお、以下では、特に言及しない限り、すべての基板が透光性を有する場合を例に説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、最下層に配置される基板213については透光性を有さなくても良い。
また、各表示素子が有する2つの基板のうち一方の基板は、液晶層側の面に、ストライプ状で並列したデータ電極を有する。また、表示素子が有する2つの基板のうち他方の基板は、液晶層側の面に、データ電極と直交するストライプ状で並列した走査電極を有する。例えば、図4に示す例では、基板214と基板224と基板234とは、データ電極を有し、基板213と基板223と基板233とは、走査電極を有する。
例えば、各基板は、インジウム錫酸化物(Indium Tin Oxide; ITO)からなる透明電極を用いて、走査電極やデータ電極が形成される。なお、走査電極やデータ電極の材料は、ITOに限定されるものではなく、任意の材料を用いて良い。例えば、走査電極やデータ電極の材料は、インジウム亜鉛酸化物(Indium Zinc Oxide; IZO)などの透明導電膜や、アモルファスシリコン等の光導電性膜等であっても良い。
また、各基板は、電極上に、絶縁性薄膜や液晶分子の配向安定化膜などがコーティングされても良い。例えば、電極上に絶縁性薄膜をコーティングすることで、電極間の短絡を防止したり、ガスバリア層として液晶表示素子の信頼性を向上させたりすることが可能である。また、電極上に配向安定化膜をコーティングすることで、液晶層215を形成する液晶分子の配向を安定させることが可能である。例えば、配向安定化膜の材料としては、ポリイミド樹脂やアクリル樹脂などが用いられる。なお、各基板は、電極上に、配向安定化膜と絶縁性薄膜との両方の性質を備えた膜をコーティングしても良い。
次に、各液晶層について簡単に説明する。各液晶層は、例えば、コレステリック液晶分子を用いて形成される。なお、以下では、各液晶層がコレステリック液晶分子を用いて形成される例を用いて説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、ネマティック液晶分子を用いても良く、任意の液晶分子を用いて良い。
各液晶層は、周辺部の厚さが中心部の厚さよりも厚い。より詳細には、液晶層は、表示領域211に対応する部分の厚みと比較して、非表示領域212に対応する部分の厚みが大きい。例えば、各液晶層は、樹脂構造体251よりも厚い周辺シール剤252を有することで、周辺部の厚さが中心部の厚さよりも厚くなる。図8Aや図8Bを用いて、実施例2における液晶層の厚さについて説明する。図8Aと図8Bとは、実施例2における液晶層の厚さについて説明する図である。図8Aや図8Bでは、第一の表示素子210を例に説明する。なお、図8Aは、柱状の樹脂構造体251を用いた場合を例として示した。また、図8Bは、柱状の樹脂構造体251と球状樹脂スペーサ251aとを用いた場合を例に示した。
図8Aや図8Bのセルギャップ401やセルギャップ402は、基板213と基板214との間の距離を示す。つまり、セルギャップ401やセルギャップ402は、液晶層215の厚さを示す。具体的には、セルギャップ401は、表示領域211における液晶層215の厚さを示し、セルギャップ402は、非表示領域212における液晶層215の厚さを示す。
図8Aや図8Bに示すように、セルギャップ402は、セルギャップ401よりも大きくなる。ここで、セルギャップ401は、樹脂構造体251の厚さと同じである。また、セルギャップ402は、周辺シール剤252の厚さと同じである。また、周辺シール剤252として、樹脂構造体251よりも厚いものを用いることで、周辺部の厚さを中心部と比較して簡単に厚くすることが可能である。また、樹脂構造体251の厚みが周辺シール剤252よりも薄い結果、周辺部において、樹脂構造体251は、基板213と214との両方に届かなくなる。つまり、樹脂構造体251は、基板213と214との両方に接着しなくなる結果、周辺部の基板をたわみやすくすることが可能である。
図4の説明に戻る。液晶表示素子200は、第一の表示素子210と第二の表示素子220とを接着する接着層241と、第二の表示素子220と第三の表示素子230とを接着する接着層242とを有する。つまり、第二の表示素子220は、接着層241によって接着されることで、第一の表示素子210に積層される。また、第三の表示素子230は、接着層242によって接着されることで、第二の表示素子220に積層される。
ここで、第二の表示素子220は、基板223の一部が基板214と接着されることで、第一の表示素子210に積層される。また、同様に、第三の表示素子230は、基板233の一部が基板224と接着されることで、第二の表示素子220に積層される。
図9を用いて、実施例2における表示素子の積層状態について更に説明する。図9は、実施例2における表示素子の積層状態について説明する図である。図9では、図4と同様に、実施例2に係る液晶表示素子200の断面構成を示した。図9の「300」は、接着層がない箇所を示す。また、基板214a、223a、224a、233aは、それぞれ、他の基板と接着された部分の基板を示す。例えば、基板214aは、基板214のうち、接着層241によって基板223と接着された部分を示す。また、基板214b、223b、224b、233bは、それぞれ、他の基板と接着されなかった部分の基板を示す。例えば、基板214bは、基板214のうち、基板223と接着されない部分を示す。なお、図9では、説明の便宜上、図4において示した符号のうち一部について、記載を省略した。
図9に示すように、液晶表示素子200は、接着層がない箇所300が表示素子間の一部にある。このため、図9の表示領域201に示すように、液晶表示素子200は、接着層がある箇所においては、表示素子間が接着される。また、図9の非表示領域202に示すように、液晶表示素子200は、接着層がない箇所300においては、表示素子間が接着されない。
ここで、液晶表示素子200において非表示領域202が占める割合について説明する。以下では、熱膨張係数について説明した後に、液晶層の体積と液晶層を形成する液晶分子の体積との関係について説明する。そして、液晶層の内圧と非表示領域の面積との関係について説明した上で、非表示領域202が占める割合について説明する。
熱膨張係数について説明する。一般的に、液晶層の熱膨張係数と基板や樹脂構造体の熱膨張係数とは異なる。例えば、基板や樹脂構造体の熱膨張係数は、50〜100ppm/℃程度である。また、液晶層の熱膨張係数は、200〜300ppm/℃程度である。つまり、液晶層の熱膨張係数は、基板や樹脂構造体の熱膨張係数と比較して大きい。
次に、図10と図11とを用いて、液晶層の体積と液晶層を形成する液晶分子の体積との関係について説明する。以下では、液晶層を形成する液晶分子の体積を「液晶体積」と記載する。「液晶層の体積」は、2つの基板と周辺シール剤とによって囲まれた空間の体積を示す。図10は、表示素子を形成する各部の熱膨張係数の一例について説明する図である。図10に示すように、基板の熱膨張係数が「70ppm/℃」であり、樹脂構造体の熱膨張係数が「100ppm/℃」であり、液晶分子の熱膨張係数が「240ppm/℃」である場合を例に用いて説明する。また、図10に示すように、周辺シール剤の熱膨張係数が「80ppm/℃」である場合を例に用いて説明する。
図11は、液晶体積と液晶層の体積と表示素子の温度との関係について説明する図である。図11の横軸は、液晶表示素子200の温度を示す。図11の横軸に示す例では、横軸の右側に行けば行くほど温度が上がり、図11の横軸の左側に行けば行くほど温度が下がる場合を示した。図11の縦軸は、液晶体積を液晶層の体積で除算することで得られる値を示す。図11の縦軸が「1」である場合には、液晶層の体積と液晶体積とが等しいことを示す。また、図11の縦軸が「1」より大きい値である場合には、液晶層の体積が液晶体積より大きいことを示す。図11の縦軸が「1」より小さい値である場合には、液晶層の体積が液晶体積より小さいことを示す。また、図11の縦軸が「1」より小さければ小さいほど、液晶層の内圧が低くなり、気泡が発生する可能性が高くなる。また、図11の縦軸が「1」より大きければ大きいほど、液晶層の圧力が高くなり、樹脂構造体がはく離する可能性が高くなる。
つまり、液晶体積は、液晶層の体積と比較して温度当たりの体積の増加量が大きく、図11に示すように、液晶表示素子200の温度が上がるに従って、図11の縦軸の値が増加する。また、同様に、液晶体積は、液晶層の体積と比較して温度当たりの体積の減少量が大きく、図11に示すように、液晶表示素子200の温度が下がるに従って、図11の縦軸の値が減少する。
次に、図12を用いて、液晶層の内圧と非表示領域の面積との関係について説明する。図12は、液晶層の内圧と非表示領域の面積との関係について説明する図である。図12の縦軸は、液晶層の内圧を示す。図12の横軸は、液晶表示素子200に占める非表示領域の割合を示し、縦軸に示す内圧を実現する場合における値を示す。また、図12に示す例では、基板の厚さが「100μm」であり、基板のヤング率が「3GPa」である場合を例に示した。また、図12に示す例では、第二の表示素子220を例として用いた。具体的には、第一の表示素子210と第三の表示素子230との間に積層された場合における第二の表示素子220の内圧と、積層されていない場合における第二の表示素子220の内圧とを示した。なお、図12に示す例では、第一の表示素子210と第三の表示素子230との間に積層された場合における第二の表示素子220の内圧を「積層時Gパネル」と記載し、積層されていない場合における第二の表示素子220の内圧を「Gパネル」と記載した。
図12を踏まえた上で、非表示領域202が占める割合について説明する。樹脂構造体251が、液晶表示素子200の面積のうち5〜20%の面積において2つの基板を接着した場合を例に説明する。この場合、2つの基板の接着強度は、「104〜105Pa」程度となる。つまり、樹脂構造体251が、液晶表示素子200の面積のうち5〜20%の面積において2つの基板を接着する場合には、液晶層の内圧が「104〜105Pa」より大きくならなければ、樹脂構造体251のはく離が発生しない。図12に示す例では、非表示領域の割合が「1〜5%」あれば、液晶層の内圧は「104〜105Pa」より大きくなることはない。より詳細には、非表示領域202の割合が「2〜4%」あれば、「104〜105Pa」より大きくなることはない。つまり、非表示領域202は、液晶表示素子200の面積のうち「1〜5%」程度を占めることで、樹脂構造体251のはく離を防止することが可能である。なお、非表示領域202の割合が5%より大きくても、本考案の効果が損なわれることはなく、「1〜50%」の範囲で用いることができる。だだし、表示素子としては、非表示領域202の割合は少ないことが望ましいことは明白であり、図12に示す例では、非表示領域202の割合は、「2〜4%」とすることが望ましい。
つまり、非表示領域202は、表示装置の表示部にはならない。この結果、液晶表示素子200を表示部として効率よく用いるという観点から見ると、非表示領域202の面積は、少ないことが望ましい。また、液晶表示素子200は、非表示領域202がたわむことによって、液晶分子の体積変化による影響を相殺する。この結果、液晶分子の体積変化による影響を相殺するという観点から見ると、非表示領域202の面積は、大きいことが望ましい。つまり、非表示領域202の割合を好ましくは「1〜5%」とすることで、非表示領域202の面積を最小限に抑えつつ、液晶分子の体積変化による影響を相殺することが可能である。
なお、表示素子を複数積層した場合と積層しない場合との内圧の差についても簡単に説明する。基板223と基板224には、それぞれ、第一の表示素子210と第三の表示素子230とが積層される。つまり、第二の表示素子220にとっての基板は、基板223と基板213と基板214とを合わせたものと、基板224と基板233と基板234とを合わせたものとになる。この結果、積層された場合における液晶層225の内圧は、積層されない場合における液晶層225の内圧のおよそ30倍に増加する。
この結果、例えば、図12の「A」に示すように、液晶層の内圧を「A」にするためには、第二の表示素子220が積層されていない場合には、非表示領域202の割合は「5%」になる。一方、第二の表示素子220が積層された場合には、非表示領域202の割合は「10%」になる。
つまり、表示素子が複数積層されると、単層である場合と比較して内圧が増加する結果、基板がたわみ難くなり、気泡が発生する可能性が高くなる。このような場合であっても、実施例2によれば、非表示領域の基板を他の層と接着しないことで、気泡の発生を防止することが可能である。
[液晶表示素子の製造工程について]
次に、図13を用いて、実施例2に係る液晶表示素子200の製造工程について簡単に説明する。図13は、実施例2に係る液晶表示素子の製造工程について説明するフローチャートである。なお、液晶表示素子200の製造工程は、以下に説明する製造工程に限定されるものではなく、任意の製造工程を用いて良い。
図13に示すように、製造装置は、製造を開始すると(ステップS101肯定)、基板に電極パターンを形成する(ステップS102)。具体的には、製造装置は、データ電極や走査電極を基板に形成する。例えば、製造装置は、基板214と基板224と基板234とに対して、データ電極を形成し、基板213と基板223と基板233とに対して、走査電極を形成する。例えば、透明電極が予め被覆されたフィルム基板を用いる場合を用いて、更に説明する。製造装置は、フィルム基板を洗浄し、レジストを塗布する。そして、製造装置は、データ電極や走査電極のパターンに基づいて露光や現像、エッチング工程を実行することで、データ電極や走査電極を基板に形成する。つまり、製造装置は、基板に被覆された透明電極のうち、データ電極や走査電極のパターンに対応しない部分を削除する。その後、基板に残った透明電極が、データ電極や走査電極になる。
そして、製造装置は、電極パターンが形成された基板を用いて、表示素子を作成する(ステップS103)。例えば、製造装置は、配向安定化膜を基板にコーティングする。そして、製造装置は、データ電極が形成された基板と、走査電極が形成された基板とのうち、いずれか一方の基板の端部に対して周辺シール剤252を塗布し、他方の基板に対して樹脂構造体251を形成する。そして、製造装置は、2つの基板を貼り合わせ、内部に液晶分子を注入する。そして、製造装置は、液晶分子を注入した注入口を封止することで、表示素子を作製する。また、製造装置は、同様にして、第一の表示素子210〜第三の表示素子230を作製する。
そして、製造装置は、作製した表示素子を積層することで、液晶表示素子200を作製する(ステップS104)。つまり、製造装置は、第一の表示素子210〜第三の表示素子230を積層することで、液晶表示素子200を作製する。図14を用いて、表示素子を積層する工程について説明する。図14は、実施例2に係る液晶表示素子の製造工程のうち、表示素子を積層する工程について説明する図である。
図14の(1)に示すように、製造装置は、各表示素子に対して、フレキシブルケーブルを接続する。なお、各表示装置に対して接続するケーブルはフレキシブルケーブルに限定されるものではなく、任意の接続手段を用いて良い。そして、図14の(2)に示すように、製造装置は、各表示素子を積層する。ここで、製造装置は、各表示装置を積層する際に、基板の一部に接着層を設けることで、基板の一部については基板間を接着しない。そして、図14の(3)に示すように、製造装置は、可視光吸収層を表示素子の最下面に形成することで、液晶表示素子200を作製する。
[実施例2の効果]
上述したように、実施例2によれば、各液晶層は、周辺部の厚さが中心部の厚さよりも厚いので、周辺部において樹脂構造体251が2つの基板に同時に接着しなくなる結果、周辺部の基板をたわみやすくすることが可能である。
また、実施例2によれば、各液晶層は、2つの基板間の間隔を一定に維持する複数の樹脂構造体251を有する。また、各液晶層の周辺部における樹脂構造体251の密度は、中心部における樹脂構造体251の密度よりも低い。この結果、周辺部の基板をたわみやすくすることが可能である。
つまり、樹脂構造体251は、2つの基板の両方に接着する。2つの基板は、樹脂構造体251の数が多ければ多いほど、より多くの箇所にて接着し、樹脂構造体251の数が少なければ少ないほど、より少ない箇所にて接着する。この結果、樹脂構造体251の数が少なければ少ないほど、2つの基板を接着した部分が少なくなり、基板はたわみやすくなる。つまり、実施例2によれば、非表示領域212の液晶層215は、表示領域211の液晶層215と比較して少ない樹脂構造体251を有するので、表示領域211の基板と比較して、非表示領域212の基板をたわみやすくすることが可能である。
また、実施例2によれば、他の表示素子と接着される基板は、基板の総面積のうち1〜5%が接着されていないので、接着されない箇所を最小限に抑えつつ、低温時の気泡発生や高温時の樹脂構造体のはく離を防止することが可能である。
さて、これまで本発明の実施例について説明したが、本発明は上記した実施例以外にも、その他の実施例にて実施されても良い。そこで、以下では、その他の実施例について説明する。
[樹脂構造体のはく離や気泡発生確認]
種々の表示素子を実際に作成し、低温時の気泡発生や高温時の樹脂構造体のはく離や気泡の発生を防止することが可能であるかについて実際に確認した。以下に、実際に作成した液晶表示素子A〜液晶表示素子Gについて説明する。
液晶表示素子A〜液晶表示素子Gは、3つの表示素子が積層される(図4参照)。液晶表示素子Aについて説明する。液晶表示素子Aでは、基板は、厚さ100μmのポリカーボネートである。電極は、ITOを用いて形成した。また、表示エリアの画素ピッチは160μmであり、画素数は1024×768、セルギャップは5μmである。非表示領域の割合は3%であり、周辺シール部の厚さは10μmである。樹脂構造体は、アクリル系感光性樹脂からなる柱状のものであり、直径5μmの球状樹脂ビーズを併用した。樹脂構造体は、表示領域の全面積のうち約15%において2つの基板を接着する。樹脂構造体は、非表示領域には設けなかった。非表示領域の基板は、接着されていない。
液晶表示素子Bは、非表示領域に樹脂構造体を有する。具体的には、樹脂構造体は、非表示領域の全面積のうち0.5%において2つの基板を接着した。液晶表示素子Bは、その他については、液晶表示素子Aと同様である。
液晶表示素子Cでは、基板は、厚さが180μmである。また、非表示領域の割合は5%である。液晶表示素子Cは、その他については、液晶表示素子Aと同様である。
液晶表示素子Dでは、表示領域の基板だけでなく、非表示領域の基板も接着した。液晶表示素子Dは、その他については、液晶表示素子Aと同様である。液晶表示素子Eでは、非表示領域の割合は0.5%である。液晶表示素子Eは、その他については、液晶表示素子Aと同様である。
液晶表示素子Fでは、周辺シール部の厚さは、5μmである。液晶表示素子Fは、その他については、液晶表示素子Aと同様である。液晶表示素子Gは、非表示領域に樹脂構造体を有する。具体的には、液晶表示素子Gの樹脂構造体は、非表示領域の全面積のうち15%において2つの基板を接着した。
このような液晶表示素子A〜Gに対して、液晶表示素子の温度を「80℃」から「−10℃」へと変化させる温度サイクルを100回繰り返した。この結果、液晶表示素子AからCについては、樹脂構造体がはく離せず、気泡も発生しなかった。一方、液晶表示素子D〜Gについては、樹脂構造体のはく離や気泡の発生が起こった。
[積層状態]
また、例えば、上述した実施例では、表示領域が重なった状態で積層され、また、非表示領域が重なった状態で積層される場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。図15〜図17を用いて、表示素子の積層状態のバリエーションの一例について説明する。図15〜図17は、実施例3における表示素子の積層関係の一例についてについて説明する図である。図15と図17では、図4と同様に、液晶表示素子の断面構造の一例について示した。また、図16では、上方から見た場合における液晶表示素子の一例を示した。また、図15〜図17において、200a及び200bは液晶表示素子を示す。また、図15〜図17において、241a、241b、242a及び242bは接着層を示す。
図15に示すように、表示素子各々は、表示素子の全面が他の表示素子と重なっていなくても良い。言い換えると、表示素子各々は、他の表示素子の一部と重なっていなくても良い。図15や図16に示す例では、第二の表示素子220aは、第一の表示素子210aや第三の表示素子230aの一部と重なっていない。
また、図17に示すように、すべての表示素子が同じ長さでなくても良い。図17に示す例では、第二の表示素子220bは、第一の表示素子210bや第三の表示素子230bよりも長い。また、図17に示すように、他の基板と接着しない部分をすべての表示素子に設けなくても良い。図17に示す例では、第二の表示素子220bは、他の基板と接着しない部分を有する。一方、第一の表示素子210bや第三の表示素子230bは、他の基板と接着しない部分を有さない。
また、図17では、第二の表示素子220bについて、他の基板と接着しない部分を設ける場合を例に示した。つまり、他の表示素子と比較して内圧が高くなることが予想される層について設ける場合を例に示した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、第一の表示素子210bに他の基板と接着しない部分を設けても良く、任意に設定して良い。
[液晶モジュール]
また、例えば、上述した実施例では、液晶表示素子について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、液晶表示素子と、液晶表示素子を制御する制御回路とを有する装置である液晶モジュールであっても良い。なお、制御回路は、液晶表示素子の電極各々に送る電気信号を制御することで、液晶層にある液晶分子の配向状態を制御する。
[非表示領域]
また、例えば、上述した実施例では、液晶表示素子に非表示領域を設ける場合を例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、液晶表示素子は、文字や画像、映像情報を全面にて表示しても良い。この場合、液晶表示素子は、接着部分に対応する領域であるか非接着部分に対応する領域であるかを問わず、全面にて文字や画像、映像情報を表示する。
100 液晶表示素子
110 第一の層
111、112 基板
113 液晶層
120 第二の層
121、122 基板
123 液晶層
200 液晶表示素子
201、211、221、231 表示領域
202、212、222、232 非表示領域
210 第一の表示素子
213、214 基板
215 液晶層
220 第二の表示素子
223、224 基板
225 液晶層
230 第三の表示素子
233、234 基板
235 液晶層
241、242 接着層
251 樹脂構造体
252 周辺シール剤
401、402 セルギャップ

Claims (5)

  1. 二つの基板と、該二つの基板間に形成された液晶層とを有する第一の層と、
    二つの基板と、該二つの基板間に形成された液晶層とを有し、該二つの基板のうち前記第一の層に対向する基板の一部が該第一の層の基板と接着されることで、該第一の層に積層された第二の層と
    を備えたことを特徴とする液晶表示素子。
  2. 前記第一の層及び前記第二の層の液晶層は、周辺部の厚さが中心部の厚さよりも厚いことを特徴とする請求項1に記載の液晶表示素子。
  3. 前記第一の層及び前記第二の層の液晶層は、該二つの基板間の間隔を一定に維持する複数のスペーサを有し、該液晶層の周辺部における該スペーサの密度が中心部における該スペーサの密度よりも低いことを特徴とする請求項2に記載の液晶表示素子。
  4. 前記第二の層の第一の層に対向する基板、及び/または、前記第一の層の第二の基板に対向する基板のうち1〜5%が接着されていないことを特徴とする請求項3に記載の液晶表示素子。
  5. 二つの基板と、該二つの基板間に形成された液晶層とを有する第一の層と、
    前記第一の層に積層された層であって、二つの基板と、該二つの基板間に形成された液晶層とを有し、該二つの基板のうち該第一の層に対向する基板の一部が該第一の層の基板と接着されることで、該第一の層に積層された第二の層とを有する液晶表示素子と、
    前記液晶表示素子の液晶層を形成する液晶分子の配向状態を制御する制御回路と
    を備えたことを特徴とする液晶表示素子を有する液晶モジュール。
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