JP2011126801A - N,n−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−4−イル)−アミン−(メタ)アクリルアミドおよびn,n−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−n−オキシル−4−イル)−アミン−(メタ)アクリルアミド化合物架橋重合体 - Google Patents
N,n−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−4−イル)−アミン−(メタ)アクリルアミドおよびn,n−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−n−オキシル−4−イル)−アミン−(メタ)アクリルアミド化合物架橋重合体 Download PDFInfo
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Abstract
Description
例えば、特許文献1には、ラジカル化合物として、ポリ(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノキシメタクリレート)、ポリ(2,2,5,5−テトラメチル−2−ピロリジノキシメタクリレート)、ポリ(2,2,5,5−テトラメチル−2−ピロリノキシメタクリレート)等の高分子の側鎖に安定なラジカルを有する化合物を用いる方法が記載されている。また、特許文献2には、高いラジカル濃度を有するラジカル化合物として、スピロ環状ニトロキシド構造を有する高分子化合物を用いる方法が記載されている。
特許文献1に記載されたラジカル化合物のうち、最も高いラジカル濃度を有するポリ(2,2,5,5−テトラメチル−2−ピロリノキシメタクリレート)のラジカル濃度(計算値)は2.69×1021radicals/gであり、特許文献2に記載された高分子化合物のうち、最も高いラジカル濃度を有するポリ(2,2,8,8,10,10−ヘキサメチル−1,9−ジアザスピロ[5,5]−ウンデカンアクリレートオキシラジカル)のラジカル濃度(計算値)は、3.56×1021radicals/gであった。
従って、高いラジカル濃度を有し、電極活物質として好適に用いることができ、簡便に収率よく得られるラジカル化合物の出現が待ち望まれていた。
本発明は、高いラジカル濃度を有することのできるN,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−4−イル)−アミン−(メタ)アクリルアミドおよびその製造方法、N,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシル−4−イル)−アミン−(メタ)アクリルアミド化合物架橋重合体、並びに、それらを用いた二次電池の電極を提供することを目的とする。
上記(メタ)アクリル酸エステルは、例えば、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリルおよび(メタ)アクリル酸ベヘニルからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。また、(メタ)アクリル酸エステルの含有割合が、N,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−4−イル)−アミン−(メタ)アクリルアミド1モルに対して0〜0.25モルの割合であることが好ましい。
本発明に係るN,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシル−4−イル)−アミン−(メタ)アクリルアミド化合物架橋重合体に用いられる架橋剤は、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレートおよび1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレートからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
また、本発明に係るN,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシル−4−イル)−アミン−(メタ)アクリルアミド化合物架橋重合体における重合の方法は、例えば、懸濁重合法、乳化重合法および溶液重合法であることが好ましい。
本発明は、また、本発明に係るN,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシル−4−イル)−アミン−(メタ)アクリルアミド化合物架橋重合体を用いた二次電池の電極に関する。
なお、本発明においては、アクリルおよびメタクリルをまとめて(メタ)アクリル、アクリレートおよびメタクリレートをまとめて(メタ)アクリレートと表記する場合がある。
反応温度としては、0〜100℃が好ましく、20〜80℃がより好ましい。反応時間としては、特に制限はないが、通常、1〜20時間であり、好ましくは5〜20時間である。
かくして得られたN,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−4−イル)−アミン−(メタ)アクリルアミドは、ろ過や濃縮等により容易に単離することができる。
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、特に限定されるものではないが、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリルおよび(メタ)アクリル酸ベヘニル等が挙げられる。
上記ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレートとしては、特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートおよびポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。また、ポリアルキレングリコール部の分子の大きさとしては、例えば、アルキレングリコール部の繰り返し数が1〜100であるものが挙げられる。これらの中でも、得られるN,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシル−4−イル)−アミン−(メタ)アクリルアミド化合物架橋重合体を塗料化した際の塗布容易性が優れることから、(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好適に用いられ、これらの中でも、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリルおよび(メタ)アクリル酸ベヘニルが好適に用いられ、さらに(メタ)アクリル酸ヘキシルおよび(メタ)アクリル酸ステアリルが特に好適に用いられる。なお、これら(メタ)アクリル酸エステルは、それぞれ1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記(メタ)アクリル酸系多官能化合物としては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,7−ヘプタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレートおよび2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイロキシプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記アリルエーテル系多官能化合物としては、例えば、ジエチレングリコールジアリルエーテルおよびジブチレングリコールジアリルエーテル等が挙げられる。ビニル系多官能化合物としては、例えば、ジビニルベンゼン等が挙げられる。これらの中でも、高い重合反応性を有する観点から、(メタ)アクリル酸系多官能化合物が好適に用いられ、特に、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレートおよび1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレートが好適に用いられる。なお、これら架橋剤は、それぞれ1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記アニオン性界面活性剤としては、例えば、脂肪酸ナトリウム、脂肪族カリウム、アルキル硫酸ナトリウム、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルカンスルホン酸ナトリウム、アルキルリン酸ナトリウム、アシロイルメチルタウレート、N−メチル−N−アシルアミドプロピオン酸ナトリウム、モノアルキルビフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ナフタリンスルホン酸ナトリウム−ホルマリン縮合物、アシルグルタミン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテルメチルカルボン酸ナトリウムおよびポリオキシエチレンアルキルエーテルエタンスルホン酸ナトリウム等が挙げられる。
上記カチオン性界面活性剤としては、例えば、モノアルキルトリメチルアンモニウムメトサルフェート、カチオン化セルロース、アルキルトリメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、ジアルキルジメチルアンモニウムクロライド、ジアルキルジメチルベンジルアンモニウムクロライドおよびアルキルピリジニウムクロライド等が挙げられる。
上記ノニオン性界面活性剤としては、例えば、脂肪酸モノグリセライド、ソルビタン脂肪酸部分エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸モノグリセライド、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸部分エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸部分エステル、ポリオキシエチレンラノリンアルコールエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸モノエステル、ポリエチレングリコール脂肪酸ジエステル、ポリオキシエチレン脂肪酸アミン、ポリグリセリン脂肪酸部分エステル、ビス(2−ヒドロキシエチル)アルキルアミン、アルキルジメチルアミンオキシド、脂肪酸アルキロールアミド、ω−メトキシポリオキシエチレン−α−アルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアセチレングリコール、シュガー脂肪酸部分エステル、ポリビニルアルコールおよび部分ケン化ポリビニルアルコール等が挙げられる。
上記両性界面活性剤としては、例えば、N−アシルアミドプロピル−N,N−ジメチルアンモニオベタイン、N−アシルアミドプロピル−N’,N’−ジメチル−N’−β−ヒドロキシプロピルアンモニオスルホベタイン、N−アシルアミドエチル−N’−ヒドロキシエチル−N’−カルボキシメチルアンモニオベタイン、N−アルキル−N−ジメチル−N−カルボキシメチルアンモニオベタイン、アルキルジアミノエチルグリシンおよびアシル化ポリペプタイド等が挙げられる。
これらの界面活性剤の中でも、工業的に入手が容易で、安価であり、得られる重合反応生成物の品質が安定する観点から、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリビニルアルコールおよび部分ケン化ポリビニルアルコールが好適に用いられる。アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムの中でも、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムが好ましく、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムの中でも、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムが好ましい。
上記懸濁重合法における反応温度としては、30〜100℃が好ましく、40〜80℃がより好ましい。反応時間は、上記反応温度により異なるため一概には言えないが、通常、0.5〜10時間である。
かくして得られた重合反応生成物は、反応溶媒中に粒子状態で存在するため、当該反応液をろ過することにより単離することができる。さらに、水、メタノール、ヘキサン等を用いて、未反応物等を除去、洗浄し、乾燥することにより精製することができる。
また、乳化重合法における、界面活性剤の種類や使用量、重合開始剤の使用量、不活性溶媒としての水の使用量、反応温度および反応時間は、上記懸濁重合法におけるそれらと同様のものを適用することができる。
なお、乳化重合法において、N,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−4−イル)−アミン−(メタ)アクリルアミドを溶解するために、懸濁重合法で用いるものと同様の不活性炭化水素系溶媒を適宜加えてもよく、さらに、必要に応じてイソプロピルアルコール等の連鎖移動剤やメタノール等の重合停止剤等の添加剤を適宜加えてもよい。
かくして得られた重合反応生成物は、例えば、反応液を大量の冷水と混合し、当該重合反応生成物を沈澱させた後、ろ過する等して単離することができる。さらに、水、メタノール、ヘキサン等を用いて、未反応物等を除去、洗浄した後、乾燥することにより精製することができる。
溶液重合法に用いられる重合開始剤の使用量は、使用する重合開始剤の種類や反応温度により異なるが、通常、N,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−4−イル)−アミン−(メタ)アクリルアミド100質量部に対して0.005〜5質量部である。
なお、上記溶液重合反応において、必要に応じてイソプロピルアルコール等の連鎖移動剤やメタノール等の重合停止剤等の添加剤を、適宜加えてもよい。
かくして得られた重合反応生成物は、反応液をヘキサン等の脂肪族炭化水素等の溶媒と混合し、当該重合反応生成物を沈澱させた後、ろ過する等して単離することができる。さらに、メタノール、ヘキサン等を用いて、未反応物等を除去、洗浄し、乾燥することにより精製することができる。
上記重合反応生成物をニトロキシド化する方法としては、特に限定されず、例えば、立体障害を有する第2級アミンを、酸化剤を用いて酸化することにより、対応するニトロキシド遊離基を有する化合物を製造する公知の方法等を挙げることができる。具体的には、例えば、上記重合反応生成物と不活性溶媒とを混合した後、撹拌下、酸化剤を添加しながら反応させることにより、上記重合反応生成物をニトロキシド化することができる。
上記ニトロキシド化の操作方法としては、例えば、先に所定量の重合反応生成物、不活性溶媒および必要に応じて触媒を混合した後、撹拌下に酸化剤を添加しながら反応させる方法等が挙げられる。この方法によると、容易に収率よく反応させることができる。この方法において、酸化剤を添加しながら反応させる時間は、特に制限はないが、通常、1〜10時間、好ましくは2〜6時間である。さらに、通常、酸化剤の添加終了後、上記温度に1〜10時間保持して反応を完結させる。
かくして得られた、本発明に係るN,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシル−4−イル)−アミン−(メタ)アクリルアミド化合物架橋重合体は、ろ過や乾燥等を組み合わせて上記反応液から単離することができる。なお、上記ニトロキシド化において、重合反応生成物は必ずしも不活性溶媒に溶解させる必要はなく、例えば膨潤した状態であっても、上記ニトロキシド化は容易に進行する。
なお、ニトロキシド化の反応率は、通常、90%以上であり、当該反応率は、反応に用いた酸化剤の残存量を分析する方法、NMR法等を用いて反応生成物に残留するイミノ基を定量する方法、ESR法を用いて反応生成物中のスピン濃度を定量する方法等により算出することができる。
上記集電体は、二次電池の電極から発生する電荷が集められる電極構成部であって、導電体からなる。集電体に使用される部材としては、通常、ニッケル、アルミニウム、銅、金、銀、アルミニウム合金、ステンレス等の金属泊、金属平板および金属メッシュ、並びに炭素棒等が挙げられる。
本発明に係る二次電池の電極を製造する方法としては、例えば、当該N,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシル−4−イル)−アミン−(メタ)アクリルアミド化合物架橋重合体を塗料化する塗料化工程と当該塗料を集電体に塗布する塗布工程とを含む方法を挙げることができる。上記塗料化の方法および塗布の方法には特に制限がなく、公知の方法や装置を用いて行うことができる。
また、塗布の方法としては、例えば、上記塗料化により得られたスラリーを集電体の表面に滴下し、ワイヤーバーで全体が均一な厚さとなるように展開させた後、乾燥させて溶媒を除去する方法が挙げられる。
上記塗料化したN,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシル−4−イル)−アミン−(メタ)アクリルアミド化合物架橋重合体を塗布して得られる塗膜の膜厚は、10〜1000μmであることが好ましく、50〜300μmであることがより好ましい。
式(4)中、Cは容量を、NAはモル定数を、eは電子の電荷を、Mはラジカル1個あたりの分子量をそれぞれ示す。
また、本発明によると、二次電池の電極活物質として有用な、高いラジカル濃度を有することのできるN,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシル−4−イル)−アミン−(メタ)アクリルアミド化合物架橋重合体、およびエネルギー密度が高く大容量である二次電池の電極を簡便に提供することができる。
攪拌機、窒素ガス導入管、温度計および還流冷却管を備えた1000mL容のオートクレーブに、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジオン77.62g(0.50モル)、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン85.95g(0.55モル)を投入した。窒素ガスを通じて反応系内の酸素を除去した後、攪拌下、50℃にて4時間反応させた。反応終了後、石油エーテル750mLを加えて溶解した後、0℃に冷却して粗2,2,6,6−テトラメチル−4−[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジリデン)アミノ]ピペリジンを析出させた。これをろ過し、石油エーテル100mLで洗浄した後、減圧乾燥することにより白色の2,2,6,6−テトラメチル−4−[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジリデン)アミノ]ピペリジン109.88g(収率75%)を得た。
得られた2,2,6,6−テトラメチル−4−[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジリデン)アミノ]ピペリジンは、大気圧イオン化法により質量分析したところ、分子量が293であった。また、C−NMR(CDCl3)を測定したところ、168.28、54.07、53.72、52.26、51.40、50.51、46.05、42.11、35.06、31.87、31.45、28.76ppmにピークが認められた。
得られたN,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−4−イル)−アミンについて、大気圧イオン化法により質量分析したところ、分子量が295であったことから同定できた。
得られたN,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−4−イル)−アミン−アクリルアミドについて、大気圧イオン化法により質量分析したところ、分子量が349であったことから同定できた。
内容積250mLの三角フラスコに、実施例1と同様にして得られたN,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−4−イル)−アミン−アクリルアミド3.49g(10ミリモル)、1,9−ノナンジオールジメタクリレート0.03g(0.1ミリモル)、α,α’−アゾビスイソブチロニトリル0.0115g(0.07ミリモル)およびトルエン3.03g(3.5mL)を仕込み、混合して均一溶液を得た。
次に、攪拌機、窒素ガス導入管、温度計および還流冷却管を備えた250mL容の4つ口フラスコに、水20g(20mL)および界面活性剤としてのドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.03gを仕込み、この溶液を25℃に保ちながら、攪拌下、上記三角フラスコ内の均一溶液を加えて分散させた。引き続き、窒素ガスを通じて反応系内の酸素を除去した後、攪拌下、60℃にて6時間、懸濁重合反応させた。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、ろ過した後、水500mL、次いでヘキサン500mLでそれぞれ洗浄し、減圧乾燥することにより白色粉体の重合反応生成物3.45gを得た(収率98.1%)。
得られた白色粉体の重合反応生成物について、C−NMR(CDCl3)を測定したところ、167.28、55.02、54.02、52.72、52.16、46.05、41.11、34.06、31.45、28.89ppmにピークが認められた。
次に、攪拌機、窒素ガス導入管、温度計、還流冷却管および滴下ロートを備えた250mL容の5つ口フラスコに、上記と同様にして得られた重合反応生成物2g(重合反応生成物に用いられたN,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−4−イル)−アミン−アクリルアミド:5.7ミリモル)およびメタノール39.55g(50mL)を仕込んだ。これを、25℃に保ちながら窒素ガスを通じて反応系内の酸素を除去した後、30質量%の過酸化水素溶液5.04g(44.5ミリモル)を3時間かけて滴下した。引き続き、25℃で8時間保持した後、反応液をろ過し、メタノール500mL、次いで水500mLでそれぞれ洗浄した後、減圧乾燥することにより赤色粉体のN,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシル−4−イル)−アミン−アクリルアミド化合物架橋重合体2.0gを得た。
得られたN,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシル−4−イル)−アミン−アクリルアミド化合物架橋重合体のラジカル転化率を測定したところ、98.1%であった。
なお、ラジカル転化率は、まず、JES−FR30EXフリーラジカルモニタ(日本電子株式会社製)を用い、マイクロ波出力4mW、変調周波数100kHz、変調幅79μTの条件下、335.9mT±5mTの範囲で測定して得た一次微分型のESRスペクトルを2回積分して吸収面積強度を求めた。次に、同一条件で測定した既知試料(4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジノオキシフリーラジカル(4−TEMPOL))の吸収面積強度と比較することにより算出した。
内容積250mLの三角フラスコに、実施例1と同様にして得られたN,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−4−イル)−アミン−アクリルアミド3.49g(10ミリモル)、1,9−ノナンジオールジメタクリレート0.03g(0.1ミリモル)、メタクリル酸−n−ステアリル0.07g(0.2ミリモル)、α,α’−アゾビスイソブチロニトリル0.0115g(0.07ミリモル)およびトルエン4.33g(5.0mL)を仕込み、混合して均一溶液を得た。
次に、攪拌機、窒素ガス導入管、温度計および還流冷却管を備えた250mL容の4つ口フラスコに、水20g(20mL)および界面活性剤としてのドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.03gを仕込み、この溶液を25℃に保ちながら、攪拌下、上記三角フラスコ内の均一溶液を加えて分散させた。引き続き、窒素ガスを通じて反応系内の酸素を除去した後、攪拌下、60℃にて6時間、懸濁重合反応させた。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、ろ過した後、水500mL、次いでヘキサン500mLでそれぞれ洗浄し、減圧乾燥することにより白色粉体の重合反応生成物3.46gを得た(収率96.3%)。
得られた白色粉体の重合反応生成物について、C−NMR(CDCl3)を測定したところ、167.28、55.02、54.02、52.72、52.16、46.05、41.11、34.06、31.45、28.89、20.55、18.67ppmにピークが認められた。
次に、攪拌機、窒素ガス導入管、温度計、還流冷却管および滴下ロートを備えた250mL容の5つ口フラスコに、上記により得られた重合反応生成物2g(重合反応生成物に用いられたN,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−4−イル)−アミン−アクリルアミド:5.7ミリモル)およびメタノール39.55g(50mL)を仕込んだ。これを、25℃に保ちながら窒素ガスを通じて反応系内の酸素を除去した後、30質量%の過酸化水素溶液5.04g(44.5ミリモル)を3時間かけて滴下した。引き続き、25℃で8時間保持した後、反応液をろ過し、メタノール500mL、次いで水500mLでそれぞれ洗浄した後、減圧乾燥することにより赤色粉体のN,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシル−4−イル)−アミン−アクリルアミド化合物架橋重合体1.9gを得た。
得られたN,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシル−4−イル)−アミン−アクリルアミド化合物架橋重合体のラジカル転化率を、実施例2と同様の方法により測定したところ、98.5%であった。
実施例3において、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.03gに代えて、ポリビニルアルコール(重合度:2000)0.03gを用いた以外は実施例3と同様にして、白色粉体の重合反応生成物3.27gを得た(収率91.0%)。
得られた白色粉体の重合反応生成物について、C−NMR(CDCl3)を測定したところ、167.38、55.00、54.12、52.67、52.15、46.03、41.10、34.03、31.44、28.89、20.55、18.66ppmにピークが認められた。
次に、攪拌機、窒素ガス導入管、温度計、還流冷却管および滴下ロートを備えた250mL容の5つ口フラスコに、上記により得られた重合反応生成物2g(重合反応生成物に用いられたN,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−4−イル)−アミン−アクリルアミド:5.7ミリモル)、触媒としてのタングステン酸ナトリウム二水和物0.14g(0.44ミリモル)およびメタノール39.55g(50mL)を仕込んだ。これを、25℃に保ちながら窒素ガスを通じて反応系内の酸素を除去した後、30質量%の過酸化水素溶液5.04g(44.5ミリモル)を3時間かけて滴下し、引き続き、25℃で8時間保持した後、反応液をろ過し、メタノール500mL、次いで水500mLでそれぞれ洗浄した後、減圧乾燥することにより赤色粉体のN,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシル−4−イル)−アミン−アクリルアミド化合物架橋重合体2.0gを得た。
得られたN,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシル−4−イル)−アミン−アクリルアミド化合物架橋重合体のラジカル転化率を、実施例2と同様の方法により測定したところ、98.4%であった。
攪拌機、窒素ガス導入管、温度計および還流冷却管を備えた500mL容の4つ口フラスコに、実施例1と同様にして得られたN,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−4−イル)−アミン−アクリルアミド6.98g(20ミリモル)、1,9−ノナンジオールジメタクリレート0.13g(0.4ミリモル)、メタクリル酸−n−ステアリル0.07g(0.2ミリモル)、界面活性剤としてのポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.03g、および水14g(14mL)を仕込んだ後、65℃にて1時間攪拌し、均一溶液を得た。引き続き、窒素ガスを通じて反応系内の酸素を除去した後、重合開始剤としての過硫酸カリウム0.0190g(0.07ミリモル)を加えて、攪拌下、70℃にて6時間、乳化重合反応させた。反応終了後、反応液を室温まで冷却した後、5℃の冷水200mL中に加え、ろ過した後、水500mLで洗浄し、減圧乾燥することにより白色粉体の重合反応生成物6.54gを得た(収率91.1%)。
得られた白色粉体の重合反応生成物について、C−NMR(CDCl3)を測定したところ、167.37、55.00、54.02、52.66、52.15、46.13、41.10、34.09、31.48、28.89、20.55、18.56ppmにピークが認められた。
次に、攪拌機、窒素ガス導入管、温度計、還流冷却管および滴下ロートを備えた250mL容の5つ口フラスコに、上記により得られた重合反応生成物2g(重合反応生成物に用いられたN,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−4−イル)−アミン−アクリルアミド:5.7ミリモル)およびメタノール39.55g(50mL)を仕込んだ。これを、25℃に保ちながら窒素ガスを通じて反応系内の酸素を除去した後、30質量%の過酸化水素溶液5.04g(44.5ミリモル)を3時間かけて滴下した。引き続き、25℃で8時間保持した後、反応液をろ過し、メタノール500mL、次いで水500mLでそれぞれ洗浄した後、減圧乾燥することにより赤色粉体のN,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシル−4−イル)−アミン−アクリルアミド化合物架橋重合体2.1gを得た。
得られたN,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシル−4−イル)−アミン−アクリルアミド化合物架橋重合体のラジカル転化率を、実施例2と同様の方法により測定したところ、98.9%であった。
攪拌機、窒素ガス導入管、温度計および還流冷却管を備えた250mL容の4つ口フラスコに、実施例1と同様にして得られたN,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−4−イル)−アミン−アクリルアミド10.82g(31.1ミリモル)、1,9−ノナンジオールジメタクリレート0.10g(0.31ミリモル)、メタクリル酸−n−ステアリル0.11g(0.31ミリモル)およびテトラヒドロフラン44.45g(50mL)を仕込み、均一溶液を得た。この溶液を25℃に保ちながら、窒素ガスを通じて反応系内の酸素を除去した後、重合開始剤としてのα,α’−アゾビスイソブチロニトリル0.0358g(0.22ミリモル)を加えて、攪拌下、50℃にて6時間、溶液重合反応させた。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、ヘキサン1000mL中に加えてろ過した後、ヘキサン500mLで洗浄し、減圧乾燥することにより白色粉体の重合反応生成物10.91gを得た(収率98.9%)。
得られた白色粉体の重合反応生成物について、C−NMR(CDCl3)を測定したところ、167.35、55.02、54.02、52.66、52.12、46.13、41.08、34.12、31.45、28.89、20.51、18.56ppmにピークが認められた。
次に、攪拌機、窒素ガス導入管、温度計、還流冷却管および滴下ロートを備えた500mL容の5つ口フラスコに、上記により得られた重合反応生成物5g(重合反応生成物に用いられたN,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−4−イル)−アミン−アクリルアミド:5.7ミリモル)およびジクロロメタン66.25g(50mL)を仕込んだ。これを、25℃に保ちながら窒素ガスを通じて反応系内の酸素を除去した後、ジクロロメタン132.50g(100mL)に溶解させたm−クロロ過安息香酸47.28g(純分65質量%、178ミリモル)を5時間かけて滴下した。引き続き、25℃で6時間保持した後、遠心分離により反応液から白色沈澱物を分離除去した。残りの上層部を10質量%炭酸カリウム水溶液150mLで洗浄し、次いで飽和食塩水150mLで洗浄した。有機層を適量の硫酸マグネシウムで脱水し、硫酸マグネシウムを除去後、減圧乾燥することにより、赤色粉体のN,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシル−4−イル)−アミン−アクリルアミド化合物架橋重合体5.19gを得た。
得られたN,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシル−4−イル)−アミン−アクリルアミド化合物架橋重合体のラジカル転化率を、実施例2と同様の方法により測定したところ、98.3%であった。
実施例2において、1,9−ノナンジオールジメタクリレート0.03gを用いない以外は、実施例2と同様にして、赤色粉体のN,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシル−4−イル)−アミン−アクリルアミド化合物重合体1.9gを得た。
得られたN,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシル−4−イル)−アミン−アクリルアミド化合物重合体のラジカル転化率を、実施例2と同様の方法により測定したところ、98.2%であった。
実施例3において、1,9−ノナンジオールジメタクリレート0.03gを用いない以外は、実施例3と同様にして、赤色粉体のN,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシル−4−イル)−アミン−アクリルアミド化合物重合体1.8gを得た。
得られたN,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシル−4−イル)−アミン−アクリルアミド化合物重合体のラジカル転化率を、実施例2と同様の方法により測定したところ、98.1%であった。
実施例2〜6で得られたN,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシル−4−イル)−アミン−アクリルアミド化合物架橋重合体、および、比較例1〜2で得られたN,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシル−4−イル)−アミン−アクリルアミド重合体について、プロピレンカーボネート、ジエチルカーボネートおよびエチレンカーボネート/ジエチルカーボネートの混合溶媒(質量比:3/7)の各溶媒に対する溶解性を評価した。各溶媒に対してそれぞれの重合体濃度が10質量%となるように混合し、室温にて24時間攪拌した後、ろ過して得たろ液を、150℃、10mmHgで15時間減圧乾燥を行い、粗溶解分を得た。この粗溶解分を純水で洗浄し、150℃、10mmHgで3時間減圧乾燥を行い、溶解分を得て溶解度を求めた。これらの結果を表1に示す。
実施例3で得られたN,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシル−4−イル)−アミン−アクリルアミド化合物架橋重合体について、上記評価で使用した各溶媒に対して10質量%となるように混合した後、攪拌下40℃にて、10日間、20日間、50日間保存した。所定期間経過後、ろ過して得たろ液を、150℃、10mmHgで15時間減圧乾燥を行い、粗溶解分を得た。この粗溶解分を純水で洗浄し、150℃、10mmHgで3時間減圧乾燥を行い、溶解分を得て溶解度を求めた。結果を表2に示す。
実施例3で得られたN,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシル−4−イル)−アミン−アクリルアミド化合物架橋重合体を、めのう乳鉢を用いて粉砕して100μm以下の粒径とし、そのうちの0.5gと、溶媒としてのN−メチルピロリドン10gと、バインダーとしてのポリフッ化ビニリデン0.1gと、補助導電材としてのグラファイト粉末0.4gとを混合、攪拌して黒色のスラリーを得た。このスラリー2gを、リード線を備えたアルミニウム箔(面積:1.5cm×1.5cm、厚さ:100μm)の表面に滴下し、ワイヤーバーで全体が均一な厚さとなるように展開した後、120℃で6時間減圧乾燥することにより、実施例3で得られたN,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシル−4−イル)−アミン−アクリルアミド化合物架橋重合体を集電体に結着させた電極を作製した。集電体の塗布表面を目視観察したところ、ひび割れは認められなかった。なお、N,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシル−4−イル)−アミン−アクリルアミド化合物架橋重合体からなる塗膜について、マイクロメータを用いて膜厚を測定したところ150μmであった。
実施例7において、実施例3で得られたN,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシル−4−イル)−アミン−アクリルアミド化合物架橋重合体に代えて、実施例4で得られたN,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシル−4−イル)−アミン−アクリルアミド化合物架橋重合体を用いること以外は、実施例7と同様にして電極を作製したところ、集電体の塗布表面にひび割れは認められなかった。なお、実施例7と同様にして膜厚を測定したところ140μmであった。
実施例7において、実施例3で得られたN,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシル−4−イル)−アミン−アクリルアミド化合物架橋重合体に代えて、実施例5で得られたN,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシル−4−イル)−アミン−アクリルアミド化合物架橋重合体を用いること以外は、実施例7と同様にして電極を作製したところ、集電体の塗布表面にひび割れは認められなかった。なお、実施例7と同様にして膜厚を測定したところ145μmであった。
実施例7において、実施例3で得られたN,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシル−4−イル)−アミン−アクリルアミド化合物架橋重合体に代えて、実施例6で得られたN,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシル−4−イル)−アミン−アクリルアミド化合物架橋重合体を用いること以外は、実施例7と同様にして電極を作製したところ、集電体の塗布表面にひび割れは認められなかった。なお、実施例7と同様にして膜厚を測定したところ150μmであった。
実施例7において、N−メチルピロリドン10gに代えて、N−メチルピロリドン4gを用いること以外は、実施例7と同様にして電極を作製したところ、集電体の塗布表面にひび割れは認められなかった。なお、実施例7と同様にして膜厚を測定したところ268μmであった。
実施例11において、実施例3で得られたN,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシル−4−イル)−アクリルアミド化合物架橋重合体に代えて、実施例2で得られたN,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシル−4−イル)−アクリルアミド化合物架橋重合体を用いること以外は、実施例11と同様にして電極を作製したところ、集電体の塗布表面の一部に非常に小さなひび割れが認められた。なお、実施例7と同様にして膜厚を測定したところ272μmであった。
Claims (11)
- 請求項1記載のN,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−4−イル)−アミン−(メタ)アクリルアミドを、架橋剤の存在下で重合した後、ニトロキシド化することにより得られるN,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシル−4−イル)−アミン−(メタ)アクリルアミド化合物架橋重合体。
- 共重合体成分として(メタ)アクリル酸エステルを含有する請求項3記載のN,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシル−4−イル)−アミン−(メタ)アクリルアミド化合物架橋重合体。
- (メタ)アクリル酸エステルが、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリルおよび(メタ)アクリル酸ベヘニルからなる群より選択される少なくとも1種である請求項4記載のN,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシル−4−イル)−アミン−(メタ)アクリルアミド化合物架橋重合体。
- (メタ)アクリル酸エステルの含有割合が、N,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−4−イル)−アミン−(メタ)アクリルアミド1モルに対して0〜0.25モルの割合である請求項4または5記載のN,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシル−4−イル)−アミン−(メタ)アクリルアミド化合物架橋重合体。
- 架橋剤が、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレートおよび1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレートからなる群より選択される少なくとも1種である請求項3〜6のいずれか1項に記載のN,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシル−4−イル)−アミン−(メタ)アクリルアミド化合物架橋重合体。
- 懸濁重合法によって重合されたものである請求項3〜7のいずれかに記載のN,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシル−4−イル)−アミン−(メタ)アクリルアミド化合物架橋重合体。
- 乳化重合法によって重合されたものである請求項3〜7のいずれかに記載のN,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシル−4−イル)−アミン−(メタ)アクリルアミド化合物架橋重合体。
- 溶液重合法によって重合されたものである請求項3〜7のいずれかに記載のN,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシル−4−イル)−アミン−(メタ)アクリルアミド化合物架橋重合体。
- 請求項3〜10のいずれかに記載のN,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシル−4−イル)−アミン−(メタ)アクリルアミド化合物架橋重合体を用いた二次電池の電極。
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