JP6148864B2 - 非水電解質二次電池用正極合剤スラリー、非水電解質二次電池正極用電極および非水電解質二次電池 - Google Patents

非水電解質二次電池用正極合剤スラリー、非水電解質二次電池正極用電極および非水電解質二次電池 Download PDF

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Description

本発明は、非水電解質二次電池用正極合剤スラリー、該非水電解質二次電池用正極合剤スラリーを用いて製造される非水電解質二次電池正極用電極および該非水電解質二次電池正極用電極を有する非水電解質二次電池に関する。
ノート型パソコンや携帯電話等の携帯電子機器や電気自動車等に用いられる二次電池は、エネルギー密度が高いこと、小型であること、大きな電流を流せること、サイクル特性に優れること等の特性が要求される。二次電池の正極は、例えば、正極活物質、導電付与材および結着剤を溶媒に分散させたスラリーを金属等の集電体に塗布することで得られる。
上記の特性を満足させる正極活物質としては、ラジカル材料が提案されており、例えば、特許文献1には、ラジカル材料として、還元状態においてニトロキシドラジカル構造を側鎖に含む、ポリ(2,2,6,6−テトラメチルピペリジノキシメタクリレート)(PTMA)に代表されるポリマーが開示されている。また、特許文献2には、対溶媒安定性を改善したニトロキシドラジカル架橋共重合体が開示されている。該ニトロキシドラジカル架橋共重合体は、特定の構造を有するイミノ化合物を架橋剤の存在下で重合した後に、ニトロキシド化することで得られるものである。
特許文献1、2に記載のラジカル材料は、導電性に乏しいため、これらのラジカル材料を正極活物質として用いると、得られる電極の抵抗が高くなってしまう。そのため、導電付与材をラジカル材料に分散させることによって、電極の抵抗を下げる必要がある。
特開2002−304996号公報 国際公開第05/116092号パンフレット
しかしながら、正極活物質としてPTMAのようなラジカル材料を用いた場合、導電付与材をラジカル材料に均一に分散させることが困難であるため、電極の抵抗を下げる十分な効果が達成されず、得られる電極を用いて作製した二次電池では高率放電特性が低くなるという問題があった。この課題を解決するために、N−メチルピロリドン等の有機溶媒を用いてPTMAと導電付与材との複合体を作成した後、その複合体と結着剤を水に分散し、アルミ箔上に塗布、乾燥させて電極を作成させる方法が検討されている。しかしながら、この方法では、あらかじめ複合体を作成する工程が必要となり、煩雑であり、コストの上昇を伴うため、更なる改良が求められていた。
本発明は、ラジカル材料中に導電付与材が均一に分散され、電極の製造に用いた場合に、抵抗が低い電極が得られ、該電極を二次電池に用いた場合に、放電特性の高い二次電池が得られる非水電解質二次電池用正極合剤スラリー(以下、正極合剤スラリーともいう。)を提供することを目的とする。また、本発明は、該正極合剤スラリーを用いた非水電解質二次電池正極用電極(以下、正極用電極ともいう。)、および、該正極用電極を用いた非水電解質二次電池を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、ラジカル材料として、(メタ)アクリル酸イミノ化合物を、特定量の架橋剤の存在下で重合した後、ニトロキシド化して得られる(メタ)アクリル酸系架橋共重合体を用いることにより、導電付与材のラジカル材料への分散性が向上し、その結果、導電付与材がラジカル材料に均一に分散した正極合剤スラリーが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。さらに、該正極合剤スラリーにより、抵抗が低い正極用電極が得られることを見出し、放電特性の高い二次電池が得られることを見出した。
すなわち、本発明は、ラジカル材料、導電付与材および結着材を水性媒体に分散させてなる非水電解質二次電池用正極合剤スラリーであって、ラジカル材料が、式(1):
Figure 0006148864
(式(1)中、Rは、水素原子またはメチル基を示す。)で表される(メタ)アクリル酸イミノ化合物を、前記(メタ)アクリル酸イミノ化合物1モルに対して0.00001モル以上0.0095モル以下の架橋剤の存在下で重合した重合物のニトロキシド化物である(メタ)アクリル酸系架橋共重合体であり、前記導電付与材が、気相成長炭素繊維を含む非水電解質二次電池用正極合剤スラリーに関する。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明の非水電解質二次電池用正極合剤スラリーは、ラジカル材料、導電付与材および結着剤を水性媒体に分散させてなるものである。
本発明に用いられるラジカル材料は、下記式(1)で表される(メタ)アクリル酸イミノ化合物を、上記(メタ)アクリル酸イミノ化合物1モルに対して0.00001モル以上0.01モル未満の架橋剤の存在下で重合した後、ニトロキシド化して得られる(メタ)アクリル酸系架橋共重合体である。
Figure 0006148864
式(1)中、Rは、水素原子またはメチル基を示す。
式(1)で表される(メタ)アクリル酸イミノ化合物は、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル(メタ)アクリレートであり、市販品を用いることができる。なお、本発明においては、アクリル酸またはメタクリル酸を(メタ)アクリル酸といい、アクリレートまたはメタクリレートを(メタ)アクリレートという。正極合剤スラリーにおけるラジカル材料の混合割合の好ましい下限は、正極合剤スラリー全質量の0.5質量%であり、好ましい上限は、正極合剤スラリー全質量の30質量%である。
本発明に用いられる(メタ)アクリル酸系架橋共重合体は、架橋密度が低いため柔軟性に富む。その結果、あらかじめラジカル材料と導電付与材から複合体を作成しなくても、簡易な工程でラジカル材料中に導電付与材が均一に分散された正極合剤スラリーを製造することができ、該正極合剤スラリーを用いて製造される正極用電極を用いることで抵抗の低い非水電解質二次電池を作製することができる。
上記架橋剤の使用量は、柔軟性に富み、導電付与材との混合性に優れる(メタ)アクリル酸系架橋共重合体が得られる観点から、上記(メタ)アクリル酸イミノ化合物1モルに対して0.00001モル以上0.01モル未満である。
(メタ)アクリル酸イミノ化合物1モルに対する架橋剤の使用割合が0.00001モルより小さいと、ラジカル材料が電解液に溶出し、0.01モル以上であると、ラジカル材料の柔軟性が抑制され、水性媒体に分散させたとしても、導電付与材がラジカル材料に均一に分散しなくなる。
(メタ)アクリル酸イミノ化合物1モルに対する架橋剤の使用割合の好ましい下限は0.0001モルであり、好ましい上限は0.0095モルであり、より好ましい下限は0.0002であり、より好ましい上限は0.009モルである。
上記架橋剤としては、分子内に複数個の重合性不飽和基を有する化合物であれば特に限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸系多官能化合物、アリルエーテル系多官能化合物およびビニル系多官能化合物等が挙げられる。
上記(メタ)アクリル酸系多官能化合物としては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,7−ヘプタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレートおよび2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイロキシプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記アリルエーテル系多官能化合物としては、例えば、ジエチレングリコールジアリルエーテルおよびジブチレングリコールジアリルエーテル等が挙げられる。
上記ビニル系多官能化合物としては、例えば、ジビニルベンゼン等が挙げられる。
これらの中でも、高い重合反応性を有する観点から、(メタ)アクリル酸系多官能化合物が好適に用いられ、特に、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレートおよび1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレートよりなる群から選ばれる少なくとも1種が好適に用いられる。なお、これら架橋剤は、それぞれ1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明に用いられる(メタ)アクリル酸系架橋共重合体の体積平均粒子径の好ましい下限は0.1μm、好ましい上限は2,000μmである。体積平均粒子径が0.1μm未満であると、(メタ)アクリル酸系架橋共重合体に対して使用する導電付与材が多量に必要になり、経済的でなくなる。体積平均粒子径が2,000μmを超えると、導電付与材と均一に接触しにくくなり、導電性が低下することがある。体積平均粒子径のより好ましい下限は1μm、より好ましい上限は1,000μmである。なお、本明細書において上記(メタ)アクリル酸系架橋共重合体の体積平均粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定装置(島津製作所社製、「SALD−7100」)を使用することにより測定することができる。
本発明において、上記(メタ)アクリル酸イミノ化合物を、架橋剤の存在下で重合する方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、懸濁重合法、乳化重合法および溶液重合法等の方法を用いることができる。
懸濁重合法としては、例えば、攪拌機、温度計、窒素ガス導入管および冷却管を備えた反応器を用いて、所定量の(メタ)アクリル酸イミノ化合物、架橋剤並びに油溶性ラジカル重合開始剤を不活性炭化水素溶媒に混合したものと、界面活性剤とを、反応不活性溶媒である水に混合して分散させた後、窒素ガスにより脱酸素し、攪拌下で加熱する方法が挙げられる。
懸濁重合法に用いられる油溶性ラジカル重合開始剤としては特に限定されず、例えば、過酸化ベンゾイル、過酸化−tert−ブチル、ラウロイルパーオキシド、ジイソプロピルペルオキシジカルボナートおよびジシクロヘキシルペルオキシジカルボナート等の過酸化物系重合開始剤;α、α′−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリルおよびジメチル−2,2′−アゾビスイソブチレート等のアゾ系重合開始剤;過酸化ベンゾイル/ジメチルアニリン、過酸化ジ−tert−ブチル/ジメチルアニリン、ラウロイルパーオキシド/ジメチルアニリン等のレドックス系重合開始剤等が挙げられる。これらの中でも、安価であり取扱いが簡便なα、α′−アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系重合開始剤が好適に用いられる。
懸濁重合法に用いられる油溶性ラジカル重合開始剤の使用量は、使用する油溶性ラジカル重合開始剤の種類や反応温度により異なるが、通常、(メタ)アクリル酸イミノ化合物100質量部に対して0.005〜5質量部である。
懸濁重合法に用いられる不活性炭化水素溶媒としては特に限定されず、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素溶媒;n−ヘキサン、n−ヘプタン、リグロイン等の非環式飽和炭化水素溶媒;シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の環式飽和炭化水素溶媒;ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素溶媒等が挙げられる。これらの中でも、工業的に入手が容易で、安価であり、得られる重合反応生成物の品質が安定する観点から、芳香族炭化水素溶媒および非環式飽和炭化水素溶媒が好ましく、中でも、トルエンおよびn−ヘキサンが好適に用いられる。
懸濁重合法に用いられる不活性炭化水素溶媒の使用量は、(メタ)アクリル酸イミノ化合物を十分溶解させて重合反応を円滑に進行させる観点および使用量に見合うだけの効果を得る観点から、(メタ)アクリル酸イミノ化合物100質量部に対して50〜300質量部であることが好ましく、100〜200質量部であることがより好ましい。
懸濁重合法に用いられる上記界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤のいずれをも用いることができる。
懸濁重合法に用いられるアニオン性界面活性剤としては、例えば、脂肪酸ナトリウム、脂肪族カリウム、アルキル硫酸ナトリウム、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルカンスルホン酸ナトリウム、アルキルリン酸ナトリウム、アシロイルメチルタウレート、N−メチル−N−アシルアミドプロピオン酸ナトリウム、モノアルキルビフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ナフタリンスルホン酸ナトリウム−ホルマリン縮合物、アシルグルタミン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテルメチルカルボン酸ナトリウムおよびポリオキシエチレンアルキルエーテルエタンスルホン酸ナトリウム等が挙げられる。
懸濁重合法に用いられるカチオン性界面活性剤としては、例えば、モノアルキルトリメチルアンモニウムメトサルフェート、カチオン化セルロース、アルキルトリメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、ジアルキルジメチルアンモニウムクロライド、ジアルキルジメチルベンジルアンモニウムクロライドおよびアルキルピリジニウムクロライド等が挙げられる。
懸濁重合法に用いられるノニオン性界面活性剤としては、例えば、脂肪酸モノグリセライド、ソルビタン脂肪酸部分エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸モノグリセライド、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸部分エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸部分エステル、ポリオキシエチレンラノリンアルコールエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸モノエステル、ポリエチレングリコール脂肪酸ジエステル、ポリオキシエチレン脂肪酸アミン、ポリグリセリン脂肪酸部分エステル、ビス(2−ヒドロキシエチル)アルキルアミン、アルキルジメチルアミンオキシド、脂肪酸アルキロールアミド、ω−メトキシポリオキシエチレン−α−アルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアセチレングリコール、シュガー脂肪酸部分エステル、ポリビニルアルコールおよび部分ケン化ポリビニルアルコール等が挙げられる。
懸濁重合法に用いられる両性界面活性剤としては、例えば、N−アシルアミドプロピル−N,N−ジメチルアンモニオベタイン、N−アシルアミドプロピル−N’,N’−ジメチル−N’−β−ヒドロキシプロピルアンモニオスルホベタイン、N−アシルアミドエチル−N’−ヒドロキシエチル−N’−カルボキシメチルアンモニオベタイン、N−アルキル−N−ジメチル−N−カルボキシメチルアンモニオベタイン、アルキルジアミノエチルグリシンおよびアシル化ポリペプタイド等が挙げられる。これらの界面活性剤の中でも、工業的に入手が容易で、安価であり、得られる重合反応生成物の品質が安定する観点から、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリビニルアルコールおよび部分ケン化ポリビニルアルコールが好適に用いられる。アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムの中でも、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムが好ましく、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムの中でも、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムが好ましい。
懸濁重合法に用いられる界面活性剤の使用量は、反応を円滑に進行させる観点および使用量に見合うだけの効果を得る観点から、上記水100質量部に対して0.05〜10質量部であることが好ましく、0.1〜5質量部であることがより好ましい。
また、懸濁重合法に用いられる水の使用量は、重合熱を十分除去できる観点および重合温度を制御しやすくする観点から、(メタ)アクリル酸イミノ化合物100質量部に対して200〜3,000質量部であることが好ましく、300〜2,000質量部であることがより好ましい。
なお、上記懸濁重合反応において、必要に応じてイソプロピルアルコール等の連鎖移動剤やメタノール等の重合停止剤等の添加剤を適宜加えてもよい。
懸濁重合法における反応温度としては、30〜100℃が好ましく、40〜80℃がより好ましい。反応時間は、上記反応温度により異なるため一概には言えないが、通常、0.5〜10時間である。
かくして得られた重合反応生成物は、反応溶媒中に粒子状態で存在するため、当該反応液をろ過することにより単離することができる。さらに、水、メタノール、ヘキサン等を用いて、未反応物等を除去、洗浄し、乾燥することにより精製することができる。
本発明に用いられる(メタ)アクリル酸系架橋共重合体を得るための別の重合方法である乳化重合法としては、例えば、攪拌機、温度計、窒素ガス導入管および冷却管を備えた反応器を用いて、所定量の(メタ)アクリル酸イミノ化合物、架橋剤並びに界面活性剤を、不活性溶媒である水に混合して分散させた後、窒素ガスにより脱酸素し、水溶性ラジカル重合開始剤を添加して、攪拌下で加熱する方法が挙げられる。
乳化重合法に用いられる水溶性ラジカル重合開始剤としては特に限定されず、例えば、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム等の過酸化物系重合開始剤、硫酸第一鉄アンモニウム/過硫酸アンモニウムおよびエタノールアミン/過硫酸カリウム等のレドックス系重合開始剤等が挙げられる。これらの中でも、安価であり取扱いが簡便な過硫酸カリウム等の過酸化物系重合開始剤が好適に用いられる。また、乳化重合法における、界面活性剤の種類や使用量、重合開始剤の使用量、不活性溶媒としての水の使用量、反応温度および反応時間は、上記懸濁重合法におけるそれらと同様のものを適用することができる。
なお、乳化重合法において、(メタ)アクリル酸イミノ化合物を溶解するために、懸濁重合法で用いるものと同様の不活性炭化水素溶媒を適宜加えてもよく、さらに、必要に応じてイソプロピルアルコール等の連鎖移動剤やメタノール等の重合停止剤等の添加剤を適宜加えてもよい。
かくして得られた重合反応生成物は、例えば、反応液を大量の冷水と混合し、当該重合反応生成物を沈澱させた後、ろ過する等して単離することができる。さらに、水、ヘキサン、メタノール等を用いて、未反応物等を除去、洗浄した後、乾燥することにより精製することができる。
本発明に用いられる(メタ)アクリル酸系架橋共重合体を得るための別の重合方法である溶液重合法としては、例えば、攪拌機、温度計、窒素ガス導入管および冷却管を備えた反応器に、所定量の(メタ)アクリル酸イミノ化合物、架橋剤並びに不活性溶媒を仕込み、窒素ガスにより脱酸素した後、攪拌しながら重合開始剤を添加する方法が挙げられる。
溶液重合法に用いられる不活性溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素溶媒;n−ヘキサン、n−ヘプタン、リグロイン等の非環式飽和炭化水素溶媒;シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の環式飽和炭化水素溶媒;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル溶媒等の不活性溶媒が挙げられる。
溶液重合法に用いられる不活性溶媒の使用量は、反応を円滑に進行させる観点および使用量に見合うだけの効果を得る観点から、(メタ)アクリル酸イミノ化合物100質量部に対して50〜2,000質量部であることが好ましい。
溶液重合法に用いられる重合開始剤としては特に限定されず、ラジカル重合開始剤やアニオン系重合開始剤を用いて重合することができる。ラジカル重合開始剤としては、例えば、過酸化ベンゾイル、ラウロイルパーオキシド、クメンハイドロパーオキシド、第三級ブチルハイドロパーオキシド、過硫酸カリウム等の過酸化物系重合開始剤;α、α′−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、ジメチル−2,2′−アゾビスイソブチレート等のアゾ系重合開始剤;硫酸第一鉄アンモニウム/過硫酸アンモニウム、エタノールアミン/過硫酸カリウム、臭素酸ナトリウム/二酸化硫黄等のレドックス系重合開始剤等が挙げられる。これらの中でも、安価であり取扱いが簡便なα、α′−アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系重合開始剤が好適に用いられる。また、アニオン系重合開始剤としては、例えば、グリニャール試薬(n−ブチルマグネシウムブロマイド、イソブチルマグネシウムブロマイド、tert−ブチルマグネシウムブロマイド、n−ブチルマグネシウムクロライド、イソブチルマグネシウムクロライド、tert−ブチルマグネシウムクロライド等)およびアルキルリチウム(n−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、1,1,−ジフェニルヘキシルリチウム等)等が挙げられる。これらの中でも、得られる重合反応生成物の品質が安定する観点からtert−ブチルリチウム等のアルキルリチウムが好適に用いられる。
溶液重合法に用いられる重合開始剤の使用量は、使用する重合開始剤の種類や反応温度により異なるが、通常、(メタ)アクリル酸イミノ化合物100質量部に対して0.005〜5質量部である。
なお、上記溶液重合反応において、必要に応じてイソプロピルアルコール等の連鎖移動剤やメタノール等の重合停止剤等の添加剤を、適宜加えてもよい。
溶液重合法における反応温度としては、使用する重合開始剤の種類により異なるが、通常−100〜100℃が好ましく、−50〜80℃がより好ましい。反応時間は上記反応温度により異なるため一概には言えないが、通常、2〜10時間である。
かくして得られた重合反応生成物は、反応液をヘキサン等の脂肪族炭化水素等の溶媒と混合し、当該重合反応生成物を沈澱させた後、ろ過する等して単離することができる。さらに、ヘキサン、メタノール等を用いて、未反応物等を除去、洗浄し、乾燥することにより精製することができる。
本発明に用いられる(メタ)アクリル酸系架橋共重合体は、上記重合反応生成物をニトロキシド化することにより製造することができる。
上記重合反応生成物をニトロキシド化する方法としては、例えば、立体障害を有する第2級アミンを、不活性溶媒中、酸化剤を用いて酸化することで対応するニトロキシド遊離基を有する化合物を製造する公知の方法等を採用することができる。
上記酸化剤としては、例えば、過酸化水素、過ギ酸、過酢酸、過安息香酸、過フタル酸等の過酸化物およびこれらのハロゲン化物や、酸化銀、四酢酸鉛、ヘキサシアノ鉄(III)酸カリウム、過マンガン酸カリウム等の酸化物や、空気等が挙げられる。なかでも、入手のし易さと、反応制御のし易さ、取り扱いの安全性の観点から過酸化水素が好ましい。
上記酸化剤の使用量は、ニトロキシド化反応を円滑に進行させる観点から、イミノ基を有する架橋共重合体の製造に用いた(メタ)アクリル酸イミノ化合物1モルに対して1〜100モルであることが好ましく、1.5〜50モルであることがより好ましい。
上記ニトロキシド化は、水溶性触媒の存在下で行うことが好ましい。水溶性触媒としては、通常のニトロキシド化反応に使用されている触媒、すなわち、タングステンおよびモリブデン等の18族型元素周期律表第6族から選ばれる金属元素を含む化合物が用いられる。
タングステンを含む化合物としては、例えば、タングステン酸、リンタングステン酸、パラタングステン酸、および、これらのアルカリ金属塩(ナトリウム塩やカリウム塩等)やアンモニウム塩、酸化タングステン、タングステンカルボニル等が挙げられる。なかでも、パラタングステン酸アンモニウム、タングステン酸ナトリウム、リンタングステン酸が好ましい。
モリブデンを含む化合物としては、例えば、モリブデン酸、リンモリブデン酸、パラモリブデン酸、および、これらのアルカリ金属塩(ナトリウム塩やカリウム塩等)やアンモニウム塩、酸化モリブデン、モリブデンカルボニルが挙げられる。なかでも、モリブデン酸ナトリウム、三酸化モリブデン、モリブデンヘキサカルボニルが好ましい。
上記水溶性触媒の使用量は、ニトロキシド化反応を円滑に進行させる観点から、イミノ基を有する架橋共重合体100質量部に対して0.001〜20質量部であることが好ましく、0.01〜10質量部であることがより好ましい。
上記不活性溶媒としては、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類や、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル等の脂肪族ニトリル類や、ベンゾニトリル、トルニトリル等の芳香族ニトリル類や、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、iso−ブタノール、tert−ブタノール等のアルコール類や、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類や、水等が挙げられる。なかでも、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類や、メタノール、エタノール、tert−ブタノール等のアルコール類が好適に用いられる。
上記不活性溶媒の使用量は、ニトロキシド化反応を円滑に進行させる観点から、イミノ基を有する架橋共重合体100質量部に対して50〜5,000質量部であることが好ましく、100〜3,000質量部であることがより好ましい。
上記ニトロキシド化の反応温度は、反応を制御する観点から0〜100℃に設定することが好ましく、20〜90℃に設定することがより好ましい。
上記重合反応生成物をニトロキシド化する方法の操作としては、容易に収率よく反応できることから、まず上記重合反応生成物、不活性溶媒および必要に応じて触媒を混合した後、酸化剤を添加しながら反応させるのが好ましい。
酸化剤を添加しながら反応させる時間は、1〜10時間に設定することが好ましく、3〜6時間に設定することがより好ましい。さらに、通常、酸化剤の添加終了後、上述の反応温度に反応系を1〜10時間保持し、ニトロキシド化反応を完結させることが好ましい。
かくして得られた、(メタ)アクリル酸系架橋共重合体は、ろ過や乾燥等を組み合わせて上記反応液から単離することができる。なお、上記ニトロキシド化反応において、重合反応生成物は必ずしも不活性溶媒に溶解させる必要はなく、例えば膨潤した状態であっても、上記ニトロキシド化反応は容易に進行する。
本発明に用いられる導電付与材としては、グラファイト、カーボンブラック、アセチレンブラック等の炭素質微粒子、気相成長炭素繊維、カーボンナノチューブ等の炭素繊維、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセチレン、ポリアセン等の導電性高分子が挙げられる。これらの中でも、炭素質微粒子または炭素繊維が好適に用いられ、中でも気相成長炭素繊維がより好適に用いられる。炭素繊維を用いることにより、正極用電極の引張り強度がより大きくなり、正極用電極にひびが入ったり剥がれたりすることが少なくなる。これら導電付与材は、1種単独で用いてもよいし、あるいは2種以上を併用してもよい。正極合剤スラリーにおける導電付与材の混合割合の好ましい下限は、正極合剤スラリー全質量の0.5質量%であり、好ましい上限は、正極合剤スラリー全質量の30質量%である。
本発明に用いられる結着剤としては、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ビニリデンフロライド−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ビニリデンフロライド−テトラフルオロエチレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリイミド、各種ポリウレタン等の樹脂バインダーが挙げられる。これら結着剤は、1種単独で用いてもよいし、あるいは2種以上を併用してもよい。正極合剤スラリーにおける結着剤の混合割合の好ましい下限は、正極合剤スラリー全質量の0.5質量%であり、好ましい上限は、正極合剤スラリー全質量の30質量%である。
本発明に用いられる水性媒体としては、水、アセトニトリル、エタノール、イソプロピルアルコール等が挙げられる。これらの中でも、環境面から水が好適に用いられる。水性媒体に分散させることで、得られる正極合剤スラリーを正極用電極に用いた際に、正極用電極のひび割れ、反りの発生を抑制することができる。正極合剤スラリーにおける水性媒体の混合割合の好ましい下限は、正極合剤スラリー全質量の30質量%であり、好ましい上限は、正極合剤スラリー全質量の99質量%である。
本発明の正極合剤スラリーは、ラジカル材料、導電付与材および結着剤を水性媒体に分散させることにより製造することができる。
ラジカル材料、導電付与材、結着剤、および水性媒体の添加の順序には、特に制限はなく、ラジカル材料、導電付与材、結着剤、および水性媒体を同時に加えて混合して正極合剤スラリーを製造することができる。また、結着剤は、あらかじめ水性媒体に溶かして用いてもよいし、結着剤は、ラジカル材料とあらかじめ粉末を混合し、その後に水性媒体を加えて混合し、正極合剤スラリーを製造してもよい。混合装置としては、特に制限されないが、セラミックボールが充填されたミル等の装置が挙げられる。当該装置に、ラジカル材料、導電付与材、結着剤、および水性媒体を充填し、回転、振動等させることにより正極合剤スラリーを製造することができる。
本発明の非水電解質二次電池用正極合剤スラリーには、正極活物質として、上記の特定の構造を有するラジカル材料に加えて金属酸化物、ジスルフィド化合物、他の安定ラジカル化合物および導電性高分子等を用いてもよい。
また、本発明の非水電解質二次電池用正極合剤スラリーには、正極合剤スラリーを作製しやすくする観点から、増粘剤を混合してもよい。
上記増粘剤としては、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸ヒドロキシエチル、ポリアクリル酸アンモニウム、ポリアクリル酸ソーダ等が挙げられる。これら増粘剤は、1種単独で用いてもよいし、あるいは2種以上を併用してもよい。
上記増粘剤を用いる場合、正極合剤スラリーにおける増粘剤の混合割合の好ましい下限は、正極合剤スラリー全質量の、0.1質量%であり、好ましい上限は、正極合剤スラリー全質量の5質量%である。
さらに、本発明の非水電解質二次電池用正極合剤スラリーには、得られる正極用電極の電極反応をより円滑に行うために、酸化還元反応を助ける触媒を混合させてもよい。
上記触媒としては、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセチレン、ポリアセン等の導電性高分子、ピリジン誘導体、ピロリドン誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、アクリジン誘導体等の塩基性化合物、金属イオン錯体等が挙げられる。これら触媒は、1種単独で用いてもよいし、あるいは2種以上を併用してもよい。
上記触媒を用いる場合、正極合剤スラリーにおける触媒の混合割合としては、正極合剤スラリー全質量の10質量%以下が好ましい。
本発明の非水電解質二次電池用正極合剤スラリーを用いて製造される非水電解質二次電池正極用電極もまた本発明の1つである。
正極合剤スラリーを集電体に塗布し、溶媒を乾燥して除去することにより、本発明の非水電解質二次電池用電極を得ることができる。
集電体に正極合剤スラリーを塗布する方法としては、特に制限されない。例えば、ドクターブレード法、ディップ法、リバースロール法、ダイレクトロール法、グラビア法、エクストルージョン法、およびハケ塗りなどの方法が挙げられる。また、溶媒を乾燥する方法としては、特に制限されず、例えば、温風、熱風、低湿風による乾燥、真空乾燥、(遠)赤外線や電子線などの照射により乾燥する方法が挙げられる。
集電体としては、電気導電性を有し、かつ、電気化学的に耐久性のある材料であれば特に制限されないが、耐熱性を有する観点からは、例えば、ニッケル、アルミニウム、銅、金、白金、銀、鉄、チタン、タンタル、アルミニウム合金、ステンレス鋼、または、炭素等からなる箔、金属平板、メッシュ状などの形状のもの等が挙げられる。なかでも、アルミニウムが特に好ましい。
本発明の非水電解質二次電池正極用電極を有する非水電解質二次電池もまた本発明の1つである。
上記本発明の正極用電極を正極として用い、非水電解質二次電池用として従来公知の負極、電解液、セパレーター等の部品と組み合わせることで、本発明の非水電解質二次電池を得ることができる。本発明の非水電解質二次電池は、ニトロキシドラジカルのp型レドックス由来の酸化還元により、蓄電または放電を行うことができる。該ニトロキシドラジカルは、正極に用いた非水電解質二次電池用正極合剤スラリーに含まれる特定の構造を有する(メタ)アクリル酸系架橋共重合体に由来するものである。
本発明に係る電池の形状は特に限定されず、従来公知のものを用いることができる。例えば、電極積層体、あるいは巻回体を金属ケース、樹脂ケース、あるいはアルミニウム箔等の金属箔と合成樹脂フィルムからなるラミネートフィルム等によって封止したもの等が挙げられ、円筒型、角型、コイン型、およびシート型等が挙げられる。
本発明に使用する(メタ)アクリル酸系架橋共重合体は、架橋密度が低いため柔軟性に富む。その結果、ラジカル材料中に導電付与材が均一に分散された非水電解質二次電池用正極合剤スラリーを製造することができ、該正極合剤スラリーを用いて抵抗の低い非水電解質二次電池正極用電極を作製することができる。
以下に、実施例および比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明は、これらによってなんら限定されるものではない。
製造例1(ラジカル材料の合成)
内容積200mlの三角フラスコに、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニルメタクリレート22.32g(99.2ミリモル)、架橋剤としてエチレングリコールジメタクリレート0.16g(0.8ミリモル)、重合開始剤としてα,α′−アゾビスイソブチロニトリル0.115g(0.7ミリモル)、および、トルエン35mlを仕込み、混合して均一溶液を得た。次に、攪拌機、窒素ガス導入管、温度計、還流冷却管を備えた500ml容の4つ口フラスコに、水200mlおよび界面活性剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.30gを仕込み、混合し、この溶液を25℃に保ちながら、攪拌下、上記均一溶液を加えて分散させた。引き続き、窒素ガスを通じて反応系内の酸素を除去した後、60℃にて6時間反応させた。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、ろ過して架橋ポリメタクリル酸イミノ化合物を得た。得られた架橋ポリメタクリル酸イミノ化合物を水500ml、次いでヘキサン500mlで洗浄した後、減圧乾燥して白色粉体の架橋ポリメタクリル酸イミノ化合物22.38gを得た(収率99.6%)。
次に、得られた架橋ポリメタクリル酸イミノ化合物10gおよびメタノール300mlを攪拌機、窒素ガス導入管、温度計、還流冷却管および滴下ロートを備えた500ml容の4つ口フラスコに仕込み、25℃に保ちながら窒素ガスを通じて反応系内の酸素を除去した後、30%の過酸化水素溶液50.4g(445ミリモル)を3時間かけて滴下した。引き続き8時間25℃に保持した後、反応液をろ過して架橋ポリメタクリル酸ニトロキシド化合物を得た。得られた架橋ポリメタクリル酸ニトロキシド化合物をメタノール500ml、次いで水500mlで洗浄した後、減圧乾燥して赤色粉体の架橋ポリメタクリル酸ニトロキシド化合物9.8gを得た。
製造例2
製造例2は、(メタ)アクリル酸イミノ化合物の重合に用いられる架橋剤の割合が異なる点以外は、製造例1と同様である。
製造例2では、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニルメタクリレート22.32g(99.2ミリモル)に代えて2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニルメタクリレート22.28g(99.0ミリモル)、エチレングリコールジメタクリレート0.16g(0.8ミリモル)に代えてエチレングリコールジメタクリレート0.20g(1.0ミリモル)を用いて、製造例1と同様にして白色粉体の架橋ポリメタクリル酸イミノ化合物22.39gを得た(収率99.6%)。
次に、製造例1と同様にして、赤色粉体の架橋ポリメタクリル酸ニトロキシド化合物9.9gを得た。
実施例1
(1)非水電解質二次電池用正極合剤スラリーの作製
製造例1で得られた架橋ポリメタクリル酸ニトロキシド化合物308.7mg、導電付与材として気相成長炭素繊維75.9mgおよびアセチレンブラック30.9mg、および、結着剤としてカルボキシメチルセルロース25.5mgをそれぞれ量りとり、水性媒体である水5mLを添加し、メノウ乳鉢を用いて10分間湿式混合し、正極合剤スラリーを得た。
(2)非水電解質二次電池正極用電極の作製
得られた正極合剤スラリーをアルミ箔上に塗布し、真空中60℃で一晩乾燥して非水電解質二次電池正極用電極を作製した。
得られた正極用電極について、電気化学アナライザー(BAS株式会社、商品名 ALSモデル600B電気化学アナライザー)を用いて、サイクリックボルタモグラムを測定した。上記で得られた正極用電極を作用電極として、カウンター電極に白金コイル、参照電極にAg/AgCl、電解液に0.1Mテトラフルオロホウ酸テトラ−n−ブチルアンモニウム−アセトニトリル溶液を用い、電位掃引範囲0.6−1.4V(vs.Ag/AgCl)で、掃引速度をそれぞれ10mV/sec、5mV/sec、1mV/secとして測定した。
いずれの掃引速度の場合も、ニトロキシドラジカルのp型レドックス由来の酸化還元波が現れ、電位は、それぞれ、1.305V(酸化電位)と0.801V(還元電位)(掃引速度が10mv/secの時)、1.229(酸化電位)Vと0.863V(還元電位))(掃引速度が5mv/secの時)、1.122V(酸化電位)と0.959V(還元電位)(掃引速度が1mv/secの時)(vs.Ag/AgCl)であり、繰り返し掃引してもこれらの酸化還元波は安定していた。
比較例1
製造例1で得られた架橋ポリメタクリル酸ニトロキシド化合物308.7mgに代えて、製造例2で得られた架橋ポリメタクリル酸ニトロキシド化合物308.7mgを用いた以外は、実施例1と同様にして正極合剤スラリーを作製し、該正極合剤スラリーを用いて非水電解質二次電池正極用電極を作製した。得られた正極用電極について、実施例1と同様にサイクリックボルタモグラムを測定した。
いずれの掃引速度の場合も、ニトロキシドラジカルのp型レドックス由来の酸化還元波が現れ、電位は、それぞれ、1.391V(酸化電位)と0.740V(還元電位)(掃引速度が10mv/secの時)、1.296(酸化電位)Vと0.827V(還元電位))(掃引速度が5mv/secの時)、1.168V(酸化電位)と0.951V(還元電位)(掃引速度が1mv/secの時)(vs.Ag/AgCl)であり、繰り返し掃引してもこれらの酸化還元波は安定していた。
比較例2
製造例2で得られた架橋ポリメタクリル酸ニトロキシド化合物1g、導電付与材として気相成長炭素繊維0.1gおよびアセチレンブラック0.1g、および結着剤としてのフッ化ビニリデン0.14gをそれぞれ量りとり、N−メチルピロリドン20mLを添加し、メノウ乳鉢を用いて混練した。次に、メタノール400mL中に添加し、析出物をろ過し、メタノールで洗浄した後、減圧乾燥し、架橋ポリメタクリル酸ニトロキシド化合物と導電付与材との複合体を得た。
得られた複合体380mgに、さらに導電付与材として気相成長炭素繊維45mg、結着剤としてのカルボキシメチルセルロース16mg、および、水5mLを添加し、メノウ乳鉢を用いて10分間湿式混合し、正極合剤スラリーを得た。得られた正極合剤スラリーをアルミ箔上に塗布し、真空中60℃で一晩乾燥して非水電解質二次電池正極用電極を作製した。
得られた正極用電極について、実施例1と同様にしてサイクリックボルタモグラムを測定した。
いずれの場合も、ニトロキシドラジカルのp型レドックス由来の酸化還元波が現れ、電位は、それぞれ、1.329V(酸化電位)と0.798V(還元電位)(掃引速度が10mv/secの時)、1.265(酸化電位)Vと0.859V(還元電位))(掃引速度が5mv/secの時)、1.157V(酸化電位)と0.969V(還元電位)(掃引速度が1mv/secの時)(vs.Ag/AgCl)であり、繰り返し掃引してもこれらの酸化還元波は安定していた。
実施例1、比較例1および比較例2で得られた掃引速度に対する酸化電位、還元電位、および、酸化電位から還元電位を引いた電位差を表1に示した。酸化電位と還元電位との電位差が大きいほど、電極の抵抗が高いことを示す。
Figure 0006148864
表1の結果から、いずれの掃引速度の場合でも、実施例1の方が比較例1および2よりも酸化電位と還元電位との電位差が小さいことが分かった。実施例1で用いた製造例1の架橋ポリメタクリル酸ニトロキシド化合物は、架橋密度が低いため、気相成長炭素繊維との混合・分散性に優れる。そのため、架橋ポリメタクリル酸ニトロキシド化合物に導電付与材が充分に分散した正極合剤スラリーを得ることができ、その結果、得られる正極用電極の抵抗が低くなる。一方、比較例1で用いた製造例2の架橋ポリメタクリル酸ニトロキシド化合物は、製造例1よりも架橋密度が高いため、気相成長炭素繊維との混合・分散性に劣る。そのため、比較例1で得られた正極合剤スラリーは、架橋ポリメタクリル酸ニトロキシド化合物に導電付与材が充分に分散せず、得られる正極用電極の抵抗が高くなる。
また、実施例1および比較例2での電位差の比較から、製造例1の架橋密度が低い架橋ポリメタクリル酸ニトロキシド化合物を用いた場合には、あらかじめラジカル材料と導電付与材から複合体を作成しなくても、簡易な工程で架橋ポリメタクリル酸ニトロキシド化合物に導電付与材が分散した正極合剤スラリーを得ることができ、その結果、抵抗の低い正極用電極を得られることがわかる。
実施例2(非水電解質二次電池の作製)
電解質塩としてのLiPF1mol/lを含んだエチレンカーボネート/ジエチルカーボネート混合溶液(重量比:3/7)1400mgにビニリデンフロライド−ヘキサフルオロプロピレン共重合体600mgおよびテトラヒドロフラン11.3gを加えて室温で攪拌して電解質溶液を調製した。この電解質溶液を段差をつけたガラス板上に塗布し、室温で一時間放置し自然乾燥して、厚さ1mmの電解質フィルムを得た。この電解質フィルムを2.0cm×2.0cmに切り出した後、先に作製した、実施例1で得られた正極用電極上に積層し、さらに、リード線を備えたリチウム張り合わせ銅箔(リチウム膜厚30μm、銅箔の膜厚20μm)をその上に重ね合わせた。引き続き、その全体を厚さ5mmのポリテトラフルオロエチレン製シートを用いて巻装することにより互いに圧接して、実施例1で得られた正極用電極を用いた非水電解質二次電池を作製した。
本発明によれば、有機溶媒を使用せず、簡便な工程でラジカル材料中に導電付与材が均一に分散し、二次電池の正極用電極の製造に用いた場合に抵抗の低い正極用電極が得られる非水電解質二次電池用正極合剤スラリーが提供される。また、本発明によれば、該正極合剤スラリーを用いて製造される非水電解質二次電池正極用電極、および該正極用電極を用いた非水電解質二次電池が提供される。本発明の非水電解質二次電池は、高エネルギー密度が必要な各種携帯電子機器の電源、電気自動車、ハイブリッド電気自動車等の駆動用または補助用蓄電源、太陽光発電や風力発電等による各種エネルギーの蓄電装置、或いは、家庭用電気器具の蓄電源等として用いることができる。

Claims (4)

  1. ラジカル材料、導電付与材および結着剤を水性媒体に分散させてなる非水電解質二次電池用正極合剤スラリーであって、ラジカル材料が、式(1):
    Figure 0006148864
    (式(1)中、Rは、水素原子またはメチル基を示す。)で表される(メタ)アクリル酸イミノ化合物を、前記(メタ)アクリル酸イミノ化合物1モルに対して0.00001モル以上0.0095モル以下の架橋剤の存在下で重合した重合物のニトロキシド化物である(メタ)アクリル酸系架橋共重合体であり、
    前記導電付与材が、気相成長炭素繊維を含む
    ことを特徴とする、非水電解質二次電池用正極合剤スラリー。
  2. 架橋剤が、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレートおよび1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレートよりなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載の非水電解質二次電池用正極合剤スラリー。
  3. 請求項1又は2記載の非水電解質二次電池用正極合剤スラリーを用いて製造される非水電解質二次電池正極用電極。
  4. 請求項3記載の非水電解質二次電池正極用電極を有する非水電解質二次電池。
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