JP2011126367A - エアバッグ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】インストルメントパネル内における膝よりも上側に配置された膝保護用バッグを、該インストルメントパネルと乗員の膝との間で良好に展開させることができるエアバッグ装置を得る。
【解決手段】助手席用エアバッグ装置10の膝保護用のサブバッグ28は、インストルメントパネル16内における乗員Pの膝Kよりも車両上下方向の上側で折り畳まれており、ガス供給を受けてインストルメントパネルに対する車室側で車両上下方向の下向きに展開される上バッグ48と、展開過程で上バッグ48に対しインストルメントパネル側に位置するように折り返されると共に該折り返し状態で内向きとなるようにロール折りされた下バッグ50と、上バッグ48に対する下バッグ50の折り返し状態を維持させると共に下バッグ50の展開圧で該維持状態が解消されるティアシーム52とを有する。
【選択図】図5

Description

本発明は、乗員の膝を保護するための膝保護用バッグを備えたエアバッグ装置に関する。
乗員の上体を拘束するためのエアバッグに膝を拘束するためのエアバッグを連設したエアバッグ装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、乗員の上体を拘束するためのエアバッグと、膝を拘束するためのエアバッグとを、共通の蓄圧器からのガス供給によって同時に膨張、展開させるエアバッグ装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
実開平7−17662号公報 特開昭51−23917号公報
ところで、インストルメントパネル内における膝よりも上側に配置された膝保護用バッグは、車両上下方向の上側から下向きに展開されることとなるので、該膝保護用バッグをインストルメントパネルと乗員の膝との間で良好に展開させることについて、改善の余地がある。
本発明は、インストルメントパネル内における膝よりも上側に配置された膝保護用バッグを、該インストルメントパネルと乗員の膝との間で良好に展開させることができるエアバッグ装置を得ることが目的である。
請求項1記載の発明に係るエアバッグ装置は、インストルメントパネル内における乗員の膝よりも車両上下方向の上側で折り畳まれ、ガス供給を受けてインストルメントパネルに対する車室側で車両上下方向の下向きに展開される上バッグと、展開過程で前記上バッグに対しインストルメントパネル側に位置するように折り返されると共に該折り返し状態で内向きとなるようにロール折りされた下バッグと、前記上バッグに対する前記下バッグの折り返し状態を維持させると共に前記下バッグの前記上バッグを通じたガス供給による展開圧で該維持状態が解消される折り返し保持手段とを有する膝保護用バッグと、前記膝保護用バッグにおける前記上バッグ内にガスを供給するガス供給装置と、を備えている。
請求項1記載のエアバッグ装置では、例えば車両の前面衝突の際に、ガス供給装置から膝保護用バッグの上バッグにガスが供給されると、該インフレータからのガスによって先ず上バッグがインストルメントパネルの車室側で下向きに膨張、展開される。下バッグは、折り返し保持手段による上バッグに対するインストルメントパネル側への折り返し状態から、上バッグを通じてガスが供給されると、その展開圧で折り返し保持手段による保持が解消される。すると、内向きにロール折りされている下バッグは、インストルメントパネルに沿って転がるようにロール折りが解消されつつ膨張、展開される。これにより、膝保護用バッグの下バッグは、インストルメントパネルに沿って展開されやすく、該インストルメントパネルと乗員の膝との間に潜り込むように展開されることとなる。
このように、請求項1記載のエアバッグ装置では、インストルメントパネル内における膝よりも上側に配置された膝保護用バッグを、該インストルメントパネルと乗員の膝との間で良好に展開させることができる。
請求項2記載の発明に係るエアバッグ装置は、請求項1記載のエアバッグ装置において、前記折り返し保持手段は、前記ロール折り状態の前記下バッグをティアシームにより前記上バッグに縫製して構成されている。
請求項2記載のエアバッグ装置では、折り返し保持手段がティアシームによる下バッグの上バッグへの縫製にて構成されているので、バッグ展開制御の信頼性が高い。
請求項3記載の発明に係るエアバッグ装置は、請求項1又は請求項2記載のエアバッグ装置において、前記ガス供給装置からのガス供給を受けて前記インストルメントパネルに対する車室側で膨張、展開されることで車両乗員の上体を車両前後方向の前側から拘束する上体保護用バッグが、前記膝保護用バッグと共に折り畳まれている。
請求項3記載のエアバッグ装置では、例えば車両の前面衝突の際にガス供給装置からガスが供給されると、膝保護用バッグ、上体保護用バッグがそれぞれ膨張、展開される。このように上体保護用バッグと共に折り畳まれた膝保護用バッグは、乗員の膝よりも上側から下向きに展開されることとなる。ここで、上記の通り上バッグの展開後に下バッグがインストルメントパネルに沿って展開されるので、膝保護用バッグの膝拘束部分である下バッグは、インストルメントパネルと乗員の膝との間に潜り込むように展開される。すなわち、本エアバッグ装置では、上体保護用バッグと共に折り畳まれていた膝保護用バッグを、インストルメントパネルと乗員の膝との間で良好に展開させることができる。
以上説明したように本発明に係るエアバッグ装置は、インストルメントパネル内における膝よりも上側に配置された膝保護用バッグを、該インストルメントパネルと乗員の膝との間で良好に展開させることができるという優れた効果を有する。
本発明の実施形態に係るエアバッグ装置におけるエアバッグの展開状態を示す側断面図である。 本発明の実施形態に係るエアバッグ装置を構成するエアバッグを拡大して示す側断面図である。 本発明の実施形態に係るエアバッグ装置におけるエアバッグの展開状態を示す背面断面図である。 本発明の実施形態に係るエアバッグ装置におけるエアバッグの展開過程を示す側断面図である。 本発明の実施形態に係るエアバッグ装置を構成するサブバッグの展開初期を示す側断面図である。 本発明の実施形態に係るエアバッグ装置を構成するサブバッグの展開過程であって、ティアシームの破断状態を示す側断面図である。 本発明の実施形態に係るエアバッグ装置を構成するサブバッグの展開過程であって、下部のロール折りが解消される状態を示す側断面図である。 本発明の実施形態に係るエアバッグ装置を構成するサブバッグの展開完了状態を示す側断面図である。
本発明の実施の形態に係るエアバッグ装置としての助手席用エアバッグ装置10について、図1〜図8に基づいて説明する。先ず、助手席用エアバッグ装置10の全体構成を説明し、次いで、サブバッグ28の折り畳み構造について説明することとする。なお、各図に適宜記す矢印FR、矢印UP、矢印Wは、それぞれ助手席用エアバッグ装置10が適用された自動車V、助手席12の車両前方向(進行方向)、上方向、車幅方向を示している。また、以下の説明でエアバッグ20(その構成部分)の形状等を説明する場合、特に断りのない場合は膨張、展開状態における形状等をいうものとする。
(助手席用エアバッグ装置の全体構成)
図1には、助手席用エアバッグ装置10の作動状態における自動車Vの車室C内の前部が模式的な側断面図にて示されている。この図に示される如く、車室C内前部には、車両用シートとしての助手席12が配置されている。助手席12は、乗員Pが車両前向きに着座するためのシートクッション12Aと、シートクッション12Aに着座した着座乗員Pを車両後方から支持するシートバック12Bとを有する。
助手席12に対する車両前方には、車室Cの車両前端を規定するウインドシールドガラス14が配置されている。また、ウインドシールドガラス14に対する車両下方には、インストルメントパネル16が設けられている。インストルメントパネル16は助手席12側に突出しており、助手席12に着座した着座乗員Pはインストルメントパネル16の下方空間に足を入れるようになっている。したがって、助手席12に着座した着座乗員Pは、その着座姿勢で、膝Kをインストルメントパネル16に近接させるようになっている。
助手席用エアバッグ装置10は、インストルメントパネル16内に配置されたエアバッグモジュール18を備えている。エアバッグモジュール18は、後に詳述するエアバッグ20と、エアバッグ20にガスを供給するためのガス供給装置としてのインフレータ22と、エアバッグ20及びインフレータ22を保持(一部収容)したエアバッグケース24とを主要部として構成されている。エアバッグモジュール18は、エアバッグケース24においてインストルメントパネル16に設けられた取付部16Aに保持されている。
この実施形態では、図1に示される如くエアバッグ20は、着座乗員Pの上体Uを保護するための上体保護用バッグとしてのメインバッグ26と、膝Kを保護するための膝保護用バッグとしてのサブバッグ28とを有する。このため、助手席用エアバッグ装置10では、エアバッグモジュール18は、インストルメントパネル16における車両最後部近傍に、車両後向きでかつ上向きに設けられている。具体的には、助手席用エアバッグ装置10では、エアバッグモジュール18のエアバッグケース24が車両後方でかつ車両上方に向けて開口する姿勢で、インストルメントパネル16の取付部16Aに保持されている。
このエアバッグケース24は、図1に二点鎖線にて示される如く折り畳み状態のエアバッグ20を保持(一部収容)している。エアバッグ20は、図示しない保持シート等に包まれることで、折り畳み状態が維持されている。インフレータ22は、ガス噴出口22Aを含む一部がエアバッグ20内に挿入された状態で、エアバッグケース24に固定的に保持されている。この実施形態では、インフレータ22は、所謂ディスクタイプのインフレータとされ、上記の通りメインバッグ26とサブバッグ28とを有するエアバッグ20に対し十分なガス容量が確保されている。
エアバッグ20のメインバッグ26は、ウインドシールドガラス14及びインストルメントパネル16と着座乗員Pの上体Uとの間で膨張、展開され、該上体Uの車両前方への相対移動を拘束するようになっている。この実施形態では、メインバッグ26には、内圧調整用のベントホール25が形成されている。サブバッグ28は、インストルメントパネル16と膝Kとの間で膨張、展開され、該膝Kの車両前方への相対移動を拘束するようになっている。これらエアバッグ20のメインバッグ26とサブバッグ28とは、図2及び図3に示される如く、一体的に構成されている。
具体的には、メインバッグ26は、エアバッグ20における車両上下方向の上部及び中間部を構成する基布30により袋状に膨張、展開するように形成されている。この実施形態では、メインバッグ26は、図3に示される如く車幅方向に隣接された左右のバッグを連結した如き所謂ツインチャンバ構造のエアバッグとされている。このメインバッグ26は、左右のバッグ(チャンバ)の車両後端がそれぞれ着座乗員Pの左右別の肩部(又はその近傍)を拘束するように形成されている。
サブバッグ28は、基布32にて車両上向きに開口する袋状に形成されており、該開口縁がメインバッグ26の車両下側開口縁に対し縫製等により接合されている。これにより、エアバッグ20は、全体として大きな袋状を成している。基布32は、表面にシリコンコート等の織り目シール加工が施されている点で基布30とは異なり、その織り目を経由したメインバッグ26内からのガス漏れが防止(基布30に対し抑制)されるようになっている。サブバッグ28の内圧保持用のシリコンコートは、ガス漏れ防止の観点からはサブバッグ28の内面に施すことが好ましい。
上記の通り全体として大きな袋状に展開されるエアバッグ20は、内部をメインバッグ26のチャンバとサブバッグ28のチャンバとに区画(分離)するための布状材としてのテザー34を有する。テザー34は、布状を成しており、図1及び図2に示される如くサブバッグ28の車両前後方向の膨張を規制するようになっている。この実施形態では、テザー34は、図3に示される如く基布30と基布32との縫製部に縫製等により接合されている。
また、図2にも示される如く、サブバッグ28内には、サブバッグ28の車両前後方向の膨張(厚み)を規制するための規制部材としてのテザー46が設けられている。この実施形態では、上下方向に離間して2つのテザー46が設けられている。この実施形態では、上側のテザー46の上下方向位置が乗員Pの膝中心の上下方向位置に略一致する設定とされている。各テザー46には、透孔46A(図3参照)が形成されており、透孔46Aがサブバッグ28内を上下に連通している。
そして、この実施形態に係るエアバッグ20は、インフレータ22のガスをメインバッグ26、サブバッグ28に導く可撓性のガス流路部材としてのインナチューブ35を備えている。インナチューブ35は、基布30と同様の織物である基布36にて、メインバッグ26、サブバッグ28とは独立して、図1に示される如く車両前方でかつ車両下方に向けて開口される略「U」字状に膨張、展開される袋体として構成されている。具体的には、インナチューブ35は、上記の通り車両後方でかつ車両上方に向けて開口するエアバッグケース24から該開口方向に延びる上部38と、該上部38から車両前方でかつ車両下方側に折り返されるように展開される下部40とを主要部として構成されている。
このインナチューブ35の下部40は、テザー34を貫通しており、その先端にはサブバッグ28にガスを供給するためのガス供給口40Aが形成されている。一方、インナチューブ35の上部38における下部40の折り返し部の近傍、すなわちテザー34に対するメインバッグ26側には、該メインバッグ26にガスを供給するためのガス供給口38Aが形成されている。この実施形態では、図3に示される如く、ガス供給口38Aは、インナチューブ35の上部38における車幅方向両側に、それぞれ基布36を貫通した貫通孔として形成されている。これにより、助手席用エアバッグ装置10では、インナチューブ35の上部38から車幅方向の両側に向けてメインバッグ26内にガスが供給される構成とされている。
また、助手席用エアバッグ装置10では、インナチューブ35の下部40におけるガス供給口40Aの周りには、ガス排出抑制手段としての逆止弁(一方向弁)42が形成されている。逆止弁42は、サブバッグ28内からガス供給口38Aを覆う布片42Aを有し、上部38からのガス供給口38Aを通じたサブバッグ28へのガス供給を許容するようになっている。一方、逆止弁42は、サブバッグ28の内圧(動圧)が上部38の内圧よりも高くなると、該内圧によって布片42Aがガス供給口38Aを閉止する構成とされている。なお、逆止弁42の構成を理解し易くするために、図2では逆止弁42の非作動状態であるガス供給口40Aの閉止状態、図3では逆止弁42によるガス供給口40Aの開放状態を図示している。
また、図1に示される如く、インストルメントパネル16におけるエアバッグモジュール18を取り付けた部分には、エアバッグ20の膨張、展開圧によって破断され開口するエアバッグドア44が形成されている。この実施形態に係るエアバッグドア44は、インストルメントパネル16がその内面側に形成した溝状のティアラインにおいて開裂されることでヒンジ部を中心に上下に展開され、インストルメントパネル16に開口を形成するようになっている。この開口を通じて、エアバッグ20のインストルメントパネル16外すなわち車室Cへの膨張、展開が許容される構成である。
以上説明した助手席用エアバッグ装置10では、例えば図示しない衝突センサの出力に基づいて自動車Vの前面衝突を検出又は前面衝突が不可避であることを予測した場合、図示しない制御装置としてのエアバッグECUがインフレータ22を作動させるようになっている。
(サブバッグの折り畳み構造)
以上説明した助手席用エアバッグ装置10のサブバッグ28は、上下方向の上側で展開される上バッグ48と、上バッグ48に連続され上下方向の下側で展開される下バッグ50とを有する。図4に示される如く、上バッグ48は、下バッグ50に先行して、主に乗員Pの膝Kに対する上下方向の上側で膨張、展開されるようになっている。
図5にも示される如く、下バッグ50は、サブバッグ28の展開初期には上バッグ48に対する前側(インストルメントパネル16側)に折り返された姿勢を採る構成とされている。具体的には、下バッグ50は上バッグ48の前側で内向きにロール折りされた状態となるように、該上バッグ48の前側に折り返されると共に、該折り返し状態が維持されるようにティアシーム52にて上バッグ48に縫製されている。
ティアシーム52は、下バッグ50の膨張、展開に伴って(下バッグ50の展開圧によって)破断されるようになっている。したがって、サブバッグ28は、上バッグ48が膨張、展開されて下バッグ50にガスが供給されると、下バッグ50の膨張展開に伴ってティアシーム52が破断され、該下バッグ50の膝Kの前方への膨張、展開が果たされる構成となっている。
次に、本実施形態の作用を説明する。
上記構成の助手席用エアバッグ装置10では、衝突センサからの信号に基づいて自動車Vの前面衝突が検出又は予測されると、エアバッグECUは、インフレータ22を作動(着火)させる。すると、インフレータ22からガス供給を受けたエアバッグ20は、インストルメントパネル16内で膨張され、その展開圧でエアバッグドア44を展開させて形成された開口を通じて車室Cで膨張、展開される。
この際、インフレータ22のガスが供給されたインナチューブ35が先ず膨張、展開される。インフレータ22からのガスは、インナチューブ35の上部38に形成されたガス供給口38Aを通じてメインバッグ26に供給されると共に、該インナチューブ35の下部40に形成されたガス供給口40Aを通じてサブバッグ28に供給される。すると、サブバッグ28は、インストルメントパネル16と乗員Pの両膝Kとの間で膨張、展開され、相対的に容量の大きいメインバッグ26は、サブバッグ28の展開完了後に乗員Pの上体Uに対する車両前方で展開が完了される。
このサブバッグ28によって、助手席12に着座した着座乗員Pの膝Kが拘束され、インストルメントパネル16側から膝Kに作用する荷重が軽減される。すなわち、着座乗員Pの膝Kが保護される。特に、助手席用エアバッグ装置10では、インナチューブ35の下部40におけるガス供給口40A側に逆止弁42が設けられているため、膝Kの拘束に伴ってサブバッグ28の内圧が上昇すると逆止弁42がガス供給口40Aを閉止する。このため、膝Kの拘束に伴うサブバッグ28の内圧低下(ガス排出)が抑制され、着座乗員Pの膝Kが一層良好に保護される。
一方、乗員Pの上体Uは、膨張、展開されたメインバッグ26によって拘束され、衝撃吸収が果たされる。これらにより、乗員Pは助手席用エアバッグ装置10によって良好に保護される。特に、助手席用エアバッグ装置10では、左右のガス供給口38Aを通じてメインバッグ26内で車幅方向両側に向けてガスが供給される。このため、車両後向きにガスが供給される構成と比較して、メインバッグ26の車両後方への展開力(展開速度)が抑制され、着座乗員Pの上体Uを拘束する際に荷重が軽減される。
ここで、助手席用エアバッグ装置10では、サブバッグ28の下部が上バッグ48に対してインストルメントパネル側に折り返されると共に内向きにロール折りされている。このため、上バッグ48が膝よりも上側で展開された後に、図6に示される如くティアシーム52が破断されると、下バッグ50は、図7に示される如くインストルメントパネル16の車室C側の表面上を転がるようにロール折りを解消しつつ膨張、展開される(図8に示される展開完了状態に至る)。換言すれば、サブバッグ28の下バッグ50は、インストルメントパネル16の表面に沿って下向きに展開される。これにより、サブバッグ28の先端側である下バッグ50は、インストルメントパネル16と乗員Pの膝Kとの間の狭い隙間に潜り込みながら展開されることとなる。
このように、本実施形態に係る助手席用エアバッグ装置10では、メインバッグ26と一体にエアバッグケース24に収容されるために着座乗員Pの膝Kに対する車両上方から下向きに展開されるサブバッグ28を、インストルメントパネル16と乗員Pの膝Kとの間で良好に展開させることができる。特に、インナチューブ35の上部38がエアバッグケース24から上後方に展開される構成においては、サブバッグ28がより車両上方から下向きに展開されることとなるが、本構成においても、上記の通りサブバッグ28がインストルメントパネル16に沿ってロール折りを解消させつつ展開される構成によって、サブバッグ28をインストルメントパネル16と乗員Pの膝Kとの間で良好に展開させることができる。
また、サブバッグ28におけるロール折り状態の下バッグ50は、安定した強度設定で下バッグ50を上バッグ48に縫製することができるティアシーム52によって上バッグ48に対する前側への折り返し状態が維持されるので、展開初期における下バッグ50の上バッグ48に対する折り返し状態での保持、該保持状態の展開中期での解除の信頼性が高い。すなわち、上記の通りインストルメントパネル16と乗員Pの膝Kとの間でサブバッグ28を良好に展開させることの信頼性が高い。
なお、上記した実施形態では、メインバッグ26と一体に形成されたサブバッグ28について下バッグ50の折り返し、ロール折り、ティアシーム52による保持構造が適用された例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、単独で膨張、展開されるニーエアバッグに下バッグ50の折り返し、ロール折り、ティアシーム52による保持構造が適用された構成としても良い。したがって、本発明におけるエアバッグは、助手席用のエアバッグに限られず、乗員Pの膝Kをインストルメントパネルとの接触に対し保護するための前席用のエアバッグ装置に適用することができる。
また、上記した実施形態では、サブバッグ28の下バッグ50に2つのテザー46が設けられた例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、テザー46に1つ又は3つ以上のテザーを設けた構成としても良く、テザーに代えてストラップ等にてサブバッグ28の膨張(厚み)を規制するようにしても良い。
さらに、上記した実施形態では、折り返し保持手段としてティアシーム52による縫製構造を備えた例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、接着やクリップ、面ファスナーによる上バッグ48に対する下バッグ50の保持構造を折り返し保持手段として採用することができる。
またさらに、上記した実施形態では、サブバッグ28がメインバッグ26と一体に形成された構成において、インナチューブ35を備えた例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、インナチューブ35を備えない構成としても良い。また、インナチューブ35を備えた構成において、例えば、所定値以上のガス圧によって破断されるティアシーム等にてガス供給口38Aを閉止しておき、インナチューブ35の内圧上昇後(サブバッグ28の展開過程又は展開完了後)にメインバッグ26の展開が開始される展開遅延構造を設けても良い。
また、上記した実施形態では、サブバッグ28の内圧保持(ガス排出抑制)手段として逆止弁42を備えた例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、内圧保持手段として、メインバッグ26やサブバッグ28の膨張、展開に伴ってインナチューブ35の下部40を閉じてしまう絞り紐等を採用しても良い。
さらに、上記した実施形態では、メインバッグ26が左右のバッグを連結した如き所謂ツインチャンバ構造のエアバッグである例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、メインバッグ26が単一のチャンバを有する所謂シングルチャンバ構造のエアバッグである構成としても良い。
10 助手席用エアバッグ装置
16 インストルメントパネル
22 インフレータ(ガス供給手段)
26 メインバッグ(上体保護用バッグ)
28 サブバッグ(膝保護用バッグ)
48 上バッグ
50 下バッグ
52 ティアシーム(折り返し保持手段)

Claims (3)

  1. インストルメントパネル内における乗員の膝よりも車両上下方向の上側で折り畳まれ、ガス供給を受けてインストルメントパネルに対する車室側で車両上下方向の下向きに展開される上バッグと、展開過程で前記上バッグに対しインストルメントパネル側に位置するように折り返されると共に該折り返し状態で内向きとなるようにロール折りされた下バッグと、前記上バッグに対する前記下バッグの折り返し状態を維持させると共に前記下バッグの前記上バッグを通じたガス供給による展開圧で該維持状態が解消される折り返し保持手段とを有する膝保護用バッグと、
    前記膝保護用バッグにおける前記上バッグ内にガスを供給するガス供給装置と、
    を備えたエアバッグ装置。
  2. 前記折り返し保持手段は、前記ロール折り状態の前記下バッグをティアシームにより前記上バッグに縫製して構成されている請求項1記載のエアバッグ装置。
  3. 前記ガス供給装置からのガス供給を受けて前記インストルメントパネルに対する車室側で膨張、展開されることで車両乗員の上体を車両前後方向の前側から拘束する上体保護用バッグが、前記膝保護用バッグと共に折り畳まれている請求項1又は請求項2記載のエアバッグ装置。
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