JP2011125113A - ブラシレスモータ駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】駆動中にモータ側回路にショート故障が生じてもそれを迅速に検出でき、且つそのショート故障の種類を判定可能なブラシレスモータ駆動装置を提供する。
【解決手段】上流異常電流検出回路11で異常電流(過電流)が検出されると、上流側RSFF13からの上流異常パルス(Lレベル信号)がマイコン20及び各上流側AND回路15,16,17に入力され、上流側の各トランジスタTu1,Tv1,Tw1は強制的にオフされる。下流側についても、下流異常電流検出回路12で異常電流が検出されると、下流側RSFF14からの下流異常パルスがマイコン20及び各下流側第1AND回路21,22,23に入力され、下流側の各トランジスタTu2,Tv2,Tw2は強制的にオフされる。マイコン20は、各RSFF13,14からの各異常パルスの有無の組み合わせに基づき、モータ側回路のショート故障の検出及びその種類の判定を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、ブラシレスモータを駆動する駆動装置に関し、特に、ブラシレスモータへ電流を供給するワイヤ等のショート故障を検出する機能を有するブラシレスモータ駆動装置に関する。
車両における各種の電磁弁を駆動するためのモータとして、ブラシレスモータが用いられる場合がある。ブラシレスモータは、ブラシ付きDCモータのようにブラシや整流子がなく耐久性に優れており、車両においては例えばEGR(Exhaust Gas Recirculation ;排気ガス再循環)システムにおけるEGRバルブの駆動用モータとして用いられている。
EGRバルブの駆動用にブラシレスモータを使用するにあたっては、駆動装置からモータ側の回路にショート(短絡)故障が生じると、ブラシレスモータの制御性が悪化して、例えば排気ガスが悪化するなど、EGRシステムの機能に悪影響を及ぼすおそれがある。そのため、ショート故障が生じた場合にはこれを迅速に検出する必要性がある。
ショート故障の具体的態様としては、駆動装置からブラシレスモータへ各相の電流を供給する各相毎のワイヤがブラシレスモータ駆動用の直流電源の正極側へショートする電源ショート、各相毎のワイヤが直流電源の負極側へショートするグランドショート、各相ワイヤ相互間がショートするワイヤショート、ブラシレスモータ内部のショートによりモータの電流入力端子間がショートするモータ内部ショート、などが考えられる。なお、以下の説明では、駆動装置から各相ワイヤ側の回路全体(ブラシレスモータを含む)を「モータ側回路」と称する。
モータを駆動するシステムにおいてモータ側回路のショート故障を検出する技術としては、例えば特許文献1〜3に記載された技術が知られている。
特許文献1には、モータ内部やモータへ電流を供給するハーネスの短絡等の異常を検出する技術が記載されている。具体的には、モータへ電流を供給するH形ブリッジ回路の各パワーFETを全てオフにした状態で、そのH形ブリッジ回路からモータへの電流出力端に診断信号を注入する。そして、その診断信号注入時における他の電流出力端からの応答信号を検出することにより、短絡等の異常の有無を判断する。
特許文献2には、3相ブラシレスモータへの通電経路等の異常(断線/短絡)を検出する機能を備えた駆動装置が記載されている。具体的には、回路が停止している状態、即ちモータへ電流を供給する駆動回路の全てのトランジスタをオフした状態で、U相のハイサイド側トランジスタのみをオン/オフさせて、そのときの、モータへの各相出力端子の電圧をモニタする。そして、そのモニタ結果に基づいてモータ側回路の短絡等の異常を判断する。
特許文献3には、ブラシレスモータや誘導モータにおける、ハーネスの断線や、モータ駆動回路を構成する半導体スイッチング素子の開放故障を判別する技術が記載されている。具体的には、モータの起動に先駆けて、モータにおける何れか2相のコイルに通電させる。そして、正常であればそのときの通電電流が過電流状態になるはずだが、ハーネスが断線していれば過電流状態とはならないため、これをもって断線の有無を判断する。なお、この特許文献3には、上記の断線検出機能の他、モータ駆動中に過電流状態となった場合にはモータへの通電を遮断することも記載されている。
特開平8−47296号公報 特開2008−199852号公報 特開平5−137380号公報
しかしながら、特許文献1,2に記載された技術は、ショート故障を検出可能ではあるものの、いずれも、その検出はモータ停止中に行われるものであり、モータ駆動中に行うことはできない。
そのため、例えば車両のEGRバルブを駆動するブラシレスモータの駆動装置に上記特許文献1,2に記載の技術を採用した場合、車両走行中(即ちモータ駆動中)にモータ側回路にショート故障が発生しても、そのショート故障が検出されないまま車両の走行が継続されることになる。そうなると、EGRの機能に支障が生じる可能性のある状態にも関わらず、運転者はそのことを知らずに車両を走行させ続けてしまい、これにより周囲環境に悪影響を及ぼしてしまうおそれがある。
また、特許文献3に記載された技術は、そもそもハーネスの断線を検出するものであって、ショート故障を検出するものではない。もっとも、過電流状態か否かの検出機能を備えているため、ショート故障の発生によって過電流状態となった場合にはそれを検出することは可能である。
しかし、特許文献3に記載された過電流検出機能は、ショート故障を検出することを直接的な目的としていない。即ち、モータの通電経路中に電流検出回路を1つ設け、過電流が検出された場合には制御回路から半導体スイッチング素子への駆動信号の出力を停止させるものである。そのため、過電流が検出されたとしてもそれがモータ側回路のショート故障によるものなのかどうかということまで明確に検出することは困難であり、ましてや、具体的にどのようなショート故障が発生しているのかまで判定することは極めて困難である。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、駆動中にモータ側回路にショート故障が生じた場合であってもそのショート故障を迅速に検出でき、且つそのショート故障の種類を判定可能なブラシレスモータ駆動装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた請求項1に記載の発明は、ブラシレスモータへ各相の電流を供給するための該各相毎の電流供給線に、それぞれ、該電流供給線を直流電源の正極に接続された電源ライン及び直流電源の負極に接続されたグランドラインと導通・遮断させることが可能な一対のスイッチング素子が接続されてなる駆動回路と、各スイッチング素子へそれぞれ駆動信号を出力して該各スイッチング素子をオン・オフさせることによりブラシレスモータの駆動を制御する制御手段と、直流電源の正極から電源ラインを介して該電源ライン側のスイッチング素子へ流れる電流(以下「上流側電流」ともいう)が予め設定された上流側電流閾値以上である場合に該電流が異常電流であることを検出する上流側異常電流検出手段と、グランドライン側のスイッチング素子からグランドラインを介して直流電源の負極へ流れる電流(以下「下流側電流」ともいう)が予め設定された下流側電流閾値以上である場合に該電流が異常電流であることを検出する下流側異常電流検出手段と、上流側異常電流検出手段及び下流側異常電流検出手段による検出結果に基づいて、各電流供給線又はブラシレスモータにショート故障が生じていることを検出すると共にそのショート故障の種類を判定するショート故障検出手段と、を備えたことを特徴とするブラシレスモータ駆動装置である。
このように構成された請求項1に記載のブラシレスモータ駆動装置では、直流電源の正極からブラシレスモータを介して負極に至る通電経路に、上流側異常電流検出手段と下流側異常電流検出手段の2つの異常電流検出手段が設けられている。
そして、ショート故障検出手段は、これら2つの異常電流検出手段による検出結果に基づいて、ショート故障の有無を検出する。具体的には、何れかの異常電流検出手段によって異常電流が検出された場合に、各電流供給線又はブラシレスモータ(モータ側回路)に何らかのショート故障が発生しているものと検出できる。
また、ショート故障検出手段は、ショート故障が発生しているか否かを検出するだけではなく、更に、具体的にどのような種類のショート故障であるか否かまで判定する。例えば、2つの異常電流検出手段のうち何れか一方のみで異常電流が検出された場合には、電流供給線が電源ライン又はグランドラインにショートしているものと判定できる。また例えば、2つの異常電流検出手段の双方で異常電流が検出された場合には、電流供給線の相互間がショートしているものと判定できる。
従って、請求項1に記載のブラシレスモータ駆動装置によれば、モータ駆動中にモータ側回路にショート故障が生じた場合であっても、そのショート故障を迅速に検出でき、且つそのショート故障の種類を判定することができる。
次に、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のブラシレスモータ駆動装置であって、ショート故障検出手段は、ショート故障の種類を判定する機能として、電源ショート判定機能、グランドショート判定機能、及び負荷ショート判定機能のうち少なくとも何れか1つを備えている。
電源ショート判定機能は、上流側異常電流検出手段により異常電流が検出されたならば各電流供給線の何れかが電源ラインにショートした電源ショートであることを判定する機能であり、グランドショート判定機能は、下流側異常電流検出手段により異常電流が検出されたならば各電流供給線の何れかがグランドラインにショートしたグランドショートであることを判定する機能であり、負荷ショート判定機能は、上流側異常電流検出手段と下流側異常電流検出手段の双方で同時に異常電流が検出されたならば各電流供給線の何れか2つがショートした状態となっている負荷ショートであることを判定する機能である。
従って、請求項2に記載のブラシレスモータ駆動装置によれば、2つの各異常電流検出手段による検出結果の組み合わせに応じて、ショート故障の具体的種類を容易に判定することができる。
尚、負荷ショート判定機能により判定される負荷ショートとは、電流供給線相互間が直接接触(導通)した状態の他、例えばブラシレスモータにおける電流入力端子の相互間がショートした状態、或いはブラシレスモータ内部がショートした状態など、結果として(電気的にみれば)電流供給線相互間がショートしている状態全般を含む。
次に、請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載のブラシレスモータ駆動装置であって、ショート故障検出手段は、ショート故障を検出した場合、該検出時に各スイッチング素子のいずれが制御手段からの駆動信号によりオンされているかに基づいて、ショート故障が生じている電流供給線を特定する。
例えば上流側異常電流検出手段によって異常電流が検出されたときに、電源ライン側の各スイッチング素子のうちある相に対応したスイッチング素子がオンされていた場合は、その相に対応した電流供給線(そのスイッチング素子を介して直流電源からの電流が供給される電流供給線)がショート故障しているものと特定できる。
従って、請求項3に記載のブラシレスモータ駆動装置によれば、ショート故障が発生した場合にそのショート故障が発生した電流供給線を容易に特定することができる。そのため、ショート故障が発生した後の修理等の対応を迅速且つ効率的に行うことが可能となる。
次に、請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のブラシレスモータ駆動装置であって、上流側異常電流検出手段により異常電流が検出された場合に、該検出時にオンされていた電源ライン側のスイッチング素子への制御手段からの駆動信号を無効として該スイッチング素子を強制的にオフさせる上流側強制オフ手段、及び、下流側異常電流検出手段により異常電流が検出された場合に、該検出時にオンされていたグランドライン側のスイッチング素子への制御手段からの駆動信号を無効として該スイッチング素子を強制的にオフさせる下流側強制オフ手段、のうち少なくとも一方を備えている。
つまり、上流側強制オフ手段は、上流側電流の異常が検出された場合には電源ショート又は負荷ショートが考えられることから、その上流側電流を遮断すべく、そのとき制御手段によってオンされていた電源ライン側のスイッチング素子を強制的にオフさせる。下流側強制オフ手段は、下流側電流の異常が検出された場合にはグランドショート又は負荷ショートが考えられることから、その下流側電流を遮断すべく、そのとき制御手段によってオンされているグランドライン側のスイッチング素子を強制的にオフさせる。
制御手段によってオンされているスイッチング素子をオフさせること自体は、制御手段からの駆動信号を停止することによっても勿論可能であり、そのようにしてもよいのであるが、本発明(請求項4)では、別途、強制オフ手段を設け、制御手段からの駆動信号に関係なくスイッチング素子を強制的にオフさせる。
従って、請求項4に記載のブラシレスモータ駆動装置によれば、上記各強制オフ手段のうち少なくとも1つを備えているため、電源ライン側(上流側)及びグランドライン側(下流側)のうち少なくともその強制オフ手段を備えている側においては、異常電流が流れた場合にはそれを迅速に強制遮断させることができ、スイッチング素子を含む装置全体をその異常電流から保護することが可能となる。
次に、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のブラシレスモータ駆動装置であって、上流側強制オフ手段は、上流側異常電流検出手段により異常電流が検出されてから所定の上流側強制オフ期間だけ、該検出時にオンされていた電源ライン側のスイッチング素子を強制的にオフさせ、該上流側強制オフ期間の経過後は制御手段からの駆動信号を有効化する。
また、下流側強制オフ手段は、下流側異常電流検出手段により異常電流が検出されてから所定の下流側強制オフ期間だけ、該検出時にオンされていたグランドライン側のスイッチング素子を強制的にオフさせ、該下流側強制オフ期間の経過後は制御手段からの駆動信号を有効化する。
つまり、上流側強制オフ手段及び下流側強制オフ手段のいずれも、異常電流が検出された場合に単にスイッチング素子を強制的にオフさせるのではなく、所定期間オフさせた後にはその強制的なオフを解除するのである。そのため、強制的なオフが解除された後は、各スイッチング素子は再び制御手段からの駆動信号に従ってオン・オフされることとなる。
このように、各強制オフ手段によるスイッチング素子の強制的なオフを所定期間に限定している(限定できる)のは、ブラシレスモータの駆動方法に起因する。即ち、ブラシレスモータへの通電は、複数相(一般によく知られているのは3相)の電流供給線のうち通電させる相(通常は何れか2相)を順次切り換えることにより行われる。そのため、例えば3相ブラシレスモータに電流を供給する3本の電流供給線のうちいずれか1本がショート故障したとしても、少なくとも他の2本の電流供給線による通電に限れば正常に行うことができ、それによってブラシレスモータの駆動を継続させることができる。
また、当該駆動装置を異常電流から保護するという観点からも、異常電流が検出された場合には、最低限、その時点で発生している異常電流を抑えることができればよいため、強制的オフによって電流値が低下したらそれを解除してもよい。その後また異常電流が検出された場合は、再び所定期間強制的にオフされることとなる。
従って、請求項5に記載のブラシレスモータ駆動装置によれば、ショート故障が発生した場合、そのショート故障によって発生する異常電流を強制的に遮断させつつ、その後も、ショート故障の程度に応じて可能な限り、ブラシレスモータの駆動を継続させることができる。
尚、異常電流が検出されたときにスイッチング素子を強制的にオフさせる期間として、単に、異常電流が検出されている期間(即ち電流閾値以上の電流が実際に流れている期間)とすることも可能である。しかし、そのようにすると、強制的にオフさせることによって電流値が電流閾値を下回るとすぐに強制的オフが解除されてスイッチング素子がすぐにまたオンされ(すぐに通電が再開され)、それによってまたすぐに異常電流が検出されてスイッチング素子が再び強制オフされる、という動作が短い周期で繰り返し行われてしまうことになる。そのため、一旦異常電流が検出された場合には、スイッチング素子の強制オフによって電流値が電流閾値を下回ったとしても、所定期間はオフさせ続けるようにするのが好ましい。
次に、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のブラシレスモータ駆動装置であって、制御手段は、電源ライン側の各スイッチング素子とグランドライン側の各スイッチング素子のうち、いずれか一方に対しては、該一方の各スイッチング素子に対して順次、オンさせる期間としての所定の第1オン制御期間を設定すると共に該第1オン制御期間中は対応するスイッチング素子を継続してオンさせるオン固定制御を行い、他方に対しては、該他方の各スイッチング素子に対して順次、オンさせる期間としての所定の第2オン制御期間を設定すると共に該第2オン制御期間中は対応するスイッチング素子を所定のデューティ比にてオン・オフさせるデューティ制御を行うことによって、ブラシレスモータの駆動を制御するよう構成されている。
そして、上流側強制オフ手段及び下流側強制オフ手段は、自身が強制的にオフさせる対象の各スイッチング素子が制御手段によってオン固定制御される場合は、対応するオフ期間(上流側強制オフ期間又は下流側強制オフ期間)を、異常電流が検出された時における第1オン制御期間が終了するまでとし、自身が強制的にオフさせる対象の各スイッチング素子が制御手段によってデューティ制御される場合は、対応するオフ期間を、異常電流が検出された時にデューティ制御によりオンされているスイッチング素子がオフされるまでとする。
つまり、強制的にオフさせる期間の終了タイミングを、制御手段からスイッチング素子への駆動信号が変化するタイミングに同期させるのである。オン固定制御される側のスイッチング素子については、異常電流が検出されたときにオンされているスイッチング素子に対して制御手段からオフさせる旨の駆動信号が出力されるまでとする。一方、デューティ制御される側のスイッチング素子については、異常電流が検出されたときにオンされているスイッチング素子に対してそのデューティ制御におけるオフさせる旨の駆動信号が出力されるまでとする。
従って、請求項6に記載のブラシレスモータ駆動装置によれば、ショート故障が発生した際、強制的にオフさせるべきスイッチング素子を、必要且つ十分な期間だけオフさせることが可能となり、ショート故障の発生後も可能な限りより大きな駆動力にてブラシレスモータの駆動を継続させることができる。
次に、請求項7に記載の発明は、請求項1〜請求項6の何れか1項に記載のブラシレスモータ駆動装置であって、ショート故障検出手段によってショート故障が検出された場合にその旨を当該ブラシレスモータの外部へ報知するための報知信号を出力する報知信号出力手段を備えている。
このように構成された請求項7に記載のブラシレスモータ駆動装置によれば、ショート故障が発生した場合、当該駆動装置の使用者等がその発生を迅速に知ることができ、ショート故障に対する適切な処置を迅速にとることが可能となる。
実施形態の3相ブラシレスモータ駆動システムの概略構成を表す構成図である。 U相からW相への通電期間における、正常時及びU相ワイヤのGNDショート時の電流経路を説明するための説明図である。 W相からU相への通電期間における、正常時及びU相ワイヤの+Bショート時の電流経路を説明するための説明図である。 実施形態の3相ブラシレスモータ駆動装置の、モータ側回路が正常(ショート故障なし)の場合の動作例を表すタイムチャートである。 実施形態の3相ブラシレスモータ駆動装置の、U相ワイヤにGNDショートが発生している場合の動作例を表すタイムチャートである。 実施形態の3相ブラシレスモータ駆動装置の、U相ワイヤに+Bショートが発生している場合の動作例を表すタイムチャートである。 実施形態の3相ブラシレスモータ駆動装置の、U相とW相間に負荷ショートが発生している場合の動作例を表すタイムチャートである。 実施形態のモータ駆動制御処理を表すフローチャートである。
以下に、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
(1)3相ブラシレスモータ駆動システムの全体構成
図1に示す本実施形態の3相ブラシレスモータ駆動システムは、車両の内燃機関に設けられたEGRバルブを開閉駆動する3相ブラシレスモータを駆動制御するために車両に搭載されるものであり、図示の如く、3相ブラシレスモータ2を駆動制御する3相ブラシレスモータ駆動装置(以下単に「駆動装置」という)10を備え、この駆動装置10と3相ブラシレスモータ2とがモータハーネス4によって接続されている。
3相ブラシレスモータ2は、U相コイル2UとV相コイル2VとW相コイル2Wとがスター結線されてなる一般的な構成の3相ブラシレスモータである。そして、各相コイル2U,2V,2Wの一端(電流の入出力端)は、モータハーネス4に接続されている。
モータハーネス4は、3相ブラシレスモータ2へ駆動用の電流を供給するための、U相ワイヤ4U、V相ワイヤ4V、及びW相ワイヤ4Wの3本のワイヤにより構成されている。そして、U相ワイヤ4Uは、その一端が駆動装置10のU相出力端子10Uに接続され、他端が3相ブラシレスモータ2のU相コイル2Uの一端に接続されている。また、V相ワイヤ4Vは、その一端が駆動装置10のV相出力端子10Vに接続され、他端が3相ブラシレスモータ2のV相コイル2Vの一端に接続されている。また、W相ワイヤ4Wは、その一端が駆動装置10のW相出力端子10Wに接続され、他端が3相ブラシレスモータ2のW相コイル2Wの一端に接続されている。
(2)駆動装置の構成
駆動装置10は、マイコン20からの駆動信号によって3相ブラシレスモータ2への通電を制御することにより3相ブラシレスモータ2の駆動を制御するものであり、マイコン20からの駆動信号に従ってオン・オフされる6個のスイッチング素子からなるいわゆる6素子ブリッジ回路として構成された駆動回路8を備えている。
この駆動回路8は、各相ワイヤ4U,4V,4Wをそれぞれ、図示しない直流電源(電源電圧+B)の正極に接続された電源ライン10a及び直流電源の負極に接続されたグランドライン10bと導通・遮断させるために、各相ワイヤ4U,4V,4W毎に設けられた、一対のスイッチング素子を有している。
即ち、U相ワイヤ4Uには、一対のスイッチング素子として、このU相ワイヤ4Uを電源ライン10aと導通・遮断させるためのU相上流側トランジスタTu1と、このU相ワイヤ4Uをグランドライン10bと導通・遮断させるためのU相下流側トランジスタTu2が接続されている。
このうちU相上流側トランジスタTu1は、ドレインがU相ワイヤ4Uに接続され、ソースが電源ライン10aに接続され、ゲートがU相インバータ5の出力端子に接続されている。また、U相下流側トランジスタTu2は、ドレインがU相ワイヤ4Uに接続され、ソースがグランドライン10bに接続され、ゲートがU相下流側第2AND回路26の出力端子に接続されている。
また、V相ワイヤ4Vには、一対のスイッチング素子として、このV相ワイヤ4Vを電源ライン10aと導通・遮断させるためのV相上流側トランジスタTv1と、このV相ワイヤ4Vをグランドライン10bと導通・遮断させるためのV相下流側トランジスタTv2が接続されている。
このうちV相上流側トランジスタTv1は、ドレインがV相ワイヤ4Vに接続され、ソースが電源ライン10aに接続され、ゲートがV相インバータ6の出力端子に接続されている。また、V相下流側トランジスタTv2は、ドレインがV相ワイヤ4Vに接続され、ソースがグランドライン10bに接続され、ゲートがV相下流側第2AND回路27の出力端子に接続されている。
また、W相ワイヤ4Wには、一対のスイッチング素子として、このW相ワイヤ4Wを電源ライン10aと導通・遮断させるためのW相上流側トランジスタTw1と、このW相ワイヤ4Wをグランドライン10bと導通・遮断させるためのW相下流側トランジスタTw2が接続されている。
このうちW相上流側トランジスタTw1は、ドレインがW相ワイヤ4Wに接続され、ソースが電源ライン10aに接続され、ゲートがW相インバータ7の出力端子に接続されている。また、W相下流側トランジスタTw2は、ドレインがW相ワイヤ4Wに接続され、ソースがグランドライン10bに接続され、ゲートがW相下流側第2AND回路28の出力端子に接続されている。
そして、これら各トランジスタTu1,Tv1,Tw1,Tu2,Tv2,Tw2は、基本的には、マイコン20からの駆動信号に従ってオン・オフされる。なお、本実施形態の各トランジスタTu1,Tv1,Tw1,Tu2,Tv2,Tw2はいずれもMOSFETであるが、これはあくまでも一例であって、他の半導体スイッチング素子を用いても良いことは言うまでもない。
マイコン20は、駆動回路8のうち電源ライン10aに接続された上流側の3つのトランジスタTu1,Tv1,Tw1をオン・オフさせるための駆動信号として、U相上流側駆動信号U−Hi、V相上流側駆動信号V−Hi、及びW相上流側駆動信号W−Hiを出力する。
U相上流側駆動信号U−Hiは、U相上流側トランジスタTu1をオン・オフさせるための駆動信号であって、U相上流側AND回路15の一方の入力端子へ入力される。このU相上流側AND回路15の他方の入力端子には、後述する上流側RSフリップフロップ(以下「上流側RSFF」と略す)13からの出力信号が入力される。そして、U相上流側AND回路15からの出力信号は、U相インバータ5に入力される。
上流側RSFF13からの出力信号は、後述するショート故障が発生していない正常時にはHレベルとなるが、ショート故障が発生した場合は、その種類によってLレベルに変化する。そのため、以下の説明では、上流側RSFF13からの出力信号がLレベルである場合のそのLレベルの出力信号を「上流異常パルス」と称す。
このような構成により、マイコン20からのU相上流側駆動信号U−HiがLレベルの場合は、U相上流側AND回路15からの出力信号もLレベルとなり、このLレベルの信号がU相インバータ5によりHレベルに反転されてU相上流側トランジスタTu1のゲートに入力される。そのため、この場合はU相上流側トランジスタTu1はオフされる。また、U相上流側駆動信号U−HiがHレベルであっても、上流側RSFF13から上流異常パルス(Lレベル信号)が出力されているならば、U相上流側トランジスタTu1はオフされる。
一方、マイコン20からのU相上流側駆動信号U−HiがHレベルであって且つ上流側RSFF13から上流異常パルスが出力されていない場合は、U相上流側AND回路15からの出力信号はHレベルとなり、このHレベルの信号がU相インバータ5によりLレベルに反転されてU相上流側トランジスタTu1のゲートに入力される。そのため、この場合はU相上流側トランジスタTu1はオンされる。
また、V相上流側駆動信号V−Hiは、V相上流側トランジスタTv1をオン・オフさせるための駆動信号であって、V相上流側AND回路16の一方の入力端子へ入力される。このV相上流側AND回路16の他方の入力端子には、上流側RSFF13からの出力信号が入力される。そして、V相上流側AND回路16からの出力信号は、V相インバータ6に入力される。
このような構成により、V相上流側トランジスタTv1は、マイコン20からのV相上流側駆動信号V−Hiに対し、上述したU相上流側トランジスタTu1と同じように動作する。即ち、V相上流側駆動信号V−HiがLレベルの場合は、V相上流側トランジスタTv1はゲートにHレベルの信号が入力されることによりオフされる。また、V相上流側駆動信号V−HiがHレベルであっても、上流側RSFF13から上流異常パルスが出力されているならば、V相上流側トランジスタTv1はオフされる。
一方、マイコン20からのV相上流側駆動信号V−HiがHレベルであって且つ上流側RSFF13から上流異常パルスが出力されていない場合は、V相上流側トランジスタTv1はオンされる。
また、W相上流側駆動信号W−Hiは、W相上流側トランジスタTw1をオン・オフさせるための駆動信号であって、W相上流側AND回路17の一方の入力端子へ入力される。このW相上流側AND回路17の他方の入力端子には、上流側RSFF13からの出力信号が入力される。そして、W相上流側AND回路17からの出力信号は、W相インバータ7に入力される。
このような構成により、W相上流側トランジスタTw1は、マイコン20からのW相上流側駆動信号W−Hiに対し、上述したU相上流側トランジスタTu1やV相上流側トランジスタTv1と同じように動作する。即ち、W相上流側駆動信号W−HiがLレベルの場合は、W相上流側トランジスタTw1はゲートにHレベルの信号が入力されることによりオフされる。また、W相上流側駆動信号W−HiがHレベルであっても、上流側RSFF13から上流異常パルスが出力されているならば、W相上流側トランジスタTw1はオフされる。
一方、マイコン20からのW相上流側駆動信号W−HiがHレベルであって且つ上流側RSFF13から上流異常パルスが出力されていない場合は、W相上流側トランジスタTw1はオンされる。
また、マイコン20は、駆動回路8のうちグランドライン10bに接続された下流側の3つのトランジスタTu2,Tv2,Tw2をオン・オフさせるための駆動信号として、U相下流側駆動信号U−Low、V相下流側駆動信号V−Low、W相下流側駆動信号W−Low、及びPWM駆動信号Spを出力する。
U相下流側駆動信号U−Lowは、U相下流側トランジスタTu2をオン・オフさせるための駆動信号であって、U相下流側第1AND回路21の一方の入力端子へ入力される。このU相下流側第1AND回路21の他方の入力端子には、後述する下流側RSフリップフロップ(以下「下流側RSFF」と略す)14からの出力信号が入力される。
下流側RSFF14からの出力信号も、上流側RSFF13と同様、後述するショート故障が発生していない正常時にはHレベルとなるが、ショート故障が発生した場合は、その種類によってLレベルに変化する。そのため、以下の説明では、下流側RSFF14からの出力信号がLレベルである場合のそのLレベルの出力信号を「下流異常パルス」と称す。
U相下流側第1AND回路21からの出力信号は、U相下流側第2AND回路26の一方の入力端子に入力される。このU相下流側第2AND回路26の他方の入力端子には、マイコン20からのPWM駆動信号Spが入力される。そして、このU相下流側第2AND回路26からの出力信号が、U相下流側トランジスタTu2のゲートに入力される。
このような構成により、マイコン20からのU相下流側駆動信号U−LowがLレベルの場合は、U相下流側第1AND回路21からの出力信号はLレベルとなり、これによりU相下流側第2AND回路26からの出力信号もLレベルとなる。そのため、この場合はU相下流側トランジスタTu2はオフされる。
また、U相下流側駆動信号U−LowがHレベルであっても、下流側RSFF14から下流異常パルスが出力されているならば、U相下流側トランジスタTu2はオフされる。更に、U相下流側駆動信号U−LowがHレベルであって且つ下流側RSFF14から下流異常パルスが出力されていなくても、PWM駆動信号SpがLレベルならば、U相下流側トランジスタTu2はオフされる。
一方、マイコン20からのU相下流側駆動信号U−LowがHレベルであって、下流側RSFF14から下流異常パルスが出力されておらず、且つPWM駆動信号SpもHレベルの場合は、U相下流側トランジスタTu2のゲートにはHレベルの信号が入力され、これによりU相下流側トランジスタTu2はオンされる。
また、V相下流側駆動信号V−Lowは、V相下流側トランジスタTv2をオン・オフさせるための駆動信号であって、V相下流側第1AND回路22の一方の入力端子へ入力される。このV相下流側第1AND回路22の他方の入力端子には、下流側RSFF14からの出力信号が入力される。また、V相下流側第1AND回路22からの出力信号は、V相下流側第2AND回路27の一方の入力端子に入力され、このV相下流側第2AND回路27の他方の入力端子には、マイコン20からのPWM駆動信号Spが入力される。そして、このV相下流側第2AND回路27からの出力信号が、V相下流側トランジスタTv2のゲートに入力される。
このような構成により、V相下流側トランジスタTv2は、マイコン20からのV相下流側駆動信号V−Low及びPWM駆動信号Spに対し、上述したU相下流側トランジスタTu2と同じように動作する。即ち、V相下流側駆動信号V−LowがLレベルの場合は、V相下流側トランジスタTv2はゲートにLレベルの信号が入力されることによりオフされる。
また、V相下流側駆動信号V−LowがHレベルであっても、下流側RSFF14から下流異常パルスが出力されているならば、V相下流側トランジスタTv2はオフされる。更に、V相下流側駆動信号V−LowがHレベルであって且つ下流側RSFF14から下流異常パルスが出力されていなくても、PWM駆動信号SpがLレベルならば、V相下流側トランジスタTv2はオフされる。
一方、マイコン20からのV相下流側駆動信号V−LowがHレベルであって、下流側RSFF14から下流異常パルスが出力されておらず、且つPWM駆動信号SpもHレベルの場合は、V相下流側トランジスタTv2はオンされる。
また、W相下流側駆動信号W−Lowは、W相下流側トランジスタTw2をオン・オフさせるための駆動信号であって、W相下流側第1AND回路23の一方の入力端子へ入力される。このW相下流側第1AND回路23の他方の入力端子には、下流側RSFF14からの出力信号が入力される。また、W相下流側第1AND回路23からの出力信号は、W相下流側第2AND回路28の一方の入力端子に入力され、このW相下流側第2AND回路28の他方の入力端子には、マイコン20からのPWM駆動信号Spが入力される。そして、このW相下流側第2AND回路28からの出力信号が、W相下流側トランジスタTw2のゲートに入力される。
このような構成により、W相下流側トランジスタTw2は、マイコン20からのW相下流側駆動信号W−Low及びPWM駆動信号Spに対し、上述したU相下流側トランジスタTu2やV相下流側トランジスタTv2と同じように動作する。即ち、W相下流側駆動信号W−LowがLレベルの場合は、W相下流側トランジスタTw2はゲートにLレベルの信号が入力されることによりオフされる。
また、W相下流側駆動信号W−LowがHレベルであっても、下流側RSFF14から下流異常パルスが出力されているならば、W相下流側トランジスタTw2はオフされ、更に、W相下流側駆動信号W−LowがHレベルであって且つ下流側RSFF14から下流異常パルスが出力されていなくても、PWM駆動信号SpがLレベルならば、W相下流側トランジスタTw2はオフされる。
一方、マイコン20からのW相下流側駆動信号W−LowがHレベルであって、下流側RSFF14から下流異常パルスが出力されておらず、且つPWM駆動信号SpもHレベルの場合は、W相下流側トランジスタTw2はオンされる。
また、本実施形態の駆動装置10は、直流電源から3相ブラシレスモータ2への通電経路の電流が異常(過電流)か否かを検出する機能を備えている。具体的には、電源ライン10aには、この電源ライン10aを流れる電流(上流側電流)を検出するための上流側検出抵抗R1が接続されており、この上流側検出抵抗R1の両端の電圧が上流異常電流検出回路11に入力される。
上流異常電流検出回路11は、上流側検出抵抗R1の両端の電圧により示される上流側電流が予め設定された上流側電流閾値以上であるか否かを判断する。そして、上流側電流閾値より低い場合、即ち異常電流(過電流)ではない場合にはHレベルの異常検出信号を出力し、上流側電流閾値以上の場合、即ち異常電流である場合にはLレベルの異常検出信号を出力する。つまり、上流側電流が上流側電流閾値以上であるか否かに応じて、出力する異常検出信号のレベルが変化する。
そして、上流異常電流検出回路11からの異常検出信号は、上流側RSFF13のセット(S)入力端子に入力される。
一方、マイコン20からの各相毎の上流側駆動信号U−Hi,V−Hi,W−Hiは、OR回路18にも入力され、それら各駆動信号の論理和である出力信号は、リセット信号として上流側RSFF13のリセット(R)入力端子に入力される。そして、上流側RSFF13の出力端子(本例ではQ ̄)からの出力信号が、マイコン20、及び各上流側AND回路15,16,17に入力される。
また、グランドライン10bには、このグランドライン10bを流れる電流(下流側電流)を検出するための下流側検出抵抗R2が接続されており、この下流側検出抵抗R2の両端の電圧が下流異常電流検出回路12に入力される。
下流異常電流検出回路12は、下流側検出抵抗R2の両端の電圧により示される下流側電流が予め設定された下流側電流閾値以上であるか否かを判断する。そして、既述の上流異常電流検出回路11と同様、下流側電流閾値より低い場合、即ち異常電流(過電流)ではない場合にはHレベルの異常検出信号を出力し、下流側電流閾値以上の場合、即ち異常電流である場合にはLレベルの異常検出信号を出力する。
そして、下流異常電流検出回路12からの異常検出信号は、下流側RSFF14のセット(S)入力端子に入力される。なお、下流側電流閾値は、上流側電流閾値と同じ値としてもよいし、異なる値としてもよく、これら両者の具体的値は適宜決めればよい。
一方、マイコン20からのPWM駆動信号Spは、リセット信号として下流側RSFF14のリセット(R)入力端子にも入力される。そして、下流側RSFF14の出力端子(本例ではQ ̄)からの出力信号が、マイコン20、及び各下流側第1AND回路21,22,23に入力される。
上流側RSFF13及び下流側RSFF14は、いずれも、入力信号のレベルに対して負論理で動作するように構成されたもの(例えばNAND型のRSFF)である。即ち、セット入力がHレベルでリセット入力がLレベルの場合には出力信号(Q ̄)はHレベルにセットされ、セット入力がLレベルでリセット入力がHレベルの場合には出力信号(Q ̄)はLレベルにリセットされ、セット入力及びリセット入力がいずれもHレベルの場合には出力信号が保持されるものである。
そのため、上流側RSFF13においては、上流異常電流検出回路11により異常電流が検出されていない正常状態である場合は、上流異常電流検出回路11から上流側RSFF13への異常検出信号(セット入力)がHレベルとなるため、上流側RSFF13からの出力信号はHレベルとなる。
この場合、各上流側AND回路15,16,17の他方の入力端子には上流側RSFF13からHレベルの信号が入力されることになる。そのため、この場合は、各上流側トランジスタTu1,Tv1,Tw1は、マイコン20からの各上流側駆動信号U−Hi,V−Hi,W−Hiに従ってオン・オフされることとなる。
一方、下流側RSFF14においては、下流異常電流検出回路12により異常電流が検出されていない正常状態である場合は、下流異常電流検出回路12から下流側RSFF14への異常検出信号(セット入力)がHレベルとなるため、下流側RSFF14からの出力信号はHレベルとなる。
この場合、各下流側第1AND回路21,22,23の他方の入力端子には下流側RSFF14からHレベルの信号が入力されることになる。そのため、この場合は、各下流側トランジスタTu2,Tv2,Tw2は、マイコン20からの各下流側駆動信号U−Low,V−Low,W−Low及びPWM駆動信号Spに従ってオン・オフされることとなる。
(3)駆動装置による3相ブラシレスモータの駆動制御の説明
マイコン20は、3相ブラシレスモータ2を駆動する際には、各駆動信号を図4〜図7に示すように出力する。即ち、通電方向を、(a)U相→W相の方向、(b)V相→W相の方向、(c)V相→U相の方向、(d)W相→U相の方向、(e)W相→V相の方向、(f)U相→V相、の順に、電気角で60度回転毎に切り替えていくことにより、3相ブラシレスモータ2を駆動する。
これを実現すべく、マイコン20は、上流側については、U相上流側駆動信号U−Hiを、(f)のU相→V相の通電期間から次の(a)のU相→W相の通電期間にかけてHレベルとし、V相上流側駆動信号V−Hiを、(b)のV相→W相の通電期間から次の(c)のV相→U相の通電期間にかけてHレベルとし、W相上流側駆動信号W−Hiを、(d)のW相→U相の通電期間から次の(e)のW相→V相の通電期間にかけてHレベルとする。
なお、各相上流側駆動信号が上記のようにHレベルとなる期間は、いずれも同じ所定の第1オン制御期間である。また、ある相の上流側駆動信号がLレベルに変化するタイミングと次の相の上流側駆動信号がHレベルに変化するタイミングの間には短時間であるが全ての上流側駆動信号がLレベルとなる期間が存在するようにされている。
また、下流側については、U相下流側駆動信号U−Lowを、(c)のV相→U相の通電期間から次の(d)のW相→U相の通電期間にかけてHレベルとし、V相下流側駆動信号V−Lowを、(e)のW相→V相の通電期間から次の(f)のU相→V相の通電期間にかけてHレベルとし、W相下流側駆動信号W−Lowを、(a)のU相→W相の通電期間から次の(b)のV相→W相の通電期間にかけてHレベルとする。
なお、各相下流側駆動信号が上記のようにHレベルとなる期間は、いずれも同じ所定の第2オン制御期間であり、本実施形態では上流側の第1オン制御期間と同じである。また、下流側についても、ある相の下流側駆動信号がLレベルに変化するタイミングと次の相の下流側駆動信号がHレベルに変化するタイミングの間には短時間であるが全ての下流側駆動信号がLレベルとなる期間が存在するようにされている。
更に、マイコン20は、3相ブラシレスモータ2への通電電流量を制御するために、通電すべき電流量に応じたデューティ比のパルス信号であるPWM駆動信号Spを出力する。これにより、各下流側トランジスタTu2,Tv2,Tw2は、対応する下流側駆動信号がHレベルとなっている間(第2オン制御期間)、PWM駆動信号Spに従ってオン・オフされることとなる。
つまり、マイコン20は、各上流側トランジスタTu1,Tv1,Tw1に対しては、第1オン制御期間ずつ順次オンさせるように制御すると共に、その第1オン制御期間中は対応する上流側トランジスタをオン状態に固定する、オン固定制御を行う。
これに対し、各下流側トランジスタTu2,Tv2,Tw2に対しては、第2オン制御期間ずつ順次オンさせるための第2オン制御期間を設定すると共に、その第2オン制御期間中は対応する下流側トランジスタをPWM駆動する、デューティ制御を行う。このデューティ制御を実現するために、各下流側第2AND回路26,27,28が設けられている。
なお、本実施形態では、デューティ制御を行うための具体的構成として、上記の通り、各下流側駆動信号U−Low,V−Low,W−Lowは一定期間Hレベルに固定すると共にこれらとは別にPWM駆動信号Spを出力して、両者の論理積を各下流側トランジスタTu2,Tv2,Tw2へ出力する構成としているが、このような構成は一例であって、例えば、PWM駆動信号Spを別途出力せず、各下流側駆動信号U−Low,V−Low,W−Lowそのものを所定のデューティ比にてデューティ制御するようにしてもよい。その場合、各下流側第2AND回路26,27,28は不要となる。
(4)ショート故障に対する駆動装置の動作説明
ところで、上記のように構成された本実施形態の3相ブラシレスモータ駆動システムにおいては、駆動装置10から3相ブラシレスモータ2側の回路(モータ側回路)にショート故障が発生するおそれがある。
具体的には、駆動装置10から3相ブラシレスモータ2までの各相ワイヤ4U,4V,4Wが電源ライン10aと同電位レベル(即ち電源電圧+B)にショートする+Bショート、各相ワイヤ4U,4V,4Wがグランドラインと同電位レベルにショートするグランドショート(GNDショート)、各相ワイヤ4U,4V,4Wの相互間がショートするワイヤショート、3相ブラシレスモータ2の内部のショートによりモータの電流入力端子(図示略)の相互間がショートするモータ内部ショートなどの、種々の形態のショート故障が発生するおそれがある。
なお、ワイヤショートとモータ内部ショートについては、いずれも駆動装置10からみれば電気的には等価な状態となる(即ち、各相出力端子10U,10V,10Wの何れか2つ又は3つがショートした状態と等価となる)ため、以下の説明では、この両者をまとめて負荷ショートと称する。
そのため、本実施形態の駆動装置10は、これらショート故障が発生した場合にはこれを検出すると共に、具体的にどのような種類のショート故障がどこに(どのワイヤに)発生したかを判定できるように構成されている。更に加えて、駆動装置10は、ショート故障が発生した場合(即ち各異常電流検出回路11,12の何れかで異常電流が検出された場合)にはマイコン20からの駆動信号にかかわらずその際にオンされている何れかのトランジスタを強制的にオフさせる。
マイコン20によるショート故障の検出及びその種類の判定は、上流異常電流検出回路11及び下流異常電流検出回路12の双方からの異常検出信号の状態に基づいて(直接的には各RSFF13,14からの各異常パルスの有無に基づいて)行われる。
図2〜図7を用いて、ショート故障が発生した場合の駆動装置10の動作について、正常状態の場合の動作と比較しつつ説明する。
(4−1)正常時の動作
図2は、通電方向の一例として、U相→W相の方向に制御されている状態、即ち、U相上流側トランジスタTu1がオンされると共にW相下流側トランジスタTw2がオンされる(詳しくはデューティ制御される)ときの通電状態を示している。また、図2には、ショート故障の一例として、U相ワイヤ4UにGNDショートが発生した状態が示されている。
このように通電方向がU相→W相となっている場合、モータ側回路にショート故障が発生していない正常な状態ならば、図2に破線で示すように、直流電源の正極からU相上流側トランジスタTu1、U相ワイヤ4U、3相ブラシレスモータ2のU相コイル2U、W相コイル2W、W相ワイヤ4W、及びW相下流側トランジスタTw2を介して直流電源の負極に至る通電経路が形成される。そしてこの場合の通電電流量は正常範囲内(少なくとも上記各電流閾値よりは低い値)となり、各異常電流検出回路11、12の何れにおいても異常電流が検出されることはない。
このような正常な状態のときの駆動装置10の動作を、図4に示す。図4に示すように、ショート故障が発生していない正常な状態の場合は、通電方向如何に関わらず、上流側電流及び下流側電流のいずれも正常範囲内になることから、各異常電流検出回路11,12からの各異常検出信号(即ち各RSFF13,14のセット入力端子に入力される信号)はHレベル一定となる。
そのため、各RSFF13,14からの出力信号はいずれもHレベル一定となる。これにより、マイコン20からの各駆動信号は各スイッチング素子に対して有効に作用し、各スイッチング素子はマイコン20からの各駆動信号に従ってオン・オフされることとなる。
なお、上流側RSFF13のリセット入力端子には、既述の通りOR回路18からの出力信号が入力されるため、各相上流側駆動信号の何れかがHレベルであればリセット入力端子への入力信号もHレベルとなり、何れもLレベルの間はリセット入力端子への入力信号もLレベルとなる。一方、下流側RSFF14のリセット入力端子には、既述の通り、マイコン20からのPWM信号Spが入力される。
(4−2)GNDショート時の動作
これに対し、U相ワイヤ4UにGNDショートが発生すると、U相→W相の方向に通電されている場合の通電電流は、図2に一点鎖線で示すように、直流電源の正極からU相上流側トランジスタTu1及びU相ワイヤ4Uを介して、このU相ワイヤ4UにおけるGNDショートが発生している部位からグランドラインへと流れてしまい、3相ブラシレスモータ2には流れない。
このようにU相ワイヤ4UにGNDショートが発生した場合の駆動装置10の動作を、図5に示す。図5は、一例として、通電方向が(a)のU相→W相の方向に切り替わった後にGNDショートが発生した場合の動作例を示す。
図5に示すように、U相ワイヤ4UにGNDショートが発生すると、U相上流側トランジスタTu1がオンされる期間、即ち通電方向が(a)のU相→W相の期間と(f)のU相→V相の期間では、図2に示したように直流電源からの電流が負荷としての3相ブラシレスモータ2へ流れずにグランドラインに流れ込んでしまうことから、上流側電流は大きな値となって上流側電流閾値以上(即ち異常電流)となる。
そのため、この場合は図5に示すように、上流異常電流検出回路11によってその異常電流が検出され、上流異常電流検出回路11から上流側RSFF13のセット入力端子に入力される異常検出信号はLレベルに変化する。
すると、このときリセット入力端子にはHレベルの信号が入力されていることから、セット入力端子に入力される異常検出信号のLレベルへの変化が上流側RSFF13にてラッチされ、上流側RSFF13からは上流異常パルス(Lレベル信号)が出力される。
この上流異常パルスは、各相上流側AND回路15,16,17に入力されるため、マイコン20からの駆動信号はHレベルであるもののそれが無効となって、現在オンされているU相上流側トランジスタTu1は強制的にオフされる。
そして、U相上流側トランジスタTu1が強制オフされることにより、異常電流状態となっている上流側電流は正常範囲内に戻るため、上流異常電流検出回路11から上流側RSFF13のセット入力端子への異常検出信号はHレベルに戻る。しかし、セット入力端子への異常検出信号がHレベルに戻っても、上流側RSFF13からの出力信号は、引き続きLレベルに維持される。つまり上流異常パルスの出力が継続される。
そして、マイコン20により設定されている通電方向の切り替わりによって現在HレベルになっているU相上流側駆動信号がLレベルに変化した時に、上流側RSFF13のリセット入力端子への入力信号がLレベルに変化し、これにより上流側RSFF13からの出力信号はHレベルにリセットされる。つまり、上流側RSFF13からの上流異常パルスは、いずれかの上流側駆動信号がLレベルに変化するタイミングに同期してリセットされるのである。そして、上流異常パルスのリセットにより、マイコン20からの駆動信号は再び有効となって、各スイッチング素子はマイコン20からの各駆動信号に従ってオン・オフされるようになる。
一方、U相ワイヤ4UにGNDショートが発生しても、下流側電流が異常電流になることはないため、下流側RSFF14からの出力信号はHレベルの状態が保持される(つまり下流異常信号は出力されない)。
そのため、U相ワイヤ4UのGNDショート発生時は、上流異常パルスは出力されるものの下流異常パルスは出力されないことから、マイコン20は、この両者の組み合わせに基づき、GNDショートが発生したことを検出する。
更に、マイコン20は、そのGNDショートの検出時にどのスイッチング素子がオンされているか、即ち各相の駆動信号のうちどの駆動信号をHレベルにしているかに基づき、GNDショートが発生しているワイヤを特定する。この場合、上流側についてはU相上流側駆動信号U−HiがHレベルであることから、U相ワイヤ4UにGNDショートが発生しているものと特定する。
(4−3)+Bショート発生時の動作
次に、+Bショートが発生した場合の動作について、図3及び図6を用いて説明する。図3は、通電方向の一例として、W相→U相の方向に制御されている状態、即ち、W相上流側トランジスタTw1がオンされると共にU相下流側トランジスタTu2がオンされる(詳しくはデューティ制御される)ときの通電状態を示している。また、図3には、ショート故障の一例として、U相ワイヤ4Uに+Bショートが発生した状態が示されている。
このように通電方向がW相→U相となっている場合、モータ側回路にショート故障が発生していない正常な状態ならば、図3に破線で示すように、直流電源の正極からW相上流側トランジスタTw1、W相ワイヤ4W、3相ブラシレスモータ2のW相コイル2W、U相コイル2U、U相ワイヤ4U、及びU相下流側トランジスタTu2を介して直流電源の負極に至る通電経路が形成される。そしてこの場合の通電電流量は正常範囲内(少なくとも上記各電流閾値よりは低い値)となり、各異常電流検出回路11、12の何れにおいても異常電流が検出されることはない。
これに対し、U相ワイヤ4Uに+Bショートが発生すると、W相→U相の方向に通電されている場合の通電電流は、図3に一点鎖線で示すように、直流電源の正極からの電流が、U相ワイヤ4Uにおける+Bショートが発生している部位からU相ワイヤ4Uへ流れ込み、U相ワイヤ4U及びU相下流側トランジスタTu2を介してグランドラインへと流れてしまい、3相ブラシレスモータ2には流れない。
このようにU相ワイヤ4Uに+Bショートが発生した場合の駆動装置10の動作を、図6に示す。
図6に示すように、U相ワイヤ4Uに+Bショートが発生すると、U相下流側トランジスタTu2がオンされる期間、即ち通電方向が(c)のV相→U相の期間と(d)のW相→U相の期間では、図3に示したように直流電源からの電流が負荷としての3相ブラシレスモータ2へ流れずにグランドラインに流れ込んでしまうことから、下流側電流は大きな値となって下流側電流閾値以上(即ち異常電流)となる。
そのため、この場合は図6に示すように、下流異常電流検出回路12によってその異常電流が検出され、下流異常電流検出回路12から下流側RSFF14のセット入力端子に入力される異常検出信号はLレベルに変化する。
すると、このときリセット入力端子にはHレベルの信号が入力されていることから、セット入力端子に入力される異常検出信号のLレベルへの変化が下流側RSFF14にてラッチされ、下流側RSFF14からは下流異常パルス(Lレベル信号)が出力される。
この下流異常パルスは、各相下流側第1AND回路21,22,23に入力されるため、マイコン20からの駆動信号はHレベルであるもののそれが無効となって、現在オンされているU相下流側トランジスタTu2は強制的にオフされる。
そして、U相下流側トランジスタTu2が強制オフされることにより、異常電流状態となっている下流側電流は正常範囲内に戻るため、下流異常電流検出回路12から下流側RSFF14のセット入力端子への異常検出信号はHレベルに戻る。しかし、セット入力端子への異常検出信号がHレベルに戻っても、下流側RSFF14からの出力信号は、引き続きLレベルに維持される。つまり下流異常パルスの出力が継続される。
そして、マイコン20から出力されているPWM駆動信号SpがLレベルに変化した時に、下流側RSFF14のリセット入力端子への入力信号がLレベルに変化し、これにより下流側RSFF14からの出力信号はHレベルにリセットされる。つまり、下流側RSFF14からの下流異常パルスは、PWM駆動信号SpがLレベルに変化するタイミングに同期してリセットされるのである。そして、上流異常パルスのリセットにより、マイコン20からの駆動信号は再び有効となって、各スイッチング素子はマイコン20からの各駆動信号に従ってオン・オフされるようになる。
なお、下流異常パルスがリセットされると、マイコン20からU相下流側駆動信号がHレベルにされている間はU相下流側トランジスタTu2はオンされることから、再び下流側電流が異常電流となるため、再び上記と同様の過程を経てU相下流側トランジスタTu2は強制オフされる。つまり、U相ワイヤ4Uの+Bショートが発生している場合、U相下流側駆動信号がHレベルの間は、U相下流側トランジスタTu2の強制オフ(駆動信号の無効化)とその解除(駆動信号の有効化)が繰り返されることとなる。
一方、U相ワイヤ4Uに+Bショートが発生しても、上流側電流が異常電流になることはないため、上流側RSFF13からの出力信号はHレベルの状態が保持される(つまり上流異常信号は出力されない)。
そのため、U相ワイヤ4Uの+Bショート発生時は、下流異常パルスは出力されるものの上流異常パルスは出力されないことから、マイコン20は、この両者の組み合わせに基づき、+Bショートが発生したことを検出する。
更に、マイコン20は、その+Bショートの検出時にどのスイッチング素子がオンされているかに基づき、+Bショートが発生しているワイヤを特定する。この場合、下流側についてはU相下流側駆動信号U−LowがHレベルであることから、U相ワイヤ4Uに+Bショートが発生しているものと特定する。
(4−4)負荷ショート発生時の動作
次に、負荷ショートが発生した場合の動作について、図3及び図7を用いて説明する。図3に示すように通電方向がW相→U相である場合に、例えば3相ブラシレスモータ2のU相コイル2UとW相コイル2Wの出力端同士がショートしたり或いはU相ワイヤ4UとW相ワイヤ4Wが互いに直接ショートするといった負荷ショートが発生すると、電流の経路は全体的には図3に示した波線(正常時)と同様になる。但し、3相ブラシレスモータ2内で電力が消費されないことから、その電流量は大きくなる。
このようにU相−W相間で負荷ショートが発生した場合の駆動装置10の動作を、図7に示す。図7に示すように、U相−W相間で負荷ショートが発生すると、通電方向が(a)のU相→W相の期間と(d)のW相→U相の期間では、上流側電流と下流側電流の双方とも異常電流となってしまう。
そのため、この場合は図7に示すように、各異常電流検出回路11,12によってそれぞれ異常電流が検出され、各RSFF13,14のセット入力端子に入力される異常検出信号はいずれもLレベルに変化する。そのため、そのLレベルへの変化が各RSFF13,14にてそれぞれラッチされ、各RSFF13,14からはそれぞれ上流異常パルス,下流異常パルス(いずれもLレベル信号)が出力される。
そのため、マイコン20からの駆動信号は無効となって、現在オンされているスイッチング素子は全て強制的にオフされる。そして、このようにスイッチング素子が強制オフされることにより、異常電流状態となっている上流側電流及び下流側電流はいずれも正常範囲内に戻るため、各RSFF13,14のセット入力端子への異常検出信号はいずれもHレベルに戻る。但し、セット入力端子への入力がHレベルに戻っても、各RSFF13,14からの各異常パルスの出力は継続する。
そして、各RSFF13,14からの各異常パルスは、既述のGNDショート発生時の動作と同様、マイコン20からの駆動信号に同期してリセットされる。即ち、上流異常パルスは、いずれかの上流側駆動信号がLレベルに変化するタイミングでリセットされ、下流異常パルスは、PWM駆動信号SpがLレベルに変化するタイミングでリセットされる。
また、U相−W相間で負荷ショートが発生した場合は、上流異常パルス及び下流異常パルスの双方が出力されることから、マイコン20は、この両者の組み合わせに基づき、負荷ショートが発生したことを検出する。
更に、マイコン20は、その負荷ショートの検出時にどのスイッチング素子がオンされているかに基づき、負荷ショートが発生しているワイヤを特定する。この場合、上流側及び下流側の何れか一方ではU相に対応したスイッチング素子がオンされ、他方ではW相に対応したスイッチング素子がオンされていることから、U相−W相間で負荷ショートが発生しているものと特定する。
このように、本実施形態では、ショート故障発生により異常電流が検出された場合、その異常電流が流れているスイッチング素子を以後完全に強制的にオフさせ続けるのではなく、一定のタイミングでその強制オフを解除(リセット)するようにしている。これは、3相ブラシレスモータ2の駆動が、通電方向を6種類に順次切り替えながら行われることから、少なくとも、ショート故障により異常電流が検出されたときの通電方向での制御期間が過ぎれば、次に通電方向が切り替わった場合にはショート故障の影響を受けずに正常に通電できてモータ2の駆動を継続できる可能性があるからである。
そのため、いずれか1つでも正常に通電可能な通電方向があれば、その通電方向については正常な通電を行うことで、可能な限りモータ2の駆動を停止させずに駆動させ続けるようにしている。
(5)マイコンが実行するモータ駆動制御処理の説明
次に、マイコン20が実行するモータ駆動制御処理について、図8を用いて説明する。図8は、3相ブラシレスモータ2を駆動する際にマイコン20が実行する、モータ駆動制御処理を表すフローチャートである。
マイコン20は、このモータ駆動制御処理を開始すると、まずS110にて、通電方向(図4〜図7に示した(a)〜(f)の何れか)を設定する。そして、S120にて、S110で設定した通電方向に通電させるための駆動信号を出力する。具体的には、例えば(a)のU相→W相の方向に通電させる場合は、U相上流側駆動信号U−HiとW相下流側駆動信号W−Lowを共にHレベルにすると共に、所定のデューティ比のPWM駆動信号Spを出力する。
そして、S130にて、上流異常パルスが入力されたか否かを判断する。このとき、上流異常パルスが入力されていない場合は(S130:NO)、続くS140にて、下流異常パルスが入力されたか否かを判断する。そして、下流異常パルスも入力されていない場合は(S140:NO)、S150にて正常状態と判定して、S160に進む。
S140にて、下流異常パルスが入力されたと判断した場合は(S140:YES)、S180にて、+Bショートが発生していることを判定し、続くS190にてその+Bショートが発生している部位(ワイヤ)を特定する。そして、S200にて、報知信号を出力して警告灯30を点灯させて、S160に進む。
一方、S130にて、上流異常パルスが入力されたと判断した場合は(S130:YES)、更に、S210にて、下流異常パルスが入力されたか否かを判断する。そして、下流異常パルスが入力されていない場合は(S210:NO)、S220にて、GNDショートが発生していることを判定し、続くS230にてそのGNDショートが発生している部位(ワイヤ)を特定する。そして、S200にて、報知信号を出力して警告灯30を点灯させて、S160に進む。
S210にて、下流異常パルスが入力されたと判断した場合は(S210:YES)、S240にて、負荷ショートが発生していることを判定し、続くS250にてその負荷ショートが発生している部位(ワイヤ)を特定して、S200へ進む。
なお、S150,S180,S220,S240による判定結果、及び、S190,S230,S250によるショート部位の特定結果は、ダイアグ情報として図示しないメモリに記憶される。
S150にて正常判定された後、又はS200で警告灯30へ報知信号を出力した後は、S160にて、モータを停止させるべき停止制御タイミングであるか否かを判断する。そして、まだ停止制御タイミングでない場合は(S160:NO)、続くS170にて、通電方向切り替えタイミングであるか否かを判断する。
そして、まだ通電方向切り替えタイミングでない場合は(S170:NO)、S130に戻るが、通電方向切り替えタイミングである場合は(S170:YES)、S110に移行し、次の通電方向へ切り替え設定した上で、S120以下に進む。
一方、S160にて停止制御タイミングであると判断した場合は、S260にて、モータを停止させるための停止制御を行って、このモータ駆動制御処理を終了する。
(6)本実施形態の効果等
以上説明したように、本実施形態の駆動装置10によれば、直流電源の正極からモータ回路側へ流れ出す電流、即ち電源ライン10aを流れる上流側電流が異常電流であるか否かを検出する上流異常電流検出回路11と、モータ回路側から直流電源の負極へ流れ込む電流、即ちグランドライン10bを流れる下流側電流が異常電流であるか否かを検出する下流異常電流検出回路12が設けられ、これら各異常電流検出回路11,12による検出結果の組み合わせに基づいて、モータ側回路のショート故障の有無が検出されると共に、そのショート故障の種類、即ち+BショートなのかGNDショートなのか或いは負荷ショートなのかが判定される。
そのため、3相ブラシレスモータ2の駆動中であっても、モータ側回路にショート故障が生じた場合にはそのショート故障の検出とその具体的種類の判定を迅速且つ容易に行うことができる。
更に加えて、ショート故障が検出された場合、そのとき各スイッチング素子(各トランジスタTu1,Tv1,Tw1,Tu2,Tv2,Tw2)のうちどれがオンされているか、即ちマイコン20からの各相上流側駆動信号U−Hi,V−Hi,W−Hi及び各相下流側駆動信号U−Low,V−Low,W−Lowのうちどの駆動信号がHレベルになっているかに基づいて、ショート故障が発生しているワイヤの特定まで行われる。そのため、ショート故障が発生した後の修理等の対応を迅速且つ効率的に行うことが可能となる。
また、ショート故障が発生して上流側電流及び下流側電流のいずれか一方又は双方が異常電流と検出された場合には、その異常電流を遮断するために、マイコン20からの駆動信号の状態に関係なく、その異常電流が流れている電流経路上のスイッチング素子を強制的にオフさせるようにしている。つまり、マイコン20からHレベルの駆動信号が出力されていてもそれを無効化して異常電流を遮断する。
そのため、ショート故障によって異常電流が流れ出してもそれを迅速に強制遮断させることができ、駆動回路8を構成する各スイッチング素子を含む駆動装置10全体をその異常電流から保護することが可能となる。
また、異常電流が検出された場合、単にその異常電流が流れている間(つまり電流閾値以上の電流が流れている間)だけスイッチング素子を強制オフさせたり或いは異常電流が検出された以後は常時強制オフさせたりするのではなく、異常電流検出後は一定期間だけ強制オフ状態を保持させるようにしている。即ち、強制オフ状態を解除するタイミングを、上流側についてはマイコン20からの各相上流側駆動信号がLレベルに変化するタイミングに同期させ、下流側についてはPWM駆動信号SpがLレベルに変化するタイミングに同期させる。
そのため、ショート故障が発生した場合であっても、そのショート故障によって発生する異常電流を強制的に遮断させつつ、その後も、ショート故障の程度に応じて可能な限りモータ駆動を継続させることができる。
つまり、強制的にオフさせるべきスイッチング素子を、必要且つ十分な期間だけオフさせることが可能となり、ショート故障の発生後も可能な限りより大きな駆動力にてブラシレスモータの駆動を継続させることができる。
また、ショート故障が検出された場合にはその旨が警告灯30によって運転者に知らされるため、ショート故障が発生したことやそれに対する対処が必要であること等を運転者が迅速に認識することができる。
そして、上述した各種の効果が、各異常電流検出回路11,12や各RSFF13,14、その他AND回路やOR回路などの、安価なディスクリート素子や比較器等などからなる回路を設けることで実現されている。
また、上記実施形態では説明を省略したが、3相ブラシレスモータの制御は、一般に、回転位置を検出するセンサを設けてそれに基づくポジションフィードバック制御を行う方式や、センサは設けずに通電電流値に基づく電流フィードバック制御などによって行われる。そして、本発明は、いずれの制御方法であっても適用することが可能である。
ここで、本実施形態の構成要素と本発明の構成要素の対応関係を明らかにする。本実施形態において、マイコン20は本発明の制御手段、ショート故障検出手段、及び報知信号出力手段に相当し、各相ワイヤ4U,4V,4Wは本発明の電流供給線に相当し、上流異常電流検出回路11は本発明の上流側異常電流検出手段に相当し、下流異常電流検出回路12は本発明の下流側異常電流検出手段に相当し、各上流側AND回路15,16,17は本発明の上流側強制オフ手段に相当し、各下流側第1AND回路21,22,23は本発明の下流側強制オフ手段に相当する。
[変形例]
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の実施の形態は、上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採り得ることはいうまでもない。
例えば、上記実施形態では、上流側RSFF13からの上流異常パルスのリセットを、何れかの相の上流側駆動信号がLレベルに変化するタイミングに同期させるようにしたが、これに限らず、例えば通電方向が切り替わって何れかの相の上流側駆動信号がHレベルに変化するタイミングにするなど、他のリセットタイミングを適宜設定してそのタイミングでリセットさせるようにしてもよい。
下流側RSFF14からの下流異常パルスのリセットについても同様であり、PWM駆動信号SpがLレベルに変化するタイミングに同期させるのに限らず、例えば何れかの相の下流側駆動信号がLレベルに変化するタイミングにするなど、他のリセットタイミングを適宜設定してもよい。
つまり、異常電流の検出時にスイッチング素子を強制オフさせる期間は、適宜設定することができる。
また、上流側RSFF13へのリセット信号について、上記実施形態ではOR回路18からの出力信号としたが、マイコン20から直接、通電方向の切り替わりタイミングを示す信号をリセット信号として入力させるようにしてもよい。つまり、所定のリセットタイミング(上記例では通電方向切り替わりタイミング)で上流側RSFF13をリセットできる限り、リセット信号をどこからどのように入力させるかについては特に限定されるものではない。
また、上記実施形態では、異常電流が検出されたときにそれをマイコン20へ知らせると共にスイッチング素子を所定期間強制オフさせるための具体的回路構成として、RSFFやOR回路、AND回路などからなる回路を示したが(図1)、図1に示した回路構成はあくまでも一例であり、同様の機能を有する限り他の回路構成としてもよい。つまり、異常電流が検出された場合に、それを確実にマイコン20へ知らせることができ、且つ所定期間確実にスイッチング素子を強制オフできる限り、具体的にどのような回路構成でこれらを実現するかについては特に限定されるものではない。
また、上記実施形態では、図4〜図7に例示したように、ある相に対する駆動信号のHレベル期間が終了してLレベルに変化した後、次の相に対する駆動信号がHレベルに変化するまでの間に、全ての駆動信号が共にLレベルとなる期間(ごく短時間であるが)が設定されている。しかし、このように全てLレベルとする期間を設けるのは必須ではなく、連続的に切り替わるようにしてもよい。つまり、何れかの相の駆動信号は必ずHレベルとなるように制御するのである。但しその場合は、少なくとも上流側RSFF13へのリセット信号については常にHレベルとなってしまって上流側RSFF13をリセットできなくなるため、別途何らかの方法でリセット信号を生成する必要がある。
また、上記実施形態では、上流側の各トランジスタTu1,Tv1,Tw1に対してはオン固定制御するようにし、下流側の各トランジスタTu2,Tv2,Tw2についてはデューティ制御するようにしたが、これとは逆に、下流側をオン固定制御、上流側をデューティ制御とするようにしてもよい。
なお、負荷ショートとの判定については、厳密には、負荷ショートと判定された場合であっても実際にはワイヤショートやモータ内部ショート以外のショート故障となっていることもあり得る。具体的には、例えばあるワイヤ(例えばU相)がGNDショートしていて且つ他のワイヤ(例えばW相ワイヤ)が+Bショートしている場合が考えられ、この場合、通電方向がU相→W相の期間では、上流側電流及び下流側電流のいずれも異常電流となり、結果として負荷ショートと判定されてしまう。
そのため、そのように実際には負荷ショートとなっていないにも拘わらずマイコン20によって負荷ショートと判定されてしまう場合もあり得ることを考慮し、上流側電流及び下流側電流の双方が異常電流と検出された場合には、直ちに負荷ショートと断定せず、負荷ショート以外のショート故障が発生している可能性も考慮した上で判定を下すようにしてもよい。
2…3相ブラシレスモータ、2U…U相コイル、2V…V相コイル、2W…W相コイル、4…モータハーネス、4U…U相ワイヤ、4V…V相ワイヤ、4W…W相ワイヤ、5…U相インバータ、6…V相インバータ、7…W相インバータ、8…駆動回路、10…3相ブラシレスモータ駆動装置、10U…U相出力端子、10V…V相出力端子、10W…W相出力端子、10a…電源ライン、10b…グランドライン、11…上流異常電流検出回路、12…下流異常電流検出回路、13…上流側RSFF、14…下流側RSFF、15…U相上流側AND回路、16…V相上流側AND回路、17…W相上流側AND回路、18…OR回路、20…マイコン、21…U相下流側第1AND回路、22…V相下流側第1AND回路、23…W相下流側第1AND回路、26…U相下流側第2AND回路、27…V相下流側第2AND回路、28…W相下流側第2AND回路、30…警告灯、R1…上流側検出抵抗、R2…下流側検出抵抗、Tu1…U相上流側トランジスタ、Tu2…U相下流側トランジスタ、Tv1…V相上流側トランジスタ、Tv2…V相下流側トランジスタ、Tw1…W相上流側トランジスタ、Tw2…W相下流側トランジスタ

Claims (7)

  1. ブラシレスモータへ各相の電流を供給するための該各相毎の電流供給線に、それぞれ、該電流供給線を直流電源の正極に接続された電源ライン及び前記直流電源の負極に接続されたグランドラインと導通・遮断させることが可能な一対のスイッチング素子が接続されてなる駆動回路と、
    前記各スイッチング素子へそれぞれ駆動信号を出力して該各スイッチング素子をオン・オフさせることにより前記ブラシレスモータの駆動を制御する制御手段と、
    前記直流電源の正極から前記電源ラインを介して該電源ライン側の前記スイッチング素子へ流れる電流が予め設定された上流側電流閾値以上である場合に該電流が異常電流であることを検出する上流側異常電流検出手段と、
    前記グランドライン側の前記スイッチング素子から前記グランドラインを介して前記直流電源の負極へ流れる電流が予め設定された下流側電流閾値以上である場合に該電流が異常電流であることを検出する下流側異常電流検出手段と、
    前記上流側異常電流検出手段及び前記下流側異常電流検出手段による検出結果に基づいて、前記各電流供給線又は前記ブラシレスモータにショート故障が生じていることを検出すると共にそのショート故障の種類を判定するショート故障検出手段と、
    を備えたことを特徴とするブラシレスモータ駆動装置。
  2. 請求項1に記載のブラシレスモータ駆動装置であって、
    前記ショート故障検出手段は、前記ショート故障の種類を判定する機能として、前記上流側異常電流検出手段により前記異常電流が検出されたならば前記各電流供給線の何れかが前記電源ラインにショートした電源ショートであると判定する電源ショート判定機能、前記下流側異常電流検出手段により前記異常電流が検出されたならば前記各電流供給線の何れかが前記グランドラインにショートしたグランドショートであると判定するグランドショート判定機能、及び、前記上流側異常電流検出手段と前記下流側異常電流検出手段の双方で同時に前記異常電流が検出されたならば前記各電流供給線の何れか2つがショートした状態にある負荷ショートであると判定する負荷ショート判定機能、のうち少なくとも何れか1つを備えている
    ことを特徴とするブラシレスモータ駆動装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のブラシレスモータ駆動装置であって、
    前記ショート故障検出手段は、前記ショート故障を検出した場合、該検出時に前記各スイッチング素子のいずれが前記制御手段からの前記駆動信号によりオンされているかに基づいて、前記ショート故障が生じている前記電流供給線を特定する
    ことを特徴とするブラシレスモータ駆動装置。
  4. 請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のブラシレスモータ駆動装置であって、
    前記上流側異常電流検出手段により前記異常電流が検出された場合に、該検出時にオンされていた前記電源ライン側の前記スイッチング素子への前記制御手段からの前記駆動信号を無効として該スイッチング素子を強制的にオフさせる上流側強制オフ手段、及び、前記下流側異常電流検出手段により前記異常電流が検出された場合に、該検出時にオンされていた前記グランドライン側の前記スイッチング素子への前記制御手段からの前記駆動信号を無効として該スイッチング素子を強制的にオフさせる下流側強制オフ手段、のうち少なくとも一方を備えている
    ことを特徴とするブラシレスモータ駆動装置。
  5. 請求項4に記載のブラシレスモータ駆動装置であって、
    前記上流側強制オフ手段は、前記上流側異常電流検出手段により前記異常電流が検出されてから所定の上流側強制オフ期間だけ、該検出時にオンされていた前記電源ライン側の前記スイッチング素子を強制的にオフさせ、該上流側強制オフ期間の経過後は前記制御手段からの前記駆動信号を有効化し、
    前記下流側強制オフ手段は、前記下流側異常電流検出手段により前記異常電流が検出されてから所定の下流側強制オフ期間だけ、該検出時にオンされていた前記グランドライン側の前記スイッチング素子を強制的にオフさせ、該下流側強制オフ期間の経過後は前記制御手段からの前記駆動信号を有効化する
    ことを特徴とするブラシレスモータ駆動装置。
  6. 請求項5に記載のブラシレスモータ駆動装置であって、
    前記制御手段は、前記電源ライン側の前記各スイッチング素子と前記グランドライン側の前記各スイッチング素子のうち、いずれか一方に対しては、該一方の各スイッチング素子に対して順次、オンさせる期間としての所定の第1オン制御期間を設定すると共に該第1オン制御期間中は対応するスイッチング素子を継続してオンさせるオン固定制御を行い、他方に対しては、該他方の各スイッチング素子に対して順次、オンさせる期間としての所定の第2オン制御期間を設定すると共に該第2オン制御期間中は対応するスイッチング素子を所定のデューティ比にてオン・オフさせるデューティ制御を行うことによって、前記ブラシレスモータの駆動を制御するよう構成されており、
    前記上流側強制オフ手段及び前記下流側強制オフ手段は、自身が前記強制的にオフさせる対象の前記各スイッチング素子が前記制御手段によって前記オン固定制御される場合は、対応する前記上流側強制オフ期間又は前記下流側強制オフ期間を、前記異常電流が検出された時における前記第1オン制御期間が終了するまでとし、自身が前記強制的にオフさせる対象の前記各スイッチング素子が前記制御手段によって前記デューティ制御される場合は、対応する前記上流側強制オフ期間又は前記下流側強制オフ期間を、前記異常電流が検出された時に前記デューティ制御によりオンされている前記スイッチング素子がオフされるまでとする
    ことを特徴とするブラシレスモータ駆動装置。
  7. 請求項1〜請求項6の何れか1項に記載のブラシレスモータ駆動装置であって、
    前記ショート故障検出手段によって前記ショート故障が検出された場合にその旨を当該ブラシレスモータの外部へ報知するための報知信号を出力する報知信号出力手段を備えている
    ことを特徴とするブラシレスモータ駆動装置。
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