JP2016116364A - インバータ装置 - Google Patents
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Abstract
Description
以下、第1実施形態について図1から図20を参照して説明する。図1に示すように、本実施形態のインバータ装置1は2つのインバータ回路2A,2Bを備えており、インバータ回路2A,2Bの各相出力端子は何れも、ACモータ3の各相固定子巻線4U,4V,4Wに接続されている。ACモータ3は、ロボットの関節軸を構成するものである。インバータ回路2A,2Bのスイッチング制御は、MCU(Micro Control Unit)5によって行われる。
上アーム 下アーム
フェーズ1 U相 W相
フェーズ2 V相 W相
フェーズ3 V相 U相
フェーズ4 W相 U相
フェーズ5 W相 V相
フェーズ6 U相 V相
図8,図9は、それぞれフェーズ1,2に対応して、電源からインバータ回路2Aを介してグランドに流れる電流の経路を示している。
以下、ショート破壊判定について、図4,図6,図8〜図13を参照して説明する。例えば図10に示すように、フェーズ1においてU相下アームのIGBT6Xがショート破壊(短絡故障)しているとU相アームに短絡電流が流れるので、電流検出回路10が出力する電流検出信号は上限値を超える過電流レベル(異常値)となる。しかしながら、図11に示すように、フェーズ1においてW相上アームのIGBT6Wがショート破壊した場合もW相アームに短絡電流が流れるので、電流検出回路10が出力する電流検出信号は過電流レベルとなる。したがって、フェーズ1で過電流が検出された場合は、U相下アーム,W相上アームの何れかがショート破壊している。
以下、オープン破壊(開放故障)判定について、図5,図7,図14〜図17を参照して説明する。例えば図14に示すように、フェーズ1においてU相上アームのIGBT6Uがオープン破壊していると電流が流れないので、電流検出回路10が出力する電流検出信号は下限値を下回るゼロレベル(異常値)となる。しかしながら、図15に示すように、フェーズ1においてW相下アームのIGBT6Zがオープン破壊した場合も同様に電流が流れない。したがって、フェーズ1で電流が流れなければ、U相上アーム,W相下アームの何れかがオープン破壊している。
図18は、インバータ回路2AのIGBT6Xがショート又はオープン破壊した場合に、インバータ回路2Bの下アーム側素子(IGBT6Z)を使用してフェーズ1の通電パターンを実行した場合を示している。また、図19は、インバータ回路2AのIGBT6Wがショート又はオープン破壊した場合に、インバータ回路2Bの上アーム側素子(IGBT6U)を使用して同じくフェーズ1の通電パターンを実行した場合を示している。
図21は第2実施形態を示す図3相当図であり、第1実施形態と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、以下異なる部分について説明する。第1実施形態では、MCU5は当初から、IGBT6に故障が発生しない限りはインバータ回路2Aのみを使用し続け、IGBT6に故障が発生すると、上下アームの何れかをインバータ回路2Bに置き換えて使用する。これに対して第2実施形態では、IGBT6に故障が発生しない状態でも、インバータ回路2A,2Bを随時置き換えて使用する。
図22及び図23は第3実施形態を示す。第3実施形態のインバータ装置21は、第1実施形態のインバータ装置1に更に1つのインバータ回路2C(モジュールC)を並列に接続して3並列構成とし、MCU22により3つのインバータ回路2A〜2Cを切替えて使用可能としたものである。そのため、電源側スイッチ9C及びグランド側スイッチ12Cが追加されている。
以上のように第3実施形態によれば、インバータ回路2を3並列構成にしたので、インバータ装置21の信頼性をより向上させることができる。
第2実施形態において、ステップS7にてインバータ回路2A,2Bの使用を切替えるための条件は、その他、例えば一方のインバータ回路2を継続使用した時間が所定時間に達したこと等を条件としても良い。
第3実施形態において、第2実施形態のように各素子が正常な状態でインバータ回路2A〜2Cを随時切替えて使用しても良い。
インバータ回路2を4並列以上接続しても良い。
電流検出手段による電流の検出は、複数個所の電圧を検出することで行っても良い。
スイッチング素子はIGBTやMOSFETに限らず、バイポーラトランジスタを用いても良い。
Claims (6)
- ロボットの関節軸を構成する1つのモータに対して並列に接続され、それぞれが複数のスイッチング素子で構成される複数のインバータ回路と、
前記複数のうち、何れかのインバータ回路により前記モータを駆動制御する際に、前記インバータ回路に流れる電流を検出する電流検出手段と、
この電流検出手段を介して検出される電流が異常値を示すと、前記インバータ回路の通電パターンに基づいて、前記インバータ回路の内部で故障が発生したスイッチング素子を特定する故障素子特定手段と、
前記故障が発生したスイッチング素子が属する上下アームの何れかを、その他のインバータ回路における対応するアームのスイッチング素子に置き換えて、前記モータを駆動制御する制御手段とを備えるインバータ装置。 - 前記電流検出手段は1つだけ設けられており、
前記故障素子特定手段は、前記電流検出手段を介して検出される電流が異常値を示した時点における前記インバータ回路の通電パターンと、前記通電パターンの次に切り替えられる通電パターンにおいて前記電流検出手段を介して検出される電流の値を参照することで前記故障が発生したスイッチング素子を特定する請求項1記載のインバータ装置。 - 前記故障素子特定手段は、前記電流検出手段を介して検出される電流値が上限値を超えた通電パターンが2回継続すると、それら2つの通電パターンで共通して通電対象であったスイッチング素子が短絡故障したことを検出し、
前記電流検出手段を介して検出される電流値が下限値を下回った通電パターンが2回継続すると、それら2つの通電パターンで共通して通電対象であったスイッチング素子が開放故障したことを検出する請求項2記載のインバータ装置。 - 前記故障素子特定手段は、前記電流検出手段を介して検出される電流値が上限値を上回った第1通電パターンに続く第2通電パターンにおいて、前記電流検出手段を介して検出される電流値が正常値であれば、前記第1通電パターンのみで通電対象であったスイッチング素子が短絡故障したことを検出する請求項3記載のインバータ装置。
- 前記故障素子特定手段は、前記電流検出手段を介して検出される電流値が下限値を下回った第1通電パターンに続く第2通電パターンにおいて、前記電流検出手段を介して検出される電流値が正常値であれば、前記第1通電パターンのみで通電対象であったスイッチング素子が開放故障したことを検出する請求項3又は4記載のインバータ装置。
- 前記制御手段は、前記電流検出手段を介して検出される電流が正常値を示す状態において、前記モータを駆動制御するインバータ回路を所定の条件で切り替える請求項1から5の何れか一項に記載のインバータ装置。
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