JP2011116110A - 液体噴射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】記録品質を低下させることなく、インクジェット記録ヘッドへの紙粉・塵埃等の異物の付着を確実に防止する。
【解決手段】インクジェットプリンター1において、使用が想定される複数種類の記録用紙(厚みtが異なる)のうち、少なくとも一以上について、支持部材側ギャップH3がノズルプレート側ギャップH2より小さくなるよう、H2、H3がそれぞれ設定されている。これにより、支持部材側ギャップH3に生じた電界により紙粉等dに作用するクーロン力を、ノズルプレート側ギャップH2に生じた電界により紙粉等dに作用するクーロン力よりも大きくすることができる。このため、記録用紙P(特に端部)に付着した紙粉等dはノズルプレート16a側よりも支持部材17側に強く引き寄せられることとなり、従ってこれによりノズルプレート16aへの紙粉等dの飛翔・付着を確実に防止することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、ファクシミリやプリンターに代表される液体噴射装置に関する。
以下、液体噴射装置の一例としてのインクジェットプリンターを例に説明する。インクジェットプリンターは、インクジェット記録ヘッドと対向する位置に支持部材(プラテンとも呼ばれる)を有し、支持部材により記録用紙を支持することによりインクジェット記録ヘッドと記録用紙との間の距離を規定するよう構成されている。
ここで、近年のインクジェットプリンターにおいては、記録品質のより一層の向上を目指してインク滴の微細化が進み、例えば数pl程度までインク滴が微細化されている。この為インク滴の質量が極めて小さく、インクジェット記録ヘッドから記録用紙にインク滴が吐出されても、一部が記録用紙に着弾せず、ミストとなって浮遊し、種々の問題を発生させていた。加えて、記録用紙の四辺に余白なく記録を行う、いわゆる縁無し記録においては、記録用紙の端部から外れた領域にもインク滴を吐出する為、上記のミスト浮遊現象がより一層顕著になる。
そこで従来から、特許文献1、2に示すようにインクジェット記録ヘッド、記録用紙、支持部材のこれらの間に電位差を設け、電界を発生させることでインク滴にクーロン力を作用させ、インク滴を記録用紙に引きつける技術が提案されている。
特開2007−118321号公報 特開2007−118318号公報
<<1.記録用紙の高速搬送化に伴って生じた課題>>
ところで近年のインクジェットプリンターにおいては、走査(移動)を行わない固定式のインクジェット記録ヘッド、いわゆるラインヘッドを用い、極めて高いスループットにより記録を実行可能なものが提案されている。このようなインクジェットプリンターでは、記録用紙は装置内部の用紙搬送経路を極めて高速に搬送される。
しかしながらこの様な記録用紙の高速搬送化に伴って、以下のような問題が生じることが判明した。即ち、記録用紙の端部(エッジ)には、切断時に生じた紙粉が付着しているが、記録用紙・支持部材(プラテン)・インクジェット記録ヘッド、のこれら3つの要素(以下「記録部構成要素」と総称する)の間の電位を制御しない場合、記録部構成要素間に生じた電界により、記録用紙に付着していた紙粉がインクジェット記録ヘッドに向かって飛翔し、付着してしまう。特に、高速で記録用紙を搬送する場合には、用紙搬送の際の振動や衝撃が大きくなり、そのため紙粉の飛翔がより一層顕著に生じてしまう。
また、用紙カセットに収容された記録用紙間の摩擦や、用紙搬送経路の構成要素(例えば、エッジガイドや、搬送ローラーなど)と記録用紙との間の摺接・接触に伴い、摩擦帯電や剥離帯電が顕著となり、即ち記録部構成要素がより顕著に帯電する。その結果、記録部構成要素間に形成される電界が強くなり、また紙粉自体の帯電も強くなる為、紙粉に加わるクーロン力が大きくなって、インクジェット記録ヘッドへの紙粉の付着がより顕著になってしまう。
また、紙粉自体が帯電していない場合であっても、飛翔した紙粉が電界中に置かれた場合には、誘電分極或いは静電誘導によって紙粉に電荷の偏りが生じ、これによりインクジェット記録ヘッドの側に引きつけられてしまう。
図7はこの問題点を示す為の説明図であり、符号160はインクジェット記録ヘッド、符号160aはノズルプレート、符号170は支持部材(プラテン)、符号170aは支持部材170に形成されるリブを示している。また符号Pは記録用紙を、符号Peは用紙端部を、符号dは紙粉を示している。更に丸囲いされた「+」、「−」は、帯電極性を示している。
記録用紙Pは除電ブラシなどにより除電されており、従ってこの記録用紙Pに付着している紙粉dは帯電はしていない。しかしながら、紙粉dの拡大図に示すように、ノズルプレート160aがプラス帯電し、また支持部材170がマイナス帯電している場合(一例)には、誘電分極(紙粉dが誘電体の性質を有している場合)或いは静電誘導(紙粉dが導体の性質を有している場合)によって、紙粉dのノズルプレート側にはマイナス電荷が表れ、支持部材側にはプラス電荷が表れる。そしてこれにより、紙粉dはノズルプレート160a及び支持部材170のいずれの側にも引き寄せられてしまうことになる。
そして紙粉がインクジェット記録ヘッドに付着すると、紙粉がノズル開口を直接閉塞することにより、或いはノズル面の清掃(ワイピング)時に紙粉がノズル開口に移動することによって、ドット抜けを招くことになる。
また、このように紙粉がノズル開口を物理的に閉塞するほか、紙粉を構成する炭酸カルシウムなどの填料がインクの水分と反応して増粘し、ノズル開口のメニスカスの振動を阻害して、インク滴吐出の妨げになる場合もある。従って、インクジェット記録ヘッドへの紙粉の付着を防止することは、インクジェットプリンターにおいて適切な記録品質を得るために極めて重要となる。
<<2.従来技術の問題点>>
上記特許文献1、2には、上述のようにインクジェット記録ヘッド・記録用紙・支持部材(記録部構成要素)のこれらの間に電位差を設け、電界を発生させることでインク滴にクーロン力を作用させ、インク滴を記録用紙に引きつける技術が提案されている。従って紙粉をインク滴と同列にみなせば、電界を制御することで紙粉を記録用紙側に引きつけることにより、インクジェット記録ヘッドへの紙粉の付着を防止できるようにも思われる。
しかしながら、紙粉を構成するセルロース繊維と填料は、帯電列的にプラス、マイナスいずれの極性にも帯電し易く、従って記録部構成要素間に特定方向の電界を形成することでインクジェット記録ヘッド側への紙粉の飛翔を防止しようとしても、反対極性に帯電した紙粉の、インクジェット記録ヘッド側への飛翔を防止することはできない。
尚、特開2003−165230号公報には、インクジェット記録ヘッドのノズル部周辺への紙粉や塵埃等の付着防止を目的の一つとして、ノズルプレート周囲にエアーダクトを設け、記録時および記録待機時にはエアーダクトから加湿エアーを噴射するように構成された記録装置が記載されている。しかしながらこのような構成にあっては、構成の複雑化により装置の大型化及びコストアップを招くことになるし、気流により却って紙粉を記録ヘッドに付着させてしまう虞がある。
また、特開2008−213255号公報には、帯電性を備える紙粉収集部材により紙粉を収集する技術が記載されている。しかしながら本技術にあっては上述した反対極性の問題により必ずしも紙粉を効率的に収集できないし、また紙粉収集部材に堆積した紙粉の処理(除去)が問題となる。特に、紙粉が多く堆積した状態では、ちょっとした振動や衝撃により、紙粉が周囲に飛散してしまう虞があり、長期的な性能の維持に問題がある。
<<3.本願発明が解決を図る課題>>
本発明は上述した種々の問題に鑑み成されたものであり、その目的は、記録品質を低下させることなく、インクジェット記録ヘッドへの紙粉・塵埃等の異物(以下「紙粉等」と言う)の付着を確実に防止することにある。
上記課題を解決する為の本発明の第1の態様は、被噴射媒体に液体を噴射する液体噴射手段と、前記液体噴射手段と対向配置される、被噴射媒体を支持する被噴射媒体支持手段と、を備えた液体噴射装置であって、前記被噴射媒体支持手段は、被噴射媒体と対向する第1の面に、当該第1の面より前記液体噴射手段の側に突出し、被噴射媒体を支持することにより前記液体噴射手段と被噴射媒体との間の距離を規定する支持部を有し、厚みの異なる複数種類の被噴射媒体のうち少なくとも一以上について、前記被噴射媒体支持手段の前記第1の面と、被噴射媒体において前記第1の面と対向するうら面と、の間の間隔が、前記液体噴射手段において被噴射媒体と対向する第2の面と、被噴射媒体において前記第2の面と対向するおもて面と、の間の間隔より小さく設定されていることを特徴とする。
本態様によれば、前記被噴射媒体支持手段の前記第1の面と、被噴射媒体において前記第1の面と対向するうら面と、の間の間隔(以下「支持手段側ギャップ」と言う)が、前記液体噴射手段の前記第2の面と、被噴射媒体において前記第2の面と対向するおもて面と、の間の間隔(以下「液体噴射手段側ギャップ」と言う)より小さく設定されていることから、支持手段側ギャップに生じた電界により被噴射媒体に付着した紙粉等に作用するクーロン力を、液体噴射手段側ギャップに生じた電界により紙粉等に作用するクーロン力よりも大きくすることができる。
このため、被噴射媒体に付着した紙粉等は液体噴射手段側よりも被噴射媒体支持手段側に強く引き寄せられることとなり、従ってこれにより液体噴射手段への紙粉等の飛翔・付着を確実に防止することができる。
本発明の第2の態様は、第1の態様において、被噴射媒体の搬送方向である第1方向と直交する第2方向における被噴射媒体の端部領域において、前記液体噴射手段の前記第2の面と、前記被噴射媒体支持手段の前記第1の面と、を同電位とする同電位形成手段を備えていることを特徴とする。
本態様によれば、被噴射媒体の端部領域について、前記液体噴射手段の第2の面と、前記被噴射媒体支持手段の第1の面と、の間が同電位とされるので、少なくとも当該端部領域においては支持手段側ギャップ、液体噴射手段側ギャップ、のいずれにおいても、電界が形成されない(無電界)状態となる。
即ち、紙粉等の付着が最も著しい被噴射媒体端部が無電界領域中に置かれることとなり、被噴射媒体端部に付着した紙粉等が、飛散・飛翔することが抑えられ、その多くが被噴射媒体端部に付着したそのままで、被噴射媒体とともに装置外部に排出される。従ってこれにより、液体噴射手段への紙粉等の飛翔・付着をより確実に防止することができる。
本発明の第3の態様は、第1のまたは第2の態様において、前記被噴射媒体支持手段の前記第1の面の導電性が、前記液体噴射手段の前記第2の面の導電性よりも高いことを特徴とする。
本態様によれば、前記被噴射媒体支持手段の前記第1の面の導電性が、前記液体噴射手段の前記第2の面の導電性よりも高いので、鏡像力による紙粉等の誘引(導体に電荷を持った紙粉等が近づくと、導体側にそれと反対の電荷が表れ、紙粉等が引き寄せられる現象)を液体噴射手段側で軽減でき、従って液体噴射手段への紙粉等の飛翔・付着をより確実に防止することができる。
本発明の第4の態様は、第1から第3の態様のいずれかにおいて、前記液体噴射手段の前記第2の面は、絶縁層により形成されていることを特徴とする。
本態様によれば、前記液体噴射手段の前記第2の面は、絶縁層により形成されているので、液体噴射手段側の上記鏡像力による紙粉等の誘引をより一層軽減することができ、従って液体噴射手段への紙粉等の飛翔・付着をより確実に防止することができる。
本発明の第5の態様は、第2から第4の態様のいずれかにおいて、前記液体噴射手段の前記第2の面、及び前記被噴射媒体支持手段の前記第1の面と同電位に設定されるとともに、被噴射媒体の前記おもて面と接触する導電性接触手段を備えていることを特徴とする。
本態様によれば、上記導電性接触手段は、前記液体噴射手段の第2の面、及び前記被噴射媒体支持手段の第1の面と同電位に設定されるため、当該導電性接触手段が被噴射媒体に接触することで、被噴射媒体を前記第1の面及び前記第2の面と同電位にすることができる。ここで、導電性接触手段は、被噴射媒体のおもて面に接触することから、液体噴射手段側ギャップを、支持手段側ギャップより優先的に電位差の小さい状態、即ち無電界状態にすることができ、従ってこれにより液体噴射手段への紙粉等の飛翔・付着をより確実に防止することができる。
本発明の第6の態様は、第5の態様において、前記導電性接触手段が、被噴射媒体を搬送する搬送経路において前記液体噴射手段の上流側に設けられた、被噴射媒体の搬送を担うローラーにより構成されていることを特徴とする。
本態様によれば、前記導電性接触手段が、被噴射媒体の搬送を担うローラーにより構成されているので、既存の構成要素を利用して構造簡単に且つ低コストに導電性接触手段を構成できる。
本発明の第7の態様は、第2から第6の態様のいずれかにおいて、前記液体噴射手段の第2の面と同電位にされる前記被噴射媒体支持手段の第1の面の、前記第2方向における領域は、前記第2方向における被噴射媒体の少なくとも一方側端部に対応する位置を含み、当該位置より被噴射媒体の外側及び内側に延びており、前記第2方向における被噴射媒体の少なくとも前記一方側端部の側において、前記液体噴射手段の第2の面と同電位にされる前記被噴射媒体支持手段の第1の面における、被噴射媒体の端部より内側の末端位置と、前記液体噴射手段の第2の面における、被噴射媒体の端部より外側の末端位置と、を結ぶラインが被噴射媒体と交わる様に構成されていることを特徴とする。
本態様によれば、前記液体噴射手段の第2の面と同電位にされる前記被噴射媒体支持手段の第1の面における、被噴射媒体の端部より内側の末端位置と、前記液体噴射手段の第2の面における、被噴射媒体の端部に対応する位置より外側の末端位置と、を結ぶラインが被噴射媒体と交わる様に構成されているので、仮に前記被噴射媒体支持手段側の所定部位より内側に位置する領域と、前記液体噴射手段との間で電界が形成されても、被噴射媒体の端部はこの電界の内側には入らない(詳細は後述)。
以上により、同電位に設定された被噴射媒体支持手段と液体噴射手段との間で形成された、電界が極めて弱いか或いは電界が殆ど形成されない状態(以下では便宜上この様な状態を無電界状態と言う)の中に、紙粉等の付着が最も著しい被噴射媒体の端部領域が確実に入ることとなるので、被噴射媒体端部に付着した紙粉等が、飛散・飛翔することが抑えられ、その多くが被噴射媒体端部に付着したそのままで、被噴射媒体とともに装置外部に排出される。従ってこれにより、液体噴射手段への紙粉等の飛翔・付着を確実に防止することができる。
本発明に係るプリンターの用紙搬送経路を示す側断面概略図。 本発明の基本的思想を説明する為の概念図。 本発明に係るプリンターの記録領域における帯電状態を示す図(第1実施形態)。 本発明に係るプリンターの記録領域における帯電状態を示す図(第1実施形態)。 同電位形成手段(導電性接触手段)の構成を示す図。 本発明に係るプリンターの記録領域における帯電状態を示す図(第2実施形態)。 従来技術の問題点を説明する為の説明図。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。ここで、図1は本発明に係るインクジェットプリンター1の用紙搬送経路を示す側断面概略図、図2は本発明の基本的思想を説明する為の概念図、図3及び図4はインクジェットプリンター1の記録領域における帯電状態を示す図であり、それぞれ異なる実施形態(第1、第2実施形態)を示す図である。また図5は同電位形成手段(導電性接触手段)20Bの構成を示す図、図6は記録領域における帯電状態を示す図(第2実施形態)である。尚、図2〜図4、図6は、用紙Pの一方側端部領域を示すものであり、他方側端部領域についても、同様の構成が設けられている。また、図1、図5の紙面表裏方向が、用紙搬送方向である第1方向と直交する第2方向(用紙幅方向)であり、図2〜図4、図6においては図の左右方向が第2方向(用紙幅方向)、紙面表裏方向が第1方向(用紙搬送方向)となっている。
以下、図1を参照しながら各実施形態に共通の構成となる、インクジェットプリンター1の全体的な構成について概説する。インクジェットプリンター1は、装置底部に用紙給送装置2を備えており、この用紙給送装置2から被噴射媒体の一例としての記録用紙Pを送り出し、中間ローラー10にて湾曲反転させて、液体噴射手段としてのインクジェット記録ヘッド16の側へと給送し、記録を行う構成を備えている。
より詳しくは、用紙給送装置2は用紙カセット3と、ピックアップローラー7と、中間ローラー10と、リタードローラー11と、ガイドローラー12、13と、を備えている。用紙給送装置2に対して着脱可能な用紙カセット3に収容された記録用紙Pの先端と対向する位置には分離斜面5が設けられており、ピックアップローラー7により送り出される記録用紙Pの先端が分離斜面5に摺接しつつ下流側へ給送されることで、給送されるべき最上位の記録用紙Pと、これに連れられて重送されようとする次位以降の記録用紙Pとの予備的な分離が行われる。
用紙給送手段を構成するピックアップローラー7は、揺動軸6aを中心にして図1の時計回り方向及び反時計回り方向に揺動可能な揺動部材6に軸支されており、且つ、図示しない駆動モーターの動力によって回転駆動されるように設けられている。ピックアップローラー7は、用紙給送時には用紙カセット3に収容された記録用紙Pの最上位のものに接して回転することにより、最上位の記録用紙Pを用紙カセット3から送り出す。
次に、用紙カセット3から送り出された記録用紙Pは、湾曲反転区間に入る。この湾曲反転区間には、中間ローラー10と、リタードローラー11と、ガイドローラー12、13、のこれらローラーが設けられている。
中間ローラー10は、記録用紙Pを湾曲反転させる湾曲反転経路の内側を形成する大径ローラーであり、図示を省略する駆動モーターによって回転駆動される。そして図1の反時計回り方向に回転することにより、記録用紙Pを巻回しながら下流側へと搬送する。
リタードローラー11は所定の回転摩擦抵抗が付与された状態で中間ローラー10に対して圧接及び離間可能に設けられており、中間ローラー10との間で記録用紙Pをニップすることにより、給送されるべき最上位の記録用紙Pと、これに連れられて重送されようとする次位以降の記録用紙Pとを分離する。
尚、この付近の用紙給送経路には図示を省略する用紙戻しレバーが設けられており、リタードローラー11によって進行が止められた次位以降の記録用紙Pは、この用紙戻しレバーによって用紙カセット3へと戻されるように構成されている。
ガイドローラー12、13は自由回転可能なローラーであり、そのうちガイドローラー13は中間ローラー10との間で用紙Pをニップすることにより、中間ローラー10による用紙送りを補助する。
以上が用紙給送装置2の構成であり、当該用紙給送装置2を備えたインクジェットプリンターは、更に中間ローラー10の下流側に、搬送駆動ローラー14と搬送従動ローラー15とを備えている。搬送駆動ローラー14は、図示を省略する駆動モーターにより回転駆動され、搬送従動ローラー15は、搬送駆動ローラー14との間で記録用紙Pをニップし、記録用紙Pの搬送に伴って従動回転する。
搬送駆動ローラー15の下流側領域は、記録用紙Pへ記録を実行する記録領域であり、液体噴射手段としてのインクジェット記録ヘッド16と、記録用紙Pを支持することにより記録用紙Pとインクジェット記録ヘッド16との間の距離を規定する、被噴射媒体支持手段としての支持部材17とが対向配置されている。
インクジェット記録ヘッド16はキャリッジ9の底部に搭載され、このキャリッジ9は用紙幅方向(第2方向:図1の紙面表裏方向)に延びるキャリッジガイド軸8によってガイドされながら、図示を省略するモーターにより用紙幅方向(第2方向)に往復動するように構成されている。そしてインクジェット記録ヘッド16の走査(キャリッジ9が移動しながらの、インクジェット記録ヘッド16からのインク吐出)と、搬送駆動ローラー14及び搬送従動ローラー15による用紙搬送動作と、が交互に繰り返し実行されることで、記録用紙Pへの記録が完了する。
尚、これは本発明をこの様なシリアル式のプリンターに限定するものではなく、用紙幅をカバーする長さに形成された所謂ラインヘッドを備えたプリンター(ヘッドが走査しない)に適用可能であることは言うまでもない。
そしてインクジェット記録ヘッド16と支持部材17との間(記録領域)において記録が行われた記録用紙Pは、図1において図示を省略する排出手段により、装置外部へと排出される。
<<本発明の基本的思想>>
以上がインクジェットプリンター1の大略構成であり、以下、本発明の基本的思想について図2を参照しながら説明する。尚、図2において符号16aはインクジェット記録ヘッド16において支持部材17と対向する第2の面(符号A2で示す)を形成する、複数のインク吐出ノズル(図示省略)が形成された、導電性シリコン或いはSUS等の金属で形成されたノズルプレートを示している。
また符号17aは支持部材17においてノズルプレート16aと対向する第1の面(符号A1で示す)からノズルプレート16aに向けて突出するように形成された、用紙搬送方向(第1方向:図2の紙面表裏方向)に延びる「支持部」としてのリブであり、当該リブ17aは用紙幅方向(第2方向:図2の左右方向)に適宜の間隔を空けて複数形成され、当該リブ17aによって記録用紙Pが支持されるようになっている。
また符号Peは用紙端部(用紙幅方向における端部)を、符号dは用紙端Peに付着している紙粉等を示している。更に符号sはインクジェット記録ヘッド16から記録用紙Pに向けて吐出されたインク滴を示している。
そしてまた符号H1はノズルプレート16a(第2の面A2)と、支持部材17(第1の面A1)と、の間の間隔を、符号H2は記録用紙Pにおいてノズルプレート16aと対向する面(おもて面)と第2の面A2との間の間隔(以下「ノズルプレート側ギャップH2」と言う)を、符号H3は記録用紙Pにおいて支持部材17の第1の面A1と対向する面(うら面)と第1の面A1との間の間隔(以下「支持部材側ギャップH3」と言う)を、それぞれ示している。また、符号tは記録用紙Pの厚みを示している。
本発明においては、使用が想定される複数種類の記録用紙(厚みtが異なる)のうち、少なくとも一以上について、支持部材側ギャップH3がノズルプレート側ギャップH2より小さくなるよう、H2、H3がそれぞれ設定されている。
これにより、支持部材側ギャップH3に生じた電界により紙粉等dに作用するクーロン力を、ノズルプレート側ギャップH2に生じた電界により紙粉等dに作用するクーロン力よりも大きくすることができる。このため、記録用紙P(特に端部)に付着した紙粉等dはノズルプレート16a側よりも支持部材17側に強く引き寄せられることとなり、従ってこれによりノズルプレート16aへの紙粉等dの飛翔・付着を確実に防止することができる。
尚、記録用紙Pの厚みtが厚くなると、そのぶんノズルプレート側ギャップH2が侵食される。従って使用が想定される複数種類の記録用紙のうち、最も厚みtの厚い記録用紙にあわせてリブ17aの第1の面A1からの突出高さを設定することが好ましい。これにより、使用が想定されるあらゆる厚みの記録用紙の全てにおいて、支持部材側ギャップH3をノズルプレート側ギャップH2より小さくすることができる。尚、使用が想定される記録用紙の最大厚は、インクジェットプリンター1の用紙搬送経路の形状(湾曲経路の曲率等)をもとにして、予め設定し得る事項である。
また、支持部材側ギャップH3がノズルプレート側ギャップH2より小さい場合でも、ノズルプレート側ギャップH2の電界、即ち記録用紙Pとノズルプレート16aとの間の電位差が、支持部材側ギャップH3のそれよりも大きければ、結果的に紙粉等dに作用するクーロン力について、ノズルプレート側ギャップH2側のそれが大きくなってしまう場合もある。従って、ノズルプレート側ギャップH2の電位差は、支持部材側ギャップH3の電位差と同じか、或いは小さいことが好ましい。
以上が、本発明の基本的思想である。
<<第1実施形態>>
以下、図3を参照しながら記録領域における帯電状態(第1実施形態)について説明する。尚、本実施形態及び後に説明する第2実施形態に係るインクジェットプリンター1は、インクジェット記録ヘッド16が用紙幅方向に移動しながらインク滴を吐出するシリアル型である。
図3において符号20Aは同電位形成手段を示している。同電位形成手段20Aは記録用紙Pの端部Peを含む用紙端部領域(同図X位置より左側)において、ノズルプレート16aの第2の面A2と、支持部材17の第1の面A1と、の同電位とする。
より具体的には、支持部材17において記録用紙Pの端部領域には電極板(例えば、幅20mm程度のSUS板)21が設けられており、この電極板21とノズルプレート16aとがアース接続されている。従ってこれにより、ノズルプレート16aと支持部材17との間の電位差がゼロとなり、無電界状態が形成される。尚、電極板21は、第1方向においては少なくともインクジェット記録ヘッド16をカバーする長さ、配置位置となる様、構成されている。
一方、記録用紙Pはフローティング状態(電位制御されていない状態)となっており、これにより記録用紙Pのおもて面及びうら面は、摩擦帯電によってプラス、マイナスいずれかに帯電している(図3の例ではプラス帯電)。
従って支持部材側ギャップH3、ノズルプレート側ギャップH2には電位差により電界が形成されるが(電気力線の図示は省略)、支持部材側ギャップH3がノズルプレート側ギャップH2より小さいので、支持部材側ギャップH3側の電界により紙粉等dに作用するクーロン力が大きくなる。従って紙粉等dはノズルプレート16a側よりも支持部材17側に強く引き寄せられることとなり、ノズルプレート16aへの紙粉等dの飛翔・付着を確実に防止することができる。尚、図3における支持部材側ギャップH3は、電極板21の上面と、記録用紙Pのうら面との間の間隔である。(本実施形態では、普通紙(厚みt=0.1〜0.2mm)に対しH2=約2.0mm、H3=約1.5mmに設定)
尚、本実施形態では用紙端部領域に電極板21を配設することで、紙粉等dの付着が最も著しい用紙端部領域において上記作用効果を得ているが、用紙端部領域を除く中央領域(同図X位置より右側)に電極板21を配設しても構わない。しかしながら少なくとも紙粉等dの付着が著しい用紙端部領域においてノズルプレート16a(第2の面A2)と支持部材17(第1の面A1)とを同電位とすることで、ノズルプレート16aへの紙粉等dの飛翔・付着を確実に防止することができる。尚、用紙端部領域の幅(用紙エッジから位置Xまでの距離)は、紙粉等dの付着状況に応じて適宜調整することができ、例えば最も付着の著しい2mm程度に設定することができ、或いはそれよりも多少のマージンを設けた範囲(例えば、2〜5mm程度)に設定することができ、即ち紙粉等dの付着の程度に応じて適宜調整することができる。そして電極版21は、この様な用紙端部領域をカバーする幅、配置位置となる様に構成する。
尚、本実施形態では支持部材17は樹脂材料により形成されており、誘電体としての性質を有している為、記録用紙Pとの間の摩擦により帯電し、その結果記録用紙Pとの間に電界が形成される場合もある。従って用紙端部を除く中央領域において電極板21を配設しなくとも、紙粉等dを支持部材17の側に引き寄せることができる。
<<第2実施形態>>
以下、本発明の第2実施形態について図4を参照しながら説明する。尚、既に説明した構成要素には同一符号を付してあり、以下ではその説明は省略することとする。
本実施形態において図3を参照しながら説明した第1実施形態と異なるのは、用紙端部領域を除く中央領域にも電極板21が設けられる点、また各電極板21に導電性を有するインク吸収材25が配設される点、更に記録用紙Pの電位がノズルプレート16aの第2の面A2の電位、および支持部材17側の第1の面A1の電位と同電位に設定される点である。
インク吸収材25により、記録用紙Pから外れた領域(例えば、縁無し印刷時など)にインク滴が吐出されても、これを確実にキャッチすることができ、ミスト浮遊の問題を解消することができる。尚、図4における支持部材側ギャップH3は、インク吸収材25の上面と、記録用紙Pのうら面との間の間隔である。(本実施形態では、普通紙(厚みt=0.1〜0.2mm)に対しH2=約1.5mm、H3=約1.0mmに設定)
ここで、インク吸収材25は、本実施形態では導体としての性質を有するように形成されている。インク吸収材25に導電性を持たせることで、インク吸収材25の最表面(ノズルプレート側最表面)の電位を確実にコントロールできる。
尚、この様なインク吸収材として、例えば表面抵抗率が102〜108Ω/□(例えば
、105Ω/□程度)の導電性を有するように形成する。具体的には、ポリエチレン、ポ
リウレタン等の樹脂に金属、炭素等の導電性材料を混入した上で発泡させたもの、ポリエチレン、ポリウレタン等の樹脂発泡材に金属、炭素等の導電性材料を付着させたもの、または、メッキしたもの等を用いることができる。また、ポリエチレン、ポリウレタン等の樹脂発泡材に電解質溶液を含浸させたものを用いることもできる。
本実施形態においては、同電位形成手段(導電性接触手段)20Bにより、ノズルプレート16aの第2の面A2、支持部材17側の第1の面A1、のこれらが、全て同電位(接地電位)に設定されている。従って基本的にこれらの間に電界は形成されないが、記録用紙Pが摩擦帯電などにより僅かに帯電しても、支持部材側ギャップH3がノズルプレート側ギャップH2より小さいので、ノズルプレート16aへの紙粉等dの飛翔・付着を確実に防止することができる。
また、用紙の性質が中抵抗である場合には、記録用紙Pは時定数を持って緩やかに除電、或いは電位付与される。このような場合には、同電位形成手段20Bが記録領域の上流側で記録用紙Pと接しても、記録領域においては記録用紙Pは或る程度帯電しており、これにより支持部材側ギャップH3及びノズルプレート側ギャップH2において電界が形成される。しかしながら同電位形成手段20Bが記録用紙Pのおもて面側と接することで、当該おもて面側がうら面側より効果的に除電・電位制御され、支持部材側ギャップH3の電界をノズルプレート側ギャップH2の電界より強くなり、紙粉等dをノズルプレート側ではなく支持部材17側に引き寄せることができる。
尚、同電位形成手段20Bは、記録用紙Pと接触する導電性材料により構成することができ、例えば導電性ブラシなどにより構成することもでき、或いは搬送駆動ローラー15を含む、記録領域より上流側のローラーでこれを兼用することができる。
具体的には、図5に示すように搬送従動ローラー15を導電性材料により形成するとともにアース接続することで同電位形成手段20Bを構成することもできる。この場合において、搬送従動ローラー15は記録用紙Pのおもて面に接触するため、ノズルプレート側ギャップH2を、支持部材側ギャップH3より優先的に電位差の小さい状態、即ち無電界状態にすることができる。
<<その他のバリエーション>>
(1)同電位形成手段
上記各実施形態において、ノズルプレート16a及び電極板21をアース接続することで両者を同電位としているが、接地電位に限られず、任意極性の任意の電圧を印加しても構わない。即ち、両者が同電位となれば良い。
また、記録用紙Pと接する同電位形成手段(導電性接触手段)20Bは、記録用紙Pの幅方向全体に渡って記録用紙Pと接触するように構成しても良いし、或いは用紙端部領域のみ用紙と接触するように構成しても良い。
尚、ノズルプレート16aの第2の面A2と支持部材17側の第1の面A1とが同電位に設定されない構成であっても、支持部材側ギャップH3がノズルプレート側ギャップH2より小さく設定されていれば、(ギャップの大きさがそれとは逆の場合に比して)ノズルプレート側への紙粉等の飛散を抑制することができる。
(2)ノズルプレート
上記各実施形態において、ノズルプレート16aの表面に撥水膜を設けることもできる。ここで、導電性の撥水膜を用いれば、撥水膜の帯電を抑制でき、ノズルプレート16aに紙粉等が付着することを抑制することができるとともに、ノズルプレート側の電位を確実に制御できる。
また、絶縁性の撥水膜を用いれば、SUS等の金属で形成されたノズルプレート16aの鏡像力を軽減でき、ノズルプレート近傍に舞い上がった紙粉等がノズルプレート16aに引き寄せられることを防止できる。
尚、電位を与える(コントロールする)位置は、インクジェット記録ヘッド16において最も支持部材17側、即ちノズルプレート16aが好ましく、より具体的には支持部材17と対向する面であるノズル面であることが好ましい。これにより、記録用紙Pに最も近接しているノズル面の電位が制御されるので、周囲からの回り込み電界を抑制することができるとともに、ノズル面への紙粉等の付着を効果的に防止できる。尚これは支持部材17側でも同様であり、電位コントロールする所定部位はノズルプレート16aと対向する面であることが好ましい。
(3)電極板
上記第1実施形態において、支持部材17に設ける電極板21は、第2実施形態に示した導電性のインク吸収部材25に代えることができる。また電極板21は、記録用紙Pに接触するよう構成することもできるが、記録用紙Pに接触しないよう、記録用紙Pとの間に所定の間隔を確保して配設することが好ましい。これにより、電極板21に紙粉が堆積することを抑制でき、特に帯電した紙粉等については物理的な付着のみならず、鏡像力による付着も抑制できる。
また、支持部材17それ自体を導電性を有する材料により形成することもできる。これにより電極板21が不要となり、装置構成の簡易化及び低コスト化を図ることができる。そのような支持部材17の材料としては、例えば樹脂に金属、炭素等の導電性材料を混入したものを用いることができる。尚、絶縁材料で形成した後に、表面に金属、炭素等の導電性材料を付着しても良い。
また、上記各実施形態において、支持部材17側の第1の面A1の導電性を、ノズルプレート16aの第2の面A2の導電性よりも高くすることも好適である。例えば、上記第1実施形態において電極板21の材料をノズルプレート16aよりも導電性の高い物を用いることにより、鏡像力による紙粉等の誘引をノズルプレート16a側で軽減でき、従ってノズルプレート16aへの紙粉等の飛翔・付着をより確実に防止することができる。
(4)インク滴への電荷付与
上記各実施形態では、インク滴sはノズルプレート16aを介した誘導電荷によって帯電する。しかし、インクを収容するインク収容室(例えば、インクカートリッジなど)からノズルプレート16aに至るインク流路における任意の場所でインク滴に電荷を付与するようにしても良い。例えば、インク収容室の内壁の一部、或いは全部を導電性部材で構成し、当該内壁を介してインクに電荷を付与するようにしても良い。この様にインク滴に電荷を付与することで、特に用紙端部を除く中央領域では支持部材17とノズルプレート16aとの間、或いは記録用紙Pとノズルプレート16aとの間の電界を利用して、インク滴を記録用紙Pに確実に着弾させることができ、インクミストの発生を防止できる。
尚、液体としてのインクに支持部材17側と同じ電位を与えることで、用紙端部領域においてインクジェット記録ヘッド16と支持部材17との間の電界(或いは更に記録用紙との間の電界)を極めて弱くすることができ、ノズルプレート16aへの紙粉付着防止対策を構成することができる。即ち、例えばノズルプレート16aは金属などの導体に限らず、シリコン、アクリル、ポリイミドなどの誘電体で形成することもできる。この場合、ヘッド内部のインクの電位をコントロールしないと、ヘッド内部のインクと支持部材17との間の電位差による電界が紙粉に強い影響を与え、紙粉がノズルプレート16a側に飛翔する場合がある。しかしながらヘッド内部のインクに支持部材17側と同じ電位を与えることで、この様な問題を解消することができる。
また、ノズルプレート16aを誘電体で形成する場合、ヘッド内部のインクに電位を与える構成として、ノズルプレートにおけるインク流路部分(インクと接する部位)のみを導電性部材で構成し、この導電性部材を介してインクに電位を与えることも可能である。例えば、ノズルプレートが積層構造をとる場合、その全ての層においてインク流路部分を導電性部材で構成しても良いし、その内の少なくとも一層についてインク流路部分を導電性部材で構成しても良い。
(5)支持部材における電極板配置領域以外の領域が形成する電界を考慮した構成
上記各実施形態において、支持部材17における電極板配置領域以外の領域が形成する電界を考慮した構成とすることで、より確実に紙粉等の飛散・飛翔を防止することができる。以下、これを図6を参照しながら説明する。尚、図6は図3に示した第1実施形態の変形例である。
ここで、図6において、点R1は電極板21において用紙端部に対応する位置(用紙端部から支持部材17に向かって垂線を引いたときの支持部材17の位置)Qeより用紙内側(図6において右側)の末端位置を示し、点R2はノズルプレート16aにおいて用紙端部に対応する位置Qeより用紙外側(図6において左側)の末端位置を示している。また、符号E1で示すラインは点R1と点R2とを結ぶラインを示している。
例えば図6において、支持部材17における、電極板21より用紙内側(図6において右側)は、樹脂材料で形成された領域であるため、ラインE1より用紙内側(図6において右側)の領域では、支持部材17とノズルプレート16aとの間で電界が形成される虞がある。即ち、紙粉等dの付着した用紙端部領域が電極板21とノズルプレート16aとの間に挟まれていても、上記の様な電界が生じるため、この様な電界中に用紙端部領域が入り込むと、用紙端部領域に付着した紙粉等dがノズルプレート16aに向けて飛散・飛翔する虞がある。
しかしながら、ラインE1が用紙端部領域Peより用紙内側(図6において右側)に位置する様に、即ちラインE1が用紙と交わる様に構成することで、用紙端部領域を確実に無電界状態中に置くことができる。これにより、用紙端部領域に付着した紙粉等dがノズルプレート16aに向けて飛散・飛翔することを確実に防止することができる。尚、この様な構成は、電極板21の幅、配置や、搬送駆動ローラー14及び搬送従動ローラー15によって記録用紙Pの搬送を行う際のインクジェット記録ヘッド16の停止位置などを調整することで実現可能となる。
尚、本実施形態では用紙端部から内側に距離wの領域に対して、ラインE1が用紙内側を通るように構成しているが、少なくとも用紙端部(エッジ)より内側にラインE1が通ように構成されていれば、所定の上記紙粉飛散防止効果を得ることができる。また、距離wは、紙粉等dの付着の程度を考慮して、例えば最も紙粉等dの付着の著しい2mm程度に設定することができ、或いはそれよりも多少のマージンを設けた範囲(例えば、w=2〜5mm程度)に設定することができ、即ち紙粉等dの付着の程度に応じて適宜調整することができる。
尚、上記各実施形態では、用紙Pの一方側端部および他方側端部の双方に対し本発明の構成を適用しているが、本発明はこの様な構成に限られるものではなく、用紙Pの一方側端部領域にのみ本発明の構成が適用される場合でも、当該一方側端部領域においてその作用効果が得られることは言うまでもない。
1 インクジェットプリンター、2 給送装置、3 用紙カセット、5 分離斜面、6 揺動部材、7 ピックアップローラー、8 キャリッジガイド軸、9 キャリッジ、10
中間ローラー、11 リタードローラー、12、13 ガイドローラー、14 搬送駆動ローラー、15 搬送従動ローラー、16 インクジェット記録ヘッド、16a ノズルプレート、17 案内部材、17a リブ、18 上部案内部材、20A、20B 同電位形成手段、21 電極板、22 電位差形成手段、23 電極板、25 インク吸収材(導電性)、26 インク吸収材(絶縁性)、P 記録用紙

Claims (7)

  1. 被噴射媒体に液体を噴射する液体噴射手段と、
    前記液体噴射手段と対向配置される、被噴射媒体を支持する被噴射媒体支持手段と、を備えた液体噴射装置であって、
    前記被噴射媒体支持手段は、被噴射媒体と対向する第1の面に、当該第1の面より前記液体噴射手段の側に突出し、被噴射媒体を支持することにより前記液体噴射手段と被噴射媒体との間の距離を規定する支持部を有し、
    厚みの異なる複数種類の被噴射媒体のうち少なくとも一以上について、前記被噴射媒体支持手段の前記第1の面と、被噴射媒体において前記第1の面と対向するうら面と、の間の間隔が、前記液体噴射手段において被噴射媒体と対向する第2の面と、被噴射媒体において前記第2の面と対向するおもて面と、の間の間隔より小さく設定されている、
    ことを特徴とする液体噴射装置。
  2. 請求項1に記載の液体噴射装置において、被噴射媒体の搬送方向である第1方向と直交する第2方向における被噴射媒体の端部領域において、前記液体噴射手段の前記第2の面と、前記被噴射媒体支持手段の前記第1の面と、を同電位とする同電位形成手段を備えている、
    ことを特徴とする液体噴射装置。
  3. 請求項1または2に記載の液体噴射装置において、前記被噴射媒体支持手段の前記第1の面の導電性が、前記液体噴射手段の前記第2の面の導電性よりも高い、
    ことを特徴とする液体噴射装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の液体噴射装置において、前記液体噴射手段の前記第2の面は、絶縁層により形成されている、
    ことを特徴とする液体噴射装置。
  5. 請求項2から4のいずれか1項に記載の液体噴射装置において、前記液体噴射手段の前記第2の面、及び前記被噴射媒体支持手段の前記第1の面と同電位に設定されるとともに、被噴射媒体の前記おもて面と接触する導電性接触手段を備えている、
    ことを特徴とする液体噴射装置。
  6. 請求項5に記載の液体噴射装置において、前記導電性接触手段が、被噴射媒体を搬送する搬送経路において前記液体噴射手段の上流側に設けられた、被噴射媒体の搬送を担うローラーにより構成されている、
    ことを特徴とする液体噴射装置。
  7. 請求項2から6のいずれか1項に記載の液体噴射装置において、前記液体噴射手段の第2の面と同電位にされる前記被噴射媒体支持手段の第1の面の、前記第2方向における領域は、前記第2方向における被噴射媒体の少なくとも一方側端部に対応する位置を含み、当該位置より被噴射媒体の外側及び内側に延びており、
    前記第2方向における被噴射媒体の少なくとも前記一方側端部の側において、前記液体噴射手段の第2の面と同電位にされる前記被噴射媒体支持手段の第1の面における、被噴射媒体の端部より内側の末端位置と、前記液体噴射手段の第2の面における、被噴射媒体の端部より外側の末端位置と、を結ぶラインが被噴射媒体と交わる様に構成されている、
    ことを特徴とする液体噴射装置。
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