JP2011114060A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】強誘電体特性である分極量を維持しつつ疲労特性を向上させた信頼性が高い半導体装置を実現できるようにする。
【解決手段】半導体装置は、基板101の上に形成され、高融点金属を含む導電体膜131と、導電体膜131の上に形成された複数の金属元素を含む強誘電体金属酸化膜132とを備えている。強誘電体金属酸化膜132は、複数の金属元素のうちの一の金属元素と酸素元素との化学量論的結合を、一の金属元素と酸素元素との酸素欠損を含む結合よりも多く含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体装置及びその製造方法に関し、特に立体形状のキャパシタを有する半導体装置及びその製造方法に関する。
近年、デジタル技術の進展に伴い、大容量のデータを処理し、保存する傾向が推進されている。これに伴い、電子機器が一段と高性能化され、使用される半導体装置の高集積化及び微細化が急速に進んできている。高集積化及び微細化のために、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)に代表される半導体記憶装置の記憶容量素子(キャパシタ)の容量膜として、従来のシリコン酸化物又はシリコン窒化物に代えて高い誘電率を有する高誘電体を用いることが広く研究されている。
また、従来にない低電圧動作と、高速の書き込み及び読み出しとが可能な不揮発性メモリの実用化を目指し、自発分極特性を有する強誘電体を用いたFerro-electric Random Access Memory(FeRAM)に関する研究開発が盛んに行われている。現在、FeRAMは小容量のメモリが実用化されている。さらに大容量化を実現するため、アクセストランジスタのソース領域又はドレイン領域の上にコンタクトプラグを介して容量素子を形成したスタック型メモリセル構造の開発が行われている。
FeRAM又はDRAM等の半導体記憶装置の高集積化が進むと、トータル低温プロセスが必要不可欠となる。例えば、FeRAMでは、コンタクトプラグと強誘電体キャパシタの下部電極との導通部に酸素バリア膜を配置する。酸素バリア膜は、コンタクトプラグへ酸素が拡散することによるプラグ酸化を抑制し、導通不良を防止する役割を担う。しかし、タンタル酸ビスマスストロンチウム(SBT:SrBi2Ta29)又はニオブ添加タンタル酸ビスマスストロンチウム(SBTN)の結晶化温度である800℃程度まで温度を上昇させると、酸素バリア膜及びソースドレイン表面のシリサイドが劣化して導通不良を引き起こす。このため、FeRAM半導体記憶装置の高集積化を実現するためには、SBT又はSBTNに代わる低温結晶化強誘電体材料が必要不可欠である。低温形成が可能な強誘電体材料としては、Pb(Tix,Zr1-x)O3(PZT)及びBi4Ti312(BIT)が良く知られている。特に、PZTは鉛を含むのに対し、BITは鉛フリーであり環境に優しい材料であるため、BITが近年注目を集めている。
しかし、これらの材料は、Pb又はBiといった拡散しやすい元素を含有しており、疲労特性等の信頼性に大きな問題がある(例えば、特許文献1の図6(A)を参照。)。これらの低温結晶化可能な強誘電体材料を用いる場合には、疲労特性の向上が最重要の課題である。
例えば、BIT膜のBiサイトの一部をLaに置き換えることにより疲労特性が大幅に向上することが知られている(例えば、特許文献1の図6(B)を参照。)。具体的には、Bi、Ti及びLaからなるチタン酸ビスマスランタン(BLT)膜の形成用組成物をスピンコート法によりウエハ上に堆積する。その後、熱処理を実施して形成したBLT膜は、所望量のLaがBiに置換されている。酸素との結合が弱く酸素欠損の発生起点となるBiをLaに置換することにより酸素欠損を抑制でき、疲労特性を大幅に向上させることができるとされている。
特開2002−87819号公報
しかしながら、前記従来のBLTを用いた疲労特性の向上には以下のような問題があることが明らかとなった。多元系酸化物を有する半導体装置のさらなる高集積化及び微細化を推進するには立体構造のトレンチキャパシタが必須となる。このため、容量膜を段差被覆性に優れた有機金属化学気相堆積法(MOCVD法)により成膜することが必要となる。しかし、MOCVD法は、スピンコート法等と比べて組成の制御が非常に難しい。このことがFeRAMを実用化する大きな障壁となっている。強誘電体は化学量論組成の近傍においてのみ強誘電性を有し、組成が化学量論組成から大きくずれると強誘電性分極量が低下する。
例えばMOCVD法により、tris(1-methoxy-2-methyl-2-propoxy)bismuth(Bi(MMP)3)と、tetrakis(1-methoxy-2-methyl-2-propoxy)titanium(Ti(MMP)4)とを原料としてBIT膜を形成した強誘電体キャパシタの場合、次のような問題が生じる。
図19は、形成したBIT膜の組成と強誘電性分極量との関係を示している。図19の縦軸は、最大となる分極量値で規格化した共誘電性分極量を示している。横軸はTiの組成を3とした場合のBiの組成を示しており、分極量が最大となるときの組成をゼロと規定している。
BITからなる強誘電体膜の場合、実使用が可能な強誘電性分極量の範囲は最大分極量の80%程度と考えられる。図19に示すように、これを満たすためには分極量が最大となる組成に対してBiの組成を±0.125程度の範囲に制御する必要がある。これは、組成マージンが極めて小さいことを示しており、組成制御が難しいMOCVD法により実現することは非常に困難である。
このように、3元系の強誘電体材料の場合、組成制御性が極めて難しく、Laの添加量をよほど厳密に制御できなければ疲労特性等の信頼性を向上させることは不可能である。
本発明は、強誘電体特性である分極量を維持しつつ疲労特性を向上させた信頼性が高い半導体装置を実現できるようにすることを目的とする。
前記の目的を達成するため、本発明は半導体装置を、酸素欠損が少ない強誘電体金属酸化膜を備えた構成とする。
具体的に、本発明に係る半導体装置は、基板の上に形成され、高融点金属を含む導電体膜と、導電体膜の上に形成された複数の金属元素を含む強誘電体金属酸化膜とを備え、強誘電体金属酸化膜は、複数の金属元素のうちの一の金属元素と酸素元素との化学量論的結合を、一の金属元素と酸素元素との酸素欠損を含む結合よりも多く含む。
本発明の半導体装置は、強誘電体金属酸化膜が、一の金属元素と酸素元素との化学量論的結合を、一の金属元素と酸素元素との酸素欠損を含む結合よりも多く含む。このため、強誘電体金属酸化膜の疲労劣化を低減できる。また、酸素欠損を少なくすることにより、後工程において水素還元処理及び熱処理が加えられた場合に、欠陥が増大しにくくなる。このため、配線工程等の後工程により分極量の低下を抑えることができる。従って、強誘電体特性を犠牲にすることなく強誘電体膜の信頼性を向上させることができる。
本発明の半導体装置において、一の金属元素と酸素元素との化学量論的結合を示すX線光電子分光分析の結合エネルギーのピーク強度が、一の金属元素と酸素元素との酸素欠損を含む結合を示すX線光電子分光分析の結合エネルギーのピーク強度よりも大きい構成とすればよい。
本発明の半導体装置において、一の金属元素はその酸化物の生成エンタルピーが、SiO2の生成エンタルピーよりも小さいことが好ましい。
本発明の半導体装置は、基板と導電体膜との間に形成された酸化膜をさらに備え、酸化膜における導電体膜に覆われていない部分の面積に対する導電体膜の面積比率を、3.1%以下とすればよい。
本発明の半導体装置において、酸化膜は導電体膜が形成された領域を除く領域に形成された溝部を有していてもよい。
本発明の半導体装置において、酸化膜は凹部を有し、導電体膜及び強誘電体金属酸化膜は、凹部の底面及び側面に沿って形成されていてもよい。
本発明の半導体装置において、一の金属元素はビスマスであり、強誘電体膜金属酸化膜は層状ペロブスカイト構造を有するチタン酸ビスマス結晶とすればよい。
本発明の半導体装置において、高融点金属は白金、イリジウム又はルテニウムとすればよい。
本発明に係る半導体装置の製造方法は、基板の上に高融点金属を含む導電体膜を形成する工程(a)と、導電体膜の上に、有機金属化学気相成長法を用いて複数の金属元素を含む強誘電体金属酸化膜を形成する工程(b)とを備え、強誘電体金属酸化膜は、複数の金属元素のうちの一の金属元素と酸素元素との化学量論的結合を、一の金属元素と酸素元素との酸素欠損を含む結合よりも多く含む。
本発明の半導体装置の製造方法において、一の金属元素と酸素元素との化学量論的結合を示すX線光電子分光分析の結合エネルギーのピーク強度を、一の金属元素と酸素元素との酸素欠損を含む結合を示すX線光電子分光分析の結合エネルギーのピーク強度よりも大きくすればよい。
本発明の半導体装置の製造方法において、一の金属元素はその酸化物の生成エンタルピーがSiO2の生成エンタルピーよりも小さいことが好ましい。
本発明の半導体装置の製造方法は、工程(a)よりも前に、基板の上に酸化膜を形成する工程(c)をさらに備え、工程(a)では、酸化膜における導電体膜に覆われていない部分の面積に対する導電体膜の面積比率が3.1%以下となるように導電体膜を形成すればよい。
本発明の半導体装置の製造方法において、工程(c)では、酸化膜における導電体膜を形成する領域を除く領域に溝部を形成してもよい。
本発明の半導体装置の製造方法において、工程(c)では、酸化膜に凹部を形成し、工程(a)では、導電体膜を凹部の底面及び側面に沿って形成し、工程(b)では、強誘電体金属酸化膜を導電体膜に沿って形成してもよい。
本発明の半導体装置の製造方法において、一の金属元素はビスマスであり、強誘電体膜金属酸化膜は層状ペロブスカイト構造を有するチタン酸ビスマス結晶とすればよい。
本発明の半導体装置の製造方法において、高融点金属は白金、イリジウム又はルテニウムとすればよい。
本発明に係る半導体装置及びその製造方法によれば、強誘電体特性である分極量を維持し且つ疲労特性を向上した信頼性が高い半導体装置を実現できる。
一実施形態に係る半導体装置を示す断面図である。 一実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。 一実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。 一実施形態に係る半導体装置の電極面積率を3.1%以下とする方法を説明する図であり、(a)はレイアウト図であり、(b)は断面図である。 全面Pt基板及び電極面積率が22.3%の基板の上に形成したBIT膜の疲労特性を示す図である。 Pt膜の上に形成したBIT膜の状態を示す図である。 (a)〜(c)は、BIT膜のBi4fの結合エネルギーをXPSで測定した結果を示し、(a)は全面Pt基板の上に形成したBIT膜であり、(b)は電極面積率が22.3%基板の上に形成したBIT膜であり、(c)はSiO2基板の上に形成したBIT膜である。 SiO2膜の上に形成したBIT膜の状態を示す図である。 (a)〜(d)は、BIT膜のBi4fの結合エネルギーをXPSで測定した結果を示し、(a)は全面Pt基板の上に形成したBIT膜であり、(b)は電極面積率が22.3%基板の上に形成したBIT膜であり、(c)はSiO2基板の上に形成したBIT膜であり、(d)は電極面積率が3.1%の基板の上に形成したBIT膜である。 電極面積率が22.3%の基板及び3.1%の基板の上に形成したBIT膜の疲労特性を示す図である。 (a)及び(b)は後工程前後の分極量の変化を示す図であり、(a)は電極面積率が22.3の基板の場合であり、(b)は電極面積率が3.1%の基板の場合である。 電極面積率が22.3%の基板の上に形成したBIT膜の後工程劣化耐性を示す図である。 (a)及び(b)はPt膜の上に形成したBIT膜の状態を示す図であり、(a)は後工程前の状態であり、(b)は後工程後の状態である。 (a)及び(b)はSiO2膜の上に形成したBIT膜の状態を示す図であり、(a)は後工程前の状態であり、(b)は後工程後の状態である。 (a)〜(d)は、後工程後におけるBIT膜のBi4fの結合エネルギーをXPSで測定した結果を示し、(a)は全面Pt基板の上に形成したBIT膜であり、(b)は電極面積率が22.3%基板の上に形成したBIT膜であり、(c)はSiO2基板の上に形成したBIT膜であり、(d)は電極面積率が3.1%の基板の上に形成したBIT膜である。 電極面積率が3.1%の基板の上に形成したBIT膜の後工程劣化耐性を示す図である。 (a)及び(b)は一実施形態の一変形例に係る半導体装置を示す断面図であり、(a)はセル部であり、(b)は外周部又はスクライブライン部である。 (a)及び(b)は、一実施形態の一変形例に係る半導体装置を示す図であり、(a)は全体のレイアウト図であり、(b)は溝部の配置例を示す平面図である。 Bi組成と規格化分極量との関係を示す図である。
(一実施形態)
図1は、一実施形態に係る半導体装置の断面構造を示している。図1に示すように、シリコン基板等の半導体基板101にシャロートレンチアイソレーション(STI)等の素子分離領域103により他の領域と分離された素子形成領域102が形成されている。素子形成領域102の上に、例えばシリコン酸化膜からなるゲート絶縁膜111及びポリシリコンからなるゲート電極112がこの順に形成されている。ゲート絶縁膜111及びゲート電極112の側面上にシリコン窒化膜からなるサイドウォール113が形成されている。素子形成領域102におけるゲート電極112及びサイドウォール113の側方に、ソース領域及びドレイン領域となる不純物拡散層114が形成されている。これにより、トランジスタが構成されている。
半導体基板101上の全面に、ゲート電極112及びサイドウォール113を覆うように、第1の層間絶縁膜121が形成されている。第1の層間絶縁膜は例えば、CVD法により形成されたホウ素又はリンが添加されたシリコン酸化膜(BPSG膜)とすればよい。第1の層間絶縁膜121は、トランジスタの不純物拡散層114の一方を露出するコンタクトホールを有する。コンタクトホール内にはタングステン又はポリシリコン等が埋め込まれており、第1のコンタクトプラグ124が形成されている。第1の層間絶縁膜121の上には、酸化膜からなる第2の層間絶縁膜122がCVD法等により形成されている。第2の層間絶縁膜122は第1のコンタクトプラグ124を露出するトレンチホールを有する。トレンチホールのサイズは、例えば700nm×900nmで深さが450nmとすればよい。
第2の層間絶縁膜122における開口部の周縁部及び開口部の内部に断面凹状の下部電極131が形成されている。下部電極131は例えば白金(Pt)等の導電体からなる。下部電極131の上に、複数の金属元素からなる強誘電体金属酸化膜である強誘電体膜132及び上部電極133が下部電極131の形状に沿うように形成されている。下部電極131、強誘電体膜132及び上部電極133により、強誘電体キャパシタ130が構成されている。第2の層間絶縁膜122の上に、強誘電体キャパシタ130を覆うように第3の層間絶縁膜123が形成されている。第1の層間絶縁膜121、第2の層間絶縁膜122及び第3の層間絶縁膜123を貫通する第2のコンタクトプラグ125が形成されている。第2のコンタクトプラグ125は、トランジスタの不純物拡散層114のうち第1のコンタクトプラグ124とは反対側に接続されている。
次に、本実施形態に係る半導体装置の製造方法について図面を参照しながら詳細に説明する。まず、図2(a)に示すように、シリコン基板等の半導体基板101にSTI等の素子分離領域103により分離された素子形成領域102を形成する。続いて、素子形成領域102の上に、例えばシリコン酸化膜からなるゲート絶縁膜111及びポリシリコンからなるゲート電極112を順次形成する。この後、ゲート絶縁膜111及びゲート電極112の側面上にシリコン窒化膜からなるサイドウォール113を形成する。素子形成領域102におけるゲート電極112及びサイドウォール113の側方に、ソース領域及びドレイン領域となる不純物拡散層114を形成する。
次に、図2(b)に示すように、半導体基板101上の全面にゲート電極112及びサイドウォール113を覆うように、例えば、ホウ素又はリンが添加されたシリコン酸化膜(BPSG膜)からなる第1の層間絶縁膜121をCVD法により形成する。続いて、第1の層間絶縁膜121にトランジスタの一方の不純物拡散層114を露出するコンタクトホールを形成する。この後、コンタクトホールの内部にタングステン又はポリシリコン等を埋め込み、第1のコンタクトプラグ124を形成する。
この後、第1の層間絶縁膜121の上に第2の層間絶縁膜122をCVD法により形成し、第2の層間絶縁膜122に第1のコンタクトプラグ124を露出する開口部を形成する。開口部は、所望のFeRAM容量となるように設計する。例えば径が700nm×900nmで深さが450nmとすればよい。続いて、第2の層間絶縁膜122における開口部の周縁部及び開口部の内部に断面凹状の下部電極131を形成する。
次に、図3(a)に示すように、強誘電体膜132を形成する。強誘電体膜132は、Bi原料としてBi(MMP)3/エチルシクロヘキサン(ECH)を用い、Ti原料としてTi(MMP)4/ECHを用いて形成すればよい。成膜条件は、例えば基板温度を400℃、チャンバ圧力を4.0Torr〜5.0Torr(533Pa〜677Pa)、Bi原料流量を0.149sccm(ml/分 0℃、101.3kPa)、Ti原料流量を0.412sccm、原料と一緒に流すECH以外の別ラインからのECH流量を0.05sccm、酸素流量を1800slm(L/分 0℃、101.3kPa)とすればよい。続いて、上部電極133を強誘電体膜132の上に形成する。これにより強誘電体キャパシタ130が得られる。
次に、図3(b)に示すように、第2の層間絶縁膜122の上に強誘電体キャパシタ130を覆うように第3の層間絶縁膜123を形成する。この後、第3の層間絶縁膜123、第2の層間絶縁膜122及び第1の層間絶縁膜121を貫通し、トランジスタの他方の不純物拡散層114と接続された第2のコンタクトプラグ125を形成する。
本実施形態においては、下部電極の電極面積率が3.1%となっている。下部電極の電極面積率とは、図4に示すように1つのチップにおいて、チップ全体に露出する第2の層間絶縁膜に対する下部電極の面積の比率を意味する。キャパシタが立体構造の場合には、下部電極の面積は、トレンチホールの底面の面積とトレンチホールの側面の面積との和となる。例えば、図4に示すように、トレンチホール122aのサイズが700nm×900nmで深さが450nmの場合には、トレンチホール122aの底面の面積は、0.63μm2となる。また、トレンチホール122aの底面及び側面を覆うように形成した下部電極の面積は、2.07μm2となり、トレンチホール122aの底面の面積の約3.3倍となる。
下部電極の電極面積率を3.1%にする具体例を以下に示す。例えば、図4に示すように、チップ全体の面積は5.1mm×2.6mm=13.26mm2であり、トレンチホール122aのサイズは700nm×900nmで深さが450nmとする。トレンチホール122aは複数形成されており、トレンチホール122aの底面の面積の和がチップ全体の面積に占める割合を0.935%とする。この場合、トレンチホール122aの底面の面積は0.124mm2となる。また、下部電極の面積は0.41mm2となり、第2の層間絶縁膜の下部電極に覆われていない部分の面積は13.14mm2となる。従って、チップ全体に露出した第2の層間絶縁膜の全面積に対する下部電極の電極面積率は約3.1%となる。
以下において、下部電極の電極面積率が3.1%以下となるように設定することにより強誘電体特性である分極量を維持し、疲労特性を向上できる理由について説明する。
図5は分極量と書き込み回数の関係である、疲労(劣化)特性を示している。なお、疲労特性は上部電極形成後、配線形成等の後工程を行わずに測定した。また、縦軸は、パルス印加回数が1000回の場合の分極量により規格化した値を示している。
強誘電体キャパシタの疲労特性は、図5において破線で示したように、所定回数のパルスを繰り返し印加しても分極量が変化しないことが理想的である。しかし、一般に、強誘電体キャパシタはパルスを繰り返し印加すると、分極量が減少することが知られている。図5には、下地の全体がPt膜に覆われている全面Pt基板の場合及びPt膜である下部電極の電極面積率を22.3%とした基板の上に形成したBIT膜の分極量の変化を示している。
図5に示すように、下地の全体がPt膜に覆われているPt基板の場合と、電極面積率が22.3%である基板の場合とにおけるBIT膜の疲労特性はほぼ同等となった。規格化された分極量は印加パルス回数の増加と共に減少し、パルスの印加を繰り返すことによりキャパシタが疲労劣化する。この結果は、電極面積率が22.3%の場合と全面Pt膜の場合とは、基板に堆積する原料(プリカーサ)に対して同等の下地であり、下地膜の上に成膜されたBIT膜が同様の膜質となることに起因していると推測される。
図6に示すように、BiプリカーサをPt膜の上に堆積する場合、ビスマスオキサイドの生成エンタルピーが小さいために少ないエネルギーによりBiプリカーサは容易に還元する。このため、いわゆる酸素欠損である、Bi−O結合の欠損が多数形成される。また、Pt膜は酸素の透過性が極めて高いことが知られており、堆積したBiプリカーサから発生した酸素は速やかにPt膜中に拡散していく。従って、Pt膜の上に酸素欠損がほとんどないBi酸化物を形成することはほぼ不可能であり、疲労劣化が発生してしまうと考えられる。
図7(a)〜(c)は、BIT膜のBi4fの結合エネルギーをX線光電子分光(XPS)分析により測定した結果を示している。(a)は下地の全面がPt膜である基板(全面Pt膜)の上に形成したBIT膜であり、(b)は下地が酸化膜でその露出部に対するPt電極の電極面積率が22.3%の基板の上に形成したBIT膜であり、(c)は下地が酸化膜の基板(SiO2基板)の上に形成したBIT膜である。なお、BIT膜はMOCVD法により形成した。また、Bi4fとは、Bi原子にX線を照射し、Bi原子の4f軌道電子を励起した(原子から光電子として離れた)ときのエネルギーを示したものである。ピークを示す線の長さは、ピーク強度(cps)を示している。横軸は、結合エネルギーであり、結合エネルギーが高い位置のピーク強度が大きいほど酸素欠損が少ないことを示している。具体的には、ピークAはほとんど酸素欠損がないBi23結合の場合の結合エネルギーを示し、ピークBは酸素結合が1つはずれた場合の結合エネルギーを示している。ピークCはさらに、酸素結合がはずれた場合の結合エネルギーを示している。
図7に示すように、下地が酸化膜であるSiO2基板の場合には、ピークAの強度が強く、酸素欠損が少ないBIT膜が形成されていると考えられる、一方、電極面積率が22.3%の基板の場合及び全面Pt基板の場合には、ピークBの強度がピークAの強度よりも強く、下地が酸化膜の場合よりも酸素欠損が多くなっている。
図7の結果から、電極面積率が小さくなるほど、言い換えれば、SiO2基板に近づく(SiO2面積率が大きくなる)ほど、酸素欠損が少ないBIT膜が形成できると推測される。酸素欠損が少ないBIT膜とは、BiとOとの化学量論的結合がBiとOとの欠損を含む結合よりも多く含まれているBIT膜である。この推測について、以下に図面を参照しながら説明する。
図8は、酸化膜上に堆積したBIT膜において酸素欠損が少なくなるメカニズムを示している。酸化膜の最表面は酸素により終端されているため、酸化膜表面の上に堆積された第1層目のBIT膜の酸素欠損を補完することができる。2層目以降の膜堆積過程においては、表面第1層目の原子及び分子配列情報を引き継いで堆積されることが一般的に知られている。このため、酸化膜の上に堆積したBIT膜は全体的に酸素欠損の少なく、BiとOとの化学量論的結合がBiとOとの欠損を含む結合よりも多く含まれているBIT膜になると推測される。
本願発明者は、電極面積率が小さい場合には、わずかに存在するPt電極上においても酸素欠損が発生しにくい成膜反応となり、Pt電極上に成膜されたBIT膜であっても酸化膜の上に形成されたBIT膜と同様の膜質になると推測した。
図9(d)は、下地が酸化膜でありその露出部に対する電極面積率が3.1%の基板の上に形成したBIT膜のBi4fの結合エネルギーをXPSで測定した結果を示している。なお、図9(a)〜(c)は図7(a)〜(c)と同じデータである。図9に示すように、電極面積率を3.1%とすることにより、ピークAの強度がピークBの強度よりも強くなった。電極面積率が22.3%の基板及び全面Pt膜の場合と比べて、BIT膜の酸素欠損を低減できることが明らかである。また、ピークAの強度及びピークBの強度はSiO2基板の場合とほぼ同じであり、SiO2基板の上に形成したBIT膜と同様の膜質のBIT膜が形成されていると考えられる。
図10は、強誘電体キャパシタの上部電極形成直後の疲労劣化特性を示している。図10に示すように電極面積率が3.1%の基板の上に形成した強誘電体キャパシタは、電極面積率が22.3%の基板の上に形成した強誘電体キャパシタよりも規格分極量の低下が小さく、疲労劣化が抑制されている。このことから、Ptからなる下部電極の電極面積率が小さい基板上に成膜されたBIT膜はSiO2基板上に成膜されたBIT膜と同様に酸素欠損が少ない膜であることを示している。
Ptは酸素に対する透過性が極めて高く、酸素が容易に抜けていくが、SiO2上では、SiO2表面の酸素とBiが結合することで酸素欠損は抑制される。これは、SiO2基板上に堆積されたBiの第1層が酸素欠損の少ない原子配列になることから、以降の堆積はその原子配列情報を引き継いで堆積が進むために酸素欠損の少ないBIT膜が形成されることに基づくと推定される。さらに、電極面積率が3.1%程度まで電極面積率が小さくなると、わずかに存在するPt電極上にもSiO2上における酸素欠損の発生しにくい成膜反応が伝播し、ウエハのどの領域においてもSiO2基板と同様の膜質になる。このため、電極面積率を3.1%程度とすることにより強誘電体キャパシタの疲労特性を向上することができる。
次に、製造工程の進行に伴う疲労特性の変化について検討する。図11(a)及び(b)は、配線等を形成する後工程の前後におけるBITキャパシタの疲労特性を比較して示している。図11(a)は、電極面積率が22.3%の基板に形成したBITキャパシタの疲労特性であり、(b)は電極面積率が3.1%の基板に形成したBITキャパシタの疲労特性を示している。
図11(a)に示すように、電極面積率が22.3%の基板の場合には、BITキャパシタの酸欠損が多いため、パルス印加回数が同じ場合には、後工程前の分極量と比べて後工程後の分極量が大きく減少した。一方、図11(b)に示すように、電極面積率が3.1%の基板の場合には、BITキャパシタの酸素欠損が少ないため、後工程後における分極量の低下が、電極面積率が22.3%の場合よりも小さくなった。
電極面積率が22.3%の場合には、例えば後工程前には、1×1010回のパルス印加回数において基準スペックを満たしていたとしても、後工程により分極量が大きく低下するため後工程後には基準スペックを満たさなくなるおそれがある。しかし、電極面積率が3.1%の場合には、後工程後においても分極量の低下が小さいため、十分スペックを満たす。
所望のスペックを満たすキャパシタを形成するためには、キャパシタ形成後の疲労特性を改善し、パルス印加回数の増加に伴う分極量の低下を抑えるだけでなく、配線工程等の後工程による分極量の低下を抑制することが必要である。図12は、電極面積率が22.3%の基板に形成したBITキャパシタの後工程劣化耐性を示している。後工程劣化耐性とは、同一のパルス印加回数における、キャパシタ形成後の分極量に対する後工程(例えば配線形成)後の分極量の割合(%)である。後工程においてキャパシタ特性が劣化せず、分極量に変化がなければ、後工程劣化耐性は100%となる。図12において、後工程は、SiO2膜からなる層間膜の形成と、層間膜の上に水素還元熱処理を伴うSiN膜をCVD法により形成する工程とした。
図12に示すように、電極面積率が22.3%の基板に形成したBITキャパシタは、同一パルス印加回数におけるキャパシタ形成(上部電極形成)後の分極量(図12における100%を示す点線)に対して、SiN膜形成後の分極量が大きく減少した。さらに、パルス印加回数が増大すると、上部電極形成後の分極量に対する劣化が大きくなり、パルス印加回数が1×109回の場合には、SiN膜形成後の分極量は、上部電極形成後に抜き取ったキャパシタの分極量の42%まで低下した。
前述した通り、電極面積率が22.3%の基板は、基板に堆積する原料(プリカーサ)にとっては、全面Pt膜の基板と同様の特性となり、形成したBIT膜にはいわゆる酸素欠損であるBi−O結合の欠損が多数存在している。原子配列に欠陥(酸素欠損)が多数存在する膜に対して、水素還元雰囲気における熱処理等行った場合には、図13に示すような現象が生じると考えられる。まず、図13(a)及び(b)に示すように、水素による還元により既存の酸素欠損を起点としてBi−O結合の欠損(酸素欠損)がさらに増加する。この結果、SiN膜形成後には上部電極形成後よりも分極量の大きな低下が生じる。
後工程の水素還元処理及び熱処理において、Bi−O結合が不完全なBIT膜の方が、Bi−O結合の破壊を促進する水素還元処理及び熱処理によってさらにBi−O結合が多数破壊されることは化学的挙動として当然のことである。一方、先に説明したように、SiO2基板の上にBIT膜を形成した場合には、酸素欠損が少ないBIT膜が形成できる。従って、SiO2基板の上にBITキャパシタを形成した場合には図14(a)及び(b)に示すように、後工程の水素還元処理及び熱処理によっても、酸素欠損が生じにくくなると考えられる。また、先に説明したように、電極面積率が小さい基板においては、酸素欠損の発生しにくい成膜反応が電極上に伝播するため、SiO2基板上と同様の膜質のBIT膜が得られる。従って、後工程の水素還元・熱処理を経ても、酸素欠損が少ない状態が維持できるものと推測される。
図15(a)〜(d)は、後処理工程を経た後のBIT膜のBi4fの結合エネルギーをXPSで測定した結果を示している。(a)は下地の全面がPt膜である基板(全面Pt膜)の上に形成したBIT膜であり、(b)は下地が酸化膜でその露出部に対するPt電極の電極面積率が22.3%の基板の上に形成したBIT膜であり、(c)は下地が酸化膜の基板(SiO2基板)の上に形成したBIT膜であり、(d)は下地が酸化膜でその露出部に対するPt電極の電極面積率が3.1%の基板の上に形成したBIT膜である。
図15に示すように、電極面積率が22.3%の場合及び全面Pt膜の場合には、ピークBの強度がピークAの強度よりも強くなっている。図9に示した後工程を経る前のBIT膜と比較すると、ピークBよりも結合エネルギーが小さいピークCの強度が増加している。このことから、電極面積率が22.3%の場合及び全面Pt膜の場合には、後工程においてにおいて水素還元処理及び熱処理を経ることにより、酸素欠損が増加することが明らかである。
一方、SiO2基板の場合には、SiN膜に形成した後においても、ピークAの強度がピークB及びピークCの強度よりも大きく、酸素欠損が少ない状態を維持している。また、電極面積率が3.1%の基板の場合にも、SiO2基板の場合とほぼ同様の結果となり、酸素欠損が少ない状態を維持していると考えられる。つまり、SiO2基板又は電極面積率が3.1%の基板の上に形成されたBIT膜は、BiとOとの化学量論的結合がBiとOとの欠損を含む結合よりも多く含まれた状態を維持することができる。
図16は、電極面積率が3.1%の基板の上に形成したBITキャパシタの後工程劣化耐性を示している。図16に示すように、電極面積率が3.1%の基板に形成したBITキャパシタは、SiN膜形成後の分極量があまり低下していない。パルス印加回数が1×109回における後工程劣化耐性は70%であり、電極面積率が22.3%の基板の場合と比べて大きい。このように、電極面積率が3.1%の基板を用いた場合は、SiN膜形成工程まで製造工程を進行させてもBIT膜の劣化を小さく抑えることができる。
以上のように、電極面積率が3.1%以下とすることにより、成膜の際に酸素欠陥が少ないBIT膜を形成することができる。酸素欠陥が少ないBIT膜は後工程において、水素還元・熱処理等が加えられた場合にも劣化しにくい。このため、疲労特性を大幅に向上したキャパシタを実現することが可能となる。
本実施形態において示したBIT膜を成膜する際の条件は一例であって、酸素欠損の少ないBIT膜が得られる他の条件があれば適宜変更してかまわない。特に、基板温度は400℃に限られるものではない。また、強誘電体膜を形成する工程以外の工程は周知の製造方法を用いることができ、構成及び製造方法を適宜変更してかまわない。
本実施形態においては、Bi(MMP)3とTi(MMP)4を用いてBIT膜を形成する例を示したが、他の原料を用いてBIT膜を形成する場合にも適用することができる。
なお、本実施形態は、複数の金属元素を含む強誘電体金属酸化膜がBIT膜である場合を説明した。しかし、Biのようにその酸化物(Bi23)の生成エンタルピーの絶対値が小さい金属元素を含む金属酸化膜であれば同様の効果が得られる。生成エンタルピーの絶対値が小さい金属元素を含む金属酸化膜とは、具体的にはSiO2の生成エンタルピーよりも低い金属酸化膜を指す。表1に示すように、Fe23、Bi23、MgO、MoO2、MnO、NiO、CuO及びPbO等の金属酸化物は、生成エンタルピーの絶対値が小さく、これらの材料は、H*(水素ラジカル)により還元してしまうことが知られている。
Figure 2011114060
特に、表1に示した金属酸化膜の中で最も生成エンタルピーが大きいものはFe23であるため、より限定するならばFe23の生成エンタルピーよりも低い金属酸化膜であれば今回の発明の効果が期待できる。特に、PbOの生成エンタルピーの絶対値は非常に小さい。従って、PbOを組成の一部とするPZT膜の場合には、疲労特性を大きく向上させることができる。
本実施形態では下部電極をPt膜とした半導体装置を一例として取り上げて説明した。しかし、下部電極はPt膜に限らず、Ptに類似する高融点金属であるIr又はRu等であってもよい。
(一実施形態の一変形例)
先に述べたように、電極面積率を3.1%以下にすることにより、疲労特性が優れた高誘電体キャパシタを実現できる。しかし、微細化に向けて立体構造のトレンチキャパシタとすると、電極面積率を3.1%以下とすることが困難となる。
本変形例においては、セルの外周部及びスクライブライン領域等に露出する酸化膜に溝を形成することにより、チップ上に露出する酸化膜の面積を増大させ、相対的に電極面積率を小さくする。電極を有するメモリセルの周辺及びロジック部等の各機能装置の外周部又はチップ外周のスクライブライン領域に溝を形成することにより、酸化膜の面積を増大することができる。
図17は、本変形例に係る半導体装置であり、(a)はキャパシタが形成されたセル部の断面構成を示し、(b)はセルの外周部及びスクライブライン領域等の断面構成を示している。なお、図17において図1と同一の構成要素には同一の符号を附すことにより説明を省略する。図17に示すように、セル外周部及びスクライブライン領域の少なくとも一方において第2の層間絶縁膜122に溝部122bが形成されている。溝部122bは、第2の層間絶縁膜にトレンチホールを形成する際に形成すればよい。
一例を示すと図18(a)に示すように、チップ全体が5.1mm×2.6mmであり、トレンチホールが700nm×900nmで深さが450nmの場合において、レイアウト上(平面投影上)の電極面積率を3.1%とすると、トレンチホールの側面を含む実際の電極面積率は10.5%となる。一方、スクライブライン領域が、0.76mm2生じ、セル周辺その他の領域が1.3mm2生じる。この場合において、例えば図18(b)に示すように、セル外周部及びスクライブライン領域において第2の層間絶縁膜122に0.1μm×0.1μmで深さが1μmの溝部122bを形成すると、チップ上に露出する第2の層間絶縁膜122の面積を12.9mm2から55.1mm2に増加させることができる。これにより、電極面積率が相対的に低下し、約2.5%とすることができる。なお、溝部のサイズは必要に応じて適宜決定すればよい。
以上のようにすることにより、立体的型のキャパシタの場合にも電極面積率を容易に3.1%以下にすることができるため、強誘電体特性である分極量を維持し、疲労特性が向上した信頼性が高い半導体装置を実現できる。
本発明に係る半導体装置及びその製造方法は、強誘電体特性である分極量を維持しつつ疲労特性を向上させた信頼性が高い半導体装置を実現でき、特に立体型のキャパシタを有する半導体装置及びその製造方法等として有用である。
101 半導体基板
102 素子形成領域
103 素子分離領域
111 ゲート絶縁膜
112 ゲート電極
113 サイドウォール
114 不純物拡散層
121 第1の層間絶縁膜
122 第2の層間絶縁膜
122a トレンチホール
122b 溝部
123 第3の層間絶縁膜
124 第1のコンタクトプラグ
125 第2のコンタクトプラグ
130 強誘電体キャパシタ
131 下部電極
132 強誘電体膜
133 上部電極

Claims (16)

  1. 基板の上に形成され、高融点金属を含む導電体膜と、
    前記導電体膜の上に形成された複数の金属元素を含む強誘電体金属酸化膜とを備え、
    前記強誘電体金属酸化膜は、前記複数の金属元素のうちの一の金属元素と酸素元素との化学量論的結合を、前記一の金属元素と酸素元素との酸素欠損を含む結合よりも多く含むことを特徴とする半導体装置。
  2. 前記一の金属元素と酸素元素との化学量論的結合を示すX線光電子分光分析の結合エネルギーのピーク強度は、前記一の金属元素と酸素元素との酸素欠損を含む結合を示すX線光電子分光分析の結合エネルギーのピーク強度よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記一の金属元素は、その酸化物の生成エンタルピーが、SiO2の生成エンタルピーよりも小さいことを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置。
  4. 前記基板と前記導電体膜との間に形成された酸化膜をさらに備え、
    前記酸化膜における前記導電体膜に覆われていない部分の面積に対する前記導電体膜の面積比率は、3.1%以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体装置。
  5. 前記酸化膜は、前記導電体膜が形成された領域を除く領域に形成された溝部を有していることを特徴とする請求項4に記載の半導体装置。
  6. 前記酸化膜は、凹部を有し、
    前記導電体膜及び強誘電体金属酸化膜は、前記凹部の底面及び側面に沿って形成されていることを特徴とする請求項4又は5に記載の半導体装置。
  7. 前記一の金属元素はビスマスであり、
    前記強誘電体膜金属酸化膜は層状ペロブスカイト構造を有するチタン酸ビスマス結晶からなることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の半導体装置。
  8. 前記高融点金属は、白金、イリジウム又はルテニウムであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の半導体装置。
  9. 基板の上に高融点金属を含む導電体膜を形成する工程(a)と、
    前記導電体膜の上に、有機金属化学気相成長法を用いて複数の金属元素を含む強誘電体金属酸化膜を形成する工程(b)とを備え、
    前記強誘電体金属酸化膜は、前記複数の金属元素のうちの一の金属元素と酸素元素との化学量論的結合を、前記一の金属元素と酸素元素との酸素欠損を含む結合よりも多く含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  10. 前記一の金属元素と前記酸素元素との化学量論的結合を示すX線光電子分光分析の結合エネルギーのピーク強度は、前記一の金属元素と酸素元素との酸素欠損を含む結合を示すX線光電子分光分析の結合エネルギーのピーク強度よりも大きいことを特徴とする請求項9に記載の半導体装置の製造方法。
  11. 前記一の金属元素は、その酸化物の生成エンタルピーがSiO2の生成エンタルピーよりも小さいことを特徴とする請求項9又は10に記載の半導体装置の製造方法。
  12. 前記工程(a)よりも前に、前記基板の上に酸化膜を形成する工程(c)をさらに備え、
    前記工程(a)では、前記酸化膜における前記導電体膜に覆われていない部分の面積に対する前記導電体膜の面積比率が3.1%以下となるように前記導電体膜を形成することを特徴とする請求項9〜11のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  13. 前記工程(c)では、前記酸化膜における前記導電体膜を形成する領域を除く領域に溝部を形成することを特徴とする請求項12に記載の半導体装置の製造方法。
  14. 前記工程(c)では、前記酸化膜に凹部を形成し、
    前記工程(a)では、前記導電体膜を前記凹部の底面及び側面に沿って形成し、
    前記工程(b)では、前記強誘電体金属酸化膜を前記導電体膜に沿って形成することを特徴とする請求項12又は13に記載の半導体装置の製造方法。
  15. 前記一の金属元素はビスマスであり、
    前記強誘電体膜金属酸化膜は層状ペロブスカイト構造を有するチタン酸ビスマス結晶からなることを特徴とする請求項9〜14のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  16. 前記高融点金属は、白金、イリジウム又はルテニウムであることを特徴とする請求項9〜15のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
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