JP2011111674A - 疲労耐久性に優れた引張最大強度900MPa以上の高強度冷延鋼板及びその製造方法、並びに、高強度亜鉛めっき鋼板及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】質量%で、C:0.07〜0.25%、Si:0.9〜2.50%、Ti:0.005〜0.09%、Al:0.60%以下を少なくとも含有し、残部が鉄及び不可避的不純物からなる鋼成分を有し、鋼板組織が、主としてフェライト及びマルテンサイトからなり、鋼板表層の主相であるフェライトの集合組織の板面の{100}<011>〜{223}<110>方位郡のX線のランダム強度比の平均値(A)が3.0以下である。
【選択図】なし
Description
このため、自動車用の高強度鋼板に求められる特性として、延性や曲げ性といった成形性に関わる特性に加えて疲労耐久性が求められるようになっている。この疲労耐久性とは、降伏応力以下の低い応力を繰り返し付与したと場合でも破断しない特性であり、応力振幅一定、あるいは、歪振幅一定で繰り返し変形を付与し、ある規定回数の繰り返し変形でも破断しない最大応力振幅、あるいは、歪振幅にて定義される。
しかしながら、特許文献1に記載の技術においては、硬質組織分率の増加は、ある一定の程度までは疲労特性向上に寄与するものの、硬質組織体積率が一定量以上になると、それ以上は疲労耐久性が向上しないという問題がある。これは、疲労亀裂が軟質組織を伝播することに起因していると考えられる。この結果、強度向上のために硬質組織の体積率を増加させる組織強化型高強度鋼板において、疲労亀裂の伝播を抑制することで、高強度化と疲労耐久性の両立を図ることは困難であった(例えば、非特許文献1も参照)。また、従来、900MPa以上の高強度を有するとともに、優れた疲労耐久性をも併せ持つ高強度鋼板は存在しなかった。このことから、900MPa以上の高強度鋼板の疲労耐久性向上のためには、組織制御による亀裂伝播抑制に加え、主相であるフェライトの亀裂形成の抑制を行う必要があった。
そこで、上述のようなスケールに端を発した疲労耐久性の劣化を改善するため、熱延でのデスケーリングを強化する手法も提案されている。これは、熱間圧延中のデスケーリング圧を、ある一定以上の高い値とすることで、一般的な、デスケーリングでは除去し難かったSiスケールを除去する技術であり、これにより、熱間圧延後の鋼板の表面性状、即ち、Siスケールによる凹凸の抑制が可能であることが知られている。しかしながら、このような技術では、Si添加鋼の疲労耐久性を向上させることはできるものの、実用材料にて、その効果を発揮させるためには多くの課題を抱えている。
即ち、本発明の要旨は以下の通りである。
[2] さらに、質量%で、Nb:0.005〜0.09%を含有することを特徴とする上記[1]に記載の疲労耐久性に優れた引張最大強度900MPa以上の高強度冷延鋼板。
[3] さらに、質量%で、Cr:0.01〜2.0%、Ni:0.01〜2.0%、Cu:0.01〜2.0%、Mo:0.01〜0.8%の内の1種又は2種以上を含有することを特徴とする上記[1]又は[2]に記載の疲労耐久性に優れた引張最大強度900MPa以上の高強度冷延鋼板。
[4] さらに、質量%で、V:0.005〜0.09%含有することを特徴とする上記[1]〜[3]の何れか1項に記載の疲労耐久性に優れた引張最大強度900MPa以上の高強度冷延鋼板。
[5] さらに、質量%で、Ca、Ce、Mg、REMの内の1種又は2種以上を、合計で0.0001〜0.5%の範囲で含有することを特徴とする上記[1]〜[4]の何れか1項に記載の疲労耐久性に優れた引張最大強度900MPa以上の高強度冷延鋼板。
[8] 前記焼鈍を行った後、最高到達温度〜630℃間を平均冷却速度10℃/秒以下で冷却し、さらに、630℃〜570℃間を平均冷却速度3℃/秒以上で、450〜250℃まで冷却した後、450〜250℃の温度域で30秒以上保持することを特徴とする上記[7]に記載の疲労耐久性に優れた引張最大強度900MPa以上の高強度冷延鋼板の製造方法。
[10] 前記亜鉛めっき浴に浸漬した後、460〜600℃の温度で合金化処理を施し、その後、冷却することを特徴とする上記[9]に記載の疲労耐久性に優れた引張最大強度900MPa以上の高強度亜鉛めっき鋼板の製造方法。
本発明に係る疲労耐久性に優れた引張最大強度900MPa以上の高強度冷延鋼板は、質量%で、C:0.07〜0.25%、Si:0.3〜2.50%、Mn:1.5〜3.0%、Ti:0.005〜0.09%、B:0.0001〜0.01%、P:0.001〜0.03%、S:0.0001〜0.01%、Al:0.60%以下、N:0.0005〜0.0100%、O:0.0005〜0.007%、を含有し、残部が鉄及び不可避的不純物からなる鋼成分を有し、鋼板組織が、主としてフェライト及びマルテンサイトからなり、鋼板表層の主相であるフェライトの集合組織の板面の{100}<011>〜{223}<110>方位郡のX線のランダム強度比の平均値(A)が3.0以下である関係とされ、概略構成される。
本発明に係る高強度冷延鋼板は、疲労耐久性に優れ、延性及び曲げ性が良好で高い加工性を有し、且つ、引張最大応力900MPa以上の高強度を有するものである。
以下、本発明に係る高強度冷延鋼板について詳述する。
まず、本発明を実施するにあたって規定した必須の化学成分範囲の限定理由について説明する。なお、以下の説明において、各元素の添加量は全て「質量%」で表す。
Cは、マルテンサイトの強度を高めたり、マルテンサイトの体積率を増加させたりするものであり、高強度冷延鋼板の強度を高めるために添加される。しかし、Cの含有量が0.25%を超えると溶接性や加工性が不充分となる。また、Cの含有量が0.07%未満であると強度が不充分となる。
Siは、繰り返し変形時の転位の運動挙動を変化させることから、極めて重要な元素であり、添加する必要がある。また、フェライト安定化元素であり、鋼板組織をフェライト及びマルテンサイト組織とするために重要な元素でもあり、固溶強化にも寄与する。
Siの含有量が0.3%未満であると、Si添加による疲労耐久性向上効果が小さいことから、疲労耐久性に劣るものとなる。また、フェライト体積率の確保が困難となることから、強度と延性バランス確保が困難となり、延性を重視する場合にはさらに添加する必要がある。
また、Siの2.5%を超える添加は、その効果が飽和するばかりでなく、熱間圧延や冷間圧延の際の鋼板強度が高くなりすぎてしまい、圧延が困難となることから、添加量は2.5%以下とする必要がある。
Siの含有量は、0.45〜2.25%の範囲であることがより好ましく、0.6〜2.0%の範囲であることが最も好ましい。
Alも、Siと同様にフェライト安定化元素であることから、添加することが好ましく、また、脱酸剤としても使用可能である。ただし、Siのみを含有させることにより、上記の効果が充分に得られる場合には、Alを含有していなくてもよい。
Al添加量を0.6%以下としたのは、Alは、Siに比較して、相当に強いフェライト安定化元素であり、少量の添加で延性確保に必要な量のフェライトを確保できるためである。一方、0.6%を超えるAlの添加は、フェライト体積率を過剰に増大させ過ぎ、繰り返し変形時の亀裂伝播抑制に寄与するマルテンサイト体積率を過度に減じてしまい、疲労耐久性が劣化することから好ましくない。
Mnは、高強度冷延鋼板の強度を高めるために添加される。また、連続焼鈍、連続溶融亜鉛めっき設備での製造の際に、鋼板の組織制御を容易にすることから添加する必要がある。しかし、Mnの含有量が3.0%を超えるとマルテンサイトの体積率が多くなりすぎてしまい、延性確保に寄与するフェライトの体積率が不充分となり、延性確保が困難となることから望ましくない。また、Mnの含有量が1.5%未満であると強度が不充分となる。
Tiは、微細析出物を析出するとともに、細粒化に寄与することから、900MPa以上の強度確保を行うために、添加する必要がある。また、Bが窒化物となるのを防止し、B添加による高強度化の効果を引き出すことから、添加する必要がある。しかしながら、Tiの含有量が0.09%を超えると、炭窒化物の析出が多くなり成形性が劣化する。また、Tiの含有量が多すぎると、連続焼鈍や連続溶融亜鉛めっき設備での製造の際に、フェライトの再結晶を大幅に遅延することから、焼鈍後に未再結晶フェライトが残り易く、大幅な延性低下をもたらす。このことからTiの含有量の上限を0.09%以下とする。また、Tiの含有量が0.005%未満であると、Tiを含有することによって得られる上記効果が不十分となる。Tiの含有量は、0.01〜0.06%の範囲であることが好ましく、0.015〜0.05%の範囲であることがより好ましい。
Bは、オーステナイトからのフェライト変態を遅延することから、鋼板の高強度化に活用できる。加えて、Bはオーステナイトからのフェライト変態を遅延することから、マルテンサイト体積率を確保するために重要である。特に、本発明の鋼板は、疲労耐久性確保の観点から、多量のSiを含み、マルテンサイト体積率が小さくなりがちであることから、Bによるフェライト変態遅延を活用して、マルテンサイト体積率を確保する必要がある。しかしながら、Bの含有量が0.0001%未満であると、十分な効果が得られない。また、Bの含有量が0.01質量%を超えると、Bを含有することによる効果が飽和するばかりでなく、熱延時の製造性を低下させる。また、Bの含有量は、0.0003〜0.007%の範囲であることが好ましく、0.0005〜0.005%の範囲であることがより好ましい。
Pは、鋼板の板厚中央部に偏析する傾向があり、溶接部を脆化させる。Pの含有量が0.03%を超えると溶接部の脆化が顕著になるため、その適正範囲を0.03%以下に限定した。また、Pの含有量の下限値は特に定めないが、0.001%未満とすることは経済的に不利であることから、この値を下限値とした。
Sは、溶接性並びに鋳造時および熱延時の製造性に悪影響を及ぼす。このことから、Sの含有量の上限値は0.01%とした。また、Sの含有量の下限値は特に定めないが、0.0001%未満とすることは、経済的に不利であることから、この値を下限値とする。また、SはMnと結びついて粗大なMnSを形成することから、曲げ性を低下させるため、Sの含有量は出来るだけ少ないことが好ましい。
Nは、TiやBと窒化物を生成し、これら元素の添加効果を減じることから、Nの含有量を0.0100%以下として添加する。加えて、Nは、溶接時のブローホール発生の原因になることから少ない方が良い。Nの含有量の下限は、特に定めることなく本発明の効果は発揮されるが、Nの含有量を0.0005%未満とすることは、製造コストの大幅な増加を招くことから、これが実質的な下限である。
Oは、酸化物を形成し、曲げ性や穴拡げ性を劣化させることから、含有量を抑える必要がある。特に、酸化物は介在物として存在する場合が多く、打抜き端面あるいは切断面に存在すると、端面に切り欠き状の傷や粗大なディンプルを形成することから、曲げ時や強加工時に応力集中を招き、亀裂形成の起点となり、大幅な穴拡げ性あるいは曲げ性の劣化をもたらす。Oの含有量が0.007%を超えると、この傾向が顕著となることから、Oの含有量の上限を0.007%以下とした。また、Oの含有量を0.0005%と未満とすることは、過度のコスト高を招き経済的に好ましくないことから、これを下限とした。ただし、Oの含有量を0.0005%未満にしたとしても、本発明の効果である900MPa以上の引張最大応力と優れた疲労耐久性を確保できる。
Nbは、強化元素であり、Tiと同様に、析出物強化、フェライト結晶粒の成長抑制による細粒強化及び再結晶の抑制を通じた転位強化にて、鋼板の強度上昇に寄与する。しかしながら、Nbの含有量が0.09%を超えると、炭窒化物の析出が多くなって成形性が劣化する。また、Nbの含有量が多いと、連続焼鈍や連続溶融亜鉛めっき設備での製造の際に、フェライトの再結晶を大幅に遅延することから、焼鈍後に未再結晶フェライトが残り易く、大幅な延性低下をもたらす。このため、Nbの含有量の上限を0.09%以下とすることが好ましい。また、Nbの含有量が0.005%未満であると、Nbを含有することによって得られる上記効果が不十分となる。また、Nbの含有量は、0.01〜0.06%の範囲であることが好ましく、0.015〜0.05%の範囲であることがより好ましい。
「Ni:ニッケル」0.01〜2.0%、
「Cu:銅」0.01〜2.0%、
「Mo:モリブデン」0.01〜0.8%、の内の1種または2種以上
Cr、Ni、Cu、Moは、強度の向上に寄与する元素であり、Mnの一部に代えて用いることができる。Cr、Ni、Cu、Moは、これらの内の1種又は2種以上を、それぞれ0.01%以上含有することが好ましい。一方、各元素の含有量が多すぎると、酸洗性や溶接性、熱間加工性などが劣化することがあるため、Cr、Ni、Cuの含有量は2.0%以下であることが好ましく、Moの含有量は0.8%以下であることが好ましい。
Vは、強化元素であり、TiやNbと同様に、析出物強化、フェライト結晶粒の成長抑制による細粒強化および再結晶の抑制を通じた転位強化にて、鋼板の強度上昇に寄与する。また、Vを含有させることで、遅れ破壊特性を向上させることができる。このことから、本発明の引張最大強度が900MPaを超える鋼板の製造にあたってはVを含有させることが望ましい。
しかしながら、Vの含有量が0.09%を超えると、炭窒化物の析出が多くなり、成形性が劣化する。また、Vの含有量が多いと、連続焼鈍や連続溶融亜鉛めっき設備での製造の際に、フェライトの再結晶を大幅に遅延することから、焼鈍後に未再結晶フェライトが残り易く、大幅な延性低下をもたらすため、上限を0.09%以下とすることが好ましい。また、Vの含有量が0.005%未満であると、Vを含有することによって得られる上記効果が不十分となる。また、Vの含有量は、0.01〜0.06%の範囲であることが好ましく、0.015〜0.05%の範囲であることがより好ましい。
Ca、Ce、Mg、REMは、硫化物や酸化物の形態制御を通じて、穴拡げ性や曲げ性改善に寄与する元素である。これら、Ca、Ce、Mg、REMの内の1種又は2種以上の含有量が0.0001%未満であると、充分な効果が得られない場合があり、また、0.5%を超えると、延性を損なう虞がある。
本発明の高強度冷延鋼板は、上述のように、鋼板組織が、主としてフェライト及びマルテンサイトからなる構成とされている。また、本発明の高強度冷延鋼板は、鋼板表層の主相であるフェライトの集合組織の板面の{100}<011>〜{223}<110>方位郡のX線のランダム強度比の平均値(A)が3.0以下である関係とされている。
本発明に係る高強度冷延鋼板の鋼板組織は、主として上述のフェライトとマルテンサイトより構成されており、ベイナイトを含むことも可能である。また、本発明に係る高強度冷延鋼板の鋼板組織に含まれるマルテンサイトは粒状であり、フェライト粒界あるいは粒内の何れにも存在することが可能である。マルテンサイトは、粒界に連なったネットワーク状の構造をしていても良い。また、マルテンサイトは、パケット、ブロック、ラスといった階層構造を有する場合があるが、マルテンサイトは、一つの結晶粒、あるいは、これら階層構造を有するマルテンサイトの何れであってもよく、マルテンサイト体積率が本発明の範囲を満足するのであれば、本発明の効果は発揮される。
例えば、鋼板の引張最大応力を900〜1130MPaの範囲とするのであれば、フェライトの体積率は60%〜85%の範囲であることが好ましく、65%〜80%の範囲であることがより好ましい。
また、鋼板の引張最大応力を1130〜1280MPaの範囲とするのであれば、フェライトの体積率は55%〜80%の範囲であることが好ましく、60%〜75%の範囲であることがより好ましい。
また、鋼板の引張最大応力を1280〜1430MPaの範囲とするのであれば、フェライトの体積率は50%〜75%の範囲であることが好ましく、55%〜70%の範囲であることがより好ましい。
また、マルテンサイトの平均結晶粒径(dM)は、フェライトの平均結晶粒径(dF)の1/3以下とすることが好ましく、具体的には、1.7μmとすることが好ましく、1.5μmとすることがより好ましく、1.3μmとすることが最も好ましい。
フェライトの平均結晶粒径(dF)を上記範囲としたのは、結晶粒径を細粒化することにより、延性をあまり劣化させずに、降伏応力及び引張最大強度を増加させるためである。また、フェライトの平均結晶粒径(dF)を5μm以下にすると、変形の局在化や亀裂伝播が生じ難くなり、疲労耐久性の向上がもたらされる。しかしながら、フェライトの平均結晶粒径(dF)が上記範囲を超えると、細粒化による強度上昇への寄与が小さくなる。このため、鋼に含まれるマルテンサイトの体積率を増加させることによって強度を補う必要が生じ、フェライトの体積率が不十分となって延性が十分でなくなるおそれがある。
高強度鋼板の疲労耐久性は、変形を伴わない製品板の凹凸と、成形あるいは繰り返し変形後の鋼板表面の凹凸に起因した応力集中により、劣化する。このため、鋼板の疲労耐久性を向上させるには、熱延時の鋼板表面への集合組織形成を抑制することと、繰り返し変形時の凹凸抑制を同時に行う必要がある。
本発明者等が鋭意検討した結果、デスケーリング圧を増加させることによって熱間圧延時のスケール剥離を促進させるのではなく、全く逆の視点に立ち、デスケーリング圧を低減することによる鋼板表層の集合組織形成の抑制と、これによる繰り返し変形時の鋼板表面への凹凸抑制を行うことが有効であることを見出した。
一方、デスケーリング圧の低下に伴う熱延鋼板表面の凹凸は、冷間圧延を所定の条件にて行うことで、熱延板表面に形成した凹凸を潰し、平滑化することでデスケーリング圧を高めた鋼板と同等とすることが可能であり、優れた疲労耐久性が確保可能である。
このため、本発明においては、後述の製造方法で説明するように、粗圧延〜仕上げ圧延時のデスケーリング圧力を下げ、鋼板表面の温度をAr3変態点以上とする方法で高強度冷延鋼板を得る方法としている。
本発明の高強度冷延鋼板では、上述したように、鋼板表層の主相であるフェライトの集合組織の板面の{100}<011>〜{223}<110>方位郡のX線のランダム強度比の平均値(A)が3.0以下である関係とされている。
なお、本発明の鋼板は、デスケーリング圧を低減することで、表層の集合組織の発達を抑制し、優れた疲労耐久性を確保しているが、鋼板内部、例えば、板厚方向1/4厚み位置での集合組織形成も同様に抑制されており、値(A)が3.0超となることはない。
上記構成とされた本発明に係る高強度冷延鋼板に対し、例えば、平面曲げ疲労を与えた場合、図1中に亀裂線を示すように、疲労亀裂は、主として硬質組織であるマルテンサイトを避けて迂回するように伝播する。本発明に係る高強度冷延鋼板は、鋼板組織をフェライト及びマルテンサイトより成る組織としているので、上述のような亀裂の迂回伝播により、疲労耐久性が向上するという効果が得られる。
次に、本発明に係る高強度冷延鋼板及び高強度亜鉛めっき鋼板の製造方法について説明する。
本発明に係る疲労耐久性に優れた引張最大強度900MPa以上の高強度冷延鋼板の製造方法は、上記化学成分組成を有する鋳造スラブを、直接又は一旦冷却した後に1050℃以上に加熱し、鋼板表面のデスケーリング圧力を300kg/mm2未満として粗圧延から仕上げ圧延終了までを行い、その後、Ar3変態点以上で熱間圧延を完了し、次いで、400〜670℃の温度域にて巻き取り、酸洗後、圧下率40〜70%の冷延を施し、鋼板表面の粗度(Ra)を1.0以下に調整し、次いで、連続焼鈍ラインを通板するに際して、最高加熱温度760〜Ac3℃で焼鈍した後、最高到達温度〜630℃間を平均冷却速度10℃/秒以下で冷却し、さらに、630℃〜570℃間を平均冷却速度3℃/秒以上で、室温まで冷却する方法である。
粗圧延から仕上げ圧延までの工程において、鋼板表面をデスケーリングする際の圧力(水圧)は、上記したように、300kg/mm2以下とする必要がある。デスケーリング圧力が300kg/mm2超だと、鋼板内部の温度は高くとも、表層温度が大きく低下し、熱延板表層の集合組織形成を促進してしまう。この結果、<011>〜{223}<110>方位郡のX線のランダム強度比の平均値(A)を、3.0以下に制御することができなくなる。このため、鋼板内部の組織が微細であっても、製品板表層は同一方位を有する集合組織が発達し、変形時には、あたかも数十μmの結晶粒を有する粗大な結晶粒を有する鋼板であるかのような組織となり、疲労耐久性が劣位となってしまうおそれがある。
Ar3変態点(℃)=901−325×C+33×Si−92×(Mn+Ni/2+Cr/2+Cu/2+Mo/2)
(なお、上記式中のC、Si、Mn、Ni、Cr,Cu、Moは、鋼中の各成分の含有量[質量%]である。)
鋼板の粗度(Ra)は、冷延鋼板であれば製品板の粗度を、めっき鋼板であればめっきを除去した後の鋼板表面の粗度を測定することで測定可能である。本発明では、冷延鋼板であれば、粗度計にて、圧延方向に平行及び垂直な方向に10mmの範囲で、各5箇所ずつ粗度(Ra)を測定し、その平均値にて比較を行う方法を採用することができる。
冷延された鋼板を、連続焼鈍ラインに通板させるに際して、最高加熱温度760〜Ac3℃で焼鈍した後、最高到達温度〜630℃間を平均冷却速度10℃/秒以下で冷却し、さらに、630℃〜570℃間を平均冷却速度3℃/秒以上で、室温まで冷却する。
本実施形態において、上記最高加熱温度を760℃〜Ac3℃としたのは、熱延板中に析出したセメンタイト、あるいは冷延後の連続焼鈍設備や連続溶融亜鉛めっき設備での加熱中に析出したセメンタイトを溶解させ、十分な体積率のオーステナイトを確保するためである。最高加熱温度が760℃未満であると、セメンタイトを溶解させるための時間が長時間となり、生産性が低下する。また、最高加熱温度が760℃未満であると、セメンタイトが溶解せずに溶け残って冷却後のマルテンサイトの体積率が低下し、900MPa以上の鋼板強度が確保できない場合がある。
これに対し、最高加熱温度〜630℃間を10℃/秒を超える平均冷却速度で冷却した場合には、フェライトの体積率が不足して、高強度冷延鋼板または高強度亜鉛めっき鋼板の延性及び曲げ性が不十分となるおそれがある。
冷延された鋼板を、連続焼鈍ラインに通板させるに際して、上述した第1条件と同様にして焼鈍を行った後、最高到達温度〜630℃間を平均冷却速度10℃/秒以下で冷却し、さらに、630℃〜570℃間を平均冷却速度3℃/秒以上で、450〜250℃まで冷却した後、450〜250℃の温度域で30秒以上保持する。
またさらに、本発明においては、上記方法によって得られた冷延鋼板を連続溶融亜鉛めっきラインに通板させることにより、高強度亜鉛めっき鋼板を製造してもよい。この場合には、以下に示すような第3条件又は第4条件で行う。
連続溶融亜鉛めっきラインを通板させるに際して、上述した第1条件と同様にして焼鈍を行った後、最高到達温度〜630℃間を第1条件と同様にして冷却し、さらに、630℃〜570℃間を平均冷却速度3℃/秒以上で、{亜鉛めっき浴温度(℃)−40(℃)}℃〜{亜鉛めっき浴温度(℃)+50(℃)}℃まで冷却した後、亜鉛めっき浴に浸漬し、その後、冷却する。
上述のように、鋼板を、630℃〜{亜鉛めっき浴温度(℃)−40(℃)}℃〜{亜鉛めっき浴温度(℃)+50(℃)}℃間において好適な温度まで冷却した後、亜鉛めっき浴に浸漬することで、表面に亜鉛めっき層が形成された高強度亜鉛めっき鋼板が得られる。
これに対し、上記温度範囲における平均冷却速度が3℃/秒未満である場合、オーステナイトがパーライトへと変態することによって、マルテンサイトの体積率が不足し、高強度冷延鋼板または高強度亜鉛めっき鋼板の強度が不十分となるおそれがある。また、上記温度範囲における平均冷却速度を3℃/秒未満とした場合、生産性の低下を招くため、好ましくない。
連続溶融亜鉛めっきラインを通板させるに際して、上述した第3条件と同様にして、亜鉛めっき浴に浸漬するまでの工程を行った後、460〜600℃の温度で合金化処理を施し、その後、冷却する。
このような合金化処理を行うこことで、表面に亜鉛メッキ層が合金化されてなるZn−Fe合金が形成され、表面に合金化した亜鉛メッキ層を有する高強度亜鉛めっき鋼板が得られる。
また、炉内雰囲気中の水分圧と水素分圧の対数log(PH2O/PH2)を−3≦log(PH2O/PH2)≦−0.5とすることで、Siを多量に含む鋼である場合であっても、充分なめっき性を確保できる。なお、水分圧と水素分圧の対数log(PH2O/PH2)の下限を−3以上としたのは、−3未満では、鋼板表面にSi酸化物(またはSi酸化物およびAl酸化物)が形成される割合が多くなり、濡れ性やめっき密着性が低下する虞があるからである。一方、水分圧と水素分圧の対数log(PH2O/PH2)の上限を−0.5としたのは、その効果が飽和するためである。
本発明に係る高強度冷延鋼板では、マルテンサイトを高強度化するために、スラブとして、Si(又は、Si及びAl)を含む上述した化学成分組成を有するスラブを用いている。これらSiやAlは、Feと比較して極めて酸化しやすい元素であるため、Si(又は、Si及びAl)の添加された鋼板の表面には、Si酸化物(又は、Si酸化物及びAl酸化物)が形成されやすい。鋼板の表面に形成されたSi酸化物(又は、Si酸化物及びAl酸化物)は、高強度冷延鋼板における化成処理性を劣化させる原因となる。また、これらの酸化物は、亜鉛などの溶融金属との濡れ性が悪いため、Si(又は、Si及びAl)の添加された高強度鋼板の表面に亜鉛めっき層を形成する場合、不めっきの原因となる。また、SiやAlは、合金化処理を施した高強度亜鉛めっき鋼板を製造する際に、合金化を遅延するなどの問題を引き起こす場合があった。
例えば、上述した製造方法においては、水分圧と水素分圧とを制御して焼鈍炉内の雰囲気を制御したが、二酸化炭素と一酸化炭素の分圧を制御する方法や、二酸化窒素と一酸化窒素の分圧を制御する方法、あるいは、炉内に直接酸素を吹き込む方法を用いて、焼鈍炉内の雰囲気を制御してもよい。この場合であっても、水分圧と水素分圧とを制御して焼鈍炉内の雰囲気を制御した場合と同様に、表層近傍の鋼板内部にSi酸化物(またはSi酸化物およびAl酸化物)を析出させることができ、上記と同様の効果が得られる。また、炉内の水分圧と水素分圧との比は、炉内に水蒸気を吹き込むことで調整する方法が簡便である。
まず、製鋼工程において溶鋼の脱酸・脱硫と化学成分を制御することにより、下記表1に示す化学成分組成とされた鋼符号A〜Vのスラブを得た。そして、このスラブを、デスケーリング圧力等の各条件を表2に示す条件として熱間圧延を完了し、鋼板とした。そして、下記表2及び表3に示す温度域にて鋼板を巻き取り、酸洗後、表2及び表3に示す圧下率の冷延を施し、実験例A−1〜実験例V−1の冷延鋼板を得た。
連続焼鈍ライン又は連続溶融亜鉛めっきラインを通板させるに際して、表2及び表3に示す最高到達温度で焼鈍を行った。そして、最高到達温度〜630℃間を表2及び表3に示す平均冷却速度で冷却した後、さらに、630℃〜570℃間を表2及び表3に示す平均冷却速度で冷却することにより、鋼板を製造した。
その後、一部の実験例においては、表2及び表3に示す保持温度において、表2及び表3に示す保持時間で保持することにより、以下に説明する第2〜第4条件の工程を行なった。
連続焼鈍ラインを通板させるに際して、上述した第1条件と同様にして焼鈍を行った後、最高到達温度〜630℃間、630℃〜570℃間を第1条件と同様にして冷却した。さらに、450〜250℃まで冷却するに際して、450〜250℃の温度域で30秒以上保持することにより、鋼板を製造した。
連続溶融亜鉛めっきラインを通板させるに際して、上述した第1条件と同様にして焼鈍を行った後、最高到達温度〜630℃間を第1条件と同様にして冷却した。さらに、630℃〜亜鉛めっき浴温度間を平均冷却速度3℃/秒以上で、亜鉛めっき浴温度まで冷却し、その後、亜鉛めっき浴に浸漬し、冷却することにより、表面に亜鉛めっき層が形成された鋼板を製造した。
連続溶融亜鉛めっきラインを通板させるに際して、上述した第3条件と同様にして、亜鉛めっき浴に浸漬するまでの工程を行った後、460〜600℃の温度で合金化処理を施し、その後、冷却することにより、表面に合金化した亜鉛メッキ層を有する鋼板を製造した。
上記方法によって製造した各実験例の鋼板について、以下のような評価試験を行った。
まず、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて各実験例の鋼板の組織観察を行い、鋼板の組織分率、並びに、フェライト及びマルテンサイト粒径を測定し、結果を下記表4及び表5に示した。
フェライト、マルテンサイト、パーライト、セメンタイト、ベイナイト、オーステナイト及び残部組織の同定や、存在位置の観察および面積率の測定は、ナイタール試薬及び特開59−219473号公報に開示された試薬により、鋼板圧延方向断面または圧延方向直角方向断面を腐食して、板厚の1/4厚み位置を1000〜10000倍にて観察した。
なお、組織の同定にあたっては、光学顕微鏡、FESEM(電界放射型走査電子顕微鏡)−EBSP(後方散乱電子回折)法を用いた結晶方位解析や、マイクロビッカース硬度測定等の微小領域の硬度測定を用いることも可能であるが、本実施形態においては、上記方法を採用した。
鋼板表層の主相であるフェライトの集合組織の板面の{100}<011>〜{223}<110>方位郡のX線のランダム強度比の平均値(A)を測定するにあたっては、冷延鋼板であれば製品板そのままを、めっき鋼板であれば、インヒビター入りの塩酸にてめっき層を剥離した後、X線にて集合組織を測定し、結果を下記表4及び表5に示した。
なお、{hkl}<uvw>で表される結晶方位とは、板面の法線方向が<hkl>に平行で、圧延方向が<uvw>と平行であることを示している。
鋼板表面の凹凸(模様)については、粗度計を用いて、圧延方向と平行並びに垂直方向の粗度を測定し、結果を下記表4及び表5に示した。具体的には、10mmの範囲を各5点ずつ線分析してRaを測定し、その平均値を各鋼板の粗度(Ra)とした。なお、めっき鋼板の粗度測定を行う際、インヒビター入りの塩酸にて、めっき層を剥離した後、粗度計にて粗度の測定を行った。これは、疲労耐久性に影響を及ぼす因子として、めっき層の表面というよりも、めっき層/地鉄界面の粗度が大きな影響を及ぼすためである。
各実験例の鋼板から、JIS Z 2201に記載の5号試験片を加工して、JIS Z 2241に記載の試験方法に沿って、引張最大強度TS(MPa)及び伸び率(EL)を測定し、強度−延性バランス(TS×El.)と併せて、結果を下記表4及び表5に示した。
各実験例の鋼板から、JIS Z 2275に記載のJIS 1号試験片を作製し、JIS Z 2275に基づいて平面曲げ疲労試験を行った。なお、試験片のRは42.5とし、速度25Hz、応力振幅一定にて試験を行ない、試験片の分離をもって破断と判断した。そして、1×107回繰り返し変形を行い、破断しない最大の応力を時間強さとした。また、各鋼の時間強さをTSで割った値を疲労耐久限度比と定義し、この値が0.3以上となるものを疲労耐久性に優れた鋼と判断し、結果を下記表4及び表5に示した。
表1〜表5に示すように、本発明で規定する鋼成分を有し、また、本発明で規定する製造条件によって製造された本発明例(表1〜表5の種別欄に発明例と記載された実験例)の高強度冷延鋼板及び高強度亜鉛めっき鋼板は、鋼板表層の主相であるフェライトの集合組織の板面の{100}<011>〜{223}<110>方位郡のX線のランダム強度比の平均値(A)が全て3.0以下であった。また、引張最大強度が全て987MPa以上、強度−延性バランス(TS×El)が16000(MPa×%)以上、疲労耐久限度比が0.34MPa以上であった。これらの評価結果より、本発明例の高強度冷延鋼板及び高強度亜鉛めっき鋼板は、硬質組織であるマルテンサイト組織の体積率を増加させずに充分なフェライト組織の体積率が確保され、引張最大応力900MPa以上の高い強度及び充分な延性が実現できるとともに、高い疲労耐久性が得られることが明らかとなった。
実験例A−10〜A−14の冷延鋼板は、熱間圧延後の巻き取り温度、連続焼鈍の最高到達温度又は平均冷却速度、めっき時の保持温度の何れかが適正でないため、引張最大応力(TS)又は強度−延性バランス(TS×El)が低い結果となった例である。
実験例A−20、A−21の冷延鋼板は、めっき時の平均冷却速度又は合金化処理温度が適正でないため、引張最大応力(TS)及び強度−延性バランス(TS×El.)が低下した例である。
実験例L−5、L−6の冷延鋼板は、連続焼鈍時の最高到達温度又は滞留時間が適正でないため、鋼板組織中のマルテンサイト体積率が著しく減少し、引張最大応力(TS)が低下した例である。
実験例A−12の冷延鋼板は、めっき時の平均冷却速度が適正でないため、引張最大応力(TS)が低下した例である。
実験例R−2の冷延鋼板も、鋼板の化学成分組成における必須成分のSiの含有量が適正でないため、強度−延性バランス(TS×El)が低下するとともに、伸び(EL)が低下した例である。ただし、実験例R−2は、Si含有量が低いため、デスケーリング圧を低減しても熱延板の凹凸は小さく、冷延時の圧下率が小さくても鋼板表面の粗度(Ra)は増大せず、疲労耐久限度比も低くならない結果となった例である。
実験例S−1、T−1の冷延鋼板は、鋼板の化学成分組成における必須成分のMnの含有量が適正でなく、Mn含有量が本発明の規定を下回っている実験例S−1では鋼板組織中のマルテンサイト体積率が、また、Mn含有量が本発明の規定を超えている実験例T−1では鋼板組織中のフェライト体積率が、ほぼ0(ゼロ)となった。この結果、実験例S−1、T−1の冷延鋼板は、強度−延性バランス(TS×El.)が低下した。
実験例U−2、U−3の冷延鋼板は、鋼板の化学成分組成における必須成分のTiが含まれておらず、引張最大応力(TS)が低下した例である。ただし、実験例U−2、U−3は、Tiが含まれていないため、集合組織が形成され難く、デスケーリング圧力が高くても疲労耐久限度比が低下し難い傾向が見られた。
Claims (11)
- 質量%で、
C :0.07〜0.25%、
Si:0.3〜2.50%、
Mn:1.5〜3.0%、
Ti:0.005〜0.09%、
B :0.0001〜0.01%、
P :0.001〜0.03%、
S :0.0001〜0.01%、
Al:0.60%以下、
N :0.0005〜0.0100%、
O :0.0005〜0.007%、
を含有し、残部が鉄及び不可避的不純物からなる鋼成分を有し、
鋼板組織が、主としてフェライト及びマルテンサイトからなり、鋼板表層の主相であるフェライトの集合組織の板面の{100}<011>〜{223}<110>方位郡のX線のランダム強度比の平均値(A)が3.0以下であることを特徴とする疲労耐久性に優れた引張最大強度900MPa以上の高強度冷延鋼板。 - さらに、質量%で、
Nb:0.005〜0.09%
を含有することを特徴とする請求項1に記載の疲労耐久性に優れた引張最大強度900MPa以上の高強度冷延鋼板。 - さらに、質量%で、
Cr:0.01〜2.0%、
Ni:0.01〜2.0%、
Cu:0.01〜2.0%、
Mo:0.01〜0.8%
の内の1種又は2種以上を含有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の疲労耐久性に優れた引張最大強度900MPa以上の高強度冷延鋼板。 - さらに、質量%で、
V:0.005〜0.09%
含有することを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の疲労耐久性に優れた引張最大強度900MPa以上の高強度冷延鋼板。 - さらに、質量%で、Ca、Ce、Mg、REMの内の1種又は2種以上を、合計で0.0001〜0.5%の範囲で含有することを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の疲労耐久性に優れた引張最大強度900MPa以上の高強度冷延鋼板。
- 請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の高強度冷延鋼板の表面に亜鉛系めっきが施されてなることを特徴とする疲労耐久性に優れた引張最大強度900MPa以上の高強度亜鉛めっき鋼板。
- 請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の化学成分を有する鋳造スラブを、直接又は一旦冷却した後に1050℃以上に加熱し、鋼板表面のデスケーリング圧力を300kg/mm2未満として粗圧延から仕上げ圧延終了までを行い、その後、Ar3変態点以上で熱間圧延を完了し、
次いで、400〜670℃の温度域にて巻き取り、酸洗後、圧下率40〜70%の冷延を施し、鋼板表面の粗度(Ra)を1.0以下に調整し、
次いで、連続焼鈍ラインを通板するに際して、最高加熱温度760〜Ac3℃で焼鈍した後、最高到達温度〜630℃間を平均冷却速度10℃/秒以下で冷却し、さらに、630℃〜570℃間を平均冷却速度3℃/秒以上で、室温まで冷却することを特徴とする疲労耐久性に優れた引張最大強度900MPa以上の高強度冷延鋼板の製造方法。 - 前記焼鈍を行った後、最高到達温度〜630℃間を平均冷却速度10℃/秒以下で冷却し、さらに、630℃〜570℃間を平均冷却速度3℃/秒以上で、450〜250℃まで冷却した後、450〜250℃の温度域で30秒以上保持することを特徴とする請求項7に記載の疲労耐久性に優れた引張最大強度900MPa以上の高強度冷延鋼板の製造方法。
- 請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の化学成分を有する鋳造スラブを直接又は一旦冷却した後に1050℃以上に加熱し、その後、Ar3変態点以上で熱間圧延を完了し、
次いで、400〜670℃の温度域にて巻き取り、酸洗後、圧下率40〜70%の冷延を施し、鋼板表面の粗度(Ra)を1.0以下に調整し、
次いで、連続溶融亜鉛めっきラインを通板するに際して、最高加熱温度760〜Ac3℃で焼鈍した後、最高到達温度〜630℃間を平均冷却速度10℃/秒以下で冷却し、さらに、630℃〜570℃間を平均冷却速度3℃/秒以上で、{亜鉛めっき浴温度(℃)−40(℃)}℃〜{亜鉛めっき浴温度(℃)+50(℃)}℃まで冷却し、
次いで、亜鉛めっき浴に浸漬し、その後、冷却することを特徴とする疲労耐久性に優れた引張最大強度900MPa以上の高強度亜鉛めっき鋼板の製造方法。 - 前記亜鉛めっき浴に浸漬した後、460〜600℃の温度で合金化処理を施し、その後、冷却することを特徴とする請求項9に記載の疲労耐久性に優れた引張最大強度900MPa以上の高強度亜鉛めっき鋼板の製造方法。
- 請求項7又は請求項8に記載の方法で高強度冷延鋼板を製造した後、該高強度冷延鋼板に亜鉛系の電気めっきを施すことを特徴とする疲労耐久性に優れた引張最大強度900MPa以上の高強度電気亜鉛めっき鋼板の製造方法。
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