JP2011106937A - 時計用部材、時計用文字板および時計 - Google Patents

時計用部材、時計用文字板および時計 Download PDF

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Abstract

【課題】十分な光透過性を有し、かつ、装飾性(美的外観)に優れた時計用文字板を提供すること、当該時計用文字板に好適に適用することができる時計用部材を提供すること、また、当該時計用文字板、当該時計用部材を備えた時計を提供すること。
【解決手段】時計用文字板10は、時計用部材1と文字板本体2とを備えている。時計用部材1は、樹脂Aを含む材料で構成されたA層11と、樹脂Aとは異なる樹脂Bを含む材料で構成されたB層12とを、それぞれ複数層備え、A層11とB層12とが交互に繰り返し配置された領域を有し、A層11の層数とB層12の層数との和が30以上である。
【選択図】図1

Description

本発明は、時計用部材、時計用文字板および時計に関する。
時計用文字板には、視認性等の実用性が求められるとともに、装飾性(美的外観)も求められる。特に、太陽電池を備えたソーラー時計では、文字板(ソーラー時計用文字板)の下に太陽電池(ソーラーセル)が配置される場合に、文字板について、優れた光透過性等とともに、装飾品としての装飾性(美的外観)が求められる。
具体的には、ソーラー時計用文字板は、光透過性に関して、時計を駆動するのに十分な量の光を、その下部に配置された太陽電池に透過して供するものである一方、装飾品としての装飾性も求められる。
太陽電池が文字板を介して透けて見えてしまうのを防止することを試みたソーラー時計用文字板としては、プラスチック製の基板上に、接着剤を介して、金属材料で構成され開口部が設けられた金属膜を貼着して得られる文字板が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、このような文字板では、優れた光透過性と、美的外観とを両立することが困難であった。すなわち、光の透過性を確保するために、金属膜の開口率(金属膜を平面視したときにおける、金属膜全体に対して開口部の占める面積の割合)を比較的高くすると、開口部の存在が目立ってしまい、金属材料(金属膜)を用いているにもかかわらず、十分に優れた美的外観が得られない。ソーラー時計においては、一般に、太陽電池として黒色や暗紫色等の暗色を呈するものが用いられているが、ソーラー時計がこのような太陽電池を備えたものである場合、金属膜の開口部と開口部以外の部位(金属膜で被覆されている部位)との色調、明るさの違いが顕著となり、その結果、開口部の存在が非常に目立ち易くなり、時計に適用した場合における時計用文字板の美的外観は特に劣ったものとなる。一方、美的外観を向上させる目的で、金属膜の開口率を低くすると、光の透過率が低下し、太陽電池の発電効率が著しく低下する。また、上記のような文字板の製造方法は、生産性にも劣っている。
また、拡散剤が分散した拡散層と偏光板とを備える文字板も提案されている(例えば、特許文献2参照)。このような文字板では、光の散乱・拡散により、背面側に太陽電池に配した状態でも、太陽電池の存在を観察者に認識されないような白色味を帯びた外観を得ることができる。しかしながら、このような文字板は、偏光板を含む構成を有しているため、必然的に透過率を所定値以上に高めることが不可能であり、文字板そのものに色彩を施した場合等には、十分な光の透過率を確保することができなかった。
特開平11−326549号公報 国際公開第2006/006390号
本発明の目的は、十分な光透過性を有し、かつ、装飾性(美的外観)に優れた時計用文字板を提供すること、当該時計用文字板に好適に適用することができる時計用部材を提供すること、また、当該時計用文字板、当該時計用部材を備えた時計を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の時計用部材は、樹脂Aを含む材料で構成されたA層と、前記樹脂Aとは異なる樹脂Bを含む材料で構成されたB層とを、それぞれ複数層備え、
前記A層と前記B層とが交互に繰り返し配置された領域を有し、
前記A層の層数と前記B層の層数との和が30以上であることを特徴とする。
これにより、十分な光透過性を有し、かつ、装飾性(美的外観)に優れた時計用文字板に好適に適用することができる時計用部材を提供することができる。特に、時計用文字板に色彩が施された場合(時計用文字板全体としての色調を濃色とした場合)であっても十分な光透過性を確保することができる。
本発明の時計用部材では、前記A層の平均面内屈折率と前記B層の平均面内屈折率との差の絶対値が、0.03以上であることが好ましい。
これにより、時計用文字板の美的外観を特に優れたものとすることができる。
本発明の時計用部材では、前記樹脂Aは、ポリエチレンテレフタレートであることが好ましい。
これにより、時計用文字板の美的外観を特に優れたものとすることができるとともに、時計用部材の耐久性を特に優れたものとすることができる。
本発明の時計用部材では、前記樹脂Bは、構成モノマーとして、エチレングリコール、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、および、下記式(1)で示される化合物を含む共重合体であることが好ましい。
Figure 2011106937
これにより、時計用文字板の美的外観を特に優れたものとすることができるとともに、時計用部材の耐久性を特に優れたものとすることができる。
本発明の時計用文字板は、本発明の時計用部材を備えたことを特徴とする。
これにより、十分な光透過性を有し、かつ、装飾性(美的外観)に優れた時計用文字板を提供することができる。特に、時計用文字板に色彩が施された場合(時計用文字板全体としての色調を濃色とした場合)であっても十分な光透過性を確保することができる。
本発明の時計用文字板は、本発明の時計用部材と、当該時計用部材よりも観察者側に配された文字板本体とを備えたことを特徴とする。
これにより、十分な光透過性を有し、かつ、装飾性(美的外観)に優れた時計用文字板を提供することができる。特に、時計用文字板に色彩が施された場合(時計用文字板全体としての色調を濃色とした場合)であっても十分な光透過性を確保することができる。
本発明の時計は、本発明の時計用文字板と、当該時計用文字板の背面側に配された太陽電池とを備えたことを特徴とする。
これにより、十分な光量の外光を太陽電池に供給することができ、かつ、美的外観に優れた時計(ソーラー時計)を提供することができる。
本発明の時計は、本発明の時計用部材と、当該時計用部材よりも観察者側に配された文字板本体と、前記時計用部材の背面側に配された太陽電池とを備えたことを特徴とする。
これにより、十分な光量の外光を太陽電池に供給することができ、かつ、美的外観に優れた時計(ソーラー時計)を提供することができる。
本発明によれば、十分な光透過性を有し、かつ、装飾性(美的外観)に優れた時計用文字板を提供すること、当該時計用文字板に好適に適用することができる時計用部材を提供すること、また、当該時計用文字板、当該時計用部材を備えた時計を提供することができる。
本発明の時計用部材を備えた本発明の時計用文字板の第1実施形態を示す断面図である。 本発明の時計用部材を備えた本発明の時計用文字板の第2実施形態を示す断面図である。 本発明の時計(腕時計)の好適な実施形態を示す断面図である。
以下、本発明の好適な実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。なお、本明細書で参照する図面は、構成の一部を強調して示したものであり、実際の寸法等を正確に反映したものではない。
<時計用部材および時計用文字板>
まず、本発明の時計用部材および時計用文字板の好適な実施形態について説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の時計用部材を備えた本発明の時計用文字板の第1実施形態を示す断面図である。
図1に示すように、本実施形態の時計用文字板10は、時計用部材(文字板用部材)1と文字板本体2とを備え、これらが接合層3を介して接合している。
(時計用部材)
時計用部材1は、樹脂Aを含む材料で構成されたA層11と、樹脂Aとは異なる樹脂Bを含む材料で構成されたB層12とを、それぞれ複数層備えており、A層11とB層12とが交互に繰り返し配置された領域を有するものである。また、時計用部材1でのA層11の層数とB層12の層数との和は30以上である。
このような構成を有することにより、時計用部材1としての外観を、高輝度で自然な光沢感のある優れたものとしつつ、時計用部材1としての光の透過性を特に高いものとすることができる。その結果、時計用文字板10全体としての外観を優れたものとすることができるとともに、時計用文字板10全体としての光の透過性を十分に高いものとすることができる。また、異なる材料で構成されたA層11とB層12とが繰り返し交互に積層されることにより、各層間で発生する光路差干渉を複数重ねることで、特定波長のみ反射し、それ以外の波長を透過させることができる。その結果、文字板本体2が例えば濃色の青色であっても、従来のように黒色に見えることなく、濃色の青色を表現でき、従来にない深い色合いの色調を表現できる。具体的な例として、文字板本体2が比較的濃い青色色調を有する場合(JIS Z 8729で規定されるL表示の色度図において、例えば、Lが20以上60以下、aが−6以上−2以下、bが−30以上−10以上である場合)でも、時計用文字板10を後に詳述するソーラー時計に好適に適用することができ、従来では、表現することのできなかった濃色の青色の優れた外観を実現することができる。これに対し、従来の構成においては、上記のような比較的濃い青色色調を有する文字板本体を用いた場合には、時計に適用した際に黒色に見えてしまい、十分に優れた外観が得られなかった。
A層11を構成する樹脂Aと、B層12を構成する樹脂Bとの組み合わせは、特に限定されないが、以下のような条件を満足するのが好ましい。
すなわち、A層11の面内平均屈折率とB層12の面内平均屈折率とは異なるものである。A層11の面内平均屈折率とB層12の面内平均屈折率の差の絶対値は、0.03以上であるのが好ましく、0.05以上であるのがより好ましく、0.1以上0.15以下であるのがさらに好ましい。これにより、時計用文字板10の美的外観を特に優れたものとすることができる。これに対し、屈折率の差の絶対値が前記下限値未満であると、A層11とB層12との間での反射が不十分となり、時計用文字板10全体としての美的外観を十分に優れたものとするのが困難になる。
また、A層11の面内平均屈折率と厚み方向屈折率との差の絶対値が0.03以上であり、かつ、B層12の面内平均屈折率と厚み方向屈折率との差の絶対値が0.03以下であると、時計用部材1への光の入射角が大きくなっても、反射ピークの反射率低下が効果的に防止され、時計用文字板10全体としての美的外観を特に優れたものとすることができる。
また、A層11を構成する樹脂AとB層12を構成する樹脂Bとは、同一の基本骨格を含むものであるのが好ましい。これにより、A層11とB層12との密着性を優れたものとすることができ、時計用部材1の耐久性を特に優れたものとすることができる。なお、基本骨格とは、樹脂を構成する繰り返し単位のことを指す。
また、A層11を構成する樹脂Aのガラス転移温度差とB層12を構成する樹脂Bのガラス転移温度差との差の絶対値は、20℃以下であるのが好ましい。これにより、A層11とB層12との密着性を優れたものとすることができ、時計用部材1の耐久性を特に優れたものとすることができる。また、時計用部材1を構成する多層構造の形成(成形)時における成形不良の発生をより確実に防止することができる。
また、A層11を構成する樹脂Aは、ポリエチレンテレフタレートであるのが好ましい。これにより、時計用文字板10の美的外観を特に優れたものとすることができるとともに、時計用部材1の耐久性を特に優れたものとすることができる。
A層11の平均厚さは、特に限定されないが、10nm以上250nm以下であるのが好ましく、15nm以上200nm以下であるのがより好ましく、20nm以上170nm以下であるのがさらに好ましい。A層11の平均厚さの値が前記範囲内の値であると、時計用部材1全体としての光の透過性を十分に優れたものとしつつ、時計用部材1、時計用文字板10の美的外観を特に優れたものとすることができる。
なお、時計用部材1を構成する複数のA層11の平均厚さは、同一であってもよいし、互いに異なるものであってもよいが、観察者側(文字板本体2が配された側)に向って、順次、その平均厚さが小さくなるものであるのが好ましい。これにより、時計用部材1、時計用文字板10の美的外観を特に優れたものとすることができる。
また、B層12を構成する樹脂Bは、構成モノマーとして、エチレングリコール、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、および、下記式(1)で示される化合物を含む共重合体であるのが好ましい。
Figure 2011106937
これにより、時計用文字板10の美的外観(特に、樹脂Aがポリエチレンテレフタレートである場合の時計用文字板10の美的外観)を特に優れたものとすることができるとともに、時計用部材1の耐久性を特に優れたものとすることができる。
B層12の平均厚さは、特に限定されないが、10nm以上250nm以下であるのが好ましく、15nm以上200nm以下であるのがより好ましく、20nm以上170nm以下であるのがさらに好ましい。B層12の平均厚さの値が前記範囲内の値であると、時計用部材1全体としての光の透過性を十分に優れたものとしつつ、時計用部材1、時計用文字板10の美的外観を特に優れたものとすることができる。
なお、時計用部材1を構成する複数のB層12の平均厚さは、同一であってもよいし、互いに異なるものであってもよいが、観察者側(文字板本体2が配された側)に向って、順次、その平均厚さが小さくなるものであるのが好ましい。これにより、時計用部材1、時計用文字板10の美的外観を特に優れたものとすることができる。
上記のように、時計用部材1においては、A層11とB層12とが交互に繰り返し配置された領域を有するものであればよく、例えば、部分的に、A層11同士が接触するように配された領域を有するものやB層12同士が接触するように配された領域を有するものであってもよいが、本実施形態では、時計用部材1は、その厚さ方向の全体にわたって、A層11とB層12とが交互に繰り返し配置されている。
また、上述したように、時計用部材1でのA層11の層数とB層12の層数との和は30以上である。A層11の層数とB層12の層数との和が30未満であると、時計用文字板10の美的外観を十分に優れたものとするのが困難となる。
A層11の層数とB層12の層数との和は30以上であればよいが、100以上であるのが好ましく、600以上であるのがより好ましい。これにより、計用文字板10の美的外観を特に優れたものとすることができる。また、A層11の層数とB層12の層数との和が大きくなりすぎると、時計用部材1全体としての光の透過性が低下する傾向が顕著になるので、A層11の層数とB層12の層数との和の上限値は、5000以下とするのが好ましく、2000以下とするのがより好ましい。
時計用部材1は、上記のようなA層11とB層12とが交互に繰り返し配置された構造を有することにより、光沢感のある優れた外観を発揮することができるものであり、金属材料や偏光板を不要とするため、光透過性に優れている。これにより、時計用文字板10全体としての光の透過性を優れたものとすることができ、時計用文字板10を後述するソーラー時計用文字板(太陽電池を備えた時計が備える文字板)に好適に適用することができる。また、後述する文字板本体2の光透過性がやや低いものであっても、時計用文字板10全体としての光の透過性を十分に優れたものとすることができる。
また、時計用部材1は、上記のようなA層11とB層12とが交互に繰り返し配置された構造を有することにより、屈折率(光透過特性)、膜厚の異なる複数の層が交互に積層され、各層間で発生する光路差干渉を複数重ねることで、特定波長のみ反射し、それ以外の波長を透過させることができる。その結果、文字板本体2がたとえば濃色の色彩であっても、従来のように黒色に見えることなく、濃色の色彩を表現でき、従来にない深い色合いの色調を表現できる。結果的に、濃色で光沢感のある優れた外観を発揮することができる。
時計用部材1についての可視光領域(380nm以上780nm以下の波長領域)の光の透過率は、60%以上であるのが好ましく、64%以上であるのがより好ましい。これにより、時計用文字板10全体としての光の透過性を特に優れたものとすることができる。なお、上記のような光の透過率は、例えば、光源として、白色蛍光灯(東芝社製、検査用蛍光灯 FL20S−D65)を用い、1000ルクス下で、測定対象の部材と同一形状のソーラーセル(太陽電池)で発電した際の電流値(A)に対する、当該ソーラーセルの光源側の面に測定対象である部材を載せた以外は、前記と同一の状態で発電した際の電流値(B)の比率((B/A)×100[%])を、採用することができる。以下、本明細書中において、特に断りのない限り、「光の透過率」とは、このような条件で求められる値のことを指す。
時計用部材1についての、反射濃度計(例えば、日本電色工業株式会社製、ND−11)を用いて測定される反射濃度(反射率をRとしたとき、2−logRで表される値)は、1.2以上であるのが好ましく、1.4以上であるのがより好ましい。これにより、時計用部材1、時計用文字板10の美的外観を特に優れたものとすることができる。なお、時計用部材1についての反射光の光沢度は、光が透過するため、例えば、背面側に標準黒色板を重ね合わせた状態で測定するのが良い。
また、図示の構成では、時計用部材1は、最外層を除き、A層11はその両面ともがB層12と接触するものであり、B層12はその両面ともがA層11と接触するものであるが、A層11とB層12とが交互に配置された構成(2つのA層11の間にB層が介在しており、2つのB層12の間にA層が介在している構成)であればよく、例えば、A層11とB層12との間には、A層ともB層とも異なる層を有するものであってもよい。また、時計用部材1は、例えば、ハードコート層、耐摩耗性層、帯電防止層、着色層、紫外線吸収層、印刷層、金属層、透明導電層、ガスバリア層、ホログラム層等の機能層を有するものであってもよい。
また、A層11は樹脂A以外の成分を含むものであってもよく、B層12は樹脂B以外の成分を含むものであってもよい。例えば、A層11、B層12のうち少なくとも一方は、例えば、可塑剤、酸化防止剤、着色剤(各種発色剤、蛍光物質、りん光物質等を含む)、光沢剤、フィラー等を含むものであってもよい。また、時計用部材1を構成する複数のA層11は、同一の組成を有するものであってもよいし、異なる組成を有するものであってもよい。また、時計用部材1を構成する複数のB層12は、同一の組成を有するものであってもよいし、異なる組成を有するものであってもよい。また、A層とB層とは少なくとも1種の共通成分を含むものであってもよい。
上記のような時計用部材1は、光沢感のある優れた外観を発揮するものでありながら、光(可視光)の透過性にも優れている。このため、時計用部材1は、後述するようなソーラー時計(太陽電池を備えた時計)に好適に適用することができる。
また、時計用部材1は、金属材料を含むことなく、光沢感のある優れた外観を得ることができる。このため、時計用部材1全体、時計用文字板10全体としての電波透過性も優れたものとすることができる。したがって、時計用部材1は、後述するような電波時計に好適に適用することができる。
(文字板本体)
時計用文字板10は、時計用部材1とともに文字板本体2を有している。
文字板本体2は、時計用部材1よりも観察者側に配されるものである。これにより、時計用部材1の背面側の様子が観察者に認識されてしまうのを確実に防止しつつ、時計用文字板10全体の外観に、文字板本体2が有する色調、模様等を十分に反映させるとともに、時計用部材1による光沢感を発揮させることができる。その結果、特に優れた美的外観を得ることができる。
文字板本体2は、光透過性を有するものである。これにより、時計用文字板10全体としての光の透過性を優れたものとすることができ、時計用文字板10を後述するソーラー時計用文字板(太陽電池を備えた時計が備える文字板)に好適に適用することができる。文字板本体2についての可視光領域(380nm以上780nm以下の波長領域)の光の透過率は、20%以上であるのが好ましく、25%以上であるのがより好ましい。これにより、時計用文字板10全体としての光の透過性を十分に優れたものとしつつ、時計用文字板10全体としての外観を特に優れたものとすることができる。なお、本発明においては、金属材料や偏光板を用いなくても、時計用部材は光沢感のある優れた外観を発揮することができるため、文字板本体についての光の透過性が低い場合であっても、時計用文字板全体としての外観が黒色にならずに、濃色の色彩を残したまま、時計用文字板全体として十分な光透過性を確保することができる。このため、文字板本体のバリエーションが広がり、装飾性の高い、より美的外観に優れた時計用文字板(例えば、ソーラー時計用文字板)を提供することができる。
文字板本体2の構成材料としては、例えば、各種プラスチック材料、各種ガラス材料等が挙げられるが、文字板本体2は、主としてプラスチック材料で構成されたものであるのが好ましい。プラスチック材料は、一般に、成形性(成形の自由度)に優れており、種々の形状の文字板本体2の製造に好適に適用することができる。また、文字板本体2がプラスチック材料で構成されたものであると、時計用文字板10の製造コスト低減に有利である。また、プラスチック材料は、一般に、光(可視光)の透過性に優れるとともに、電波の透過性にも優れているため、文字板本体2がプラスチック材料で構成されたものであると、時計用文字板10を、後述するような電波時計に好適に適用することができる。以下の説明では、文字板本体2が主としてプラスチック材料で構成された例を、中心に説明する。なお、本発明では、「主として」とは、対象としている部位(部材)を構成する材料のうち最も含有量の多い成分を指し、その含有量は特に限定されないが、対象としている部位(部材)を構成する材料の60wt%以上であることが好ましく、80wt%以上であることがより好ましく、90wt%以上であることがさらに好ましい。
文字板本体2を構成するプラスチック材料としては、各種熱可塑性樹脂、各種熱硬化性樹脂等が挙げられ、例えば、ポリカーボネート(PC)、アクリロニトリル−ブタジエンースチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)等のアクリル系樹脂、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル系樹脂等、またはこれらを主とする共重合体、ブレンド体、ポリマーアロイ等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて(例えば、ブレンド樹脂、ポリマーアロイ、積層体等として)用いることができる。特に、文字板本体2は、主として、ポリカーボネートおよび/またはアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体で構成されたものであるのが好ましい。これにより、時計用文字板10全体としての強度を特に優れたものとすることができる。また、文字板本体2の成形の自由度が増す(成形のし易さが向上する)ため、より複雑な形状の文字板本体2であっても、容易かつ確実に製造することができる。また、ポリカーボネートは、各種プラスチック材料の中でも比較的安価で、時計用文字板10の生産コストのさらなる低減に寄与することができる。また、ABS樹脂は、特に優れた耐薬品性も有しており、時計用文字板10全体としての耐久性をさらに向上されることができる。
なお、文字板本体2は、上記以外の成分を含むものであってもよい。このような成分としては、例えば、可塑剤、酸化防止剤、着色剤(各種発色剤、蛍光物質、りん光物質等を含む)、光沢剤、フィラー等が挙げられる。例えば、文字板本体2が着色剤を含む材料で構成されたものであると、時計用文字板10の色のバリエーションを広げることができる。
文字板本体2は、各部位でその組成が実質的に均一な組成を有するものであってもよいし、部位によって組成の異なるものであってもよい。
また、文字板本体2の形状、大きさは、特に限定されず、通常、製造すべき時計用文字板10の形状、大きさに基づいて決定される。なお、図示の構成では、時計用文字板10は、平板状をなすものであるが、例えば、湾曲板状等をなすものであってもよい。
文字板本体2の平均厚さは、特に限定されないが、150μm以上700μm以下であるのが好ましく、200μm以上600μm以下であるのがより好ましく、250μm以上500μm以下であるのがさらに好ましい。また、文字板本体2の表面あるいは反対面側には、高級感を出すための引き目、一般的に、バイトによる円周引きや放射目を加えてもよい。特に、文字板本体2がプラスチックで構成されるものである場合等には、一般に、文字板本体2の裏面も観察者側から視認できるため、裏面側には特に視認しやすい円周引きが望ましい。
また、文字板本体2には、図示しない指標(時字、ロゴマーク等)が設けられている。指標は、例えば、印刷法、植字等の方法により設けることができる。
(接合層)
本実施形態の時計用文字板10は、時計用部材1と文字板本体2とを接合する接合層3を有している。このように、時計用部材1と文字板本体2とが接合された構成を有することにより、時計用文字板10の機械的な強度、安定性は、特に優れたものとなる。
接合層3の構成材料としては、例えば、各種接着剤、各種粘着剤等が挙げられる。
また、接合層3は、例えば、拡散剤等を含むものであってもよい。
[第2実施形態]
図2は、本発明の時計用部材を備えた本発明の時計用文字板の第2実施形態を示す断面図である。以下、第2実施形態の時計用部材、時計用文字板について、前記第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項の説明は省略する。
図2に示すように、本実施形態の時計用文字板10は、時計用部材(文字板用部材)1と文字板本体2とを備えており、これらが接合されずに独立して存在している。すなわち、本実施形態の時計用文字板10は、接合層を有しておらず、時計用部材(文字板用部材)1と文字板本体2とを別体として備えている。
このように、時計用部材1と文字板本体2とが離間して存在することにより、時計用文字板10全体としての光の透過率を十分に優れたものとしつつ、時計用文字板10の美的外観をさらに優れたものとすることができる。これは、以下のような理由によるものであると考えられる。すなわち、時計用部材1と文字板本体2とが離間して存在することにより、時計用部材1と文字板本体2との間に空気層が存在することとなり、これにより、光の反射、屈折が効率よく起こり、時計用文字板10の美的外観を向上させているものと考えられる。
時計用部材1と文字板本体2との離間距離(時計用部材1の文字板本体2に対向する面と文字板本体2の時計用部材1に対向する面との距離)は、10μm以上500μm以下であるのが好ましく、20μm以上200μm以下であるのが好ましい。これにより、時計用文字板10の美的外観をさらに優れたものとすることができる。
例えば、図示しないスペーサーを用いたり、後述するような時計のケースに設けられた段差部を利用することにより、時計用部材1と文字板本体2とを所定距離だけ離間させた状態を保持することができる。
また、文字板本体2に前述のような円周引きを施すことにより、文字板本体2と時計用部材との間に、部分的な空隙を設けてもよい。
<時計>
次に、上述したような本発明の時計用文字板10を備えた本発明の時計の一例、特に、ソーラー時計の一例について説明する。
本発明の時計は、上述したような本発明の時計用部材、時計用文字板を有するものである。上述したように、本発明の時計用部材、時計用文字板は、装飾性(美的外観)に優れたものである。時計用部材、時計用文字板は時計を構成する各種部材の中でも、時計全体の外観に特に大きな影響を与える部材である。このため、上述したような時計用部材、時計用文字板を備えた時計は、全体としての美的外観が優れたものとなる。また、上述したように、本発明の時計用部材、時計用文字板は、光の透過性にも優れている。このため、上述したような時計用部材、時計用文字板を備えた本発明の時計は、ソーラー時計としての求められる要件を十分に満足することができる。なお、本発明の時計を構成する時計用文字板(本発明の時計用文字板)以外の部品としては、公知のものを用いることができるが、以下に、本発明の時計の構成の一例について説明する。
図3は、本発明の時計(腕時計)の好適な実施形態を示す断面図である。
図3に示すように、本実施形態のソーラー時計としての腕時計(携帯時計)100は、胴(ケース)82と、裏蓋83と、ベゼル(縁)84と、ガラス板(カバーガラス)85とを備えている。また、ケース82内には、前述したような本発明の時計用文字板10と、太陽電池94と、ムーブメント81とが収納されており、さらに、図示しない針(指針)等が収納されている。時計用文字板10は、太陽電池94と、ガラス板(カバーガラス)85との間に設けられている。
ガラス板85は、通常、透明性の高い透明ガラスやサファイア等で構成されている。これにより、本発明の時計用文字板10の審美性を十分に発揮させることができるとともに、太陽電池94に十分な光量の光を入射させることができる。
ムーブメント81は、太陽電池94の起電力を利用して、指針を駆動する。
図3中では省略しているが、ムーブメント81内には、例えば、太陽電池94の起電力を貯蔵する電気二重層コンデンサー、リチウムイオン二次電池や、時間基準源として水晶振動子や、水晶振動子の発振周波数をもとに時計を駆動する駆動パルスを発生する半導体集積回路や、この駆動パルスを受けて1秒毎に指針を駆動するステップモーターや、ステップモーターの動きを指針に伝達する輪列機構等を備えている。
また、ムーブメント81は、図示しない電波受信用のアンテナを備えている。そして、受信した電波を用いて時刻調整等を行う機能を有している。
太陽電池94は、光エネルギーを電気エネルギーに変換する機能を有する。そして、太陽電池94で変換された電気エネルギーは、ムーブメントの駆動等に利用される。
太陽電池94は、例えば、非単結晶シリコン薄膜にp型の不純物とn型の不純物とが選択的に導入され、さらにp型の非単結晶シリコン薄膜とn型の非単結晶シリコン薄膜との間に不純物濃度の低いi型の非単結晶シリコン薄膜を備えたpin構造を有している。
胴82には巻真パイプ86が嵌入・固定され、この巻真パイプ86内にはりゅうず87の軸部871が回転可能に挿入されている。
胴82とベゼル84とは、プラスチックパッキン88により固定され、ベゼル84とガラス板85とはプラスチックパッキン89により固定されている。
また、胴82に対し裏蓋83が嵌合(または螺合)されており、これらの接合部(シール部)93には、リング状のゴムパッキン(裏蓋パッキン)92が圧縮状態で介挿されている。この構成によりシール部93が液密に封止され、防水機能が得られる。
りゅうず87の軸部871の途中の外周には溝872が形成され、この溝872内にはリング状のゴムパッキン(りゅうずパッキン)91が嵌合されている。ゴムパッキン91は巻真パイプ86の内周面に密着し、該内周面と溝872の内面との間で圧縮される。この構成により、りゅうず87と巻真パイプ86との間が液密に封止され防水機能が得られる。なお、りゅうず87を回転操作したとき、ゴムパッキン91は軸部871と共に回転し、巻真パイプ86の内周面に密着しながら周方向に摺動する。
上記のような携帯時計(腕時計)は、各種時計の中でも特に優れた耐久性(例えば、耐衝撃性等)が求められるものである。このため、優れた美的外観とともに、優れた耐久性が得られる時計用文字板10を、より好適に適用することができる。
なお、上記の説明では、時計の一例として、ソーラー電波時計としての腕時計(携帯時計)を挙げて説明したが、本発明は、腕時計以外の携帯時計、置時計、掛け時計等の他の種類の時計にも同様に適用することができる。また、本発明は、ソーラー電波時計を除くソーラー時計にも適用することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。
例えば、本発明の時計用部材、時計用文字板、時計では、各部の構成は、同様の機能を発揮する任意の構成のものに置換することができ、また、任意の構成を付加することもできる。
また、前述した実施形態では、時計用文字板が、時計用部材(文字板用部材)とともに文字板本体を備える場合について代表的に説明したが、本発明の時計用文字板は、例えば、上述したような文字板本体を備えておらず、上述したような時計用部材(文字板用部材)のみで構成されるものであってもよい。
また、前述した実施形態では、文字板本体と時計用部材とが平面視した際の形状が同一であり、時計用文字板を平面視した際に、文字板本体と時計用部材とが完全に重なり合うように配置されている構成について説明したが、文字板本体と時計用部材とは、このように配置されたものでなくてもよい。例えば、時計用部材は、時計用文字板を平面視した際に、文字板本体の一部にのみ重なり合うようなものであってもよい。
また、本発明の時計用部材は、時計用文字板を構成する部材でなくてもよい。
次に、本発明の具体的実施例について説明する。
1.時計用文字板の製造
以下に示すような方法で、各実施例および各比較例について、100個ずつの腕時計用文字板(ソーラー時計用文字板)を製造した。
(実施例1)
まず、樹脂Aとしてポリエチレンテレフタレート、樹脂Bとして、エチレングリコール、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、および、下記式(2)で示される化合物の各成分をモノマー成分として含む共重合体を用意した。
Figure 2011106937
次に、二軸押出機を用いて、樹脂Aおよび樹脂Bを溶融状態とした後に、それぞれを、シート状のA層、B層に成形するとともに、これらが交互に繰り返し配置されるように積層し、これを急冷することにより積層体を得た。当該積層体は、451層のA層と450層のB層とからなるものであり、両方の外表面がA層で構成されたものであった。
次に、上記の積層体を打ち抜き成形し、直径:27mmの略円盤状の時計用部材を得た。
時計用部材を構成するA層の平均厚さは111nmであり、B層の平均厚さは110nmであった。
また、時計用部材を構成する複数のA層の平均厚さは、時計用部材の一方の面側から他方の面側に向って、順次、その平均厚さが小さくなるものであった。時計用部材を構成する複数のA層のうち、平均厚さが最小のものの平均厚さは、20nmであり、平均厚さが最大のものの平均厚さは、190nmであった。
また、時計用部材を構成する複数のB層の平均厚さは、時計用部材の一方の面側から他方の面側に向って、順次、その平均厚さが小さくなるものであった。時計用部材を構成する複数のB層のうち、平均厚さが最小のものの平均厚さは、25nmであり、平均厚さが最大のものの平均厚さは、180nmであった。
また、得られた時計用部材の平均厚さは、100μmであった。
一方、以下のようにして文字板本体を作製した。
すなわち、まず、板厚が0.3mmの透明ポリカーボネート(三菱ガス化学製ユーピロン)を用い、文字板外形と中心穴を金型で型抜きし、回転する金属ブラシを利用して表面に放射目をつけ、その後、不要なバリ等を切削、研磨することにより基板を得た。得られた基板は、略円盤状をなし、直径:27mm×厚さ:0.3mmであった。
次に、この基板を洗浄した。基板の洗浄としては、まず、プラスチック用中性洗剤で30秒間洗浄を行い、その後、中和を10秒間、水洗を30秒間、純水洗浄を60秒間行った。その後、オーブン(80℃)で20分間乾燥し、その後、裏面側にスクリーン印刷により青色の半透過印刷を行うことにより、文字板本体を得た。なお、印刷インクはセイコーアドバンス製CAVを使用した。このようにして得られた文字板本体についての可視光領域(380nm以上780nm以下の波長領域)の光の透過率は、36%であった。また、得られた文字板本体は、濃い青色色調を呈するものであり、JIS Z 8729で規定されるL表示において、Lが31.60であり、aが−3.15であり、bが−21.90であった。
次に、接着剤(接合層)を用いて、上記の時計用部材と文字板本体とを接合し、図1に示すような時計用文字板(直径:27mm×厚さ:400μm)を得た。なお、時計用部材は、A層の厚さが文字板本体側に向って、順次、その平均厚さが小さくなる向き(B層の厚さが文字板本体側に向って、順次、その平均厚さが小さくなる向き)で、文字板本体に接合した。
(実施例2〜5)
表1に示すような構成となるようにした以外は、前記実施例1と同様にして腕時計用文字板(ソーラー時計用文字板)を製造した。
(実施例6)
時計用部材と文字板本体を接合しなかった以外は、前記実施例1と同様にして腕時計用文字板(ソーラー時計用文字板)を製造した。
(実施例7〜10)
表1に示すような構成となるようにした以外は、前記実施例6と同様にして腕時計用文字板(ソーラー時計用文字板)を製造した。
(比較例1)
まず、表面が平滑なステンレス鋼製の平板を用意した。
次に、この平板の表面に、平均厚さ20μmのレジスト膜を印刷形成した。
次に、露光装置を用いて、このレジスト膜を露光し、さらに、現像処理を行うことにより、レジスト膜の一部が除去され、多数個の円形のレジスト膜(直径:300μm)が残存した。
次に、平板上のレジスト膜が除去された部位に、離型剤を塗布した。
その後、スパッタリングにより、平板上に金属被膜を形成した。金属被膜の形成は、以下のようにして行った。
まず、装置内を3×10−3Paまで排気(減圧)し、その後、アルゴンガス流量:35ml/分でアルゴンガスを導入した。このような状態で、ターゲットとしてAgを用い、投入電力:1400W、処理時間:2.0分間という条件で放電を行うことにより、Agで構成される金属被膜を形成した。このようにして形成された金属被膜の平均厚さは、0.2μmであった。
次に、ステンレス鋼製の平板上から残存するレジスト膜を除去した。レジスト膜の除去は、レジスト膜、金属被膜で被覆された平板を、30〜40℃の水酸化ナトリウムの水溶液中に、5〜10分間浸漬することにより行った。これにより、円形の開口部を多数個有する金属被膜が得られた。金属被膜が有する開口部の直径は300μmであった。
一方、直径:27mm×厚さ:400μmの略円盤状をなすポリカーボネート製の基板を用意し、この基板を洗浄した。基板の洗浄としては、まず、プラスチック用中性洗剤で30秒間洗浄を行い、その後、中和を10秒間、水洗を30秒間、純水洗浄を60秒間行っい、その後、オーブン(80℃)で20分間乾燥した。
次に、洗浄したポリカーボネート製の基板(文字板本体)上に、接着剤を付与するとともに、ステンレス鋼製の平板上から、開口部を有する金属被膜を剥離し、接着剤を介して基板に接合することにより、腕時計用文字板(ソーラー時計用文字板)を得た。この際、金属被膜が破れないように、また、基板に接合する金属被膜にしわが生じないように十分に気をつけたが、平板から剥離する際に、金属被膜の一部に破れを生じたものが一部あった。また、製造した多数の腕時計用文字板に、接合時に発生した金属被膜にしわが認められた。
(比較例2)
レジスト膜に対する露光条件を変更することにより、金属被膜に形成する開口部の直径が5μmとなるようにした以外は、前記比較例1と同様にして腕時計用文字板(ソーラー時計用文字板)を製造した。
(比較例3)
前記実施例1で用いたのと同様の文字板本体を用意した。
次に、この文字板本体を洗浄した。文字板本体の洗浄としては、まず、アルカリ電解脱脂を30秒間行い、次いで、アルカリ浸漬脱脂を30秒間行った。その後、中和を10秒間、水洗を10秒間、純水洗浄を10秒間行った。
一方、ポリエステル系樹脂で構成された偏光板(反射型偏光板)を用意した。この偏光板は、ポリエステル系樹脂で構成されたシート材を一軸方向に延伸し、直径:27mmの略円盤状となるように、打ち抜きすることにより作製した。この偏光板の平均厚さは、20μmであった。
次に、拡散剤とアクリル系粘着剤(アクリル系樹脂)とを含む拡散層組成物を用いて、上記のような文字板本体と、偏光板とを貼り合わせることにより、文字板本体と拡散層と偏光体とが積層されてなる腕時計用文字板(ソーラー時計用文字板)を得た。なお、拡散剤としては粉末状のシリカを用いた。
なお、前記各実施例の時計用部材は、いずれも、A層の面内平均屈折率とB層の面内平均屈折率の差の絶対値が0.1以上0.15以下であり、A層の面内平均屈折率と厚み方向屈折率の差の絶対値が0.03以上であり、B層の面内平均屈折率と厚み方向屈折率との差の絶対値が0.03以下であり、A層を構成する樹脂Aのガラス転移温度差とB層を構成する樹脂Bのガラス転移温度差との差の絶対値が20℃以下であった。また、前記各実施例の時計用部材は、いずれも、可視光領域(380nm以上780nm以下の波長領域)の光の透過率が64%以上であった。これに対し、前記比較例3での偏光板についての可視光領域(380nm以上780nm以下の波長領域)の光の透過率は、49.4%であった。
(比較例4)
前記実施例1で製造した文字板本体と同様にして製造した部材を時計用文字板とした。すなわち、本比較例の時計用文字板は、接合層および時計用部材を備えていない。
各実施例および各比較例の腕時計用文字板(ソーラー時計用文字板)の構成等を表1にまとめて示す。なお、表1中、ポリカーボネートをPC、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)をABS、ポリ塩化ビニルをPVC、アクリル系樹脂をPMMA、セイコーアドバンス製CAV(透明メジウムに青を混練)にて調色したものを用いて形成された着色層(青色)をB、セイコーアドバンス製CAV(透明メジウムに赤を混練)にて調色したものを用いて形成された着色層(赤色)をR、セイコーアドバンス製CAV(透明メジウムに赤+黄+黒を混練)にて調色したものを用いて形成された着色層(茶色)をBRで示した。また、表中、比較例3の「時計用部材」の欄には、偏光板についての条件を示し、比較例3の「接合層」の欄には、拡散層についての条件を示した。
Figure 2011106937
2.時計用部材についての反射濃度
前記各実施例および比較例3の腕時計用文字板の製造に用いた各時計用部材について、以下のような方法により、反射光の光沢度を評価した。
まず、各時計用部材を暗室にいれた。その後、時計用部材の背面側に標準黒色板を重ね合わせた状態で、反射濃度計(日本電色工業株式会社製、ND−11)を用いて、反射濃度を求め、以下の3段階の基準に従い、評価した。なお、反射濃度の測定には、yフィルター(570nm)を用いた。
A:反射濃度が1.6以上。
B:反射濃度が1.4以上1.6未満。
C:反射濃度が1.4未満。
3.腕時計用文字板(ソーラー時計用文字板)の光透過性評価
前記各実施例および各比較例で製造した各腕時計用文字板について、以下のような方法により、光透過性を評価した。
まず、太陽電池と各腕時計用文字板とを暗室にいれた。その後、太陽電池単体でその受光面に対し、所定距離離間した白色蛍光灯(光源)からの光を入射させた。この際、太陽電池の発電電流をA[mA]とした。次に、前記太陽電池の受光面の上面に、腕時計用文字板を重ね合わせた状態で、前記と同様に所定距離離間した白色蛍光灯(光源)からの光を入射させた。この状態での、太陽電池の発電電流をB[mA]とした。そして、(B/A)×100で表される時計用文字板の光透過率を算出し、以下の6段階の基準に従い、評価した。光透過率が大きいほど、時計用文字板の光透過性は優れたものであるといえる。なお、時計用文字板は、文字板本体側の面(比較例1、2については、金属被膜が設けられた側の面)が白色蛍光灯(光源)側を向くように、太陽電池に重ね合わせた。また、白色蛍光灯としては、白色蛍光灯(東芝社製、検査用蛍光灯 FL20S−D65)を用いた。また、前記実施例6〜10の腕時計用文字板については、文字板本体と時計用部材との間に、外径:27mm、内径:25mm、幅:2mm、厚さ:50μmのリング状をなす透明のポリカーボネート製スペーサーを配した状態で、測定を行った。
A:29%以上。
B:26%以上29%未満。
C:23%以上26%未満。
D:19%以上23%未満。
E:16%以上19%未満。
F:16%未満。
4.電波透過性の評価
前記各実施例および各比較例で製造した各腕時計用文字板について、以下に示すような方法で電波透過性を評価した。
まず、時計ケースと、電波受信用のアンテナを備えた腕時計用内部モジュール(ムーブメント)とを用意した。
次に、時計ケース内に、腕時計用内部モジュール(ムーブメント)および、腕時計用文字板を組み込み、この状態での電波の受信感度を測定した。このとき、腕時計用文字板は、文字板本体側の面(比較例1、2については、金属被膜が設けられた側の面)が外表面側を向くようにした。また、前記実施例6〜10の腕時計用文字板については、文字板本体と時計用部材との間に、外径:27mm、内径:25mm、幅:2mm、厚さ:50μmのリング状をなす透明のポリカーボネート製スペーサーを配した状態で、測定を行った。
腕時計用文字板を組み込まない状態での受信感度を基準とし、腕時計用文字板を組み込んだ場合における受信感度の低下量(dB)を以下の4段階の基準に従い、評価した。電波の受信感度の低下が低いものほど、腕時計用文字板の電波透過性は優れたものであるといえる。
A:感度の低下が認められない(検出限界以下)。
B:感度の低下が0.7dB未満で認められる。
C:感度の低下が0.7dB以上1.0dB未満。
D:感度の低下が1.0dB以上。
5.腕時計用文字板(ソーラー時計用文字板)の外観評価
前記各実施例および各比較例で製造した腕時計用文字板(ソーラー時計用文字板)を用いて、図3に示すような時計(ソーラー電波時計)を組み立てた。この状態で、時計用文字板について、目視による観察を行い、これらの外観を以下の6段階の基準に従い、評価した。なお、実施例6〜10については、ケース(胴)に設けられた段差部により、文字板本体と時計用部材との離間距離が50μmとなるように保持されていた。
A:外観が極めて優良である。
B:外観が優良である。
C:外観が良好である。
D:外観がやや不良である。
E:外観が不良である。
F:外観が極めて不良である。
これらの結果を表2に示す。
Figure 2011106937
表2から明らかなように、本発明の時計用文字板は、いずれも、光沢度に優れ、優れた美的外観を有するとともに、光の透過性に優れていた。特に、本発明では、従来の金属材料では表現することのできなかった外観(例えば、青みの強い光沢感のある優れた外観)を実現することができた。また、本発明の時計用文字板は、電波の透過性にも優れていた。
これに対し、各比較例では、満足な結果が得られなかった。具体的には、各比較例では、優れた美的外観と光の透過率との両立ができなかった。
10…時計用文字板 1…時計用部材(文字板用部材) 11…A層 12…B層 2…文字板本体 3…接合層 94…太陽電池 81…ムーブメント 82…胴(ケース) 83…裏蓋 84…ベゼル(縁) 85…ガラス板(カバーガラス) 86…巻真パイプ 87…りゅうず 871…軸部 872…溝 88…プラスチックパッキン 89…プラスチックパッキン 91…ゴムパッキン(りゅうずパッキン) 92…ゴムパッキン(裏蓋パッキン) 93…接合部(シール部) 100…腕時計(携帯時計)

Claims (8)

  1. 樹脂Aを含む材料で構成されたA層と、前記樹脂Aとは異なる樹脂Bを含む材料で構成されたB層とを、それぞれ複数層備え、
    前記A層と前記B層とが交互に繰り返し配置された領域を有し、
    前記A層の層数と前記B層の層数との和が30以上であることを特徴とする時計用部材。
  2. 前記A層の平均面内屈折率と前記B層の平均面内屈折率との差の絶対値が、0.03以上である請求項1に記載の時計用部材。
  3. 前記樹脂Aは、ポリエチレンテレフタレートである請求項1または2に記載の時計用部材。
  4. 前記樹脂Bは、構成モノマーとして、エチレングリコール、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、および、下記式(1)で示される化合物を含む共重合体である請求項1ないし3のいずれかに記載の時計用部材。
    Figure 2011106937
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の時計用部材を備えたことを特徴とする時計用文字板。
  6. 請求項1ないし4のいずれかに記載の時計用部材と、当該時計用部材よりも観察者側に配された文字板本体とを備えたことを特徴とする時計用文字板。
  7. 請求項5または6に記載の時計用文字板と、当該時計用文字板の背面側に配された太陽電池とを備えたことを特徴とする時計。
  8. 請求項1ないし4のいずれかに記載の時計用部材と、当該時計用部材よりも観察者側に配された文字板本体と、前記時計用部材の背面側に配された太陽電池とを備えたことを特徴とする時計。
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