JP2011169806A - 時計用部材、時計用文字板および時計 - Google Patents

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Abstract

【課題】太陽電池を備えた時計(ソーラー時計)に適用した際に時計全体としての装飾性(美的外観)を優れたものとすることができるとともに、十分な光透過性を有する時計用部材、時計用文字板を提供し、また、太陽電池の発電効率に優れるとともに美的外観に優れた時計(ソーラー時計)を提供する。
【解決手段】時計用部材1は、カバーガラスと太陽電池とを備えた時計において前記太陽電池のカバーガラス側に配される板状の部材であって、少なくとも一方の面に傾斜面131により形成された溝13を有し、溝13の延在方向に垂直な断面において、時計用部材1の法線方向と前記傾斜面131とのなす角が40°以上50°以下である。
【選択図】図1

Description

本発明は、時計用部材、時計用文字板および時計に関する。
時計用文字板には、視認性等の実用性が求められるとともに、装飾性(美的外観)も求められる。特に、太陽電池を備えたソーラー時計では、文字板(ソーラー時計用文字板)の下に太陽電池(ソーラーセル)が配置される場合に、文字板について、優れた光透過性等とともに、装飾品としての装飾性(美的外観)が求められる。
具体的には、ソーラー時計用文字板は、光透過性に関して、時計を駆動するのに十分な量の光を、その下部に配置された太陽電池に透過して供するものである一方、装飾品としての装飾性も求められる。
太陽電池が文字板を介して透けて見えてしまうのを防止することを試みたソーラー時計用文字板としては、プラスチック製の基板上に、接着剤を介して、金属材料で構成され開口部が設けられた金属膜を貼着して得られる文字板が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、このような文字板では、優れた光透過性と、美的外観とを両立することが困難であった。すなわち、光の透過性を確保するために、金属膜の開口率(金属膜を平面視したときにおける、金属膜全体に対して開口部の占める面積の割合)を比較的高くすると、開口部の存在が目立ってしまい、金属材料(金属膜)を用いているにもかかわらず、十分に優れた美的外観が得られない。ソーラー時計においては、一般に、太陽電池として黒色や暗紫色等の暗色を呈するものが用いられているが、ソーラー時計がこのような太陽電池を備えたものである場合、金属膜の開口部と開口部以外の部位(金属膜で被覆されている部位)との色調、明るさの違いが顕著となり、その結果、開口部の存在が非常に目立ち易くなり、時計に適用した場合における時計用文字板の美的外観は特に劣ったものとなる。一方、美的外観を向上させる目的で、金属膜の開口率を低くすると、光の透過率が低下し、太陽電池の発電効率が著しく低下する。また、上記のような文字板の製造方法は、生産性にも劣っている。
特開平11−326549号公報
本発明の目的は、太陽電池を備えた時計(ソーラー時計)に適用した際に時計全体としての装飾性(美的外観)を優れたものとすることができるとともに、十分な光透過性を有する時計用部材、時計用文字板を提供すること、また、太陽電池の発電効率に優れるとともに美的外観に優れた時計(ソーラー時計)を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の時計用部材は、カバーガラスと太陽電池とを備えた時計において前記太陽電池のカバーガラス側に配される板状の時計用部材であって、
少なくとも一方の面に傾斜面により形成された溝を有し、
前記溝の延在方向に垂直な断面において、時計用部材の法線方向と前記傾斜面とのなす角が40°以上50°以下であることを特徴とする。
これにより、太陽電池を備えた時計(ソーラー時計)に適用した際に時計全体としての装飾性(美的外観)を優れたものとすることができるとともに、十分な光透過性を有する時計用部材を提供することができる。
本発明の時計用部材では、前記溝を複数本備えていることが好ましい。
これにより、太陽電池を備えた時計(ソーラー時計)に適用した際の時計全体としての装飾性(美的外観)を特に優れたものとすることができる。
本発明の時計用部材では、略平行に配置された複数本の前記溝を備えていることが好ましい。
これにより、太陽電池を備えた時計(ソーラー時計)に適用した際の時計全体としての装飾性(美的外観)を特に優れたものとすることができる。
本発明の時計用部材では、互いに深さの異なる前記溝を備えていることが好ましい。
これにより、太陽電池を備えた時計(ソーラー時計)に適用した際の時計全体としての装飾性(美的外観)をさらに優れたものとすることができる。
本発明の時計用部材では、前記渦巻状に配された前記溝を備えていることが好ましい。
これにより、太陽電池を備えた時計(ソーラー時計)に適用した際の時計全体としての装飾性(美的外観)を特に優れたものとすることができる。
本発明の時計用文字板は、本発明の時計用部材を備えたことを特徴とする。
これにより、太陽電池を備えた時計(ソーラー時計)に適用した際に時計全体としての装飾性(美的外観)を優れたものとすることができるとともに、十分な光透過性を有する時計用文字板を提供することができる。
本発明の時計用文字板は、本発明の時計用部材と、当該時計用部材よりも観察者側に配される文字板本体とを備えたことを特徴とする。
これにより、太陽電池を備えた時計(ソーラー時計)に適用した際に時計全体としての装飾性(美的外観)を優れたものとすることができるとともに、十分な光透過性を有する時計用文字板を提供することができる。
本発明の時計用文字板では、前記文字板本体には、少なくとも一方の面に溝が設けられていることが好ましい。
これにより、太陽電池を備えた時計(ソーラー時計)に適用した際の時計全体としての装飾性(美的外観)を特に優れたものとすることができる。
本発明の時計用文字板では、前記文字板本体を平面視した際に、前記文字板本体に設けられた前記溝は、前記時計用部材に設けられた前記溝に直交するように配されていることが好ましい。
これにより、太陽電池を備えた時計(ソーラー時計)に適用した際の時計全体としての装飾性(美的外観)をさらに優れたものとすることができる。
本発明の時計は、本発明の時計用文字板と、
カバーガラスと、
前記時計用文字板の前記カバーガラスに対向する面とは反対の面側に配された太陽電池とを備えたことを特徴とする。
これにより、太陽電池の発電効率に優れるとともに美的外観に優れた時計(ソーラー時計)を提供することができる。
本発明の時計は、本発明の時計用部材と、
カバーガラスと、
前記時計用部材と前記カバーガラスとの間に配された文字板本体と、
前記時計用文字板の前記文字板本体に対向する面とは反対の面側に配された太陽電池とを備えたことを特徴とする。
これにより、太陽電池の発電効率に優れるとともに美的外観に優れた時計(ソーラー時計)を提供することができる。
本発明の時計では、偏光板を備えていないことが好ましい。
本発明によれば、偏光板を備えていなくても、時計に組み込まれた文字板の外観を、十分に優れたものとすることができる。このため、時計の厚型化を防止することができる。また、文字板の背面側に、偏光板を配する必要がないことから、例えば、文字板の背面側に太陽電池が配されたソーラー時計において、太陽電池に十分な光量を到達させることができ、太陽電池における発電量を十分に確保することができる。
本発明によれば、太陽電池を備えた時計(ソーラー時計)に適用した際に時計全体としての装飾性(美的外観)を優れたものとすることができるとともに、十分な光透過性を有する時計用部材、時計用文字板を提供すること、また、太陽電池の発電効率に優れるとともに美的外観に優れた時計(ソーラー時計)を提供することができる。
本発明の時計用部材の好適な実施形態を示す断面図である。 本発明の時計用部材の好適な実施形態を示す平面図である。 本発明の時計用部材の他の実施形態を示す平面図である。 本発明の時計用文字板の好適な実施形態を示す断面図である。 本発明の時計用文字板の好適な実施形態を示す平面図である。 本発明の時計(腕時計)の好適な実施形態を示す断面図である。
以下、本発明の好適な実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。なお、本明細書で参照する図面は、構成の一部を強調して示したものであり、実際の寸法等を正確に反映したものではない。
<時計用部材および時計用文字板>
まず、本発明の時計用部材および時計用文字板の好適な実施形態について説明する。
図1は、本発明の時計用部材の好適な実施形態を示す断面図、図2は、本発明の時計用部材の好適な実施形態を示す平面図、図3は、本発明の時計用部材の他の実施形態を示す平面図、図4は、本発明の時計用文字板の好適な実施形態を示す断面図、図5は、本発明の時計用文字板の好適な実施形態を示す平面図である。以下の説明では、図1中の上側を「上側」、図1中の下側を「下側」といい(図4、図6についても同様)、図1中の上側が、観察者側(外表面側)を向くものとして説明する。また、図4中、破線は、時計用部材に設けられた溝を示す。
時計用部材(文字板用部材)1は、光透過性を有する材料で構成されたものである。これにより、後述するようなソーラー時計(太陽電池を備えた時計)に適用された場合に、太陽電池での発電に必要な光を透過させることができる。
時計用部材1の一方の面である第1の面11には、傾斜面131により形成された溝13が設けられている。
本発明の時計用部材は、溝の延在方向に垂直な断面(例えば、図2中において示すA−A線での断面)において、時計用部材の法線方向と前記傾斜面とのなす角が40°以上50°以下であることを特徴とする。このような条件を満足することにより、時計用部材に到達した光を好適に反射するとともに、好適に透過させることができ、その結果、太陽電池を備えた時計(ソーラー時計)に適用した際に時計全体としての装飾性(美的外観)を優れたものとすることができるとともに、太陽電池に十分な光量を到達させることができ、太陽電池における発電量を十分に確保することができる。特に、後述する文字板本体2が例えば濃色を呈するもの(例えば、濃青色)であっても、太陽電池を備えた時計(ソーラー時計)に適用した際に、従来のように黒色に見えることなく、文字板本体2が本来有している色を十分に発揮させることができ、従来にない深い色合いの色調を表現できる。具体的な例として、文字板本体2が比較的濃い青色色調を有する場合(JIS Z 8729で規定されるL表示の色度図において、例えば、Lが20以上60以下、aが−6以上−2以下、bが−30以上−10以上である場合)でも、時計用文字板10を後に詳述するソーラー時計に好適に適用することができ、従来では、表現することのできなかった濃青色の優れた外観を実現することができる。これに対し、従来の構成においては、上記のような比較的濃い色調を有する文字板本体を用いた場合には、時計に適用した際に黒色に見えてしまい、十分に優れた外観が得られなかった。
本実施形態においても、溝13の延在方向に垂直な断面における時計用部材1の法線方向と傾斜面131とのなす角θは、40°以上50°以下であればよいが、42°以上48°以下であるのが好ましく、44°以上46°以下であるのがより好ましい。これにより、上述したような効果がより顕著に発揮される。
溝13は、いかなる配置のものであってもよいが、時計用部材1を平面視した際に、規則的に配置されたものであるのが好ましい。これにより、時計用部材1を備えた時計用文字板10の外観において、各部位(平面視した際の各部位)での不本意な色むら等が発生するのを効果的に防止することができる。
時計用部材1には、少なくとも1本の溝13を備えたものであればよいが、複数本の溝13を備えているのが好ましい。これにより、太陽電池を備えた時計(ソーラー時計)に適用した際の時計全体としての装飾性(美的外観)を特に優れたものとすることができる。
また、時計用部材1が複数本の溝13を有するものである場合、溝の配置パターン(時計用部材1を平面視した際の配置パターン)としては、例えば、複数本の溝13が同心円状に配置されたパターン等も挙げられるが、図2に示すように、複数本の溝13が互いに略平行となるように配置されたパターンであるのが好ましい。これにより、太陽電池を備えた時計(ソーラー時計)に適用した際の時計全体としての装飾性(美的外観)を特に優れたものとすることができる。なお、図2中では、複数の溝13が一次元方向に配置されているが、二次元方向に配置されたものであってもよい。
また、時計用部材1は、図3に示すように、渦巻状に配された溝13を備えたものであってもよい。これにより、太陽電池を備えた時計(ソーラー時計)に適用した際の時計全体としての装飾性(美的外観)を特に優れたものとすることができる。
溝13のピッチPは、特に限定されないが、15μm以上80μm以下であるのが好ましく、20μm以上70μm以下であるのがより好ましく、23μm以上70μm以下であるのがさらに好ましい。溝13のピッチPが前記範囲内の値であると、太陽電池を備えた時計(ソーラー時計)に適用した際の時計全体としての装飾性(美的外観)を特に優れたものとすることができる。
時計用部材1は、互いに深さの異なる溝13を備えているものであるのが好ましい(図1参照)。これにより、太陽電池を備えた時計(ソーラー時計)に適用した際の時計全体としての装飾性(美的外観)をさらに優れたものとすることができる。
また、溝13の深さDの平均値は、4μm以上35μm以下であるのが好ましく、10μm以上30μm以下であるのがより好ましい。溝13の深さDの平均値が前記範囲内の値であると、太陽電池を備えた時計(ソーラー時計)に適用した際の時計全体としての装飾性(美的外観)を特に優れたものとすることができる。
時計用部材1を構成する材料としては、例えば、各種プラスチック材料、各種ガラス材料等が挙げられるが、時計用部材1は、主としてプラスチック材料で構成されたものであるのが好ましい。プラスチック材料は、一般に、成形性(成形の自由度)に優れており、種々の形状の時計用部材1の製造に好適に適用することができ、また、後述するような溝13を所望の形状を有するものとして容易に形成することができる。また、時計用部材1がプラスチック材料で構成されたものであると、時計の製造コスト低減に有利である。また、プラスチック材料は、一般に、光(可視光)の透過性に優れるとともに、電波の透過性にも優れているため、時計用部材1がプラスチック材料で構成されたものであると、時計用部材1を、後述するような電波時計に好適に適用することができる。なお、本発明では、「主として」とは、対象としている部位(部材)を構成する材料のうち最も含有量の多い成分を指し、その含有量は特に限定されないが、対象としている部位(部材)を構成する材料の60wt%以上であることが好ましく、80wt%以上であることがより好ましく、90wt%以上であることがさらに好ましい。
本実施形態において、時計用部材1は、基部14と、傾斜面131が設けられた傾斜面形成層15との積層体で構成されている。
基部14は、いかなる材料で構成されたものであってもよいが、ポリエステルで構成されたものであるのが好ましい。これにより、時計用部材1全体としての光透過性、光沢感(反射光の光沢度)を特に優れたものとすることができるとともに、時計用部材1の耐久性を特に優れたものとすることができる。
傾斜面形成層15は、いかなる材料で構成されたものであってもよいが、アクリル系樹脂で構成されたものであるのが好ましい。これにより、時計用部材1全体としての光透過性、光沢感(反射光の光沢度)を特に優れたものとすることができるとともに、時計用部材1の耐久性を特に優れたものとすることができる。
基部14の厚さは、20μm以上200μm以下であるのが好ましく、50μm以上150μm以下であるのがより好ましい。これにより、時計用部材1全体としての光透過性、光沢感(反射光の光沢度)を特に優れたものとすることができるとともに、時計用部材1の耐久性を特に優れたものとすることができる。
傾斜面形成層15の厚さは、10μm以上50μm以下であるのが好ましく、12μm以上40μm以下であるのがより好ましい。これにより、時計用部材1全体としての光透過性、光沢感(反射光の光沢度)を特に優れたものとすることができるとともに、時計用部材1の耐久性を特に優れたものとすることができる。
時計用部材1は、上述したように光透過性を有するものであるが、時計用部材1についての可視光領域(380nm以上780nm以下の波長領域)の光の透過率は、30%以上であるのが好ましく、40%以上であるのがより好ましく、45%以上70%以下であるのがさらに好ましい。これにより、太陽電池を備えた時計(ソーラー時計)に適用した際に、時計全体としての装飾性(美的外観)を特に優れたものとしつつ、太陽電池での発電をより効率よく行うことができる。なお、上記のような光の透過率は、例えば、光源として、白色蛍光灯(例えば、東芝社製、検査用蛍光灯 FL20S−D65)を用い、1000ルクス下で、測定対象の部材と同一形状のソーラーセル(太陽電池)で発電した際の電流値(A)に対する、当該ソーラーセルの光源側の面に測定対象である部材を載せた以外は、前記と同一の状態で発電した際の電流値(B)の比率((B/A)×100[%])を、採用することができる。以下、本明細書中において、特に断りのない限り、「光の透過率」とは、このような条件で求められる値のことを指す。
また、溝13が設けられた第1の面11とは反対側の第2の面12には、マット処理が施されていてもよい。これにより、太陽電池を備えた時計(ソーラー時計)に適用した際に、の時計全体としての外観にバリエーションを持たせることができ、時計全体としての装飾性(美的外観)の更なる向上を図ることができる。
また、第1の面11の溝13を除く部位には、平坦部が設けられていてもよい。
また、時計用部材1の形状、大きさは、特に限定されず、通常、時計用文字板10の形状、大きさに基づいて決定される。なお、図示の構成では、時計用部材1は、平板状をなすものであるが、例えば、湾曲板状等をなすものであってもよい。
時計用部材1の厚さは、特に限定されないが、30μm以上250μm以下であるのが好ましく、70μm以上180μm以下であるのがより好ましい。時計用部材1の厚さが前記範囲内の値であると、太陽電池を備えた時計(ソーラー時計)に適用した際の時計全体としての装飾性(美的外観)を特に優れたものとすることができる。また、時計用部材1の厚さが前記範囲内の値であると、時計用部材1が適用される時計が、厚型化するのを効果的に防止しつつ、時計用部材1の機械的強度、形状の安定性等を十分に優れたものとすることができる。
また、時計用部材1は、いかなる方法で製造されたものであってもよいが、時計用部材1の製造方法としては、例えば、熱プレス法成形、2P法等が挙げられる。
本実施形態の時計用文字板10は、文字板本体2と、上述したような時計用部材(文字板用部材)1とを備えるものである。
このように、時計用文字板10は、前述したような時計用部材1を備えるものであるため、太陽電池を備えた時計(ソーラー時計)に適用した際に時計全体としての装飾性(美的外観)を優れたものとすることができる。
文字板本体2は、時計用部材1よりも観察者側(時計用文字板10を備えた後述する時計100においては、カバーガラス側)に配されるものである。
文字板本体2は、時計用文字板10の中でも、観察者に直接視認される部材(時計100においては、カバーガラスを介して視認される部材)であり、通常、図示しない指標(時字、ロゴマーク等)が設けられている。指標は、例えば、印刷法、植字等の方法により設けることができる。
文字板本体2は、光透過性を有する材料で構成されたものである。これにより、時計用文字板10全体として十分な光透過性を確保することができ、後述するようなソーラー時計(太陽電池を備えた時計)に適用された場合に、太陽電池での発電に必要な光を透過させることができる。
本実施形態においては、文字板本体2は、基板21と着色層22とを有するものである。これにより、時計用文字板10全体としての装飾性(特に、太陽電池を備えた時計(ソーラー時計)に適用した際の装飾性)を特に優れたものとすることができる。
ところで、ソーラー時計に適用する文字板本体が濃色のものである場合、従来においては、背面側に存在する太陽電池の影響で、文字板が黒っぽく見えてしまい、文字板本体が本来有している色調を十分に発揮させることができず、時計全体としての装飾性を十分に優れたものとすることができなかった。これに対し、本発明では、上述したような、十分な光透過性を確保しつつ、優れた光沢感を有する時計用部材を備えているため、文字板本体2が本来有している色を十分に発揮させることができ、従来にない深い色合いの色調を表現できる。
基板21を構成する材料としては、例えば、各種プラスチック材料、各種ガラス材料等が挙げられるが、基板21は、主としてプラスチック材料で構成されたものであるのが好ましい。プラスチック材料は、一般に、成形性(成形の自由度)に優れており、種々の形状の基板21の製造に好適に適用することができ、また、後述するような溝23を所望の形状を有するものとして容易に形成することができる。また、基板21がプラスチック材料で構成されたものであると、時計の製造コスト低減に有利である。また、プラスチック材料は、一般に、光(可視光)の透過性に優れるとともに、電波の透過性にも優れているため、基板21がプラスチック材料で構成されたものであると、基板21を、後述するような電波時計に好適に適用することができる。
基板21の厚さは、特に限定されないが、150μm以上700μm以下であるのが好ましく、200μm以上600μm以下であるのがより好ましく、200μm以上500μm以下であるのがさらに好ましい。
着色層22は、着色剤により所定の色に着色されたものである。着色層22を構成する着色剤としては、各種顔料、各種染料等を用いることができる。
着色層22の厚さは、0.01μm以上80μm以下であるのが好ましく、0.03μm以上50μm以下であるのがより好ましい。
図示の構成では、着色層22が、文字板本体2の時計用部材1に対向する面とは反対の面側に設けられているが、文字板本体2の時計用部材1に対向する面に設けられるものであってもよい。
また、本実施形態においては、文字板本体2(基板21)の時計用部材1に対向する側の面には、溝23が設けられている。時計用部材1が上述したような溝13を有するとともに、文字板本体2が溝23を有するものであると、太陽電池を備えた時計(ソーラー時計)に適用した際の時計全体としての装飾性(キラキラした光沢感)を特に優れたものとすることができる。
溝23は、いかなるパターンで設けられたものであってもよいが、文字板本体2を平面視した際に、文字板本体2に設けられた溝23が、時計用部材1に設けられた溝13に直交するように配されているのが好ましい。これにより、太陽電池を備えた時計(ソーラー時計)に適用した際の時計全体としての装飾性(美的外観)をさらに優れたものとすることができる。
溝23のピッチPは、特に限定されないが、15μm以上80μm以下であるのが好ましく、20μm以上70μm以下であるのがより好ましい。溝23のピッチPが前記範囲内の値であると、太陽電池を備えた時計(ソーラー時計)に適用した際の時計全体としての装飾性(美的外観)を特に優れたものとすることができる。
また、溝23の深さの平均値は、4μm以上50μm以下であるのが好ましく、8μm以上40μm以下であるのがより好ましい。溝23の深さの平均値が前記範囲内の値であると、太陽電池を備えた時計(ソーラー時計)に適用した際の時計全体としての装飾性(美的外観)を特に優れたものとすることができる。
また、文字板本体2の形状、大きさは、特に限定されず、通常、時計用文字板10の形状、大きさに基づいて決定される。なお、図示の構成では、時計用部材1は、平板状をなすものであるが、例えば、湾曲板状等をなすものであってもよい。
時計用文字板10は、全体として光透過性を有するものであるが、時計用文字板10についての可視光領域(380nm以上780nm以下の波長領域)の光の透過率は、20%以上であるのが好ましく、23%以上であるのがより好ましく、26%以上であるのがさらに好ましい。これにより、太陽電池を備えた時計(ソーラー時計)に適用した際に、時計全体としての装飾性(美的外観)を特に優れたものとしつつ、太陽電池での発電をより効率よく行うことができる。
また、時計用文字板10は、例えば、図示しないハードコート層、耐摩耗性層、帯電防止層、紫外線吸収層、印刷層、金属層、透明導電層、ガスバリア層等の機能層を有するものであってもよい。
<時計>
次に、上述したような本発明の時計用部材1、時計用文字板10を備えた本発明の時計の一例、特に、ソーラー時計の一例について説明する。
本発明の時計は、上述したような本発明の時計用部材、時計用文字板を有するものである。これにより、本発明の時計は、太陽電池の発電効率に優れるとともに美的外観に優れたものとなる。なお、本発明の時計を構成する時計用部材、時計用文字板以外の部品としては、公知のものを用いることができるが、以下に、本発明の時計の構成の一例について説明する。
図6は、本発明の時計(腕時計)の好適な実施形態を示す断面図である。
図6に示すように、本実施形態のソーラー時計としての腕時計(携帯時計)100は、胴(ケース)82と、裏蓋83と、ベゼル(縁)84と、ガラス板(カバーガラス)85とを備えている。また、ケース82内には、前述したような時計用部材1を備えた時計用文字板10と、太陽電池94と、ムーブメント81とが収納されており、さらに、図示しない針(指針)等が収納されている。時計用文字板10は、太陽電池94と、ガラス板(カバーガラス)85との間に設けられている。このように、腕時計(携帯時計)100は、時計用文字板10を備えることにより、優れた外観を呈する。特に、時計用文字板10の背面側の様子(太陽電池94等)が観察者に認識されることが効果的に防止され、腕時計100全体としての美的外観を特に優れたものとすることができる。
ガラス板85は、通常、透明性の高い透明ガラスやサファイア等で構成されている。これにより、本発明の時計用文字板10の審美性を十分に発揮させることができるとともに、太陽電池94に十分な光量の光を入射させることができる。
ムーブメント81は、太陽電池94の起電力を利用して、指針を駆動する。
図6中では省略しているが、ムーブメント81内には、例えば、太陽電池94の起電力を貯蔵する電気二重層コンデンサー、リチウムイオン二次電池や、時間基準源として水晶振動子や、水晶振動子の発振周波数をもとに時計を駆動する駆動パルスを発生する半導体集積回路や、この駆動パルスを受けて1秒毎に指針を駆動するステップモーターや、ステップモーターの動きを指針に伝達する輪列機構等を備えている。
また、ムーブメント81は、図示しない電波受信用のアンテナを備えている。そして、受信した電波を用いて時刻調整等を行う機能を有している。
太陽電池94は、光エネルギーを電気エネルギーに変換する機能を有する。そして、太陽電池94で変換された電気エネルギーは、ムーブメントの駆動等に利用される。
太陽電池94は、例えば、非単結晶シリコン薄膜にp型の不純物とn型の不純物とが選択的に導入され、さらにp型の非単結晶シリコン薄膜とn型の非単結晶シリコン薄膜との間に不純物濃度の低いi型の非単結晶シリコン薄膜を備えたpin構造を有している。
胴82には巻真パイプ86が嵌入・固定され、この巻真パイプ86内にはりゅうず87の軸部871が回転可能に挿入されている。
胴82とベゼル84とは、プラスチックパッキン88により固定され、ベゼル84とガラス板85とはプラスチックパッキン89により固定されている。
また、胴82に対し裏蓋83が嵌合(または螺合)されており、これらの接合部(シール部)93には、リング状のゴムパッキン(裏蓋パッキン)92が圧縮状態で介挿されている。この構成によりシール部93が液密に封止され、防水機能が得られる。
りゅうず87の軸部871の途中の外周には溝872が形成され、この溝872内にはリング状のゴムパッキン(りゅうずパッキン)91が嵌合されている。ゴムパッキン91は巻真パイプ86の内周面に密着し、該内周面と溝872の内面との間で圧縮される。この構成により、りゅうず87と巻真パイプ86との間が液密に封止され防水機能が得られる。なお、りゅうず87を回転操作したとき、ゴムパッキン91は軸部871と共に回転し、巻真パイプ86の内周面に密着しながら周方向に摺動する。
図6に示す腕時計100は、偏光板を備えていない。従来のソーラー時計においては、偏光板を用いることにより、装飾性の向上を図るものもあったが、このような構成のものでは、偏光板の作用から、美的外観を十分に優れたものとしつつ、太陽電池に到達する光量を十分に確保するのが困難であった。これに対し、時計用文字板10は、その背面側に、偏光板を備えていなくても、腕時計100に組み込まれた時計用文字板10の外観を十分に優れたものとすることができる。このため、腕時計100の厚型化を防止することができる。また、時計用文字板10の背面側に、反射板を配する必要がないことから、太陽電池94に十分な光量の光を入射させることができ、太陽電池における発電量を十分に確保することができる。
上記のような携帯時計(腕時計)は、各種時計の中でも特に優れた耐久性(例えば、耐衝撃性等)が求められるものである。このため、優れた美的外観とともに、優れた耐久性が得られる時計用文字板10を、より好適に適用することができる。
なお、上記の説明では、時計の一例として、ソーラー電波時計としての腕時計(携帯時計)を挙げて説明したが、本発明は、腕時計以外の携帯時計、置時計、掛け時計等の他の種類の時計にも同様に適用することができる。また、本発明は、ソーラー電波時計を除くソーラー時計にも適用することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。
例えば、本発明の時計用部材、時計用文字板、時計では、各部の構成は、同様の機能を発揮する任意の構成のものに置換することができ、また、任意の構成を付加することもできる。
また、前述した実施形態では、時計用部材の観察者側の面に溝が設けられた場合について説明したが、時計用部材は、観察者側の面とは反対の面側に溝が設けられたものであってもよい。また、時計用部材は、両面に溝を有するものであってもよい。
また、前述した実施形態では、時計用文字板の文字板本体が、時計用部材に対向する側の面に溝が設けられた場合について説明したが、反対の面側に溝が設けられたものであってもよい。また、文字板本体は、両面に溝を有するものであってもよい。また、本発明において、文字板本体は溝を有していないものであってもよい。
また、前述した実施形態では、時計用文字板を構成する文字板本体が、基板と着色層とを有する場合について説明したが、例えば、文字板本体は、着色層を備えていないものであってもよい。また、文字板本体を構成する基板中に、着色剤が含まれていてもよい。
また、前述した実施形態では、時計用文字板が、時計用部材と文字板本体とを有するものとして説明したが、文字板本体を有していなくてもよい。
次に、本発明の具体的実施例について説明する。
1.時計用文字板の製造
以下に示すような方法で、各実施例および比較例について、100個ずつの時計用文字板(腕時計用文字板)を製造した。
(実施例1)
まず、ポリエステルとしてのポリエチレンテレフタレートで構成され、シート材(厚さ:125μm)を用意し、2P法により、当該シート材の一方の面側に、アクリル樹脂で構成され、互いに平行に配された多数本の溝が設けられた層を形成し、積層体を得た。次に、この積層体を、直径:27mmの円盤状に打ち抜くことにより、ポリエチレンテレフタレートで構成された基部とアクリル樹脂で構成された傾斜面形成層からなる時計用部材を得た。得られた時計用部材は、傾斜面形成層の表面全体にわたって、互いに平行に配された多数本の溝が設けられたものであった。時計用部材(傾斜面形成層)に設けられた溝の延在方向に垂直な断面における時計用部材の法線方向と溝を形成する傾斜面とのなす角θはいずれも45°であった。また、時計用部材(傾斜面形成層)が有する溝のピッチP(平均値)は50μmであった。また、時計用部材(傾斜面形成層)は、互いに深さの異なる溝を有するものであった。傾斜面形成層に設けられた溝の深さの平均値は、18μmであった。また、傾斜面形成層の厚さは、30μmであった。
一方、ポリカーボネートを用いて、射出成形により、腕時計用文字板の形状を有する母材を作製し、その後、必要箇所を型抜きし、不要なバリ等を切削、研磨することにより基板を得た。得られた基板は、略円盤状をなし、直径:27mm×厚さ:300μmであった。また、得られた基板は、一方の面全体にわたって、互いに等しい間隔で平行に配された多数本の溝が設けられたものであった。基板が有する溝は、ピッチPが25μm、深さが12.5μmのものであった。
次に、上記のような基板の溝が設けられた面とは反対側の面に、着色剤としてのC.I.ピグメントブルー15とウレタン系樹脂とを含む混合物を付与することにより、厚さ0.3μmの着色層を形成し、基板と着色層との積層体からなる文字板本体を得た。
上記のようにして得られた時計用部材の溝が設けられた側の面と文字板本体の溝が設けられた側の面とが対向するように、これらを組み合わせることにより、時計用文字板を得た。ここで、時計用部材と文字板本体とは、時計用文字板を平面視した際に、文字板本体に設けられた溝が、時計用部材に設けられた溝に直交するように組み合わせた。
(実施例2〜16)
時計用部材、文字板本体の構成を表1に示すようした以外は、前記実施例1と同様にして時計用文字板を製造した。
(比較例1)
文字板本体の基板を厚さ455μmのものとして成形し、時計用文字板が文字板本体のみから構成されるものとした以外は、前記実施例3と同様にして時計用文字板を製造した。
(比較例2、3)
時計用部材が有する溝の条件を表1に示すように変更した以外は、前記実施例3と同様にして時計用文字板を製造した。
(比較例4)
時計用文字板の代わりに、ポリエステル系樹脂で構成された溝を有していない偏光板(反射型偏光板)を用いた以外は、前記実施例3と同様にして時計用文字板を製造した。なお、偏光板としては、ポリエステル系樹脂で構成されたシート材を一軸方向に延伸し、直径:27mmの略円盤状となるように、打ち抜きすることにより作製されたものを用いた。この偏光板の平均厚さは、155μmであった。
各実施例および各比較例の時計用文字板の構成を表1にまとめて示す。なお、表1中、
ポリエチレンテレフタレートをPET、アクリル樹脂をAc、ウレタン系樹脂をPU、ポリカーボネートをPC、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)をABS、C.I.ピグメントブルー15をPB15、C.I.ピグメントレッド254をPR254で、それぞれ示した。なお、表1中、時計用部材の「溝の配置パターン」の欄には、図2に示すように、多数の直線状の溝が略平行に配置されたパターンを「a」で示し、図3に示すように、溝が渦巻状に配置されたパターンを「b」で示し、多数の溝が同心円状に配置されたパターンを「c」で示した。なお、前記実施例および比較例のうち、文字板本体に溝を設けられたものについては、いずれも、多数の直線状の溝が略平行に配置されたものであった。また、表中、比較例4の「時計用部材」の欄には、偏光板についての条件を示した。また、前記各実施例および各比較例の時計用文字板の各部位における表1中に示す材料の含有率は、いずれも、99.9wt%以上であった。
Figure 2011169806
2.時計用部材についての反射濃度
前記各実施例および比較例2〜4の腕時計用文字板の製造に用いた各時計用部材について、以下のような方法により、反射光の光沢度を評価した。
まず、各時計用部材を暗室にいれた。その後、時計用部材の背面側に標準黒色板を重ね合わせた状態で、反射濃度計(日本電色工業株式会社製、ND−11)を用いて、反射濃度を求め、以下の3段階の基準に従い、評価した。なお、反射濃度の測定には、yフィルター(570nm)を用いた。
A:反射濃度が1.40以上。
B:反射濃度が1.32以上1.40未満。
C:反射濃度が1.32未満。
3.腕時計用文字板の光透過性評価
前記各実施例および各比較例で製造した各腕時計用文字板について、以下のような方法により、光透過性を評価した。
まず、太陽電池と各腕時計用文字板とを暗室にいれた。その後、太陽電池単体でその受光面に対し、所定距離離間した白色蛍光灯(光源)からの光を入射させた。この際、太陽電池の発電電流をA[mA]とした。次に、前記太陽電池の受光面の上面に、文字板本体が外表面側を向くように、腕時計用文字板を重ね合わせた状態で、前記と同様に所定距離離間した白色蛍光灯(光源)からの光を入射させた。この状態での、太陽電池の発電電流をB[mA]とした。そして、(B/A)×100で表される時計用文字板の光透過率を算出し、以下の4段階の基準に従い、評価した。光透過率が大きいほど、時計用文字板の光透過性は優れたものであるといえる。なお、白色蛍光灯としては、白色蛍光灯(東芝社製、検査用蛍光灯 FL20S−D65)を用いた。
A:26%以上。
B:23%以上26%未満。
C:17%以上23%未満。
D:17%未満。
なお、前記各実施例にかかる時計用部材についての、光透過性(光の透過率)についても、上記と同様にして測定したところ、いずれも、45%以上70%以下であった。
4.電波透過性の評価
前記各実施例および各比較例で製造した各時計用文字板について、以下に示すような方法で電波透過性を評価した。
まず、時計ケースと、電波受信用のアンテナを備えた腕時計用内部モジュール(ムーブメント)とを用意した。
次に、時計ケース内に、腕時計用内部モジュール(ムーブメント)および、腕時計用文字板を組み込み、この状態での電波の受信感度を測定した。このとき、文字板本体の着色層がもカバーガラス側を向くようにし、前記各実施例および比較例2〜4については、文字板本体が時計用部材よりもカバーガラス側に配されるようにした。
腕時計用文字板を組み込まない状態での受信感度を基準とし、腕時計用文字板を組み込んだ場合における受信感度の低下量(dB)を以下の4段階の基準に従い、評価した。電波の受信感度の低下が低いものほど、腕時計用文字板の電波透過性は優れたものであるといえる。
A:感度の低下が認められない(検出限界以下)。
B:感度の低下が0.7dB未満で認められる。
C:感度の低下が0.7dB以上1.0dB未満。
D:感度の低下が1.0dB以上。
5.腕時計の外観評価
前記各実施例および各比較例で製造した各腕時計用文字板を用いて、図6に示すような腕時計を製造した。このとき、文字板本体の着色層がもカバーガラス側を向くようにし、前記各実施例および比較例2〜4については、文字板本体が時計用部材よりもカバーガラス側に配されるようにした。これら各実施例および各比較例の腕時計について、カバーガラスを介して、時計用文字板部分の観察を行い、これらの外観を以下の6段階の基準に従い、評価した。
A:高級感があり、極めて優れた外観を有している。
B:高級感があり、非常に優れた外観を有している。
C:優れた外観を有している。
D:良好な外観を有している。
E:外観がやや不良。
F:外観が不良。
これらの結果を表2に示す。
Figure 2011169806
表2から明らかなように、本発明は、いずれも優れた美的外観を有するものであった。また、本発明の時計用文字板は、電磁波(光、電波)の透過性にも優れていた。このことから、本発明の時計用文字板は、ソーラー時計、電波時計に好適に適用することができるものであることがわかる。
これに対し、比較例では、満足な結果が得られなかった。
10…時計用文字板 1…時計用部材 11…第1の面 12…第2の面 13…溝 131…傾斜面 14…基部 15…傾斜面形成層 2…文字板本体 21…基板 22…着色層 23…溝 94…太陽電池 81…ムーブメント 82…胴(ケース) 83…裏蓋 84…ベゼル(縁) 85…ガラス板(カバーガラス) 86…巻真パイプ 87…りゅうず 871…軸部 872…溝 88…プラスチックパッキン 89…プラスチックパッキン 91…ゴムパッキン(りゅうずパッキン) 92…ゴムパッキン(裏蓋パッキン) 93…接合部(シール部) 100…腕時計(携帯時計) θ…角度

Claims (12)

  1. カバーガラスと太陽電池とを備えた時計において前記太陽電池のカバーガラス側に配される板状の時計用部材であって、
    少なくとも一方の面に傾斜面により形成された溝を有し、
    前記溝の延在方向に垂直な断面において、時計用部材の法線方向と前記傾斜面とのなす角が40°以上50°以下であることを特徴とする時計用部材。
  2. 前記溝を複数本備えている請求項1に記載の時計用部材。
  3. 略平行に配置された複数本の前記溝を備えている請求項2に記載の時計用部材。
  4. 互いに深さの異なる前記溝を備えている請求項2または3に記載の時計用部材。
  5. 前記渦巻状に配された前記溝を備えている請求項1ないし4のいずれかに記載の時計用部材。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の時計用部材を備えたことを特徴とする時計用文字板。
  7. 請求項1ないし5のいずれかに記載の時計用部材と、当該時計用部材よりも観察者側に配される文字板本体とを備えたことを特徴とする時計用文字板。
  8. 前記文字板本体には、少なくとも一方の面に溝が設けられている請求項7に記載の時計用文字板。
  9. 前記文字板本体を平面視した際に、前記文字板本体に設けられた前記溝は、前記時計用部材に設けられた前記溝に直交するように配されている請求項8に記載の時計用文字板。
  10. 請求項6ないし9のいずれかに記載の時計用文字板と、
    カバーガラスと、
    前記時計用文字板の前記カバーガラスに対向する面とは反対の面側に配された太陽電池とを備えたことを特徴とする時計。
  11. 請求項1ないし5のいずれかに記載の時計用部材と、
    カバーガラスと、
    前記時計用部材と前記カバーガラスとの間に配された文字板本体と、
    前記時計用文字板の前記文字板本体に対向する面とは反対の面側に配された太陽電池とを備えたことを特徴とする時計。
  12. 偏光板を備えていない請求項10または11に記載の時計。
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