JP2014038008A - 太陽電池付電子時計およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡便かつ安価に製造可能であって、外観性を向上できる文字板ユニットを有する太陽電池付電子時計を提供する。
【解決手段】本発明の太陽電池付電子時計は、太陽電池4と、太陽電池4に対向配置された透光性の文字板16と、を有する文字板ユニット5を備える。文字板16と太陽電池4との間には、太陽電池4を覆い、太陽電池4からの反射光の透過を抑える被覆層6が設けられ、文字板16は、着色層162を有する。着色層162の色は、被覆層6の色と組み合わせることで、文字板ユニット5を所望の色とするための色に設定されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、太陽電池付電子時計およびその製造方法に関する。
太陽電池付電子時計では、太陽電池の受光部の表面側に文字板を配置し、文字板を介して受光部が受光することにより、太陽電池が発電する。そのため、文字板は透光性が高いことが必要とされ、透明なガラスやプラスチック等が用いられてきた。
太陽電池においては、基板上に受光部を形成しているが、受光部は、複数の領域に分割され、各領域の出力を直列接続することで発電電圧を向上させている。また、太陽電池においては、受光部を基板外周縁まで形成することは製造上困難である。このような受光部は、通常濃紫色であり、金属製の基板と異なる色を有する。このため、分割された受光部間および受光部の外周側に基板を視認できる受光周縁部が形成されている。したがって、透光性の高い文字板を配置すると、受光周縁部や受光部の形状および色が太陽電池付電子時計の文字板の外観に表れてしまい、外観上好ましくない。
そこで、特許文献1に記載されるように、太陽電池(光電池)の色を所望の色とする技術が知られている。特許文献1に記載の技術は、太陽電池の特定の2つの構成層の膜厚を適切に選択することにより反射干渉フィルターとして用いて、所望の色の太陽電池を製造し、これを太陽電池付電子時計に利用することで、文字板の外観を所望の色とするものである。
特開2001−217444号公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、太陽電池の構成層を構成する材料の屈折率により、所望する色ごとに膜厚を厳密に計算して太陽電池を製造しなければならず、手間がかかる。また、色ごとに構成層の膜厚を変更した太陽電池を用意する必要があり、コストが増大する。
また、特許文献1において、受光周縁部や受光部の形状が太陽電池付電子時計の外観に表れてしまうことについては、全く検討されていない。
そこで、本発明は、簡便かつ安価に製造可能であって、外観性を向上できる文字板ユニットを有する太陽電池付電子時計およびその製造方法を提供することにある。
本発明の太陽電池付電子時計は、太陽電池と、前記太陽電池に対向配置された透光性の文字板と、を有する文字板ユニットを備え、前記文字板と前記太陽電池との間には、前記太陽電池を覆い、前記太陽電池からの反射光を抑える被覆層が設けられ、前記文字板は、着色層を有し、前記着色層の色は、前記被覆層の色と組み合わせることで、前記文字板ユニットを所望の色とするための色とされていることを特徴とする。
この発明によれば、文字板に入射した光の一部は、文字板の着色層で反射する。また、残りの光は、着色層を有する文字板を透過し、さらに被覆層を透過して、太陽電池の受光部に到達する。したがって、太陽電池は、前記光を受光して発電する。また、被覆層に到達した光の一部は、被覆層で反射し、前記着色層を有する文字板を透過する。
したがって、文字板を視認する利用者の目には、前記文字板の着色層で反射した光と、被覆層で反射し、着色層を有する文字板を透過した光が到達し、文字板ユニットはこれらの光が混色した色に見える。要するに、文字板ユニットは、着色層からの反射光および被覆層からの反射光により決定される色、すなわち、着色層の色および被覆層の色の組み合わせにより決定される色を示す。そして、被覆層は、太陽電池からの反射光を抑えるので、被覆層で太陽電池を覆えば、基材上に形成された受光部の形状が目立たなくなる。これにより、文字板ユニットの外観に受光部の形状および色が表れてしまうことを抑えることができ、文字板ユニットの外観性を向上することができる。
太陽電池として同じものを用いれば、被覆層も同じものを用いることができ、着色層の色を調整するだけで、文字板ユニットの外観に受光部の形状が表れてしまうことを抑えることができるとともに、文字板ユニットを所望の色とすることができる。したがって、簡便かつ安価に外観性を向上できる文字板ユニットを有する太陽電池付電子時計を製造できる。
本発明の太陽電池付電子時計において、前記文字板は、透過率が40%以上60%以下に設定されていることが好ましい。
この発明によれば、文字板は、入射光を透過率40%以上60%以下で透過するので、上記したように、太陽電池の受光部は、太陽電池が十分発電可能な光を受光することができるとともに、文字板が太陽電池の被覆層からの反射光を透過する。したがって、文字板ユニットは、着色層からの反射光および被覆層からの反射光により決定される色、すなわち、着色層の色および被覆層の色により決定される色を示す。
ここで、本発明における透過率とは、太陽電池の受光部側に文字板を配置していない状態での発電電流値Iに対して、受光部側に文字板を配置し、文字板ユニットとした状態での発電電流値Iを百分率で表した値(I/I×100(%))である。このため、透過率は、例えば前記着色層の膜厚寸法によって調整すればよい。
本発明の太陽電池付電子時計において、前記被覆層は、透過率が30%以上80%以下に設定されていることが好ましい。
この発明によれば、被覆層が、太陽電池が十分発電可能な光を透過することができるとともに、太陽電池の受光部からの反射光を抑え、受光部の形状が文字板ユニットの外観に表れてしまうことを抑えることができる。
一方、本発明の太陽電池付電子時計の製造方法は、太陽電池と、前記太陽電池に対向配置された透光性の文字板と、を有する文字板ユニットを備えた太陽電池付電子時計の製造方法であって、前記文字板と前記太陽電池との間に、前記太陽電池を覆い、前記太陽電池からの反射光を抑える被覆層を設け、前記被覆層の色と組み合わせることで、前記文字板ユニットを所望の色とするための色を決定し、前記決定された色の着色層を前記文字板に設けることを特徴とする。
この発明によれば、受光部の色と組み合わせることで、文字板ユニットを所望の色とする着色層の色を決定し、当該着色層を文字板に設けるだけで、受光部の形状を目立たなくすることができ、文字板ユニットを所望の色とすることができる。したがって、簡便かつ安価に外観性が向上できる文字板ユニットを有する太陽電池付電子時計を製造できる。
本発明の太陽電池付電子時計の製造方法において、前記着色層を有する文字板は、透過率が40%以上60%以下に設定されていることが好ましい。
この発明によれば、太陽電池の受光部は、太陽電池が十分発電可能な光を受光することができるとともに、文字板が被覆層からの反射光を透過する。したがって、文字板ユニットが着色層からの反射光および被覆層からの反射光により決定される色、すなわち、着色層の色および被覆層の色により決定される色を示し、受光部の形状が目立たない太陽電池付電子時計を製造できる。
本発明の第一実施形態に係る太陽電池付電子時計を示す正面図。 前記実施形態の要部を示す分解斜視図。 前記実施形態の要部の拡大断面図。 本発明の第二実施形態に係る太陽電池付電子時計の要部を示す分解斜視図。 前記実施形態の要部の拡大断面図。
<第一実施形態>
本発明の第一実施形態を図面に基づいて説明する。
〔太陽電池付電子時計の概略構成〕
図1は、本実施形態に係る太陽電池付電子時計1の平面図である。太陽電池付電子時計1は、図1に示すように、時計本体10と、時計本体10を収納する外装ケース100と、外装ケース100に連結されたバンド101とを備え、時計本体10に、時刻を表示する時刻表示部12を備えた指針式腕時計(アナログ時計)である。この時刻表示部12は、時針13、分針14、秒針15、文字板16を備える。
〔時計本体の構成〕
図2は、本実施形態の太陽電池付電子時計1の分解斜視図である。
時計本体10は、図2に示すように、ムーブメント2と、文字板ユニット5とを備える。文字板ユニット5は、文字板受けリング部材3と、太陽電池4と、被覆層6と、太陽電池4の表側に配置される透光性の文字板16とを備える。なお、ムーブメント2は、地板、回路基板、ステッピングモーター、駆動輪列等が組み込まれた一般的な構成を採用しているため、説明を省略する。また、外装ケース100も一般的な構成であるため、説明を省略する。
さらに、本実施形態のムーブメント2は、日車21と、この日車21が上方に外れないように保持する日車押さえ22を備えている。
〔文字板受けリング部材の構成〕
文字板受けリング部材3は、非透光性の材料により円環状に形成されている。文字板受けリング部材3の表面側には、文字板受けリング部材3の内周面に沿って形成され、文字板受けリング部材3の上面30よりも一段低く形成された太陽電池支持面31が形成されている。
また、文字板受けリング部材3は、その平面中心を挟んで対向する二箇所に、図示略の支持フック部が形成されている。この支持フック部が、ムーブメント2に係合し、文字板受けリング部材3はムーブメント2を保持する。
文字板受けリング部材3の上面30には、文字板固定部32、太陽電池位置決め部33がそれぞれ設けられている。
〔太陽電池の構成〕
太陽電池4は、図2に示すように、平面視略円形状の基材41と、基材41の表面側に形成された太陽電池4の受光部42とを備えている。
基材41は、合成樹脂製のフィルムなどの絶縁材で構成され、前記太陽電池位置決め部33に係合する係合溝43を有する。
受光部42の形成方法は任意であり、例えば薄膜シリコン型太陽電池のように、プラズマCVD法などによって形成することができる。この受光部42は、3つの領域に分割されて形成されている。すなわち、太陽電池4の表面には扇形状の3つの受光部42が形成されている。本実施形態では、3つの受光部42の出力を直列接続することで発電電圧を向上させている。
そして、太陽電池4は、文字板16を透過した太陽光などの照射光が受光部42に当たることで発電を行い、受光部42で発電された電力は、ムーブメント2に設けられた二次電池に充電され、この二次電池の出力でムーブメント2が駆動される。
図2に戻って、基材41は、外周縁に、太陽電池位置決め部33に係合する係合溝43が形成されている。
〔文字板の構成〕
文字板16は、図3にも示すように透光板161と、透光板161に積層された着色層162とを備える。着色層162は、文字板16の表面側に積層されている。すなわち透光板161の太陽電池4に対向する面と反対側の面に、着色層162が積層されている。
透光板161は、透光性の材料であり、図2に示すように、太陽電池4の受光部42全体を覆う大きさに形成されている。なお、透光板161は、少なくとも受光部42全体を覆う大きさがあればよく、時計本体10のサイズに合わせて適宜設定される。
透光板161を構成する透光性の材料としては、透明なプラスチックやガラスが挙げられる。透明なプラスチックとしては、アクリル樹脂、チオウレタン系樹脂、メタクリル系樹脂、アリル系樹脂、エピスルフィド系樹脂、ポリカーボネート樹脂等が例示できる。
着色層162は、透光板161に任意の色のインクを塗布することで設けられている。着色層162の厚さは、50nm以上800nm以下である。着色層162の厚さが800nmより厚いと、入射光が十分に透過せず、太陽電池4の受光部42が十分に受光できなくなる可能性がある。着色層162の厚さが50nmより薄いと、着色層162の着色が十分でなく、文字板16を太陽電池4と重ねて文字板ユニット5としたときに、文字板ユニット5が着色層162の色によらず、受光部42の色により決定される色となる可能性がある。インクの塗布方法としては、真空蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法等が挙げられる。なお、本実施形態では、透光板161は、透明なプラスチックで構成されているので、文字板16の色は着色層162の色と同じである。
この着色層162は、光の透過率が40%以上60%以下となるよう設定されている。したがって、受光部42は、着色層162を介しても発電に十分な光を受光可能であるとともに、着色層162は、被覆層6からの反射光を透過する。これにより、文字板ユニット5は、着色層162からの反射光と被覆層6からの反射光とにより決定される新たな色を示す。なお、透過率が40%より小さいと、受光部42が十分な光を受光できず、太陽電池4の発電が十分に行われない可能性がある。また、透過率が60%より大きいと、被覆層6からの反射光の透過率が上がり、文字板ユニット5とした際に着色層162の色に対して、被覆層6の色が強く出てしまい、文字板ユニット5の色を所望の色とすることができない可能性がある。
被覆層6は、太陽電池4からの反射光を抑える。本実施形態においては、被覆層6は、文字板16の裏面側、すなわち透光板161の太陽電池4に対向する面に受光部42と同じ色または受光部42と同系色であって、受光部42よりも濃い色のインク(例えば、黒色)を塗布することで設けられ、太陽電池4からの反射光を抑えることが可能になっている。
インクの塗布方法としては、真空蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法等が挙げられる。
被覆層6は、光の透過率が30%以上80%以下となるよう設定されている。被覆層6の入射光の透過率が30%より小さいと、前記着色層162と合わせた文字板16の入射光の透過率が12%より小さくなり、太陽電池4の受光部42が十分に受光できず、発電できなくなる可能性がある。また、被覆層6の入射光の透過率が80%より大きいと、太陽電池4からの反射光を抑えることができず、太陽電池4の受光部42の形状および色を目立たなくすることができなくなる可能性がある。なお、被覆層6の透過率は、例えば、被覆層6の膜厚寸法によって調整すればよい。
ここで、太陽電池4からの反射光を抑えるとは、まず、被覆層6を設けることで、入射光の透過率が低くなり、太陽電池4に入射する入射光が弱められ、これにより、太陽電池4からの反射光が小さくなる。太陽電池4からの反射光は、再び被覆層6に到達するが、被覆層6が低い透過率を有するため、透過が制限され、被覆層6をほとんど透過しないか、透過しても僅かであるため、視認できない。なお、ここで、太陽電池4からの反射光とは、太陽電池4の受光部42からの反射光および、受光部42が設けられていない部分の基材41からの反射光の両方を言う。
この文字板16は、外周端縁に形成される4つの係合部163を備える。文字板16は、文字板受けリング部材3の上面30に載置されることで、文字板受けリング部材3に支持される。係合部163は文字板固定部32に嵌合される。これにより、文字板16は、文字板受けリング部材3に対して周方向に位置決め固定される。
〔文字板ユニットの色〕
次に文字板ユニット5の色(文字板16側から見た外観の色)について、図3を参照して説明する。文字板ユニット5において、入射光Aは、その一部が着色層162で反射され、反射光A1を生じ、残りは透過光A2として、着色層162および透光板161を透過し、被覆層6に到達する。被覆層6に到達した透過光A2は、一部が被覆層6で反射され、反射光B1を生じ、残りは、透過光B2として、被覆層6を透過し、太陽電池4、すなわち基材41および受光部42に到達する。透過光B2は一部が基材41および受光部42で反射され反射光C1を生じる。被覆層6は透過率が低いため、透過光B2は、太陽電池4が発電可能な程度の強さであり、その大半が受光部42で吸収され、反射光C1は弱い。そして、反射光C1は、再度被覆層6を透過することになるが、透過率が低いため、反射光C1は、被覆層6をほとんど透過しないか、透過してもわずかであり、視認できない。一方、被覆層6で生じた反射光B1は、着色層162を透過して、反射光B1’となる。このように、文字板ユニット5においては、反射光A1と反射光B1’とが視認可能となる。したがって、文字板ユニット5の色は、着色層162からの反射光A1と被覆層6からの反射光B1’の加法混色により決定される。
〔太陽電池付電子時計の製造方法〕
本実施形態の太陽電池付電子時計1の製造方法は、文字板16と太陽電池4との間に、太陽電池4を覆い、太陽電池4からの反射光を抑える被覆層6を設け、被覆層6の色と組み合わせることで、文字板ユニット5を所望の色とするための着色層162の色を決定し、この決定された色の着色層162を透光板161に積層して文字板16に設ける工程を有する。
本実施形態において、被覆層6は、文字板16の裏面、すなわち透光板161の太陽電池4と対向する面に積層される。これにより、受光部42の形状を目立たなくすることができる。
上記したように、文字板ユニット5の色は、着色層162からの反射光A1と受光部42からの反射光B1’の加法混色により決定される。太陽電池付電子時計1において、受光部42としては、所望の文字板ユニット5の色に関わらず、同一のものを用いる。したがって、太陽電池付電子時計1の製造方法においては、着色層162からの反射光A1を調整する、すなわち着色層162の色を調整することにより、文字板ユニット5の色を所望の色とすることができる。具体的には、文字板ユニット5の所望の色を反射スペクトルで表し、加法混色の原理にしたがって、着色層162からの反射光A1、受光部42からの反射光B1’の反射スペクトルをシミュレーション等により得る。着色層162として、得られた反射スペクトルを示す色を着色層162の色として決定する。
そして、決定された色のインクを透光板161に塗布して、着色層162を積層すれば、所望の色を示す文字板ユニット5を得ることができる。なお、着色層162は、受光部42が十分な光を受光可能、かつ、文字板16が受光部42からの反射光を透過可能であるよう、着色層162を有する文字板16の透過率が40%以上60%以下となるよう積層される。
〔時計本体の組み立て〕
次に、図2を参照して、時計本体10の組み立て方法について説明する。
まず、文字板受けリング部材3でムーブメント2を保持する。この際、ムーブメント2の上方から文字板受けリング部材3をはめ込むとともに、文字板受けリング部材3の図示略の支持フック部をムーブメント2に引っ掛けるようにして支持する。
次に、文字板ユニット5を組み立てる。まず、太陽電池4を文字板受けリング部材3に係合させて、保持させる。太陽電池4は、係合溝43を太陽電池位置決め部33に係合させる。太陽電池4は、係合溝43が太陽電池位置決め部33に係合することで、文字板受けリング部材3の周方向に対して位置決めされる。また、太陽電池4が太陽電池支持面31上に載置されることで時計の厚さ方向に対して位置決めされる。
次に、文字板16を太陽電池4の表面側から文字板受けリング部材3に保持させる。すなわち、係合部163を文字板受けリング部材3の文字板固定部32に嵌合させる。これにより、文字板16は、文字板受けリング部材3の上面30上に載置されて厚み方向に対して位置決めされる。さらに、文字板16は、係合部163が文字板固定部32に嵌合することで、文字板受けリング部材3の周方向に対しても位置決めされる。
以上により、文字板ユニット5を備えた時計本体10が組み立てられる。
上記した本実施形態に係る太陽電池付電子時計1によれば、以下の効果を奏する。
(1)文字板16が入射光を透過率40%以上60%以下で透過するので、太陽電池4の受光部42は、太陽電池4が十分発電可能な光を受光することができるとともに、文字板16が被覆層6からの反射光を透過する。したがって、文字板16と太陽電池4を合わせた文字板ユニット5は、着色層162からの反射光および被覆層6からの反射光により決定される色、すなわち、着色層162の色および被覆層6の色により決定される色を示す。そして、被覆層6で太陽電池4を覆うので、基材41上に形成された受光部42の形状が目立たなくなる。したがって、文字板ユニット5の外観に受光部42の形状および色が表れてしまうことを抑えることができ、文字板ユニット5の外観性を向上するができる。
したがって、太陽電池付電子時計1の太陽電池4として同じものを用いれば、被覆層6も同じものを用いることができ、着色層162の色を調整するだけで、文字板ユニット5の外観に受光部42の形状および色が表れてしまうことを抑えることができるとともに、文字板ユニット5の外観性を向上することができる。したがって、簡便かつ安価に外観性を向上した文字板ユニット5を有する太陽電池付電子時計1を製造できる。
(2)また、従来の太陽電池付電子時計においては、受光部42を目立たなくするために文字板16を受光部42の色と同じか、受光部42よりも濃い色としていた。したがって、文字板ユニット5も受光部42と同じ色か、受光部42と同系色のより濃い色となり、太陽電池付電子時計1の色が限られるなど、外観性に制約があった。
一方、本実施形態によれば、任意の様々な色の文字板ユニット5が提供可能となり、太陽電池付電子時計1のデザインをバラエティに富んだものとすることができる。
(3)また、本実施形態においては、着色層162を50nm以上800nm以下としたので、太陽電池4の受光部42は、太陽電池4が十分発電可能な光を受光することができ、太陽電池付電子時計1の発電効率を保つことができる。
そして、800nm以下の着色層162を設けるだけなので、文字板ユニット5を構成する部品は従来と同じであり、文字板16の形状が大きく変わることもない。したがって、太陽電池付電子時計1の各部品の設計を変更する必要がない。
(4)被覆層6は、光の透過率が30%以上80%以下に設定しているので、被覆層6が、太陽電池4が十分発電可能な光を透過することができるとともに、太陽電池4からの反射光を抑え、受光部42の形状が文字板ユニット5の外観に表れてしまうことを抑えることができる。
さらに、文字板ユニット5の色は、着色層162の色および被覆層6の色の組み合わせで設定されるため、被覆層6の色を複数種類用意すれば、それだけ文字板ユニット5の色のバリエーションを多くでき、文字板ユニット5のデザイン性をより一層向上できる。
<第二実施形態>
次に、本発明の第二実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、第二実施形態は、被覆層6を透光板161にインクを塗布して積層する代わりに、反射シート6Aで構成した点で相違し、その他の点は第一実施形態と同様であるから、その詳細な説明は省略する。
反射シート6Aは、図4および図5に示すように、文字板16と太陽電池4の受光部42との間に設けられ、文字板16側の面から入射した光を散乱させる機能を有する微小な凹凸を有している。本実施形態においては、この微小な凹凸により、光を散乱させることにより、太陽電池4からの反射光を抑え、着色層162からの反射光および反射シート6Aから散乱された反射光とにより文字板ユニット5の色が決定される。
反射シート6Aは、文字板16の係合部163と同様に、外周端縁に形成される4つの係合部661を備える。反射シート6Aは、文字板受けリング部材3の上面30に載置されることで、文字板受けリング部材3に支持される。係合部661は文字板固定部32に嵌合される。これにより、反射シート6Aは、文字板16および太陽電池4の間に配置された状態で、文字板受けリング部材3に対して周方向に位置決め固定される。
なお、文字板16の太陽電池4に対向する面に、接着剤や粘着剤などの固定部材を使用して反射シート6Aを貼り合わすことで、被覆層6を構成してもよい。
図4に示すように、本実施形態では、反射シート6Aは、基材61と、微小な凹凸が設けられた凹凸層62とで構成されている。
反射シート6Aの材質は、各種熱可塑性樹脂、各種熱硬化性樹脂等が挙げられる。例えば、ポリカーボネート(PC)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)等のアクリル系樹脂、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル系樹脂等、又はこれらを主とする共重合体、ブレンド体、ポリマーアロイ等が挙げられ、これらのうちの1種又は2種以上を組み合わせて(例えば、ブレンド樹脂、ポリマーアロイ、積層体等として)用いることができる。
基材61の厚さは、50μm以上100μm以下であるのが好ましく、55μm以上95μm以下であるのがより好ましく、60μm以上90μm以下であるのがさらに好ましい。また、凹凸層62の厚さは、5μm以上12.5μm以下であるのが好ましく、6.5μm以上11.5μm以下であるのがより好ましい。これにより、反射シート6A全体としての光透過性、光沢感(反射光の光沢度)を特に優れたものとすることができるとともに、反射層の耐久性を特に優れたものとすることができる。
凹凸層62の微小な凹凸は、いかなる配置のものであってもよいが、平面視した際に、規則的に配置されたものであるのが好ましい。凹凸層62に設けられた微小な凹凸が規則的に配置されることで、微小な凹凸がプリズム面を構成するので、光の分散面積が増えると同時に、光がより集光されて太陽電池4の受光面への照射量が増し、より多くの発電量を得ることができる。
微小な凹凸の配置パターンとしては、例えば、反射シート6Aを平面視したとき直線状に配置されたパターン、格子状に配置されたパターン、凸条と多数の溝が同心円状に配置されたパターン、凸条と溝が渦巻き状に配置されたパターン、これらのパターンの組み合わせ等が挙げられる。
反射シート6Aはいかなる方法で成形されたものであってもよい。成形方法としては、例えば、圧縮成形、押出成形、射出成形、光造形等が挙げられる。また、反射シート6Aは、微小な凹凸の無い板状の材料を用意し、これに切削加工等の処理を施し、基材61上に凹凸層62が形成された、一体的な構成でもよい。また、反射シート6Aは、基材61と凹凸層62とそれぞれ別々に作製し、これらを積層した積層体により構成されてもよい。
時計本体10の組み立てにおいては、文字板16を太陽電池4の表面側から文字板受けリング部材3に保持させる際、文字板16とともに、文字板16の太陽電池4の表面側に反射シート6Aを保持させればよい。すなわち、係合部661を文字板受けリング部材3の文字板固定部32に嵌合させる。
〔実施形態の変形〕
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
前記第一実施形態では、被覆層6を文字板16の裏面、すなわち太陽電池4に対向する面に積層したが、被覆層6を太陽電池4において、受光部42に積層してもよい。この場合、基材41の受光部42が設けられた側の面および受光部42に受光部42と同じ色または受光部42と同系色であって、受光部42よりも濃い色のインク(例えば、黒色)を塗布する。
前記第一実施形態では、文字板16において、文字板16の表面、すなわち太陽電池4に対向する面と反対側の面に着色層162を設けたが、太陽電池4に対向する面に着色層162を設けてもよいし、文字板16の裏面、すなわち太陽電池4に対向する面および反対側の面の両方に着色層162を設けてもよい。この場合において、被覆層6は、着色層162と太陽電池4との間に設けられる。
また、前記実施形態では、文字板16の透過率を40%以上、60%以下に設定したが、文字板ユニット5の色の設定や、受光部42の色などによっては、上記範囲でなくてもよい。
本発明に係る太陽電池付電子時計1として、腕時計タイプの時計を例示して説明したが、これに限らず、壁掛け時計等、他のタイプの時計であってもよい。
1…太陽電池付電子時計、4…太陽電池、5…文字板ユニット、6…被覆層、6A…反射シート(被覆層)、16…文字板、41…基材、42…受光部、161…透光板、162…着色層。

Claims (5)

  1. 太陽電池と、
    前記太陽電池に対向配置された透光性の文字板と、を有する文字板ユニットを備え、
    前記文字板と前記太陽電池との間には、前記太陽電池を覆い、前記太陽電池からの反射光の透過を抑える被覆層が設けられ、
    前記文字板は、着色層を有し、
    前記着色層の色は、前記被覆層の色と組み合わせることで、前記文字板ユニットを所望の色とするための色とされている
    ことを特徴とする太陽電池付電子時計。
  2. 請求項1に記載の太陽電池付電子時計において、
    前記着色層を有する文字板は、透過率が40%以上60%以下に設定されている
    ことを特徴とする太陽電池付電子時計。
  3. 請求項1または請求項2に記載の太陽電池付電子時計であって、
    前記被覆層は、透過率が30%以上80%以下に設定されている
    ことを特徴とする太陽電池付電子時計。
  4. 太陽電池と、
    前記太陽電池に対向配置された透光性の文字板と、を有する文字板ユニットを備えた太陽電池付電子時計の製造方法であって、
    前記文字板と前記太陽電池との間に、前記太陽電池を覆い、前記太陽電池からの反射光を抑える被覆層を設け、
    前記被覆層の色と組み合わせることで、前記文字板ユニットを所望の色とするための色を決定し、
    前記決定された色の着色層を前記文字板に設ける
    ことを特徴とする太陽電池付電子時計の製造方法。
  5. 請求項4に記載の太陽電池付電子時計の製造方法であって、
    前記着色層を有する文字板は、透過率が40%以上60%以下に設定されている
    ことを特徴とする太陽電池付電子時計の製造方法。
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