JP2011104365A - ゴルフボール用材料及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【解決手段】本発明は、(a)重量平均分子量(Mw)が40,000〜200,000であり、かつ重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比が3.5〜8.5であるオレフィン−不飽和カルボン酸共重合体及び/又はオレフィン−不飽和カルボン酸−不飽和カルボン酸エステル共重合体であって、その共重合体の酸基の30モル%以上が中和された金属中和ポリマーと、(b)有機酸又はその金属塩と、(c)上記(a),(b)成分中の酸基のうち70モル%以上を中和するための塩基性無機金属化合物とを含有し、その樹脂混合物のショアD硬度が30〜50であることを特徴とするゴルフボール用材料を提供する。
【効果】本発明のゴルフボール用材料は軟硬度材料であり、この射出成形物をカバー材等に使用したゴルフボールは反発性及び耐久性に優れるものである。
【選択図】なし

Description

本発明は、ゴルフボールのカバー材料として好適に用いられ、流動性、成形性が良好であるとともに、材料硬度が軟らかくても、反発弾性及び耐久性に優れるゴルフボール用材料及びその製造方法に関する。
ゴルフボールには従来からアイオノマーが使用されている。特にボールの高反発化のために、近年では、アイオノマー同士をブレンドする方法、アイオノマーに他の熱可塑性樹脂や添加剤のブレンドする方法、あるいは、アイオノマーそのものを高中和化させる方法などが行われている。
アイオノマー同士をブレンドする手法では、重量平均分子量の異なる2種類のアイオノマーを組み合わせて使用した技術がいくつか提案されている。例えば、米国特許第7462113号明細書には、重量平均分子量80000〜500000の3元アイオノマーと重量平均分子量2000〜30000の3元アイオノマーとを併用してカバー材に使用することが記載されている。また、米国特許第7273903号明細書及び米国特許第7488778号明細書には、カバー材として、重量平均分子量80000〜500000の3元アイオノマー、重量平均分子量2000〜30000の2元アイオノマー、及び必要により熱可塑性エラストマーを配合することが記載されている。
しかしながら、上記提案のアイオノマーブレンドの技術は、いずれも予め金属イオンで中和した樹脂(アイオノマー)を使用したものであり、金属イオンの種類、配合量、及び中和度等の配合設計の自由度が小さくなり、所望の物性が得られに難かった。
また、アイオノマーの中和度を高めた高中和化材料を用いる場合、その材料硬度は硬くなる傾向にあり、これにより材料の反発弾性が高くなる傾向にある。その反面、高中和アイオノマーの硬度を軟らかくしようとすると、高中和アイオノマー材料特有の高反発弾性が劣るという課題がある。最近では、ゴルフボールのカバー材料を軟らかくすることにより、ボールインパクト時の打感が良好になるとともに、アプローチショット時のスピン量を増加させ、コントロール性を向上させる技術も種々提案されている。しかしながら、カバーが軟らかいと、ボールの反発性が劣り、低スピン化が図れず飛距離が低下する傾向にある。
従って、配合設計の自由度が高い利点のある高中和アイオノマー材料をカバー材として用いる場合、材料硬度が軟らかくてもゴルフボールの反発性及び耐久性を高く維持できるようなゴルフボール材料を提供することも期待されている。
米国特許第7462113号明細書 米国特許第7273903号明細書 米国特許第7488778号明細書
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、材料硬度が軟らかいものであり、射出成形により成形してゴルフボールのカバーとして使用した場合、そのゴルフボールの反発性及び耐久性に優れるゴルフボール用材料及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、ショアD硬度30〜50の軟硬度のアイオノマー樹脂組成物を調製するに際し、アイオノマーのベース樹脂であるオレフィン−不飽和カルボン酸共重合体及び/又はオレフィン−不飽和カルボン酸−不飽和カルボン酸エステル共重合体の重量平均分子量(Mw)、及び重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)に着目し、これに有機酸またはその金属塩を添加し、更に、金属イオン種を加えて酸の中和反応を行った。そして、得られた樹脂組成物を射出成形してカバー材等に使用したゴルフボールは、軟硬度にも拘わらず、意外に反発性及び耐久性に優れていることを知見し、本発明をなすに至ったものである。
従って、本発明は、下記のゴルフボール用材料及びその製造方法を提供する。
〔1〕(a)重量平均分子量(Mw)が40,000〜200,000であり、かつ重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比が3.5〜8.5であるオレフィン−不飽和カルボン酸共重合体及び/又はオレフィン−不飽和カルボン酸−不飽和カルボン酸エステル共重合体であって、その共重合体の酸基の30モル%以上が中和された金属中和ポリマーと、
(b)有機酸又はその金属塩と、
(c)上記(a),(b)成分中の酸基のうち70モル%以上を中和するための塩基性無機金属化合物と
を含有し、その樹脂混合物のショアD硬度が30〜50であることを特徴とするゴルフボール用材料。
〔2〕上記(b)成分が(a)成分100質量部に対して5〜35質量部である〔1〕記載のゴルフボール用材料。
〔3〕上記(b)成分の有機酸が、ステアリン酸、オレイン酸及びこれらの混合物の群から選ばれる〔1〕又は〔2〕記載のゴルフボール用材料。
〔4〕上記(a)成分の不飽和カルボン酸が、アクリル酸またはメタクリル酸である〔1〕、〔2〕又は〔3〕記載のゴルフボール用材料。
〔5〕上記〔1〕〜〔4〕のいずれか1項記載のゴルフボール用材料が単軸押出機、二軸押出機及びこれらの連結型押出機により製造されるゴルフボール用材料の製造方法。
本発明のゴルフボール用材料は、重量平均分子量、及び分子量分布の広さ(重量平均分子量/数平均分子量)の特定範囲の金属中和物をベース樹脂とし、これに有機酸またはその金属塩及び中和可能な塩基性無機金属化合物を添加した高中和なアイオノマー樹脂混合物であり、この射出成形物をカバー材等に使用したゴルフボールは、軟硬度にも拘わらず反発性及び耐久性に優れたものである。
以下、本発明につき、更に詳しく説明する。
本発明のゴルフボール用材料は、(a)重量平均分子量(Mw)が40,000〜200,000であり、かつ重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比が3.5〜8.5であるオレフィン−不飽和カルボン酸共重合体及び/又はオレフィン−不飽和カルボン酸−不飽和カルボン酸エステル共重合体であって、その共重合体の酸基の30モル%以上が中和された金属中和ポリマーをベース樹脂とするものである。
上記(a)成分の重量平均分子量(Mw)は、40,000〜200,000であり、好ましくは、45,000〜185,000である。また、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比は3.5〜8.5であり、好ましくは4.0〜8.2である。
この場合、重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)は、GPC(ゲルパーミェションクロマトグラフィー)におけるポリスチレン換算にて算出されるものである。GPC分子量測定に関して述べると、2元共重合体及び3元共重合体は、分子中の不飽和カルボン酸基により、その分子がGPCのカラムに吸着されるため、そのままではGPC測定ができない。通常、不飽和カルボン酸基をエステル化後にGPC測定を行い、ポリスチレン換算した平均分子量Mw及びMnを算出する。
(a)成分に使用されるオレフィン成分としては、炭素数2〜6が好ましく、特に、エチレンが好ましい。また、(a)成分に使用される不飽和カルボン酸としては、アクリル酸(AA)、メタクリル酸(MAA)等が使用されるが、特に、メタクリル酸(MAA)とすることが好適である。また、(a)成分に使用される不飽和カルボン酸エステルは、低級アルキルエステルが好ましく、特に、アクリル酸ブチル(n−アクリル酸ブチル、i−アクリル酸ブチル)が好ましい。
また、(a)成分中の不飽和カルボン酸の含有量(酸含量)については、特に制限はないが、好ましくは2質量%以上、15質量%以下、より好ましくは2質量%以上、12質量%以下の範囲である。この酸含量が低いと、ゴルフボール用材料の成形物の反発性が得られなくなるおそれがある。また、酸含量が高くなると、極端に硬度が高くなってしまい、耐久性に影響するおそれがある。
また、(a)成分は、酸基の30モル%以上が中和された金属中和ポリマーであり、その一例として具体的には、60モル%Zn(亜鉛中和度)のエチレン−メタクリル酸共重合体、40モル%Mg(マグネシウム中和度)のエチレン−メタクリル酸共重合体、及び40モル%Mg(マグネシウム中和度)のエチレン−メタクリル酸−イソブチレンアクリレート3元共重合体等が挙げられる。金属中和ポリマーの中和度は30モル%以上、好ましくは45モル%以上、より好ましくは50モル%以上である。
(a)成分は、上述したように、重量平均分子量(Mw)及び分子量分布の広さ(U=Mw/Mn)を特定範囲に設定した共重合体またはアイオノマーを使用するものであり、具体的には、「HIMILAN」シリーズ(三井・デュポンポリケミカル社製)や「IOTEK」シリーズ(ExxonMobil Chemical社製)などの市販品を使用することができる。
次に、(b)有機酸又はその金属塩としては、特に限定されないが、ステアリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、マレイン酸、またはこれらの金属塩の群から選ばれる1種又は2種以上であることが好適である。特に、ステアリン酸、オレイン酸及びこれらの混合物の群から選ばれることが好ましい。また、(b)成分の有機酸金属塩は金属石鹸であり、その金属塩としては、1〜3価の金属イオンが用いられるものであり、リチウム、ナトリウム、マグネシウム、アルミニウム、カリウム、カルシウム及び亜鉛の群から好適に選ばれ、特に、マグネシウムを使用することが好適である。
上記(b)成分の配合量は、上記(a)成分のベース樹脂100質量部に対して、好ましくは5〜35質量部、より好ましくは10〜30質量部である。上記(b)成分の配合量が少ないと、樹脂材料の硬度を軟化させることが困難になり、逆に、配合量が多いと、樹脂材料が成形困難となり、材料表面のブリードが多くなり成形品に影響する。
上記(c)成分の塩基性無機金属化合物の金属イオンとしては、例えば、Na+、K+、Li+、Zn2+、Ca2+、Mg2+、Cu2+、Co2+等を挙げることができ、好ましくは、Na+、Zn2+、Ca2+、Mg2+であり、より好ましくはMg2+である。これら金属塩は、ギ酸塩、酢酸塩、硝酸塩、炭酸塩、炭酸水素塩、酸化物及び水酸化物などを使用して、樹脂中へ導入することができる。
上記(c)塩基性無機金属化合物は、上記(a)及び(b)成分中の酸基を中和するための成分であり、その配合量を上記成分中の酸基に対して70モル%以上に相当する量とする。この場合、(c)成分である塩基性無機金属化合物については、所望の中和度を得るためにその配合量を適宜選定することができる。その配合量は、用いられる(a)及び(b)成分の中和度にも依るが、概ね、(a),(b)成分の100質量部に対して、好ましくは0.5〜10質量部、より好ましくは1〜5質量部である。なお、上記(a)及び(b)成分中の酸基の中和度は70モル%以上であることが必要とされ、好ましくは90モル%以上、より好ましくは100モル%以上である。
上記(a)〜(c)成分の樹脂組成物の割合は、ゴルフボール用材料の全量に対して、50質量%以上であり、好ましくは60質量%以上、より好ましくは70質量%以上、最も好ましくは90質量%以上である。
本発明のゴルフボール用材料には、本発明の効果を損なわない範囲で、下記の熱可塑性樹脂を配合することができる。具体的に熱可塑性樹脂としては、これらに限定されるものではないが、例えば、ポリオレフィン系エラストマー(ポリオレフィン、メタロセンポリオレフィン含む)、ポリスチレン系エラストマー、ジエン系ポリマー、ポリアクリレート系ポリマー、ポリアミド系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリアセタールなどを任意に配合することができる。
更に、本発明のゴルフボール用材料には、任意の添加剤を用途に応じて適宜配合することができる。例えば、本発明のゴルフボール用材料をカバー材として用いる場合、上記(a)〜(c)に、顔料,分散剤,老化防止剤,紫外線吸収剤,光安定剤などの各種添加剤を加えることができる。これら添加剤を配合する場合、その配合量としては、上記(a)〜(c)の総和100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.5質量部以上、上限として、好ましくは10質量部以下、より好ましくは4質量部以下である。
本発明のゴルフボール用材料のメルトフローレート(MFR)について、JIS−K7210に準拠し、試験温度190℃、試験荷重21.18N(2.16kgf)条件下での測定値としては、特に制限はないが、射出成形時の流動性、成形加工性を良好なものにするために、好ましくは3.0g/10min以上、より好ましくは3.5g/10min以上、更に好ましくは4.0g/10min以上にすることができ、上限としては、好ましくは10.0g/10min以下、より好ましくは8.0g/10min以下であることが推奨される。
本発明のゴルフボール用材料を用いた成形物のショアD硬度としては、30以上、好ましくは33以上、より好ましくは35以上であり、上限としては、50以下、好ましくは48以下である。このショアD硬度が低過ぎても高過ぎても本発明の効果を達成することはできない。
本発明のゴルフボール用材料の製造方法としては、特に制限はないが、(a)成分としての金属中和ポリマーと(b)成分と(c)成分とを一緒にホッパーに投入し、所望の条件で押出す方法を採用することができ、また、(b)については、別のフィーダーから投入しても良い。この場合、上記の(c)成分である金属カチオン源による(a)及び(b)成分中のカルボン酸への中和反応を各種の押出機によって行うことができる。その押出機としては、単軸押出機、2軸押出機のどちらでも良く、2軸押出機がより好ましい。また、これら押出機の連結型でも良く、例えば、単軸押出機−2軸押出機、2軸押出機−2軸押出機等の連結タイプが挙げられる。これらの装置の構成は特別なものではなく、既存の押出機で十分である。
本発明のゴルフボール用材料は、ワンピースゴルフボールそれ自体の材料として使用されるほか、コアと該コアを被覆するカバーとからなるツーピースソリッドゴルフボール、又は、1層以上のコアと該コアを被覆する1層以上の中間層と該中間層を被覆する1層以上のカバーとからなるマルチピースソリッドゴルフボールにおけるカバー材又は中間層材として用いることができる。特に、1層以上のコアと2層以上のカバーとからなる多層ゴルフボールの場合、コアがシス−1,4−ポリブタジエン,不飽和カルボン酸金属塩,無機充填剤及び有機過酸化物からなるゴム組成物によって形成され、最外層カバーではない内側カバーとして本発明の材料が用いられ、更にカバーとして通常のアイオノマー樹脂又は通常のポリウレタンエラストマーが用いられた場合、反発性と耐久性とに優れたゴルフボールが得られる。
以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
〔実施例1,2、比較例1,2〕
下記のコア配合によるシス−1,4−ポリブタジエンを主成分とするコア材料を用いて、直径37.50mm、重さ32.80gのソリッドコアを得た。
コア配合
シス−1,4−ポリブタジエン 100 質量部
酸化亜鉛 5 質量部
硫酸バリウム 15 質量部
老化防止剤 0.2 質量部
アクリル酸亜鉛 25 質量部
ジクミルパーオキサイド 1.0 質量部
次に、表1に示す組成の中間層材を200℃で混練型二軸押出機にてミキシングし、ペレット状のカバー材を得た後、上記ソリッドコアを配備した金型内に射出し、厚さ1.5mmの中間層を有する球体を製造した。
次に、最外層(カバー)の材料として、商品名「ハイミラン1605」と「ハイミラン1706」とを質量比50:50でブレンドしたカバー組成物を用い、射出成形し、表1の直径及び重さを有するスリーピースソリッドゴルフボールを作成した。
得られた実施例及び比較例の各ゴルフボールについて、諸特性を下記の通り評価した。結果を表1に併記する。
Figure 2011104365
※上記の配合量の数字は質量部で表される。
上記表中の各材料の詳細は下記のとおりである。
ポリマーA
商品名「ハイミラン1557」
エチレン−不飽和カルボン酸共重合体の亜鉛塩(三井・デュポンポリケミカル社製)、重量平均分子量(Mw)94,600、分子量分布(Mw/Mn)4.19
ポリマーB
商品名「サーリン6320」
エチレン−不飽和カルボン酸−アクリル酸エステル3元共重合体のマグネシウム塩(米国デュポン社製)、重量平均分子量(Mw)181,000、分子量分布(Mw/Mn)4.98
ポリマーC
商品名「ニュクレルN0200H」
未中和のエチレン−メタクリル酸2元共重合体(三井・デュポンポリケミカル社製)、重量平均分子量(Mw)132,000、分子量分布(Mw/Mn)8.43
なお、上記の各ポリマーの分子量及び分子量分布の測定・算出方法については、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフ)における測定で、ポリスチレン換算にて算出したものである。
オレイン酸
商品名「NAA−300」(日油(株)製)
ゴルフボール用材料及びゴルフボールの諸物性の測定方法は下記のとおりである。
材料成形性
JIS−K 7210に準拠し、温度190℃、荷重21.18N(2.16kgf)条件下で測定したMFRの値が3〜10g/10minの範囲内のものを「○」、この範囲を外れたものを「×」と評価した。
材料ショアD硬度
組成物を厚さ2mmのシート状に成形し、それを3枚重ね合わせてショアD硬度計にて測定した。
たわみ変形量(mm)
23±1℃の温度で、ゴルフボールを鋼板の上に置き、初期荷重98N(10kgf)から終荷重1275N(130kgf)に負荷したときのゴルフボールのたわみ量(mm)。
初速度(m/s)
初速はR&Aの承認する装置であるUSGAのドラム回転式の初速計と同方式の初速測定器を用いて測定した。ボールは23±1℃の温度で3時間以上温調し、同温度で測定した。250ポンド(113.4kg)のヘッド(ストライキングマス)を使って打撃速度143.8ft/s(43.83m/s)にてボールを打撃した。10個のボールを各々2回打撃して6.28ft(1.91m)の間を通過する時間を計測し、初速を計算した。15分間でこのサイクルを行った。
連続打撃時の耐久性
米国Automated Design Corporation製のADC Ball COR Durability Testerにより、ボールの耐久性(Durability)を評価した。ボールを空気圧で発射させた後、平行に設置した2枚の金属板に連続的に衝突させ、ボールが割れるまでに要した発射回数の平均値を用い、下記の基準に従って耐久性を評価した。(この場合、平均値とは、同種のボールを4個用意し、それぞれのボールを発射させて4個のボールがそれぞれ割れるまでに要した発射回数を平均化した値である。試験機のタイプは、縦型CORであり、金属板への入射速度を43m/sとした。)
○:150回以上
△:100〜150回
×:100回以下
上記表1の結果から分かるように、比較例1のゴルフボールは、ベース樹脂としてエチレン−不飽和カルボン酸2元共重合体の亜鉛塩を単独で用いており、材料硬度が高く、実施例1、2と比較すると、ボールの反発性は低下し、耐久性も悪かった。また、比較例2のゴルフボールは、ベース樹脂として未中和のエチレン−メタクリル酸2元共重合体を用いており、材料硬度が高く、実施例1、2と比較すると、ボールの反発性は低下し、耐久性も悪かった。

Claims (5)

  1. (a)重量平均分子量(Mw)が40,000〜200,000であり、かつ重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比が3.5〜8.5であるオレフィン−不飽和カルボン酸共重合体及び/又はオレフィン−不飽和カルボン酸−不飽和カルボン酸エステル共重合体であって、その共重合体の酸基の30モル%以上が中和された金属中和ポリマーと、
    (b)有機酸又はその金属塩と、
    (c)上記(a),(b)成分中の酸基のうち70モル%以上を中和するための塩基性無機金属化合物と
    を含有し、その樹脂混合物のショアD硬度が30〜50であることを特徴とするゴルフボール用材料。
  2. 上記(b)成分が(a)成分100質量部に対して5〜35質量部である請求項1記載のゴルフボール用材料。
  3. 上記(b)成分の有機酸が、ステアリン酸、オレイン酸及びこれらの混合物の群から選ばれる請求項1又は2記載のゴルフボール用材料。
  4. 上記(a)成分の不飽和カルボン酸が、アクリル酸またはメタクリル酸である請求項1、2又は3記載のゴルフボール用材料。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項記載のゴルフボール用材料が単軸押出機、二軸押出機及びこれらの連結型押出機により製造されるゴルフボール用材料の製造方法。
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