JP2011103349A - 固体撮像装置およびその製造方法 - Google Patents

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浩一 山本
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Abstract

【課題】光感度の低下を抑えつつ、シェーディング特性を改善することができる固体撮像装置およびその製造方法を提供する。
【解決手段】固体撮像装置は、基板11の撮像領域内に2次元状に複数個配置された受光部12と、各受光部12の両側に隣接するように設けられ、少なくとも一部に受光部12に面した段差部35が設けられた転送電極15と、転送電極15上を含む基板11上に設けられ、受光部12の上方に開口部が形成された遮光膜17と、遮光膜17上を含む基板11上に設けられた層間絶縁膜20と、層間絶縁膜20のうち各受光部12の上方に位置する部分上に設けられ、下に凸な曲面状の下面を有する層内レンズ25とを備える。段差部35の形状は、当該段差部35に面した受光部12の撮像領域内での位置に応じて異なる。
【選択図】図2

Description

本明細書に記載の技術は、固体撮像装置およびその製造方法に関する。
近年、デジタルスチールカメラ、デジタルムービー等の撮影装置の小型化、高解像度化、高感度化の進展に伴い、固体撮像装置に対するチップサイズの小型化、多画素化の要望が益々強くなっている。画素サイズの縮小化なしにチップサイズを小型化したのでは、有効画素数が減少し解像度が低下してしまうため、画素サイズの微細化が年々加速している。
しかし、画素サイズを微細化した場合、フォトダイオードに代表される受光部(光電変換素子)の面積が縮小されるため、光感度が低下するという課題が生じる。特に、カメラの小型化によって射出瞳距離が短くなると、固体撮像装置において、撮像領域の中央部と外周部での光の入射強度差が大きくなり、中央部に比較して外周部で生成される光電変換量が小さくなるので、画像ムラの指標となるシェーディング特性が悪化することが知られている。
一般的に、受光部への集光量は光の入射角に依存し、入射角が大きいほど集光量が低下する。受光部に垂直に入射する光については効率良く集光できるが、斜め入射光に対してはマイクロレンズでの集光効率が低下する。その結果、撮像領域中央部と外周部で集光量が不均一となりシェーディング特性が悪化してしまう。
そこで、CCD(Charge Coupled Device)固体撮像装置を、層内レンズの光軸が撮像領域の中央部から外周部に向けて徐々に傾きを持つような構造とすることでシェーディング特性の改善を図る技術が特許文献1に開示、提案されている。
図10(a)は従来の固体撮像装置における撮像領域の中央部を示す断面図であり、(b)は、当該固体撮像装置における撮像領域の外周部を示す断面図である。
図10(a)、(b)に示すように、特許文献1に記載された固体撮像装置は、複数の受光部112が配置された撮像領域がシリコン基板111に設けられている。シリコン基板111上にはゲート絶縁膜114が設けられ、ゲート絶縁膜114上には各受光部112に隣接する転送電極115が設けられている。また、転送電極115上から受光部112上に亘って絶縁膜116が設けられ、絶縁膜116のうち転送電極115の側面及び上面を覆う部分上には、受光部112上方の位置に開口部を有する遮光膜117が設けられている。遮光膜117上にはエッチングストッパ膜118が設けられており、エッチングストッパ膜118上には段差調整膜119が設けられている。
また、段差調整膜119上から受光部112上方に亘って層間絶縁膜120が設けられ、層間絶縁膜120上には下に凸な下面と上に凸な上面を有する層内レンズ125と、平坦化膜126と、オンチップカラーフィルタ127と、オンチップレンズ128が下から順に設けられている。層内レンズ125、オンチップカラーフィルタ127、及びオンチップレンズ128は受光部112ごとに設けられている。
層間絶縁膜120のうち受光部112の上方に位置する部分の上面は曲率を有する窪みを形成しており、層内レンズ125の下面はこの窪みに従って曲率を有する下に凸な形状を有している。
この従来の固体撮像装置では、撮像領域の中央部から外周部に向かうに従って、受光部112の開口端部から撮像領域の中央部側に隣接する段差調整膜119までの距離Aが、受光部112の開口端部から撮像領域の外周部側に隣接する段差調整膜119までの距離Bに対して拡大されている。このため、撮像領域の中央部から外周部に向かうに従って、層内レンズ125の光軸が傾斜してゆく構成となっている。
撮像領域の中央部では、光L1が図10(a)に示すように受光部112に対して垂直に入射する。一方、撮像領域の外周部では、光L2が図10(b)に示すように受光部112に対して斜めに入射する。そのため、段差調整膜119のずらし量(図10(b)に示す距離Aと距離Bの差)と段差調整膜119の膜厚を制御し、撮像領域中央部と外周部での層内レンズ125の形状を変えることで光軸に傾斜をもたらし、受光部112への光入射強度を増加させている。このように、同一チップ内で層内レンズ125の形状を変えることにより、撮像領域内の集光量を均一化させてシェーディングを低減し、感度の向上を図っている。
特開2002−353428号公報
上記従来技術では、段差調整膜119から受光部112の開口部端までの距離と、段差調整膜119の膜厚とで層内レンズ125の形状をコントロールするため、段差調整膜119とエッチングストッパ膜118の形成が必要となる。その結果、段差調整膜119とエッチングストッパ膜118の膜厚分だけ受光部112から層内レンズ125下面までの距離が長くなり、受光部112に到達する光の強度が低下するため、光感度が低下するという不具合が発生する。
本発明は、光感度の低下を抑えつつ、シェーディング特性を改善することができる固体撮像装置およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一例に係る固体撮像装置は、撮像領域が設けられた半導体基板を備えた固体撮像装置であって、前記半導体基板の上部に設けられ、前記撮像領域内に配置された受光部と、前記半導体基板上に、前記受光部に隣接するように設けられ、前記受光部に面した段差部が設けられた転送電極と、前記転送電極上を含む前記半導体基板上に設けられ、前記受光部の上方に開口部が形成された遮光膜と、前記遮光膜上を含む前記半導体基板上に設けられ、前記受光部の上方において下に凸な曲面状の上面を有する層間絶縁膜と、前記層間絶縁膜のうち前記受光部の上方に位置する部分上に設けられ、下に凸な曲面状の下面を有する層内レンズとを備えている。
この構成によれば、転送電極には受光部に面した段差部が設けられているので、段差部を含めた転送電極の形状に沿って層間絶縁膜の上面を受光部上方において下に凸な曲面状にできる。そのため、層間絶縁膜上に形成された層内レンズの下面形状を段差部の形状によって変えることができ、層内レンズの光軸を撮像領域内での受光部の位置に応じて傾けることができ、集光効率を向上させることができる。そのため、従来に比べて撮像領域内で受光部に入射する光量のバラツキを抑えることができ、シェーディングの発生を抑えることができる。さらに、段差調整膜及びエッチングストッパ膜を形成する必要がないため、半導体基板の上面から層内レンズの最下部の位置までの距離を従来の固体撮像装置に比べて小さくすることができ、受光部に到達する光の減衰を抑えることができる。このため、シェーディング特性が改善され、且つ感度の高い固体撮像装置が実現されうる。
また、前記撮像領域には前記受光部が2次元状に複数個配置されており、前記層内レンズは複数個の前記受光部のそれぞれの上方に設けられており、前記段差部の形状は、当該段差部に面した前記受光部の前記撮像領域内での位置に応じて異なっていれば好ましい。
また、前記受光部と前記転送電極とは交互に配置されており、前記撮像領域の中央部において、前記受光部を間に挟んで互いに隣接する前記転送電極のうち前記受光部に面した部分には、前記受光部を挟んで互いに対向し、前記受光部に対して実質的に左右対称な形状を有する前記段差部が形成されており、前記撮像領域の外周部において、前記受光部を間に挟んで互いに隣接する前記転送電極のうち前記受光部に面した部分の形状は、前記受光部に対して左右非対称となっていることが好ましい。なお、「実質的に左右対称」とは、左右対称になっている場合の他、製造上の誤差などにより完全に左右対称とならない場合も含むことを意味している。
前記撮像領域の外周部では、前記受光部の両側に隣接する前記転送電極に、それぞれ前記受光部に面して前記段差部が形成されており、前記撮像領域の外周部において、前記受光部から見て前記撮像領域の中央部方向に隣接する前記転送電極に形成された前記段差部の段差幅は、前記撮像領域の外周部方向に隣接する前記転送電極に形成された前記段差部の段差幅よりも大きくてもよい。
本発明の一例に係る固体撮像装置の製造方法は、半導体基板の撮像領域に2次元状に配置された複数の受光部を形成する工程と、前記半導体基板上に、前記受光部の各々の両側に隣接し、少なくとも一部に前記受光部に面した段差部が設けられた転送電極を形成する工程と、前記転送電極上を含む前記半導体基板上に設けられ、受光部の上方に開口を有する遮光膜を形成する工程と、前記受光部の上方において下に凸な曲面状の上面を有する層間絶縁膜を前記遮光膜上を含む前記半導体基板上に形成する工程と、前記層間絶縁膜のうち前記受光部の各々の上方に位置する部分上に、下に凸な曲面状の下面を有する層内レンズを形成する工程とを備えている。
この方法によれば、転送電極に段差部を形成することで、例えば段差部の形状を、当該転送電極に隣接する受光部の撮像領域内の位置に応じて変えることにより、層内レンズの下面形状を変え、特に撮像領域の外周部における集光効率を向上させることができる。その上、従来の方法に比べて半導体基板の上面から層内レンズの最下部までの距離を小さくすることができ、入射光の減衰を抑えることができる。そのため、シェーディング特性が改善され、感度の向上が図られた固体撮像装置を実現することが可能となる。
本発明の固体撮像装置によれば、層内レンズ最下部から半導体基板(受光部)の上面までの距離を短くすることができるため、感度低下を防止しながらシェーディング特性を改善することができる。
(a)は、本発明の実施形態に係る固体撮像装置において、撮像領域の中央部における転送電極の形状を示す平面図であり、(b)は、図1(a)に示すIb-Ib線に沿った固体撮像装置の断面図である。 (a)は、実施形態に係る固体撮像装置において、撮像領域の外周部における転送電極の形状を示す平面図であり、(b)は、図2(a)に示すIIb-IIb線に沿った固体撮像装置の断面図である。 (a)〜(e)は、実施形態に係る固体撮像装置の製造方法を示す断面図である。 (a)〜(c)は、実施形態に係る固体撮像装置の製造方法を示す断面図である。 (a)〜(c)は、実施形態に係る固体撮像装置の製造方法を示す断面図である。 (a)〜(c)は、実施形態に係る固体撮像装置の製造方法において、段差部が設けられた転送電極を形成する工程を示す断面図である。 実施形態の第1の変形例に係る固体撮像装置の、撮像領域外周部における断面図である。 (a)〜(e)は、実施形態の第1の変形例に係る固体撮像装置の製造方法を示す図である。 実施形態の第2の変形例に係る固体撮像装置を示す断面図である。 (a)は従来の固体撮像装置における撮像領域の中央部を示す断面図であり、(b)は、当該固体撮像装置における撮像領域の外周部を示す断面図である。
−固体撮像装置の構成−
以下、本発明の固体撮像装置の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1(a)は、本発明の実施形態に係る固体撮像装置において、撮像領域の中央部における転送電極の形状を示す平面図であり、(b)は、図1(a)に示すIb-Ib線に沿った固体撮像装置の断面図である。また、図2(a)は、本実施形態に係る固体撮像装置において、撮像領域の外周部における転送電極の形状を示す平面図であり、(b)は、図2(a)に示すIIb-IIb線に沿った固体撮像装置の断面図である。図2(a)、(b)において、撮像領域の中央部は、図外右下の方向に位置するものとする。セルサイズは例えば1.5μm四方とする。
図1(a)、(b)に示すように、本実施形態の固体撮像装置は、CCD型の固体撮像装置であって、p型シリコン等からなり、複数の受光部12が例えばマトリックス状(行列状)等の2次元状に配置されてなる撮像領域が形成された半導体基板11を備えている。各受光部12は例えばフォトダイオードであり、半導体基板11の上部に形成されたn型層で構成されている。受光部12では、半導体基板11との間にpn接合が形成され、入射光が光電変換され、一定時間電荷が蓄積される。
また、撮像領域において、半導体基板11の上部には、電荷転送方向(列方向;垂直方向)と交差する方向(行方向;図1(a)に示す水平方向)において受光部12と交互に配置されたn型の電荷転送部13が形成されている。半導体基板11上にはシリコン酸化物等で構成されたゲート絶縁膜14が形成され、半導体基板11のうち電荷転送部13上にはゲート絶縁膜14を間に挟んでポリシリコン等からなる転送電極15が形成されている。
1つの転送電極15とこれに列方向に隣接する別の転送電極15とは互いに所定の間隔を空けて配置されており、列方向に配置された複数の転送電極15は、列ごとに電荷を転送する垂直CCDを構成する。また、複数の転送電極15は、行ごとに一体的に形成されている。従って、1つの転送電極15とこれに列方向に隣接する別の転送電極15とが、対応する行の各受光部12を囲むような平面形状を有している。1つの受光部12から見た場合、少なくとも電荷転送方向に交差する方向(図1(b)の例では水平方向)の両側に転送電極15が配置されることになる。転送電極15の従来と異なる具体的な形状については後述する。
また、固体撮像装置は、転送電極15及びゲート絶縁膜14上に形成された絶縁膜16と、絶縁膜16上に設けられ、受光部12の上方に開口が形成された遮光膜17と、遮光膜17上及び絶縁膜16上に形成された層間絶縁膜20と、層間絶縁膜20上に設けられ、各受光部12の上方に位置する層内レンズ25と、層内レンズ25上に形成された平坦化膜26と、平坦化膜26上に形成され、各受光部12の上方に配置されたカラーフィルタ27と、カラーフィルタ27上に形成され、各受光部12の上方に配置されたオンチップレンズ28とをさらに備えている。遮光膜17は絶縁膜16を挟んで転送電極15を被覆し、タングステンなどの金属で構成されている。
層間絶縁膜20の上面には受光部12の上方において、転送電極15の形状を反映した下に凸な曲面状の窪みが形成されている。層間絶縁膜20上に形成された層内レンズ25は、光透過性が高い窒化シリコン膜などで構成され、層間絶縁膜20の窪み形状を反映した下に凸な曲面を下面として有している。
層内レンズ25は一体的に形成されたものであってもよいが、下に凸な曲面を下面として有する下部レンズ21aと、下部レンズ21aの上面上に配置され、上に凸な曲面を上面として有する上部レンズ23aとで構成されていてもよい。層内レンズ25は、オンチップレンズ28を通過した入射光L3、L4を受光部12に集めることで感度を向上させる(図1(b)、図2(b)参照)。
層内レンズ25を被覆する平坦化膜26は、例えば酸化シリコンなどで構成されている。平坦化膜26上のカラーフィルタ27は受光部12ごとに設けられ、原色系の場合、赤、青、緑のいずれかの色を帯びている。平坦化膜26上のオンチップレンズ28は、ネガ型感光樹脂などの光透過材料で構成されている。
本実施形態の固体撮像装置では、図1(a)、(b)、図2(a)、(b)に示すように、各転送電極15の少なくとも一部に、受光部12に面した段差部35が設けられている点が従来の固体撮像装置と異なっている。
図1(a)、(b)に示すように、撮像領域の中央部では、受光部12を挟んで互いに隣接する転送電極15において、電荷転送方向に平行に延びる受光部12の中心線を軸としてほぼ線対称な形状の断面を有する2段の段差が形成されている。
図1(b)に示す断面において転送電極15は、例えば幅(水平方向の幅)500nm、高さ100nm程度の長方形の下段部15b上に、幅250nm、高さ100nm程度の長方形の上段部15aが、各々の長辺の中心を揃えて積層されたような2段の段差形状を有している。つまり、受光部12の両側に位置する転送電極15は、共に段差幅125nm、段差高さ100nmの段差部35を有していることとなる。このため、層内レンズ25の光軸は受光部12の受光面に対してほぼ垂直になっており、層内レンズ25の上面及び下面は、受光部12に対してほぼ左右対称となっている、言い換えれば、層内レンズ25の上面及び下面は、電荷転送方向に平行に延びる受光部12の中心線を通る面を対称面としてほぼ左右対称の曲率を有し、ほぼ面対称の形状を有している。
また、図1(a)から分かるように、受光部12を挟んで電荷転送方向に互いに隣接する転送電極15にも、互いに形状がほぼ等しい段差部35が設けられている。このため、層内レンズ25の上面及び下面は、受光部12に対して左右対称、すなわち水平方向に平行に延びる受光部12の中心線を通る面を対称面としてほぼ面対称な形状となっている。
一方、図2(a)、(b)に示すように、撮像領域の外周部では、転送電極15のうち受光部12を挟んで互いに隣接する部分の断面形状が、電荷転送方向に平行な方向に延びる受光部12の中心線を軸として非対称となっている。
図2(b)に示す断面において転送電極15は、例えば幅(水平方向の幅)500nm、高さ100nm程度の長方形の下段部15bの上に、幅250nm、高さ100nm程度の長方形の上段部15aが積層された形状をしている。
つまり、受光部12から見て撮像領域の外周部側(図2(b)に示す左側)に位置する転送電極15では、下段部15bの受光部12に面した端部と上段部15aの受光部12に面した端部の位置を一致させた形状となっており、当該受光部12から見て撮像領域の中央部側(図2(b)に示す右側)に位置する転送電極15では、段差幅250nm、段差高さ100nmの段差部35が受光部12に面して形成されている。言い換えると、受光部12の水平方向の一方に隣接する転送電極15については、撮像領域の外周部側では段差部35が形成され、撮像領域の中央部側では段差部35が形成されていない。
ただし、下段部15bの受光部12に面した端部と上段部15aの受光部12に面した端部の位置は必ずしも一致しなくてもよく、撮像領域内での位置に応じて、受光部12から見て撮像領域の中央部側に隣接する段差部35の段差幅が撮像領域の外周部側に隣接する段差部35の段差幅よりも大きければよい。
以上の構成により、撮像領域の中央部では、受光部12を間に挟んで対向する転送電極15に形成された段差部35の形状に合わせて層間絶縁膜20の上面に、受光部12の中心を通る面に対して左右対称の形状(曲率)を有する窪みが形成される(図1(b))。そして、撮像領域の中央部では層内レンズ25の光軸は基板面(受光面)に対してほぼ垂直になっている。このため、図1(b)に示す受光面に垂直に入射する入射光L3を効率良く受光することができる。
これに対して撮像領域の外周部では、受光部12を間に挟んで対向する転送電極15に形成された段差部35の形状に合わせて層間絶縁膜20の上面に、受光部12の中心を通る面に対して左右非対称な形状(曲率)を有する窪みが形成される。撮像領域内の受光部12の位置に合わせて所望の傾きの光軸を有する層内レンズ25を形成することができる。このため、入射光L4の方向に適宜層内レンズ25の光軸を傾けることができ、撮像領域の外周部でも効果的に受光することができる。
従って、転送電極15に2段の階段形状を有する段差部35を形成し、撮像領域内での位置に応じて層内レンズ25の光軸を傾けるように段差部35の段差幅を変化させて、層内レンズ25の曲率を変化させることにより、撮像領域内の各受光部への集光量を均一化すること、固体撮像装置の感度を大幅に向上させることができる。例えば、撮像領域の中央部から外周部に向かうに従い、段階的に層内レンズ25の光軸の傾斜が大きくなるように受光部12を挟んで対向する段差部35の幅の差を調節することが好ましい。この場合、撮像領域内で受光部12への集光量を均一化することができる。
さらに、本実施形態の固体撮像装置では、転送電極15に段差を形成することで、層内レンズ25の最下部と半導体基板11(受光部12)との距離を、段差調整膜119とエッチングストッパ膜118を設ける従来の固体撮像装置(図10(a)、(b))に比べて短くすることができ、入射光の減衰を抑えることができる。これらの効果については後述する。
−固体撮像装置の製造方法−
本実施形態に係る固体撮像装置の製造方法について、図3(a)〜(e)、図4(a)〜(c)、図5(a)〜(c)を参照して説明する。図3(a)〜(e)、図4(a)〜(c)、図5(a)〜(c)は、撮像領域の外周部を示している。
まず、図3(a)に示すように、イオン注入等の公知の方法により、シリコン等からなる半導体基板11の上部にn型不純物を含む受光部12や電荷転送部13等を形成する。次に、半導体基板11上に熱酸化法、またはCVD(Chemical Vapor Deposition)法を用いて、酸化シリコンなどの絶縁体を厚さ50nm程度に堆積させ、ゲート絶縁膜14を形成する。
次に、図3(b)に示すように、CVD法等を用いてゲート絶縁膜14上に、導電性の不純物を含み、ポリシリコン等からなる厚さ200nm程度の導電性膜15xを形成する。次いで、後に転送電極15の段差部35となる部分を形成するために、一般的なリソグラフィプロセスにより、例えばライン625nm、スペース375nmのレジストパターン29aを導電性膜15x上に形成する。
次に、図3(c)に示すように、レジストパターン29aをマスクとしてドライエッチングを行い、導電性膜15xを膜厚100nm程度残した状態でライン625nm、スペース375nmのパターンを形成する。これにより、凹状の段差部形成領域30により区画された上段部15aが形成される。ここで、レジストパターン29aのライン及びスペースの寸法はエッチングにおけるレジストシフト量に応じて適宜変更可能である。なお、段差部35の形成位置は上述のように撮像領域の中央部から外周部に向かって変化するので、本工程で用いるレジストパターン29aのラインとスペースの寸法は適宜変更してもよい。また、本工程では、エッチング量の制御により導電性膜15xの段差部形成領域30での膜厚を調整することができる。
続いて、レジストパターン29aを除去した後、一般的なリソグラフィプロセスにより、左端(撮像領域外周方向)が段差部形成領域30のほぼ中央となるように、導電性膜15x上に例えばライン500nm、スペース500nmのレジストパターン29bを形成する。撮像領域の外周部においては、各レジストパターン29bの所定の方向(図3(c)の例では水平方向)での中心線の位置が、上段部15aの所定の方向(例えば水平方向)における中心線よりも撮像領域の外周部寄りになるようにレジストパターン29bが形成される。レジストパターン29bは少なくとも受光部12の上方に開口が形成されており、段差部形成領域30の一部及び上段部15aの少なくとも一部を覆っている。
次いで、図3(d)に示すように、レジストパターン29bをマスクとして導電性膜15xのうち受光部12上に形成された部分等をゲート絶縁膜14が露出するまでエッチングする。これにより、断面が長方形の下段部15b上に、下段部15bより水平方向の幅が狭い長方形の断面を有する上段部15aを重ねたような形状の転送電極15を形成する。本工程で形成された転送電極15の上部のうち受光部12に面した部分の少なくとも一部には段差が形成される。例えば、撮像領域の外周部では、水平方向における転送電極15の撮像領域の中央部側の端部には段差部35が形成され、撮像領域の外周部側の端部には段差部35が形成されない。
ここで、図3(b)に示すレジストパターン29aの形状を、撮像領域外周方向の端部の(受光部12に対する)位置は一定にしてレジストパターン29a同士の間隔を受光部12の位置毎に変化させることで段差部35の幅Cと幅Dの距離をコントロールすることができる。
図6(a)〜(c)は、本実施形態に係る固体撮像装置の製造方法において、段差部35が設けられた転送電極15を形成する工程を示す図である。図6(a)〜(c)は撮像領域の中央部での水平方向断面を示している。
図3(b)に示す工程において、撮像領域の中央部では、図6(a)に示したように受光部12の中心線に対して対称となる位置にライン250nm、スペース750nmのレジストパターン29aを形成する。
次いで、図3(c)に示す工程において、撮像領域の中央部では、図6(b)に示すように、レジストパターン29aを用いて導電性膜15xのエッチングを行うことで、導電性膜15xのパターニングを行う。これにより、導電性膜15xの上部に、後に段差部35となる凹状の段差部形成領域30を形成する。ここで、導電性膜15xの上部を上段部15aと称する。
次に、ライン500nm、スペース500nmのレジストパターン29bを、ラインの中心位置(水平方向での中心線の位置)と転送電極15の上段部の中心位置(水平方向での中心線の位置)とが一致するように形成する。言い換えれば、レジストパターン29bの中心線の位置を上段部15aの中心線の位置とが同じになるように、レジストパターン29bを形成する。レジストパターン29bは段差形成領域30の少なくとも一部と上段部15aの全体とを覆う。
なお、レジストパターン29bは、撮像領域内の受光部12の位置に関わらず、互いに隣接する受光部12の間において同じ位置に形成されていてもよい。
次いで、図3(d)に示す工程において、撮像領域の中央部では、図6(c)に示すように、レジストパターン29bをマスクとして導電性膜15xをエッチングする。これにより、図1(b)に示す大きさの異なる長方形の断面を有する下段部15bと上段部15aを、これらの長方形の長辺の中心が一致するように重ねたような形状を有する転送電極15を形成する。受光部12の一方に隣接する転送電極15は、上部両側にほぼ同じ幅及び高さFの段差部35を有する。
次に、図3(e)に示すように、転送電極15を被覆するように厚さ20nm程度の絶縁膜16を形成し、この絶縁膜16上にタングステンなどからなる厚さ100nm程度の金属膜をCVD法等により形成した後、受光部12の上方が開口するように当該金属膜をパターニングし、遮光膜17を形成する。ここで、遮光膜17は、遮光性があれば金属膜に限定することはない。
次に、図4(a)に示すように、受光部12と遮光膜17を被覆するように層間絶縁膜20を形成する。ここで、層間絶縁膜20の材料として、段差被覆性の高いPSG(Phospho Silicate Glass)またはBPSG(Boro-Phospho Silicate Glass)などの材料を選択する。この層間絶縁膜20は、転送電極15上部に形成された段差部35を含め、転送電極15の形状をなぞるようにして形成され、受光部12上方に、下に凸の形状となった窪みを形成する。この際には、必要に応じてリフロー処理を施してもよい。
本実施形態の製造方法では、図3(b)で示す工程で、段差部形成領域30を形成するためのレジストパターン29aの形成位置を受光部12の撮像領域内の位置によって変えることで、転送電極15の両側に形成される段差幅C、Dを変化させている。撮像領域中央部では、転送電極15上部に形成される段差幅が(水平方向の)両側とも同じ大きさになるように段差部35が形成され、撮像領域中央部から離れるに従って、転送電極15上部の中央部側の段差幅が小さく、且つ外周部側の段差幅が大きくなるように段差部が形成される。そのため、撮像領域の中央部では層内レンズ25の光軸が受光部に対して垂直となっており、撮像領域の外周部では層内レンズ25の光軸が撮像領域中央部に向かって傾斜している構造とすることができる。
次に、図4(b)に示すように、層間絶縁膜20上に、プラズマCVD法等により窒化シリコン(SiN)または酸化シリコン(SiO)などからなる光透過膜21を形成し、当該光透過膜21上にレジスト22を堆積させてからレジスト22の上面を平坦化する。ここで、レジスト22を平坦化しない場合には、レジスト22の膜厚を3000nm程度まで厚く形成する。
次に、図4(c)に示すように、レジスト22と光透過膜21の材料との選択比がほぼ1となる条件にてレジスト22及び光透過膜21のエッチングを実施し、上面が平坦化された光透過膜21で構成された下部レンズ21aを形成する。
次に、図5(a)に示すように、上面が平坦化された下部レンズ21a上にプラズマCVD法により、窒化シリコン(SiN)または酸化シリコン(SiO)等からなる光透過膜23を形成する。光透過膜23は下部レンズ21aと同じ材料で構成されることが好ましい。続いて、この光透過膜23上にレジストを塗布し、受光部12上の領域にレジストパターンを形成した後、リフロー処理を実施する。これにより、上面が凸レンズ形状のレジストパターン24が形成される。
次に、図5(b)に示すように、レジストパターン24と光透過膜23の材料との選択比がほぼ1となる条件でレジストパターン24及び光透過膜23のエッチングを行う。これにより、光透過膜からなり、レジストパターン24の上面形状をよく反映した凸状の上面を有する上部レンズ23aが形成される。本工程により、下部レンズ21aと上部レンズ23aとで構成された層内レンズ25が形成される。
次に、図5(c)に示すように、層内レンズ25を埋め込むように平坦化膜26を形成してから平坦化膜26の上面を平坦化した後、当該平坦化膜26上に染色法などによりカラーフィルタ27を形成する。染色法では、カゼインなどの高分子に感光剤を添加したものを平坦化膜26上に塗布し、露光、現像、染色および定着を色毎に繰り返していく。次いで、カラーフィルタ27上にオンチップレンズ28を形成する。具体的には、カラーフィルタ27の上面に光透過性樹脂を塗布し、その上に上面が凸レンズ形状のレジストパターンを形成し、レジストパターン及び光透過性樹脂のエッチングを実施することでオンチップレンズ28を形成する。以上の工程により、本実施形態の固体撮像装置が作製できる。
本実施形態の固体撮像装置及びその製造方法によれば、図10(a)、(b)に示す従来例と比較し、エッチングストッパ膜118と段差調整膜119を形成することなく層内レンズ25を所望の形状に加工することができる。そのため、層間絶縁膜20をリフローすることで層内レンズ25の最下部と半導体基板11(受光部12)との距離を例えば150nm以上200nm以下程度にまで短くすることができる。例えば転送電極15、絶縁膜16、及び遮光膜17の膜厚の合計が370nm程度とすると、半導体基板11(受光部12)の上面から層内レンズ25の最下部までの距離を、半導体基板11の上面から遮光膜17の上面までの距離の約40%以上55%以下にすることができる。この場合には、光の回折による損失や層間絶縁膜20での吸収損失を踏まえて、光感度の低下を非常に効果的に防ぐことができる。
なお、本実施形態の固体撮像装置の製造方法において、段差部35の形状や層間絶縁膜20の材料や膜厚、また層間絶縁膜20のリフロー条件などによっても異なるので、層内レンズ25の最下部と半導体基板11(受光部12)との距離は上記範囲に限られず、半導体基板11の上面から遮光膜17の上面までの距離の約20%以上且つ70%以下とすれば光感度の低下抑制効果を発揮することは可能である。
ここで、本実施形態の固体撮像装置における光の進路と転送電極形状について説明する。
チップ内の撮像領域中央部では、光は図1(b)に示したように垂直入射のL3のような進路となるため、左右対称の断面形状となるように上部両側に段差部を有する転送電極15を形成し、左右対称の形状を有する層内レンズを形成する。撮像領域外周部では、光は図2(b)に示したように斜め入射のL4のような進路となるため、転送電極の上部に左右非対称な段差を設けた転送電極を形成し、左右非対称の形状を有する層内レンズを形成することで下凸レンズの光軸の傾きを変化させ、受光部12へより多くの光が入るような構造にすることができる。このため、本実施形態の固体撮像装置では、従来の固体撮像装置に比べてシェーディング特性が大幅に改善されている。
−固体撮像装置の変形例−
転送電極の形状は、上述した形状に限られるものではない。例えば、転送電極の段差部が3段以上の階段状になっていてもよい。図7は、本実施形態の第1の変形例に係る固体撮像装置の、撮像領域外周部における断面図である。本変形例に係る固体撮像装置では、撮像領域外周部において、3段構造となった転送電極を有している。なお、図7において、図2(b)と同じ部材については同じ符号を付し、説明は省略する。
転送電極15は、図7に示す断面において、例えば1段目(下段部15b)が幅500nm、高さ60nm程度、2段目(中段部15c)が幅400nm、高さ70nm程度、3段目(上段部15a)が幅300nm、高さ70nm程度の長方形が積層された形状をしている。
撮像領域外周部において、受光部12の一方に隣接する転送電極15のうち、撮像領域の中央部に近い部分では下段部15b、中段部15c、上段部15aの端部位置が揃えられて積層された形状となっており、上部に段差部35が形成されない。一方、当該転送電極15のうち、撮像領域の外周部に近い部分(中央部から遠い部分)には三段の段差部35が形成されている。
これに対し、撮像領域の中央部においては、水平方向の断面において、下段部15b、中段部15c、及び上段部15aの各長方形断面が、その長辺の中心位置が揃うように積層され、段差部35は転送電極15の上部において両側に左右対称に形成される。また、受光部をはさんで対向する面に形成される段差部は同じ形状をしている。
次に、この3段構造の転送電極を備えた本変形例に係る固体撮像装置の製造方法を説明する。図8(a)〜(e)は、本変形例に係る固体撮像装置の製造方法を示す図である。
まず、図8(a)に示すように、後に転送電極15の段差部35となる部分を形成するために、一般的なリソグラフィプロセスにより、ライン700nm、スペース300nmのレジストパターン29aを導電性膜15x上に形成する。
次に、図8(b)に示すように、レジストパターン29aをマスクとしたエッチングにより、導電性膜15xの一部を60nm程度分除去し、図7に示す転送電極15の上段部15aを形成する。続いて、レジストパターン29aを除去した後、一般的なリソグラフィプロセスによりライン850nm、スペース150nmのレジストパターン29bを導電性膜15x上に形成する。ここで、リソグラフィプロセスにより形成されたレジストパターン29bのライン部850nmは、前工程にて形成された転送電極の上段部15a全体(幅700nm)を被覆し、撮像領域中央部方向が上段部15aの端部から50nm程度はみ出すようにする。
次いで、図8(c)に示すように、導電性膜15xのパターニングを行う。具体的には、レジストパターン29bをマスクとしたエッチングにより、導電性膜15xの一部を70nm程度分除去し、転送電極15の中段部15cを形成する。次に、レジストパターン29bを除去した後、一般的なリソグラフィプロセスにより、中段部15cの撮像領域の外周方向端部から50nm程度はみ出した位置から、ライン500nm、スペース500nmのレジストパターン29cを形成する。次いで、レジストパターン29cをマスクとして受光部12上の導電性膜15xをゲート絶縁膜14が露出するまでエッチングすることで下段部15bを形成し、最終的に図8(d)に示す3段形状を有する転送電極15を形成する。
次に、図8(e)に示すように、図3(e)〜図4(c)に示す工程と同じ方法により絶縁膜16、遮光膜17、層間絶縁膜20、及び下部レンズ21aを形成する。その後、図5(a)〜(c)に示す工程と同じ方法により本変形例に係る固体撮像装置を作製できる。
本変形例の場合、転送電極15を3段構造としていることにより、転送電極15を2段構造とする場合に比べて層内レンズ25の下面と受光部12との距離をより短くすることができる上、下部レンズ21aの光軸の制御性を高めることができるので、集光度のさらなる向上が可能となる。
上記の実施形態及びその変形例に係る固体撮像装置では、段差部35含め、転送電極15の形状を同一撮像領域内での受光部12の位置に応じて変化させているが、第2の変形例として、同一撮像領域内のオンチップレンズ28の色毎に転送電極15の形状を変化させてもよい。
図9は、実施形態の第2の変形例に係る固体撮像装置を示す断面図である。同図に示すように、固体撮像装置において、各カラーフィルタ27の色と位置ごとに転送電極15の上段部15aの幅や位置、段差部35の段差幅を変化させることで、層内レンズ25の集光度と焦点深度を最適にすることができる。例えば、R(赤)、G(緑)、B(青)のうち赤色光は最も波長が長く、青色光は最も波長が短いことから、赤色フィルタ27aに対応する受光部12に隣接する転送電極15と、青色フィルタ27bに対応する受光部12に隣接する転送電極15とにおいて、上段部15bの幅や位置、段差部35の段差幅を別個に設定することができる。
以上の構成によれば、色毎に層内レンズ25の形状を最適化することができる。この結果、オンチップレンズ28及び層内レンズ25により集光される各色光(赤、青、または緑)の集光量が適正化され、色ごとの感度のバラツキを抑えることができるので、色シェーディングの発生を抑えることが可能である。
また、同色光用の受光部12に隣接する転送電極15について、撮像領域中央部の上段部15aの幅(図9に示す上段部15aの断面の長辺)を外周部の上段部15aと比較して大きくしたり、撮像領域の中央部において、下段部15bの幅を大きくして、受光部12の開口面積を小さくしたりすることで、撮像領域内で受光部12ごとの集光量を均一化することも可能である。
上記に示した本発明の実施形態及びその変形例では、CCD型の固体撮像装置を挙げて説明したが、これに限定されるわけではなく、他のタイプの固体撮像装置または固体撮像装置以外の装置に本発明の構成を適用することも可能である。
また、以上の実施形態及びその変形例では電荷転送方向と交差する水平方向の断面を用いて説明したが、電荷転送方向において受光部12と隣接する転送電極15についても同様の段差部を設けることで上述の効果を得ることができる。
なお、上述した部材の形状や寸法、製造方法などは一例であって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
本発明によれば、受光部への入射光の集光状態を改善できるので、デジタルカメラやビデオカメラ等の電子撮像機器でのシェーディングの低減及び感度を向上に有用である。
11 半導体基板
12 受光部
13 電荷転送部
14 ゲート絶縁膜
15 転送電極
15a 上段部
15b 下段部
15c 中段部
15x 導電性膜
16 絶縁膜
17 遮光膜
20 層間絶縁膜
21 光透過膜
21a 下部レンズ
22 レジスト
23 光透過膜
23a 上部レンズ
24 レジストパターン
25 層内レンズ
26 平坦化膜
27 オンチップレンズ
27 カラーフィルタ
27a 赤色フィルタ
27b 青色フィルタ
28 オンチップレンズ
29a、29b、29c レジストパターン
30 段差部形成領域
35 段差部

Claims (14)

  1. 撮像領域が設けられた半導体基板を備えた固体撮像装置であって、
    前記半導体基板の上部に設けられ、前記撮像領域内に配置された受光部と、
    前記半導体基板上に、前記受光部に隣接するように設けられ、前記受光部に面した段差部が設けられた転送電極と、
    前記転送電極上を含む前記半導体基板上に設けられ、前記受光部の上方に開口部が形成された遮光膜と、
    前記遮光膜上を含む前記半導体基板上に設けられ、前記受光部の上方において下に凸な曲面状の上面を有する層間絶縁膜と、
    前記層間絶縁膜のうち前記受光部の上方に位置する部分上に設けられ、下に凸な曲面状の下面を有する層内レンズとを備えている固体撮像装置。
  2. 請求項1に記載の固体撮像装置において、
    前記撮像領域には前記受光部が2次元状に複数個配置されており、
    前記層内レンズは複数個の前記受光部のそれぞれの上方に設けられており、
    前記段差部の形状は、当該段差部に面した前記受光部の前記撮像領域内での位置に応じて異なる固体撮像装置。
  3. 請求項2に記載の固体撮像装置において、
    前記受光部と前記転送電極とは交互に配置されており、
    前記撮像領域の中央部において、前記受光部を間に挟んで互いに隣接する前記転送電極のうち前記受光部に面した部分には、前記受光部を挟んで互いに対向し、前記受光部に対して実質的に左右対称な形状を有する前記段差部が形成されており、
    前記撮像領域の外周部において、前記受光部を間に挟んで互いに隣接する前記転送電極のうち前記受光部に面した部分の形状は、前記受光部に対して左右非対称となっていることを特徴とする固体撮像装置。
  4. 請求項3に記載の固体撮像装置において、
    前記撮像領域の外周部では、前記受光部の両側に隣接する前記転送電極に、それぞれ前記受光部に面して前記段差部が形成されており、
    前記撮像領域の外周部において、前記受光部から見て前記撮像領域の中央部方向に隣接する前記転送電極に形成された前記段差部の段差幅は、前記撮像領域の外周部方向に隣接する前記転送電極に形成された前記段差部の段差幅よりも大きいことを特徴とする固体撮像装置。
  5. 請求項3に記載の固体撮像装置において、
    前記撮像領域の外周部において、前記受光部から見て前記撮像領域の中央部方向に隣接する前記転送電極には、前記受光部に面する前記段差部が形成され、前記受光部から見て前記撮像領域の外周部方向に隣接する前記転送電極のうち前記受光部に面する部分には前記段差部が形成されないことを特徴とする固体撮像装置。
  6. 請求項2〜5のうちいずれか1つに記載の固体撮像装置において、
    前記段差部は階段形状であることを特徴とする固体撮像装置。
  7. 請求項2〜6のうちいずれか1つに記載の固体撮像装置において、
    前記撮像領域の中央部では、前記層内レンズが、当該層内レンズに対応する前記受光部に対して実質的に左右対称の形状を有しており、
    前記撮像領域の外周部では、前記層内レンズが、当該層内レンズに対応する前記受光部に対して左右非対称な形状を有していることを特徴とする固体撮像装置。
  8. 請求項1〜7のうちいずれか1つに記載の固体撮像装置において、
    前記半導体基板の上面から前記層内レンズの最下部までの距離は、前記半導体基板の上面から前記遮光膜の上面までの距離の20%以上、且つ70%以下であることを特徴とする固体撮像装置。
  9. 半導体基板の撮像領域に2次元状に配置された複数の受光部を形成する工程と、
    前記半導体基板上に、前記受光部の各々の両側に隣接し、少なくとも一部に前記受光部に面した段差部が設けられた転送電極を形成する工程と、
    前記転送電極上を含む前記半導体基板上に設けられ、受光部の上方に開口を有する遮光膜を形成する工程と、
    前記受光部の上方において下に凸な曲面状の上面を有する層間絶縁膜を前記遮光膜上を含む前記半導体基板上に形成する工程と、
    前記層間絶縁膜のうち前記受光部の各々の上方に位置する部分上に、下に凸な曲面状の下面を有する層内レンズを形成する工程とを備える固体撮像装置の製造方法。
  10. 請求項9に記載の固体撮像装置において、
    前記転送電極を形成する工程では、前記段差部に面した前記受光部の前記撮像領域内での位置に応じて前記段差部の形状を変えることを特徴とする固体撮像装置の製造方法。
  11. 請求項9または10に記載の固体撮像装置の製造方法において、
    前記転送電極を形成する工程は、
    前記半導体基板上に導電性膜を形成する工程と、
    前記導電性膜上に形成された第1のレジストパターンを用いて前記導電性膜に対して第1のエッチングを行い、凹状の段差部形成領域により区画された上段部を形成する工程と、
    前記第1のレジストパターンを除去した後、少なくとも前記段差部形成領域の一部及び前記上段部の一部を覆う第2のレジストパターンを用いて前記導電性膜に対して第2のエッチングを行い、前記段差部を形成する工程とを含むことを特徴とする固体撮像装置の製造方法。
  12. 請求項11に記載の固体撮像装置の製造方法において、
    前記撮像領域の中央部では、前記第2のレジストパターンの所定の方向における中心線の位置が、前記上段部の前記所定の方向における中心線と同じ位置になるよう前記第2のレジストパターンを形成し、
    前記撮像領域の外周部では、前記第2のレジストパターンの前記所定の方向における中心線の位置が、前記上段部の前記所定の方向における中心線よりも前記撮像領域の外周部寄りになるように前記第2のレジストパターンが形成されることを特徴とする固体撮像装置の製造方法。
  13. 請求項11または12に記載の固体撮像装置の製造方法において、
    前記第1のレジストパターンの前記撮像装置の外周部側の端部位置は一定にし、前記第1のレジストパターン同士の間隔を、前記第1のレジストパターンに隣接する前記受光部の前記撮像領域内での位置ごとに変化させることを特徴とする固体撮像装置の製造方法。
  14. 請求項11〜13のうちいずれか1つに記載の固体撮像装置の製造方法において、
    前記第2のレジストパターンは、前記撮像領域内の前記受光部の位置に関わらず、互いに隣接する前記受光部の間において同じ位置に形成されることを特徴とする固体撮像装置の製造方法。
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