JP2011099785A - 組合せ秤 - Google Patents

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Abstract

【課題】所定の計量精度を満足する安定待ち時間を容易に決定することのできる組合せ秤を提供する。
【解決手段】
被計量物が供給ホッパ5から計量ホッパ6に供給されることによって重量信号を得るように構成される組合せ秤1において、供給ホッパ5から計量ホッパ6へ被計量物が供給される時刻より後における複数の異なる動的重量測定値取得時刻のそれぞれの時刻において重量信号から動的重量測定値を取得するとともに、複数の異なる動的重量測定値取得時刻より後の静的重量測定値取得時刻において重量信号から静的重量測定値を取得し、静的重量測定値に対する動的重量測定値の誤差の大きさの評価によってその誤差の大きさが所定の許容値以下となる動的重量測定値取得時刻を本稼働運転時の動的重量測定値取得時刻として決定するものとする。
【選択図】図1

Description

本発明は、被計量物が供給ホッパから計量ホッパに供給されることによって重量信号を得るように構成される組合せ秤に関するものである。
従来、自動式もしくは半自動式の組合せ秤として、被計量物を組合せ計量する複数の計量ホッパの上方に供給ホッパを備えた構造のものが知られている。この種の組合せ秤では、被計量物は一旦供給ホッパに収容され、この供給ホッパから計量ホッパへ自動的に投下・供給され、計量ホッパにてその被計量物の重量が測定されるように構成されている。
ところで、一般の計量器において、重量信号から自動的に重量測定値を取得するタイミングとしては、1)安定待ち時間タイマーを設けない方法、2)安定待ち時間タイマーを設ける方法のいずれかが採用されている。
1)安定待ち時間タイマーを設けない方法においては、安定判別基準を備える安定判別手段が設けられ、重量信号が安定であると判別されたタイミングを重量測定値の取得タイミングとするようにされている。
2)安定待ち時間タイマーを設ける方法においては、被計量物が計量ホッパへ投下・供給されるタイミング、より具体的には供給ホッパのゲートを開くタイミングや被計量物が供給ホッパへ供給されたことを物品センサが検知したタイミングを起点として経過時間をカウントする安定待ち時間タイマーが設けられ、被計量物が計量ホッパへ供給されて所定の時間が経過したタイミングを重量測定値の取得タイミングとするようにされている。
上記1)の方法に関するものとしては、例えば特許文献1にて提案されているものがある。
上記2)の方法に関するものとして、例えば特許文献2〜5にて提案されているものがある。
特開平9−113348号公報 特開平7−43196号公報 特開平3−259720号公報 特開平4−62434号公報 特開平6−43011号公報
特許文献1による方法においては、振動信号を含む重量信号をある時間幅の間に複数回サンプリングをして、これら複数回のサンプリングの平均値を順次毎回のサンプリングタイミング毎に算出し、算出された平均値の差が予め設定したばらつき幅許容値以下になった時点をもって重量信号が安定状態に達したと判定し、このタイミングをもって重量測定値を取得するようにされている。
特許文献2による方法においては、被計量物が計量ホッパへ供給されて所定の時間が経過したタイミングでもって重量信号から重量測定値を取得して組合せ演算に供するようにされている。そして、組合せ演算に選択されずに被計量物が計量ホッパに残った場合は、再度計量を行い、最初に記憶した重量測定値と再計量された時点の重量測定値との差を求め、この差に関わる許容判定基準に基づいて安定待ち時間の適切性を判定するとともに、この判定結果に応じて安定待ち時間を縮小あるいは延長するようにされている。
特許文献3による方法においては、重量信号における特定の変化過程を安定待ち時間のカウントの起点として、より具体的には重量信号が最大となる時点を安定待ち時間のカウントの起点として、重量信号が安定すると予測される安定待ち時間において重量測定値を取得するようにされている。
特許文献4による方法においては、最短安定時間より長いことが確実な上限許容時間aと、最短安定時間より短いことが確実な下限許容時間bと、必要とする計量精度を勘案して決定した安定判別許容幅cと、安定時間の測定単位時間dとを設定し、調整モードにてサンプル物品を計量ホッパへ繰り返し供給しながら上限許容時間aと下限許容時間bとの間に仮想最短安定待ち時間を設定して、仮想最短安定待ち時間での重量測定値が安定判別許容幅±cに存在することを条件に上限許容時間aと下限許容時間bとの間に、設定値の移動量の分解能がd以下とならない時間間隔で仮想最短安定時間を動かしながら最終的に時間調整の分解能の限界をもって最短安定待ち時間を求め、求めた最短安定待ち時間にて重量測定値を取得するようにされている。
特許文献5による方法においては、例えば物品センサが物品を検知した時点を起点として重量測定値を取得するタイミングまでの経過時間を測定するタイマーと、このタイマーの時間カウントの起点から一定時間経過した異なる複数の重量測定値取得時刻において重量信号から重量測定値を取得する手段とが設けられ、略同一重量のサンプル物品を複数回(m回)計量し、各重量測定値取得時刻毎に複数回(m回)の重量測定値から重量測定値のばらつきを求め、求めたばらつきが所定の値の範囲に初めて入る時刻をもって稼働運転時の重量測定値取得時刻(いわゆる安定待ち時間)を決定するようにされている。
ところで、自動式・半自動式の組合せ秤では、安定待ち時間を設定して重量測定値が取得されるが、生産能力と計量精度とが深く関係するので、数多く何回もの計量動作に対して安定待ち時間を最適に設定した場合に果たしてどの程度の計量精度が得られるかについて、調整時点で明確であるように設定されなければならない。また、被計量物の種類や供給量に応じて、所定の計量精度を満足するに必要な最短の安定待ち時間の設定を容易に行うことができなければならない。
ここで、最適な安定待ち時間とは、数多くの計量動作において所定の計量精度を満足する重量測定値を最短に得ることのできる時間であると定義される。
上記の従来技術では、重量信号に含まれる振動信号による重量測定値のばらつき量の推移状況を判断することにより、または重量信号を何らかの手段で直接観察することによって振動振幅の大小の推移状況を判断することにより、安定判別の許容範囲を定めるようにされている。
ところが、供給ホッパから計量ホッパへの被計量物の供給状態は毎回異なるので、衝撃荷重による重量信号の過渡応答振動信号の発生状態は毎回異なることになる。
したがって、ばらつき量の推移状況や振動振幅の大小の推移状況が毎回計量の度に変化する中で、重量信号が安定と判別するための許容値を設定すること、あるいは別の方法による安定判別基準の設定に関して、許容幅や安定判別基準が所定の計量精度と直接的に結びつくように行うことは経験豊かな作業員といえども極めて困難な設定作業になる。
しかも、重量信号の振動や被計量物の負荷に対する応答だけでなく、組合せ秤の設置場所の基礎振動の影響も受けるので、組合せ秤を稼働運転させる場所(例えば、顧客の工場など)で効率良く、作業員を選ばず、許容幅や安定判別基準を設定する必要がある。
また、設定される安定判別基準について、安定判別基準と所定の計量精度と安定待ち時間との関連性が多くの計量回数において、つまり統計的に明確でなければ、最適な安定待ち時間の設定に有用な安定判別基準であるとすることはできない。
安定判別するための許容幅の設定や、安定待ち時間を決定するための安定判別基準の内容について、特許文献2〜4に係る技術ではいずれも上記の関連性を明確にすることができないので、多くの計量回数に基づく所定の計量精度の獲得を前提にした最適あるいは最短な安定待ち時間を設定することができない。言い換えれば、必然的になにがしかの余裕を見込んだ設定値となる。
一方、特許文献5に係る技術では、安定待ち時間の経過中に一つの重量信号に対して一定間隔毎に多くの測定時点を設けてサンプル物品の重量値を測定し、同じサンプル物品を何回も供給計量させて各測定時点毎に多くの重量測定値を求めるようにされている。そして、各測定時点毎に重量測定値の統計値として標準偏差を求めるようにされている。
このようにすれば、数多くの仮の安定待ち時間毎に、種々の供給状態に応じた統計的重量測定値のばらつき誤差が得られるので、統計的な計量精度と安定待ち時間との関係が明確になり、多くの仮の安定待ち時間の中から所定の統計的精度を満足する最短の安定待ち時間を容易に自動的に得ることができる。
ところが、安定待ち時間の設定のための調整モードにおいて、統計的に安定待ち時間毎の所定精度を求めるには、多くのサンプル物品の計量が必要であるので、設定作業は出来るだけ作業効率の良い方法が望まれる。
しかしながら、特許文献5に係る技術では、同じサンプル物品を繰り返し用いて重量を測定するようにされている。
重量の異なるサンプル物品を用いた重量測定では、重量測定値のばらつきの中にサンプル物品の重量のばらつきが含まれてしまい、測定に起因するばらつき誤差を正しく求めることができない。
特に、自動式の組合せ秤に対して適用しようとすれば、調整の結果得られる計量精度に統計的な裏付けを得るために、出来るだけ数多くの計量回数を繰り返して精度評価しなければならないが、そのようなテストが容易に実施可能な方法でなければならない。
例えば、被計量物がポテトチップスである場合に、同じ重量のサンプル物品を数多く揃えることは困難である。また、同じ重量のサンプル物品を短時間の内に何回も繰り返し計量ホッパに供給計量させる作業も困難である。
作業者の経験に頼らず、実稼働時とほぼ同様の運転状態で効率的な作業でもって、実稼働時と同様に毎回重量の異なる多くのサンプル物品でもって統計的な所定計量精度に対応する安定待ち時間を設定することは、調整作業において大きい課題であった。
本発明は、前述のような問題点に鑑みてなされたもので、所定の計量精度を満足する安定待ち時間を容易に決定することのできる組合せ秤を提供することを目的とするものである。
前記目的を達成するために、本発明による組合せ秤は、
被計量物が供給ホッパから計量ホッパに供給されることによって重量信号を得るように構成される組合せ秤において、
前記供給ホッパから計量ホッパへ被計量物が供給される時刻より後における複数の異なる動的重量測定値取得時刻のそれぞれの時刻において前記重量信号から動的重量測定値を取得する動的重量測定値取得手段と、
前記複数の異なる動的重量測定値取得時刻より後の静的重量測定値取得時刻において前記重量信号から静的重量測定値を取得する静的重量測定値取得手段と、
本稼働運転前の調整運転時において複数回計量を実施した際における前記動的重量測定値取得手段が取得した動的重量測定値と前記静的重量測定値取得手段が取得した静的重量測定値とを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶されている動的重量測定値と静的重量測定値とに基づいて、静的重量測定値に対する動的重量測定値の誤差の大きさを評価する誤差評価手段と、
前記誤差評価手段によって前記誤差の大きさが所定の許容値以下となる動的重量測定値取得時刻を本稼働運転時の動的重量測定値取得時刻として決定する動的重量測定値取得時刻決定手段と
を備えることを特徴とするものである(第1発明)。
本発明において、前記誤差評価手段は、前記誤差の大きさを評価するに際して、前記記憶手段に記憶されている計量回数毎の動的重量測定値と静的重量測定値とに基づいて、前記複数の異なる動的重量測定値取得時刻のそれぞれの時刻に対応させて求められる重量測定値誤差のばらつきの標準偏差を取り扱うものとされるのが好ましい(第2発明)。
本発明において、前記誤差評価手段は、前記誤差の大きさを評価するに際して、前記記憶手段に記憶されている計量回数毎の動的重量測定値から前記複数の異なる動的重量測定値取得時刻のそれぞれの時刻に対応させて求められる動的重量測定値のばらつきの標準偏差と、前記記憶手段に記憶されている計量回数毎の静的重量測定値から求められる静的重量測定値のばらつきの標準偏差とに基づいて求められる重量測定値誤差のばらつきの標準偏差を取り扱うものとされるのが好ましい(第3発明)。
本発明において、前記誤差評価手段は、前記誤差の大きさを評価するに際して、前記記憶手段に記憶されている計量回数毎の動的重量測定値と静的重量測定値とに基づいて、前記複数の異なる動的重量測定値取得時刻のそれぞれの時刻に対応させて求められる重量測定値平均偏差を取り扱うものとされるのが好ましい(第4発明)。
本発明において、前記誤差評価手段によって前記誤差の大きさが所定の許容値以下となる動的重量測定値取得時刻を含む計量精度関連情報を表示する表示手段と、この表示手段によって表示される計量精度関連情報から本稼働運転時の動的重量測定値取得時刻を選択設定する動的重量測定値取得時刻設定手段とが設けられるのが好ましい(第5発明)。
本発明の組合せ秤においては、供給ホッパから計量ホッパへ被計量物が供給される時刻より後における複数の異なる動的重量測定値取得時刻のそれぞれの時刻において重量信号から動的重量測定値が取得されるとともに、複数の異なる動的重量測定値取得時刻より後の静的重量測定値取得時刻において重量信号から静的重量測定値が取得され、静的重量測定値に対する動的重量測定値の誤差の大きさの評価によってその誤差の大きさが所定の許容値以下となる動的重量測定値取得時刻を本稼働運転時の動的重量測定値取得時刻として決定される。こうして、供給ホッパから計量ホッパへ被計量物が供給される時刻を起点として本稼働運転時の動的重量測定値取得時刻までの安定待ち時間が決定される。
本発明の組合せ秤によれば、動的重量測定値と静的重量測定値とに基づいて静的重量測定値に対する動的重量測定値の誤差の大きさが評価されるので、計量ホッパへと供給される被計量物のサンプル物品の重量にばらつきがあっても、振動ノイズなどによる測定上のばらつきのみを抽出することができる。このため、被計量物のサンプル物品の重量は本稼働運転時と同じくばらつきがあってもよくなり、大量のサンプル物品を用いた調整運転時の計量動作により、大量の重量測定値データを持って統計的に所定の計量精度を満足する信頼性の高い安定待ち時間を決定することができる。また、調整運転時の計量動作時において重量の異なる複数のサンプル物品を用いることができるので、本稼働運転時の計量動作と同様の計量動作にて安定待ち時間を決定するための大量の重量測定値データを効率良く容易に得ることができる。
したがって、所定の計量精度を満足する安定待ち時間を容易に決定することができる。
本発明の一実施形態に係る組合せ秤の概略システム構成図 重量信号の収束状態を表すグラフ
次に、本発明による組合せ秤の具体的な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下に述べる実施の形態は、自動式の組合せ秤に本発明が適用された例であるが、これに限定されるものではなく、半自動式の組合せ秤に本発明を適用することも勿論可能である。
<組合せ秤の概略構成の説明>
図1に示される組合せ秤1は、物品供給装置2と、分散フィーダ3と、直進フィーダ4と、供給ホッパ5と、計量ホッパ6と、メモリホッパ7と、制御装置8と、表示装置9と、操作装置10とを備えている。
なお、図1においては、直進フィーダ4、供給ホッパ5、計量ホッパ6およびメモリホッパ7は、それぞれ1個ずつのみ表わしている。
<物品供給装置、分散フィーダ、直進フィーダの説明>
物品供給装置2は、装置内に蓄積された被計量物を分散フィーダ3に投下・供給する。
分散フィーダ3は、周囲が円形で傘状の被計量物受け部11を有し、この被計量物受け部11上に投下・供給された物品供給装置2からの被計量物を振動動作によって全周に亘って放射状に分散し、被計量物受け部11の周囲に配置されたk個の直進フィーダ4上に送出・供給する。
直進フィーダ4は、分散フィーダ3から送出・供給される被計量物を振動動作によってその先端側に配置される供給ホッパ5に向けて送出・供給する。なお、組合せ演算の目標重量がWt(g)、目標組合せ個数をM個とすると、一般に各供給ホッパ5にはWt/M(g)ずつ供給されるように調整されるが、直進フィーダ4の振動による供給量の調整では、各供給ホッパ5へ丁度Wt/M(g)ずつ供給することは困難であって、その重量値はばらついている。
<供給ホッパ、計量ホッパ、メモリホッパの説明>
供給ホッパ5は、直進フィーダ4から送出・供給される被計量物を一旦ホッパ内に貯留し、このホッパ内の被計量物を下方に配置される計量ホッパ6へと投下・供給する。
計量ホッパ6は、供給ホッパ5から投下・供給される被計量物を一旦ホッパ内に貯留し、このホッパ内の被計量物の重量を荷重センサ12で検出し、その後、そのホッパ内の被計量物を下方に配置されるメモリホッパ7へと投下・供給する。
メモリホッパ7は、計量ホッパ6から投下・供給される被計量物を一旦ホッパ内に貯留し、必要に応じてそのホッパ内の被計量物を下方に配置される集合シュート13を介して集合ファネル14へと投下する。
<制御装置の説明>
制御装置8は、物品供給装置2、直進フィーダ4、供給ホッパ5、計量ホッパ6およびメモリホッパ7のそれぞれの動作を制御する。制御装置8は、マイクロコンピュータを主体に構成され、動的重量測定値取得手段15と、静的重量測定値取得手段16と、記憶手段17と、誤差評価手段18と、動的重量測定値取得時刻決定手段19と、安定待ち時間タイマー20とを備えている。制御装置8においては、所定プログラムが実行されることにより、動的重量測定値取得手段15、静的重量測定値取得手段16、記憶手段17、誤差評価手段18、動的重量測定値取得時刻決定手段19および安定待ち時間タイマー20のそれぞれの機能が実現される。
<動的重量測定値取得手段の説明>
動的重量測定値取得手段15は、供給ホッパ5から計量ホッパ6へ被計量物が供給される時刻より後における複数の異なる動的重量測定値取得時刻のそれぞれの時刻において荷重センサ12からの重量信号より動的重量測定値を取得する機能を有している。
<静的重量測定値取得手段の説明>
静的重量測定値取得手段16は、複数の異なる動的重量測定値取得時刻より後の静的重量測定値取得時刻において荷重センサ12からの重量信号より静的重量測定値を取得する機能を有している。
<記憶手段の説明>
記憶手段17は、制御装置8で実行される所定プログラムや各種データ等を記憶する機能を有している。記憶手段17は、本稼働運転前の調整運転時において複数回計量を実施した際における動的重量測定値取得手段15が取得した動的重量測定値と静的重量測定値取得手段16が取得した静的重量測定値とを記憶する。
<誤差評価手段の説明>
誤差評価手段18は、記憶手段17に記憶されている動的重量測定値と静的重量測定値とに基づいて、静的重量測定値に対する動的重量測定値の誤差の大きさを評価する機能を有している。
<動的重量測定値取得時刻決定手段の説明>
動的重量測定値取得時刻決定手段19は、誤差評価手段18によって静的重量測定値に対する動的重量測定値の誤差の大きさが所定の許容値以下となる動的重量測定値取得時刻を本稼働運転時の動的重量測定値取得時刻として決定する機能を有している。
<安定待ち時間タイマーの説明>
安定待ち時間タイマー20は、供給ホッパ5のゲートが開き始める時点を時間カウントの起点とし、供給ホッパ5内の被計量物が計量ホッパ6へと投下・供給されたときに荷重センサ12からの重量信号に生じる過渡応答振動信号が正確な重量測定値を得るに十分なだけ収束するまでの時間を安定待ち時間として、時間間隔Δt毎に時間をカウントする。このように設定した安定待ち時間タイマー20は調整運転時および本稼働運転時のいずれの運転時においても動作させる。
<表示装置の説明>
表示装置9は、誤差評価手段18によって静的重量測定値に対する動的重量測定値の誤差の大きさが所定の許容値以下となる動的重量測定値取得時刻を含む計量精度関連情報を表示する。
<操作装置の説明>
操作装置10は、表示装置9に表示された内容等に基づいて各種の選択設定等の操作を行う機能を有する。
<本稼働運転時における被計量物の供給動作説明>
本稼働運転時においては、計量ホッパ6が空の場合に、Wt/M(g)に近い被計量物が供給ホッパ5から計量ホッパ6へと投下・供給される。そして、各計量ホッパ6にて所定の安定待ち時間による動的重量測定値が得られると、被計量物は計量ホッパ6からメモリホッパ7へ投下・供給される。
なお、被計量物の計量ホッパ6への供給タイミングが多少ばらつくことによって振動信号の位相が前後にばらついたり、衝撃荷重の大小によって振幅がばらついたりしても、大抵の供給状態では安定待ち時間の完了するタイミングにおいて振動信号が収束し、所定の計量精度の動的重量測定値が得られるように安定待ち時間が設定されていて、このような安定待ち時間によって被計量物の動的重量測定値が得られる。
<本稼働運転時における計量・排出動作説明>
計量ホッパ6内にあって動的重量測定値の取得・記憶済みの被計量物と、メモリホッパ7内にあって動的重量測定値の記憶済みの被計量物との間で組合せ演算を実行し、組合せ合計値が一定の許容範囲内で目標値に最も近くなる組合せを選択する。組合せ選択された計量ホッパ6またはメモリホッパ7内の被計量物は集合シュート13を介して集合ファネル14へと投下され、商品として集められて外部へ排出される。
組合せ選択演算によって被計量物が排出された計量ホッパ6には供給ホッパ5から新たな被計量物が供給され、被計量物が排出されたメモリホッパ7には計量ホッパ6から被計量物が供給される。また、供給ホッパ5には直進フィーダ4から被計量物が供給されることで連続的に計量・組合せ選択演算が行われる。
<調整運転時における直進フィーダの動作説明>
ある種類、ある重量の被計量物についての安定待ち時間を設定するに際して、本稼働運転時の条件に合わせて組合せ商品の使用が目標重量Wtであって目標組合せ個数がMである場合に、直進フィーダ4から供給ホッパ5へ一回当たりに送出供給される被計量物の重量が約Wt/M(g)ずつになるように直進フィーダ4の送出パラメータを調整する。つまり、調整運転時における直進フィーダ4からの被計量物の供給重量を本稼働運転時のそれに合わせる。
計量ホッパ6での重量信号の過渡応答の状態は被計量物の供給重量の大きさよって異なるので、本稼働運転時に適用される供給重量値を調整運転時で使用することが適切である。
<調整運転時における動的重量測定値の取得・記憶動作の説明>
供給ホッパ5から計量ホッパ6へ被計量物が供給される時刻より後であって、仕様上の所定の組合せ処理の能力と所定の計量精度を満足するに必要と思われる概略想定時刻の前後に十分余裕のある時刻t10とt1nとを定め、t10〜t1nを時間間隔Δt毎に分割した時刻t10,t11,t12,・・・,t1nを複数の異なる動的重量測定値取得時刻とする。
動的重量測定値取得手段15は、複数の異なる動的重量測定値取得時刻t10,t11,t12,・・・t1nのそれぞれの時刻において荷重センサ12の重量信号から動的重量測定値を取得する。そして、記憶手段17は、動的重量測定値取得手段15が取得した動的重量測定値を記憶する。
<調整運転時における静的重量測定値の取得・記憶動作の説明>
複数の異なる動的重量測定値取得時刻t10,t11,t12,・・・t1nより後であって、被計量物の計量ホッパ6への供給タイミングにばらつきがあっても、また被計量物の供給状態によって衝撃荷重が大きい場合でも、重量信号が十分安定した状態に至り、信頼性のある重量測定値が得られると予想される時刻t1sを静的重量測定値取得時刻とする。
静的重量測定値取得手段16は、静的重量測定値取得時刻t1sにおいて荷重センサ12の重量信号から静的重量測定値を取得する。そして、記憶手段17は、静的重量測定値取得手段16が取得した静的重量測定値を記憶する。
なお、静的重量測定値の信頼性をより高めるために、静的重量測定値取得時刻t1s以降にも複数の静的重量測定値取得時刻を設定し、これら静的重量測定値取得時刻で得られた複数の静的重量測定値の平均値をもって静的重量測定値としてもよい。
<調整運転時における計量ホッパの計量・排出動作の説明>
本稼働運転時には、安定待ち時間が完了すると、重量測定値が取得されさえすれば被計量物は直ちに計量ホッパ6からメモリホッパ7へと排出されるか、または計量ホッパ6に滞在して組合せ選択演算に参加し、組合せ選択されると、集合シュート13の方へと排出されるが、調整運転時では、計量ホッパ6内の被計量物が少なくとも安定待ち時間の最終時刻より後の静的重量測定値取得時刻t1sまでは計量ホッパ6内に滞在させ、静的重量測定値取得時刻t1sを経過し静的重量測定値を取得すると、計量ホッパ6から被計量物を集合シュート13へと排出する。つまり、調整運転時では、メモリホッパ7を使用せず、メモリホッパ7のゲートは開の状態を保つ。
<調整運転時における計量ホッパの全排出・部分排出動作の説明>
もし集合ファネル14から滞りなく排出可能な被計量物の量が計量ホッパ6の数にしてa個であれば、k個中a個ずつ順番に被計量物を集合シュート13へ同時排出させる。被計量物をk個の計量ホッパ6から同時に排出しても、集合ファネル14の出口で詰まらせることなく排出することができるのであれば、同時に全ての被計量物を集合シュート13へ排出させる。そうすれば調整運転時の時間サイクルをより短くすることができる。
部分排出の場合は、静的重量測定値取得時刻t1s後に、第1回目は1〜a(<k)まで、第2回目はa+1〜2a番目まで被計量物を排出させる。2a>kであれば、一巡して1番目の計量ホッパへ戻る。
<計量回数1回目とそれ以降の重量測定・記憶動作の説明>
計量回数1回目については全ての計量ホッパ6の重量信号に対して並列に上記の重量測定・記憶動作が行われるが、計量回数1回目以降は被計量物が排出された計量ホッパ6に対してのみ供給ホッパ5のゲートが開かれて被計量物が供給され、この被計量物が供給された計量ホッパ6の重量信号に対して重量測定・記憶動作が行われる。なお、こうして空になった供給ホッパ5には直進フィーダ4から被計量物が供給される。
<調整運転の終了条件の説明>
以上の調整時としての運転動作を連続的に行わせ、少なくとも全計量ホッパ6の計量回数がm回に到達した時点で安定待ち時間設定のための調整運転を終了する。
<動的重量測定値と静的重量測定値のデーブルデータの説明>
表1には、計量ホッパ番号1〜k番までの計量ホッパ6の計量回数1〜mまでの動的重量測定値および静的重量測定値を記憶手段に記憶させたテーブルデータが示されている。
動的重量測定値は同じ計量回数において各計量ホッパ6間で、また異なる計量回数で同じ計量ホッパ6間でそれぞればらついている。また、実際に各計量ホッパ6に供給される被計量物の重量も供給される度にばらついている。
Figure 2011099785
<重量測定値のデーブルデータの説明>
表1において、例えば計量ホッパ番号1番の計量ホッパ6について、時刻t10のタイミングで計量回数1回目の重量信号の動的重量測定値はw1011と表し、静的重量測定値をw1s11と表している。また、計量ホッパ番号k番の計量ホッパ6の時刻t1nにおける計量回数m番目の動的重量測定値はw1nmkと表し、静的重量測定値はw1smkと表している。
<重量測定値誤差のデーブルデータの説明>
各計量ホッパ6についてm回の計量が完了すると、表1に示される重量測定値のデーブルデータを用いてそれぞれの計量ホッパ6について動的重量測定値取得時刻t10〜t1nの間における重量測定値誤差を表2に示される如く算出する。
Figure 2011099785
<重量測定値誤差のデーブルデータの説明>
表2において、例えば計量ホッパ番号1番の計量ホッパ6について、動的重量測定値取得時刻t10のタイミングで計量回数1回目の重量測定値誤差はe1011と表す。重量測定値誤差e1011は、下記式(1)に示される如く、動的重量測定値取得時刻t10における動的重量測定値の静的重量測定値に対する差の絶対値として求められる。

e1011=|w1011−w1s11| ・・・(1)

同様に、計量ホッパ番号k番の計量ホッパ6について、動的重量測定値取得時刻t1nのタイミングで計量回数m回目の重量測定値誤差はe1nmkと表す。重量測定値誤差e1nmkは、下記式(2)に示される如く、動的重量測定値取得時刻t1nにおける動的重量測定値の静的重量測定値に対する差の絶対値として求められる。

e1nmk=|w1nmk−w1smk| ・・・(2)

ここで、供給状態の不都合によって供給ホッパ5から投下・供給される被計量物の静的重量測定値取得時刻t1sの静的重量測定値が(Wt/M)に比べて大きすぎるか又は小さすぎる場合の誤差は除去する。
例えば、許容重量範囲を(Wt/M)の±10%程度の値である±wcと設定して静的重量測定値取得時刻t1sの静的重量測定値が(Wt/M)±wcの範囲外の場合の誤差は標準偏差の計算から除外する。
<重量測定値誤差のばらつきの標準偏差の説明>
次に、誤差評価手段18は、動的重量測定値取得時刻t10〜t1nにおいてそれぞれ計量番号1〜k番の(m・k)個の重量測定値誤差に基づいて、表2に示されるように重量測定値誤差のばらつきの標準偏差σ10,σ11,・・・,σ1q,・・・σ1n(g)を算出する。
例えば、動的重量測定値取得時刻t10であれば、e1011,e1021,・・・e1012,・・・e101k,・・・e10mkの間で求めた標準偏差がσ10である。
但し、重量測定値が(Wt/M)に比べて大きすぎたり小さすぎたりして標準偏差の計算から除外したときには、データ数は(m・k)個からその除外した個数分だけ減じられる。
<最適な安定待ち時間を定める方法の説明>
予め重量測定における真の値に対する許容誤差の条件をuシグマの条件にて±E(g)以下であることと規定されているとすれば、動的重量測定値取得時刻t10〜t1nの場合の重量測定値誤差の標準偏差σ10〜σ1n(g)の値に対して動的重量測定値取得時刻t10の時刻から順にチェックし、初めて下記式(3)を満足するσ1qに対応する動的重量測定値取得時刻t1qを発見する。なお、通常uの値としては、2〜4の値が選ばれる。

σ1q≦(E/u) ・・・(3)

動的重量測定値取得時刻決定手段19は、この動的重量測定値取得時刻t1qをもって所定の統計的な計量精度を満足する最短の安定待ち時間を定める。つまり、動的重量測定値取得時刻決定手段19は、誤差評価手段18によって静的重量測定値に対する動的重量測定値の誤差の大きさが所定の許容値以下となる動的重量測定値取得時刻t1qを本稼働運転時の動的重量測定値取得時刻として決定する。
こうして、統計的な所定の計量精度に基づく動的重量測定取得用の安定待ち時間、すなわち供給ホッパ5から計量ホッパ6へ被計量物が供給される時刻を起点として本稼働運転時の動的重量測定値取得時刻t1qまでの安定待ち時間を正確に決定することができる。
本稼働運転時、供給ホッパ5から計量ホッパ6へ被計量物が供給される時刻を起点として安定待ち時間タイマー20が時間間隔Δt毎に時間をカウントし、動的重量測定値取得時刻t1qの重量信号をもって動的重量測定値とする。
<最適な安定待ち時間を定める方法の説明>
以上の調整運転時の設定操作によれば、本稼働運転時と同様に連続運転によって自動的に最適な重量測定値の取得タイミングを決定することができるようになっているので、短時間に多くの被計量物のサンプル物品を使用することができることによる信頼性の高い統計データに基づいて極めて正確に作業も効率的に、作業者の経験に頼ることなく容易に、最適な重量測定値の取得タイミングを決定することができる。
また、1台の組合せ秤1において、被計量物の種類や供給量の違いよって異なる重量測定値の取得タイミングを設定することも容易である。
次に、表2に示される重量測定値誤差を求めずに表1に示される重量測定値のデータのみから安定待ち時間を決定する方法を述べる。
<動的重量測定値のばらつき量を求める別の方法の説明>
上記の動的重量測定値のばらつき量を求める方法においては、動的重量測定値と静的重量測定値との偏差の絶対値を重量測定値誤差として算出し、この重量測定値誤差の標準偏差σ10,σ11,・・・,σ1q,・・・σ1nを動的重量測定値のばらつき量とした。
例えば、動的重量測定値取得時刻t1nにおける動的重量測定値、つまり表1におけるw1n11,w1n21,・・・,w1nmkの標準偏差がσ1n´と求められたとする。
一方、静的重量測定値w1s11,w1s21,・・・,w1smkの標準偏差σ1s´を求める。この標準偏差σ1s´は被計量物のサンプル物品自身のばらつきを表した値である。
これに対して、w1n11,w1n21,・・・,w1nmkの標準偏差σ1n´は、サンプル物品自身のばらつきと振動信号等による測定上のばらつきとが合成された値であり、両方のばらつき要因には相関がないので、振動信号等による動的重量測定値のばらつき量としての標準偏差σ1nは、下記式(4)により求めることができる。この演算法を複数の動的重量測定値取得時刻t10〜t1nのそれぞれの時刻において適用する。

σ1n=(σ1n´−σ1s´1/2 ・・・(4)
<安定待ち時間の決定に関する追加条件の説明>
これまでは過渡応答における振動振幅など振動信号の振幅による重量測定値のばらつきの減衰度のみを対象として安定待ち時間を求める方法を述べた。
しかし、図2に示されるように、速い処理能力の優先を要求されて、計量ホッパ6から出力される重量信号の過渡応答信号について、応答信号の最終値である静的重量測定値への収束度合も問題にしなければならない場合がある。
<安定待ち時間の決定に関する追加条件の説明>
この場合は、全ての計量ホッパ6の全ての動的重量測定値取得時刻t10〜t1n毎に測定した動的重量測定値と静的重量測定値との差である重量測定値偏差を求めて表3に示されるテーブルデータとして記憶手段17に記憶させる。
Figure 2011099785
<安定待ち時間の決定に関する追加条件の説明>
例えば、計量ホッパ番号がk番の計量ホッパ6の時刻t1nのタイミングで計量回数m回目の重量測定値偏差をe1n´=e1nmk´と表し、下記式(5)に示されるように求める。

e1n´=e1nmk´=w1nmk−w1smk ・・・(5)
<安定待ち時間の決定に関する追加条件の説明>
そして、表3に示されるように、計量ホッパ番号1〜k番の全ての計量ホッパ6に対して重量測定値偏差を複数の動的重量測定値取得時刻t10〜t1nのそれぞれの時刻について求め、各時刻別にそれぞれデータ個数m・k個の平均値である重量測定値平均偏差e10〜e1nを求める。
重量測定値平均偏差e10〜e1nはm・k個の重量測定値偏差の平均値であるから、重量測定値平均偏差e10〜e1nのばらつきの標準偏差σ1neは動的重量測定値取得時刻t1nにおける個別の重量測定値偏差の標準偏差σ1nに対して下記式(6)のように表される。

σ1ne=σ1n/(m・k)1/2 ・・・(6)
<安定待ち時間の決定に関する追加条件の説明>
安定待ち時間を決定するにあたって、重量信号の収束性を過渡応答振動振幅に加え、静的重量測定値(応答の最終遅値)への収束性も条件に加えるのであれば、収束していると判定する判定基準値の一例として、計量精度がu・σ1xで±E(g)であるとするなら、重量測定値平均偏差e1xも、例えば、予め所定の収束許容値をE/u・(m・k)1/2とすると、下記式(7)を満足することを条件にする。

e1x≦E/u・(m・k)1/2 ・・・(7)

すなわち、安定待ち時間を決定するにあたって、下記条件(A)(B)を初めてそれぞれ同時に満足する動的重量測定値取得時刻t1xを発見する。

(A)重量測定値誤差の標準偏差σ1xが下記式(8)を満足する。

σ1x≦(E/u) ・・・(8)

(B)重量測定値平均偏差e1xが下記式(9)を満足する。

e1x≦E/u・(m・k)1/2 ・・・(9)
<安定待ち時間の決定に関する追加条件の説明>
そして、動的重量測定値取得時刻決定手段19は、上記の動的重量測定値取得時刻t1xをもって所定の統計的な計量精度を満足する最短の安定待ち時間を定める。つまり、動的重量測定値取得時刻決定手段19は、誤差評価手段18が静的重量測定値に対する動的重量測定値の誤差の大きさを評価するに際して取り扱う重量測定値誤差の標準偏差σ1xおよび重量測定値平均偏差e1xがそれぞれ所定の許容値(E/u)およびE/u・(m・k)1/2以下となる動的重量測定値取得時刻t1qを本稼働運転時の動的重量測定値取得時刻として決定する。
<安定待ち時間の決定に関する追加条件の説明>
なお、計量実施回数m・kが大きくなればなるほど重量測定値平均偏差も真の値に近づくが、その分だけ許容範囲も厳しく設定されることになる。そこで、m・kの代わりに固定の値を設定してもよい。
また、安定待ち時間の決定条件として、重量測定値平均偏差のみを判定基準として上記(B)の条件を満たすことのみを用いてもよい。
以上、本発明の組合せ秤について、一実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記実施形態に記載した構成に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成を変更することができるものである。
<変形例等の説明>
上記の方法においては、計量番号1〜k番の全ての計量ホッパ6を使って全ての計量ホッパ6に共通の安定待ち時間を設定するようにしたが、動的重量測定値を計量ホッパ6毎に集計したデータでもって計量ホッパ6別に異なる最適な安定待ち時間を設定することもできる。
<変形例等の説明>
また、被計量物を供給ホッパ5に自動的に供給する自動式組合せ秤に本発明が適用された例を説明したが、被計量物を作業者の手によって供給ホッパ5に供給する半自動式組合せ秤についても本発明を適用することができる。この場合、安定待ち時間をカウントする起点として、例えば以下のようなものが挙げられる。
すなわち、供給ホッパ5が一定時間間隔毎に自動的に開閉するようにシーケンス制御が構成されている半自動式組合せ秤では、シーケンス制御による供給ホッパ5のゲートを開動作させるタイミングを安定待ち時間のカウントの起点として用いることができる。
また、作業者が供給ホッパ5へ被計量物を供給したことを検知する物品センサを備える構成の半自動式組合せ秤では、物品センサによる被計量物の検知タイミングを安定待ち時間のカウントの起点として用いることができる。
<変形例等の説明>
上記の動的重量測定値取得時刻t1qで定められる安定待ち時間は、所定の計量精度を満足する動的重量測定値を取得することのできる最短の安定待ち時間であるが、その動的重量測定値取得時刻t1qから後に予め設定した所定の時間間隔分だけ余裕を見込んだ時刻をもって安定待ち時間を決定してもよい。
また、所定の計量精度に関し、標準偏差のu倍のuの値を計量精度上で規定された値より大きく設定してもよい。
<変形例等の説明>
また、安定待ち時間の決定はマニュアル操作で行うものとして、操作装置10を手動による安定待ち時間の動的重量測定値取得時刻設定手段として機能させ、調整運転が終了した時点で表示装置9に動的重量測定値取得時刻毎の標準偏差や標準偏差のu倍の値をもって獲得できたと推定される推定計量精度を表示させ、作業者の判断によって操作装置10に備えたキースイッチによって適切な計量精度と安定待ち時間を定める動的重量測定値取得時刻とを選択して決定するようにしてもよい。
作業者はマニュアル設定であっても具体的な重量測定値取得時刻別の統計的計量精度を参照しながら選択的に指定することができるので、容易に所定の計量精度のもと、所定の生産能力に対応した調整と設定が可能となる。
なお、表示装置9が本発明の「表示手段」に相当する。また、操作装置10が本発明の「動的重量測定値取得時刻設定手段」に相当する。
<変形例等の説明>
また、表示装置9に、動的重量測定値取得時刻毎の標準偏差や上記の推定計量精度、平均偏差等を含む計量精度関連情報を単独あるいは並列表示させてもよい。
<変形例等の説明>
また、組合せ商品には被計量物の種類や供給量に応じて商品番号を決めるとともに、商品番号別に安定待ち時間を決定してテーブルデータとして記憶させておき、本稼働運転時に当該商品番号を指定することによって本稼働運転に使われる安定待ち時間を選択するようにしてもよい。
本稼働運転時に組合せ選択作業に適用する商品番号が設定されると、商品番号に対応した安定待ち時間が選択され、安定待ち時間タイマー20は供給ホッパ5のゲートが開くタイミングを起点として時間間隔Δt毎に時間をカウントし、動的重量測定値取得手段15はその選択された安定待ち時間の最終時刻t1qにおいて荷重センサ12の重量信号から動的重量測定値を取得する。
<変形例等の説明>
上記の実施形態では、計量番号1〜k番の全ての計量ホッパ6に対して共通の安定待ち時間を設定することを前提にした。つまり、複数の動的重量測定値取得時刻t10〜t1nのそれぞれの時刻においてm・k個の重量測定値誤差から求められた標準偏差(表2参照)に基づいて安定待ち時間を決定した。これを各計量ホッパ6毎に、複数の動的重量測定値取得時刻t10〜t1nのそれぞれの時刻においてm個の重量測定値誤差から求められた標準偏差に基づいて安定待ち時間を決定することもできる。
<変形例等の説明>
また、被計量物の種類や供給量が異なると、供給ホッパ5から計量ホッパ6へ被計量物が供給される状態は様々であるので、予め被計量物の種類や供給量毎に上記の調整運転を行うことによって、被計量物の種類や供給量に応じた安定待ち時間を設定することもできる。
<誤差評価手段による誤差の評価に関する補足説明>
なお、誤差評価手段18は、静的重量測定値に対する動的重量測定値の誤差の大きさを評価するに際して、以下の(1)〜(3)の各評価項目を個別に、または適宜に組み合わせて取り扱うことができるものである。
(1)記憶手段17に記憶されている計量回数毎の動的重量測定値と静的重量測定値とに基づいて、複数の異なる動的重量測定値取得時刻のそれぞれの時刻に対応させて求められる重量測定値誤差のばらつきの標準偏差(表1参照)。
(2)記憶手段17に記憶されている計量回数毎の動的重量測定値から複数の異なる動的重量測定値取得時刻のそれぞれの時刻に対応させて求められる動的重量測定値のばらつきの標準偏差と、記憶手段17に記憶されている計量回数毎の静的重量測定値から求められる静的重量測定値のばらつきの標準偏差とに基づいて求められる重量測定値誤差のばらつきの標準偏差(式(4)参照)。
(3)記憶手段17に記憶されている計量回数毎の動的重量測定値と静的重量測定値とに基づいて、複数の異なる動的重量測定値取得時刻のそれぞれの時刻に対応させて求められる重量測定値平均偏差(表3参照)。
本発明の組合せ秤は、所定の計量精度を満足する安定待ち時間を容易に決定することができるという特性を有していることから、粉体、ばらもののような物品の組合せ計量の用途に好適に用いることができる。
1 組合せ秤
2 物品供給装置
3 分散フィーダ
4 直進フィーダ
5 供給ホッパ
6 計量ホッパ
7 メモリホッパ
8 制御装置
9 表示装置(表示手段)
10 操作装置(動的重量測定値取得時刻設定手段)
11 被計量物受け部
12 荷重センサ
13 集合シュート
14 集合ファネル
15 動的重量測定値取得手段
16 静的重量測定値取得手段
17 記憶手段
18 誤差評価手段
19 動的重量測定値取得時刻決定手段
20 安定待ち時間タイマー

Claims (5)

  1. 被計量物が供給ホッパから計量ホッパに供給されることによって重量信号を得るように構成される組合せ秤において、
    前記供給ホッパから計量ホッパへ被計量物が供給される時刻より後における複数の異なる動的重量測定値取得時刻のそれぞれの時刻において前記重量信号から動的重量測定値を取得する動的重量測定値取得手段と、
    前記複数の異なる動的重量測定値取得時刻より後の静的重量測定値取得時刻において前記重量信号から静的重量測定値を取得する静的重量測定値取得手段と、
    本稼働運転前の調整運転時において複数回計量を実施した際における前記動的重量測定値取得手段が取得した動的重量測定値と前記静的重量測定値取得手段が取得した静的重量測定値とを記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶されている動的重量測定値と静的重量測定値とに基づいて、静的重量測定値に対する動的重量測定値の誤差の大きさを評価する誤差評価手段と、
    前記誤差評価手段によって前記誤差の大きさが所定の許容値以下となる動的重量測定値取得時刻を本稼働運転時の動的重量測定値取得時刻として決定する動的重量測定値取得時刻決定手段と
    を備えることを特徴とする組合せ秤。
  2. 前記誤差評価手段は、前記誤差の大きさを評価するに際して、前記記憶手段に記憶されている計量回数毎の動的重量測定値と静的重量測定値とに基づいて、前記複数の異なる動的重量測定値取得時刻のそれぞれの時刻に対応させて求められる重量測定値誤差のばらつきの標準偏差を取り扱うものとされる請求項1に記載の組合せ秤。
  3. 前記誤差評価手段は、前記誤差の大きさを評価するに際して、前記記憶手段に記憶されている計量回数毎の動的重量測定値から前記複数の異なる動的重量測定値取得時刻のそれぞれの時刻に対応させて求められる動的重量測定値のばらつきの標準偏差と、前記記憶手段に記憶されている計量回数毎の静的重量測定値から求められる静的重量測定値のばらつきの標準偏差とに基づいて求められる重量測定値誤差のばらつきの標準偏差を取り扱うものとされる請求項1に記載の組合せ秤。
  4. 前記誤差評価手段は、前記誤差の大きさを評価するに際して、前記記憶手段に記憶されている計量回数毎の動的重量測定値と静的重量測定値とに基づいて、前記複数の異なる動的重量測定値取得時刻のそれぞれの時刻に対応させて求められる重量測定値平均偏差を取り扱うものとされる請求項1に記載の組合せ秤。
  5. 前記誤差評価手段によって前記誤差の大きさが所定の許容値以下となる動的重量測定値取得時刻を含む計量精度関連情報を表示する表示手段と、この表示手段によって表示される計量精度関連情報から本稼働運転時の動的重量測定値取得時刻を選択設定する動的重量測定値取得時刻設定手段とが設けられる請求項1〜4のいずれかに記載の組合せ秤。
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