JP2011098707A - ハンドル装置及びそれを備えた車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】バックドアを閉じる際、例えば背の低い人でも容易にハンドルを掴むことができ、車体(ボディ)への部品の取付けが不要で、バックドアへの組付けが容易な、ハンドル装置及びそれを備えた車両を提供する。
【解決手段】レール部材12と、レール部材12を摺動するウェイト部材13と第1の方向転換部材14と、巻取部材15と、第2の方向転換部材16と、巻取部材とウェイト部材とを繋ぐ第1の連繋部材17と、ウェイト部材13に基端部を取り付けられ第1の方向転換部材14と第2の方向転換部材16と第2の方向転換部材周辺のバックドアトリムの引き出し口とを経由してバックドアトリムの外に先端側が引き出される第2の連繋部材18と、第2の連繋部材18の先端部に取り付けられるハンドル19とを備えている。
【選択図】図3

Description

本発明は、跳ね上げ式のバックドアをユーザーが閉める際に利用するハンドル装置に関する。
従来、ユーザーが跳ね上げ式のバックドアを閉める際に利用する補助ツールとして、ハンドル装置が知られている(特許文献1,2)。
特許文献1にはバックドア用ハンドル装置が開示されている。このバックドア用ハンドル装置は、跳ね上げ式バックドアを引き下ろす手がかりとなるハンドルと、このハンドルとバックドアとを連結するアームと、を備えている。バックドア用ハンドル装置では、ハンドルはバックドアのインナーパネル又はインナーパネルの車室内側に組み付けられる内装部材に設けられた凹部に収容され、バックドアを開くとハンドルが凹部から引き出されるよう構成されている。
特許文献2には跳ね上げ式ドア装置が開示されている。この跳ね上げ式ドア装置は、跳ね上げ式ドア内に引きひも案内用シーブとゼンマイばねにより付勢されたリールまたはリターンスプリングにより付勢されたレバーを備えている。ばねを取り付けた引きひもは、車体とリールまたはレバー間にシーブを経て連結されている。リールまたはレバーには引き手部材の一端が固定されている。跳ね上げ式ドア装置では、ドアの開閉により引きひもを介してリールまたはレバーを回動し、引き手部材を格納の状態に或いは引出しの状態にするように構成されている。
特開2007−230326号公報 実公平02−8815号公報
特許文献1のバックドア用ハンドル装置は、構造的にハンドルの突出量が十分ではなく、例えば背の低い人がバックドアから突出したハンドルを掴むことができない虞がある。また、ハンドルはバックドア閉時に凹部に収容されても視認できるため、見栄えが良くない。
特許文献2の跳ね上げ式ドア装置は、構成部材がバックドアだけでなく車体にまで配設される大掛かりな構造で組付け作業が煩雑である。
本発明は、以上の点に鑑みて創作されたもので、バックドアを閉じる際、例えば背の低い人でも容易にハンドルを掴むことができ、車体(ボディ)への部品の取り付けが不要で、バックドアへの組み付けが容易な、ハンドル装置及びそれを備えた車両を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明は、車体に跳ね上げ式に取り付けられたバックドアを閉じるときに利用するハンドル装置であって、バックドアパネルと当該バックドアパネルに取り付けられたバックドアトリムとで形成される中空領域で、ドア下端部側から上記ドア上端部側へ向けて長手方向を沿わせて配設するレール部材と、レール部材を摺動するウェイト部材と、中空領域でレール部材からドア上端部側へ離れた位置に配設する第1の方向転換部材と、中空領域でレール部材からドア下端部側へ離れた位置に配設する巻取部材と、中空領域であって、バックドアの前後方向に沿った方向で巻取部材から離れた位置に配設する第2の方向転換部材と、巻取部材とウェイト部材とを繋ぐ第1の連繋部材と、ウェイト部材に基端部を取り付けられ、第1の方向転換部材と第2の方向転換部材と当該第2の方向転換部材周辺のバックドアトリムの引き出し口とを経由して、バックドアトリムの外に先端側が引き出される第2の連繋部材と、第2の連繋部材の先端部に取り付けられるハンドルとを備えている。
本発明のハンドル装置は、好ましくは、レール部材とウェイト部材と第1の方向転換部材と巻取部材と第2の方向転換部材と第1の連繋部材と第2の連繋部材とを収容するケースを備えてユニット化される。この場合、第2の連繋部材の先端部は、ケースに形成された開口からケース外に引き出される。
上記目的を達成するために、本発明は、車体に跳ね上げ式に取り付けられたバックドアと、バックドアを閉じるときに利用するハンドル装置と、を備えた車両であって、ハンドル装置は、バックドアパネルと当該バックドアパネルに取り付けられたバックドアトリムとで形成される中空領域で、ドア下端部側からドア上端部側へ向けて長手方向を沿わせて配設するレール部材と、レール部材を摺動するウェイト部材と、中空領域でレール部材からドア上端部側へ離れた位置に配設する第1の方向転換部材と、中空領域でレール部材からドア下端部側へ離れた位置に配設する巻取部材と、中空領域であって、バックドアの前後方向に沿った方向で巻取部材から離れた位置に配設する第2の方向転換部材と、巻取部材とウェイト部材とを繋ぎ、当該巻取部材に巻き取られ及び当該巻取部材から引き出される第1の連繋部材と、ウェイト部材に基端部を取り付けられ、第1の方向転換部材と第2の方向転換部材と当該第2の方向転換部材周辺のバックドアトリムの引き出し口とを経由して、バックドアトリムの外に先端側が引き出される第2の連繋部材と、第2の連繋部材の先端部に取り付けられるハンドルと、を備えている。
この場合、バックドア閉時には、ウェイト部材がレール部材のドア下端部寄りに位置し、第1の連繋部材が巻取部材によって巻き取られ、第2の連繋部材がバックドアトリム内に引き込まれて、ハンドルがバックドアトリムに引き寄せられている。一方、バックドア開時には、バックドアの上昇によってレール部材の両端部の高さが逆転すると、ウェイト部材が自重によってドア下端部側からドア上端部側へ向けて巻き取り装置から第1の連繋部材を引き出しながらスライドして、先端にハンドルを取り付けた第2の連繋部材が引き出し口から引き出される。
本発明の車両は、好ましくは、レール部材とウェイト部材と第1の方向転換部材と巻取部材と第2の方向転換部材と第1の連繋部材と第2の連繋部材とがケースに収容されてハンドル装置がユニット化され、第2の連繋部材の先端部は、ケースに形成された開口からケース外に引き出されている。
本発明によれば、レール部材の長さでハンドル送出長さを調整できる。したがって、ハッチバック式の一般乗用車ならばハンドル送出長さとして約200mm以上の十分な長さを確保できる。よって、本発明は特許文献1に比べて利便性が高く、例えば背の低い人でもハンドルを容易に掴むことができる。
本発明は、ハンドル以外の全ての部材がバックドアトリム内に収まるため、見栄えが良い。また、ハンドル装置を構成する部材はバックドア側に全て取り付けられるため、特許文献1のようにデッキサイドトリムなど車体側の意匠形状を考慮する必要がない。
また、ハンドル装置は、ドアの開閉に連動して自動でハンドル送出長さを調整できる。具体的には、バックドアトリムの開口からストラップの送出やハンドルのバックドアトリムに対する着脱が自動で行われる。
本発明の実施形態に係るハンドル装置を適用した車両の後部を示す部分側面図である。 図1のバックドア閉状態での本発明の実施形態に係るハンドル装置の構成を示す断面図である。 本発明の実施形態に係るハンドル装置の斜視図である。 本発明の実施形態に係るハンドル装置のウェイト部材の斜視図である。 図3のA−A線に沿ったレール部材の断面図である。 図1のバックドアの開状態を示す図である。 図6のバックドア開状態でのハンドル装置の構成を示す断面図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明する。なお、図中のFrは車両前方を、Upは車両上方を、LHは車両の横幅方向であって左方を示す。図1は本発明の実施形態に係るハンドル装置を適用した車両1の後部を示す部分側面図である。この車両1は車両後部にバックドア5を備えている。図1では、車体2が破線、バックドア5が実線で表されている。
バックドア5は、図示省略するヒンジを介して車体2に取り付けられている。具体的には、ヒンジが車体2側のドア開口部の上縁部(図示省略)とドア上端部とに固定されるため、バックドア5は車体2に対して図1に矢印A方向へ跳ね上がるように取り付けられている。
本実施形態のバックドア5は、バックドアガラス3を有する上部5Aと、この上部5Aの下側に連成される下部5Bと、を有し、ドア閉時に上部5Aと下部5Bとが図1に示すようにほぼ垂直な意匠面を構成する。
このバックドア5の下部5Bの車室側の面、即ちインナーパネル7にはバックドアトリム6が取り付けられている。図2に示すように、バックドアトリム6は、インナーパネル7との間に中空領域C1を画成するように、インナーパネル7に取り付けられる。本実施形態のハンドル装置10はこの中空領域C1に配設されている。
本実施形態のハンドル装置10は、構成部品を直方体形状のケース11に収容してユニット化されている。
図3はケース11を省略したハンドル装置10の構成を示す斜視図である。なお、図3はバックドア開時にバックドア5から後述するストラップ18Bが引き出されてハンドル19が垂れ下がっている状態(後述の図6に示すドア開状態)でのハンドル装置10の構成を示している。
図2及び図3に示すように、ハンドル装置10は、ケース11と、レール部材12と、ウェイト部材13と、第1の方向転換部材14と、巻取部材15と、第2の方向転換部材16と、第1の連繋部材17と、第2の連繋部材18と、ハンドル19と、を備えている。
ケース11は、略直方体形状で、具体的には図2に示すように、ドア下端部側に配置される略長方形状の底部11Aと、底部11Aの車両前側の縁(前縁)から立ち上がった前壁部11Bと、底部11Aの車両後側の縁(後縁)から立ち上がった後壁部11Cと、底部11Aの左右の縁から立ち上がった左右の側壁部(図示省略)と、前壁部11Bと左右の側壁部と後壁部11Cとの各上縁につながった天井部11Dと、から構成され、底部11Aから天井部11Dへの向きが長手な直方体型に形成されている。ケース11は、長手方向を図2に示すようにドア下端部側からドア上端部側への方向Bに沿わせて配設されている。このケース11は、バックドアトリム6の裏面、即ちインナーパネル7に対向する面に図示省略するボルト締結或いは接着などによって固定されて、前述の中空領域C1に配設される。
レール部材12は、図2に示すように、ケース11内でドア下端部側からドア上端部側への方向Bに長手方向を沿わせて配設されている。具体的には、レール部材12は、ケース11内の上端部領域と下端部領域とを除いた中間領域の全体に亘って直線状に延びている。
ウェイト部材13は、レール部材12を摺動する。本実施形態のウェイト部材13は、図4に示すように、輪郭が長方形状であるウェイト片13Aと、このウェイト片13Aの長手方向で間隔を置いて設けられていると共に当該ウェイト片13Aに回転可能に支持された一対のローラー13Bと、を備えている。
これらのローラー13B,13Bはレール部材12にガイドされている。図5は図3のA−A線に沿ったレール部材12の断面図である。レール部材12は、第1の板部12Aと、第1の板部12Aの長手方向に直交する方向の両縁から同じ方向へ平行に延出した第2の板部12B及び第3の板部12Cと、これらの第2の板部12B及び第3の板部12Cの端から前述の第1の板部12Aに平行で互いに近づく方向へそれぞれ延出した第4の板部12D及び第5の板部12Eとから、断面C字型に形成されている。図5に二点鎖線で示すように、ウェイト部材13の各ローラー13Bは、第1〜第5の板部12A〜12Eに囲われた領域C2内に配設されている。第4の板部12Dと第5の板部12EとのスリットSから各ローラー13Bの回転軸13Cがレール部材12の外側に引き出されているが、第4の板部12Dと第5の板部12EとのスリットSはローラー13Bの寸法よりも狭いため、ウェイト部材13はレール部材12をその前後端間でスライドする過程でレール部材12から外れない。なお、ウェイト部材13がレール部材12のドア上端部側の端から、レール部材12の延出方向へ移動して外れるのを規制するために、レール部材12の端にはストッパ12F(図3参照)が設けられている。図示省略するが、レール部材12のドア下端部側の端にもストッパを設けても良い。
第1の方向転換部材14として、本実施形態ではプーリーを用いている。第1の方向転換部材14は、ケース11内において、レール部材12からドア上端部側へ離れた位置、即ち前述のケース11内の上端部領域に配設されている。本実施形態では、第1の方向転換部材14の回転軸14Aはケース11に回転可能に取り付けられる。第1の方向転換部材14として、プーリーに代えてローラーなどを利用できる。
巻取部材15として、本実施形態ではゼンマイばね(図示省略:図面ではゼンマイばねを収容する箱15Aが示されている。)とこのゼンマイばねと一体化されたリール15Bとを用いている。巻取部材15は、レール部材12からドア下端部側へ離れた位置、即ち前述のケース11内の下端部領域に配設されている。本実施形態では、巻取部材15はケース11の内面に固定されている。具体的には、巻取部材15はケース11の後壁部11Cに固定されている。
第2の方向転換部材16として、本実施形態ではローラーを用いている。第2の方向転換部材16は、ケース11内において、巻取部材15からバックドアトリム6(ケース11の前壁部11B)側へ離れた位置、具体的にはバックドア5の前後方向に沿った方向でドア前側へ巻取部材15から離れた位置に配設されている。本実施形態では、第2の方向転換部材16の回転軸16Aはケース11に回転可能に取り付けられる。第2の方向転換部材16として、ローラーに代えてプーリーなどを利用できる。
第1の連繋部材17は、巻取部材15に基端部を取り付けられウェイト部材13に先端部を取り付けられている。本実施形態では、第1の連繋部材17としてワイヤ17Aを用い、このワイヤ17Aが前述の巻取部材15のリール15Bに巻き取られる。第1の連繋部材17として、ワイヤ17Aなどの線状の部材に代えてベルト等の帯状の部材、或いはチェーン状の部材なども利用できる。
第2の連繋部材18は、ワイヤ18Aと、このワイヤ18Aの先端部に基端部を繋げたストラップ18Bと、から構成されている。第2の連繋部材18は、ウェイト部材13に基端部(ワイヤ18Aの基端部)を取り付けられ、第1の方向転換部材14としてのプーリーと第2の方向転換部材16としてのローラーとを経由してバックドアトリム6の外側に先端部(ストラップ18Bの先端部)を引き出されている。図2に示すように、第1の方向転換部材14と第2の方向転換部材16との間における第2の連繋部材18の部分は、第1の方向転換部材14と第2の方向転換部材16とによってレール部材よりドア前方側、即ちバックドアの前後方向における前側の位置に配設される。
なお、ケース11は、ローラー(第2の方向転換部材16)周辺の部位、具体的には、ローラーよりドア前方側の部位に引き出し口11Fが形成されている。ケース11の引き出し口11Fに対応してバックドアトリム6にも開口6Aが形成されている。なお、第2の連繋部材18をワイヤ18Aだけで構成する場合は第1及び第2の方向転換部材14,16としてプーリーを用い、第2の連繋部材18をストラップ18Bやベルトだけで構成する場合は第1及び第2の方向転換部材14,16としてローラーを用いる。第2の連繋部材18として、ワイヤ18Aなどの線状の部材、ベルトやストラップ18B等の帯状の部材に代えてチェーン状の部材なども利用できる。
ハンドル19は、ケース11の引き出し口11F及びバックドアトリム6の開口6Aから引き出された第2の連繋部材18を構成するストラップ18Bの先端部に取り付けられている。ハンドル19は、ケース11の引き出し口11F及びバックドアトリム6の開口6Aに入り込まないよう、例えば当該引き出し口11Fや開口6Aの形状よりも大きく形成されている。このハンドル19が当接するバックドアトリム6の表面には、図示省略するクッションゴムなどの緩衝材が取り付けられている。この緩衝材によって、車両走行時の振動でハンドル19がバックドアトリム6の表面を擦って異音が発生することが防止される。
以上のように構成された本実施形態のハンドル装置10の動作について説明する。
[バックドア閉状態]
図1に示すように、バックドア5を閉じた状態では、レール部材12がその長手方向をほぼ垂直方向に沿わせた起立姿勢になるため(図2参照)、ウェイト部材13が自重によって下降して第2の連繋部材18のワイヤ18Aを引っ張る。このようにワイヤ18Aが引っ張られることで、ストラップ18Bがバックドアトリム6内に引き込まれる。なお、ウェイト部材13の自重によってハンドル19がバックドアトリム6に押し付けられるまで、ストラップ18Bはバックドアトリム6内引き込まれるように構成されている。
バックドア閉状態では、巻取部材15は、自重によって下側に移動したウェイト部材13と巻取部材15とを繋ぐ第1の連繋部材17(ワイヤ17A)を弛みなくリール15Bに巻き取る。巻取部材15のゼンマイばねは、バックドア閉状態でドア開時のハンドル送出を阻害しない程度の引っ張り力を有する。このように、巻取部材15のゼンマイばねは、可動部材としてのウェイト部材13をバックドア閉状態において巻取部材15側へ引き寄せた位置に保持する機能を有する。これにより、路面から車体2が受ける振動によって部品打音の発生を防止できる。
[バックドア開扉動作時]
バックドア5を図1の閉状態から図6の開状態に移動させるバックドア開扉過程で、レール部材12は当初、垂直状に起立した姿勢から次第に傾いて水平に近づき、レール部材12の両端部の高さが逆転する付近からウェイト部材13が自重によってレール部材13のドア下端部側からドア上端部側へ移動する。ウェイト部材13の移動に伴って巻取部材15(リール15B)からワイヤ17Aが引き出される。このようなウェイト部材13の移動に連動して、ハンドル19の自重によってウェイト部材13が移動した分、バックドアトリム6からストラップ18Bが引き出される。
バックドア6が完全に開いた状態、例えばドア下端部を最も高い位置に持ち上げた状態では、図7に示すように、ウェイト部材13がレール部材12の先端のストッパ12Fに衝接してレール部材12に対する移動が規制される。このように、ウェイト部材13が停止することで、バックドアトリム6からのストラップ18Bの引き出しが完了する。
ウェイト部材13の移動で巻取部材15のリール15Bからワイヤ17Aが引き出されると、このリール15Bの回転によってゼンマイばねの形状が変形することで蓄勢される。即ちゼンマイばねが元の巻かれた渦巻き状の自然状態に戻ろうとする力が巻取部材15に蓄えられる。このような蓄勢された力は、バックドア5を開状態(図6参照)から閉状態(図1参照)へ移動する過程で、バックドアトリム6の開口6Aから引き出されたストラップ18Bを引き込むために、また当該バックドアトリム6から離れたハンドル19を再度トリム表面に押し付けるために、蓄えられる。
[バックドア閉扉動作時]
バックドアを図6の開状態から図1の開状態に移動させるバックドア閉扉過程で、レール部材12はドア下端部側をドア上端部側より高くした姿勢(図7参照)からドア下端部側を次第に低くして水平に近づき、レール部材の両端部の高さが逆転する付近からウェイト部材13が自重によってレール部材12のドア上端部側からドア下端部側へ移動する。ウェイト部材13の移動により第2の連繋部材18のワイヤ18Aが引っ張られることで、バックドアトリム6内にストラップ18Bが引き込まれる。このようにストラップ18Bがバックドアトリム6に引き込まれる際、巻取部材15のゼンマイばねによって蓄勢されたエネルギーで巻取部材15とウェイト部材13とを繋ぐワイヤ17A(第1の連繋部材17)をリール15Bに巻き取る。
バックドア5が完全に閉じた状態、即ちバックドア5が車両後部のドア開口部を閉塞した状態(図1)では、ウェイト部材13がレール部材12のドア下端部側の位置に巻取部材15の蓄勢エネルギーによって保持されることで、ストラップ18Bの先端に取り付けられているハンドル19がバックドアトリム表面に押し付けられて、ハンドル19の格納が完了する。なお、バックドアトリム6が表面にハンドル19の形状の収納形状部を有する場合には、ハンドル19は当該収納形状部に格納される。
本実施形態のハンドル装置10によれば、レール部材12の長さでハンドル送出長さ、即ち図7に示すようにバックドアトリム6の開口6Aからストラップ18Bを引き出し当該トリム表面から下方に離れたハンドル19と当該開口6Aとの距離Dを調整できる。したがって、ハッチバック式の一般乗用車ならばハンドル送出長さとして約200mm以上の十分な長さを確保できる。本実施形態によれば、特許文献1に比べて利便性が高く、例えば背の低い人でもハンドルを容易に掴むことができる。
ハンドル装置10は、バックドア閉時には、ハンドル以外の全ての部材がバックドアトリム6内に収まるため、見栄えが良い。また、ハンドル装置10を構成する部材はバックドア側に全て取り付けられるため、特許文献1のようにデッキサイドトリムなど車体側の意匠形状を考慮する必要がない。
本実施形態のハンドル装置10は、ハンドル以外の部材がケース11に収容されてユニット化されているため、バックドアトリム6にケース11を固定するだけで組付けが可能である。よって、組付作業が簡単であることは勿論である。
また、ハンドル装置10は、バックドア5の開閉に連動して、自動でハンドル送出長さ(図7の距離D)を調整する。具体的には、バックドアトリム6の開口6Aからストラップ18Bの送出やハンドル19のバックドアトリム6に対する着脱が自動で行われる。
以上詳述したが、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において様々な形態で実施をすることができる。
上記説明では、ハンドル装置の部品がケース11に収容されてユニット化されている場合を例示したが、ケース11は必ずしも必須の構成要素ではない。この場合、ハンドル装置を構成するレール部材、第1の方向転換部材などは例えばバックドアトリム或いはバックドアパネル(例えば、インナーパネル)に取り付けられる。
バックドアを車体に跳ね上げ式に取り付けるための構造は、上記の構成例に限定されるものではない。
1 車両
2 車体
3 バックドアガラス
5 バックドア
5A バックドアの上部
5B バックドアの下部
6 バックドアトリム
6A バックドアトリムの開口
7 インナーパネル
10 ハンドル装置
11 ケース
11A ケースの底部
11B ケースの前壁部
11C ケースの後壁部
11D ケースの天井部
11F 引き出し口
12 レール部材
12A レール部材の第1の板部
12B レール部材の第2の板部
12C レール部材の第3の板部
12D レール部材の第4の板部
12E レール部材の第5の板部
12F ストッパ
13 ウェイト部材
13A ウェイト片
13B ローラー
14 第1の方向転換部材
14A 第1の方向転換部材14の回転軸
15 巻取装置
15A 箱
15B リール
16 第2の方向転換部材
16A 第2の方向転換部材16の回転軸
17 第1の連繋部材
17A ワイヤ
18 第2の連繋部材
18A ワイヤ
18B ストラップ
19 ハンドル

Claims (4)

  1. 車体に跳ね上げ式に取り付けられたバックドアを閉じるときに利用するハンドル装置であって、
    バックドアパネルと当該バックドアパネルに取り付けられたバックドアトリムとで形成される中空領域で、ドア下端部側から上記ドア上端部側へ向けて長手方向を沿わせて配設するレール部材と、
    上記レール部材を摺動するウェイト部材と、
    上記中空領域で上記レール部材から上記ドア上端部側へ離れた位置に配設する第1の方向転換部材と、
    上記中空領域で上記レール部材から上記ドア下端部側へ離れた位置に配設する巻取部材と、
    上記中空領域であって、上記バックドアの前後方向に沿った方向で上記巻取部材から離れた位置に配設する第2の方向転換部材と、
    上記巻取部材と上記ウェイト部材とを繋ぐ第1の連繋部材と、
    上記ウェイト部材に基端部を取り付けられ、上記第1の方向転換部材と上記第2の方向転換部材と当該第2の方向転換部材周辺の上記バックドアトリムの引き出し口とを経由して、上記バックドアトリムの外に先端側が引き出される第2の連繋部材と、
    上記第2の連繋部材の先端部に取り付けられるハンドルと、を備えた、ハンドル装置。
  2. 前記レール部材と前記ウェイト部材と前記第1の方向転換部材と前記巻取部材と前記第2の方向転換部材と前記第1の連繋部材と前記第2の連繋部材とを収容するケースを備え、
    前記第2の連繋部材の先端部は、上記ケースに形成された開口からケース外に引き出される、請求項1に記載のハンドル装置。
  3. 車体に跳ね上げ式に取り付けられたバックドアと、
    上記バックドアを閉じるときに利用するハンドル装置と、を備えた車両であって、
    上記ハンドル装置は、
    バックドアパネルと当該バックドアパネルに取り付けられたバックドアトリムとで形成される中空領域で、ドア下端部側から上記ドア上端部側へ向けて長手方向を沿わせて配設するレール部材と、
    上記レール部材を摺動するウェイト部材と、
    上記中空領域で上記レール部材から上記ドア上端部側へ離れた位置に配設する第1の方向転換部材と、
    上記中空領域で上記レール部材から上記ドア下端部側へ離れた位置に配設する巻取部材と、
    上記中空領域であって、上記バックドアの前後方向に沿った方向で上記巻取部材から離れた位置に配設する第2の方向転換部材と、
    上記巻取部材と上記ウェイト部材とを繋ぎ、当該巻取部材に巻き取られ且つ当該巻取部材から引き出される第1の連繋部材と、
    上記ウェイト部材に基端部を取り付けられ、上記第1の方向転換部材と上記第2の方向転換部材と当該第2の方向転換部材周辺の上記バックドアトリムの引き出し口とを経由して、上記バックドアトリムの外に先端側が引き出される第2の連繋部材と、
    上記第2の連繋部材の先端部に取り付けられるハンドルと、を備え、
    バックドア閉時には、上記ウェイト部材が上記レール部材のドア下端部寄りに位置し、第1の連繋部材が上記巻取部材によって巻き取られ、上記第2の連繋部材が上記バックドアトリム内に引き込まれて、上記ハンドルが上記バックドアトリムに引き寄せられており、
    上記バックドア開時には、上記バックドアの上昇によって上記レール部材の両端部の高さが逆転すると、上記ウェイト部材が自重によって上記ドア下端部側から上記ドア上端部側へ向けて上記巻取部材から上記第1の連繋部材を引き出しながらスライドして、先端に上記ハンドルを取り付けた上記第2の連繋部材が上記引き出し口から上記バックドアトリム外へ引き出される、車両。
  4. 前記レール部材と前記ウェイト部材と前記第1の方向転換部材と前記巻取部材と前記第2の方向転換部材と前記第1の連繋部材と前記第2の連繋部材とがケースに収容され、
    前記第2の連繋部材の先端部は、上記ケースに形成された開口からケース外に引き出される、請求項3に記載の車両。
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