JP2011096470A - 全固体リチウムイオン二次電池における負極材および全固体リチウムイオン二次電池の製造方法 - Google Patents

全固体リチウムイオン二次電池における負極材および全固体リチウムイオン二次電池の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】リチウムイオンを副反応で消費するのを抑制し得る全固体リチウムイオン二次電池の製造方法を提供する。
【解決手段】正極活物質及びリチウムイオン伝導性固体電解質の混合物よりなる正極材2の表面にリチウムイオン伝導性固体電解質層3を加圧により積層した後、その表面に、負極活物質及びリチウムイオン伝導性個体電解質の混合物よりなる負極材4を積層し、この積層体を袋状容器内に封入して所定電圧を印加して負極材4にリチウムイオンをプリドープさせた後、袋状容器から積層体を取り出して負極材4を分離し、この負極材4を、新たに得られた正極材2に加圧により積層するようにしたものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、全固体リチウムイオン二次電池における負極材の製造方法および全固体リチウムイオン二次電池の製造方法に関する。
近年、携帯電話・PDA・ノートパソコンなどの高機能化に伴い、長時間使用が可能であり、且つ小型・軽量で、安全性の高い二次電池が強く要望されている。このような要望に応える二次電池として、他の二次電池に比べて、高いエネルギー密度を有するリチウム二次電池が多用されている。
しかし、通常用いられているリチウム二次電池の多くは、電解液として可燃性の有機溶媒を用いており、電池内部に可燃物と電池の高エネルギー密度の化学物質が共存している。そのため、電池の高エネルギー密度化に伴い、安全性の確保が重要な課題とされてきた。
そこで、有機電解液に比べて化学的に安定で且つ漏液や発火の問題のない、無機固体物質を電解質として用いた全固体リチウムイオン二次電池の研究開発が鋭意行われている。
この全固体リチウムイオン二次電池においては、正極集電体、正極材、固体電解質、負極材、負極集電体が全て固体粉末または固体から構成されており、また固体/固体間の接触状態の改善、すなわち積層界面での高い電子/イオン伝導性を得るために強い密着性が必要となるため、電極活物質粉末や固体電解質粉末を積層して単動式プレスやロールプレスなどで加圧することにより、従来の電解液を用いたリチウム二次電池に匹敵する高い電池性能が得られている。なお、この全固体リチウムイオン二次電池においては、正極活物質にリチウム含有遷移金属酸化物が、また負極活物質にリチウムイオンを可逆的に挿入・脱離可能な炭素材料が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−257962号公報
しかし、全固体リチウムイオン二次電池においては、初期充電時に、炭素材料からなる負極にてリチウムの一部が電池反応とは無関係な副反応により消費されるため、初期充放電効率が低いという問題がある。
そこで、本発明は、リチウムイオンを副反応にて消費させることなく、本来の充放電を行い得る、つまり電池特性の向上を図り得る全固体リチウムイオン二次電池における負極材の製造方法および全固体リチウムイオン二次電池の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の請求項1に係る全固体リチウムイオン二次電池における負極材の製造方法は、正極活物質およびリチウムイオン伝導性固体電解質の混合物または正極活物質よりなる正極材の表面にリチウムイオン伝導性固体電解質層を加圧により積層した後、この積層された固体電解質層の表面に、負極活物質およびリチウムイオン伝導性固体電解質の混合物または負極活物質よりなる負極材を積層して積層体を形成し、
次にこの積層体を袋状容器内に封入して仮充電を行うことにより負極材にリチウムイオンをプリドープさせた後、袋状容器から積層体を取り出し負極材を分離する方法である。
また、請求項2に係る全固体リチウムイオン二次電池における負極材の製造方法は、請求項1に記載の負極材の製造方法において、仮充電時の上限電圧を2.8〜4.0Vの範囲にする方法である。
また、本発明の請求項3に係る全固体リチウムイオン二次電池の製造方法は、正極活物質およびリチウムイオン伝導性固体電解質の混合物または正極活物質よりなる正極材の表面にリチウムイオン伝導性固体電解質層を加圧により積層した後、この積層された固体電解質層の表面に、負極活物質およびリチウムイオン伝導性固体電解質の混合物または負極活物質よりなる負極材を積層して積層体を得る工程と、
この積層体を袋状容器内に封入して仮充電を行うことにより負極材にリチウムイオンをプリドープさせた後、袋状容器から上記積層体を取り出し負極材を分離して負極材を作製する工程と、
正極集電体の表面に正極活物質およびリチウムイオン伝導性固体電解質の混合物または正極活物質よりなる新たな正極材を加圧により積層する工程と、
この新たに積層された正極材の表面にリチウムイオン伝導性固体電解質層を加圧により積層する工程と、
この積層された固体電解質層の表面に上記作製された負極材を加圧により積層する工程と、
この積層された負極材の表面に負極集電体を配置する工程とを具備した方法である。
さらに、本発明の請求項4に係る全固体リチウムイオン二次電池の製造方法は、負極活物質およびリチウムイオン伝導性固体電解質の混合物または負極活物質よりなる負極材の表面にリチウムイオン伝導性固体電解質層を加圧により積層した後、この積層された固体電解質層の表面に、正極活物質およびリチウムイオン伝導性固体電解質の混合物または正極活物質よりなる正極材を積層して積層体を得る工程と、
この積層体を袋状容器内に封入して仮充電を行うことにより負極材にリチウムイオンをプリドープさせた後、袋状容器から上記積層体を取り出し負極材および固体電解質層が一体化されてなる負極側積層部を正極材から分離する工程と、
負極材および固体電解質層が一体化されてなる負極側積層部に正極活物質およびリチウムイオン伝導性固体電解質の混合物または正極活物質よりなる新たな正極材を加圧により積層する工程と、
この積層された正極材の表面に正極集電体を配置するとともに負極材の表面に負極集電体を配置する工程とを具備した方法である。
また、請求項5に係る全固体リチウムイオン二次電池の製造方法は、請求項3または4に記載の二次電池の製造方法において、仮充電時の上限電圧を2.8〜4.0Vの範囲にする方法である。
上記負極材または全固体リチウムイオン二次電池の製造方法によると、予め、正極材にリチウムイオン伝導性固体電解質層が積層されるとともにこのリチウムイオン伝導性固体電解質に負極材がさらに積層されてなる積層体に仮充電を行うことにより、当該負極材にリチウムイオンをプリドープさせて、予め、初期充電時に起こる副反応を起こすようにしたので、本充電時に、副反応によるリチウムイオンの消費を抑制することができ、したがって充放電効率およびサイクル容量維持率などの電池性能の向上を図り得る全固体リチウムイオン二次電池を得ることができる。
本発明の実施の形態に係るリチウムイオン二次電池の概略構成を示す断面図である。 同全固体リチウムイオン二次電池の充放電容量と電池電圧との関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態1に係る全固体リチウムイオン二次電池に用いられる負極材(負極)の製造方法およびこの製造方法により得られた負極材を用いた全固体リチウムイオン二次電池の製造方法を図面に基づき説明する。
まず、全固体リチウムイオン二次電池の概略構成を図1に基づき説明する。
本実施の形態1に係る全固体リチウムイオン二次電池は、正極集電体1と、この正極集電体1の上面(表面)に配置されるとともにリチウムを含有する正極活物質およびリチウムイオン伝導性固体電解質の混合物である正極材(正極合材ともいう)2と、この正極材2の上面(表面)に配置されるリチウムイオン伝導性固体電解質層3と、このリチウムイオン伝導性固体電解質層3の上面(表面)にすなわち正極材2とは反対側の表面に配置されるとともに炭素負極活物質およびリチウムイオン伝導性固体電解質の混合物である負極材(負極合材ともいう)4と、この負極材4の上面(表面)に配置される負極集電体5とから構成されている。
なお、上記各集電体1,5としては、銅、マグネシウム、ステンレス鋼、チタン、鉄、コバルト、ニッケル、亜鉛、アルミニウム、ゲルマニウム、インジウム、リチウム、錫、若しくはこれらの合金などからなる板状体や箔状体若しくは網状部材、または粉体などが用いられる。この他、樹脂またはポリマーなどに、上記各種金属を成膜したものを用いることができる。
また、上記リチウムイオン伝導性固体電解質としては、硫化物系のものが用いられる。この硫化物系の無機固体電解質はイオン伝導性が他の無機化合物より高いことが知られている。具体的には、硫化リチウム(LiS)と五硫化二リン(P)との混合物が用いられる。
次に、この全固体リチウムイオン二次電池における負極材(負極)の製造方法およびこの全固体リチウムイオン二次電池の製造方法について説明する。
負極材の製造方法は、正極活物質およびリチウムイオン伝導性固体電解質の混合物よりなる正極材の上面(表面)にリチウムイオン伝導性固体電解質層を加圧により積層した後、この積層されたリチウムイオン伝導性固体電解質層の上面(表面)に、炭素負極活物質およびリチウムイオン伝導性固体電解質の混合物よりなる負極材を積層して積層体を形成し、
次にこの積層体を袋状容器内に封入して所定電圧を印加して仮充電を行うことにより(プリドープ充電ともいう)負極材にリチウムイオンをプリドープさせた後、袋状容器から積層体を取り出し負極材を分離する方法である。
また、全固体リチウムイオン二次電池の製造方法は、上述した負極材の製造方法を含むもので、つまり、負極材の製造方法により製造された負極材を用いるものである。
この全固体リチウムイオン二次電池の製造方法は、正極活物質およびリチウムイオン伝導性固体電解質の混合物よりなる正極材の上面(表面)にリチウムイオン伝導性固体電解質層を加圧により積層した後、この積層されたリチウムイオン伝導性固体電解質層の上面(表面)に、炭素負極活物質およびリチウムイオン伝導性固体電解質の混合物よりなる負極材を積層して積層体を得る工程と、
この積層体を袋状容器内に封入して仮充電を行うことにより負極材にリチウムイオンをプリドープさせた後、袋状容器から上記積層体を取り出し負極材を分離して負極材を作製する工程と、
正極集電体の上面(表面)に正極活物質およびリチウムイオン伝導性固体電解質の混合物よりなる新たな正極材を加圧により積層する工程と、
この新たに積層された正極材の上面(表面)にリチウムイオン伝導性固体電解質層を加圧により積層する工程と、
この新たに積層されたリチウムイオン伝導性固体電解質層の上面(表面)に上記作製された負極材を載置して加圧により積層する工程と、
この積層された負極材の上面(表面)に負極集電体を配置する工程とが具備された製造方法である。
上述した負極材の製造方法および全固体リチウムイオン二次電池の製造方法によると、予め、正極材にリチウムイオン伝導性固体電解質層が積層されるとともにこのリチウムイオン伝導性固体電解質に負極材がさらに積層されてなる積層体(二次電池を構成する積層体)に所定電圧を印加して仮充電を行うことにより、当該負極材にリチウムイオンをプリドープさせて、予め、初期充電時に起こる副反応を起こすようにしたので、初期充電時つまり本充電時に、副反応によるリチウムイオンの消費を抑制することができ、したがって充放電効率およびサイクル容量維持率などの電池性能の向上を図り得る全固体リチウムイオン二次電池を得ることができる。
以下、上記全固体リチウムイオン二次電池の製造方法を具体的に示した実施例について説明する。なお、負極材の製造方法については、全固体リチウムイオン二次電池の製造方法に含まれるため、負極材だけの製造方法についての説明は省略する。
また、以下においては、全固体リチウムイオン二次電池の主要な構成部材、すなわち正極材、固体電解質層および負極材に着目して説明するとともに、上述の実施の形態において説明した全固体リチウムイオン二次電池の構成部材に付した部材番号と同一の番号を付して説明する。
[実施例1]
以下、実施例1に係る全固体リチウムイオン二次電池およびその製造方法について説明する。
本実施例1に係る全固体リチウムイオン二次電池(以下、単に、二次電池ともいう)における正極材2としては、リチウムを含有する正極活物質とリチウムイオン伝導性固体電解質(以下、単に、固体電解質ともいう)との混合物が用いられる。
具体的には、正極活物質としては、例えば酸素気流中において700℃で20時間焼成したLiNi0.8Co0.15Al0.05が用いられ、またリチウムイオン伝導性固体電解質としては、例えばLiS(80%)とP(20%)との混合物を56μmの開口幅を有する篩にかけ、その篩下のものが用いられる。
したがって、正極材2は、正極活物質[LiNi0.8Co0.15Al0.05]とリチウムイオン伝導性固体電解質[LiS(80%)−P(20%)]との混合物が、所定の質量比(または重量比)でもって、例えば7:3の割合で混合されたものである。
この正極材2は正極集電体1の上面に乾式にて成膜(形成ともいえる、以下、同じ)される。具体的には、正極集電体1の上面に正極材2を積層し、単動式プレスにて185MPaで加圧することにより、正極材2が作製される。
また、リチウムイオン伝導性固体電解質層(以下、単に、固体電解質層ともいう)3としては、上述したように、リチウムイオン伝導性固体電解質[LiS(80%)−P(20%)]を56μmの開口幅を有する篩にかけ、その篩下のものが用いられる。
そして、この固体電解質層3は正極材2の上面に乾式にて成膜される。具体的には、正極材2の上面に固体電解質層3を積層し、単動式プレスにて370MPaで加圧することにより、リチウムイオン伝導性固体電解質層3が作製される。
一方、負極材4は、炭素負極活物質と固体電解質との混合物が用いられる。具体的には、炭素負極活物質としてはグラファイトが用いられ、また固体電解質としては上述したようにLiS(80%)−P(20%)の混合物が用いられる。
この負極活物質であるグラファイトと固体電解質(LiS−P)との混合物は、所定の質量比(または重量比)、例えば6:4の割合で混合して作製される。そして、この負極材4は固体電解質層3の上面(表面)に乾式にて成膜される。
具体的には、固体電解質層3の上面に、単動プレスによる加圧成形は行わずに、負極材4を積層するだけであり、そしてこの負極材4の上面に負極集電体5を配置した。
次に、上述した正極集電体、正極材、固体電解質層、負極材および負極集電体が積層されてなる電池積層体を負極リードおよび正極リードを有する袋状容器(ラミネートセル、ラミネートフィルムともいう)に封入する。このとき、一定の圧力をかけた状態で袋状容器内のガスを吸引して密閉し、水分の影響を受けないようにする。
このようにして得られた全固体リチウムイオン二次電池を30℃の温度で且つ10MPaの加圧下で、しかも充電上限カットオフ電圧が3.5Vおよび充電電流が0.15mA/cmの条件で、定電流による仮充電すなわちリチウムイオンをプリドープするプリドープ充電を行った。
次に、袋状容器を低露点雰囲気下で開封し、リチウムイオンがプリドープされた負極材4を取り出し、上述と同様の製造方法により得られた新たな正極集電体1上に、新たな正極材2および新たな固体電解質層3を積層し加圧成形により得られた正極側積層部の上面に載置した(つまり乾式により成膜を行った)。具体的には、正極側積層部における固体電解質層3の上面に、取り出されたつまりプリドープされた負極材4を積層し、単動式プレスにて370MPaで加圧することにより、リチウムイオンがプリドープされた負極材4を得た。そして、この負極材4の上面に負極集電体5を配置した。
次に、上述の製造方法により得られた二次電池をラミネートフィルムに封入し、30℃の温度下で、且つ充電終止電圧が4.2V、放電終止電圧が2.5Vおよび充放電電流が0.15mA/cmの条件で、定電流による本充放電を行った。
このようにして得られた二次電池、すなわちリチウムイオンがプリドープされた負極材を用いて作製した二次電池で本充放電(初期充放電)を行ったときの初期充放電効率および10サイクル後容量維持率は、下記の[表1]に示されるように、それぞれ74.9%および89%であった。
なお、[表1]は、実施例1のものに加えて、以下に示す種々の条件下で作製された二次電池の電池性能、すなわち初期充放電効率および10サイクル後容量維持率を調べた結果を示している。この[表1]には、各実施例に対する比較例についても併せて載せておく。
次に、上記実施例1の製造方法にて得られた二次電池と比較するための比較例1について説明する。
比較例1として、プリドープ充電工程を省き、上述した方法で正極集電体1の上面に正極材2および固体電解質層3を順に積層し、加圧成形により得られた固体電解質層3の上面に、プリドープが行われていない負極材4を乾式にて成膜し、単動式プレスにて370MPaで加圧成形して作製した二次電池の初期充放電効率および10サイクル後容量維持率は、[表1]に示すように、67.0%および79%であった。
すなわち、プリドープ充電を行った負極材4を用いることにより、電池性能が優れていることが判る。
ところで、プリドープ充電時の温度については、30℃〜60℃の範囲が効率的にプリドープする上でもっとも好ましく、プリドープ時の温度が低すぎると(30℃未満であると)プリドープが行われにくく、また温度が高すぎると(60℃を越えると)、正極材料と固体電解質材料との間で副反応が起こるため好ましくない。
[実施例2〜5]
次に、実施例2〜5について説明する。
この実施例2〜5に係る二次電池は、実施例1と殆ど同じ方法で製造したものであり、プリドープ充電時の上限カットオフ電圧が異なるだけである。
すなわち、実施例2は上限カットオフ電圧が2.8Vであり、実施例3は3.3Vであり、実施例4は3.7Vであり、実施例5は4.0Vであり、それぞれ定電流にてプリドープ充電を行った負極材を用いたものである。
ここで、上記実施例2〜5の製造方法にて得られた二次電池と比較するための比較例2および比較例3について説明する。
比較例2および比較例3についての上限カットオフ電圧は2.5Vおよび4.2Vであり、それぞれ定電流にてプリドープ充電を行った以外は実施例1と同様の方法で製造した負極材を用いて作製した二次電池に対して、本充放電を行ったときの初期充放電効率および10サイクル後容量維持率の評価結果を[表1]に示す。この表1から、実施例2〜5のものが優れており、したがって上限カットオフ電圧は2.8〜4.0Vの範囲で行うのがよいことが分かる。
[実施例6〜8]
次に、実施例6〜8について説明する。
この実施例6〜8に係る二次電池は、実施例1と殆ど同じ方法で製造したものであり、プリドープ充電時の電流密度が異なるだけである。
すなわち、実施例8はプリドープ充電時の電流密度が0.25mA/cm、実施例7は1.0mA/cm、実施例8は1.5mA/cmであり、それぞれ定電流にてプリドープ充電を行った負極材を用いたものである。
また、上記実施例6〜8の製造方法にて得られた二次電池と比較するための比較例4について説明する。
比較例4においては、2.0mA/cmの定電流で充放電した以外は、実施例1と同様の方法で製造した負極材を用いて作製した二次電池で、本充放電を行ったときの初期充放電効率および10サイクル後容量維持率の評価結果を[表1]に示す。この[表1]から、実施例6〜8のものが優れており、したがってプリドープ充電時の電流密度は1.5mA/cm以下とする。
[実施例9〜13]
次に、実施例9〜13について説明する。
この実施例9〜13に係る二次電池は、実施例1と殆ど同じ方法で製造したものであり、プリドープ充電時のセルパッケージの加圧力が異なるだけである。
すなわち、実施例9はプリドープ充電時のセルパッケージ加圧力が0.5MPa、実施例10は2.0MPa、実施例11は5.0MPa、実施例12は20MPa、実施例13は40MPaであり、それぞれ定電流にてプリドープ充電を行った負極材を用いたものである。
ここで、上記実施例9〜13の製造方法にて得られた二次電池と比較するための比較例5について説明する。
比較例5においては、0.1MPaでプリドープ充電した以外は、実施例1と同様の方法で製造した負極材を用いて作製した二次電池に対して、本充放電を行ったときの初期充放電効率および10サイクル後容量維持率の評価結果を[表1]に示す。この[表1]から、実施例9〜13のものが優れており、したがってセルパッケージの加圧力は0.5〜40MPaの範囲とされる。
Figure 2011096470
ここで、上述した各条件に対して考察を加えると下記のようになる。
固体電解質については、温度を上げるほどイオン伝導度が上昇して電池性能が向上するものであるが、プリドープ充電時の温度が60℃を超えると、正極材料と固体電解質材料との問で副反応が起こるため、好ましくない。したがって、袋状容器内の積層体のプリドープ充電時の温度は30℃〜60℃の範囲とされる。
初期充電時に起こる副反応については、図2に示す実施例1と比較例1とにおける充放電容量と電池電圧との関係を示すグラフから分かるように、2.5〜3.5Vの電圧範囲で起こると推測され、2.8V未満のプリドープ充電時の上限カットオフ電圧では十分な副反応が起こらないため好ましくない。
また、グラファイトの理論容量は約370mAh/gであり、本充電(初期充電)では約200mAh/g程度の容量が充電されるため、プリドープ充電時の容量は170mAh/g以下に抑える必要がある。
すなわち、上限カットオフ電圧が4.0Vを超えると容量は170mAh/gを超え、負極容量が不足するため好ましくない。したがって、上限カットオフ電圧は2.8〜4.0Vの範囲とされる。
また、プリドープ充電時の電流密度については、1.5mA/cmを超えると電流の速さに電池反応が追随できず、十分にプリドープ反応が起こらないため好ましくない。したがって、1.5mA/cm以下の電流密度が好ましいが、プリドープ充電に時間がかかり過ぎない程度(例えば、48時間以内)の電流密度が好ましい。
さらに、プリドープ充電時のセルパッケージ加圧力が0.5MPaを下回ると粒子問の接触が不十分となり、十分にリチウムイオンがプリドープされないため好ましくない。また、セルパッケージ加圧力が40MPaを超えると、炭素負極活物質から成る負極材(負極)が成形されてしまい、本充放電させるために負極材を粉体として回収できなくなるため、好ましくない。したがって、セルパッケージの加圧力は0.5〜40MPaの範囲とされる。
すなわち、硫化物系の固体電解質を用いた全固体リチウムイオン二次電池におけるプリドープ充電については、45〜200℃の範囲で、上限カットオフ電圧は2.8〜4.0Vの範囲で、電流密度は1.5mA/cm以下で、セルパッケージの加圧力は0.5〜40MPaの範囲で行われる。
次に、本発明の他の実施の形態に係る全固体リチウムイオン二次電池の製造方法について説明する。
上述した実施の形態に係る全固体リチウムイオン二次電.池の製造方法においては、プリドープ充電された負極材だけを用いるようにしたものであるが、この他の実施の形態においては、プリドープされた負極材およびリチウムイオン伝導性固体電解質層を一体化してなる負極側積層部を用いるようにしたものである。
この製造方法により得られる全固体リチウムイオン二次電池の構成は上述した実施の形態のものと同一であるが、再度、説明すると以下のようになる。なお、基本的構成が上述した実施の形態と同一であるため図1を用いて説明する。
この他の実施の形態に係る全固体リチウムイオン二次電池は、図1に示すように、正極集電体1と、この正極集電体1の上面(表面)に配置されるとともにリチウムを含有する正極活物質およびリチウムイオン伝導性固体電解質の混合物である正極材(正極合材)2と、この正極材2の上面(表面)に配置される固体電解質層3と、この固体電解質層3の上面(表面)にすなわち正極材2とは反対側の上面(表面)に配置されるとともに炭素負極活物質およびリチウムイオン伝導性固体電解質の混合物である負極材(負極合材)4と、この負極材4の表面に上面(表面)に配置される負極集電体5とから構成されている。
そして、この全固体リチウムイオン二次電池の製造方法は、負極活物質および固体電解質の混合物よりなる負極材4の上面(表面)に固体電解質層3を加圧により積層して負極側積層部を得た後、この積層された固体電解質層3の上面(表面)に、正極活物質および固体電解質の混合物よりなる正極材2を積層して積層体を得る工程と、
この積層体を袋状容器内に封入して仮充電を行うことにより負極材4にリチウムイオンをプリドープさせた後、袋状容器から上記積層体を取り出しプリドープされた負極材4および固体電解質層3が一体化されてなる負極側積層部を正極材2から分離する工程と、
正極集電体1の上面(表面)に正極活物質および固体電解質の混合物よりなる新たな正極材2を加圧により積層する工程と、
この新たに積層された正極材2の表面に且つその固体電解質層3が対向するように上記負極側積層部を加圧により積層する工程と、
この積層された負極側積層部における負極材4の上面(表面)に負極集電体5を配置する工程とを具備した方法である。
この場合も、実施の形態1にて説明したものと同じ作用・効果が得られる。
次に、本発明の他の実施の形態に係る全固体リチウムイオン二次電池の製造方法を具体的に示した実施例について説明する。
[実施例14]
なお、ここでは、負極側から製造する場合について説明する。
まず、負極集電体5の上面に負極材4を積層し、単動式プレスにて185MPaで加圧することにより、負極材4を乾式にて成膜した。
次に、リチウムイオン伝導性固体電解質(以下、単に、固体電解質ともいう)材料を負極材4の上面に配置して乾式による成膜を行った。
具体的には、負極材4の上面に固体電解質材料を積層し、単動式プレスにて370MPaで加圧することにより、リチウムイオン伝導性固体電解質層(以下、固体電解質ともいう)3を得た。
次に、正極材2を固体電解質層3の上面に載置して乾式にて成膜した。
具体的には、固体電解質層3の上面に正極材料を積層するだけで、つまり、単動プレスは行わずに正極材2を形成し、その上面に正極集電体1を配置した。
次に、上述した正極集電体1、正極2、固体電解質層3、負極材4および負極集電体5からなる電池積層体を負極リードおよび正極リードを有する袋状容器(ラミネートセル、ラミネートフィルムともいう)に封入する。
このとき、一定の圧力をかけた状態で袋状容器内のガスを吸引して密閉し、水分の影響を受けないようにする。
このように製造された全固体リチウム二次電池(以下、単に、二次電池ともいう)を、30℃の温度下で且つ10MPaの加圧下で、しかも充電上限カットオフ電圧が3.5V、充電電流が0.15mA/cmの条件で定電流によるプリドープ充電(仮充電)を行った。
次に、袋状容器を低露点雰囲気において開封し、電池積層体から正極集電体1および正極材2を取り外した後、リチウムイオンをプリドープさせた炭素負極活物質からなる負極材4および固体電解質層3により形成された負極側積層部(3,4)の上面に、すなわち固体電解質層3の上面に新たなリチウムを含有する正極活物質から成る正極材2を載置し乾式にて成膜を行った。
具体的には、負極側積層部における固体電解質層3の上面に新たに正極材2を積層し、370MPaで単動プレスを行い、そしてこの正極材2の上面に新たに正極集電体1を配置した。
次に、上述した方法により積層されてなる電池積層体をラミネートフィルムに封入し、30℃の温度下で、且つ充電終止電圧が4.2V、放電終止電圧が2.5Vおよび充放電電流が0.15mA/cmの条件で定電流によるプリドープ充電を行った。
このようにプリドープ充電が行われた負極側積層部すなわち負極材4を用いて作製した二次電池で本充放電を行ったときの初期充放電効率および10サイクル後容量維持率は、下記の[表2]に示されるように、それぞれ74.0%および89%であった。この表2から、実施例14のものが優れているのが分かる。
なお、[表2]は、[表1]と同様に、以下に示す種々の条件下で作製された二次電池の電池性能、すなわち初期充放電効率および10サイクル後容量維持率を調べた結果を示している。この[表2]には、各実施例に対する比較例についても併せて載せておく。
[実施例15〜18]
次に、実施例15〜18について説明する。
実施例15〜18に係る二次電池は、実施例14と殆ど同じ方法で製造したもので、プリドープ充電時の上限カットオフ電圧が異なるだけである。
すなわち、実施例15は上限カットオフ電圧が2.8Vで、実施例16は3.0Vで、実施例17は3.5Vで、実施例18は4.0Vで、それぞれ定電流にてプリドープ充電を行ったものである。
次に、上記各実施例の製造方法にて得られた二次電池と比較するための比較例6および比較例7について説明する。
比較例6および比較例7の二次電池は、上限カットオフ電圧を2.5Vおよび4.2Vで、それぞれ定電流にてプリドープ充電を行い、それ以外は実施例14と同様の方法で製造した負極材(勿論、固体電解質層も含む)を用いて作製したもので、それぞれ本充放電を行ったときの初期充放電効率および10サイクル後容量維持率の評価結果を[表2]に示す。この[表2]から、実施例15〜18のものが優れているのが分かる。
[実施例19〜21]
次に、実施例19〜21について説明する。
この実施例19〜21に係る二次電池は、実施例14と殆ど同じ方法で製造したもので、異なる箇所はプリドープ充電時の電流密度が異なるだけである。
すなわち、実施例19はプリドープ充電時の電流密度が0.25mA/cm、実施例20は1.0mA/cm、実施例21は1.5mA/cmでそれぞれ定電流にてプリドープ充電を行ったものである。
また、実施例19〜21に対する比較例8について説明する。
この比較例8の二次電池は、2.0mA/cmの定電流で充放電した以外は、実施例14と同様の方法で製造したもので、本充放電を行ったときの初期充放電効率および10サイクル後容量維持率の評価結果を[表2]に示す。この[表2]から、実施例19〜21のものが優れているのが分かる。
[実施例22〜26]
次に、実施例22〜26について説明する。
この実施例22〜26に係る二次電池は、実施例1と殆ど同じ方法で製造したもので、異なる箇所はプリドープ充電時のセルパッケージ加圧力が異なるだけである。
すなわち、実施例22はプリドープ充電時のセルパッケージ加圧力が0.5MPa、実施例23は2.0MPa、実施例24は10MPa、実施例25は20MPa、実施例26は40MPaでそれぞれ定電流にてプリドープ充電を行ったものである。
この実施例22〜26に対する比較例9について説明する。
比較例9の二次電池は、0.1MPaでプリドープ充電した以外は、実施例1と同様の方法で製造したもので、この二次電池の本充放電を行ったときの初期充放電効率および10サイクル後容量維持率の評価結果を[表2]に示す。この[表2]から、実施例22〜26に係る二次電池が優れているのが分かる。
ここで、上述した各条件に対して考察を加えると下記のようになる。
プリドープ充電時の温度については、30℃〜60℃の範囲が効率的にプリドープする上でもっとも好ましく、プリドープ時の温度が低すぎると(30℃未満であると)プリドープが行われにくく、また温度が高すぎると(60℃を越えると)、正極材料と固体電解質材料との間で副反応が起こるため好ましくない。
副反応の形成については、上述した実施の形態にて説明したことと同じことが言える。すなわち、図2に示す実施例1と比較例1とにおける充放電容量と電池電圧との関係を示すグラフから分かるように、2.5〜3.5Vの電圧範囲で起こると推測され、2.8V未満のプリドープ充電時の上限カットオフ電圧では副反応が起こらないため好ましくない。
また、グラファイトの理論容量は約370mAh/gであり、本充電では約200mAh/g程度の容量が充電されるため、プリドープ充電時の充電容量を170mAh/g以下に抑える必要がある。
すなわち、上限カットオフ電圧が4.0Vを超えると容量は170mAh/gを超え、負極容量が不足するため好ましくない。したがって、上限カットオフ電圧は2.8〜4.0Vの範囲とされる。
また、プリドープ充電時の電流密度については、1.5mA/cmを超えると電流の速さに電池反応が追随できず、十分にプリドープ反応が起こらないため好ましくない。したがって、1.5mA/cm以下の電流密度が好ましいが、プリドープ充電に時間がかかり過ぎない程度(例えば、48時間以内)の電流密度が好ましい。
さらに、プリドープ充電時のセルパッケージ加圧力が0.5MPaを下回ると粒子間の接触が不十分となり、十分にリチウムイオンがプリドープされないため好ましくない。また、セルパッケージ加圧力が40MPaを超えると、炭素負極活物質から成る負極が成形されてしまい、本充放電させるために負極を粉体として回収できなくなるため、好ましくない。したがって、セルパッケージの加圧力は0.5〜40MPaの範囲とされる。
すなわち、この他の実施の形態に係る全固体リチウムイオン二次電池の製造方法、特に、プリドープ充電時の条件については、上述した実施の形態の場合と同じ条件となる。
Figure 2011096470
ところで、上述の各説明においては、正極材として、正極活物質と固体電解質との混合物を用いるようにしたが、例えば正極活物質だけであってもよく、同様に、負極材についても、負極活物質と固体電解質との混合物を用いるようにしたが、例えば負極活物質だけであってもよい。
1 正極集電体
2 正極材
3 リチウムイオン伝導性固体電解質層
4 負極材
5 負極集電体

Claims (5)

  1. 正極活物質およびリチウムイオン伝導性固体電解質の混合物よりなる正極材の表面にリチウムイオン伝導性固体電解質層を加圧により積層した後、この積層された固体電解質層の表面に、負極活物質およびリチウムイオン伝導性個体電解質の混合物よりなる負極材を積層して積層体を形成し、
    次にこの積層体を袋状容器内に封入して所定電圧を印加することにより負極材にリチウムイオンをプリドープさせた後、袋状容器から積層体を取り出し負極材を分離することを特徴とする全固体リチウムイオン二次電池における負極材の製造方法。
  2. リチウムイオン伝導性固体電解質として硫化物系のものを用いることを特徴とする請求項1に記載の全固体リチウムイオン二次電池における負極材の製造方法。
  3. 正極活物質およびリチウムイオン伝導性固体電解質の混合物よりなる正極材の表面にリチウムイオン伝導性固体電解質層を加圧により積層した後、この積層された固体電解質層の表面に、負極活物質およびリチウムイオン伝導性個体電解質の混合物よりなる負極材を積層して積層体を得る工程と、
    この積層体を袋状容器内に封入して所定電圧を印加することにより負極材にリチウムイオンをプリドープさせた後、袋状容器から上記積層体を取り出し負極材を分離して負極材を作製する工程と、
    正極集電体の表面に正極活物質およびリチウムイオン伝導性固体電解質の混合物よりなる新たな正極材を加圧により積層する工程と、
    この新たに積層された正極材の表面にリチウムイオン伝導性固体電解質層を加圧により積層する工程と、
    この積層された固体電解質層の表面に上記作製された負極材を加圧により積層する工程と、
    この積層された負極材の表面に負極集電体を配置する工程とを具備したことを特徴とする全固体リチウムイオン二次電池の製造方法。
  4. 正極活物質およびリチウムイオン伝導性固体電解質の混合物よりなる正極材の表面にリチウムイオン伝導性固体電解質層を加圧により積層した後、この積層された固体電解質層の表面に、負極活物質およびリチウムイオン伝導性個体電解質の混合物よりなる負極材を積層して積層体を得る工程と、
    この積層体を袋状容器内に封入して所定電圧を印加することにより負極材にリチウムイオンをプリドープさせた後、袋状容器から上記積層体を取り出し負極材および固体電解質層が一体化されてなる負極積層部を正極材から分離する工程と、
    正極集電体の表面に正極活物質およびリチウムイオン伝導性固体電解質の混合物よりなる新たな正極材を加圧により積層する工程と、
    この新たに積層された正極材の表面に且つその固体電解質層が対向するように上記負極積層部を加圧により積層する工程と、
    この積層された負極積層部の負極材の表面に負極集電体を配置する工程とを具備したことを特徴とする全固体リチウムイオン二次電池の製造方法。
  5. リチウムイオン伝導性固体電解質として硫化物系のものを用いることを特徴とする請求項3または4に記載の全固体リチウムイオン二次電池の製造方法。
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