JP2011096300A - 磁気記録メディアの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】磁性体層を磁気的に劣化させることなくアッシングする技術を用いて磁気記録メディアを製造する技術を提供する。
【解決手段】主処理ガスのプラズマを磁性体層7の上に配置された非接触用層とパターニングされたフォトレジスト層に接触させて、非接触用層とフォトレジスト層をエッチング(アッシング)除去し、エッチング除去後に磁性体層7の上に保護層18を配置する磁気記録メディアの製造方法であって、主処理ガスは水素を含有し、主処理ガスのプラズマをフォトレジスト層と非接触用層に接触させる前に酸素を含むガスから成る副処理ガスのプラズマをフォトレジスト層と非接触用層に接触させてフォトレジスト層の表面から一部を除去する磁気記録メディアの製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、磁気記録メディアの製造方法に係り、特に、アッシングの技術に関する。
ビットパターンドメディアやディスクリートメディアの作製において、イオンミリングにより磁気記録層をスパッタエッチングによって掘ることにより物理的に切り分ける方法や、イオン注入により磁性膜を非磁性化する方法が提案されている。
磁気記録層の上に形成された保護層の表面にナノインプリントレジストをはじめとする有機系のフォトレジストを配置した後に、磁気記録層にイオンリミングやイオン注入を行う。イオンリミングやイオン注入後には、フォトレジストや保護層をエッチング(アッシング)により除去する。
アッシングに用いられるガスは酸素が一般的であるが、酸素を用いたアッシングでは、垂直磁気記録層の磁性体が酸化され、酸化された磁性体が非磁性体になるという磁気的なダメージが発生する。
下記文献には、磁気記録メディアの製造方法が記載されており、フォトレジストを、酸素プラズマによりアッシング除去している。
特開2009−99182号公報
本発明は上記従来技術の不都合を解決するために創作されたものであり、その目的は、磁気記録層に磁気的なダメージを与えないアッシングの技術を用いた磁気記録メディアの製造方法を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明は、磁性体層の上に非接触用層を配置し、前記非接触用層の上にフォトレジスト層を配置し、注入領域となる部分の前記磁性体層の真上に位置する前記フォトレジスト層を凹形状にパターニングして開口を形成し、前記注入領域となる部分の前記磁性体層にイオンを注入し、前記イオンを注入した前記磁性体層を非磁性化し、処理ガスから成るプラズマを前記フォトレジスト層と前記非接触用層に接触させて、前記フォトレジスト層と前記非接触用層を除去し、前記磁性体層の上に保護層を配置する磁気記録メディアの製造方法であって、前記主処理ガスは水素である磁気記録メディアの製造方法である。
また、本発明は、主処理ガスのプラズマを前記フォトレジスト層に接触させる前に化学構造中に酸素原子を含むガスから成る副処理ガスのプラズマを前記フォトレジスト層に接触させて前記フォトレジスト層の表面から一部を除去する磁気記録メディアの製造方法である。
また、前記主処理ガスは、窒素、He、Ne、Ar、Kr、又はXeのいずれか一種以上のガスを含有する磁気記録メディアの製造方法である。
本発明により、磁性体層の飽和磁力や保磁力を減少させることなくフォトレジストと保護層をアッシングする技術を用いて磁気記録メディアを製造できる。
磁気記録メディアの断面図 処理対象物の断面図 (a):磁性体層表面の平面図(b):磁性体層のA−A’線で截断したときの断面図 開口が形成されたフォトレジストが配置された処理対象物の断面図 開口の底面が除去されたフォトレジストが配置された処理対象物の断面図 本発明に用いることができる真空処理装置 本発明に用いることができる成膜処理装置 フォトレジストと非接触用層が除去された処理対象物 磁性体層の表面粗さの測定結果 磁性体層の飽和磁化と保磁力の測定結果
図1の符号90は本発明の製造方法によって製作される磁気記録メディアである。磁気記録メディア90は、基板5と、軟磁性体層6と、磁性体層7と、保護層18とを有している。軟磁性体層6と、磁性体層7と、保護層18は、基板5の上から軟磁性体層6と、磁性体層7と、保護層18の順序で積層されている。
基板5はここではガラス基板であり、軟磁性体層6は、ここではアモルファスやフェライトなどの軟磁性体(Soft Under Layer)であり、保護層18は、ここではDLC(Diamond Like Carbon)である。
磁性体層7は、絶縁体31と、複数の磁性体32と、複数の孔34と、複数の注入領域35を有している。各孔34は、絶縁体31の内部に配置されており、各磁性体32は、それぞれ各孔34の内部に位置している。
材料を例示すると、ここでは、絶縁体31はSiO2であり、磁性体32はCoCrPtであり、グラニュラー型の垂直磁気記録材料、例えばCoCrPt−SiO2が用いられている。磁気記録メディア90は、ここでは円板であり円板の中心を中心軸として回転することにより磁気ヘッドとの相対的な位置関係を変えることができる。注入領域35は、磁性体層7にイオンが注入された領域で、磁性体層7の一部であり、その形状を例示すると、ここでは、磁気記録メディア90が回転する中心軸を中心とし、同心状に配置された複数のリングである。一つのリングの内周と外周の間の距離をリングの幅とすると、リングの幅は孔34を複数個含む長さにされている。注入領域35内は、イオン照射により垂直磁気記録媒体が非磁性化されるなどして、記録ビット部分やサーボ情報部分など垂直磁化を保持する必要な部分を切り分ける。ここでは、CoCrPtが含有すると磁性のCoCrPtを非磁性化する原子のイオンが注入されており、磁性体32はイオンを含有して非磁性化され非磁性体層15となり、絶縁体31はイオンを含有してもかわらず非磁性である。
隣接する注入領域35と注入領域35の間は、イオンが注入されない非注入領域36である。磁性を有す非注入領域36を磁気記録部92と呼ぶと、磁気記録部92は非注入領域36によってリング状に区分けされ、互いに隣接する磁気記録部92の磁化の向きが逆向きの場合でも磁気記録部92同士が磁気的に干渉しないようにしている。
保護層18の上に磁気ヘッド95を配置し、磁気ヘッド95のコイル(不図示)に電流を流してコイルが発生する垂直方向の磁束が磁気記録部92が有する複数の磁性体32の磁化の向きを鉛直上向き、又は下向きのいずれか一方向に形成すると磁気記録部92は情報の記録と再生をすることができる。
ここでは注入領域35をリング状に配置して注入領域35と注入領域35の間に磁気記録部92を配置したが、注入領域35を格子状に配置して注入領域35が磁気記録部92を取り囲んで配置してもよい。
軟磁性体層6は、磁気ヘッド95が発生し磁気記録部92を通った磁束を再び磁気ヘッドに戻すための磁束の通る磁路を形成している。
保護層18は磁気ヘッド95が磁性体層7を傷つけることを防いでいる。
図2の符号50は、処理対象物である。処理対象物50は、基板5と、軟磁性体層6と、磁性体層7と、非接触用層8を有している。軟磁性体層6と、磁性体層7と、非接触用層8は、基板5の上に軟磁性体層6と、磁性体層7と、非接触用層8の順序で積層され、処理対象物50の表面は非接触用層8が露出している。
非接触用層8は、後述するフォトレジスト層9を磁性体層7と接触させずフォトレジスト層9が磁性体層7を酸化するのを防いでいる。非接触用層8は、ここではDLC(Diamond Like Carbon)層である。非接触用層8は、炭素層、Si層、又はSiN層のいずれか一層でもよい。
磁性体層7は、絶縁体31と、複数の磁性体32と、複数の孔34とを有している。各孔34は、絶縁体31の内部に配置されており、各磁性体32は、それぞれ各孔34の内部に位置している。
ここでは、絶縁体31はSiO2であり、磁性体32は、CoCrPtである。
以下で処理対象物50を用いて磁性体層7に注入領域35と非注入領域36を形成する工程を説明する。
図3(a)は、処理対象物50が有する磁性体層7の表面の一部の平面図を示している。図3(b)は、分散して配置された磁性体32を横断するA−A’線の截断線で截断したときの断面図である。
図4に示すように、処理対象物50の表面が露出された非接触用層8の上に、フォトレジスト層を配置する。ナノインプリント装置のナノスタンパをフォトレジスト層に押し付けて、非注入領域36となる部分の磁性体層7の真上に位置するフォトレジスト層の厚みを薄くして、フォトレジストを凹形状にパターニングし、開口20を形成する。
搬出入室を介してイオン注入装置を真空排気装置によって真空雰囲気を維持して、表面のフォトレジスト層9がパターニングされた処理対象物50を搬入し、CoCrPtが含有すると磁性のCoCrPtを非磁性化する注入原子のイオンをフォトレジスト層9に向けて照射する。ここでは注入原子は、フッ素原子である。イオン注入装置は一定のエネルギーを持った単一種のイオンを基板に照射することを示すが、今発明の装置の場合は何らかのプラズマを作り、イオンだけでなくラジカルなども照射される所謂プラズマドーピング技術を用いても良い。
フォトレジスト層9に照射されたイオンのうち、開口20に照射されたイオンは、開口20の下にあるフォトレジスト層9を透過して注入され注入領域35となる部分の磁性体層7内で停止する。
フォトレジスト層9の開口20が形成された部分以外を遮蔽部22と呼ぶと、遮蔽部22に位置するフォトレジスト層9の厚みは、開口20の下にあるフォトレジスト層9の厚みより厚くなっており、フォトレジスト層9に照射されたイオンのうち、遮蔽部22に照射されたイオンは、遮蔽部22に位置するフォトレジスト層9内で停止し、磁性体層7内に注入されない。
イオンが注入された磁性体32は注入原子を含有して非磁性化され、図5に示すように非磁性体層15となり、絶縁体31は注入原子を含有してもかわらず非磁性である。イオンが注入された磁性体層7の注入領域35全体が非磁性となっている。隣接する注入領域35と注入領域35の間はイオンが注入されない非注入領域36であり非注入領域の磁性体32は、かわらず磁性である。
次にフォトレジスト層9と非接触用層8を除去する工程を説明する。
図6の符号75は、真空処理装置であり、真空処理装置75は、第一のエッチング装置71と、バッファー装置73と、第二のエッチング装置72を有している。ここでは第一のエッチング装置71は、バッファー装置73に接続され、バッファー装置73は、第二のエッチング装置72に接続されている。
例えば5秒タクトで搬送などに2秒かかるとすると、第一のエッチング装置71で処理時間が9秒、第二のエッチング装置72での処理時間が6秒必要ならば、第一のエッチング装置71を3槽、第二のエッチング装置72を2槽並べることになる。一般的には3秒タクト程度である。第一、第二のエッチング装置71、72中で同一のガスを用いて処理する場合には、バッファー装置73は必要ではない。
第一、第二のエッチング装置71、72は、第一、第二の真空槽81、82を有している。
第一、第二の真空槽81、82とバッファー真空槽83には、真空排気装置84〜86がそれぞれ接続され、真空排気装置84〜86を動作させて真空排気すると、第一、第二の真空槽81、82とバッファー真空槽83内を真空排気雰囲気にすることができる。
また、第一、第二の真空槽81、82には、第一、第二のガス導入装置87、88がそれぞれ接続されている。
第一のガス導入装置87は、酸素ガスから成る副処理ガスが貯蔵されたボンベを有し、真空雰囲気にされた第一の真空槽81内に副処理ガスを導入する。第二のガス導入装置88は、ここでは窒素を含む水素から成る主処理ガスが貯蔵されたボンベを有し、真空雰囲気にされた第二の真空槽82内に主処理ガスを導入する。副処理ガスは化学構造中に酸素原子を含んでいるガスであればよい。
第一、第二の真空槽81、82の天井の外には、第一、第二のアンテナ76、77がそれぞれ配置されており、それぞれ第一、第二のアンテナ76、77に接続された電源を起動すると第一、第二のアンテナ76、77が発生する交番磁界がそれぞれ第一、第二の真空槽81、82内の主処理ガスをプラズマ化することができる。
第一のエッチング装置71と第二のエッチング装置72のそれぞれは、ここでは誘導結合型のプラズマ生成装置である。
注入領域35にイオンが注入された図5の処理対象物70をイオン注入装置(不図示)から直接又はバッファ室を介して大気にさらすことなく第一の真空槽81内へ搬入する。第一、第二の真空槽81、82内は既に真空排気されており、副処理ガスを導入し、第一のアンテナ76によって副処理ガスのプラズマを形成する。
フォトレジスト層9にイオンを照射した際に、フォトレジスト層9の表面は、イオンとフォトレジスト層9との衝突のエネルギーなどにより変質している場合がある。
副処理ガスのプラズマが、遮蔽部22に位置するフォトレジスト層9の変質した表面と開口20の底面に位置するフォトレジスト層9の変質した表面の両方に接触すると、フォトレジスト層9の変質した表面はエッチング(アッシング)除去され、フォトレジスト層9の変質していない表面が露出する。更にエッチングを進行させ、開口20底面のフォトレジスト層9が除去され開口20下に保護層18が露出したところで副処理ガスの導入を停止し電源の出力を停止しエッチングを止める。第一の真空槽81内の副処理ガスは真空排気される。
バッファー真空槽83内は真空排気されており、第一の真空槽81の内部雰囲気とバッファー真空槽83と内部雰囲気とを接続し、処理対象物のバッファー真空槽83内への搬送後に、第一の真空槽81内部雰囲気とバッファー真空槽83の内部雰囲気とを遮断する。処理対象物を第一の真空槽81内からバッファー真空槽83内へ搬送する際に、第一の真空槽81内の副処理ガスがバッファー真空槽83内に侵入した場合でも真空排気装置86で真空排気され、副処理ガスは第二の真空槽82内へは侵入しない。
第二の真空槽82の内部雰囲気とバッファー真空槽83の内部雰囲気とを接続し、処理対象物をバッファー真空槽83内から第二の真空槽82内へ搬送し、第二の真空槽82の内部雰囲気とバッファー真空槽83の内部雰囲気とを遮断して、第二の真空槽82内を真空排気しながら、主処理ガスを導入する。
第二のアンテナ77によって主処理ガスのプラズマを形成する。遮蔽部22に位置するフォトレジスト層9は変質していない表面が露出された状態であり、主処理ガスのプラズマが露出しているフォトレジスト層9と開口20下の保護層18に接触すると、非接触用層8とフォトレジスト層9がエッチングされ、両方ともエッチング除去されると、隣接する磁気記録部92を分離する注入領域35に位置する磁性体層7と磁気記録部92に位置する磁性体層7は、どちらも主処理ガスのプラズマに曝される。
主処理ガスのプラズマは孔34内の磁性体32を酸化させないので、記録部92の孔34内の磁性体32の磁性は劣化しない。
非接触用層8とフォトレジスト層9がエッチング除去された後、主処理ガスの導入と第二のアンテナへの電圧印加を停止し、主処理ガスのプラズマを消滅させた後、図8の処理対象物80を第二のエッチング装置から取り出して直接又はバッファ室を介して大気にさらすことなく成膜装置78内に搬入する。図7の成膜装置78は、ここではスパッタリング装置である。成膜装置78は成膜用真空槽42を有している。
成膜用真空槽42には、真空排気装置41が接続されており、真空排気装置41により成膜用真空槽内42は真空排気されている。成膜用真空槽42内に配置されたターゲット79をスパッタガスのプラズマがスパッタして処理対象物の磁性体層の露出した表面に保護層18(図1)を成膜する。ターゲット79は、ここでは炭素であり、保護層18はDLC(Diamond Like Carbon)であるが、保護層18は、炭素、Si、又はSiNのいずれか一層でもよい。
所定膜厚の保護層18が成膜されたら、スパッタガスの導入を停止し電源の出力を停止する。図1で示した磁気記録メディア90の断面図と同じ構造が得られる。
ここでは主処理ガスは、水素に窒素が添加されたガスである。窒素の添加はラジカルの寿命を延ばすと言われているが、窒素は添加しなくてもよい。
上記例では、開口20の下の非接触用層8は露出した状態で主処理ガスのプラズマによるエッチングを開始したが、開口20の下のフォトレジスト層9の変質した表面を副処理ガスのプラズマによりエッチング除去してフォトレジスト層9の変質していない表面が露出された状態から主処理ガスのプラズマによるエッチングを開始してもよく、また、開口20下の磁性体層7の表面が露出した状態から主処理ガスのプラズマによるエッチングを開始してもよい。開口20下の磁性体層7の表面が露出し、副処理ガスのプラズマと接触しても、開口20の下に位置する磁性体層7の孔34に配置された磁性体32はイオンが注入されて非磁性であり、記録部92の孔34内の磁性体32は副処理ガスのプラズマと接触しないので磁気記録部92の孔34内の磁性体32の磁性は劣化しない。
上記例では主処理ガスによるエッチング工程の前に副処理ガスによるエッチング工程を行ったが、副処理ガスによるエッチング工程を行わずに、開口20の下のフォトレジスト層9の変質した表面が露出された状態から主処理ガスによるエッチングを開始し、フォトレジスト層9と非接触用層8をエッチング除去してもよい。
副処理ガスのプラズマが磁気記録部92の孔34内の磁性体32と接触していないから磁気記録部92の孔34内の磁性体32は酸化されず、孔34内の磁性体32の磁性は劣化しない。
上記例では、主処理ガスは、水素に窒素が添加されたガスであったが、水素にHe、Ne、Ar、Xe、又はRnのうち、いずれか一種類以上の気体を添加したガスでもよい。
上記では第一、第二のエッチング装置71、72はICPプラズマ装置であったが、マイクロ波プラズマ生成装置、平行平板型プラズマ源やマイクロ波を用いたラジカル源を備えたアッシング装置などでもよく、第一、第二のエッチング装置71、72は、ICPプラズマ装置に限定されない。
水素を含む処理ガスの圧力は0.1Pa〜1000Paの範囲で使用するのが好ましい。
処理対象物へのバイアスは入射するイオンを減らすため極力下げることが好ましい。バイアス電圧は0V(フローティング電位)や真空処理装置が有する基板と基板ホルダを含むバイアス印加部分の直径が6インチ当たり100Wまでが好ましい。
<測定1>
ナノインプリントによってパターニングされたフォトレジスト層をマスクとし、フッ素イオンが照射されて注入層内の磁性体が非磁性化された処理対象物70(図5)を、第二のエッチング装置72内に搬入し、水素ガス圧を5Pa、第二のアンテナ77への投入電力を500W、基板ステージ93中の電極94へ印加したバイアス電力を50W、エッチング処理時間を120秒とし、水素ガスプラズマによってフォトレジスト層9と非接触用層8(ここではDLC薄膜)とをエッチング除去し、磁性体層7の表面を露出させ、表面粗さ測定用基板を得た。酸素プラズマには接触させておらず、フォトレジスト層9と非接触用層8層は、水素ガスプラズマだけでエッチング除去した。
また、磁性体層7上に非接触用層8が形成され、イオンが未照射である処理対象物50(図2)を、イオン照射せずに非接触用層8が露出した状態で表面粗さ基準用基板とし、表面粗さ測定用基板と表面粗さ基準用基板の表面を粗さをAFM(Atomic Force Microscopy)測定器により測定した。
図9の縦軸は測定する表面の算術平均粗さRA(nm)を示しており、表面粗さ測定用基板の測定値を示す点RA1と、表面粗さ基準用基板の測定値を示す点RA2は、同図中で横軸上の異なる位置にプロットされている。
点RA1、RA2の値は両方とも0.3nmであり、点RA1と点RA2とを結ぶ線分は横軸に対して略平行になる。
従って、部分的に開口20を有するフォトレジスト層9を水素プラズマによってエッチングしても、フォトレジスト層9の下層の磁性体層7には段差が形成されない。
<測定2>
磁性体層7上に非接触用層8が形成された処理対象物50(図2)の非接触用層8表面にフォトレジスト層を形成し、パターニングをしないフォトレジスト層に向けてフッ素イオンを照射してサンプル用基板を作成した。
サンプル用基板のフォトレジスト層と非接触用層8とを、水素ガスプラズマによって除去して磁性体層7を露出させた基板と、酸素ガスプラズマによって除去して磁性体層7を露出させた基板を用意した。水素ガスプラズマによるエッチングは、測定1と同じ条件。酸素ガスプラズマによるエッチングは、酸素ガス圧力を1Pa、アンテナ77への印加電力を500W、基板ステージ93中の電極94へ印加した基板バイアス電力を50W、処理時間を60秒とした。
また、上記測定1と同様に、磁性体層7上に形成された非接触用層8が露出され、イオンが未照射の処理対象物50(図2)を用意し、各基板と処理対象物50の磁性体層7の飽和磁化Msと保磁力Hcを、VSM(Vibrating Sample Magnetometer)測定器によって測定した。
図10の左縦軸は飽和磁化Ms(emu/cc)、右横軸は保磁力Hc(kOe)であり、この図10中に、水素ガスプラズマによって磁性体層7を露出させた基板と、酸素ガスプラズマによって磁性体層7を露出させた基板と、プラズマでエッチングしていない処理対象物50の飽和磁化Msの測定値を、横軸上の位置を異ならせて点Ms1、Ms2、Ms3で示し、保磁力Hcの測定値は、飽和磁化Msと同じ横軸上の位置に、点Hc1、Hc2、Hc3とで示す。
水素ガスプラズマに曝された磁性体層7の測定値は、プラズマに曝されていない磁性体層7の測定値と同じであり、磁性体層7は水素ガスプラズマに接触しても磁性は劣化しない。
酸素ガスプラズマに曝された磁性体層7の測定値はそれよりも低くなっており、磁性が劣化している。
5……基板
6……軟磁性体層
7……磁性体層
8……非接触用層
9……フォトレジスト層
15……非磁性体層
18……保護層
20……開口
31……絶縁体
32……磁性体
35……注入領域
36……非注入領域
50……処理対象物
75……真空処理装置
90……磁気記録メディア

Claims (3)

  1. 磁性体層の上に非接触用層を配置し、前記非接触用層の上にフォトレジスト層を配置し、注入領域となる部分の前記磁性体層の真上に位置する前記フォトレジスト層を凹形状にパターニングして開口を形成し、前記注入領域となる部分の前記磁性体層にイオンを注入し、前記イオンを注入した前記磁性体層を非磁性化し、処理ガスから成るプラズマを前記フォトレジスト層と前記非接触用層に接触させて、前記フォトレジスト層と前記非接触用層を除去し、前記磁性体層の上に保護層を配置する磁気記録メディアの製造方法であって、
    前記主処理ガスは水素である磁気記録メディアの製造方法。
  2. 主処理ガスのプラズマを前記フォトレジスト層に接触させる前に化学構造中に酸素原子を含むガスから成る副処理ガスのプラズマを前記フォトレジスト層に接触させて前記フォトレジスト層の表面から一部を除去する請求項1記載の磁気記録メディアの製造方法。
  3. 前記主処理ガスは、窒素、He、Ne、Ar、Kr、又はXeのいずれか一種以上のガスを含有する請求項1記載の磁気記録メディアの製造方法。
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