JP2011093065A - 工作機械 - Google Patents

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Abstract

【課題】 熱変位が生じても、主軸中心と工具刃先や刃物台との距離を精度良く測定することができて、加工精度の向上が図れる工作機械を提供する。
【解決手段】 チャック17の回転中心に被検出軸21を設ける。刃物台18に、被検出軸21の周囲を取り囲み可能なセンサヘッド22を設ける。このセンサヘッド22に、被検出軸21の外周面に対する隙間を検出するギャップセンサSを複数箇所に設ける。これら各ギャップセンサSの出力から主軸6の中心位置を求めて主軸中心と刃物台8との距離を計算する主軸中心・刃物台間距離計算手段28を設ける。
【選択図】 図1

Description

この発明は、旋盤や研削盤等の工作機械に関し、特にその熱変位補正等のための計測機能を備えた工作機械に関する。
旋盤等の工作機械では、切削熱や機械運転に伴う各部位の発熱のために、ベッドや他の各部位の熱膨張,熱変形が生じる。このような熱膨張,熱変形は、加工精度の低下に繋がる。冷却装置を装備してその対策とするものもあるが、熱膨張を十分に抑えるには、冷却装置が大掛かりとなり、また冷却だけでは加工精度を確保することができない。そのため、従来より、熱膨張を測定して工具の切り込み量等の熱変位補正を行なうものが種々提案されている。
熱変位補正のための測定手段を設けた例としては、例えば、主軸台の側面から延びるスケールを設け、刃物台等の送り台に、前記スケールを読み取るセンサを設けたものがある(例えば特許文献1)。また、主軸台の上面の主軸中心に対応する位置でスケールを取付け、刃物台側の送り台に、前記スケールを読み取るセンサを設けたものも提案されている(例えば特許文献2)。
特開平3−184743号公報 特開2002−144191号公報
特許文献1の主軸台の側面にスケールを取付けたものは、主軸台の熱膨張によってスケールの基端位置が変位するため、精度の良い測定が困難である。特許文献2の主軸台上面の主軸中心に対応する位置にスケールを取付けたものは、主軸台の熱膨張があっても、スケールの基端が送り台の進退方向に関して主軸中心に位置するため、熱膨張の影響が少ない。しかし、ベッドや主軸台の形状によっては、各部の熱膨張量の違いなどから、主軸台に傾きが生じることがある。このような傾きが生じた場合、スケールが主軸台の上面にに配置されていて主軸中心から上方に離れているため、スケールの基端位置が変位することになる。そのため、熱変位補正のための測定手段として、今一つ満足することができない。
ワーク径の加工精度は、主軸中心に対する工具の刃先位置の精度によって定まる。そのため、主軸中心と工具刃先や刃物台との距離を精度良く測定することができれば、精度の良い加工が行える。しかし従来の測定手段は、いずれも、主軸中心に対する工具刃先や刃物台との距離を精度良く検出することができなかった。
この発明の目的は、熱変位が生じても、主軸中心と刃物台間の距離を精度良く測定することができて、加工精度の向上が図れる工作機械を提供することである。
この発明の他の目的は、上記測定の高精度化のための手段が、主軸にワークを保持させることの妨げとならないようにすることである。
この発明のさらに他の目的は、上記の精度の良い測定によって、工具移動の高精度な熱変位補正が行えるようにすることである。
この発明の工作機械は、ワークを把持するチャックを先端に有する主軸を回転自在に支持した主軸台と、前記主軸に対して相対的に主軸半径方向および主軸軸方向に移動可能に設けられかつ複数の工具取付部を主軸に対して割出自在に有する刃物台とを備えた工作機械において、前記チャックの回転中心に被検出軸を設け、前記刃物台の工具取付部の一つに、前記刃物台の前記主軸に対する前記相対的な移動によって前記被検出軸の周囲を取り囲み可能なセンサヘッドを設け、このセンサヘッドに、前記被検出軸の外周面に対する隙間を検出するギャップセンサを、円周方向の少なくとも2か所に設け、これら各ギャップセンサの出力から前記主軸の中心位置を求めて前記主軸の中心位置と刃物台間の前記主軸半径方向の距離を計算する主軸中心・刃物台間距離計算手段を設けたものである。上記主軸の中心位置と刃物台間の距離は、主軸の中心位置と刃物台の特定位置との間の距離である。
この構成によると、チャックの回転中心に被検出軸を設けておき、この被検出軸の周囲をセンサヘッドが取り囲むように、刃物台を主軸に対して相対移動させる。この状態で、センサヘッドに設けられた各ギャップセンサにより、被検出軸の外周面に対する隙間を検出する。主軸中心・刃物台間距離計算手段は、上記のように主軸の周囲に配置された各ギャップセンサの出力から、前記主軸の中心位置を求めて前記主軸の中心位置と刃物台の特定部位間の前記主軸半径方向の距離を計算する。
ギャップセンサは、主軸中心に取付けられた被検出軸の周囲の少なくとも2か所に配置されているため、センサヘッドに対する主軸中心の位置を精度良く求めることができる。センサヘッドは、刃物台に取付けられているため、刃物台に対する主軸中心の位置が精度良く求まることになる。刃物台に対する工具の刃先位置等の位置が既知であれば、主軸中心に対する工具の刃先位置等の位置を求めることも可能となる。このように、チャックの回転中心に被検出軸を設けておき、刃物台に設けられて前記被検出軸の周囲に位置する複数のセンサにより主軸中心の位置を測定するため、主軸中心に対する刃物台の位置、しいては工具の刃先位置を精度良く求めることができる。この測定結果を工具刃先位置の制御の熱変位補正に利用することで、加工精度を向上させることができる。
この発明において、前記被検出軸を前記チャックに対して突没自在としても良い。 前記被検出軸は、チャックから突出した状態を維持すると、チャックによるワークの把持を妨げる。そのため、チャックに対して着脱可能とするなどの処置が必要であるが、突没自在としてあると、着脱の手間が省け、また外した被検出軸の紛失の問題が生じない。被検出軸をチャックに対して突没自在にする構成として、被検出軸を弾性的に突出付勢し、ワークで押されて没入するようにしても良く、また突没される駆動手段や、被検出軸を突出状態と没入状態との2位置で保持する手段等を設けても良い。
この発明において、移動命令の指令値に従って前記刃物台を主軸台に対して相対移動させる制御装置を設け、この制御装置に、前記指令値に対して前記主軸中心・刃物台間距離計算手段が求めた距離によって補正を行う熱変位補正手段を設けても良い。
ワーク径の加工精度は、主軸中心に対する工具の刃先位置の精度によって定まる。上記のように、主軸中心と刃物台間の距離を精度良く測定することができれば、刃物台を主軸台に対して相対移動させる指令値に対して、前記主軸中心・刃物台間距離計算手段で求められた距離によって補正を行うことで、熱変位に対して精度の良い加工を行うことができる。
一般的に、一日における工作機械の温度変化は一定ではない。上記構成のギャップセンサや主軸中心・刃物台間距離計算手段を設けた場合、その測定時の熱変位状態での主軸中心位置と刃物台間の距離が正確に検出されることになる。したがって、適宜の時間をおいて測定を行い、測定後に上記熱変位補正手段による補正を行うことで、精度の良い加工が行える。
この発明の工作機械は、ワークを把持するチャックを先端に有する主軸を回転自在に支持した主軸台と、前記主軸に対して相対的に主軸半径方向および主軸軸方向に移動可能に設けられかつ複数の工具取付部を主軸に対して割出自在に有する刃物台とを備えた工作機械において、前記チャックの回転中心に被検出軸を設け、前記刃物台の工具取付部の一つに、前記刃物台の前記主軸に対する前記相対的な移動によって前記被検出軸の周囲を取り囲み可能なセンサヘッドを設け、このセンサヘッドに、前記被検出軸の外周面に対する隙間を検出するギャップセンサを、円周方向の少なくとも2か所に設け、これら各ギャップセンサの出力から前記主軸の中心位置を求めて前記主軸の中心位置と刃物台間の前記主軸半径方向の距離を計算する主軸中心・刃物台間距離計算手段を設けたため、熱変位が生じても、主軸中心と工具刃先や刃物台との距離を精度良く測定することができて、加工精度の向上を図ることができる。
前記被検出軸を前記チャックに対して突没自在とした場合は、測定の高精度化のための手段である被検出軸が、主軸にワークを保持させることの妨げとならないようにできる。
移動命令の指令値に従って前記刃物台を主軸台に対して相対移動させる制御装置を設け、この制御装置に、前記指令値に対して前記主軸中心・刃物台間距離計算手段が求めた距離によって補正を行う熱変位補正手段を設けた場合は、上記の精度の良い測定によって、工具移動の高精度な熱変位補正を行うことができる。
この発明の第1の実施形態に係る工作機械における工作機械本体の平面図と制御装置の概念構成のブロック図とを組み合わせた説明図である。 同工作機械の加工動作を示す部分平面図である。 同工作機械の測定動作を示す平面図である。 同工作機械の主軸台部分の正面図である。 同工作機械の刃物台および工具を示す部分省略側面図である。 同工作機械のセンサヘッドの拡大正面図である。 その差動検出回路および変換手段のブロック図である。 そのチャックの被検出軸の取付部におけるワーク未装着状態および装着状態を示す拡大部分破断平面図である。 そのチャックの被検出軸の取付部におけるワーク未装着状態および装着状態を示す変形例の拡大部分破断平面図である。 そのチャックの被検出軸の取付部におけるワーク未装着状態および装着状態を示す他の変形例の拡大部分破断平面図である。 他の実施形態における工作機械本体を示す平面図である。
この発明の第1の第1の実施形態を図1ないし図10と共に説明する。この工作機械は数値制御式の工作機械であり、機械部分である工作機械本体1と、この工作機械本体1を制御する制御装置2とで構成される。工作機械本体1は、主軸移動型の旋盤であり、ベッド3上に送り台4を介して設置された主軸台5に、主軸6が回転自在に支持され、ベッド3上に固定支持台7を介してタレット型の刃物台8が回転割出可能に支持されている。
送り台4は、ベッド3に設けられた案内9上を、主軸6の中心Oに対して直交方向(X軸方向)に移動自在に設置され、ベッド3上に設置されたサーボモータ等のモータ10とその回転出力を直線動作に変換する送りねじ機構11とからなるX軸移動機構12によって左右に進退駆動される。上記送りねじ機構11は、ねじ軸とナットからなる。図4のように、主軸台5は、送り台4上に設けられた案内13上に主軸軸心方向(Z軸方向)に移動自在に設置され、送り台4上に設置されたモータ14(図1)とその回転出力を直線動作に変換する送りねじ機構15からなるZ軸移動機構16によって前後に進退駆動される。上記送りねじ機構15は、ねじ軸とナットからなる。主軸6の回転駆動は、主軸台5に内蔵の主軸モータ(図示せず)よって行われる。主軸6の前端にはチャック17が設けられている。チャック17は、チャック半径方向に移動する複数のチャック爪17aにより、ワークW(図2)を把持可能である。
刃物台8は、固定支持台7にX軸方向に沿う水平な回転中心回りに回転自在であり、外周部に円周方向に並ぶ複数の工具取付部8aを有している。各工具取付部8aに、バイトや回転工具等の工具18が取付けられる。刃物台8は、固定支持台7に設けれらた割出用モータ(図示せず)により、任意の工具取付部8aが主軸6に対向する位置に旋回割出される。刃物台8は、その正面形状が、図5に示すような多角形状であっても、また円形であっても良い。なお、図5では、工具18は一部の工具取付部8aに取付けられたもののみを示し、他は図示を省略してある。
図1において、この実施形態の工作機械は、上記基本構造の工作機械本体1において、チャック17の回転中心にチャック前方へ突出する被検出軸21を設け、刃物台8の工具取付部8aの一つに、被検出軸21の位置を検出するギャップセンサSを有するセンサヘッド22を設けたものである。
被検出軸21は、鋼製の丸軸等からなり、チャック17に対して突没自在、または着脱自在とされる。この突没自在または着脱自在とする構成として、例えば図8〜図10のいずれかに示す構成が採られる。
図8の例は、チャック17に、被検出軸21を突没させる突没機構19を内蔵したものである。突没機構19は、例えばエアシリンダ等の流体圧シリンダ、または電磁ソレノイド等からなる。同図(A)は被検出軸21を突出させた状態を示す。同図(B)のように、ワークWをチャック17で把持するときは、被検出軸21を没入させる。
図9の例は、チャック17に、被検出軸21を突没自在に嵌合させる嵌合孔23を設けると共に、被検出軸21を所定突出位置まで突出付勢するばね部材等の付勢手段29を設けたものである。同図(A)は被検出軸21を突出させた状態を示す。同図(B)のように、ワークWをチャック17で把持するときは、ワークWで被検出軸21を付勢手段29の付勢力に抗して押し込むことで、被検出軸21が障害とならずにワークWの把持が可能となる。
図10の例は、チャック17に、被検出軸21を挿脱自在に嵌合させる嵌合孔23Aを設けたものである。同図(A)は被検出軸21を嵌合孔23Aに嵌合させた状態を示す。同図(B)のように、ワークWをチャック17で把持するときは、被検出軸21をチャック17の嵌合孔23Aから抜き取る。チャック17に対する被検出軸21の着脱は、専用の着脱機構(図示せず)を設けても良く、またワークWをチャック17に着脱するローダ装置(図示せず)を利用して行うようにし、または手作業で行うようにしても良い。
図6に示すように、センサヘッド22は、被検出軸21の周囲を取り囲み可能な円環状の環状枠部24aを有するセンサ支持枠24を有し、環状枠部24aの内周に、被検出軸の外周面に対する隙間を検出するギャップセンサS(S1 〜S6 )を設けたものである。センサ支持枠24は、環状枠部24aから延びる取付アーム部24bによって、環状枠部24aの中心Pが主軸中心Oと平行となるように、刃物台8に取付けられる。センサ支持枠24の刃物台8への取付位置は、環状枠部24aの中心のX軸方向位置が、刃物台8に取付けられる工具18の刃先の位置と一致していることが好ましい。
ギャップセンサSは、センサヘッド22の環状枠部24aに対して少なくとも2個設ければ良いが、3個以上設けることが好ましい。この例では、互いに一対ずつ差動的に出力を得る6個のギャップセンサS(S1 〜S6 )を設けている。6個のギャップセンサS1 〜S6 は、円周方向に等間隔で配置してあり、直径方向に対向する2個ずつが対として用いられて、120°間隔でずれた3軸方向の出力を得る。各ギャップセンサSは、例えば、磁気インピーダンスを検出するコイル等で構成される。環状枠部24aの内周にはカバー25を設け、ギャップセンサSがカバー25よりも内径側に突出しないようにしてある。
なお、ギャップセンサSを2個とする場合は、例えば環状枠部24aの中心に対してX軸方向の両側に位置する互いに180度離れた配置とし、X軸方向の差動出力を得るようにする。または、例えば環状枠部24aの中心に対してX軸方向に離れる位置と、これに直交するY軸方向に離れる位置との、互いに90度離れた配置とする。
各ギャップセンサSの出力は、図1の主軸中心・刃物台間距離計算手段28に入力される。主軸中心・刃物台間距離計算手段28は、この実施形態では制御装置2に設けられているが、制御装置2とは別に設けても良い。主軸中心・刃物台間距離計算手段28は、各ギャップセンサSの出力から主軸6の中心Oの位置を求めて前記主軸の中心位置と刃物台の特定部位間の前記主軸半径方向(X軸方向)の距離を計算する手段である。
ギャップセンサSを3個以上配置する場合は、各ギャップセンサSの出力から、センサヘッド22の環状枠部24aの中心P(図6)に対するX軸方向の距離と、Y軸方向の距離とに変換する変換手段が、上記主軸中心・刃物台間距離計算手段28(図1)に設けられる。
図7は、その変換手段26の一例を示す。変換手段26は、例えば集積回路からなり、3軸の入力端子IA ,IB ,IC と、X,Y2軸の出力端子OX ,OY とを有している。対向配置される一対ずつのギャップセンサS(S1 〜S6 )の出力は、各差動検出回路27を介して、その検出された差動値が、互いに120°離れた3つの軸方向の検出値A,B,Cとして、変換手段26の3軸の入力端子IA ,IB ,IC に入力される。上記3軸方向の検出値A,B,Cは、センサヘッド22の環状枠部24aの中心Pに対する、被検出軸21の軸心の上記3軸方向の各ずれ量である。例えば、Y軸方向に対向する2つのギャップセンサS1 ,S2 の出力は、環状枠部24aの中心Pに対して被検出軸21が下方にずれていると、そのずれ量だけ、上側のギャップセンサS1 の検出値はプラスとなり、下側のギャップセンサS2 の検出値はマイナスとなるが、このプラス分とマイナス分の絶対値の和が出力される。なお、単位を合わせると、上記和の1/2がずれ量となるが、差動検出回路27の出力としては、上記の和となる電圧値で扱えば良い。変換手段26は、これら3軸方向のギャップ検出値A,B,Cを、前記環状枠部24aの中心Pに対するX軸方向の距離と、Y軸方向の距離の出力X,Yとして、各軸の出力端子OX ,OY から出力する。変換手段26による上記3軸方向の入力値を2軸方向に出力値に変換する処理は、例えば3点法の原理等を用いるなど、任意の演算方式で行われる。
なお、上記差動検出回路27は、センサヘッド22に設けても良い。また、上記変換手段26は、独立した集積回路による他に、図1の制御装置2を構成するコンピュータで演算を行うものであっても良い。
図1において、主軸中心・刃物台間距離計算手段28は、上記のように変換手段26により主軸6の中心Oの位置を、センサヘッド22の環状枠部24aの中心Pに対する直交2軸(X軸,Y軸)方向のずれ量として求める。主軸中心・刃物台間距離計算手段28は、このように求めた主軸6の中心Oの位置に対する、刃物台8の特定位置との距離を計算する。センサヘッド22は刃物台8に取付けられているので、センサヘッド22の寸法およびセンサヘッド22の刃物台8への取付位置が既知であれば、主軸中心・刃物台間の距離の計算が可能である。なお、上記特定位置は任意に定めれば良く、後述の熱変位補正手段33による補正が行い易い位置とする。
制御装置2は、コンピュータ式の数値制御装置からなり、加工プログラム31の各命令を、演算制御部32で解読して実行し、工作機械本体1の各駆動源に制御命令を与える。加工プログラム31のX軸方向の移動命令31aは、移動先を示す指令値の位置へ、刃物8をX軸方向へ相対的に移動させる命令であり、演算制御部32により、X軸のモータ10を駆動する命令として出力される。上記X軸方向の移動命令31aは、この例では主軸中心Oを原点位置とするX軸方向の座標値で記述される。
演算制御部32は、熱変位補正手段33を有していて、加工プログラム31におけるX軸方向の移動命令31aの指令値に対し、モータ10へ出力する指令値を、前記主軸中心・刃物台間距離計算手段28が求めた距離によって補正する。熱変位補正手段33は、例えば、常に、主軸中心・刃物台間距離計算手段28が求めた距離を記憶してその記憶した距離に対応する補正を行うものとされる。この場合、センサヘッド22による測定を行って主軸中心・刃物台間距離計算手段28の計算値が更新されると、その後に行う熱変位補正手段33の補正量が変わることになる。熱変位補正手段33による補正量については、後に測定動作の説明と共に説明する。
なお、熱変位補正手段33は、スイッチ操作等による所定の入力により能動状態と非能動状態とに切換可能とされる。測定動作は、制御装置2に付属の操作盤(図示せず)の入力操作によって手動で行うようにしても良く、また測定用のプログラム(図示せず)を設けておいて、その測定用プログラムを制御装置31に実行させることで一連の測定動作を自動で行うようにしても良い。測定を自動で行うようにする場合、タイマ(図示せず)等で設定時刻に測定を行うようにしても、また開始用スイッチをオペレータがオンすることで、一連の自動測定が開始されるようにしても良い。
上記構成による測定および熱変位補正につき説明する。測定を行うときは、チャック17の回転中心から被検出軸21を突出させておくと共に、刃物台8をセンサヘッド22が主軸6に対向する位置に割出しておく。この状態で、刃物台8と主軸6との相対移動、この実施形態では送り台4および主軸台5の移動による主軸6の移動によって、チャック17の被検出軸21を、刃物台8のセンサヘッド22における環状枠部24a内に、図3のように進入させる。このとき、センサヘッド22の環状枠部24aの中心Pが主軸中心Oと一致するように、制御装置2またはその操作盤(図示せず)からモータ10に対して移動指令を与えて上記相対移動を行わせる。
この進入状態で、センサヘッド22の各ギャップセンサSによるギャップ測定を行う。ギャップセンサSの測定値は、主軸中心・刃物台間距離計算手段28に入力され、主軸6の中心Oの位置が求められる共に、この主軸中心Oと刃物台8の特定部位間のX軸方向距離が計算される。
主軸中心・刃物台間距離計算手段28で求める主軸6の中心Oの位置の値は、熱変位がない状態、例えば工作機械が常温(15°C)のときは零となり、熱変位が生じていれば、その熱変位による被検出軸21のずれ量の値となる。主軸中心・刃物台間距離計算手段28は、このように求まる中心位置と刃物台8の特定位置間の距離を計算する。この特定位置は、例えば、上記熱変位がなければ主軸中心Oと刃物台8の特定位置間の距離が零となる位置とされる。その場合、主軸中心・刃物台間距離計算手段28の主軸中心と刃物台間距離の計算結果は、主軸中心Oのずれ量だけの値となる。
主軸中心・刃物台間距離計算手段28の計算結果は、主軸中心・刃物台間距離計算手段28または熱変位補正手段33に記憶される。熱変位補正手段33は、このように求められ、記憶された主軸中心と刃物台8間の距離に応じ、加工プログラム21のX軸移動命令31aを演算制御部32で実行し、図2のように加工するときに、そのX軸移動命令31aの指令値を補正する。この補正は、例えば、主軸中心・刃物台間距離計算手段28の計算結果となる主軸中心Oのずれ量を、上記指令値に加算する補正とする。なお、熱変位補正手段33は、例えば前記主軸中心・刃物台間距離計算手段28の計算結果に対して補正量を定める演算式またはテーブル等の関係設定手段を有していて、この手段を用いて定めた補正量によって上記指令値を補正するようにしても良い。上記関係設定手段で定める関係は、例えば、実際の運転結果等に基づき、主軸中心・刃物台間距離計算手段28で求められる距離と指令値との差に対する補正量等の関係を定めたものとしても良い。このように熱変位補正手段33により補正を行うことにより、加工時の主軸中心Oから刃先までの距離Rを、熱変位に対応して精度良く補正できて、加工精度が向上する。
1日のうちの、例えば1時間おき等の設定時間毎、あるいは設定時刻毎に測定を行い、主軸中心・刃物台間距離計算手段28の計算結果を更新しておくことで、適切な熱変位補正が行える。
この工作機械によると、このように、チャック17の回転中心に被検出軸21を設け、刃物台8の工具取付部8aの一つに、刃物台8の主軸6に対する相対移動によって被検出軸21の周囲を取り囲み可能なセンサヘッド22を設け、このセンサヘッド22に、被検出軸22の外周面に対する隙間を検出するギャップセンサSを、円周方向の少なくとも2か所に設け、その出力から主軸6の中心位置を求めて主軸中心刃物台8間の距離を計算する主軸中心・刃物台間距離計算手段28を設けたため、熱変位が生じても、主軸中心Oと刃物台8間の距離を精度良く測定することができて、熱変位補正により、加工精度の向上を図ることができる。
なお、上記実施形態では、主軸移動型の旋盤に適用した場合につき説明したが、この発明は、例えば図11に示す刃物台移動型の旋盤に適用することもできる。同図の刃物台移動型の旋盤からなる工作機械本体1Aでは、主軸台5Aはベッド3に固定設置される。タレット型の刃物台8Aは、ベッド3上に下側送り台7Aおよび上側送り台7Bを介して直交2軸(X軸,Z軸)方向に移動可能に設置される。下側送り台7Aはベッド3の案内9A上をX軸方向に移動自在であり、上側送り台7Bは下側送り台7A上をZ軸方向に移動自在に設置される。下側送り台7Aおよび下側送り台7Aは、モータおよび送りねじ機構等からなる各軸の移動機構12A,16Aにより進退駆動される。刃物台8Aは、外周に複数の工具取付部8Aaを有していて、その一つに上記構成のセンサヘッド22が取付けられる。その他の構成,効果は、図1ないし図10に示す実施形態と同様である。
1…工作機械本体
1A…工作機械本体
2…制御装置
3…ベッド
4…送り台
5,5A…主軸台
6…主軸
8,8A…刃物台
8a,8Aa…工具取付部
9…案内
17…チャック
18…工具
19…突没機構
22…センサヘッド
24…センサ支持枠
24a…環状枠部
28…主軸中心・刃物台間距離計算手段
31a…移動命令
33…熱変位補正手段
O…中心
S,S1 〜S6 …ギャップセンサ

Claims (3)

  1. ワークを把持するチャックを先端に有する主軸を回転自在に支持した主軸台と、前記主軸に対して相対的に主軸半径方向および主軸軸方向に移動可能に設けられかつ複数の工具取付部を主軸に対して割出自在に有する刃物台とを備えた工作機械において、
    前記チャックの回転中心に被検出軸を設け、前記刃物台の工具取付部の一つに、前記刃物台の前記主軸に対する前記相対的な移動によって前記被検出軸の周囲を取り囲み可能なセンサヘッドを設け、このセンサヘッドに、前記被検出軸の外周面に対する隙間を検出するギャップセンサを、円周方向の少なくとも2か所に設け、これら各ギャップセンサの出力から前記主軸の中心位置を求めて前記主軸の中心位置と刃物台間の前記主軸半径方向の距離を計算する主軸中心・刃物台間距離計算手段を設けた工作機械。
  2. 前記被検出軸を前記チャックに対して突没自在とした請求項1記載の工作機械。
  3. 請求項1または請求項2において、移動命令の指令値に従って前記刃物台を主軸台に対して相対移動させる制御装置を設け、この制御装置に、前記指令値に対して前記主軸中心・刃物台間距離計算手段が求めた距離によって補正を行う熱変位補正手段を設けた工作機械。
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