JP2011091444A - 固体電解コンデンサ - Google Patents

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一生 只信
Hideto Yamaguchi
秀人 山口
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Abstract

【課題】高周波領域において、更なるESR特性の向上を図った固体電解コンデンサを提供することを目的とする。
【解決手段】コンデンサ素子19を複数積層し、コンデンサ素子19の陽極引き出し部17を接合した陽極部21と、導電性シート20を介してコンデンサ素子19の陰極層16を接合した陰極部22と、陽極部21と陰極部22に夫々に接合する陽極端子23と陰極端子24とコンデンサ素子19の積層体19aを被覆する外装樹脂層26から構成される固体電解コンデンサで、ESR特性に優れた固体電解コンデンサを得ることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は各種電子機器に使用される固体電解コンデンサに関するものである。
最近の電子機器のデジタル化に伴い、そこに使用される固体電解コンデンサとしても高周波領域において等価直列抵抗(以下、ESRと呼ぶ)の低いものへの要求が高まっている。
従来、この種の固体電解コンデンサは、図14、15に示されるような構成を有していた。
図14(a)、(b)は従来の固体電解コンデンサの構成を示す正面断面図、側面断面図(同A−A断面図)である。図15は同固体電解コンデンサにおけるコンデンサ素子の構成を示す断面図である。
図15においては、61はタンタル、アルミニウム、ニオブ、チタン等の弁作用金属からなる平板状の陽極体である。
この陽極体61に弁作用金属からなる陽極引き出し部62を区分する絶縁体層63を設け、陽極引き出し部62と区分された他方の陽極体61の表面に誘電体酸化皮膜64を有し、誘電体酸化皮膜64の表面には、導電性高分子からなる固体電解質層65とカーボン層66、銀ペースト層67からなる陰極層68を順次形成して、コンデンサ素子69とする。
図14に示すように、このコンデンサ素子69を複数積層して、コンデンサ素子69の陽極引き出し部62を溶接により接合した陽極部70と、コンデンサ素子69の導電性接着剤層71を介して陰極層68を接合した陰極部72とを有するものである。
導電性接着剤層71は銀粉末と有機バインダーと有機溶剤との混合からなるペースト状の導電性接着剤を陰極層68の積層面上に定量塗布して、コンデンサ素子69を積層し加圧してこの導電性接着剤を陰極層68間に押し広げ加熱硬化したものである。
76は導電性接着剤の加熱硬化時に有機溶剤のガス化により陰極層68と導電性接着剤層71と界面に生じた空洞で、77は上記導電性接着剤を陰極層68間に押し広げた時に導電性接着剤の塗布量が少ないために陰極層68間に形成されていない部分である。
上記コンデンサ素子69の積層体の陽極部70を陽極端子73に抵抗溶接により接続し、導電性ペースト74を用いて陰極部72を陰極端子75に接続して、コンデンサ素子69の積層体全体を外装樹脂層78で被覆して固体電解コンデンサとしたものである。
このような従来の技術としては、例えば特許文献1に記載されたものが知られている。
特開平3−145115号公報
しかしながら、従来の固体電解コンデンサにおいては、ペースト状の導電性接着剤を加熱硬化したものからなる導電性接着剤層71を介して積層したコンデンサ素子69の陰極層68を接合したものであることにより、ペースト状の導電性接着剤が陰極層68間で広がって精度良く導電性接着剤層71を形成することが難しく、ペースト状の導電性接着剤が陰極層68から押し出されたり這い上がったりして絶縁体層63または陽極引き出し部62まで形成されて漏れ電流が増加(ショートを含む)しないようにするため、またペースト状の導電性接着剤が陰極層68の側面に突起状に押し出され外装樹脂層78から露出して水分が浸入し易く漏れ電流が増加しないようにするため、ペースト状の導電性接着剤の塗布量を少なくして陰極層68と導電性接着剤層71との接合面積を小さくしなければならなく、漏れ電流を増加させずにESRを小さくすることができない課題があった。
特に複数の陰極層68間を有する場合は、各陰極層68間のペースト状の導電性接着剤の広がりが異なり精度良く導電体接着剤層71を形成することが更に困難になり、ESRが増加する課題があった。
またペースト状の導電性接着剤の加熱硬化時に有機溶剤がガス化してペースト状の導電性接着剤を押し広げたり飛散させたりして、陰極層68と導電性接着剤層71との界面に空洞76が生じて、陰極層68と導電性接着剤層71の接合面積が減少してESRを増加する課題があった。
本発明はこのような従来の課題を解決するもので、高周波領域において更なるESRの低減を図った固体電解コンデンサを提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために本発明は、陽極引き出し部を具備した弁作用金属からなる陽極体の表面に誘電体酸化皮膜と固体電解質層と陰極層を順次積層してコンデンサ素子とし、このコンデンサ素子を複数積層させて、上記陽極引き出し部を接合した陽極部と、導電性フィラーとバインダー樹脂とを混合したフィルムから形成され且つ体積抵抗率が10.0×10-4Ω・cm以下である導電性シートを介して上記コンデンサ素子の上記陰極層を接合した陰極部と、を有するものである。
以上のように本発明の固体電解コンデンサは、導電性シートを介して積層したコンデンサ素子の陰極層を接合した構成としたことにより、導電性シートは変形が小さく陰極層間の接合面積を安定にすることができ、漏れ電流を増加させずにESRを小さくできる効果を奏するものである。
また導電性シートは、ガス発生を極力抑制でき陰極層と導電性シートとの界面で空洞がほとんどないためESRを小さくできる効果を奏するものである。
(a)は本発明の実施例1における固体電解コンデンサの構成を示す正面断面図、(b)は同固体電解コンデンサの側面断面図(A−A断面図) 本発明の実施例1におけるコンデンサ素子の構成を示す断面図 (a)は本発明の実施例2における固体電解コンデンサの構成を示す正面断面図、(b)は同側面断面図(A−A断面図) 本発明の実施例2における導電性シートの平面図 本発明の実施例3における固体電解コンデンサの構成を示す側面断面図 本発明の実施例4における固体電解コンデンサの構成を示す側面断面図 本発明の実施例5における固体電解コンデンサの構成を示す側面断面図 本発明の実施例6における固体電解コンデンサの構成を示す側面断面図 本発明の実施例7における固体電解コンデンサの構成を示す側面断面図 本発明の実施例8における固体電解コンデンサの構成を示す側面断面図 本発明の実施例8における導電性シートの平面図 本発明の実施例9における固体電解コンデンサの構成を示す側面断面図 本発明の実施例9における導電性シートの平面図 (a)は従来の固体電解コンデンサの構成を示す正面断面図、(b)は同側面断面図 従来の固体電解コンデンサにおけるコンデンサ素子の構成を示す断面図
本発明の実施の形態は、陽極引き出し部を具備した弁作用金属からなる陽極体の表面に誘電体酸化皮膜と固体電解質層と陰極層を順次積層してコンデンサ素子とし、このコンデンサ素子を複数積層し、上記コンデンサ素子の陽極引き出し部を接合した陽極部と、導電性シートを介して上記コンデンサ素子の陰極層を接合した陰極部と、上記陽極部、陰極部に夫々接合する陽極端子と陰極端子と、上記陽極端子と陰極端子の一部が夫々露呈し上記コンデンサ素子の積層体を被覆する外装樹脂層とから構成される固体電解コンデンサである。
これにより導電性シートの変形が小さく陰極層間の接合面積を安定にすることができ、ガス発生を極力抑制できるためESRを小さくできる効果を奏するものである。
また、上記導電性シートを上記陰極層の積層面と略同形状としてもよい。
これにより、陰極層の積層面の全面を接合して、陰極層の積層面での接合面積を最大限にすることができ、更にESRの小さい固体電解コンデンサを得ることができるという効果を奏するものである。
また、上記導電性シートを上記陰極層の側面を被覆する構成としてもよい。
これにより、陰極層との接合面積を増加でき、更にESRの小さい固体電解コンデンサを得ることができるという効果を奏するものである。
また、上記導電性シートを2つ以上の上記コンデンサ素子の陰極層を被覆するように構成してもよい。
これにより、陰極層との接合面積を増加でき、更にESRの小さい固体電解コンデンサを得ることができるという効果を奏するものである。
また、少なくとも2以上の上記導電性シート間を電気的に接続してもよい。
これにより、陰極層から陰極端子までの電気的抵抗を小さくすることができ、更にESRの低い固体電解コンデンサを得ることができるという効果を奏するものである。
また、上記導電性シートに位置決め部を設けてもよい。
これにより、陰極層と導電性シートとの接合位置を精度良く合わせ、接合面積を高めることができ、更にESRを小さくできる効果を奏するものである。
また、上記導電性シートにガス抜き部を設けてもよい。
これにより、極僅かであるが導電性シートに残留した有機溶剤のガスがガス抜き部より抜けて、陰極層と導電性シートとの界面の隙間をより小さくできるため、更にESRの小さい固体電解コンデンサを得ることができるという効果を奏するものである。
(実施例1)
以下、本発明の実施例1における固体電解コンデンサについて、図面を参照しながら説明する。
図1(a)は本発明の実施例1における固体電解コンデンサの構成を示す正面断面図である。
図1(b)は同固体電解コンデンサの側面断面図(A−A断面図)、図2は同固体電解コンデンサにおけるコンデンサ素子の構成を示す断面図である。
図2において陽極体11はアルミニウムの弁作用金属からなる箔であり、弁作用金属からなる陽極引き出し部17が具備されている。
誘電体酸化皮膜12は、絶縁体層18により陽極引き出し部17と区分された一方の陽極体11の表面に陽極酸化により形成された酸化アルミニウムからなる。
実施例1は、弁作用金属がアルミニウムであるが、タンタル、ニオブ、チタン等の弁作用金属でもよく、陽極体11は弁作用金属の箔または弁作用金属の粉末からなる多孔質焼結体であってもよい。
固体電解質層13は、誘電体酸化皮膜12の表面に形成され、ポリピロールの導電性高分子からなる。
また、実施例1は、固体電解質層13がポリピロールからなるが、ポリチオフェン、ポリアニリンの導電性高分子、または二酸化マンガンを含む酸化マンガン物から構成してもよい。
さらに、固体電解質層13の表面にカーボン層14と銀ペーストを用いた導電体層15からなる陰極層16を形成する。
以上のように陽極体11の表面に誘電体酸化皮膜12と固体電解質層13と陰極層16を順次形成してコンデンサ素子19とする。
図1において20は導電性シートを示し、この導電性シート20は、まず平均粒径5μmのフレーク状のAg金属からなる導電性フィラーとエポキシ系のバインダー樹脂と有機溶剤とを混合して、三本ロール、ボールミル等の分散装置により均一分散させ、ペースト状の混合物としたものを、テフロン(登録商標)等の離型性に優れた基材に薄膜状に塗布した後、加熱処理によって有機溶剤を揮散させて、上記導電性フィラーとバインダー樹脂とからなる厚み20μm、体積抵抗率0.1×10-4Ω・cmのフィルムとし、これを基材から剥がして、陰極層16の積層面16aと略同形状に加工したものである。
上記導電性シート20は、厚み5μm〜50μm、体積抵抗率0.05×10-4〜10.0×10-4Ω・cmとしてもよい。
なお上記導電性フィラーは、Ag金属の他に銅、金、ニッケル等でフレーク状、球状、樹枝状等の金属粉末、また導電性高分子の粉末でもよく、これらを単独または混合して用いることができる。
上記導電性フィラーの粒径は、上記均一分散と導電性シート20の厚みを考慮すると、平均粒径が20μm以下のもので導電性シートの厚みの半分以下が好ましい。
この導電性フィラーの含有質量は、上記バインダー樹脂の含有質量に対して1.0倍〜20.0倍となるように用いるのが好ましい。
1.0倍未満では得られる導電性シート20の体積抵抗率が増加して好ましくなく、20.0倍を越えるとバインダー樹脂が少なくなるために、充分な接着強度が得られなくなるので好ましくない。
上記バインダー樹脂は、フェノール系、アクリル系、ポリイミド等であってもよい。
陽極部21は、コンデンサ素子19を複数積層させ、コンデンサ素子19の陽極引き出し部17を接合したものである。
図1では、コンデンサ素子19を5個積層させたものを示している。
陰極部22は、コンデンサ素子19を複数積層させ、導電性シート20を陰極層16の積層面16aの全面に被覆し、導電性シート20を介してコンデンサ素子19の陰極層16を温度150〜200℃、時間5〜60分、加熱し硬化させて接合したものである。
導電性シート20を介してコンデンサ素子19の陰極層16を加圧して接合した方が、導電性シート20と陰極層16との密着性が高くなり接合強度が増加するため好ましい。
また導電性シート20を介してコンデンサ素子19を圧着により陰極層16間を接合してもよい。
コンデンサ素子19を複数積層したコンデンサ素子19の積層体19aは、陽極部21、陰極部22を有するもので、この陽極部21は、リードフレームからなる陽極端子23に溶接により接合されて、陰極部22は、リードフレームからなる陰極端子24に導電性ペーストを用いて形成した導電性ペースト層25を介して接合されたものである。
さらに、陽極端子23と陰極端子24の一部が夫々露呈しコンデンサ素子19の積層体19aを被覆するように外装樹脂層26を構成して固体電解コンデンサとしたものである。
(比較例1)
比較例1は、平均粒径5μmのフレーク状のAg金属からなる導電性フィラーとエポキシ系のバインダー樹脂と有機溶剤とを混合する導電性銀ペーストを介して陰極層を接合したものである。
上記導電性銀ペーストが上記陰極層の側面に押し出されないように塗布量を調整して実施例1のコンデンサ素子19の陰極層16の積層面に塗布し、コンデンサ素子19を同数積層して、温度150〜200℃、時間5〜60分、加熱して硬化させ上記陰極層を接合し、このコンデンサ素子19の積層体に陽極端子、陰極端子の一部が夫々露呈しコンデンサ素子19の積層体を被覆するように外装樹脂層を構成して固体電解コンデンサとしたものである。
上記実施例1、及び後述する実施例2〜12、比較例1によるコンデンサ素子を5個積層した2V220μFの固体電解コンデンサを周波数100kHzで測定したESR特性を(表1)に示す。
Figure 2011091444
(表1)から明らかなように、実施例1の固体電解コンデンサはESRの値が、比較例1よりESRの値が小さくまたばらつきも著しく小さくなる。
本実施例1によれば、導電性シート20を介して積層したコンデンサ素子19の陰極層16を接合した構成としたことにより、導電性シート20は這い上がりがなく、また陰極層16に加圧した負荷状態で変形が小さいため、絶縁体層18または陽極引き出し部17に押し出されず陰極層16の側面16bに突起状に押し出されずに、陰極層16間の接合面積を安定にすることができ、漏れ電流を増加させずにESRを小さくできる効果を奏する。
また、導電性シート20は、上記ペースト状の混合物に含有する有機溶剤を揮散させたフィルムを所望の形状に加工したものであり、陰極層16の接合時にガス発生を極力抑制でき、陰極層16と導電性シート20との界面で空洞がほとんどないためESRを小さくできる効果を奏する。
また、導電性シート20を陰極層16の積層面16aと略同形状とし陰極層16の積層面16aに全面に被覆することにより、陰極層16の積層面16aでの接合面積を最大限にすることができ、更にESRの小さい固体電解コンデンサを得ることができるという効果を奏するものである。
以下の本発明の実施例は、導電性シートの構成が異なるようにしたもので、これ以外の構成は、実施例1と同様であるため、同一部分には同一符号を付与してその詳細な説明を省略し、異なる構成のみ図を参照しながら説明する。
(実施例2)
以下、実施例2を用いて本発明の請求項3の記載について説明する。
図3(a)、(b)は本発明の実施例2における固体電解コンデンサの構成を示す正面断面図、同固体電解コンデンサ側面断面図(A−A断面図)である。
図4は同導電性シートの平面図である。
27は導電性シートを示し、導電性シート27はコンデンサ素子19の陰極層16の積層面16aと一つ以上の側面16bを被覆する形状を有するものである。
この導電性シート27を平面に展開した形状は、図4に示すように3箇所の側面16bに対応する導電性シートの部分が矩形状になっているものである。
上記実施例2による固体電解コンデンサを周波数100kHzで測定したESR特性を(表1)に示す。
(表1)から明らかなように、実施例2の固体電解コンデンサはESRの値が、実施例1よりESRの値が小さくまたばらつきも著しく小さくなる。
本実施例2によれば、上記の構成により陰極層16と導電性シート27の接合面積を増加でき、更にESRの小さい固体電解コンデンサを得ることができるという効果を奏するものである。
(実施例3、4)
次に、実施例3、4を用いて本発明の請求項4の記載について説明する。
図5は本発明の実施例3における固体電解コンデンサの構成を示す側面断面図である。
図5に示すように、導電性シート28はコンデンサ素子19の陰極層16の積層面16aと側面16bおよび他のコンデンサ素子19の陰極層16の側面16bを被覆したもので、このコンデンサ素子19と他のコンデンサ素子19の陰極層16の積層面16aには、この積層面16aのみに導電性シート28aが形成されたものである。
図6は本発明の実施例4における固体電解コンデンサの構成を示す側面断面図である。
図6に示すように、導電性シート29は、複数のコンデンサ素子19の陰極層16の積層面16aと側面16bをつづらおり状に被覆したものである。
本実施例3、4によれば、上記の構成により陰極層16と導電性シート28、29の接合面積を増加でき、更にESRの小さい固体電解コンデンサを得ることができるという効果を奏するものである。
(実施例5)
図7は本発明の実施例5における固体電解コンデンサの構成を示す側面断面図である。
図7に示すように、30は導電性シートを示し、導電性シート30は2つ以上の導電性シート30をコンデンサ素子19の陰極層16の側面16bの外方で重ねて接触させ、加熱等により硬化させ、電気的に接続したものである。
また2つ以上の導電性シート間を積層面16aで電気的に接続したものでもよい。
本実施例5によれば、上記の構成により陰極層16から陰極端子24までの電気的抵抗を小さくすることができ、更にESRの低い固体電解コンデンサを得ることができるという効果を奏するものである。
(実施例6、7)
図8、9は夫々本発明の実施例6、7における固体電解コンデンサの構成を示す側面断面図である。
図8に示すように実施例6における導電性シート31は、凸状に隆起した位置決め部33をコンデンサ素子19の陰極層16の側面16bの周囲の一部に合致するように設けたものである。
位置決め部33は、導電性シート31を押し出し加工または導電性シート31の周囲を押しつぶし加工して形成したものでもよく、また凸状の導電性部材等を接続したものでもよい。
また図9に示すように実施例7における導電性シート32は、壁状に隆起した位置決め部34を陰極層16の側面16bの周囲の一部に合致するように、この周囲を折り曲げ加工して設けたものである。
位置決め部は導電性シート31、32の一方の面に設けたものであるが両方の面に設けてもよい。
本実施例6、7によれば、上記の構成により、陰極層16と導電性シート31、32との接合位置を精度良く合わせ、接合面積を高めることができ、更にESRを小さくできる効果を奏するものである。
(実施例8、9)
図10は本発明の実施例8における固体電解コンデンサの構成を示す側面断面図、図11は同導電性シートの平面図である。
図12は本発明の実施例9における固体電解コンデンサの構成を示す側面断面図、図13は同導電性シートの平面図である。
図10、11に示すように導電性シート35は、陰極層16の積層面16aに対応する導電性シート35の表面に内部から周辺部に繋がるように溝状のガス抜き部36を設けたものである。
図11においては、溝状のガス抜き部36が導電性シート35の中心部で交わって十字状に周辺部へ繋がっているものである。
ガス抜き部36は導電性シート35の一方または両方の面に設けてもよい。
または図12、13に示すように陰極層16の積層面16aに対応する導電性シート37の内部から周辺部に繋がるように切り欠いたガス抜き部38を設けてもよい。
図13においては、溝状のガス抜き部38が導電性シート37の中心から外れた箇所から周辺へ独立して切り欠いているものである。
本実施例8、9によれば、上記の構成により、導電性シート35、37が実施例1と同様にペースト状の混合物を加熱処理によって有機溶剤を揮散させたフィルムを加工したもので、上記有機溶剤が導電性シート35、37に極僅かであるが残留する場合、導電性シート35、37を介して陰極層16を加熱等して硬化により接合する時に発生した上記有機溶剤のガスが、陰極層16と導電性シート35、37の界面に隙間を形成せずにガス抜き部36、38を通じて陰極層16間の外方に出て行き、陰極層16と導電性シート35、37との界面の隙間をより小さくできるため、更にESRの小さい固体電解コンデンサを得ることができるという効果を奏するものである。
実施例10、11、12と実施例1との相違点は、導電性シートの構成材料である。
(実施例10)
導電性シート39(図示せず)は、金属のみから構成されるものでSn−Ag系に微量のCu、Bi、In金属を添加した金属からなるシートであり、導電性シート39を160℃〜230℃の温度で加熱により導電性シート39の周囲を溶融して陰極層16間を接合したものである。
なお上記金属は、Sn単独、Sn−Bi系、Sn−In等の金属からなるものであって、110℃〜260℃の温度で導電性シート39の周囲を溶融して陰極層16間を接合してもよい。
(実施例11)
導電性シート40(図示せず)は、金属のみから構成されるもので110℃〜260℃の温度で溶融しないCu等からなる金属板の少なくとも陰極層の積層面に接する面を上記温度で溶融するSn、Sn合金等からなる金属で被覆したものであり、導電性シート40を110℃〜260℃の温度で加熱により導電性シート40の周囲を溶融して陰極層16間を接合したものである。
(実施例12)
導電性シート41(図示せず)は、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン等の導電性高分子からなるシートであり、導電性シート41を介して陰極層16間を圧接して接合してもよい。
実施例10〜12により、導電性シート39、40、41の変形が小さく陰極層16間に精度良く形成することができ、ガス発生がないためESRを小さくできる効果を奏するものである。
本発明は、電子機器のデジタル化に伴って要求される小形大容量の固体電解コンデンサのESRを高周波領域において低くすることに利用される。
11 陽極体
12 誘電体酸化皮膜
13 固体電解質層
14 カーボン層
15 導電体層
16 陰極層
16a 積層面
16b 側面
17 陽極引き出し部
18 絶縁体層
19 コンデンサ素子
19a 積層体
20 導電性シート
21 陽極部
22 陰極部
23 陽極端子
24 陰極端子
25 導電性ペースト層

Claims (3)

  1. 陽極引き出し部を具備した弁作用金属からなる陽極体の表面に誘電体酸化皮膜と固体電解質層と陰極層を順次積層してコンデンサ素子とし、このコンデンサ素子を複数積層し、上記コンデンサ素子の上記陽極引き出し部を接合した陽極部と、導電性フィラーとバインダー樹脂とを混合したフィルムから形成され且つ体積抵抗率が10.0×10-4Ω・cm以下である導電性シートを介して上記コンデンサ素子の上記陰極層を接合した陰極部と、を有する固体電解コンデンサ。
  2. 上記導電性フィラーの含有質量は、上記バインダー樹脂の含有質量に対して1.0倍〜20.0倍である請求項1に記載の固体電解コンデンサ。
  3. 上記導電性フィラーの平均粒径は、上記導電性シートの厚みの半分以下である請求項1に記載の固体電解コンデンサ。
JP2011022546A 2011-02-04 2011-02-04 固体電解コンデンサ Pending JP2011091444A (ja)

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