JP2001084842A - 異方導電性シートおよびその製造方法 - Google Patents

異方導電性シートおよびその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面に静電気が生じて帯電することを防止ま
たは抑制することができる異方導電性シートおよびその
製造方法を提供すること。 【解決手段】 本発明の異方導電性シートは、厚み方向
に導電性を示す異方導電性シートであって、面方向に半
導電性を示す半導電部を有することを特徴とする。ま
た、厚み方向に伸びる複数の導電部と、これらの導電部
の各々を囲むよう形成された、面方向に半導電性を示す
半導電部とを有してなることを特徴とする。また、厚み
方向に伸びる複数の導電部と、これらの導電部を囲むよ
う形成された絶縁部と、この絶縁部を囲むよう形成され
た、面方向に半導電性を示す半導電部とを有してなるこ
とを特徴とする。また、面方向に半導電性を示すシート
基体中に、導電性粒子が厚み方向に並ぶよう配向した状
態で含有されてなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば電子部品な
どの回路装置相互間の電気的接続や、プリント回路基
板、半導体集積回路などの回路装置の検査装置における
コネクターと好ましく用いられる異方導電性シートおよ
びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】異方導電性エラストマーシートは、厚み
方向にのみ導電性を示すもの、または厚み方向に加圧さ
れたときに厚み方向にのみ導電性を示す加圧導電性導電
部を有するものであり、ハンダ付けあるいは機械的嵌合
などの手段を用いずにコンパクトな電気的接続を達成す
ることが可能であること、機械的な衝撃やひずみを吸収
してソフトな接続が可能であることなどの特長を有する
ため、このような特長を利用して、例えば電子計算機、
電子式デジタル時計、電子カメラ、コンピューターキー
ボードなどの分野において、回路装置、例えばプリント
回路基板とリードレスチップキャリアー、液晶パネルな
どとの相互間の電気的な接続を達成するためのコネクタ
ーとして広く用いられている。
【0003】また、プリント回路基板や半導体集積回路
などの回路装置の電気的検査においては、検査対象であ
る回路装置の一面に形成された被検査電極と、検査用回
路基板の表面に形成された検査用電極との電気的な接続
を達成するために、回路装置の被検査電極領域と検査用
回路基板の検査用電極領域との間に異方導電性エラスト
マーシートを介在させることが行われている。
【0004】従来、このような異方導電性エラストマー
シートとしては、種々の構造のものが知られており、例
えば特開昭51−93393号公報等には、金属粒子を
エラストマー中に均一に分散して得られる異方導電性エ
ラストマーシートが開示され、また、特開昭53−14
7772号公報等には、導電性磁性体粒子をエラストマ
ー中に不均一に分布させることにより、厚み方向に伸び
る多数の導電路形成部と、これらを相互に絶縁する絶縁
部とが形成されてなる異方導電性エラストマーシートが
開示され、更に、特開昭61−250906号公報等に
は、導電路形成部の表面と絶縁部との間に段差が形成さ
れた異方導電性エラストマーシートが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、異方導
電性シートは、厚み方向に導電性を有するものである
が、面方向においては絶縁性を有するものであるため、
その使用方法や使用環境によっては、当該異方導電性シ
ートの表面に静電気が生じて帯電し、種々の問題が生じ
る。例えば、異方導電性シートを回路装置の電気的検査
に用いる場合には、異方導電性シートの表面に静電気が
生じて帯電すると、当該静電気による引力によって、異
方導電性シートに検査対象である回路装置が張りつくた
め、検査作業を円滑に行うことが困難となる。また、異
方導電性シートの表面に高い電圧の静電気が蓄積される
と、作業者の安全性の確保の点で不都合であり、特に、
極めて高い電圧の静電気が蓄積されたときには、当該静
電気が放電することによって、検査装置、異方導電性シ
ートあるいは検査対象である回路装置に故障が生じるこ
とがある。このような理由から、回路装置の電気的検査
においては、定期的にあるいは異方導電性シートの表面
に静電気の発生が観察されたときに必要に応じて、検査
作業を中断し、除電ブラシなどを用いて異方導電性シー
トの除電作業を行うことが必要であり、そのため、検査
効率が低下する、という問題がある。
【0006】本発明は、以上のような事情に基づいてな
されたものであって、その第1の目的は、表面に静電気
が生じて帯電することを防止または抑制することができ
る異方導電性シートを提供することにある。本発明の第
2の目的は、表面に静電気が生じて帯電することを防止
または抑制することができる異方導電性シートを製造す
ることができる方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の異方導電性シー
トは、厚み方向に導電性を示す異方導電性シートであっ
て、面方向に半導電性を示す半導電部を有することを特
徴とする。
【0008】本発明の異方導電性シートにおいては、前
記半導電部の体積固有抵抗が10-7〜104 Ωmである
ことが好ましい。また、前記半導電部の表面固有抵抗が
10-1〜1010Ω/□であることが好ましい。
【0009】また、本発明の異方導電性シートは、厚み
方向に伸びる複数の導電部と、これらの導電部の各々を
囲むよう形成された、面方向に半導電性を示す半導電部
とを有してなることを特徴とする。
【0010】また、本発明の異方導電性シートは、厚み
方向に伸びる複数の導電部と、これらの導電部を囲むよ
う形成された絶縁部と、この絶縁部を囲むよう形成され
た、面方向に半導電性を示す半導電部とを有してなるこ
とを特徴とする。
【0011】上記の導電部を有する異方導電性シートに
おいては、当該導電部は、その厚み方向に並ぶよう配向
した状態で含有された導電性粒子を有するものであるこ
とが好ましい。
【0012】また、本発明の異方導電性シートは、面方
向に半導電性を示すシート基体中に、導電性粒子が厚み
方向に並ぶよう配向した状態で含有されてなることを特
徴とする。
【0013】本発明の異方導電性シートにおいては、半
導電部またはシート基体は、半導電性付与物質を含有し
てなるものであることが好ましい。また、半導電部また
はシート基体は、導電性有機物質を含有してなるもので
あってもよい。また、半導電部またはシート基体は、ア
ミン系有機導電性物質を含有してなるものであってもよ
い。また、半導電部またはシート基体は、導電性高分子
物質を含有してなるものであってもよい。また、半導電
部またはシート基体は、金属粒子を含有してなるもので
あってもよい。また、半導電部またはシート基体は、カ
ーボンブラックを含有してなるものであってもよい。
【0014】本発明の異方導電性シートの製造方法は、
硬化されて弾性高分子物質となる高分子形成材料中に磁
性を示す導電性粒子および半導電性付与物質が含有され
てなるシート成形材料層を形成し、このシート成形材料
層に対して、強度分布を有する平行磁場を当該シート成
形材料層の厚み方向に作用させると共に、当該シート成
形材料層を硬化処理する工程を有することを特徴とす
る。
【0015】また、本発明の異方導電性シートの製造方
法は、貫通孔または開口が形成された、半導電性を示す
半導電部用シートを用意し、この半導電部用シートにお
ける貫通孔または開口内に、硬化されて弾性高分子物質
となる高分子形成材料中に磁性を示す導電性粒子が含有
されてなる導電部用材料層を形成し、この導電部用材料
層に対して、平行磁場または強度分布を有する平行磁場
を当該導電部用材料層の厚み方向に作用させると共に、
当該導電部用材料層を硬化処理する工程を有することを
特徴とする。
【0016】また、本発明の異方導電性シートの製造方
法は、硬化されて弾性高分子物質となる高分子形成材料
中に磁性を示す導電性粒子が含有されてなる導電部用材
料層を形成し、この導電部用材料層に対して、平行磁場
または強度分布を有する平行磁場を当該導電部用材料層
の厚み方向に作用させると共に、当該導電部用材料層を
硬化処理することにより、導電部または導電部とこの導
電部を囲む絶縁部とを形成し、その後、この導電部また
は絶縁部を囲むよう、硬化性の高分子形成材料中に半導
電性付与物質が含有されてなる半導電部用材料層を形成
し、当該半導電部用材料を硬化処理する工程を有するこ
とを特徴とする。
【0017】また、本発明の異方導電性シートの製造方
法は、硬化されて弾性高分子物質となる高分子形成材料
中に磁性を示す導電性粒子および半導電性付与物質が含
有されてなるシート成形材料層を形成し、このシート成
形材料層に対して、平行磁場を当該シート成形材料層の
厚み方向に作用させると共に、当該シート成形材料層を
硬化処理する工程を有することを特徴とする。
【0018】
【作用】本発明の異方導電性シートによれば、表面にお
いて面方向に半導電性を示す半導電部を有するため、当
該半導電部を接地することにより、当該半導電部を介し
て除電され、その結果、表面に静電気が生じて帯電する
ことが防止または抑制される。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。 〈第1の実施の形態〉図1は、本発明の第1の実施の形
態に係る異方導電性シートの構成を示す説明用断面図で
ある。この異方導電性シート10においては、それぞれ
厚み方向に伸びる複数の柱状の導電部11が、接続すべ
き電極のパターンに対応するパターンに従って面方向に
沿って配置され、これらの導電部11の各々を取り囲む
よう、半導電部12が形成されている。
【0020】この例における導電部11は、弾性高分子
物質よりなる基材中に、導電性粒子が当該異方導電性シ
ート10の厚み方向に並ぶよう配向した状態で含有され
て構成されている。
【0021】導電部11の基材を構成する弾性高分子物
質としては、架橋構造を有する高分子物質が好ましい。
架橋高分子物質を得るために用いることのできる硬化性
の高分子物質形成材料としては、種々のものを用いるこ
とができ、その具体例としては、ポリブタジエンゴム、
天然ゴム、ポリイソプレンゴム、スチレン−ブタジエン
共重合体ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体
ゴムなどの共役ジエン系ゴムおよびこれらの水素添加
物、スチレン−ブタジエン−ジエンブロック共重合体ゴ
ム、スチレン−イソプレンブロック共重合体などのブロ
ック共重合体ゴムおよびこれらの水素添加物、クロロプ
レン、ウレタンゴム、ポリエステル系ゴム、エピクロル
ヒドリンゴム、シリコーンゴム、エチレン−プロピレン
共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体
ゴムなどが挙げられる。以上において、得られる異方導
電性シートに耐候性が要求される場合には、共役ジエン
系ゴム以外のものを用いることが好ましく、特に、成形
加工性および電気特性の観点から、シリコーンゴムを用
いることが好ましい。
【0022】シリコーンゴムとしては、液状シリコーン
ゴムを架橋または縮合したものが好ましい。液状シリコ
ーンゴムは、その粘度が歪速度10-1secで105
アズ以下のものが好ましく、縮合型のもの、付加型のも
の、ビニル基やヒドロキシル基を含有するものなどのい
ずれであってもよい。具体的には、ジメチルシリコーン
生ゴム、メチルビニルシリコーン生ゴム、メチルフェニ
ルビニルシリコーン生ゴムなどを挙げることができる。
【0023】これらの中で、ビニル基を含有する液状シ
リコーンゴム(ビニル基含有ポリジメチルシロキサン)
は、通常、ジメチルジクロロシランまたはジメチルジア
ルコキシシランを、ジメチルビニルクロロシランまたは
ジメチルビニルアルコキシシランの存在下において、加
水分解および縮合反応させ、例えば引続き溶解−沈殿の
繰り返しによる分別を行うことにより得られる。また、
ビニル基を両末端に含有する液状シリコーンゴムは、オ
クタメチルシクロテトラシロキサンのような環状シロキ
サンを触媒の存在下においてアニオン重合し、重合停止
剤として例えばジメチルジビニルシロキサンを用い、そ
の他の反応条件(例えば、環状シロキサンの量および重
合停止剤の量)を適宜選択することにより得られる。こ
こで、アニオン重合の触媒としては、水酸化テトラメチ
ルアンモニウムおよび水酸化n−ブチルホスホニウムな
どのアルカリまたはこれらのシラノレート溶液などを用
いることができ、反応温度は、例えば80〜130℃で
ある。このようなビニル基含有ポリジメチルシロキサン
は、その分子量Mw(標準ポリスチレン換算重量平均分
子量をいう。以下同じ。)が10000〜40000の
ものであることが好ましい。また、得られる導電路素子
の耐熱性の観点から、分子量分布指数(標準ポリスチレ
ン換算重量平均分子量Mwと標準ポリスチレン換算数平
均分子量Mnとの比Mw/Mnの値をいう。以下同
じ。)が2.0以下のものが好ましい。
【0024】一方、ヒドロキシル基を含有する液状シリ
コーンゴム(ヒドロキシル基含有ポリジメチルシロキサ
ン)は、通常、ジメチルジクロロシランまたはジメチル
ジアルコキシシランを、ジメチルヒドロクロロシランま
たはジメチルヒドロアルコキシシランの存在下におい
て、加水分解および縮合反応させ、例えば引続き溶解−
沈殿の繰り返しによる分別を行うことにより得られる。
また、環状シロキサンを触媒の存在下においてアニオン
重合し、重合停止剤として、例えばジメチルヒドロクロ
ロシラン、メチルジヒドロクロロシランまたはジメチル
ヒドロアルコキシシランなどを用い、その他の反応条件
(例えば、環状シロキサンの量および重合停止剤の量)
を適宜選択することによっても得られる。ここで、アニ
オン重合の触媒としては、水酸化テトラメチルアンモニ
ウムおよび水酸化n−ブチルホスホニウムなどのアルカ
リまたはこれらのシラノレート溶液などを用いることが
でき、反応温度は、例えば80〜130℃である。この
ようなヒドロキシル基含有ポリジメチルシロキサンは、
その分子量Mwが10000〜40000のものである
ことが好ましい。また、得られる導電路素子の耐熱性の
観点から、分子量分布指数が2.0以下のものが好まし
い。本発明においては、上記のビニル基含有ポリジメチ
ルシロキサンおよびヒドロキシル基含有ポリジメチルシ
ロキサンのいずれか一方を用いることもでき、両者を併
用することもできる。
【0025】本発明においては、高分子物質形成材料を
硬化させるために適宜の硬化触媒を用いることができ
る。このような硬化触媒としては、有機過酸化物、脂肪
酸アゾ化合物、ヒドロシリル化触媒などを用いることが
できる。硬化触媒として用いられる有機過酸化物の具体
例としては、過酸化ベンゾイル、過酸化ビスジシクロベ
ンゾイル、過酸化ジクミル、過酸化ジターシャリーブチ
ルなどが挙げられる。硬化触媒として用いられる脂肪酸
アゾ化合物の具体例としては、アゾビスイソブチロニト
リルなどが挙げられる。ヒドロシリル化反応の触媒とし
て使用し得るものの具体例としては、塩化白金酸および
その塩、白金−不飽和基含有シロキサンコンプレック
ス、ビニルシロキサンと白金とのコンプレックス、白金
と1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサンとのコン
プレックス、トリオルガノホスフィンあるいはホスファ
イトと白金とのコンプレックス、アセチルアセテート白
金キレート、環状ジエンと白金とのコンプレックスなど
の公知のものが挙げられる。硬化触媒の使用量は、高分
子物質形成材料の種類、硬化触媒の種類、その他の硬化
処理条件を考慮して適宜選択されるが、通常、高分子物
質形成材料100重量部に対して3〜15重量部であ
る。
【0026】また、導電部11の基材中には、必要に応
じて、通常のシリカ粉、コロイダルシリカ、エアロゲル
シリカ、アルミナなどの無機充填材を含有させることが
できる。このような無機充填材を含有させることによ
り、導電部11を形成するための材料のチクソトロピー
性が確保され、その粘度が高くなり、しかも、導電性粒
子の分散安定性が向上すると共に、高い強度を有する導
電部11が得られる。このような無機充填材の使用量
は、特に限定されるものではないが、多量に使用する
と、磁場による導電性粒子の配向を十分に達成すること
ができなくなるため、好ましくない。
【0027】導電部11の基材中に含有される導電性粒
子としては、磁場を作用させることによって容易に異方
導電性シート10の厚み方向に並ぶよう配向させること
ができる観点から、磁性を示す導電性粒子を用いること
が好ましい。このような導電性粒子の具体例としては、
ニッケル、鉄、コバルトなどの磁性を示す金属の粒子若
しくはこれらの合金の粒子またはこれらの金属を含有す
る粒子、またはこれらの粒子を芯粒子とし、当該芯粒子
の表面に金、銀、パラジウム、ロジウムなどの導電性の
良好な金属のメッキを施したもの、あるいは非磁性金属
粒子若しくはガラスビーズなどの無機物質粒子またはポ
リマー粒子を芯粒子とし、当該芯粒子の表面に、ニッケ
ル、コバルトなどの導電性磁性体のメッキを施したも
の、あるいは芯粒子に、導電性磁性体および導電性の良
好な金属の両方を被覆したものなどが挙げられる。 こ
れらの中では、ニッケル粒子を芯粒子とし、その表面に
金などの導電性の良好な金属のメッキを施したものを用
いることが好ましい。芯粒子の表面に導電性金属を被覆
する手段としては、特に限定されるものではないが、例
えば化学メッキまたは電解メッキにより行うことができ
る。
【0028】導電性粒子として、芯粒子の表面に導電性
金属が被覆されてなるものを用いる場合には、良好な導
電性が得られる観点から、粒子表面における導電性金属
の被覆率(芯粒子の表面積に対する導電性金属の被覆面
積の割合)が40%以上であることが好ましく、さらに
好ましくは45%以上、特に好ましくは47〜95%で
ある。また、導電性金属の被覆量は、芯粒子の0.5〜
50重量%であることが好ましく、より好ましくは1〜
30重量%、さらに好ましくは3〜25重量%、特に好
ましくは4〜20重量%である。被覆される導電性金属
が金である場合には、その被覆量は、芯粒子の2.5〜
30重量%であることが好ましく、より好ましくは3〜
20重量%、さらに好ましくは3.5〜15重量%、特
に好ましくは4〜10重量%である。また、被覆される
導電性金属が銀である場合には、その被覆量は、芯粒子
の3〜50重量%であることが好ましく、より好ましく
は4〜40重量%、さらに好ましくは5〜30重量%、
特に好ましくは6〜20重量%である。
【0029】また、導電性粒子の粒子径は、1〜100
0μmであることが好ましく、より好ましくは2〜50
0μm、さらに好ましくは5〜300μm、特に好まし
くは10〜200μmである。また、導電性粒子の粒子
径分布(Dw/Dn)は、1〜10であることが好まし
く、より好ましくは1.01〜7、さらに好ましくは
1.05〜5、特に好ましくは1.1〜4である。この
ような条件を満足する導電性粒子を用いることにより、
得られる導電部11は、加圧変形が容易なものとなり、
また、当該導電性粒子間に十分な電気的接触が得られ
る。また、導電性粒子の形状は、特に限定されるもので
はないが、高分子物質形成材料中に容易に分散させるこ
とができる点で、球状のもの、星形状のものあるいはこ
れらが凝集した2次粒子による塊状のものであることが
好ましい。
【0030】また、導電性粒子の含水率は、5%以下で
あることが好ましく、より好ましくは3%以下、さらに
好ましくは2%以下、とくに好ましくは1%以下であ
る。このような条件を満足する導電性粒子を用いること
により、高分子物質形成材料を硬化処理する際に気泡が
生ずることが防止または抑制される。
【0031】また、導電性粒子として、その表面がシラ
ンカップリング剤などのカップリング剤で処理されたも
のを適宜用いることができる。導電性粒子の表面がカッ
プリング剤で処理されることにより、当該導電性粒子と
弾性高分子物質との接着性が高くなり、その結果、得ら
れる導電部11は、繰り返しの使用における耐久性が高
いものとなる。カップリング剤の使用量は、導電性粒子
の導電性に影響を与えない範囲で適宜選択されるが、導
電性粒子表面におけるカップリング剤の被覆率(導電性
芯粒子の表面積に対するカップリング剤の被覆面積の割
合)が5%以上となる量であることが好ましく、より好
ましくは上記被覆率が7〜100%、さらに好ましくは
10〜100%、特に好ましくは20〜100%となる
量である。
【0032】導電部11には、導電性粒子が体積分率で
10〜50%、好ましくは20〜40%となる割合で含
有されていることが好ましい。この割合が10%未満の
場合には、十分に電気抵抗値の小さい導電部11が得ら
れないことがある。一方、この割合が60%を超える場
合には、得られる導電部11は脆弱なものとなりやす
く、導電部として必要な弾性が得られないことがある。
また、導電部11の厚み方向における電気抵抗は、当該
導電部11を厚み方向に加圧した状態において、100
mΩ以下であることが好ましい。
【0033】半導電部12は、面方向に半導電性を示す
ものであって、高分子物質よりなる基材中に半導電性付
与物質が含有されることによって、或いは半導電性を示
す高分子物質によって構成されている。ここで、「半導
電性」とは、体積固有抵抗が10-7〜104 Ωmの値を
示すものをいい、異方導電性シートの厚さとのかねあい
で、表面固有抵抗が10-1〜1010Ω/□の値を示すも
のをいう。
【0034】半導電部12の基材を構成する高分子物質
としては、前述の導電部11の基材を構成する弾性高分
子物質として例示したものを用いることができ、その他
に、種々の熱可塑性樹脂や、放射線、熱、イオン、酸な
どによって硬化し得る硬化性樹脂を用いることもでき
る。
【0035】半導電部12の基材中に含有される半導電
性付与物質としては、それ自体導電性または半導電性を
示す物質(以下、「自己導電性物質」ともいう。)、吸
湿することによって導電性または半導電性が発現される
物質(以下、「吸湿導電性物質」ともいう。)などを用
いることができる。自己導電性物質としては、一般的に
は、金属結合により導電性を示す物質、余剰電子の移動
によって電荷の移動が起こるもの、空孔の移動によって
電荷の移動が起こるもの、イオンを生成し、そのイオン
が電荷を運ぶもの、主鎖に沿ってπ結合を持ち、その相
互作用により導電性を示す物質、側鎖にある基の相互作
用によって電荷の移動を起こす物質などから選択して用
いることができる。具体的には、白金、金、銀、銅、ニ
ッケル、コバルト、鉄、アルミウニム、マンガン、亜
鉛、錫、鉛、インジウム、モリブデン、ニオブ、タンタ
ル、クロムなどを含む金属粒子;二酸化銅、酸化亜鉛、
酸化錫などの導電性金属酸化物;ゲルマニウム、珪素、
インジウム燐、硫化亜鉛などの半導電性物質;カーボン
ブラック、グラファイトなどの炭素系の物質;第4級ア
ンモニウム塩、アミン系化合物などの陽イオンを生成す
る物質;脂肪族スルホン酸塩、高級アルコール硫酸エス
テル塩、高級アルコールエチレンオキサイド付加硫酸エ
ステル塩、高級アルコール燐酸エステル塩、高級アルコ
ールエチレンオキサイド付加燐酸エステル塩などの陰イ
オンを生成する物質;ベタインなどの陽イオンおよび陰
イオンの両方を生成する物質;ポリアセチレン系ポリマ
ー、アクリル系ポリマー、ポリフェニレン系ポリマー、
複素環ポリマー、ラダーポリマー、ネットワークポリマ
ー、イオン性ポリマーなどの導電性高分子物質などを用
いることができる。以上において、イオンを生成する物
質は、界面活性剤として総称されることもある。また、
ポリアセチレン系ポリマー、アクリル系ポリマー、ポリ
フェニレン系ポリマー、ラダーポリマー、ネットワーク
ポリマーなどのポリマーにおいては、金属イオンなどを
ドープすることによって導電性をコントロールすること
も可能である。吸湿導電性物質としては、一般的には、
吸湿性の大きい物質であることが好ましく、極性の大き
い基である、水酸基やエステル基などを持つ物質である
ことが好ましい。具体的には、クロルポリシロキサン、
アルコキシシラン、アルコキシポリシラン、アルコキシ
ポリシロキサンなどの珪素化合物;導電性ウレタン、ポ
リビニルアルコールまたはその共重合体などの高分子物
質、高級アルコールエチレンオキサイド、ポリエチレン
グリコール脂肪酸エステル、多価アルコール脂肪酸エス
テルなどのアルコール系界面活性剤、多糖類などを用い
ることができる。また、これらのうち、導電性高分子物
質は、半導電部12を構成する基材として用いることが
できる。
【0036】この例における異方導電性シート10は、
隣接する導電部11同士が半導電部12によって接続さ
れた状態にあるため、当該半導電部12の表面固有抵抗
が105 〜1010であることが好ましく、特に106
108 Ω/□であることが好ましい。表面固有抵抗が1
5 Ω/□未満である場合には、隣接する導電部11間
における所要の絶縁性が得られないことがある。一方、
表面固有抵抗が1010Ω/□を超える場合には、当該異
方導電性シート10の表面の帯電を十分にまたは防止ま
たは抑制することが困難となることがある。また、同様
の理由により、異方導電性シート10の厚みが例えば1
mmであるときには、半導電部12の電気伝導度(体積
固有抵抗の逆数)は、10-3〜10 -5Ω-1-1であるこ
とが好ましい。
【0037】このような異方導電性シート10は、例え
ば以下の方法(イ)乃至方法(ハ)のいずれかの方法に
よって製造することができる。
【0038】〔方法(イ)〕この方法(イ)において
は、図2に示すような金型が用いられる。この金型は、
上型50およびこれと対となる下型55が、枠状のスペ
ーサー54を介して互いに対向するよう配置されて構成
されている。上型50においては、強磁性体基板51の
下面に、目的とする異方導電性シート10の導電部11
の配置パターンに対掌なパターンに従って強磁性体部分
52が形成され、この強磁性体部分52以外の個所には
非磁性体部分53が形成されている。一方、下型55に
おいては、強磁性体基板56の上面に、目的とする異方
導電性シート10の導電部11の配置パターンと同一の
パターンに従って強磁性体部分57が形成され、この強
磁性体部分57以外の個所には非磁性体部分58が形成
されている。上型50および下型55の各々における強
磁性体基板51,56および強磁性体部分52,57を
構成する材料としては、鉄、ニッケル、コバルトまたは
これらの合金などを用いることができる。また、上型5
0および下型55の各々における非磁性体部分53,5
8を構成する材料としては、銅などの非磁性金属、ポリ
イミドなどの耐熱性樹脂などを用いることができる。
【0039】そして、この方法(イ)においては、上記
の金型を用い、次のようにして異方導電性シート10が
製造される。先ず、硬化処理によって弾性高分子物質と
なる高分子物質形成材料中に、磁性を示す導電性粒子お
よび半導電性付与物質が分散されてなる流動性のシート
成形材料を調製し、図3に示すように、このシート成形
材料を金型内に注入してシート成形材料層10Aを形成
する。次いで、図4に示すように、上型50における強
磁性体基板51の上面および下型55における強磁性体
基板56の下面に一対の電磁石59A,59Bを配置
し、当該電磁石59A,59Bを作動させることによ
り、強度分布を有する平行磁場、すなわち上型50の強
磁性体部分52とこれに対応する下型55の強磁性体部
分57との間において大きい強度を有する平行磁場をシ
ート成形材料層10Aの厚み方向に作用させる。その結
果、シート成形材料層10Aにおいては、当該シート成
形材料層10A中に分散されている導電性粒子が、上型
50の強磁性体部分52とこれに対応する下型55の強
磁性体部分57との間に位置する部分に集合すると共
に、厚み方向に並ぶよう配向する。
【0040】そして、この状態において、シート成形材
料層10Aを硬化処理することにより、図5に示すよう
に、上型50の強磁性体部分52とこれに対応する下型
55の強磁性体部分57との間に配置された、弾性高分
子物質中に導電性粒子が密に充填された導電部11と、
弾性高分子物質中に半導電性物質が含有され、導電性粒
子が全くあるいは殆ど存在しない半導電部12とよりな
る異方導電性シート10が製造される。
【0041】以上において、シート成形材料層10Aの
硬化処理は、平行磁場を作用させたままの状態で行うこ
ともできるが、平行磁場の作用を停止させた後に行うこ
ともできる。シート成形材料10Aに作用される平行磁
場の強度は、平均で200〜10000ガウスとなる大
きさが好ましい。また、平行磁場を作用させる手段とし
ては、電磁石の代わりに永久磁石を用いることもでき
る。永久磁石としては、上記の範囲の平行磁場の強度が
得られる点で、アルニコ(Fe−Al−Ni−Co系合
金)、フェライトなどよりなるものが好ましい。シート
成形材料層10Aの硬化処理は、使用される材料によっ
て適宜選定されるが、通常、加熱処理によって行われ
る。具体的な加熱温度および加熱時間は、シート成形材
料層10Aを構成する高分子物質形成材料などの種類、
導電性粒子の移動に要する時間などを考慮して適宜選定
される。
【0042】〔方法(ロ)〕この方法(ロ)において
は、図6に示すように、例えば弾性高分子物質、熱可塑
性樹脂または硬化性樹脂中に半導電性付与物質が含有さ
れてなる、あるいは半導電性を示す高分子物質よりなる
半導電部用シート10Bを用意し、この半導電部用シー
ト10Bに、図7に示すように、形成すべき導電部11
のパターンに対応するパターンに従って複数の貫通孔1
1Hを形成する。ここで、半導電部用シート10Bに貫
通孔11Hを形成する手段としては、レーザー加工によ
る手段、パンチなどを用いた打ち抜きによる手段、ドリ
ル加工による手段などを利用することができる。一方、
高分子形成材料中に磁性を示す導電性粒子が分散されて
なる流動性の導電部用材料を調製し、この導電部用材料
を半導電部用シート10Bに貫通孔11H内に充電する
ことにより、図8に示すように、当該貫通孔11H内に
導電部用材料層11Aを形成する。
【0043】その後、この導電部用材料層11Aに対し
て、電磁石または永久磁石によって平行磁場を当該導電
部用材料層11Aの厚み方向に作用させることにより、
当該導電部用材料層11A中に分散されている導電性粒
子が厚み方向に並ぶよう配向する。そして、この状態に
おいて、導電部用材料層11Aを硬化処理することによ
り、弾性高分子物質中に導電性粒子が厚み方向に並ぶよ
う配向した状態で含有されてなる導電部11が形成さ
れ、以て、図1に示す構成の異方導電性シート10が製
造される。
【0044】〔方法(ハ)〕この方法(ハ)において
は、先ず、例えば図2に示すような金型を用意し、図9
に示すように、上型50の強磁性体部分52と、下型5
5の強磁性体部分57との間に、高分子形成材料中に磁
性を示す導電性粒子が分散されてなる導電部用材料層1
1Aを形成する。このような導電部用材料層11Aを形
成するためには、上型50の強磁性体部分52および下
型55の強磁性体部分57のいずれか一方または両方の
表面に、導電部用材料を塗布した後、上型50および下
型55を重ね合わせればよい。導電部用材料を塗布する
手段としては、スクリーン印刷などの印刷法を利用する
ことができる。次いで、金型内に形成された導電部用材
料層11Aに対して、電磁石または永久磁石によって平
行磁場を当該導電部用材料層11Aの厚み方向に作用さ
せることにより、当該導電部用材料層11A中に分散さ
れている導電性粒子が厚み方向に並ぶよう配向する。そ
して、この状態において、導電部用材料層11Aを硬化
処理することにより、図10に示すように、上型50の
強磁性体部分52と、下型55の強磁性体部分57との
間に、弾性高分子物質中に導電性粒子が厚み方向に並ぶ
よう配向した状態で含有されてなる導電部11が形成さ
れる。
【0045】そして、金型内に、硬化されて弾性高分子
物質となる高分子物質形成材料または硬化性樹脂材料中
に半導電性付与物質が含有されてなる半導電部用材料を
注入することにより、図11に示すように、上型50の
非磁性体部分53と下型55の非磁性体部分58との間
に、導電部11を取り囲むよう、半導電部用材料層12
Aが形成される。その後、半導電部用材料層12Aを硬
化処理することにより、弾性高分子物質または硬化性樹
脂中に導電性付与物質が含有されてなる半導電部12が
形成され、以て図1に示す構成の異方導電性シート10
が製造される。
【0046】以上のような異方導電性シート10によれ
ば、面方向に半導電性を示す半導電部12が、導電部1
1の各々を取り囲むよう形成されているため、当該半導
電部12を接地することにより、当該半導電部12を介
して除電され、その結果、表面に静電気が生じて帯電す
ることを防止または抑制することができる。
【0047】〔第2の実施の形態〕図12は、本発明の
第2の実施の形態に係る異方導電性シートの構成を示す
説明用断面図である。この異方導電性シート10におい
ては、それぞれ厚み方向に伸びる複数の柱状の導電部1
1が小さいピッチで高い密度で配置された高密度導電部
領域15A,15B,15Cが形成され、この高密度導
電部領域15A,15B,15Cには、導電部11を取
り囲むよう絶縁部13が形成されている。そして、高密
度導電部領域15A,15B,15Cにおける絶縁部1
3を取り囲むよう、半導電部12が形成されている。絶
縁部13を構成する材料としては、前述の導電部11の
基材を構成する弾性高分子物質として例示したものを用
いることができ、その他に、種々の熱可塑性樹脂や、放
射線、熱、イオン、酸などによって硬化し得る硬化性樹
脂を用いることもできる。また、導電部11および半導
電部12の構成は、前述の第1の実施の形態と同様であ
る。
【0048】このような異方導電性シート10において
は、半導電部12とこれに最も接近した導電部11との
間の離間距離dが5mm以下であることが好ましく、特
に、0.1〜2mmであることが好ましい。この離間距
離dが10mmを超える場合には、導電部11と半導電
部12との間に面積の大きい領域が形成されるため、当
該領域において静電気が生じて帯電しやすくなる。一
方、この離間距離が過小である場合には、半導電部12
の材質によっては、面方向における所要の絶縁性が得ら
れないことがある。また、同様の理由により、高密度導
電部領域15A,15B,15Cにおける隣接する導電
部11間における離間距離Dは、3mm以下、特に、
0.1〜1mmであることが好ましい。
【0049】このような異方導電性シート10は、例え
ば以下の方法(ニ)または方法(ホ)によって製造する
ことができる。
【0050】〔方法(ニ)〕この方法(ニ)において
は、図6に示すように、弾性高分子物質、熱可塑性樹脂
または硬化性樹脂中に半導電性付与物質が含有されてな
る、あるいは半導電性を示す高分子物質よりなる半導電
部用シート10Bを用意し、この半導電部用シート10
Bに、図13に示すように、形成すべき高密度導電部領
域15A,15B,15Cに対応するパターンに従って
複数の開口11Kを形成する。ここで、半導電部用シー
ト10Bに開口11Kを形成する手段としては、前述の
方法(ロ)における半導電部用シート10Bに貫通孔1
1Hを形成する手段と同様の手段を利用することができ
る。次いで、図14に示すように、半導電部用シート1
0Bの開口11K内に、高分子形成材料中に磁性を示す
導電性粒子が分散されてなる流動性の導電部用材料を充
電することにより、当該開口11K内に導電部用材料層
11Aを形成すると共に、当該導電部用材料層11Aが
形成された半導電部用シート10Bを、図2に示す金型
内に配置する。
【0051】その後、この導電部用材料層11Aに対し
て、電磁石または永久磁石によって強度分布を有する平
行磁場、すなわち上型50の強磁性体部分52とこれに
対応する下型55の強磁性体部分57との間において大
きい強度を有する平行磁場を当該導電部用材料層11A
の厚み方向に作用させることにより、導電部用材料層1
1A中に分散されている導電性粒子が、上型50の強磁
性体部分52とこれに対応する下型55の強磁性体部分
57との間に位置する部分に集合すると共に、厚み方向
に並ぶよう配向する。そして、この状態において、導電
部用材料層11Aを硬化処理することにより、上型50
の強磁性体部分52とこれに対応する下型55の強磁性
体部分57との間に配置された、弾性高分子物質中に導
電性粒子が密に充填された導電部11が形成されると共
に、導電性粒子が全くあるいは殆ど存在しない弾性高分
子物質よりなる絶縁部13が導電部11を取り囲むよう
形成され、以て図12に示す異方導電性シート10が得
られる。
【0052】〔方法(ホ)〕この方法(ホ)において
は、先ず、例えば図2に示すような金型を用意し、図1
5に示すように、上型50と下型55との間において、
形成すべき高密度導電部領域15A,15B,15Cに
対応する領域に、高分子形成材料中に磁性を示す導電性
粒子が分散されてなる導電部用材料層11Aを形成す
る。このような導電部用材料層11Aを形成するために
は、上型50および下型55のいずれか一方または両方
の表面における形成すべき高密度導電部領域15A,1
5B,15Cに対応する領域に、流動性の導電部用材料
を塗布した後、上型50および下型55を重ね合わせれ
ばよい。導電部用材料を塗布する手段としては、スクリ
ーン印刷などの印刷法を利用することができる。
【0053】次いで、金型内に形成された導電部用材料
層11Aに対して、電磁石または永久磁石によって強度
分布を有する平行磁場、すなわち上型50の強磁性体部
分52とこれに対応する下型55の強磁性体部分57と
の間において大きい強度を有する平行磁場を当該導電部
用材料層11Aの厚み方向に作用させることにより、導
電部用材料層11A中に分散されている導電性粒子が、
上型50の強磁性体部分52とこれに対応する下型55
の強磁性体部分57との間に位置する部分に集合すると
共に、厚み方向に並ぶよう配向する。そして、この状態
において、導電部用材料層11Aを硬化処理することに
より、図16に示すように、上型50の強磁性体部分5
2とこれに対応する下型55の強磁性体部分57との間
に配置された、弾性高分子物質中に導電性粒子が密に充
填された導電部11が形成されると共に、導電性粒子が
全くあるいは殆ど存在しない弾性高分子物質よりなる絶
縁部13が形成される。
【0054】その後、図17に示すように、金型内に、
硬化されて弾性高分子物質となる高分子物質形成材料ま
たは硬化性樹脂材料中に半導電性付与物質が含有されて
なる流動性の半導電部用材料を注入することにより、絶
縁部13を取り囲むよう半導電部用材料層12Aを形成
し、この半導電部用材料層12Aを硬化処理することに
より、弾性高分子物質または硬化性樹脂中に導電性付与
物質が含有されてなる半導電部12が形成され、以て図
12に示す異方導電性シート10が製造される。
【0055】以上のような異方導電性シート10によれ
ば、前述の第1の実施の形態に係る異方導電性シート1
0と同様の効果が得られると共に、絶縁部13が導電部
11を取り囲むよう形成されているため、隣接する導電
部11間における所要の絶縁性を確実に達成することが
できる。
【0056】〔第3の実施の形態〕図18は、本発明の
第3の実施の形態に係る異方導電性シートの構成を示す
説明用断面図である。この異方導電性シート10におい
ては、それぞれ厚み方向に伸びる複数の柱状の導電部1
1が、接続すべき電極のパターンに対応するパターンに
従って面方向に沿って配置され、これらの導電部11の
各々を取り囲むよう、筒状の絶縁部13が形成されてお
り、この絶縁部13を取り囲むよう、半導電部12が形
成されている。ここで、半導電部12とこれに最も接近
した導電部11との間の離間距離dは、前述の第2の実
施の形態と同様である。このような異方導電性シート1
0は、前述の第2の実施の形態における方法(ニ)また
は方法(ホ)に準じて製造することができる。そして、
この第3の実施の形態に係る異方導電性シート10によ
れば、前述の第2の実施の形態に係る異方導電性シート
10と同様の効果が得られる。
【0057】〔第4の実施の形態〕図19は、本発明の
第4の実施の形態に係る異方導電性シートの構成を示す
説明用断面図である。この異方導電性シート10は、面
方向に半導電性を示すシート基体14中に、導電性粒子
が当該シート基体14全体にわたってその厚み方向に並
ぶよう配向した状態で含有されて構成されており、シー
ト基体14は、弾性高分子物質中に半導電性付与物質が
含有されて構成されている。この異方導電性シート10
は、例えばシート基体14の表面における任意の個所を
厚み方向に加圧することにより、当該加圧した個所にお
いて導電性粒子によって導電路が形成されるものであ
る。
【0058】このような構成の異方導電性シート10に
おいては、導電性粒子がシート基体14中に体積分率で
3〜30%、特に5〜15%となる割合で含有されてい
ることが好ましい。この割合が3%未満である場合に
は、十分に電気抵抗の小さい導電路を形成することが困
難となることがある。一方、この割合が50%を超える
場合には、得られる異方導電性シート10は脆弱なもの
となったり、面方向にも導電性を示すようになって必要
とされる異方導電性を示さなくなったりすることがあ
る。
【0059】この異方導電性シート10においては、シ
ート基体14の表面固有抵抗が10 6 〜1010Ω/□で
あることが好ましく、特に107 〜109 Ω/□である
ことが好ましい。表面固有抵抗が106 Ω/□未満であ
る場合には、例えばシート基体14の表面を加圧するこ
とによって形成される導電路間間における所要の絶縁性
が得られないことがある。一方、表面固有抵抗が1010
Ω/□を超える場合には、当該異方導電性シート10の
表面の帯電を十分にまたは防止または抑制することが困
難となることがある。また、同様の理由により、シート
基体14の電気伝導度(体積固有抵抗の逆数)は、10
-4〜10-6Ω-1-1であることが好ましい。
【0060】このような異方導電性シート10は、例え
ば以下の方法によって製造することができる。先ず、硬
化処理によって弾性高分子物質となる高分子物質形成材
料中に、磁性を示す導電性粒子および半導電性付与物質
が分散されてなる流動性のシート成形材料を調製し、こ
のシート成形材料を強磁性体よりなる磁性板の表面に塗
布することにより、シート成形材料層を形成する。ここ
で、半導電性付与物質としては、非磁性のものが用いら
れる。次いで、形成されたシート成形材料層に対して、
電磁石または永久磁石によって平行磁場をシート成形材
料層の厚み方向に作用させる。その結果、シート成形材
料層においては、当該シート成形材料層中に分散されて
いる導電性粒子が、厚み方向に並ぶよう配向する。そし
て、この状態において、シート成形材料層を硬化処理す
ることにより、シート基体14が形成され、以て、図1
9に示す構成の異方導電性シート10が製造される。
【0061】以上のような異方導電性シート10によれ
ば、シート基体14が面方向に半導電性を示すものであ
り、従って、シート基体14全体が半導電部となるた
め、当該シート基体14を接地することにより、表面に
静電気が生じて帯電することを防止または抑制すること
ができる。
【0062】《異方導電性シートの使用方法》本発明の
異方導電性シートは、回路装置の電気的検査に好適に用
いることができる。以下、上記の第1の実施の形態異方
導電性シート10を使用して回路装置の電気的検査を行
う場合について説明する。回路装置の電気的検査におい
ては、図20に示すように、検査対象である回路装置
(以下、「被検査回路装置」ともいう。)1の被検査電
極2と対掌なパターンに従って配置された接続用電極4
1を表面に有し、接続用電極41に配線部43を介して
電気的に接続された、例えばピッチが2.54mm、
1.80mm若しくは1.27mmの格子点配列に従っ
て配置された端子電極42を裏面に有するコネクター板
40が用意される。そして、このコネクター板40の表
面上に、異方導電性シート10が、その導電部11が接
続用電極41上に位置されるよう配置され、この異方導
電性シート10上に、被検査回路装置1が、その被検査
電極2が当該異方導電性シート10の導電部11上に位
置されるよう配置される。ここで、異方導電性シート1
0における半導電部12は適宜の手段により接地されて
いる。
【0063】そして、例えばコネクター板40を被検査
回路装置1に接近する方向に移動させることにより、異
方導電性シート10が被検査回路装置1とコネクター板
40とにより加圧された状態となり、この加圧力によ
り、異方導電性シート10の導電部11にその厚み方向
に伸びる導電路が形成され、その結果、被検査回路装置
1の被検査電極2とコネクター板40の接続用電極41
との間の電気的接続が達成され、この状態で所要の電気
的検査が行われる。そして、被検査回路装置1の電気的
検査が終了した後、この被検査回路装置1が別の被検査
回路装置に交換され、当該被検査回路装置に対して、上
記と同様の操作を繰り返すことによって電気的検査が行
われる。
【0064】而して、本発明の異方導電性シート10を
用いることにより、多数の回路装置の電気的検査を連続
して行っても、当該異方導電性シート10の表面に静電
気が生じて帯電することが防止または抑制されるので、
検査作業を中断して異方導電性シート10の除電作業を
行うことが不要となり、その結果、高い時間的効率で、
多数の回路装置の電気的検査を行うことができる。
【0065】本発明の異方導電性シートは、上記の実施
の形態にに限定されるものではなく種々の変更を加える
ことが可能である。例えば、厚み方向に伸びる複数の導
電部を有する異方導電性シートを構成する場合には、図
21に示すように、導電部11が半導電部12の表面か
ら突出した状態に形成されていてもよい。また、図22
に示すように、異方導電性シート10は、例えば回路装
置の電気的検査に用いられるコネクター板40の表面に
一体的に設けられたものであってもよい。
【0066】
【発明の効果】本発明の異方導電性シートによれば、面
方向に半導電性を示す半導電部を有するため、当該半導
電部を接地することにより、当該半導電部を介して除電
され、その結果、表面に静電気が生じて帯電することを
防止または抑制することができる。従って、本発明の異
方導電性シートを、プリント回路基板や半導体集積回路
などの回路装置の電気的検査に用いる場合には、検査作
業を中断して異方導電性シートの除電作業を行うことが
不要となるため、高い時間的効率で、回路装置の電気的
検査を行うことができる。
【0067】本発明の異方導電性シートの製造方法によ
れば、表面に静電気が生じて帯電することを防止または
抑制することができる異方導電性シートを容易に製造す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る異方導電性シ
ートの構成を示す説明用断面図である。
【図2】本発明の異方導電性シートを製造するために用
いられる金型の一例における構成を示す説明用断面図で
ある。
【図3】図2に示す金型内にシート成形材料層が形成さ
れた状態を示す説明用断面図である。
【図4】シート成形材料層に磁場を作用させた状態を示
す説明用断面図である。
【図5】シート形成材料層が硬化処理されて導電部およ
び半導電部が形成された状態を示す説明用断面図であ
る。
【図6】半導電部用シートを示す説明用断面図である。
【図7】半導電部用シートに貫通孔が形成された状態を
示す説明用断面図である。
【図8】半導電部用シートの貫通孔内に導電部用材料層
が形成された状態を示す説明用断面図である。
【図9】金型内に導電部用材料層が形成された状態を示
す説明用断面図である。
【図10】金型内において導電部が形成された状態を示
す説明用断面図である。
【図11】金型内において導電部を取り囲むよう半導電
部用材料層が形成された状態を示す説明用断面図であ
る。
【図12】本発明の第2の実施の形態に係る異方導電性
シートの構成を示す説明用断面図である。
【図13】半導電部用シートに開口が形成された状態を
示す説明用断面図である。
【図14】半導電部用シートの貫通孔内に導電部用材料
層が形成され、当該半導電部用シートが金型内に配置さ
れた状態を示す説明用断面図である。
【図15】金型内に導電部用材料層が形成された状態を
示す説明用断面図である。
【図16】金型内において導電部およびこれを取り囲む
絶縁部が形成された状態を示す説明用断面図である。
【図17】金型内において絶縁部を取り囲むよう半導電
部用材料層が形成された状態を示す説明用断面図であ
る。
【図18】本発明の第3の実施の形態に係る異方導電性
シートの構成を示す説明用断面図である。
【図19】本発明の第4の実施の形態に係る異方導電性
シートの構成を示す説明用断面図である。
【図20】第1の実施の形態に係る異方導電性シート
が、検査対象である回路装置とコネクター板との間に介
在された状態を示す説明用断面図である。
【図21】半導電部の表面から突出した状態で導電部が
形成された本発明に係る異方導電性シートの一例におけ
る構成を示す説明用断面図である。
【図22】コネクター板の表面に一体的に設けられた本
発明に係る異方導電性シートの一例における構成を示す
説明用断面図である。
【符号の説明】
1 回路装置 2 被検査電極 10 異方導電性シート 10A シート成形材料層 10B 半導電部用シート 11 導電部 11A 導電部用材料層 11H 貫通孔 11K 開口 12 半導電部 12A 半導電部用材料層 13 絶縁部 14 シート基体 15A,15B,15C 高密度導電部領域 40 コネクター板 41 接続用電極 42 端子電極 43 配線部 50 上型 51 強磁性体基板 52 強磁性体部分 53 非磁性体部分 54 スペーサー 55 下型 56 強磁性体基板 57 強磁性体部分 58 非磁性体部分 59A,59B 電磁石
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01R 31/26 G01R 31/26 J

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 厚み方向に導電性を示す異方導電性シー
    トであって、面方向に半導電性を示す半導電部を有する
    ことを特徴とする異方導電性シート。
  2. 【請求項2】 半導電部の体積固有抵抗が10-7〜10
    4 Ωmであることを特徴とする請求項1に記載の異方導
    電性シート。
  3. 【請求項3】 半導電部の表面固有抵抗が10-1〜10
    10Ω/□であることを特徴とする請求項1に記載の異方
    導電性シート。
  4. 【請求項4】 厚み方向に伸びる複数の導電部と、これ
    らの導電部の各々を囲むよう形成された、面方向に半導
    電性を示す半導電部とを有してなることを特徴とする異
    方導電性シート。
  5. 【請求項5】 厚み方向に伸びる複数の導電部と、これ
    らの導電部を囲むよう形成された絶縁部と、この絶縁部
    を囲むよう形成された、面方向に半導電性を示す半導電
    部とを有してなることを特徴とする異方導電性シート。
  6. 【請求項6】 導電部は、その厚み方向に並ぶよう配向
    した状態で含有された導電性粒子を有することを特徴と
    する請求項4または請求項5に記載の異方導電性シー
    ト。
  7. 【請求項7】 面方向に半導電性を示すシート基体中
    に、導電性粒子が厚み方向に並ぶよう配向した状態で含
    有されてなることを特徴とする異方導電性シート。
  8. 【請求項8】 半導電部またはシート基体は、半導電性
    付与物質を含有してなることを特徴とする請求項1乃至
    請求項7のいずれかに記載の異方導電性シート。
  9. 【請求項9】 半導電部またはシート基体は、導電性有
    機物質を含有してなることを特徴とする請求項1乃至請
    求項7のいずれかに記載の異方導電性シート。
  10. 【請求項10】 半導電部またはシート基体は、アミン
    系有機導電性物質を含有してなることを特徴とする請求
    項1乃至請求項7のいずれかに記載の異方導電性シー
    ト。
  11. 【請求項11】 半導電部またはシート基体は、導電性
    高分子物質を含有してなることを特徴とする請求項1乃
    至請求項7のいずれかに記載の異方導電性シート。
  12. 【請求項12】 半導電部またはシート基体は、金属粒
    子を含有してなることを特徴とする請求項1乃至請求項
    7のいずれかに記載の異方導電性シート。
  13. 【請求項13】 半導電部またはシート基体は、カーボ
    ンブラックを含有してなることを特徴とする請求項1乃
    至請求項7のいずれかに記載の異方導電性シート。
  14. 【請求項14】 請求項4に記載の異方導電性シートを
    製造する方法であって、硬化されて弾性高分子物質とな
    る高分子形成材料中に磁性を示す導電性粒子および半導
    電性付与物質が含有されてなるシート成形材料層を形成
    し、このシート成形材料層に対して、強度分布を有する
    平行磁場を当該シート成形材料層の厚み方向に作用させ
    ると共に、当該シート成形材料層を硬化処理する工程を
    有することを特徴とする異方導電性シートの製造方法。
  15. 【請求項15】 請求項4乃至請求項6のいずれかに記
    載の異方導電性シートを製造する方法であって、貫通孔
    または開口が形成された、半導電性を示す半導電部用シ
    ートを用意し、この半導電部用シートにおける貫通孔ま
    たは開口内に、硬化されて弾性高分子物質となる高分子
    形成材料中に磁性を示す導電性粒子が含有されてなる導
    電部用材料層を形成し、この導電部用材料層に対して、
    平行磁場または強度分布を有する平行磁場を当該導電部
    用材料層の厚み方向に作用させると共に、当該導電部用
    材料層を硬化処理する工程を有することを特徴とする異
    方導電性シートの製造方法。
  16. 【請求項16】 請求項4乃至請求項6のいずれかに記
    載の異方導電性シートを製造する方法であって、硬化さ
    れて弾性高分子物質となる高分子形成材料中に磁性を示
    す導電性粒子が含有されてなる導電部用材料層を形成
    し、この導電部用材料層に対して、平行磁場または強度
    分布を有する平行磁場を当該導電部用材料層の厚み方向
    に作用させると共に、当該導電部用材料層を硬化処理す
    ることにより、導電部または導電部とこの導電部を囲む
    絶縁部とを形成し、その後、この導電部または絶縁部を
    囲むよう、硬化性の高分子形成材料中に半導電性付与物
    質が含有されてなる半導電部用材料層を形成し、当該半
    導電部用材料を硬化処理する工程を有することを特徴と
    する異方導電性シートの製造方法。
  17. 【請求項17】 請求項7に記載の異方導電性シートを
    製造する方法であって、硬化されて弾性高分子物質とな
    る高分子形成材料中に磁性を示す導電性粒子および半導
    電性付与物質が含有されてなるシート成形材料層を形成
    し、このシート成形材料層に対して、平行磁場を当該シ
    ート成形材料層の厚み方向に作用させると共に、当該シ
    ート成形材料層を硬化処理する工程を有することを特徴
    とする異方導電性シートの製造方法。
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