JP2011080225A - 落石防護網 - Google Patents
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Abstract
コンパクトで落石エネルギー吸収効率が高く、強度面、機能面及び施工面、補修面ですぐれた落石防護網を提供することにある。
【解決手段】
落石を防止すべき傾斜面の中腹に沿って間隔をおいて傾斜面に略直角になるように立設された複数本の支柱と、前記支柱の頭部から垂下した複数の縦ロープと、前記縦ロープと略直交し、両端部が傾斜面のアンカー体に固定された複数段の横ロープと、最上段の前記横ロープに連結され傾斜面下方を覆うように垂下した金網とを備え、しかも前記横ロープが、縦弾性係数Aが大きな岩受ロープと、小さな縦弾性係数Bを持ち前記岩受けロープの両端部に連結した緩衝ロープにより構成されている。
【選択図】図1
Description
こうした落石防護網においては、使用されるロープの端部に緩衝金具を取り付け、アンカー体の結合金具シャックルに緩衝金具を結合させ、緩衝金具をロープに張力が加わるとロープと緩衝金具の摩擦力を保持したまま相互に摩擦摺動するように構成し、それにより山側から落下した落石が金網を直撃するとロープに加わる衝撃エネルギーを摩擦摺動により減衰吸収させる落石防護網が提案されている。(特許文献1)
また、特許文献2の落石防護網は、コンクリート基礎の表面に配置されたベース金具に支柱を連結ボルトで緊締固定するため、金網への落石衝突エネルギーにより支柱が塑性変形や連結部が破壊されやすい等の問題がある。
これによれば、岩受ロープのエネルギー吸収量より緩衝ロープのエネルギー吸収量を5〜10kJと大きくすることができ、ロープ全体の塑性変形によるエネルギー吸収が大きくなり、衝撃エネルギーの多くをロープが効率よく吸収でき、端末金具、支柱、支柱吊ロープに加わるエネルギーが減衰されるので、これらの金具、支柱、アンカー体等の小型化が可能である。
これによれば、落石が金網を直撃し、支柱を下方へ曲げようとする荷重が支柱に加わるが、支柱が下方に回動することで支柱吊りロープにも引っ張り荷重が分散され支柱の破壊が避けられる。また、吊りロープが弾性変形の範囲で伸び、落石エネルギーの吸収効率がさらに高められる。
図1と図2は本発明による落石防護網の実施例を示しており、aは傾斜面、bは道路側である。符号1は、傾斜面に沿って設置された本発明による高エネルギー吸収式の落石防護網である。
前記落石防護網1においては、複数本の支柱2が傾斜面の中腹に間隔をおいて立設され、それら支柱2の頭部は吊りロープ40により傾斜面上方のアンカー体3に連結されている。各支柱2には縦ロープ43が垂下される一方、支柱2の近傍には主横ロープ41(最上段の横ロープ)が略水平に張設され、前記縦ロープ43との交差部が結合されており、主横ロープ41の両端は傾斜面のアンカー3に連結されている。
隣り合う縦ロープ43,43の間には縦補強ロープ433が配され、上端は主横ロープ41に連結されている。
各支柱2頭部に結合された縦ロープ43は金網7に沿うように下方に張設される一方、主横ロープ41と略並行に複数段の横ロープ42が金網7に沿うように張設され、両端部はアンカー体3に結合されている。横ロープ42と縦ロープ43の交点は後述するようにクロスクリップ73で緊締されている。上下の横ロープ42、42間には横補強ロープ432が配され、該横補強ロープ432の両端は最外側の縦ロープ43,43に連結されている。
弾性係数Aは120,000〜80,000N/mm2が望ましい。その理由は、120,000N/mm2以上では硬くなりエネルギー吸収が期待できず、80,000N/mm2以下では落石の直撃で傷が付きやすく剪断破断が起きやすくなるからである。
弾性係数Bは60,000〜40,000N/mm2が望ましい。その理由は、60,000N/mm2以上では硬くなり十分なエネルギー吸収が期待できず、40,000N/mm2以下では十分な破断強度が得られないからである。
なお、吊りロープ40、縦ロープ43および最下段の押さえ横ロープ44は岩受ロープ6で、主横ロープ41および横ロープ42は中央が岩受ロープ6でその両端が緩衝ロープ5である。
横補助ロープ432と縦補助ロープ433は構造が3×7、直径14mmのロープである。
前記支柱2は図2と図3に示すように、傾斜面aの中腹部に道路に沿って間隔をおいて配された支柱基礎25のプレート金具26から立ち上がる鞍にヒンジピン28で連結されている。
各支柱2に連結された縦ロープ43の最上部にポケット状の入り口を形成するように主横ロープ41と縦ロープ43の交差部は図8に示すクロスクリップ73で結合される。主横ロープ41,41の両端部は傾斜面に図4に示すアンカー体3、3に結合される。
主横ロープ41と略平行に複数段の横ロープ42が張設されているが、図8に示すような横ロープ42と縦ロープ43の交差部はクロスクリップ73で結合され、横ロープ42,42の両端部は傾斜面にアンカーされている。金網7はまた横ロープ42および縦ロープ3と結合コイル72で結合一体化される。
緩衝ロープ5は1800mm〜3000mmの長さが望ましい。短いと十分なエネルギー吸収が得られず、3000mmを超えると落石の直撃を受ける可能性が大きくなるからである。
落石を受けるポッケト部は従来の金網および縦横ロープで構成されているが、主横ロープ41および横ロープ42の端部を構成する緩衝ロープ5、5は落石の直撃を受けることなく落石エネルギーを吸収の効率を高めることができる。
また、押え横ロープ44は端部に到るまで伸びの少ないロープを使用するものであり、これにより落石が下方に滞留してもロープはほとんど伸びないため、落石の道路側bへの流出を抑えることができる。
落石9の衝突エネルギーは主横ロープ41および横ロープ42の端部領域を構成する緩衝ロープ5,5の伸びおよび金網7の膨らみで吸収される。支柱2が支柱基礎25とヒンジ結合されているので、吊りロープ40にエネルギーが伝達され、支柱2のダメージが緩和される。
緩衝ロープ5、5は落石傷が付きやすい性状であるが、落石の衝突が起りにくい垂下した金網の両端部に配されていおり、落石が直撃することが無いので弱点がカバーされ、エネルギー吸収特性の高い利点を十分に発揮することができる。
さらに、最下段の押え横ロープ44は緩衝ロープ5を使用しないので伸びが少なく、落石の道路側bへの流出を的確に防止することができる。
ロープ41,42が岩受ロープ6だけからなる場合、端末支柱2に200kNの張力が負荷されるのに対し、緩衝ロープ5だけの場合は端末支柱2には58kNの張力負荷ですむ。従って、従来は200kNに対応した端末支柱が必要であったが、本発明によれば58kNに対応する端末支柱で済むことになる。
b 道路側
1 落石防護網
2 支柱
3 アンカー体
40 吊りロープ
41 主横ロープ
42 横ロープ
43 縦ロープ
5 緩衝ロープ
6 岩受ロープ
7 金網
Claims (3)
- 落石を防止すべき傾斜面の中腹に沿って間隔をおいて傾斜面に略直角になるように立設された複数本の支柱と、前記支柱の頭部から垂下した複数の縦ロープと、前記縦ロープと略直交し、両端部が傾斜面のアンカー体に固定された複数段の横ロープと、最上段の前記横ロープに連結され傾斜面下方を覆うように垂下した金網とを備え、前記横ロープが、縦弾性係数Aの岩受ロープと、これよりも小さな縦弾性係数Bを持ち前記岩受けロープの両端部に連結した緩衝ロープにより構成されていることを特徴とする落石防護網。
- 緩衝ロープの伸びP1が20%≦P1≦65%、岩受ロープの伸びP2が4%≦P2≦6%である請求項1に記載の落石防護網。
- 支柱基礎と支柱がヒンジ結合により支柱が上下に回動可能に一体化している請求項1に記載の落石防護網。
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