JP2011079078A5 - - Google Patents

Description

上記の課題を解決するため、請求項１に係る発明の構成上の特徴は、ハウジングと、回転工具を保持して回転駆動される主軸と、前記ハウジングに対して前記主軸の前記回転工具に近い側である前側部を軸承する前側転がり軸受と、前記ハウジングに対して前記主軸の前記回転工具から遠い側である後側部を軸承する後側転がり軸受と、を備えた工作機械の主軸装置であって、前記前側転がり軸受に予圧力を付与する予圧付与手段と、前記後側転がり軸受の外輪と前記ハウジングとの間に設けられ、前記後側転がり軸受に減衰力を付与する減衰付与手段としての静圧軸受と、前記回転工具の種類、前記回転工具による加工の加工条件、前記主軸に作用する負荷、前記主軸に生じる振動の少なくとも１つに応じて前記減衰付与手段にて付与する減衰力を制御する制御手段と、を備えることである。

請求項３に記載の発明の構成上の特徴は、請求項１又は２において、前記制御手段は、前記静圧軸受に備えられた絞り手段の絞り比と前記静圧軸受に供給する圧油の供給油圧の少なくとも１つを調整することにより減衰力を制御することである。

請求項４に記載の発明の構成上の特徴は、請求項１〜３の何れか一項において、前記加工条件は、前記主軸の回転数、前記回転工具の被加工物に対する送り速度、前記回転工具の被加工物に対する切込み量の少なくとも１つを含むことである。

請求項５に記載の発明の構成上の特徴は、請求項１〜４の何れか一項において、前記回転工具の種類、前記加工条件の少なくとも１つが前記工作機械を制御するＮＣプログラムから解読されて前記制御手段に入力されることである。

請求項６に記載の発明の構成上の特徴は、請求項４において、前記主軸の回転数、前記主軸に作用する負荷、前記主軸に生じる振動の少なくとも１つを検出するセンサを備え、当該センサによりこれらの値が検出されて前記制御手段に入力されることである。

請求項１に係る発明によれば、減衰付与手段にて付与する減衰力を回転工具の種類等に基づいて制御して後側転がり軸受の減衰性を変更しているので、固有振動が異なる各種回転工具に対して最適な減衰性を与えることができ、多様な回転工具のビビリ振動の発生を抑制することができる。特に、減衰付与手段として静圧軸受を設けているので、高精度な制御が可能となり、多様な回転工具による加工におけるビビリ振動の発生を抑制することができる。よって、単位時間当たりの切削量を大きくして生産性を向上させることができる。

請求項３に係る発明によれば、静圧軸受の絞り比及び供給油圧を制御しているので、減衰性を精密に変更することができ、さらに絞り比の制御により剛性も変更することができるので、多様な回転工具による加工におけるビビリ振動の発生を抑制することができる。

請求項４に係る発明によれば、減衰付与手段にて付与する減衰力等を主軸の回転数等に応じて制御すればよいので、制御手段の構成を簡易なものとすることができる。

請求項５に係る発明によれば、回転工具の種類等をＮＣプログラムに予め記述しておくことができるので、制御手段の構成をさらに簡易なものとすることができる。

請求項６に係る発明によれば、主軸の回転数等をセンサにより高精度に検出することができるので、制御手段の構成をさらに簡易なものとすることができる。

Claims (6)

1. ハウジングと、
   回転工具を保持して回転駆動される主軸と、
   前記ハウジングに対して前記主軸の前記回転工具に近い側である前側部を軸承する前側転がり軸受と、
   前記ハウジングに対して前記主軸の前記回転工具から遠い側である後側部を軸承する後側転がり軸受と、を備えた工作機械の主軸装置であって、
   前記前側転がり軸受に予圧力を付与する予圧付与手段と、
   前記後側転がり軸受の外輪と前記ハウジングとの間に設けられ、前記後側転がり軸受に減衰力を付与する減衰付与手段としての静圧軸受と、
   前記回転工具の種類、前記回転工具による加工の加工条件、前記主軸に作用する負荷、前記主軸に生じる振動の少なくとも１つに応じて前記減衰付与手段にて付与する減衰力を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする工作機械の主軸装置。
2. 請求項１において、
   前記制御手段は、前記回転工具の種類、前記回転工具による加工の加工条件、前記主軸に作用する負荷、前記主軸に生じる振動の少なくとも１つに応じて前記予圧付与手段にて付与する予圧力と前記減衰付与手段にて付与する減衰力の組み合わせを制御することを特徴とする工作機械の主軸装置。
3. 請求項１又は２において、
   前記制御手段は、前記静圧軸受に備えられた絞り手段の絞り比と前記静圧軸受に供給する圧油の供給油圧の少なくとも１つを調整することにより減衰力を制御することを特徴とする工作機械の主軸装置。
4. 請求項１〜３の何れか一項において、
   前記加工条件は、前記主軸の回転数、前記回転工具の被加工物に対する送り速度、前記回転工具の被加工物に対する切込み量の少なくとも１つを含むことを特徴とする工作機械の主軸装置。
5. 請求項１〜４の何れか一項において、
   前記回転工具の種類、前記加工条件の少なくとも１つが前記工作機械を制御するＮＣプログラムから解読されて前記制御手段に入力されることを特徴とする工作機械の主軸装置。
6. 請求項４において、
   前記主軸の回転数、前記主軸に作用する負荷、前記主軸に生じる振動の少なくとも１つを検出するセンサを備え、当該センサによりこれらの値が検出されて前記制御手段に入力されることを特徴とする工作機械の主軸装置。