JP2011076898A - 感光性導電ペーストおよびその製造方法 - Google Patents

感光性導電ペーストおよびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】良好な比抵抗値と緻密性を有する薄膜の電極パターンを形成することが可能な感光性導電ペーストを提供する。
【解決手段】有機バインダーと、銀粉末と、光重合モノマーと、光重合開始剤と、有機溶剤と、ガラスフリットとを含有する感光性導電ペーストであって、前記銀粉末は、一次粒径0.7μm以下、比表面積1.4〜2.0m/g、タップ密度2.0〜5.0g/cmのいずれも満たし、前記感光性導電ペーストの15質量%以上35質量%未満含有されており、前記ガラスフリットは、平均粒径0.3〜1.5μm、かつ軟化点530〜650℃であることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、例えば、プラズマディスプレイパネル(以下、PDPと記す)の回路基板にアドレス電極を形成するために用いられる感光性導電ペーストとその製造方法に関する。
一般に、回路基板上に電極などの導電体パターンを形成する際、有機バインダーに金属粉末を混合した導電性ペースト材料を、スクリーン印刷法などにより回路基板上に印刷する手法が用いられる(例えば、特許文献1など参照)。
近年、例えばPDPの大画面化、高精細化に伴い、30インチを超すPDPの回路基板においても、安定して100μm以下の線幅を有する高精細なアドレス電極を形成することが要求されている。しかしながら、このような印刷技術では、大型の回路基板において、高精細な導電体パターンを形成することは困難である。
そこで、感光性導電ペーストを用い、フォトリソグラフィー技術により導電体パターンを形成する方法が提案されている(例えば、特許文献2、特許文献3など参照)。このような方法に用いられる感光性導電ペーストにおいて、導電性粉末として銀などの良導電性の貴金属が用いられる。特に、大画面のPDPに用いる場合、その使用量は大きさに比例するため、生産コストが増大するという問題がある。そこで、銀粉末の含有量を低減し、導電体パターンを薄膜化することにより、低コスト化を図ることが検討されている。
しかしながら、このような銀粉末含有量が低い薄膜の導電体パターンにおいて、良好な緻密性を得ることが困難であり、比抵抗値が上がってしまうという問題がある。
特開平10−269848号公報(特許請求の範囲など) 特開平11−224531号公報(特許請求の範囲など) 特許第3520798号公報(特許請求の範囲など)
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、銀粉末の含有量を抑え、高精細で、良好な比抵抗値と緻密性を有する薄膜の導電体パターンを形成することが可能な感光性導電ペーストおよびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様の感光性導電ペーストは、有機バインダーと、銀粉末と、光重合モノマーと、光重合開始剤と、有機溶剤と、ガラスフリットとを含有する感光性導電ペーストであって、銀粉末は、一次粒径0.7μm以下、比表面積1.4〜2.0m/g、タップ密度2.0〜5.0g/cmのいずれも満たし、感光性導電ペーストの15質量%以上35質量%未満含有されており、ガラスフリットは、平均粒径(D50)0.3〜1.5μm、かつ軟化点530〜650℃であることを特徴とするものである。
このような構成により、銀粉末の含有量を抑えながら、高精細で良好な比抵抗値と緻密性を有する超薄膜の導電体パターンを形成することが可能となる。
このような感光性導電ペースト中のガラスフリットの含有量は、銀粉末100質量部に対して、0.01〜35質量部であることが好ましい。ガラスフリットの含有量をこの範囲とすることにより、形成される導電体パターンにおいて、さらに良好な比抵抗値、緻密性を得ることができる。ガラスフリットが0.01質量部未満の場合は、基板への良好な密着性を得ることが困難となり、35質量部を超えると、良好な緻密性と比抵抗値を得ることが困難となる。
本発明の一態様において、このような感光性導電ペーストを用いて、導電体パターンを形成することができる。そして、得られた導電体パターンにおいて、少ない銀粉末の含有量で、良好な比抵抗値と緻密性を有し、高精細な薄膜とすることができる。
さらに、得られた導電体パターンのガラスフリットの含有量を、銀粉末100質量部に対して、0.01〜35質量部とすることにより、より良好な比抵抗値、緻密性を得ることができる。
そして、このような導電体パターンの膜厚を1.2μm以下とすることができ、銀粉末の使用量を抑え、コストダウンを図ることが可能となる。
また、このような導電体パターンをPDPに好適に用いることができる。
本発明の一態様によれば、銀粉末の含有量を抑え、高精細で、良好な比抵抗値と緻密性を有する薄膜の導電体パターンを形成することが可能となる。
以下本実施形態の感光性導電ペーストについて、詳細に説明する。
本実施形態の感光性導電ペーストは、有機バインダーと、銀粉末と、光重合モノマーと、光重合開始剤と、有機溶剤と、ガラスフリットとを含有する感光性導電ペーストであって、銀粉末は、一次粒径0.7μm以下、比表面積1.4〜2.0m/g、タップ密度2.0〜5.0g/cmのいずれも満たし、感光性導電ペーストの15質量%以上35質量%未満含有されており、ガラスフリットは、平均粒径(D50)0.3〜1.5μm、かつ軟化点530〜650℃であることを特徴とする。
このような感光性導電ペーストにおいて、銀粉末を分散し、基板上に塗布可能な状態とし、また、パターン露光により現像することにより、塗膜にパターンを形成するために、有機バインダーが用いられる。
有機バインダーとしては、カルボキシル基を有する樹脂、具体的にはそれ自体がエチレン性二重結合を有するカルボキシル基含有感光性樹脂およびエチレン性不飽和二重結合を有さないカルボキシル基含有樹脂のいずれも使用可能である。好適に使用できる樹脂(オリゴマーおよびポリマーのいずれでもよい)としては、以下のようなものが挙げられる。
(1)(メタ)アクリル酸などの不飽和カルボン酸と、メチル(メタ)アクリレートなどの不飽和二重結合を有する化合物を共重合させることによって得られるカルボキシル基含有樹脂。
(2)(メタ)アクリル酸などの不飽和カルボン酸と、メチル(メタ)アクリレートなどの不飽和二重結合を有する化合物の共重合体に、グリシジル(メタ)アクリレートや(メタ)アクリル酸クロライドなどにより、エチレン性不飽和基をペンダントとして付加させることによって得られるカルボキシル基含有感光性樹脂。
(3)グリシジル(メタ)アクリレートなどのエポキシ基と不飽和二重結合を有する化合物と、メチル(メタ)アクリレートなどの不飽和二重結合を有する化合物の共重合体に、(メタ)アクリル酸などの不飽和カルボン酸を反応させ、生成した2級の水酸基にテトラヒドロフタル酸無水物などの多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有感光性樹脂。
(4)無水マレイン酸などの不飽和二重結合を有する酸無水物と、スチレンなどの不飽和二重結合を有する化合物の共重合体に、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなどの水酸基と不飽和二重結合を有する化合物を反応させて得られるカルボキシル基含有感光性樹脂。
(5)多官能エポキシ化合物と(メタ)アクリル酸などの不飽和カルボン酸を反応させ、生成した2級の水酸基にテトラヒドロフタル酸無水物などの多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有感光性樹脂。
(6)メチル(メタ)アクリレートなどの不飽和二重結合を有する化合物とグリシジル(メタ)アクリレートの共重合体のエポキシ基に、1分子中に1つのカルボキシル基を有し、エチレン性不飽和結合を持たない有機酸を反応させ、生成した2級の水酸基に多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有感光性樹脂。
(7)ポリビニルアルコールなどの水酸基含有ポリマーに多塩基無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有樹脂。
(8)ポリビニルアルコールなどの水酸基含有ポリマーに、テトラヒドロフタル酸無水物などの多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有樹脂に、グリシジル(メタ)アクリレートなどのエポキシ基と不飽和二重結合を有する化合物をさらに反応させて得られるカルボキシル基含有感光性樹脂。
これらのうち、特に(1)、(2)、(3)、(6)の樹脂が好適に用いられる。
なお、(メタ)アクリレートとは、アクリレート、メタクリレートおよびそれらの混合物を総称する用語であり、以下、他の類似の表現についても同様である。
このようなカルボキシル基含有感光性樹脂およびカルボキシル基含有樹脂は、単独でまたは混合して用いてもよいが、いずれの場合でも、これらは合計で、感光性導電ペースト100質量部に対して、10〜50質量部で配合されることが好ましい。これらポリマーの配合量が10質量部未満の場合、形成する塗膜中のこれら樹脂の分布が不均一になりやすく、十分な光硬化性および光硬化深度が得られ難くなり、選択的露光、現像によるパターニングが困難となる。一方、50質量部を超えた場合、焼成時のパターンのよれや線幅収縮を生じやすくなる。
また、カルボキシル基含有感光性樹脂およびカルボキシル基含有樹脂としては、それぞれ重量平均分子量が、1,000〜100,000であることが好ましい。これらの樹脂の重量平均分子量が1,000未満の場合、現像時の塗膜の密着性が劣化し、一方、100,000を超えた場合、現像不良を生じやすくなる。より好ましくは5,000〜70,000である。
そして、これらの樹脂の酸価が、50〜250mgKOH/gであることが好ましい。酸価が50mgKOH/g未満の場合、アルカリ水溶液に対する溶解性が不十分で現像不良を生じやすく、一方、250mgKOH/gを超えた場合、現像時に塗膜の密着性の劣化や光硬化部(露光部)の溶解が生じてしまう。
さらに、カルボキシル基含有感光性樹脂の二重結合当量が、350〜2,000g/当量であることが好ましい。カルボキシル基含有感光性樹脂の二重結合当量が350g/当量未満の場合、焼成時に残渣が残りやすくなる。一方、2,000g/当量を超えた場合、現像時の作業余裕度が狭く、また光硬化時に高露光量を必要となる。より好ましくは400〜1,500g/当量である。
また、本実施形態の感光性導電ペーストにおいて、導電体パターンに導電性を付与するために銀粉末が用いられる。
銀粉末の一次粒径(SEM径)は、0.7μm以下とする。一次粒径が0.7μm以下であると、焼成時の収縮が均一に起こり、ライン形状がシャープになり緻密な膜を形成することができる。この一次粒径が、0.7μmより大きいと、焼成後に導電塗膜にピンホールや隙間が生じやすくなり、十分な導電性が得られ難くなる。下限については、特に制限はないが、粒径が小さくなると、より高価となるため、低コスト化という観点から0.5μm以上が好ましい。
なお、本実施態様において、銀粉末の一次粒径とは、電子顕微鏡(SEM)を用いて、ランダムな10個の銀粉末を10,000倍で観察、測定した平均粒径として求めることができる。
また、その比表面積は、1.4〜2.0m/gとする。この範囲とすることにより、光の散乱が少なく、塗膜の下部まで十分硬化が進み、現像時の塗膜の剥がれを抑えることができる。
また、そのタップ密度は、2.0〜5.0g/cmとする。この範囲とすることにより、ペーストの塗布性が良好で緻密な導電体パターンを得ることができる。より好ましくは2.4〜4.2g/cmである。
このような銀粉末としては、球状、フレーク状、デンドライト状など種々の形状のものを用いることができるが、光特性や分散性を考慮すると、球状のものを用いることが好ましい。
このような一次粒径0.7μm以下、比表面積1.4〜2.0m/g、タップ密度2.0〜5.0g/cmのいずれの条件も満たす銀粉末は、感光性導電ペーストの15質量%以上35質量%未満となるように配合される。15質量%より少ないと、焼成後の電極がポーラスな状態となり、充分な導電性が得ることが困難となる。また、35質量%以上の場合、コスト高となる。
本実施形態の感光性導電ペーストにおいて、光硬化性の促進および現像性を向上させるために、光重合性モノマーが用いられる。
光重合性モノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリウレタンジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキサイド変性トリアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートおよび上記アクリレートに対応する各メタクリレート類;フタル酸、アジピン酸、マレイン酸、イタコン酸、コハク酸、トリメリット酸、テレフタル酸等の多塩基酸とヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとのモノ−、ジ−、トリ−、またはそれ以上のポリエステルなどが挙げられる。
なお、光重合性モノマーは、これらに限定されるものではなく、またこれらを単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの光重合性モノマーの中でも、1分子中に2個以上のアクリロイル基またはメタアクリロイル基を有する多官能モノマーが好ましい。
このような光重合性モノマーの配合量は、有機バインダー100質量部あたり20〜100質量部が適当である。光重合性モノマーの配合量が20質量部未満の場合、十分な光硬化性を得ることが困難となり、一方、100質量部を超えると、塗膜の深部に比べて表面部の光硬化が速くなるため、硬化ムラを生じやすくなる。
本実施形態の感光性導電ペーストにおいて、パターン露光によりラジカルを生成し、光硬化を促進させるために、光重合開始剤が用いられる。
光重合開始剤としては、具体例には、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾインとベンゾインアルキルエーテル類;アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン等のアセトフェノン類;2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モリフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モリフォリノフェニル)−ブタノン−1、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン等のアミノアセトフェノン類;2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン等のアントラキノン類;2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン類;アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタール等のケタール類;ベンゾフェノン等のベンゾフェノン類;またはキサントン類;(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−ペンチルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、エチル−2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィネート等のホスフィンオキサイド類;各種パーオキサイド類が挙げられる。
市販品としては、例えば、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製のイルガキュアー184、イルガキュアー819、イルガキュアー907、イルガキュアー369、イルガキュアー379、BASF社製のルシリンTPOなどが挙げられる。なお、これらに限定されるものではなく、また、これらの光重合開始剤を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
これら光重合開始剤の配合割合は、有機バインダー100質量部あたり1〜30質量部が好ましい。1質量部未満であると、十分に光硬化を促進させることが困難となり、30質量部を超えると、線太りが発生しやすくなり、露光パターンに対する線幅の再現が得られにくくなる。より好ましくは、5〜20質量部である。
このような光重合開始剤は、N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、N,N−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、ペンチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、トリエチルアミン、トリエタノールアミン等の三級アミン類のような光増感剤の1種あるいは2種以上と組み合わせて用いることができる。
さらに、より深い光硬化深度を要求される場合、必要に応じて、可視領域でラジカル重合を開始するチバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製イルガキュア(登録商標)784(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)などのチタノセン系光重合開始剤や、ロイコ染料などを硬化助剤として組み合わせて用いることができる。
また、このような光重合開始剤と併用して、必要に応じて、未硬化の光重合性モノマーを反応させるために、熱重合触媒を用いることができる。この熱重合触媒は、数分から1時間程度の高温におけるエージングにより、未硬化の光重合性モノマーを反応させることができる。
具体的には、過酸化ベンゾイル等の過酸化物、イソブチロニトリル等のアゾ化合物であり、好ましくは、2,2´−アゾビスイソブチロニトリル、2,2´−アゾビス−2−メチルブチロニトリル、2,2´−アゾビス−2,4−ジバレロニトリル、1´−アゾビス−1−シクロヘキサンカルボニトリル、ジメチル−2,2´−アゾビスイソブチレイト、4,4´−アゾビス−4−シアノバレリックアシッド、2−メチル−2,2´−アゾビスプロパンニトリル、2,4−ジメチル−2,2,2´,2´−アゾビスペンタンニトリル、1,1´−アゾビス(1−アセトキシ−1−フェニルエタン)、2,2,2´,2´−アゾビス(2−メチルブタナミドオキシム)ジヒドロクロライド等が挙げられ、より好ましいものとしては環境にやさしいノンシアン、ノンハロゲンタイプの1,1´−アゾビス(1−アセトキシ−1−フェニルエタン)が挙げられる。
本実施態様の感光性導電ペーストにおいて、粘度を調整し、均一な塗膜を形成するために、有機溶剤が用いられる。
有機溶剤としては、具体的には、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類;トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼンなどの芳香族炭化水素類;セロソルブ、メチルセロソルブ、カルビトール、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテルなどのグリコールエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレートなどのエステル類;エタノール、プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、テルピネオールなどのアルコール類;オクタン、デカンなどの脂肪族炭化水素;石油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナフサ、ソルベントナフサなどの石油系溶剤が挙げられ、これらを単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
このような有機溶剤(ガラススラリー中の有機溶剤を含む)は、感光性導電ペースト中の有機成分に対して、40wt%未満となるように配合されることが好ましい。40wt%以上では粘度が低くなり塗布性が悪化する。また、沈降などが発生し、保存安定性が低下する。
なお、有機成分とは、感光性導電ペースト中に配合される有機化合物(有機金属化合物を含む)のことである。具体的には、有機バインダー、光重合モノマー、光重合開始剤、有機溶剤の他、分散剤、安定剤などすべての有機化合物である。
本実施態様の感光性導電ペーストにおいて、焼成後の導電体パターンの基板への密着性を向上させるために、ガラスフリットが用いられる。
ガラスフリットの平均粒径(D50)は、0.3〜1.5μmとする。平均粒径が0.3μm未満であると、収率が著しく低下しコスト高となり、1.5μmを超えると、薄膜の形成や、焼成時の均一な収縮が困難となり、ライン形状や緻密性が劣化する。
また、ガラスフリットの軟化点は、530〜650℃とする。ガラス軟化点が530℃未満であると、得られる導電体パターンにおいて十分な緻密性を得ることが困難となり、650℃を超えると抵抗値が上昇する。
このようなガラスフリットとしては、酸化鉛、酸化ビスマス、酸化亜鉛、酸化リチウム、またはアルカリホウケイ酸塩を主成分とするものが好適に用いられる。
酸化鉛を主成分とするガラスフリットとしては、例えば、酸化物基準の質量%で、PbOが48〜82%、Bが0.5〜22%、SiOが3〜32%、Alが0〜12%、BaOが0〜15%、TiOが0〜2.5%、Biが0〜25%の組成を有する非晶性ガラスフリットが挙げられる。
酸化ビスマスを主成分とするガラスフリットとしては、酸化物基準の質量%で、Biが6〜88%、Bが5〜30%、SiOが5〜25%、Alが0〜5%、BaOが0〜20%、ZnOが1〜20%の組成を有する非晶性ガラスフリットが好ましい。
酸化亜鉛を主成分とするガラスフリットとしては、酸化物基準の質量%で、ZnOが25〜60%、KOが2〜15%Bが25〜45%、SiOが1〜7%、Alが0〜10%、BaOが0〜20%、MgOが0〜10%の組成を有する非晶性ガラスフリットが好ましい。
このようなガラスフリットの配合量は、銀粉末100質量部に対して、0.01〜35質量部であることが好ましい。0.01質量部未満であると、焼成後の導電体パターンの基板への良好な密着性を得ることが困難となる。一方、35質量部を超えると、良好な緻密性と比抵抗値を得ることが困難となる。より好ましくは1〜20質量部である。さらに、このようなガラスフリットの熱膨張係数α300は、60〜110×10−7であることが好ましい。
このような感光性導電ペーストにおいて、さらに、感光性導電ペースト中のガラスフリットを均一に分散するために、分散剤を添加することができる。
分散剤としては、ガラスフリットを均一に分散できるものであればよく、特に限定されるものではない。例えば、ポリカルボン酸型高分子界面活性剤、変性アクリル系ブロック共重合体、顔料親和性基を有するアクリル共重合物、塩基性或いは酸性の顔料吸着基を有するブロック共重合物、顔料親和性基を有する変性ポリアルコキシレート、ポリアミノアマイド塩とポリエステル、極性酸エステルと高分子アルコールの組み合わせ、酸性ポリマーのアルキルアンモニウム塩、顔料親和性基を有する高分子量ブロック共重合体、特殊変性ウレア等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。
市販されている分散剤(沈降を防止するためのレオロジーコントロール剤も含む)で特に好適に用いることができるものとしては、モダフロー(モンサント社製)、Disperbyk(登録商標)−101、−103、−110、−111、−160、−171、−174、−182、−184、−190、−300、BYK(登録商標)−P105、−P104、−P104S、−240、−410(いずれもビック・ケミー社製)、EFKA−ポリマー150、EFKA−44、−63、−64、−65、−66、−71、−764、−766、N(いずれもエフカ社製)が挙げられる。
なお、分散剤はこれらに限定されるものではなく、また、これらの分散剤を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
このような感光性導電ペーストにおいて、さらに、保存安定性を向上させ、ゲル化や流動性の低下による塗布作業性の悪化を抑制するために、安定剤を添加することができる。
このような安定剤としては、感光性導電ペースト中の銀粉末やガラスフリットなどの無機粉末の成分である金属あるいは酸化物との錯体化あるいは塩形成などの効果のある化合物を用いることができる。
具体的には、例えば、硝酸、硫酸、塩酸、ホウ酸等の各種無機酸;ギ酸、酢酸、アセト酢酸、クエン酸、ステアリン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、ベンゼンスルホン酸、スルファミン酸等の各種有機酸;リン酸、亜リン酸、次亜リン酸、リン酸メチル、リン酸エチル、リン酸ブチル、リン酸フェニル、亜リン酸エチル、亜リン酸ジフェニル、モノ(2−メタクリロイルオキシエチル)アシッドホスフェート、ジ(2−メタクリロイルオキシエチル)アシッドホスフェート等の各種リン酸化合物(無機リン酸、有機リン酸)などの酸が挙げられる。
なお、安定剤はこれらに限定されるものではなく、またこれらを単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。このような安定剤は、無機粉末100質量部に対して0.1〜10質量部の割合で添加することが好ましい。
なお、安定剤として、ホウ酸を配合する場合、25℃の水100gに対する溶解度が20g以下の疎水性溶媒を用いることが好ましい。水に対する溶解度の高い有機溶媒を用いると、有機溶媒中に溶け込んだ水が、ガラスフリット中に含まれる金属をイオン化させ、ゲル化の原因となる。
さらに本実施形態の感光性導電ペーストにおいて、必要に応じて、シリコーン系、アクリル系等の消泡・レベリング剤、塗膜の密着性向上のためのシランカップリング剤等の他の添加剤を配合することができる。さらに、必要に応じて、公知の酸化防止剤や保存時の熱的安定性を向上させるための熱重合禁止剤などを添加することもできる。
本実施形態において、このように構成される感光性導電ペーストは、各成分を混合することにより調製されるが、ガラスフリットを微粒子化し均一に分散させるために、予めガラススラリーを調製することが好ましい。
先ず、軟化点530〜650℃のガラスフリットと、有機溶剤と、分散剤などを混合し、これを湿式分散することにより、ガラスフリットの平均粒径(D50)0.3〜1.5μmのガラススラリーを調製する。なお、ガラススラリーとは、ガラス微粒子が液体中に分散(または懸濁)した状態にある溶液を示し、分散時にガラスが粉砕されたものを含む。
このようなガラススラリーの作成に用いられる湿式分散機としては、サンドミル、ボールミル、ビーズミル、アトライターなどが挙げられるが、生産性、分散性から、ビーズミルが好ましい。分散剤は、湿式分散(粉砕も含む)時に添加しても、後添加でも良いが、ガラスフリットの含有量が高いと粘性も高くなるため、湿式分散(粉砕も含む)時に、減粘効果の高い分散剤を添加することが望ましい。
さらに、ガラススラリーは、ピンホール等の発生のない緻密な膜を形成するために、その粉砕度に応じた高精細ろ過をすることが好ましい。このとき、98質量%ろ過精度2〜40μmとなるろ過フィルターを用いることが好ましい。
このようにして調製されたガラススラリーに、有機バインダーと、光重合モノマーと、光重合開始剤と、有機溶剤と、所定の銀粉末を混合することにより、感光性導電ペーストを調製する。このとき、攪拌機により攪拌後、3本ロールミルなどにより練肉してペースト化することができる。
このようにして調製された感光性導電ペーストは、スクリーン印刷法、バーコーダー、ブレードコーターなど適宜の塗布方法で、例えばPDPの前面基板となるガラス基板などの基板に塗布し、塗膜を形成する。
次いで、得られた塗膜を、指触乾燥性を得るために、熱風循環式乾燥炉、遠赤外線乾燥炉等で例えば約70〜120℃で5〜40分程度乾燥させ、有機溶剤を蒸発させ、タックフリーの塗膜(乾燥塗膜)を形成する。このとき、予め感光性導電ペーストをフィルム上に塗布、乾燥して、ドライフィルムを形成した場合には、ドライフィルムを基板上にラミネートしてもよい。
そして、得られた乾燥塗膜をパターン露光する。露光方法としては、所定の露光パターンを有するネガマスクを用いた接触露光および非接触露光が可能である。露光光源としては、ハロゲンランプ、高圧水銀灯、レーザー光、メタルハライドランプ、ブラックランプ、無電極ランプなどが使用される。露光量としては100〜800mJ/cm程度が好ましい。
さらに、所定パターンに露光された塗膜を現像する。現像方法としてはスプレー法、浸漬法等が用いられる。現像液としては、感光性導電ペーストのカルボキシル基含有樹脂のカルボキシル基がケン化され、未硬化部(未露光部)を除去することができればよい。例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、珪酸ナトリウムなどの金属アルカリ水溶液や、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアミン水溶液、特に約1.5wt%以下の濃度の希アルカリ水溶液が好適に用いられる。また、現像後に不要な現像液の除去のため、水洗や酸中和を行うことが好ましい。
そして、パターンが現像された基板を焼成し、導電体パターンを形成する。焼成条件は、例えば、空気雰囲気下または窒素雰囲気下で、約400〜600℃とすることができる。このとき、昇温速度は、20℃/分以下に設定することが好ましい。
以下、実施例および比較例を示して本実施態様について具体的に説明するが、本発明がこれら実施例に限定されるものではないことはもとよりである。
(有機バインダーの合成)
温度計、攪拌機、滴下ロート、および還流冷却器を備えたフラスコに、メチルメタクリレートとメタクリル酸を0.76:0.24のモル比で仕込み、溶媒としてジプロピレングリコールモノメチルエーテル、触媒としてアゾビスイソブチロニトリルを入れ、窒素雰囲気下、80℃で2〜6時間攪拌し、樹脂溶液を得た。
この樹脂溶液を冷却し、重合禁止剤としてメチルハイドロキノン、触媒としてテトラブチルホスホニウムブロマイドを用い、グリシジルメタクリレートを、95〜105℃で16時間の条件で、上記樹脂のカルボキシル基1モルに対し0.12モルの割合の付加モル比で付加反応させ、冷却後取り出し、有機バインダーAを得た。
得られた有機バインダーは、重量平均分子量が約10,000、固形分酸価が59mgKOH/g、二重結合当量が950であった。なお、重量平均分子量の測定は、ポンプLC−6AD(島津製作所社製)とカラムShodex(登録商標)KF−804、KF−803、KF−802(昭和電工社製)を三本つないだ高速液体クロマトグラフィーにより測定した。
(ガラススラリーの調製)
表1に示す(F−1)〜(F−4)のガラスフリット50質量部と、有機溶剤49質量部と、分散剤1質量部を混合し、これをビーズミルにより湿式分散することにより、表1に示す平均粒径(D50)のガラスフリットを含むガラススラリーを調製した。
有機バインダーA、および上記ガラススラリー又はガラスフリット(F−5)を用いて、各成分を表2、3に示す組成比にて配合し、攪拌機により攪拌後、3本ロールミルにより練肉してペースト化を行い、実施例1〜5および比較例1〜5の各感光性導電ペーストを調製した。なお、表2は銀粉末のパラメータを変動させたもの、表3はガラスフリットのパラメータを変動させたものを示す。
Figure 2011076898
Figure 2011076898
Figure 2011076898
*1:CA カルビトールアセテート (ダウケミカル社製)
*2:TMPTA トリメチロールプロパン トリアクリレート(日本化薬製)
*3:Irg369(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
*4:モダフロー(モンサントケミカル社製)
*5:P−1M(共栄社化学製)
なお、ガラスフリットの平均粒径は、堀場レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置LA−920で測定した。
このようにして調製された各感光性導電ペーストを用いて、試験片を作成した。
(試験片作成)
ガラス基板上に、各感光性導電ペーストを、200メッシュのポリエステルスクリーンを用いて全面に塗布し、IR乾燥炉にて、100℃で20分間乾燥して、乾燥塗膜を形成した。
次に、光源としてショートアークランプを用い、ネガマスクを介して、乾燥塗膜上の積算光量が300mJ/cmとなるように、パターン露光した後、0.4wt%の炭酸ナトリウム水溶液を用いて現像を行い、水洗した。
このようにしてパターンが形成された基板を、空気雰囲気下にて590℃で10分間、昇温速度14℃/minで焼成し、各評価用導電体パターンが形成された試験片を作成した。
このようにして作成された各試験片を用いて、以下のように評価を行った。
(膜厚)
各試験片における導電体パターンの膜厚を、表面粗さ計(SE700、小坂研究所製)を用いて測定した。
(緻密性)
各試験片における線幅300μmの導電体パターンについて、透過光を用いて、光学顕微鏡(STM5−MJS、オリンパス社製)にて倍率500で導電体パターンを観察し、緻密性を評価した。評価基準は以下の通りである。
密:導電体パターンが密で均一に作成できている。
疎:導電体パターンが疎で不均一になっている。
(比抵抗値)
0.4×10cmのラインパターンにおける抵抗値と膜厚を測定し、比抵抗値を算出した。比抵抗値は、ミリオームハイテスター(HIOKI3540mΩ、HIOKI社製)により測定した。
これらの評価結果を表4、5に示す。
Figure 2011076898
Figure 2011076898
表4、表5に示す実施例1〜5より、本実施形態の感光性導電ペーストを用いることにより、良好な緻密性、比抵抗値を有する薄膜の導電体パターンを形成することができることがわかる。
一方、本実施形態の銀粉末の条件を満たさない比較例1、2においては、良好な緻密性、比抵抗値が得られないことが分かる。また、ガラスフリットの軟化点が本実施形態の範囲外である比較例3、4においては、良好な緻密性が得られないことが分かる。さらに、ガラスフリットの対銀粉末比が大きい比較例5においては、良好な比抵抗値が得られないことが分かる。

Claims (6)

  1. 有機バインダーと、銀粉末と、光重合モノマーと、光重合開始剤と、有機溶剤と、ガラスフリットとを含有する感光性導電ペーストであって、
    前記銀粉末は、一次粒径0.7μm以下、比表面積1.4〜2.0m/g、タップ密度2.0〜5.0g/cmのいずれも満たし、前記感光性導電ペーストの15質量%以上35質量%未満含有されており、
    前記ガラスフリットは、平均粒径(D50)0.3〜1.5μm、かつ軟化点530〜650℃であることを特徴とする感光性導電ペースト。
  2. 前記ガラスフリットの含有量は、前記銀粉末100質量部に対して、0.01〜35質量部であることを特徴とする請求項1に記載の感光性導電ペースト。
  3. 請求項1又は2のいずれか1項に記載の感光性導電ペーストを用いて形成されたことを特徴とする導電体パターン。
  4. 前記導電体パターン中の前記ガラスフリットの含有量は、前記銀粉末100質量部に対して、0.01〜35質量部であることを特徴とする請求項3に記載の導電体パターン。
  5. 膜厚が1.2μm以下であることを特徴とする請求項3に記載の導電体パターン。
  6. 請求項3に記載の導電体パターンを備えることを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
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