JP2011075194A - 制御装置および制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】個別空調機による制御と外気冷房による制御の頻繁な切り換えによる効率低下を低減する。
【解決手段】空調システムの連携コントローラ1−1,1−2は、外気冷房機105の効果を増減させることにより室温を制御する外気冷房の制御モードと、個別空調機101−1,101−2の効果を増減させることにより室温を制御する個別空調の制御モードとを切り換える制御モード選択切換判定部を備える。制御モード選択切換判定部は、外気ダンパ108−1,108−2が最大開度で個別空調機101−1,101−2の熱交換部112−1,112−2の出力が最低の状態になったときに、室温が室温設定値よりも高くなる場合に、個別空調の制御モードを選択し、室温が室温設定値以下になる場合に、外気冷房の制御モードを選択し、制御モードを切り換える際にタイムラグを設ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は、個別空調機と外気冷房機とが併用される空調システムにおける制御装置および制御方法に関するものである。
空調制御では、例えば図4に示すように、部屋毎に個別の空調機(例えばビル用マルチ空調機など)を設置し、居住者がリモコンなどの操作手段を用いて、居住者の判断で個別空調機を操作する空調システムが実用化されている(例えば特許文献1参照)。図4の例では、部屋100−1,100−2の各々に熱交換式の個別空調機101−1,101−2が設けられている。図4において、102−1,102−2は部屋100−1,100−2から個別空調機101−1,101−2に空気(還気)を戻す還気ダクト、103−1,103−2は個別空調機101−1,101−2によって冷却または加熱された空気(給気)を部屋100−1,100−2へ供給する給気ダクト、104−1,104−2は給気の吹出口である。
一方で、セントラル空調システムでは、外気温度が低い冬期においては、外気を利用した冷房(外気冷房)が行なえるように構成されており、制御パラメータの調整についても効率化が図られている(特許文献2参照)。
オフィスビルなどでは、居住者やコンピュータ類が実質的に室内の発熱物となるので、冬期でも昼間は冷房を行なう必要がある。冷たい外気を取入れて冷房を行なう外気冷房により、空調機などによって空気を冷却するためのエネルギーを節約できるので、外気冷房を利用することは省エネルギーという観点では極めて有効である。
したがって、図5に示すように個別空調機と外気冷房機とを併用して、それぞれの良さを活用しようという構成が考えられる。図5において、105は外気を室内に導入する外気冷房機、106は外気の取り入れ口、107−1,107−2は外気冷房機105から送り出される外気を部屋100−1,100−2へ供給する外気ダクト、108−1,108−2は外気の供給量を調節する外気ダンパ、109−1,109−2は外気の吹出口、110−1,110−2は部屋100−1,100−2の室温を計測する室温センサ、111は外気温度を計測する外気温度センサである。
図5のように個別空調機と外気冷房機とを併用しようとすると、両者を従来通りに併設することになるので、個別空調機の制御と外気冷房機の制御とが競合して、トータルの室温制御の効率が低下してしまうことにもなり得る。
そこで、特許文献3に開示された手法を適用して、個別空調機の制御と外気冷房機の制御の競合を回避することが考えられる。以下、特許文献3に開示された手法を適用した場合の図5の空調システムの動作を説明する。
外気冷房のみ(完全外気冷房)によって室温を設定温度に制御できる状況であれば、省エネルギー効果を優先し、外気冷房のみにするのが好ましい。このような場合は、セントラル空調システムの完全外気冷房と同じ状態(外気ダンパ108−1,108−2の操作による室温フィードバック制御の状態)にするべきであり、すなわち個別空調機101−1,101−2は停止することになる。
外気冷房が有効であっても、外気冷房のみでは室温を設定温度に下降させることができない場合は、個別空調機101−1,101−2を併用する必要性が生じる。このような場合は、外気ダンパ108−1,108−2を最大開度に固定して、可能な限り外気による冷房効果を利用するのが省エネルギーになるので、室温の制御は個別空調機101−1,101−2のみが行なう状態(個別空調機101−1,101−2の熱交換部による室温フィードバック制御の状態)にするべきである。
例えば室温の設定値が25.0℃で外気温度が28.0℃の場合のように外気冷房が有効ではなくても、室内の換気の都合で外気を取り入れる場合は、換気の目的は例えば室内の二酸化炭素濃度などの低減にある。そして、二酸化炭素濃度が厳密な制御ターゲット(フィードバック制御の制御量)になるということはほとんどない。したがって、外気ダンパ108−1,108−2を換気の都合で決まる開度に固定して、室温の制御は個別空調機101−1,101−2のみが行なう状態にするべきである。
以上の動作を整理すると、特許文献3に開示された手法によれば、完全外気冷房時は、個別空調機101−1,101−2の制御動作を停止し、外気ダンパ108−1,108−2を制御アクチュエータとする室温フィードバック制御(外気冷房の制御モード)を実施し、それ以外は、外気ダンパ108−1,108−2の開度を固定し、個別空調機101−1,101−2の熱交換部を制御アクチュエータとする室温フィードバック制御(個別空調の制御モード)を実施するように、フィードバック制御演算を切り換えればよいことになる。すなわち、制御演算自体は、外気冷房の制御モードと個別空調の制御モードのどちらか一方のみが動作するようにして重複を避ける。
制御すべき室温は、個別空調でも外気冷房でも同一箇所の計測値であるべきなので、室温センサを共有できる。室温制御が実行されているときに、外気冷房と個別空調の制御モードの切り換えが発生するケースとしては、外気冷房が有効で外気ダンパ108−1,108−2の操作により室温を温度設定値に維持できる状態から、外気ダンパ108−1,108−2の最大開度でも室温を温度設定値に維持できない状態に推移するとき、あるいはその逆のときである。すなわち、省エネルギー効果という観点から、外気ダンパ108−1,108−2の操作による制御を優先する。
ゆえに切換判断は、以下のようになる。外気ダンパ108−1,108−2が最大開度で個別空調機101−1,101−2の熱交換部の出力が最低の状態になったときに、室温が温度設定値よりも高くなる場合に、個別空調の制御モードが選択され、室温が温度設定値よりも低くなる場合に、外気冷房の制御モードが選択される。以上の動作が、特許文献3に開示された手法を適用した場合の図5の空調システムの動作となる。
特開2003−148790号公報 特許第3334073号公報 特開2005−172283号公報
特許文献3に開示された手法を適用した場合、室温が温度設定値付近にあって、かつ制御モードの切り換えが行なわれやすいポイント(外気ダンパが最大開度、個別空調機の熱交換部が最低出力)になると、条件次第で制御モードの切り換えが頻繁に発生しやすくなるという問題点があった。この制御モードの頻繁な切り換えは、居住者の体感温度の頻繁な変化にも繋がり、不快感を招くことになる。空調の目的から言えば、制御の効率低下と言える。また、個別空調機のファンの頻繁な発停にも繋がり、機器寿命の低下を招くことになる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、個別空調機と外気冷房機とが併用される空調システムにおいて、個別空調機による制御と外気冷房による制御の頻繁な切り換えによる効率低下を低減することができる制御装置および制御方法を提供することを目的とする。
本発明は、個別空調機と外気冷房機とが併用される空調システムの制御装置であって、外気冷房機の効果を増減させることにより室温を制御する外気冷房の制御モードと、個別空調機の効果を増減させることにより室温を制御する個別空調の制御モードとを切り換える制御モード選択切換判定手段と、前記外気冷房の制御モード時に外気ダンパの開度を操作して前記外気冷房機の効果を増減させ、前記個別空調の制御モード時に前記外気ダンパの開度を固定する外気ダンパ制御演算手段と、前記外気冷房の制御モード時に前記個別空調機の動作を停止させ、前記個別空調の制御モード時に前記個別空調機の熱交換部の出力を操作して前記個別空調機の効果を増減させる熱交換部制御演算手段とを備え、前記制御モード選択切換判定手段は、前記外気ダンパが最大開度で前記個別空調機の熱交換部の出力が最低の状態になったときに、室温が室温設定値よりも高くなる場合に、前記個別空調の制御モードを選択し、前記外気ダンパが最大開度で前記個別空調機の熱交換部の出力が最低の状態になったときに、室温が室温設定値以下になる場合に、前記外気冷房の制御モードを選択し、前記制御モードを切り換える際にタイムラグLを設けることを特徴とするものである。
また、本発明の制御装置の1構成例は、さらに、前記タイムラグLを算出して前記制御モード選択切換判定手段に設定する可変タイムラグ算出手段を備え、前記可変タイムラグ算出手段は、外気温度と室温の差に基づき前記外気冷房機と前記個別空調機の冷房能力の差を推定し、この冷房能力の差が大きいときほど前記タイムラグLを長くすることを特徴とするものである。
また、本発明の制御装置の1構成例において、前記可変タイムラグ算出手段は、前記外気ダンパの最大開度付近における高開度操作時の室温下降率K(X)を、室温と外気温度との差X毎に前記外気冷房機の冷房能力として予め記憶すると共に、前記個別空調機の熱交換部の最低出力付近における低出力操作時の室温下降率Hを、前記個別空調機の冷房能力として予め記憶し、前記タイムラグLをL=β|H−K(X)|(β>0)により算出することを特徴とするものである。
また、本発明の制御装置は、外気冷房機の効果を増減させることにより室温を制御する外気冷房の制御モードと、個別空調機の効果を増減させることにより室温を制御する個別空調の制御モードとを切り換える制御モード選択切換判定手段と、前記外気冷房の制御モード時に外気ダンパの開度を操作して前記外気冷房機の効果を増減させ、前記個別空調の制御モード時に前記外気ダンパの開度を固定する外気ダンパ制御演算手段と、前記外気冷房の制御モード時に前記個別空調機の動作を停止させ、前記個別空調の制御モード時に前記個別空調機の熱交換部の出力を操作して前記個別空調機の効果を増減させる熱交換部制御演算手段とを備え、前記制御モード選択切換判定手段は、前記制御モードの切り換えのしきい値のヒステリシスをγ(γ>0)としたとき、前記外気ダンパが最大開度で前記個別空調機の熱交換部の出力が最低の状態になったときに、室温が(室温設定値+γ)よりも高くなる場合に、前記個別空調の制御モードを選択し、前記外気ダンパが最大開度で前記個別空調機の熱交換部の出力が最低の状態になったときに、室温が(室温設定値−γ)以下になる場合に、前記外気冷房の制御モードを選択することを特徴とするものである。
また、本発明の制御装置の1構成例は、さらに、前記ヒステリシスγを算出して前記制御モード選択切換判定手段に設定する可変ヒステリシス算出手段を備え、前記可変ヒステリシス算出手段は、外気温度と室温の差に基づき前記外気冷房機と前記個別空調機の冷房能力の差を推定し、この冷房能力の差が大きいときほど前記ヒステリシスγを大きくすることを特徴とするものである。
また、本発明の制御装置の1構成例において、前記可変ヒステリシス算出手段は、前記外気ダンパの最大開度付近における高開度操作時の室温下降率K(X)を、室温と外気温度との差X毎に前記外気冷房機の冷房能力として予め記憶すると共に、前記個別空調機の熱交換部の最低出力付近における低出力操作時の室温下降率Hを、前記個別空調機の冷房能力として予め記憶し、前記ヒステリシスγをγ=ζ|H−K(X)|(ζ>0)により算出することを特徴とするものである。
また、本発明の制御方法は、外気冷房機の効果を増減させることにより室温を制御する外気冷房の制御モードと、個別空調機の効果を増減させることにより室温を制御する個別空調の制御モードとを切り換える制御モード選択切換判定手順と、前記外気冷房の制御モード時に外気ダンパの開度を操作して前記外気冷房機の効果を増減させ、前記個別空調の制御モード時に前記外気ダンパの開度を固定する外気ダンパ制御演算手順と、前記外気冷房の制御モード時に前記個別空調機の動作を停止させ、前記個別空調の制御モード時に前記個別空調機の熱交換部の出力を操作して前記個別空調機の効果を増減させる熱交換部制御演算手順とを備え、前記制御モード選択切換判定手順は、前記外気ダンパが最大開度で前記個別空調機の熱交換部の出力が最低の状態になったときに、室温が室温設定値よりも高くなる場合に、前記個別空調の制御モードを選択し、前記外気ダンパが最大開度で前記個別空調機の熱交換部の出力が最低の状態になったときに、室温が室温設定値以下になる場合に、前記外気冷房の制御モードを選択し、前記制御モードを切り換える際にタイムラグLを設けることを特徴とするものである。
また、本発明の制御方法は、外気冷房機の効果を増減させることにより室温を制御する外気冷房の制御モードと、個別空調機の効果を増減させることにより室温を制御する個別空調の制御モードとを切り換える制御モード選択切換判定手順と、前記外気冷房の制御モード時に外気ダンパの開度を操作して前記外気冷房機の効果を増減させ、前記個別空調の制御モード時に前記外気ダンパの開度を固定する外気ダンパ制御演算手順と、前記外気冷房の制御モード時に前記個別空調機の動作を停止させ、前記個別空調の制御モード時に前記個別空調機の熱交換部の出力を操作して前記個別空調機の効果を増減させる熱交換部制御演算手順とを備え、前記制御モード選択切換判定手順は、前記制御モードの切り換えのしきい値のヒステリシスをγ(γ>0)としたとき、前記外気ダンパが最大開度で前記個別空調機の熱交換部の出力が最低の状態になったときに、室温が(室温設定値+γ)よりも高くなる場合に、前記個別空調の制御モードを選択し、前記外気ダンパが最大開度で前記個別空調機の熱交換部の出力が最低の状態になったときに、室温が(室温設定値−γ)以下になる場合に、前記外気冷房の制御モードを選択することを特徴とするものである。
本発明によれば、外気ダンパが最大開度で個別空調機の熱交換部の出力が最低の状態になったときに、室温が室温設定値よりも高くなる場合に、個別空調の制御モードを選択し、外気ダンパが最大開度で個別空調機の熱交換部の出力が最低の状態になったときに、室温が室温設定値以下になる場合に、外気冷房の制御モードを選択し、このように制御モードを切り換える際にタイムラグLを設けることにより、制御モードの切り換えの頻度を低減することができ、制御モードの頻繁な切り換えによる制御の効率低下を低減することができる。また、本発明では、居住者の体感温度の頻繁な変化を防ぐことができ、居住者の不快感を低減することができる。さらに、本発明では、個別空調機のファンの発停の頻度を低減することができ、頻繁な発停による機器寿命の低下を回避することができる。
また、本発明では、外気温度と室温の差に基づき外気冷房機と個別空調機の冷房能力の差を推定し、この冷房能力の差が大きいときほどタイムラグLを長くすることにより、制御モードの切り換えの頻度の低減をより効果的に実現することができる。
また、本発明では、制御モードの切り換えのしきい値のヒステリシスをγ(γ>0)としたとき、外気ダンパが最大開度で個別空調機の熱交換部の出力が最低の状態になったときに、室温が(室温設定値+γ)よりも高くなる場合に、個別空調の制御モードを選択し、外気ダンパが最大開度で個別空調機の熱交換部の出力が最低の状態になったときに、室温が(室温設定値−γ)以下になる場合に、外気冷房の制御モードを選択することにより、制御モードの切り換えの頻度を低減することができ、制御モードの頻繁な切り換えによる制御の効率低下を低減することができる。また、本発明では、居住者の体感温度の頻繁な変化を防ぐことができ、居住者の不快感を低減することができる。さらに、本発明では、個別空調機のファンの発停の頻度を低減することができ、頻繁な発停による機器寿命の低下を回避することができる。
また、本発明では、外気温度と室温の差に基づき外気冷房機と個別空調機の冷房能力の差を推定し、この冷房能力の差が大きいときほどヒステリシスγを大きくすることにより、制御モードの切り換えの頻度の低減をより効果的に実現することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る空調システムの構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態に係る空調システムの連携コントローラの構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施の形態に係る空調システムの連携コントローラの構成を示すブロック図である。 個別空調機のみによる従来の空調システムの構成を示す図である。 個別空調機と外気冷房機を併用する空調システムの構成を示す図である。
[発明の原理1]
個別空調機と外気冷房機では、冷房能力に大きな差が生じる可能性がある。以下では、理解を容易にするため、単純な数値例にて説明する。
個別空調機では、熱交換部の冷却能力は比較的安定している。空調システムの設計時には十分な冷房能力を確保しようとするので、例えば25℃付近で熱交換部の出力を10%上昇させると、特定の時間内に1℃の室温下降の効果が安定的に得られるというような設計になる。
一方、外気冷房機では、その冷房能力は外気温度に依存することになる。例えば室温が25℃で外気が5℃であれば、室温に比べ外気が十分に冷たいので(温度差20℃)、外気ダンパの開度を10%上昇させると、3℃の室温下降の効果が得られるものとする。同じ条件で外気が23℃であれば、室温に比べ外気が冷たいので理屈上は外気冷房が可能な状態であるが、室温と外気の温度差は2℃なので、単純な計算では温度差20℃のときの10%にあたる0.3℃の室温下降の効果しか得られなくなる。
つまり、以上の数値例では、外気冷房機は個別空調機の3倍の冷房能力になることもあれば、1/3の冷房能力になることもある。すなわち、個別空調機と外気冷房機では、同じ冷房用設備として稼働するのであっても、冷房能力差が安定しない。
このように個別空調機と外気冷房機の冷房能力差が安定しない場合に、室温が温度設定値付近にあって、かつ制御モードの切り換えが行なわれやすいポイント(外気ダンパが最大開度、個別空調機の熱交換部が最低出力)になると、室温変化率が制御モードの切り換えに伴い大きく変動する。そして、室温変化率の変動が室温の不安定な変化に繋がるので、室温の上下動を招き、その上下動がまた制御モードの切り換えに繋がる。したがって、制御モードの切り換えが頻繁に発生しやすくなる。制御モードの頻繁な切り換えは、居住者の体感温度の頻繁な変化にも繋がり、不快感を招くことになる。空調の目的から言えば、制御の効率低下と言える。また、個別空調機のファンの頻繁な発停にも繋がり、機器寿命の低下を招くことになる。
発明者は、このように制御の効率低下が発生し得ることに着眼し、外気冷房と個別空調の制御モードの切り換えにおいて、切り換えの頻度を低減する目的で、タイムラグを設けることが有効であることに想到した。特に、外気冷房機と個別空調機の冷房能力の差を想定して、タイムラグの時間を可変にするのが、より好ましい。
[発明の原理2]
発明者は、発明の原理1とは別な解決方法として、外気冷房と個別空調の制御モードの切り換えにおいて、切り換えのしきい値にヒステリシスを設けることが有効であることに想到した。特に、外気冷房機と個別空調機の冷房能力の差を想定して、ヒステリシスの幅を可変にするのが、より好ましい。
[第1の実施の形態]
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係る空調システムの構成を示すブロック図である。本実施の形態は、上記発明の原理1に対応するものである。後述する連携コントローラ1−1,1−2を除く空調システムの各構成の配置は図5に示したとおりであるので、図5の符号を用いて本実施の形態の空調システムについて説明する。
個別空調機101−1,101−2は、それぞれ部屋100−1,100−2からの還気を冷却または加熱する熱交換部112−1,112−2と、熱交換部112−1,112−2によって冷却または加熱された給気を送り出すためのファン113−1,113−2とを有する。
外気冷房機105は、外気を送り出すためのファン114を有する。
空調システムの制御装置である連携コントローラ1−1は、例えば個別空調機101−1の熱交換部112−1の出力や外気ダンパ108−1の開度などを制御することにより、部屋100−1の室温が居住者によって設定された室温設定値になるように制御する。同様に、連携コントローラ1−2は、個別空調機101−2の熱交換部112−2の出力や外気ダンパ108−2の開度などを制御することにより、部屋100−2の室温が室内設定値になるように制御する。個別空調機101−1,101−2の熱交換部112−1,112−2の出力は、熱交換部112−1,112−2に供給される冷水の量によって決まる。したがって、連携コントローラ1−1,1−2は、この冷水の量を制御することにより、熱交換部112−1,112−2の出力を制御する。
図2は連携コントローラ1−1,1−2の構成を示すブロック図である。連携コントローラ1−1,1−2の各々は、それぞれ外気温度センサ111によって計測された外気温度計測値を取得する外気温度計測値取得部10と、室温センサ110−1,110−2によって計測された部屋100−1,100−2の室温計測値を取得すると共に、部屋100−1,100−2の居住者によって設定された室温設定値を取得する室温計測値・設定値取得部11と、個別空調の制御モード時に熱交換部112−1,112−2の出力を操作して個別空調機101−1,101−2の効果を増減させる熱交換部制御演算部12と、外気冷房の制御モード時に外気ダンパ108−1,108−2の開度を操作して外気冷房機105の効果を増減させる外気ダンパ制御演算部13と、外気冷房機105と個別空調機101−1,101−2の冷房能力の差に基づいて、制御モードを切り換える際のタイムラグを算出する可変タイムラグ算出部14と、外気冷房の制御モードと個別空調の制御モードとを切り換える制御モード選択切換判定部15とを有する。
以下、本実施の形態の連携コントローラ1−1,1−2の動作について説明する。ここでは、連携コントローラ1−1の動作について説明するが、連携コントローラ1−2の動作も対象となる部屋が変わる点を除けば同じである。また、ここでは冷房についてのみ説明し、外気による暖房は行なわれないものとする。
連携コントローラ1−1の外気温度計測値取得部10は、外気温度センサ111によって計測された外気温度計測値を取得する。
連携コントローラ1−1の室温計測値・設定値取得部11は、室温センサ110−1によって計測された室温計測値を取得すると共に、居住者によって設定された室温設定値を取得する。
連携コントローラ1−1の制御モード選択切換判定部15は、外気温度計測値が(室温設定値−α)以上の場合(αは余裕分で例えば2℃)、外気冷房は有効でないと判断して、個別空調の制御モードを選択し、室温の制御を個別空調機101−1のみが行なう状態とする。個別空調の制御モードの場合、熱交換部制御演算部12は、室温計測値・設定値取得部11から入力された室温計測値と室温設定値とが一致するように例えばPID制御演算を行って操作量指示値を算出し、操作量指示値を個別空調機101−1の熱交換部112−1に出力する。こうして、熱交換部112−1に供給される冷水の量が操作量指示値に応じて制御されることにより、熱交換部112−1の出力が制御され、室温制御が実行される。すなわち、この場合は熱交換部112−1が制御アクチュエータになる。このとき、外気ダンパ制御演算部13は、外気ダンパ108−1を換気に必要な開度に固定する。
また、制御モード選択切換判定部15は、外気温度計測値が(室温設定値−α)未満であって、外気ダンパ108−1を最大開度に固定したときに室温が室温設定値より高くなると判断した場合、外気冷房は有効であるが個別空調機101−1を併用する必要があると判断して、個別空調の制御モードを選択し、室温の制御を個別空調機101−1のみが行なう状態とする。熱交換部制御演算部12の動作は、上記のとおりである。外気ダンパ制御演算部13は、外気ダンパ108−1を最大開度に固定する。
また、制御モード選択切換判定部15は、外気温度計測値が(室温設定値−α)未満であって、外気ダンパ108−1を最大開度に固定したときに室温が室温設定値以下になると判断した場合、外気冷房は有効であると判断して、外気冷房の制御モードを選択し、室温の制御を外気冷房機105のみが行なう状態とする。外気冷房の制御モードの場合、外気ダンパ制御演算部13は、室温計測値・設定値取得部11から入力された室温計測値と室温設定値とが一致するように例えばPID制御演算を行って操作量指示値を算出し、操作量指示値を外気ダンパ108−1に出力する。こうして、外気ダンパ108−1の開度が操作量指示値に応じて制御されることにより、外気の供給量が制御され、室温制御が実行される。すなわち、この場合は外気ダンパ108−1が制御アクチュエータになる。このとき、熱交換部制御演算部12は、熱交換部112−1の出力を最低にし、個別空調機101−1を停止させる。
このように、外気ダンパ108−1が最大開度で個別空調機101−1の熱交換部112−1の出力が最低の状態になったときが制御モードの選択(切換)の判断ポイントになる。そして、この判断ポイントにおいて、制御モード選択切換判定部15は、外気ダンパ108−1を最大開度に固定しても室温が室温設定値よりも高くなると判断した場合に、個別空調の制御モードを選択し、室温が室温設定値以下になると判断した場合に、外気冷房の制御モードを選択する。
具体的には、外気冷房のみ(完全外気冷房)の状態では、個別空調機101−1の熱交換部112−1の出力は最低になっている(完全停止で出力ゼロの状態)。この場合、室温は、上記のとおり外気ダンパ108−1の開度を操作するフィードバック制御系によって制御される。室内の発熱などが増大し、外気の取り入れ量を増やさなければならなくなると、外気ダンパ制御演算部13は、外気ダンパ108−1の開度を大きくする。外気ダンパ108−1が最大開度になると、外気冷房のみでのぎりぎりの冷房能力に到達していることになる。このとき、外気ダンパ108−1が最大開度で個別空調機101−1の熱交換部112−1の出力が最低の状態になり、すなわち制御モードの切り換えの判断ポイントになる。
制御モード選択切換判定部15は、外気ダンパ108−1が最大開度になることで、室温が室温設定値と一致する状態が維持できていれば、外気冷房の制御モードを継続する。外気ダンパ108−1が最大開度になっても、室温が室温設定値よりも高い場合は冷房能力が不足している状態なので、制御モード選択切換判定部15は、個別空調の制御モードを選択し、個別空調機101−1を活用することになる。個別空調の制御モードへの切り換えにより、室温は、上記のとおり熱交換部112−1の出力を操作するフィードバック制御系によって制御される。
個別空調機101−1による室温の制御が始まると、個別空調機101−1の熱交換部112−1の出力が上昇し最低ではなくなる。ここでの出力の上昇とは、熱交換部112−1に供給される冷水の量が増えて個別空調機101−1の冷房能力が上昇することを意味する。一方、外気ダンパ108−1は最大開度の状態になっている。しかし、室内の発熱などが減少し、外気だけで十分に冷房能力が確保できる状態になると、外気ダンパ108−1が最大開度で個別空調機101−1の熱交換部112−1の出力が最低の状態になり、すなわち制御モードの切り換えの判断ポイントになる。
制御モード選択切換判定部15は、個別空調機101−1の熱交換部112−1の出力が最低になったときに、室温が室温設定値より高くなるようであれば、個別空調の制御モードを継続する。個別空調機101−1の熱交換部112−1の出力が最低になっても、室温が室温設定値と一致する状態が維持できるならば、外気による冷房のみでよいので、制御モード選択切換判定部15は、外気冷房の制御モードを選択する。外気冷房の制御モードへの切り換えにより、室温は、外気ダンパ108−1の開度を操作するフィードバック制御系によって制御される。
以上の動作は、冷房から冷房への切り換えになるので、冷暖房制御の切り換えとは異なり、その切り換えにより室温が上下動することは考え難い。しかし、前述したように外気冷房は外気温度に依存して冷房能力が極端に変化するので、冷房から冷房への切り換えであっても状況によっては、室温を室温設定値と一致させることが難しくなることもある。例えば、外気ダンパ108−1の開度を高開度付近で精密に操作できない場合、ダンパ開度の操作自体が室温のふらつきの要素になる。このダンパ開度の非精密な操作が制御モード切り換えの判断ポイント付近で発生する可能性を考えれば、個別空調機101−1の頻繁な発停を伴うことになるので、一般的に言われる「メカニカルな構成要素の短寿命化」にも繋がりやすい。
そこで、本実施の形態では、制御モードの切り換えにタイムラグL[min.]を設けるようにする。タイムラグLを設けるのは、室温を高精度に安定させることが目的ではなく、単純に個別空調機101−1の発停の頻度を低減することが目的である。さらに、本実施の形態では、冷房から冷房への切り換えにおいて外気冷房機105と個別空調機101−1の冷房能力の差が大きい場合に、タイムラグLを長くとる可変方式を採用している。具体的には、外気温度と室温の差に基づき外気冷房機105と個別空調機101−1の冷房能力の差を推定し、冷房能力の差が大きいときほどタイムラグLが長くなるようにする。
タイムラグLを算出するために、個別空調機101−1の冷房能力を予め把握しておく。例えば、熱交換部112−1の出力を0〜100%で正規化したとして、制御モードの切り換えの判断ポイント付近となる低出力操作時の室温下降率の概算値H[℃/min.]を求めておく。具体的には、例えば熱交換部112−1の出力を0%から10%に変更したときの室温下降率の概算値Hを求める。このように個別空調機101−1の冷房能力を把握するとき、外気ダンパ108−1については最大開度で固定しておく。そして、室温下降率Hを個別空調機101−1の冷房能力として可変タイムラグ算出部14に予め設定する。
また、外気冷房機105についても冷房能力を予め把握しておく。例えば、外気ダンパ108−1の開度を0〜100%で正規化したとして、制御モードの切り換えの判断ポイント付近となる高開度操作時の室温下降率の概算値K[℃/min.]を求めておく。具体的には、例えば外気ダンパ108−1の開度を90%から100%に変更したときの室温下降率の概算値Kを求める。このような室温下降率Kの把握を、室温D[℃]と外気温度A[℃]との差X=D−A[℃]が様々な値の場合についてそれぞれ行い、室温外気温度差X毎の室温下降率K(X)[℃/min.]を求める。このように外気冷房機105の冷房能力を把握するとき、個別空調機101−1については動作を停止させておく。そして、室温下降率K(X)を外気冷房機105の冷房能力として可変タイムラグ算出部14に予め設定する。
可変タイムラグ算出部14は、現在の室温D[℃]と現在の外気温度A[℃]とから室温外気温度差Xを求め、室温下降率Hと室温外気温度差Xに応じた室温下降率K(X)とを用いて、タイムラグL[min.]を次式のように算出する。
L=β|H−K(X)| ・・・(1)
式(1)において、β(β>0)は予め定められた比例係数である。可変タイムラグ算出部14は、算出したタイムラグLを制御モード選択切換判定部15に設定する。
タイムラグLは、単純に個別空調機101−1の発停の頻度を低減することが目的のものなので、比例係数βの決め方に特別な規定は必要ない。時間的に余裕をもって制御モードの切り換えが行なわれるようになればよい。
可変タイムラグ算出部14は、例えば室温Dと外気温度Aのうち少なくとも一方が変化したときタイムラグLを算出するか、あるいは一定時間毎にタイムラグLを算出することで、タイムラグLが適宜更新されるようにする。
制御モード選択切換判定部15は、上記のように制御モードを切り換える際に、可変タイムラグ算出部14で算出されたタイムラグLを設けるようにする。すなわち、制御モードを切り換える判断をしたときに、タイムラグLの時間分だけ待ってから、選択した制御モードへの切り換えを行うことになる。
以上のように、本実施の形態では、制御モードの切り換えにタイムラグを設けたことにより、制御モードの切り換えの頻度を低減することができ、制御モードの頻繁な切り換えによる制御の効率低下を低減することができる。また、本実施の形態では、居住者の体感温度の頻繁な変化を防ぐことができ、居住者の不快感を低減することができる。さらに、本実施の形態では、個別空調機のファンの発停の頻度を低減することができ、頻繁な発停による機器寿命の低下を回避することができる。また、本実施の形態では、外気冷房機と個別空調機の冷房能力の差が大きいときほどタイムラグを長くすることにより、制御モードの切り換えの頻度の低減をより効果的に実現することができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態は、上記発明の原理2に対応するものである。本実施の形態においても、空調システムの構成は第1の実施の形態と同様であるので、図1の符号を用いて説明する。
図3は本実施の形態の連携コントローラ1−1,1−2の構成を示すブロック図である。連携コントローラ1−1,1−2の各々は、それぞれ外気温度計測値取得部10と、室温計測値・設定値取得部11と、熱交換部制御演算部12と、外気ダンパ制御演算部13と、制御モード選択切換判定部15aと、外気冷房機105と個別空調機101−1,101−2の冷房能力の差に基づいて、制御モードの切り換えのしきい値のヒステリシスを算出する可変ヒステリシス算出部16とを有する。
本実施の形態においては、第1の実施の形態と同じ理由により、制御モードの切り換えのしきい値にヒステリシスγ[℃](γ>0)を設けるようにする。すなわち、制御モード選択切換判定部15aは、外気冷房の制御モード中に外気ダンパ108−1が最大開度になっても、室温が(室温設定値+γ)よりも高くなると判断した場合には、個別空調の制御モードに切り換える。また、制御モード選択切換判定部15aは、個別空調の制御モード中に個別空調機101−1の熱交換部112−1の出力が最低になったときに、室温が(室温設定値−γ)以下になると判断した場合には、外気冷房の制御モードに切り換える。
さらに、本実施の形態では、外気温度と室温の差に基づき外気冷房機105と個別空調機101−1の冷房能力の差を推定し、冷房能力の差が大きいときほどヒステリシスγが大きくなるようにする。
第1の実施の形態の可変タイムラグ算出部14と同様に、可変ヒステリシス算出部16には、室温下降率Hが個別空調機101−1の冷房能力として予め設定され、室温下降率K(X)が外気冷房機105の冷房能力として予め設定されている。
可変ヒステリシス算出部16は、現在の室温D[℃]と現在の外気温度A[℃]とから室温外気温度差X=D−A[℃]を求め、室温下降率Hと室温外気温度差Xに応じた室温下降率K(X)とを用いて、ヒステリシスγ[℃]を次式のように算出する。
γ=ζ|H−K(X)| ・・・(2)
式(2)において、ζ(ζ>0)は予め定められた比例係数である。可変ヒステリシス算出部16は、算出したヒステリシスγを制御モード選択切換判定部15aに設定する。
ヒステリシスγは、単純に個別空調機101−1の発停の頻度を低減することが目的のものなので、比例係数ζの決め方に特別な規定は必要ない。時間的に余裕をもって制御モードの切り換えが行なわれるようになればよい。
可変ヒステリシス算出部16は、例えば室温Dと外気温度Aのうち少なくとも一方が変化したときヒステリシスγを算出するか、あるいは一定時間毎にヒステリシスγを算出することで、ヒステリシスγが適宜更新されるようにする。
空調システムの他の構成は、第1の実施の形態で説明したとおりである。こうして、本実施の形態では、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
なお、第1、第2の実施の形態の連携コントローラ1−1,1−2は、それぞれCPU、記憶装置およびインタフェースを備えたコンピュータと、これらのハードウェア資源を制御するプログラムによって実現することができる。CPUは、記憶装置に格納されたプログラムに従って第1、第2の実施の形態で説明した処理を実行する。
本発明は、個別空調機と外気冷房機とが併用される空調システムに適用することができる。
1−1,1−2…連携コントローラ、10…外気温度計測値取得部、11…室温計測値・設定値取得部、12…熱交換部制御演算部、13…外気ダンパ制御演算部、14…可変タイムラグ算出部、15…制御モード選択切換判定部、16…可変ヒステリシス算出部、101−1,101−2…個別空調機、102−1,102−2…還気ダクト、103−1,103−2…給気ダクト、104−1,104−2…給気の吹出口、105…外気冷房機、106…外気の取り入れ口、107−1,107−2…外気ダクト、108−1,108−2…外気ダンパ、109−1,109−2…外気の吹出口、110−1,110−2…室温センサ、111…外気温度センサ、112−1,112−2…熱交換部、113−1,113−2,114…ファン。

Claims (12)

  1. 個別空調機と外気冷房機とが併用される空調システムの制御装置であって、
    外気冷房機の効果を増減させることにより室温を制御する外気冷房の制御モードと、個別空調機の効果を増減させることにより室温を制御する個別空調の制御モードとを切り換える制御モード選択切換判定手段と、
    前記外気冷房の制御モード時に外気ダンパの開度を操作して前記外気冷房機の効果を増減させ、前記個別空調の制御モード時に前記外気ダンパの開度を固定する外気ダンパ制御演算手段と、
    前記外気冷房の制御モード時に前記個別空調機の動作を停止させ、前記個別空調の制御モード時に前記個別空調機の熱交換部の出力を操作して前記個別空調機の効果を増減させる熱交換部制御演算手段とを備え、
    前記制御モード選択切換判定手段は、前記外気ダンパが最大開度で前記個別空調機の熱交換部の出力が最低の状態になったときに、室温が室温設定値よりも高くなる場合に、前記個別空調の制御モードを選択し、前記外気ダンパが最大開度で前記個別空調機の熱交換部の出力が最低の状態になったときに、室温が室温設定値以下になる場合に、前記外気冷房の制御モードを選択し、前記制御モードを切り換える際にタイムラグLを設けることを特徴とする制御装置。
  2. 請求項1記載の制御装置において、
    さらに、前記タイムラグLを算出して前記制御モード選択切換判定手段に設定する可変タイムラグ算出手段を備え、
    前記可変タイムラグ算出手段は、外気温度と室温の差に基づき前記外気冷房機と前記個別空調機の冷房能力の差を推定し、この冷房能力の差が大きいときほど前記タイムラグLを長くすることを特徴とする制御装置。
  3. 請求項2記載の制御装置において、
    前記可変タイムラグ算出手段は、前記外気ダンパの最大開度付近における高開度操作時の室温下降率K(X)を、室温と外気温度との差X毎に前記外気冷房機の冷房能力として予め記憶すると共に、前記個別空調機の熱交換部の最低出力付近における低出力操作時の室温下降率Hを、前記個別空調機の冷房能力として予め記憶し、前記タイムラグLをL=β|H−K(X)|(β>0)により算出することを特徴とする制御装置。
  4. 個別空調機と外気冷房機とが併用される空調システムの制御装置であって、
    外気冷房機の効果を増減させることにより室温を制御する外気冷房の制御モードと、個別空調機の効果を増減させることにより室温を制御する個別空調の制御モードとを切り換える制御モード選択切換判定手段と、
    前記外気冷房の制御モード時に外気ダンパの開度を操作して前記外気冷房機の効果を増減させ、前記個別空調の制御モード時に前記外気ダンパの開度を固定する外気ダンパ制御演算手段と、
    前記外気冷房の制御モード時に前記個別空調機の動作を停止させ、前記個別空調の制御モード時に前記個別空調機の熱交換部の出力を操作して前記個別空調機の効果を増減させる熱交換部制御演算手段とを備え、
    前記制御モード選択切換判定手段は、前記制御モードの切り換えのしきい値のヒステリシスをγ(γ>0)としたとき、前記外気ダンパが最大開度で前記個別空調機の熱交換部の出力が最低の状態になったときに、室温が(室温設定値+γ)よりも高くなる場合に、前記個別空調の制御モードを選択し、前記外気ダンパが最大開度で前記個別空調機の熱交換部の出力が最低の状態になったときに、室温が(室温設定値−γ)以下になる場合に、前記外気冷房の制御モードを選択することを特徴とする制御装置。
  5. 請求項4記載の制御装置において、
    さらに、前記ヒステリシスγを算出して前記制御モード選択切換判定手段に設定する可変ヒステリシス算出手段を備え、
    前記可変ヒステリシス算出手段は、外気温度と室温の差に基づき前記外気冷房機と前記個別空調機の冷房能力の差を推定し、この冷房能力の差が大きいときほど前記ヒステリシスγを大きくすることを特徴とする制御装置。
  6. 請求項5記載の制御装置において、
    前記可変ヒステリシス算出手段は、前記外気ダンパの最大開度付近における高開度操作時の室温下降率K(X)を、室温と外気温度との差X毎に前記外気冷房機の冷房能力として予め記憶すると共に、前記個別空調機の熱交換部の最低出力付近における低出力操作時の室温下降率Hを、前記個別空調機の冷房能力として予め記憶し、前記ヒステリシスγをγ=ζ|H−K(X)|(ζ>0)により算出することを特徴とする制御装置。
  7. 個別空調機と外気冷房機とが併用される空調システムの制御方法であって、
    外気冷房機の効果を増減させることにより室温を制御する外気冷房の制御モードと、個別空調機の効果を増減させることにより室温を制御する個別空調の制御モードとを切り換える制御モード選択切換判定手順と、
    前記外気冷房の制御モード時に外気ダンパの開度を操作して前記外気冷房機の効果を増減させ、前記個別空調の制御モード時に前記外気ダンパの開度を固定する外気ダンパ制御演算手順と、
    前記外気冷房の制御モード時に前記個別空調機の動作を停止させ、前記個別空調の制御モード時に前記個別空調機の熱交換部の出力を操作して前記個別空調機の効果を増減させる熱交換部制御演算手順とを備え、
    前記制御モード選択切換判定手順は、前記外気ダンパが最大開度で前記個別空調機の熱交換部の出力が最低の状態になったときに、室温が室温設定値よりも高くなる場合に、前記個別空調の制御モードを選択し、前記外気ダンパが最大開度で前記個別空調機の熱交換部の出力が最低の状態になったときに、室温が室温設定値以下になる場合に、前記外気冷房の制御モードを選択し、前記制御モードを切り換える際にタイムラグLを設けることを特徴とする制御方法。
  8. 請求項7記載の制御方法において、
    さらに、前記タイムラグLを算出して設定する可変タイムラグ算出手順を備え、
    前記可変タイムラグ算出手順は、外気温度と室温の差に基づき前記外気冷房機と前記個別空調機の冷房能力の差を推定し、この冷房能力の差が大きいときほど前記タイムラグLを長くすることを特徴とする制御方法。
  9. 請求項8記載の制御方法において、
    前記可変タイムラグ算出手順は、前記外気ダンパの最大開度付近における高開度操作時の室温下降率K(X)を、室温と外気温度との差X毎に前記外気冷房機の冷房能力として予め記憶すると共に、前記個別空調機の熱交換部の最低出力付近における低出力操作時の室温下降率Hを、前記個別空調機の冷房能力として予め記憶し、前記タイムラグLをL=β|H−K(X)|(β>0)により算出することを特徴とする制御方法。
  10. 個別空調機と外気冷房機とが併用される空調システムの制御方法であって、
    外気冷房機の効果を増減させることにより室温を制御する外気冷房の制御モードと、個別空調機の効果を増減させることにより室温を制御する個別空調の制御モードとを切り換える制御モード選択切換判定手順と、
    前記外気冷房の制御モード時に外気ダンパの開度を操作して前記外気冷房機の効果を増減させ、前記個別空調の制御モード時に前記外気ダンパの開度を固定する外気ダンパ制御演算手順と、
    前記外気冷房の制御モード時に前記個別空調機の動作を停止させ、前記個別空調の制御モード時に前記個別空調機の熱交換部の出力を操作して前記個別空調機の効果を増減させる熱交換部制御演算手順とを備え、
    前記制御モード選択切換判定手順は、前記制御モードの切り換えのしきい値のヒステリシスをγ(γ>0)としたとき、前記外気ダンパが最大開度で前記個別空調機の熱交換部の出力が最低の状態になったときに、室温が(室温設定値+γ)よりも高くなる場合に、前記個別空調の制御モードを選択し、前記外気ダンパが最大開度で前記個別空調機の熱交換部の出力が最低の状態になったときに、室温が(室温設定値−γ)以下になる場合に、前記外気冷房の制御モードを選択することを特徴とする制御方法。
  11. 請求項10記載の制御方法において、
    さらに、前記ヒステリシスγを算出して設定する可変ヒステリシス算出手順を備え、
    前記可変ヒステリシス算出手順は、外気温度と室温の差に基づき前記外気冷房機と前記個別空調機の冷房能力の差を推定し、この冷房能力の差が大きいときほど前記ヒステリシスγを大きくすることを特徴とする制御方法。
  12. 請求項11記載の制御方法において、
    前記可変ヒステリシス算出手順は、前記外気ダンパの最大開度付近における高開度操作時の室温下降率K(X)を、室温と外気温度との差X毎に前記外気冷房機の冷房能力として予め記憶すると共に、前記個別空調機の熱交換部の最低出力付近における低出力操作時の室温下降率Hを、前記個別空調機の冷房能力として予め記憶し、前記ヒステリシスγをγ=ζ|H−K(X)|(ζ>0)により算出することを特徴とする制御方法。
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